JPH0764247A - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤

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JPH0764247A
JPH0764247A JP21065293A JP21065293A JPH0764247A JP H0764247 A JPH0764247 A JP H0764247A JP 21065293 A JP21065293 A JP 21065293A JP 21065293 A JP21065293 A JP 21065293A JP H0764247 A JPH0764247 A JP H0764247A
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silver halide
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JP21065293A
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Satoru Kuze
哲 久世
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下記の特長を有するハロゲン化銀写真感光材
料用固体処理剤を提供する。 包装材料(特にプラスチックボトル)の使用量を減少
し、社会環境適性を有する。 処理剤の固体化により軽量化し、輸送コストが低減化
され現像所等における保管スペースが少なくて済む。 固体写真処理剤の溶解性が改善され、さらに安定した
溶解性能が得られる。 固体写真処理剤の経時保存性が改良される。 処理液の結晶析出性が改良され、低処理量で蒸発濃縮
した際にも結晶の発生が少なく安定した処理が可能とな
る。 【構成】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンを
含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用
固体処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤に関するものであり、更に詳しくは、
社会環境適性、作業環境適性、経時保存安定性、結晶析
出性、溶解性等が改良されたハロゲン化銀写真感光材料
用固体処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、通常、黒
白現像液、定着液、発色現像液、漂白液、漂白定着液、
安定液等の処理液を使って現像処理が行われ、イメージ
ワイズな画像が得られる。ここで使用される各処理液
は、使い易さのために一つ又は複数の濃厚液パートの形
でプラスチックボトルに入れられ、処理剤キットとして
ユーザーに供給されている。ユーザーはこれら処理剤キ
ットを水に溶解して、使用液(スタート液ないし補充
液)を作成し、使用している。
【0003】近年、写真処理業界においては、ミニラボ
と呼ばれる小型自動現像機を用いた小規模現像所が急増
しており、このようなミニラボ化の進行に伴い処理剤用
プラスチックボトルの使用量も年々急激に増加してきて
いる。
【0004】このプラスチックは、軽くて強い性質の故
に、写真処理剤用ボトル以外にも広く使用されてきてい
る。プラスチックの全世界の生産量は年々増加の一途を
辿り、1988年には年間1億トンを超す量にまで増加して
きている。その一方で、廃棄されるプラスチックも膨大
な量であり、日本を例にとっても、生産量の約40%が年
々廃棄されている。このような廃プラスチックは、海洋
に投棄されると、海洋生物の生息環境の悪化を引き起こ
しているし、又、ヨーロッパ地域では、排ガス処理設備
の不備な焼却炉で燃焼処理するため、酸性雨等の問題も
引き起こしており、大きな問題となってきている。
【0005】このため、早急な対策の実施が迫られてお
り、欧米地域ではプラスチックのリサイクルや使用禁
止、又は分解性プラスチックの使用の義務化など法規制
の動きが活発となってきているのが実状である。
【0006】このような状況の中で、一部とは言え写真
用途の処理剤にプラスチックボトルを多量に使用するこ
とは極めて好ましくない状況である。
【0007】そこで、写真処理剤の濃厚液を粉剤化する
ことが考えられるが、その際には溶解時に微粉が舞い上
がり作業者が吸い込んだりする可能性が高く、健康への
影響が懸念される問題が生じたり、或は舞い上がった処
理剤成分が別の写真処理液に混入してしまい、これによ
って汚染されトラブルが発生するという問題が生じる。
このため、写真処理剤を造粒化し、粒状混合物とする技
術が、例えば特開平2-109042号、同2-109043号、米国特
許2,843,484号及び特開平3-39735号等で提案されたが、
依然として飛散薬剤粉塵による労働安全衛生上の問題、
他種処理液ヘの不純物としての混入、或は溶解時に容器
底へ沈降・凝結するケーキング現象、自らの湿潤被膜で
粉末を被膜し、溶解不良を生じる等による調合作業性へ
の支障等の問題を再来させ、粉末化、顆粒化に適した薬
剤の範囲は極めて制約されているのが実状である。
【0008】そこで、これら乾燥状態の持つ利点を生か
す処理剤の好ましい形状として錠剤化が特開昭51-61837
号等に提案されている。
【0009】しかしながらこれら写真用処理剤を錠剤に
しようとしたところ、打錠時ラミネーティング(横方向
にひび割れする)が起き、うまく錠剤にならないという
問題が発生した。医薬品の錠剤の結合剤として一般に使
われるポリエチレングリコールは現像剤に使用すると写
真性能に悪影響を及ぼし不活性となり、望ましくない結
合剤である。そこで写真性能に影響しない結合剤の開発
が望まれる。
