JPH0119449B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0119449B2
JPH0119449B2 JP60271145A JP27114585A JPH0119449B2 JP H0119449 B2 JPH0119449 B2 JP H0119449B2 JP 60271145 A JP60271145 A JP 60271145A JP 27114585 A JP27114585 A JP 27114585A JP H0119449 B2 JPH0119449 B2 JP H0119449B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
rare earth
iron group
mixture
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP60271145A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62130236A (ja
Inventor
Kenichi Hijikata
Kazuyuki Sato
Hitoshi Maruyama
Ryoko Furuhashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Metal Corp
Original Assignee
Mitsubishi Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Metal Corp filed Critical Mitsubishi Metal Corp
Priority to JP60271145A priority Critical patent/JPS62130236A/ja
Publication of JPS62130236A publication Critical patent/JPS62130236A/ja
Publication of JPH0119449B2 publication Critical patent/JPH0119449B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/34Sputtering
    • C23C14/3407Cathode assembly for sputtering apparatus, e.g. Target
    • C23C14/3414Metallurgical or chemical aspects of target preparation, e.g. casting, powder metallurgy

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光磁気記録材料として最近注目さ
れている希土類金属と鉄族金属とからなる薄膜を
スパツタリングによつて製造する際に用いられる
ターゲツト材の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
希土類金属と鉄族金属とからなる光磁気記録媒
体をスパツタリングによつて製造する際に用いら
れるターゲツト材は、従来、 (1) 希土類金属と鉄族金属とを真空中または不活
性ガス雰囲気中でアーク溶解して製造した合金
インゴツト材を切断、研削等によつて所定寸法
のターゲツトに仕上げる方法、 (2) 鉄族金属板上に希土類金属チツプを置くか、
またはその逆に希土類金属板上に鉄族金属チツ
プを置くことによつて、2種のターゲツト材を
組み合わせた複合ターゲツト材とする方法、 (3) 前記(1)の方法によつて製造した合金インゴツ
トを粉砕して得た合金粉末をホツトプレスによ
つて成形する方法(特願昭59−211967号)、お
よび (4) 微細に分割した希土類金属と鉄族金属との混
合物に、真空中または不活性ガス雰囲気中にお
いて、この混合物中に存在する金属成分系の共
融点未満の温度で熱間成形を施して、希土類金
属と鉄族金属との界面に金属間化合物を形成さ
せるとともに希土類金属と鉄族金属とを接合す
る方法(特願昭59−219227号)、 によつて得ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記(1)の方法によつて製造され
た合金ターゲツト材は、 (i) ターゲツトの寸法が、溶解炉の大きさ、形状
に依存するために大径のターゲツトが得られ
