JP2909108B2 - ターゲット部材およびその製造方法 - Google Patents

ターゲット部材およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用Co−Cr−Ta磁性膜をスパッタ法
により作成するためのターゲット部材およびその製造法
に関するものである。
〔従来の技術〕
スパッタ法による磁性膜にCo−Ni、Co−CrあるいはCo
−Ni−Crが従来から工業的に使用されてきた。そして近
年、磁性膜に起因するノイズの低減、スパッタ膜(磁性
膜)の高保磁力化の要求により、Co−Ni、Co−Crあるい
はCo−Ni−CrにTaを添加した合金が磁性膜に使用される
ようになり、現在では記録媒体の主流となっている(特
開平1−133217号参照)。
一方、含有されるTa量も、初期へのTa=1原子%から
2原子%以上と、高保磁力化のため増加しつつある。
このスパッタ膜形成に使用するターゲット部材は、従
来、溶解・鋳造まま、もしくは熱間や冷間加工して薄板
まで成形し、それから加工採取されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
Co−Cr−Ta合金の磁性膜を製作するために使用される
スパッタリングターゲット部材の従来の製造法は溶解・
鋳造した鋼塊を加工することによって行われていた。
Co−Cr−Ta3元合金の状態図は未知であるが、Co−Ta
の場合、1276℃の共晶温度において、α−Co中へのTaの
固溶度は4〜5at%である。
Co−10/20Cr−Ta合金においても、基地はCo−10/20Cr
から構成されているとみなすと、Taは4〜5at固溶する
と考えられる。
しかし、工業的な溶解・鋳造においては、平衡状態図
からのズレを生じる。現象的には鋳型に接して最初に凝
固する鋼塊の外周部はTaが固溶された組織を示すが、最
終凝固に近い部分はTaが合金全体の平均値より富化し、
共晶温度でLiq→α−Co+Co2Taの共晶反応を生じる。す
なわち、鋼塊の中心部はTa富化のCo2Taがミクロ的に偏
析する。このような鋼塊を熱間加工で薄板したターゲッ
ト部材は、厚さ方向にTa量が異なる不均質なターゲット
部材となる。このような不均質なターゲット部材を用い
て得られたスパッタ膜の組成は、スパッタリングの経過
に伴い変化し、磁気特性の変化を生じさせるという問題
があった。
本発明の目的は、スパッタリングの最初からターゲッ
ト部材の寿命まで特性の変化しないスパッタ膜を生成す
るターゲット部材およびその製造方法を提供するもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、原子%でCr8〜18%、Ta2〜8%、残部実質
的にCoよりなり、Taが均一に分布しかつ相対密度が98%
以上である焼結体であることを特徴とするターゲット部
材、およびそのターゲット部材の製造方法であって、原
子%でCr8〜18%、Ta2〜8%、残部実質的にCoよりなる
粒径32メッシュ以下の急冷凝固法により製造された合金
粉末を金属製容器に充填封入した後、加圧焼結すること
を特徴とするターゲット部材の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴は、ガスアトマイズ法等の急冷凝固法に
より製造した所定組成の合金粉末を用いることにある。
すなわち、この粉末は凝固に対する冷却速度が大きいた
め、Taを均一に固溶もしくは一部Co2Taを晶出した組織
を有するため、これを用いて得られるターゲット部材
は、ターゲット部材の表面、板厚中央部とも従来の溶解
・鋳造法にもよるものと異なり、Taが均一に分布した組
成を示す。
急冷凝固法としては、前述のガスアトマイズ法の他に
真空アトマイズ法、回転ロール法、回転電極法等の公知
の粉末製造法が適用できる。回転ロール法、回転電極法
等においても合金の酸化防止のために、雰囲気は真空、
不活性ガス雰囲気とするのが望ましい。なお、急冷凝固
法のなかでは高いタップ密度が得られる球状粉を形成し
やすく、かつ生産コストの有利なガスアトマイズ法が望
ましい。
以上の急冷凝固法により得られた合金粉末のうち、粒
度が32メッシュ以下のものを用いる。
このように粉末の粒度を32メッシュ以下としたのは、
焼結時過飽和固溶体から析出するCo2Ta分布の均質が劣
ってくるためである。
ついで、この合金粉末を加圧焼結し、相対密度が98%
以上の焼結体を得る。
相対密度を98%以上とするのは、これ未満の密度で気