【0010】本発明者らは、鋭意検討の結果、シクロデ
キストリン系化合物が写真性能に悪影響を与えず望まし
い結合剤であることが特願平3-312527号明細書等に記載
してあるが、本発明者らが種々検討したところ、シクロ
デキストリンは水に極めて溶け難く、写真用処理剤に適
用する際には不溶物が発生し易い欠点を有しており、ま
た分岐シクロデキストリンやシクロデキストリンポリマ
ーは、一定の品質を与えにくく、場合によっては粘性を
堤し、水にも溶けにくい性状を与える欠点があることが
判ってきた。
【0011】さらに、本発明者らの検討によって、シク
ロデキストリンをヒドロキシアルキル化したものを用い
ることによって、写真用処理剤の経時保存時の安定性が
改善され、さらに処理液の結晶析出性も改善されること
が判った。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、以下の特長を有するハロゲン化銀写真感光材料用固
体処理剤を提供することにある。
【0013】包装材料(特にプラスチックボトル)の
使用量を減少し、社会環境適性を有する。
【0014】処理剤の固体化により軽量化し、輸送コ
ストが低減化され現像所等における保管スペースが少な
くて済む。
【0015】固体写真処理剤の溶解性が改善され、さ
らに安定した溶解性能が得られる。
【0016】固体写真処理剤の経時保存性が改良され
る。
【0017】処理液の結晶析出性が改良され、低処理
量で蒸発濃縮した際にも結晶の発生が少なく安定した処
理が可能となる。
【0018】その他の目的は、以下の明細文の中で明ら
かとなる。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者等は本発明の目的が下記の構成(1)〜
(5)のいづれかにより達成できることを見出した。
【0020】(1)ヒドロキシアルキル化シクロデキス
トリンを含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料用固体処理剤。
【0021】(2)前記固体処理剤が顆粒状又は錠剤状
であることを特徴とする(1)記載のハロゲン化銀写真
感光材料用固体処理剤。
【0022】(3)前記固体処理剤が発色現像処理剤で
あり、かつ水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系発
色現像主薬を含有することを特徴とする(1)又は
(2)記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0023】(4)前記固体処理剤が漂白処理剤又は漂
白定着処理剤であり、かつアミノポリカルボン酸第2鉄
塩を含有することを特徴とする(1)又は(2)記載の
ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0024】(5)前記固体処理剤が定着処理剤であ
り、かつチオ硫酸塩を含有することを特徴とする(1)
又は(2)記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理
剤。
【0025】以下、本発明について具体的に説明する。
【0026】本発明で用いられるヒドロキシアルキル化
シクロデキストリンは、従来から環状のオリゴ糖として
良く知られているシクロデキストリンの水酸基部にヒド
ロキシルアルキル基を導入したものである。ヒドロキシ
アルキル基としては、主にヒドロキシメチル、ヒドロキ
シエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル等の
置換基が使用される。
【0027】本発明のヒドロキシルアルキル化シクロデ
キストリンの具体例としては、以下のものを挙げること
ができる。
【0028】(A−1)ヒドロキシメチルシクロデキス
トリン (A−2)ヒドロキシエチルシクロデキストリン (A−3)ヒドロキシプロピルシクロデキストリン (A−4)ヒドロキシブチルシクロデキストリン シクロデキストリンは、グルコースの数の違いによって
α、β、γの構造をもつものが知られているが、本発明
はこれらのシクロデキストリンの1種又は2種以上をヒ
ドロキシアルキル化して用いることができる。さらに、
α、β、γのシクロデキストリンを同時に含有する澱粉
分解物も使用できる。
【0029】これらヒドロキシアルキル化シクロデキス
トリンの本発明における使用量は処理剤当たり0.1〜20
%の範囲が好ましく、より好ましくは、0.3g〜10%であ
る。
【0030】本発明の目的の効果の点から、上記のヒド
ロキシアルキル化シクロデキストリンの中でも、特に
(A−2)又は(A−3)が好ましく、さらに好ましく
は、ヒドロキシエチル-β-シクロデキストリン又はヒド
ロキシプロピル-β-シクロデキストリンである。また、
これらヒドロキシアルキル化シクロデキストリンは、製
造状況によって、α、β、γが混じり合った混合物とな
っているが、混合物のままでも、α、β、γに単離した
ものを用いてもよい。
【0031】これら、ヒドロキシアルキル化シクロデキ
ストリンは、特開平4-57801号、同2-196709号等に記載
の一般的な合成法で製造し用いることができ、あるいは
日本食品化工(株)製、HP−CD等のものを購入し使用
することができる。
【0032】更に本発明に係るシクロデキストリン部分
は包接作用を行い包接化合物を形成するが、本発明にお
いては該包接化合物を使用することも可能である。
【0033】該シクロデキストリンの包接化合物とは、
例えばエフ・クラマー著(F.Cramer)、「アインシュル
ス・フエルビンドゥンゲン」(Einschlus verbindunge
n)Springer(1954)あるいはエム・ハーゲン著(M.Hag
an)「クラスレートインクルージョンコンパウンド」