ず、 (ii) また、アーク溶解だけでは所望の寸法、形状
を有するターゲツト、特に薄肉のターゲツトを
得ることができないために切断、研削等の後加
工を必要として、生産性が低下し、 (iii) しかもこのターゲツト材は脆いために、後加
工を施し難く、かつ歩留りが悪く、 つぎに、前記(2)の方法によつて構成された複合
ターゲツト材は、 (i) 板とチツプとの間で異常放電を起しやすく、 (ii) 希土類金属と鉄族金属が大きな塊りとなつて
分布し、しかも単体の希土類金属と鉄族金属と
はそのスパツタリング速度が相違しているため
に、スパツタリングによつて生じた膜の組成が
膜全体にわたつて均一とならず、 また、前記(3)の合金粉末をホツトプレスによつ
て成形する方法では、 (i) 合金インゴツトの粉砕によつて不純物が混入
してくるのを避けることができず、 (ii) 合金粉末をホツトプレスしただけなので、で
き上つたターゲツトは機械的に脆く、 (iii) 希土類金属自体が元来極めて酸化しやすいた
めに前記粉砕工程等によつてターゲツト材の中
の希土類金属酸化物の量が増大し、それに応じ
て単体の希土類金属の割合が低下するので、ス
パツタリングによつて所望の磁気特性を有する
膜を得ることができないばかりか、甚だしい場
合は、スパツタリングによつて生じた膜が、前
記酸化物の影響で、光磁気記録に必要な垂直磁
化膜にならないことも多く、 さらに、微細に分割した希土類金属と鉄族金属
とを混ぜ合わせた混合物に熱間成形を施す前記(4)
の方法によつて製造されたターゲツト材では、 (i) 希土類金属は元来鉄族金属よりもスパツタリ
ング速度が高いために、ターゲツト材中に単体
の形で存在する希土類金属が、同じく単体で存
在する鉄族金属や金属間化合物を構成する各金
属成分よりも優先的にスパツタされ、それによ
つて、スパツタリング中に生成しつつある膜の
組成が時間の経過とともに変化して、膜の組成
が安定しない、 という問題があつた。
〔研究に基づく知見事項〕
そこで、本発明者等は、このような問題を解決
するために種々研究を重ねた結果、 (1) 微細に分割された状態のGd、Tb、Dy、Ho、
TmおよびEr並びにそれらの合金のうちのいず
れか1種以上からなる希土類金属と、同様な状
態のFe、CoおよびNi並びにこれらの合金から
なる鉄族金属とを混合して形成させた、前記希
土類金属:30〜50重量%と、前記鉄族金属:残
り、からなる組成を有する混合物に、その混合
物に存在する金属成分系の液相発現温度未満の
温度において熱間成形を施すことによつて得れ
た緻密な成形体に、その成形体を金属容器で真
空パツクした状態で、前記成形体中に存在する
金属成分系の液相発現温度未満の温度において
長時間の熱処理を施すと、前記希土類金属と鉄
族金属とが拡散し合つてその金属間化合物生成
反応が著しく進行して、前記成形体中に存在し
ている希土類金属はすべて金属間化合物に変化
すること、 (2) このようにすべての希土類金属が金属間化合
物に変化することによつてもはや単体の希土類
金属を含んでいないターゲツト材では、希土類
金属と鉄族金属とのスパツタリング速度の差が
殆ど無くなる結果、スパツタリング中に膜の組
成が変化していくという現象を回避できるこ
と、 (3) このようなターゲツト材では金属間化合物の
含有量が著しく増大するので、その強度が低下
するものと予想されるにも拘らず、このターゲ
ツト材の組織中に混在している単体の鉄族金属
によつて、ターゲツト材の強度は意外に低下し
ないで、その十分な加工性が保証されるととも
に、熱収縮に基づく割れの発生も回避できるこ
と、 を見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、上記知見に基づいて発明されたも
ので、光磁気記録媒体として利用される希土類金
属と鉄族金属とからなる膜をスパツタリングによ
つて製造する場合、そのスパツタリング中に膜の
組成変化を起さないターゲツト材の製造方法を提
供することを目的とし、 (a) 微細に分割されたGd、Tb、Dy、Ho、Tm
およびEr並びにこれらの合金からなる群より
選ばれた希土類金属1種または2種以上と、微
細に分割されたFe、CoおよびNi並びにこれら
の合金からなる群より選ばれた鉄族金属1種ま
たは2種以上とを混合して、前記希土類金属:
30〜50重量%と、前記鉄族金属:残り、からな
る組成を有する混合物を形成させ、 (b) ついで、この混合物に、真空中または不活性
ガス雰囲気中で、前記混合物中に存在する金属
成分系の液相発現温度未満の温度において熱間