泡が存在するとスパッタ作業中異常放電を起こすためで
ある。
加圧焼結の方法としては、熱間静水圧プレス(HI
P)、ホットプレス、熱間パック圧延、鍛造等が適用で
きるが、98%以上の高密度を得るためにはHIPが最も望
ましい。
このHIPは、温度1000〜1250℃、圧力500atm以上の条
件で実施される必要がある。ここで温度の上限を1250℃
としたのはCo−Taの共晶温度が1276℃であり、粉末内で
ミクロ的にTa豊化の部分に融液が生じるためである。一
方、温度の下限を1000℃としたのは、、これ未満では焼
結密度が98%以上に上らないためである また、圧力を500atm以上とするのは、やはりこれ未満
では、焼結体の相対密度を98%以上にすることが困難だ
からである。
また熱間静水圧プレス等による加圧焼結に続いて熱間
加工を行なうと、相対密度が向上し、よりスパッタ特性
の安定したターゲット部材が得られる。
本発明のターゲット部材は、at%でCr8〜18%、Ta2〜
8%、残部実質的にCoからなる組成を有するが、これは
特開平1−133217号に開示されるようこの範囲で保磁力
がHc≧600〔0e〕の値が得られ、膜のノイズレベルも小
さくて、磁気記録媒体として優れた特性を示すからであ
る。特にTaは2at%未満では通常の溶解法で鋼塊中のTa
の偏析が少なく、8at%を越えると飽和磁化が1000
〔G〕未満と小さくなりすぎて、磁気記録に適さなくな
るため、Taを2〜8at%に限定した。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
原子%で12Cr−3Ta−残部Co組成の合金粉末をガスア
トマイズで製作した。続いて、この粉末を分級し32メッ
シュ以下の粉末を7kg秤量した。
この粉末を軟鋼製の缶に充填し、脱気、封止したのち
熱間静水圧プレスで1100℃、1000atmで焼結を行なっ
た。次に、この箱体を熱間圧延により厚さ8mmに仕上
げ、両側の鉄皮をはいで6mmの板材を採取した。
一方、原子%で12Cr−3Ta−残部Co組成の合金を真空
溶解したのち30kg鋼塊を製造し、ハンマー分塊と熱間圧
延により6mmの板材を作製した。
次に粉末および溶解法で製造した板材より、5t×102
φのターゲット部材を採取した。このターゲット部材を
使用して、難質ガラス上に純Cr下地膜を0.1μm成膜し
た上に、高周波出力300W、Ar操作圧力3×10-3torrの条
件下で500Å成膜し、振動磁力計で膜の保磁力を測定し
た。
第1表にターゲット部材表面層と中心部のEPMAによる
組成の分析値(at%)とターゲット部材のその位置に対
応するスパッタ膜の磁性値を示す。
第1表からわかるように粉末法で作製したターゲット
部材は表面および板厚中心で組成に変動がなく、スパッ
タリングにより成膜した膜の磁性値もほとんど変動が認
められない。
一方、従来法で製造したターゲット部材は表面層は平
均値より若干Taは少なく、板厚中心部は共晶により生じ
たCo2Taが熱間加工により圧延方向に線状に伸びた部分
が存在し、Ta量が高くなっている。また、スパッタ間の
保磁力もターゲット部材表面と板厚中心部で値が異なる
ことが知られた。
〔発明の効果〕 以上説明したように、Cr8/18−Ta2/8−残部Coターゲ
ット部材を粉末法で作製した場合、従来の溶製法で作製
したターゲット部材に比較して、ターゲット部材内部で
の組成変動が少なく、スパッタ時の経過に伴う生成膜の
磁性値変動も小さい結果が得られた。
磁気特性が一定なスパッタ膜が得られることは磁気記
録媒体として極めて有利であり、粉末法による本発明の
ターゲット部材およびその製造方法は、工業上顕著な効
果を有するものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子%でCr8〜18%、Ta2〜8%、残部実質
    的にCoよりなり、Taが均一に分布しかつ相対密度が98%
    以上である焼結体であることを特徴とするターゲット部
    材。
  2. 【請求項2】請求項1記載のターゲット部材の製造方法
    であって、原子%でCr8〜18%、Ta2〜8%、残部実質的
    にCoよりなる粒径32メッシュ以下の急冷凝固法により製
    造された合金粉末を金属製容器に充填封入した後、加圧
    焼結することを特徴とするターゲット部材の製造方法。
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