(Clathrate Inclusion Conpounde)Reinheld(1962)
に記載の如く「原子または分子が結合してできた3次元
構造の内部に適当な大きさの空孔があって、その中にほ
かの原子または分子が一定の組成比で入りこんで特定の
結晶構造をつくっている物質」のことをいう。
【0034】該シクロデキストリンの包接化合物の製造
例の引用文献を以下に記載するが、これは単にその数例
であって勿論これらに限定されるものではない。
【0035】◎ジャーナル オブ ジ アメリカン ケ
ミカル ソサエテイ(Journal of theAmerican Chemica
l Society)第71巻第354頁1949年 ◎ケミッシェ ベリッヒテ(Chemishe Berichte)第90
巻第2572頁1957年 ◎同第90巻第2561頁1957年 本発明の固体処理剤としては、顆粒状、錠剤状、粉体
状、スラリー状等が包含されるが、本発明の目的の効果
の点から顆粒状又は錠剤状が好適に用いられ、より好ま
しくは錠剤状のものである。
【0036】本発明の固体処理剤としては、黒白現像処
理剤、発色現像処理剤、漂白処理剤、漂白定着処理剤、
定着処理剤、安定処理剤、中和処理剤、停止処理剤、カ
ブリ浴処理剤等が挙げられるが、本発明においては、発
色現像処理剤、漂白定着処理剤、定着処理剤が好適に用
いられる。
【0037】本発明に係わる発色現像処理剤には、下記
一般式[I]で示される化合物を含有する際に、本発明
の効果をより良好に奏する。
【0038】一般式[I] (R1,R2)>N−OH 〔式中、R1及びR2は各々置換あるいは無置換の、アル
キル基、アリール基、R3−C(=O)−又は水素原子を表
す。但し、R1及びR2は同時に水素原子であることはな
い。又、互いに結合して環を形成してもよい。
【0039】R3は置換あるいは無置換の、アルコキシ
基、アルキル基又はアリール基を表す。〕により達成さ
れた。
【0040】前記一般式[I]で示される化合物につい
て詳しく説明する。
【0041】一般式[I]においてR1,R2で表される
置換あるいは無置換のアルキル基としては、同一でも異
なってもよく、それぞれ炭素原子数1〜10以下好ましく
は1〜5のアルキル基が好ましいが、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、メトキシ
エチル基、ヒドロキシエチル基、プロペニル基、t-ブチ
ル基、ヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。これら
は直鎖でも分岐でも環状でもよく、更に置換基を有する
ものも含む。置換基としては、アルキル基(メチル基、
エチル基等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子等)、アリール基(例えばフェニル基等)、ヒドロキ
シル基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホス
ファン酸残基、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ基、
エトキシ基等)又は、それぞれアルキルあるいは/及び
アリール基で置換されてもよい、アミノ基、アンモニオ
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、オキシカルボ
ニル基、カルボニルオキシ基等が好ましく挙げられる。
【0042】R1,R2で表される置換あるいは無置換の
アリール基としては、例えばフェニル基、o-メトキシフ
ェニル基、m-クロロフェニル基等が挙げられる。更に置
換基を有するものも含み、置換基としては、前記アルキ
ル基の場合と同様のものが好ましく挙げられる。
【0043】R1,R2はお互いに結合して環を形成して
もよく、例えば、ピペリジン、ピリジン、トリアジン、
モルホリン等の複素環を形成してもよい。
【0044】R3はアルコキシ基、アルキル基又はアリ
ール基を表し、更に詳しくはこれらアルコキシ基、アル
キル基、アリール基のうちアルキル基としては、R1
2の場合と同義のものが好ましく挙げられる。
【0045】前記一般式[I]で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3,287,125号及び
同3,329,034号及び同3,287,124号等に記載されている
が、特に好ましい具体的例示化合物としては、特願平2-
203169号36〜38頁記載の(A−1)〜(A−39)及び特
開平3-33845号3〜6頁記載の(1)〜(53)及び特開
平3-63646号5〜7頁記載の(1)〜(52)及び特開平3
-184044号4〜6頁記載の(1)〜(54)、特に
(1)、(7)等が挙げられる。
【0046】以下に一般式[I]の特に好ましい具体的
例示化合物を示す。
【0047】(I−1)HO−N<(C2H4SO3Na)2 (I−2)HO−N<(C2H4COONa)2 これら一般式[I]で示される化合物は、通常遊離のア
ミン、塩酸塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、蓚酸
塩、燐酸塩、酢酸塩等の形で用いられ、本発明における
使用量は、例えば現像液1リットル当たり0.5〜20gの範
囲が好ましく、より好ましくは3〜10g/lである。
【0048】本発明における処理剤が発色現像処理剤の
場合、用いられる発色現像主薬としては、水溶性基を有
するp-フェニレンジアミン系化合物が本発明の目的の効
果を良好に奏し、かつカブリの発生が少ないため好まし
く用いられる。
【0049】水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系