成形を施して、前記希土類金属と前記鉄族金属
からなる緻密な成形体を形成させ、 (c) その後、前記成形体を金属容器で真空パツク
した状態で、この成形体に、その成形体中に存
在する金属成分系の液相発現温度未満の温度に
おいて長時間加熱する熱処理を施すことによつ
て、前記希土類金属と鉄族金属との金属間化合
物と、鉄族金属単体との混合組織を有するター
ゲツト材を製造する方法、 に係るものである。
〔発明の具体的な説明〕
以下、この発明の構成について具体的に説明す
る。
1 原料 ターゲツト材の原料となるGd、Tb、Dy、
Ho、Tm、およびEr並びにこれらの合金から
選ばれた希土類金属は、微細に分割された状態
であれば、一般にその形状について制限を受け
ないが、この希土類金属は通常粉末または小粒
であるのが望ましく、その平均粒径が10μm未
満の場合は、得られたターゲツト材の酸素濃度
が0.5%以上に増加して、これのスパツタリン
グによつて生成した膜は光磁気記録に必要な磁
気特性を備えなくなり、一方それが300μmを
越えると、希土類金属が完全に鉄族金属と反応
しないで、単体の希土類金属がターゲツト材の
組織中に残存するようになるので、この平均粒
径は一般に10〜300μmでなければならず、好
ましくは10〜100μmである。
希土類金属の純度は高純度(純度:99重量%
以上)であること、特に、低酸素濃度(酸素濃
度:0.4重量%以下)であることが望ましい。
これらの合金ととは、Gd、Tb、Dy、Ho、
TmおよびErのうちの2種以上からなる合金を
意味し、例えばTb50Gd50、Tb75Dy25
Gd90Ho10のような合金を意味する。
ターゲツト材のもう一つの原料となるFe、
CoおよびNi並びにこれらの合金から選ばれた
鉄族金属も微細に分割された状態であれば、そ
の形状は一般にどのようなものであつても差支
えないが、この鉄族金属も通常粉末または小粒
であるのが望ましく、その平均粒径が1μm未
満では粒子が細か過ぎるため、熱処理を施した
後に残留する鉄族金属単体粒子の寸法が小さく
なり過ぎて、ターゲツト材の強度が著しく低下
するようになり、一方それが300μmを越える
と、製造されたターゲツト材中の個々の鉄族金
属単体の粒子の寸法が大きくなり過ぎて、膜の
組成が安定したスパツタリングを遂行できなく
なるので、この平均粒径は一般に1〜300μm
でなければならず、好ましくは50〜300μmで
ある。
鉄族金属の純度も高純度(純度:99.99重量
%以上)であること、特に、低酸素濃度(酸素
濃度:0.01重量%以上)であることが望まし
い。
これらの合金とは、Fe、CoおよびNiのうち
の2種以上からなる合金を意味し、例えば
Fe75Co25、Fe50Co50、Fe75Co20Ni5、Co90Ni10
のような合金を意味する。
また、この発明においては、希土類金属と鉄
族金属との混合物中に配合された希土類金属の
割合が30重量%未満になつても、また50重量%
を越えても、それによつて得られたターゲツト
材は、光磁気記録媒体として利用するのに適し
た磁気特性を備えた膜を生成しなくなるところ
から、前記混合物における希土類金属の配合割
合を30〜50重量%と定めた。
2 熱間成形 この発明では、前記混合物を緻密な成形体に
するために、その混合物にホツトプレス、熱間
パツク圧延、熱間静水圧プレス(HIP)、熱間
鍛造等による熱間成形が施されるが、薄板状の
ターゲツト材を製造するには、特にホツトプレ
スと熱間パツク圧延が適しており、この熱間成
形中に酸素が成形体に混入してくるのを防ぐた
めに、熱間成形を真空または不活性ガス雰囲気
の下で遂行する必要があり、それには一般に圧
力:0.01〜10-6Torrの真空または例えば、露点
が−60℃以下のアルゴンガスが使用される。
熱間成形において前記混合物に適用される温
度は、その混合物中に存在する金属成分系の液
相発現温度未満の温度であることが必要である
が、これは、そうでないと、熱間成形中に生じ
た液相によつて金属が酸化されやすくなる結
果、ターゲツト材の酸素濃度が0.5重量%以上
に上昇する上に、液相だけが流動するというト
ラブルの発生を招くことに基づいており、この
熱間成形において適用する温度は成形方法によ
つて異なるが、例えば熱間圧延では一般に前記
液相発現温度よりも20〜250℃低く保持される。
前記金属成分系の液相発現温度は、例えば、そ
の系がFe−Tbの場合は840℃、Fe−Co−Tbの
場合は695℃、Fe−Tb−Gdの場合は830℃、そ
してCo−Gdの場合は630℃である。