化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の水
溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に比
べ、感光材料の汚染がなく、かつ皮膚についても皮膚が
カブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本
発明の発色現像剤に組み合わせることにより、本発明の
目的をより効果的に達成することができる。
【0050】前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系
化合物のアミノ基又はベンゼン核上に少なくとも一つ有
するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては、−(C
H2)nCH2OH、−(CH2)mNHSO2(CH2)nCH3、−(CH2)mO(CH2)n
CH3、−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnは各々、0以上の
整数を表す。)、−COOH基、−SO3H 基等が好ましいもの
として挙げられる。
【0051】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号26〜31
頁に記載されている(C−1)〜(C−16)、4-アミノ
-3-メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン等が挙
げられる。
【0052】とりわけ、本発明においては、CD−3
(4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-[β-(メタンスルホン
アミド)エチル]アニリン硫酸塩)と、CD−4(4-アミ
ノ-3-メチル-N-エチル-N-[β-(ヒドロキシ)エチル]アニ
リン硫酸塩)が好適に用いられる。
【0053】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩の形で用いられる。
【0054】又、前記発色現像主薬は単独であるいは2
種以上併用して、又、所望により白黒現像主薬、例えば
フェニドン、4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル
-3-ピラゾリドンやメトール等と併用して用いてもよ
い。
【0055】さらに、本発明に係わる発色現像処理剤に
は、特願平3-122603号第12頁15行目から記載の亜硫酸
塩、同第12頁18行目から記載の緩衝剤、臭化物や塩化物
等のカブリ防止剤、現像促進剤、特願平2-240400号第62
頁〜67頁記載のトリアジニルスチルベン系蛍光増白剤等
を用いることができる。
【0056】又、発色現像処理剤には、特願平2-240400
号69頁下から第9行〜74頁に記載の下記一般式[K]で
示されるキレート剤及びその例示化合物K−1〜K−22
が添加されることが、本発明の目的を効果的に達成する
観点から好ましい。
【0057】
【化1】
【0058】これらキレート剤の中でも、K−2,K−
9,K−12,K−13,K−17,K−19が好ましく用いら
れ、特にK−2及びK−9を本発明の発色現像処理剤に
添加する際に本発明の効果をより発揮する。
【0059】これらキレート剤の添加量は、発色現像液
1000ml当たり0.1〜20gの範囲が好ましく、より好ましく
は0.2〜8gである。
【0060】本発明に係るアミノポリカルボン酸第2鉄
塩は下記一般式[L],[M],[N],[P]で表さ
れる有機酸の第2鉄錯塩が好ましい。
【0061】
【化2】
【0062】式中、A1〜A4は各々、同一でも異なって
もよく、−CH2OH,−COOM又は−PO3M1M2を表す。M,M
1,M2は各々、水素原子、アルカリ金属原子又はアンモ
ニウム基を表す。Xは炭素数2〜6の置換、未置換のア
ルキレン、又は
【0063】
【化3】
【0064】以下、一般式[L]で示される化合物につ
いて詳述する。
【0065】なお、A1〜A4が表す基は特願平1-260628
号12頁第15行〜15頁第3行記載のA1〜A4と同義である
ので詳細な説明は省略する。
【0066】
【化4】
【0067】A1〜A4は前記と同義であり、nは1〜8
の整数を表す。B1及びB2は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ炭素数2〜5の置換、未置換のアルキレン
基(例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメ
チレン等)を表す。置換基としては水酸基、炭素数1〜
3の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基)等が挙げられる。
【0068】
【化5】
【0069】式中、R1は水素原子又は水酸基を示し、
nは1又は2であり、xは2又は3であり、yは0又は
1であり、そしてxとyの和は常に3である。BはH又
は−COOHを表す。
【0070】
【化6】
【0071】式中、A1〜A4はそれぞれ同一であっても
異なっていてもよく、−CH2OH、−PO3M1M2又は−COOM3
を表す。M1,M2又はM3は水素原子、アルカリ金属原
子(例えばナトリウム、カリウム)又はその他のカチオ
ン(例えばアンモニウム、メチルアンモニウム、トリメ
チルアンモニウム等)を表す。Xは炭素数2〜6の置換
若しくは未置換のアルキレン基又は−(B1O)n−B2−を表
す。又、B1及びB2は同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ炭素数1〜5の置換又は未置換のアルキレ
ン基を表す。
【0072】Xで表されるアルキレン基としては、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
又、B1又はB2で表されるアルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、トリメチレン等が挙げられる。X,B
1又はB2が表すアルキレン基の置換基としては、ヒドロ
キシル基、炭素数1〜3のアルキル基(例えばメチル
基、エチル基等)等が挙げられる。nは1〜8の整数を
表し、好ましくは1〜4である。以下に一般式[P]で
示される化合物の好ましい具体例を挙げるが、これらに
限定されるものではない。
【0073】上記一般式[L],[M],[N],
[P]で示される化合物の具体例としては、特願平3-31
2527号第28頁〜37頁に記載のものを挙げることができる
が、これらの中でも、とりわけ下記のものが、本発明に
おいて好適に用いられる。
【0074】
【化7】
【0075】これらの中でも、とりわけ、特に本発明に
おいて好ましく用いられるものは、(L−1)、(L−
14)、(N−1)、(N−3)、(P−1)である。
【0076】前記有機酸第2鉄錯塩の添加量は、漂白液
又は漂白定着液1000ml当たり0.1〜2.0モルの範囲で含有
することが好ましく、より好ましくは0.15〜1.5モル/
lである。
【0077】漂白処理剤、漂白定着処理剤及び定着処理
剤には、特開昭64-295258号に記載のイミダゾール及び
誘導体又は同号記載の一般式[I]〜[IX]で示される
化合物及びこれらの例示化合物の少なくとも1種を含有
することにより迅速性に効果を発揮する。
【0078】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号の5
1〜115頁に記載の例示化合物及び特開昭63-17445号の22
〜25頁に記載の例示化合物、特開昭53-95630号、同53-2
8426号記載の化合物等も同様に用いることができる。
【0079】漂白処理剤又は漂白定着処理剤には、上記
以外に臭化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウ
ムの如きハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤ある
いは界面活性剤を含有せしめることができる。
【0080】本発明に係わるチオ硫酸塩としては、チオ
硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリ
ウム等を用いることができるが、とりわけチオ硫酸ナト
リウムとチオ硫酸アンモニウムの重量比が(1〜20):
(80〜99)の比の混合物が本発明の効果をより良好に奏
する。
【0081】本発明に係る定着処理剤又は漂白定着処理
剤には、これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝
剤を単独あるいは2種以上含むことができる。更にアル
カリハライド又はアンモニウムハライド、例えば臭化カ
リウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモ
ニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが望
ましい。又、アルキルアミン類、ポリエチレンオキサイ
ド類等の通常定着剤又は漂白定着剤に添加する化合物を
添加することが知られている化合物を適宜添加すること
ができる。
【0082】定着処理剤又は漂白定着処理剤には、特開
昭64-295258号56頁に記載の一般式[FA]で示される
化合物及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本
発明の効果をより発揮するばかりか、少量の感光材料を
長期間に亘って処理する際に定着能を有する処理液中に
発生するスラッジも極めて少ないという別なる効果が得
られる。
【0083】本発明に係わる顆粒は造粒したものが好ま
しく用いられ、錠剤は、粉体又は前記顆粒を加圧圧縮し
て得られる。
【0084】本発明の錠剤は、1パート化した錠剤(例
えば発色現像剤は1錠中に発色現像剤、保恒剤、アルカ
リが含有される)がユーザーへの煩雑な操作を与えない
点で好ましく、この場合、各パート毎に造粒する事が保
存性を向上する点で好ましい。
【0085】本発明の顆粒又は錠剤形成の為の造粒方法
は転動造粒、押し出し造粒、圧縮造粒、流動層造粒等の
公知の方法を用いることができる。
【0086】得られた造粒物は100〜1500μmが本発明の
効果の点から好ましい。
【0087】錠剤処理剤の造粒方法は特開昭51-61837
号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1,213,808
号等の明細書や公知の方法により製造できる。
【0088】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが本発明の態様はこれに限定されない。
【0089】実施例1 以下に示すようにカラーペーパー用発色現像処理剤を作
成した。
【0090】操作(A) 現像主薬のCD−3〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸
塩〕300gを市販のバンダムミル中で平均粒径30μmにな
るまで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室
温にて約7分間、50mlの水を添加することにより造粒し
た後、造粒物を物流層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、