熱間成形により、混合物中の各金属粒子の塑
性変形、希土類金属と鉄族金属との間の部分的
な固相拡散、およびその結果としての界面にお
ける金属間化合物の形成と接合が起るので、成
形体の高密度化と、その中の各粒子間の接合が
達成されて、一般に95〜100%の相対密度を有
する緻密で高強度の成形体が得られる。
ホツトプレスにおいては通常100〜200Kg/cm2
の圧力が適用され、そのホツトプレスを施す時
間は、前記の作用を起すのに十分な時間であれ
ばよく、その温度や圧力によつても異なるが、
一般に2時間以上である。
熱間パツク圧延においては、希土類金属と鉄
族金属との混合粉末を鉄合金製容器に入れてか
ら、その中の圧力が10-5Torr以下になるまで、
容器内のガスを真空排気することによつて、前
記混合物を鉄合金製容器内に真空パツクした
後、これを混合物中に存在する金属成分系の液
相発現未満の温度において、熱間圧延する。圧
延によつて形成された成形体は、その周囲の缶
を施盤またはシエーパで取り除くことによつ
て、缶の中から取り出される。
3 熱処理 前記熱間成形によつて製造された成形体には
希土類金属がまだ単体の状態で残つているの
で、これをすべて金属間化合物に転化すると同
時に、希土類金属と鉄族金属とを互に拡散させ
てそれらの金属間化合物と鉄族金属単体との均
一な混合組織を形成させるために熱処理が施さ
れるが、そのためには、この熱処理において成
形体を、その中に存在する金属成分系の液相発
現未満の温度に長時間加熱して拡散を起す必要
があり、この温度は一般に前記液相発現温度よ
りも20〜100℃低い温度が適しており、その温
度に曝す時間は通常1〜17時間である。
この熱処理では加熱温度が前記液相発現温度
よりも低いために長時間加熱しなければならな
いことから、ターゲツト材の酸素量を増加させ
ない配慮が必要であり、そのためには、前記成
形体を金属容器内に1×10-5Torr以上の真空
度に真空パツクした状態として、これを熱処理
炉中、例えば800℃/hrの昇温速度で前記液相
発現温度未満の処理温度まで昇温し、この温度
に通常1〜17時間保持して拡散を起させ、その
後室温まで冷却した後、前記金属容器を旋盤ま
たはシエーバで取り除くことによつて熱処理が
遂行される。この場合、炉内を真空または不活
性ガスの雰囲気とすれば、パツク容器に漏れが
生じても、成形体を酸素との接触から保護する
ことができる。前記金属容器の材料としては、
熱処理温度において成形体との間で拡散反応を
起しにくい金属、例ええばステンレス鋼等の鉄
合金が利用される。
希土類金属と鉄族金属との混合物を金属容器
で真空パツクして、この混合物に熱間パツク圧
延を施すことによつて前記熱間成形を遂行した
場合には、成形後にその金属容器を除去するこ
となく、前記成形体に上記のような熱処理を施
すのが好都合である。
4 ターゲツト材の組成および組織 以上のような工程を経て製造されたターゲツ
ト材は、原料となつた希土類金属や鉄族金属に
不可避的に含まれていた不純物、例えば周期律
表の第a族元素、Si、Ca、Al、C、P、S、
Ta、Mn、O等を微量含むことは避けられない
けれども、実質的に希土類金属と鉄族金属との
金属間化合物と、単体の鉄族金属との均一な混
合組織からなり、その組織中で金属間化合物の
形に変化した希土類金属はそのスパツタリング
速度が鉄族金属のそれと同程度に調整されると
ともに、鉄族金属単体は、前記1で述べた原料
の平均粒径や形状により、一般に1〜300μm
の寸法を有する球状または片状の粒子となつ
て、ターゲツト材に必要な強度を与える。
〔実施例および実施例に基づく効果〕
ついで、この発明を実施例により比較例と対比
しながら説明する。
実施例 1 (a) いずれも平均粒径:100μmを有する純度99.9
%のTb粉末、純度99.99重量%のFe粉末および
純度99.99重量%のFe−Co金金(Fe:Co=
75:25at.%)粉末を、Tb:Fe:Coの配合割合
が48.5:44.3:7.19(重量%)となるように所定
量秤量したものをボールミルを用いて30分間ト
ルエン中で混合し、乾燥して総重量250gの混
合粉末を調製した。
(b) ついで、肉厚:1.2mmを有し、かつ内部に直
径:120mm×厚さ(高さ):4.0mmの円板状の空
間を有するステンレス缶に内径:12.7mm×長
さ:500mm×厚さ:2.0mmのステンレス管を垂直
に取り付けて、前記円板状の空間内に前記混合
粉末を充填してから、前記ステンレス缶の内部
を排気して真空度:1×10-5Torrまで真空引
きした後、加熱圧着して前記混合粉末を前記ス
テンレス缶内に密封した。このようにステンレ
ス缶内に真空パツクされた混合粉末に、温度:
500℃において、缶全体の厚(高さ)が4.2mmに
なるまで熱間パツク圧延を施した。
(c) その後このように形成された成形体を、前記
ステンレス缶にパツクしたまま熱処理炉中に装
入して炉内雰囲気を1×10-5Torrの真空にし
た後、800℃/hrの昇温速度で660℃まで昇温さ
せ、この温度に15時間保持してから室温まで冷
却した。
このようにして得られたTb25Fe65Co10の組成
を有するターゲツト材を顕微鏡によつて組織観察
したところ、TbはすべてFeおよびFe−Coとの間
で金属間化合物を生成するとともに、その化合物
の一部は共晶を形成し、このターゲツト材では、
第5図のaおよびbに示したような、これらの金
属間化合物とその共晶の間にFe単体が均一に分
布した混合組織が形成され、このFe単体粒子の
寸法は15〜80μmであり、またこのターゲツト材
の相対密度は100%で抗折力は9.5Kg/mm2であつ
た。
つぎに、このターゲツト材の性能を評価するた
めに、これを直径:127mm×厚さ:2mmの円板に
加工して得たターゲツトを基にして、アルゴン分
圧:5×10-2Torrでプリスパツタを30〜60秒間
施した後、バイアス電圧:OV、スパツタ電力:
75Wと一定に保ち、前記ターゲツトを2〜5rpm
の速さで回転させながらマグネトロンスパツタリ
ングを施して光磁気記録用の膜を製造した。
このときに得られた膜の酸素含有量は平均
1.0at.%で、スパツタリング時間の経過に対して
その膜の中にTb量が変化していく状態を第1図
に示した。
第1図から、スパツタリング時間が長時間にわ
たつても、膜組成の変化が±0.18at.%と極めて小
さいことがわかる。
実施例 2 (a) いずれも平均粒径:100μmを有する純度99.9
%のTb粉末と純度9.99%のFe粉末とを、Tb:
Feの配合割合が48.68:51.32(重量%)となる
よう所定量秤量したものをボールミルを用いて
30分間トルエン中で混合し、乾燥して混合粉末
を製造した。
(b) ついで、内径:127mmのホツトプレスモール
ド内に前記混合粉末200gを充填してから1×
10-5Torr以上の真空度に脱気し、昇温速度:
800℃/hrで昇温し、800℃に達した時点で前記
混合粉末に、真空度:1×10-5Torr以上、圧
力:200Kg/cm2および保持時間:1時間の条件
でホツトプレスを施し、加熱終了後炉冷して円
板状の緻密な成形体を取り出した。
(c) その後、このように形成された成形体を、実
施例1の(b)において使用したステンレス缶内に
同様に真空パツクした後、これを熱処理炉中に
装入して炉内雰囲気を1×10-5Torr以上の真
空度に保ちながら800℃/hrの昇温速度で830℃
まで昇温させ、この温度に10時間保持してから
室温まで冷却した。
このようにして得られたTb25Fe75の組成を有
するターゲツト材を顕微鏡によつて組織観察した
ところ、TbはすべてFeとの間で金属間化合物を
生成するとともに、その一部は共晶を形成し、こ
のターゲツト材では、この金属間化合物とその共
晶の間に30〜80μmの大きさのFe単体粒子が均一
に分布した混合組織が形成され、またこのターゲ
ツト材の相対密度は97%で抵抗力は8.9Kg/mm2
あつた。
つぎに、前記ターゲツト材の性能を評価するた
めに、このターゲツト材から得たターゲツトを使
用して、スライドガラスをターゲツトから70mm離
し、ターゲツト直上中心、その中心から3cm、同
6cmと位置を換えてスパツタしたことを除き、実
施例1と同じマグネトロンスパツタリングを施し
て光磁気記録用の膜を製造した。
このときに得られた膜の酸素含有量は1.5〜
2.1at.%で、その膜のTb量のスパツタリング時間
の経過に対する変化を第2図に示した。
第2図から、長時間のスパツタリング時間にわ
たつて膜の組成変化が±0.21at.%と極めて小さい
ことがわかる。
比較例 1 実施例2の(b)に示したホツトプレスによつて得
られた成形体をステンレス缶内にパツクしない
で、そのままこれに実施例2と全く同じ熱処理を
施して比較ターゲツト材1を製造した。
この比較ターゲツト材1の性能を評価するため
に、これを直径:127mm×厚さ:2.0mmの円板に加
工して得たターゲツトを基にして、実施例1と全
く同様にマグネトロンスパツタリングを実施して
スライドガラス上に光磁気記録用の膜を付着させ
た。