調整した造粒物にβ-シクロデキストリン40gを25℃、4
0%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均
一に混合し、カラーペーパー用発色現像補充用顆粒
(A)を作成した。
【0091】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120
gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は
6.0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去し、カラーペーパー用発色現像補充
用顆粒(B)を作成した。
【0092】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリ
アミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム28
0g、水酸化ナトリウム107g、ポリエチレングリコール
4000 10.6gを(A)と同様粉砕した後、市販の混合機
で均一に混合する。次に(A)と同様にして、水の添加
量を20mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で30
分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラー
ペーパー用発色現像補充用顆粒(C)を作成した。
【0093】操作(D) 炭酸カリウム246gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30
分間乾燥して造粒物の水をほぼ完全に除去する。このよ
うにして、調整した造粒物にポリエチレングリコール40
00、15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機
を用いて10分間均一に混合し、カラーペーパー用発色現
像補充用顆粒(D)を作成した。
【0094】操作(E) カラーペーパー用発色現像補充用顆粒(A),(B),
(C)及び(D)を25℃で相対湿度50%以下に調湿され
た部屋でN-ラウロイルアラニンナトリウム13g添加し混
合機にて約10分間均一に混合し、次に混合物を菊水製作
所社製タフプレスコレクト1527HUを改造した打錠機で
充填量10.7gとし打錠時の圧力を変え表1の様に、磨損
度の異なる錠剤を実施するのに必要な個数を作成した。
【0095】上記操作の中で用いられたシクロデキスト
リンを下記表1記載の如く変化させ、他は上記操作と同
様にして発色現像処理剤を作成した。
【0096】この様にして作成した錠剤を用いて、錠剤
10個を水2500mlを満たした容器に投入し、スターラーに
て撹拌し、溶解速度を求めた。さらに、この溶解後の処
理液を3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観察し
た。また、上記の如くして製造した錠剤を60℃、50%RH
のサーモ中に2週間保存した後に、CD−3の残量を定
量分析を行った。これらの結果をまとめて表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】表中、溶解性が○は、5分以内に完全に溶
解したこと、△は5〜10分で溶解したこと、×は10分
以上必要であることを意味する。
【0099】さらに結晶析出性は、○は全て結晶の析出
が認められないこと、×は若干の析出が認められるこ
と、××は多量の析出が認められることを意味する。
【0100】表中、ヒドロキシプロピルシクロデキスト
リン混合物は、β型のものが約90モル%、α型のものが
約7モル%、γ型のものが約3モル%の混合物を意味す
る。
【0101】上記、表1より、本発明に係わるヒドロキ
シアルキル化シクロデキストリンを用いることにより、
溶解性、結晶析出性及びCD−3の経時保存安定性がい
づれも極めて良好となることが判る。
【0102】実施例2 操作(2−1) 現像主薬CD−4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-[β
-(ヒドロキシ)エチル]アニリン硫酸塩〕150gを市販の
バンダムミル中で平均粒径30μmになるまで粉砕し、ポ
リエチレングリコール6000を1.9g添加し混合後、この
微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10ml
の水を添加することにより造粒した後、造粒物を流動物
を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水を
ほぼ完全に除去し、カラーネガ用発色現像補充用顆粒
(H)を作成した。
【0103】操作(2−2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとβ-シクロデキストリ
ン4gを操作(3−1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラーネ
ガ用発色現像補充用顆粒(I)を作成した。
【0104】操作(2−3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム375g、水酸
化ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニット2
2gを操作(2−1)と同様に粉砕、混合し、水の添加
量を40mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60
分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラー
ネガ用発色現像補充用顆粒(J)を作成した。
【0105】上記カラーネガ用発色現像補充用顆粒
(H)〜(J)を混合し、N-ラウロイルアラニン2.6g
を加え10分間混合した後、充填量12.0gとし打錠機を用
い打錠圧力を変え錠剤を作成した。
【0106】エリスリトール(単糖類)を水に溶解し20
%(重量比)のコーティング溶液を作成した。これに可
塑剤として、ポリエチレングリコール(平均分子量600
0)をエリスリトールの重量に対して5%添加した。フ
ロイント産業(株)製ハイコーターミニを用い、錠剤重量
に対してエリスリトールでコーティングを行った。この
時のコーティング液の噴霧量は8〜10cc/min、乾燥温度
(排気温度)は30〜35℃とした。
【0107】上記操作で用いられたシクロデキストリン
を前記表1記載の如く変化させ、他は上記操作と同様に
して発色現像処理剤を作成した。
【0108】この様にして作成した錠剤を用いて、錠剤
10個を水1400mlを満たした容器に投入し、スターラーに
て撹拌しながら溶解速度を求めた。さらに、この溶解後
の処理液を3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観
察した。また、上記の如くして作成した錠剤を60℃、50
%RHのサーモに2週間保存した後に、CD−4の残量を
定量分析を行った。
【0109】これらの結果、実施例1とほぼ同様の結果
を得た。
【0110】実施例3 以下の操作に従って錠剤試料を作成した。
【0111】1.カラーペーパー用漂白定着処理剤試料
の作成 操作(7) 例示化合物(L−14)の第2鉄アンモニウム塩3600g、
ジエチレントリアミン五酢酸36gを市販のバンダムミル
中で平均粒径30μm以下になるまで粉砕する。次に得ら
れた微粉末にポリエチレングリコール6000:625gを加
え、市販の撹拌造粒機中で10分間混合した後、200mlの
水を添加して造粒した。得られた造粒物を流動層乾燥機
で45℃で4時間乾燥して造粒物中の水分をほぼ完全に除
去し、顆粒試料Aを得た。
【0112】操作(8) チオ硫酸アンモニウム2800g、亜硫酸ナトリウム700g、
β-シクロデキストリン175gを操作(1)と同様に粉
砕、混合した後、水130mlを添加して造粒した。次に得
られた造粒物を60℃で2時間乾燥して造粒物中の水分を
ほぼ完全に除去し、顆粒試料Bを得た。
【0113】操作(9) 操作(7)、(8)で得られた顆粒試料A:3259g、顆
粒試料B:3675gにN-ラウロイルサルコシンナトリウム3
5gを加え10分間混合し、得られた混合物を菊水製作所
(株)製タフプレスコレクト18HUを改造した打錠機を用
いて錠剤重量が12.0gになる様に12tの圧力で圧縮打錠を
行い、直径30mmの錠剤試料を各580個を得た。
【0114】上記の操作で用いられたシクロデキストリ
ンを下記表2記載の如く変化させた他は上記操作と同様
にして漂白定着処理剤を作成した。
【0115】この様にして作成した錠剤を用いて、錠剤
10個を水350mlを満たした容器に投入し、スターラーに
て撹拌しながら溶解速度を求めた。さらに、この溶解後
の処理液を3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観
察した。また、上記の如くして作成した錠剤を60℃、50
%RHのサーモに3週間保存した後に、チオ硫酸アンモニ
ウムの残留量を定量した。
【0116】これらの結果を、表2にまとめて示す。
【0117】
【表2】
【0118】表中の○〜×は、前記表1と同義である。
【0119】上記表2より、本発明に係わるヒドロキシ
アルキル化シクロデキストリンを用いる際には、溶解
性、結晶析出性及びチオ硫酸塩の経時保存安定性が、良
好であることが判る。
【0120】実施例4 カラーネガ用定着処理剤 操作(16) チオ硫酸ナトリウム950g、チオ硫酸アンモニウム2020
g、亜硫酸ナトリウム120g、炭酸カリウム150g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム塩10gを操作(1)と同
様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は30.0mlとし、造粒
後、65℃で60分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40℃
にて480分間乾燥して水分をほぼ完全に除去する。
【0121】操作(17) 上記操作(16)で調整した造粒物を25℃で40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合す
る。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレクト1
527HUを改造した打錠機により1錠当りの充填量を
10.0gにして圧縮打錠を行い、200個のカラーネガ用定着
処理剤を作成した。
【0122】上記の操作で用いられたシクロデキストリ
ンを前記表2記載の如く変化させた他は上記操作と同様
にして定着処理剤を作成した。
【0123】この様にして作成した錠剤を用いて、錠剤
10個を水200mlを満たした容器に投入し、スターラーに
て撹拌しながら溶解速度を求めた。さらに、この溶解後
の処理液を3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観
察した。また、上記の如くして作成した錠剤を60℃、50
%RHのサーモに3週間保存した後に、チオ硫酸アンモニ
ウムの残留量を定量した。
【0124】これらの結果、実施例3とほぼ同様の結果
を得た。
【0125】実施例5 実施例1の操作(A)〜(D)で作成したカラーペーパ
ー用発色現像補充用顆粒(A)〜(D)を均一に混合し