このときに得られた膜の酸素量は8.0〜14.0at.
%と多く、この膜は垂直磁化膜とはならず、面内
磁化の特性を示していた。
膜の保持力から実効Tb量を外挿してTb量を求
め、このTb量とスパツタリング時間との関係を
第3図に示した。
第3図から、この膜の組成がスパツタリング時
間の経過に対して極めて不安定であることがわか
る。
比較例 2 実施例2の(b)において得られたTb−Fe成形体
を仕上加工することによつて製造した比較ターゲ
ツト2を使用して、実施例1と全く同じ条件でス
パツタリングを実施した。
このときに得られた膜の酸素含有量は平均
1.2at.%で、その膜のTb量のスパツタリング時間
の経過に対する変化を第4図に示した。
第4図から、この比較ターゲツト2によつて得
られた膜の組成はスパツタリング時間の経過に従
つて著しく変化することがわかる。
〔発明の総合的効果〕
以上の説明から明らかなように、この発明によ
ると、組成が安定し、かつ酸素濃度の低い光磁気
記録媒体を生成する、高強度のスパツタリング用
ターゲツト材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、この発明によつて製造
されたターゲツト材を使用して薄膜を生成させた
場合、スパツタリング中にその薄膜で起る組成変
化を示すグラフ、第3図および第4図は、比較方
法によつて製造したターゲツト材を使用した場合
に同様な薄膜の組成変化を示すグラフ、第5図の
aはこの発明によつて製造されたターゲツト材の
金属組織を示す顕微鏡写真、そして第5図のbは
この顕微鏡写真によつて示された金属組織をわか
りやすくするための模式的な説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 微細に分割されたGd、Tb、Dy、Ho、
    TmおよびEr並びにこれらの合金からなる群よ
    り選ばれた希土類金属1種または2種以上と、
    微細に分割されたFe、CoおよびNi並びにこれ
    らの合金からなる群より選ばれた鉄族金属1種
    または2種以上とを混合して、前記希土類金
    属:30〜50重量%と、前記鉄族金属:残り、か
    らなる組成を有する混合物を形成させ、 (b) ついで、この混合物に、真空中または不活性
    ガス雰囲気中で、前記混合物中に存在する金属
    成分系の液相発現温度未満の温度において熱間
    成形を施して、前記希土類金属と前記鉄族金属
    からなる緻密な成形体を形成させ、 (c) その後、前記成形体を金属容器で真空パツク
    した状態で、この成形体に、その成形体中に存
    在する金属成分系の液相発現温度未満の温度に
    おいて前記成形体を長時間加熱する熱処理を施
    すことによつて、前記希土類金属と鉄族金属と
    の金属間化合物と、鉄族金属単体との混合組織
    を有するターゲツト材を製造する方法。 2 前記希土類金属と鉄族金属との混合物を金属
    容器で真空パツクした後、この混合物に熱間パツ
    ク圧延を施すことによつて前記熱間成形を遂行す
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 3 前記希土類金属と鉄族金属との混合物にホツ
    トプレスを施すことによつて前記熱間成形を遂行
    することを特徴とする、特許請求の範囲第1項記
    載の製造方法。 4 前記希土類金属と鉄族金属との混合物に、金
    属容器を使用する熱間パツク圧延を施した後、前
    記金属容器を除去することなく、前記成形体に、
    その成形体中に存在する金属成分系の液相発現温
    度未満の温度において前記成形体を長時間加熱す
    る拡散処理を施すことを特徴とする、特許請求の
    範囲第2項記載の製造方法。
JP60271145A 1985-12-02 1985-12-02 タ−ゲツト材の製造方法 Granted JPS62130236A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60271145A JPS62130236A (ja) 1985-12-02 1985-12-02 タ−ゲツト材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60271145A JPS62130236A (ja) 1985-12-02 1985-12-02 タ−ゲツト材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62130236A JPS62130236A (ja) 1987-06-12