て、顆粒状処理剤を作成した。
【0126】上記操作の中で用いられたシクロデキスト
リンを下記表3記載の如く変化させて、他は上記操作と
同様にして発色現像処理剤(顆粒)を作成した。
【0127】この様にして作成した顆粒処理剤100gを
水200mlを満たした容器に投入し、スターラーにて撹拌
し、溶解速度を求めた。さらに、この溶解後の処理液を
3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観察した。ま
た、上記の顆粒処理剤を60℃、50%RHのサーモ中に2週
間保存した後に、CD−3の残留量を定量した。
【0128】これらの結果を、まとめて表3に示す。
【0129】
【表3】
【0130】表中の○〜×は表1と同義である。
【0131】上記表3より、ヒドロキシアルキル化シク
ロデキストリンを用いることにより溶解性、結晶析出性
及びCD−3の経時保存安定性が良好であることが判
る。
【0132】実施例6 実施例1で用いた発色現像主薬(CD−3)を、下記現
像主薬に変更した他は実施例1と同様にして実験を行っ
た。
【0133】
【化8】
【0134】この結果、CD−3及び(D−3)は、
(D−1)、(D−2)等の水溶性基を有さないp-フェ
ニレンジアミン系発色現像主薬と比べ、溶解性もより良
好であり、経時保存後の残留量も5〜10%良好であっ
た。
【0135】実施例7 下記の操作によって顆粒試料を作成した。即ち、1,3-プ
ロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩(PDTA
-Fe-NH4)1900gとコハク酸1100g、および臭化カリウ
ム860gを市販のバンタムミル中で平均粒径20μmになる
まで粉砕した後、この微粉末を混合し、その内2kgを市
販の撹拌造粒機中で室温にて約8分間、150mlの水を添
加することにより造粒した。次に得られた造粒物を流動
層乾燥機で60℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完
全に除去し、顆粒試料を作成した。
【0136】この様にして作成した顆粒試料1,000gに
β-シクロデキストリン20gとN-ラウロイルサルコシン
ナトリウム10gを添加して3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製クリーンプレスコレクト18K
を改造した打錠機により、一錠あたりの充填量を10g,
圧縮圧力を8t/cm2に設定して直径30mmの錠剤試料を1
00個作成した。上記操作の中で用いられたシクロデキス
トリンを下記表4記載の如く変化させ、他は上記操作と
同様にして漂白処理剤を作成した。
【0137】この様にして作成した錠剤を用いて、錠剤
10個を水280mlを満たした容器に投入し、スターラーに
て撹拌しながら溶解速度を求めた。さらに、この溶解後
の処理液を3℃にて1週間保存し、結晶の発生状況を観
察した。また、上記の如くして作成した錠剤を60℃,50
%RHのサーモに3週間保存した後に、錠剤の外観を観察
した。結果をまとめて表4に示す。
【0138】
【表4】
【0139】表中、保存後の外観評価として、○は特に
変化がなく正常であること、△は若干変質が認められる
こと、×は明らかに変質が認められることを意味する。
【0140】上記表4より、本発明のヒドロキシアルキ
ル化シクロデキストリンを用いることにより、溶解性、
結晶析出性及び保存後の変質がいずれも良好となること
が判る。
【0141】
【発明の効果】従って本発明によれば、以下の特長を有
するハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤を提供する
ことができる。
【0142】包装材料(特にプラスチックボトル)の
使用量を減少し、社会環境適性を有する。
【0143】処理剤の固体化により軽量化し、輸送コ
ストが低減化され現像所等における保管スペースが少な
くて済む。
【0144】固体写真処理剤の溶解性が改善され、さ
らに安定した溶解性能が得られる。
【0145】固体写真処理剤の経時保存性が改良され
る。
【0146】処理液の結晶析出性が改良され、低処理
量で蒸発濃縮した際にも結晶の発生が少なく安定した処
理が可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
    ンを含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料用固体処理剤。
  2. 【請求項2】 前記固体処理剤が顆粒状又は錠剤状であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用固体処理剤。
  3. 【請求項3】 前記固体処理剤が発色現像処理剤であ
    り、かつ水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系発色
    現像主薬を含有することを特徴とする請求項1又は2記
    載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記固体処理剤が漂白処理剤又は漂白定
    着処理剤であり、かつアミノポリカルボン酸第2鉄塩を
    含有することを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  5. 【請求項5】 前記固体処理剤が定着処理剤であり、か
    つチオ硫酸塩を含有することを特徴とする請求項1又は
    2記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
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