JPH0119449B2 true JPH0119449B2 (ja) 1989-04-11

Family

ID=17495948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60271145A Granted JPS62130236A (ja) 1985-12-02 1985-12-02 タ−ゲツト材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62130236A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6431966A (en) * 1987-07-25 1989-02-02 Tokin Corp Alloy target material and its production
US4780226A (en) * 1987-08-03 1988-10-25 General Motors Corporation Lubrication for hot working rare earth-transition metal alloys
EP0308201B1 (en) * 1987-09-17 1993-11-18 Seiko Epson Corporation Method of forming a sputtering target for use in producing a magneto-optic recording medium

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62130236A (ja) 1987-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4620872A (en) Composite target material and process for producing the same
US20020106297A1 (en) Co-base target and method of producing the same
US4992095A (en) Alloy target used for manufacturing magneto-optical recording medium
US5098649A (en) Rare earth metal-iron group metal target, alloy powder therefor and method of producing same
KR0129795B1 (ko) 광자기 기록 매체용 타겟 및 그 제조 방법
JPS61139637A (ja) スパツタ用タ−ゲツトとその製造方法
JPS6270550A (ja) タ−ゲツト材
JP2533922B2 (ja) 焼結タ―ゲット部材およびその製造方法
JPS63274763A (ja) 光磁気記録用合金タ−ゲツト
JPH0119448B2 (ja)
JPH02107762A (ja) 光磁気記録用合金ターゲット
JPH0119449B2 (ja)
JPH0119447B2 (ja)
JP3076141B2 (ja) 磁性薄膜用ターゲット材とその製造方法、Fe−M−C軟磁性膜とその製造方法、およびこれを用いた磁気ヘッドならびに磁気記録再生装置
JP2597380B2 (ja) 希土類金属−遷移金属ターゲット用合金粉末の製造方法および希土類金属−遷移金属ターゲットの製造方法
JP2894695B2 (ja) 希土類金属−鉄族金属ターゲットおよびその製造方法
JPS62274033A (ja) 希土類−遷移金属合金タ−ゲツトの製造方法
JPH036218B2 (ja)
JPS6328987B2 (ja)
JPS62205556A (ja) 光磁気記録媒体形成用Tb―Fe系焼結スパッタリングターゲット材
US5710384A (en) Magneto-optical recording medium target and manufacture method of same
JP2002226970A (ja) Co系ターゲットおよびその製造方法
JPS6350469A (ja) スパツタリング用合金タ−ゲツトの製造方法
JPH01159373A (ja) スパッタリング用ターゲット
JPS6256543A (ja) 希土類合金焼結体の製造方法