JPH0763423A - 風呂装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 落とし込みホッパの残留水を排出するのに、
排水専用の時間や排水専用運転を必要とせず、また三方
切り換え弁等の複雑な構成を必要することない風呂装置
の提供を目的とする。 【構成】 浴槽10から追い焚き用加熱缶体30に接続する
風呂戻り管21と、追い焚き用加熱缶体30から浴槽10へ接
続する風呂往き管22とからなる追い焚き循環路20を有
し、風呂戻り管21に設けた循環ポンプ80で浴槽水を追い
焚き用加熱缶体30に循環して追い焚きを行うことができ
るようにすると共に、給湯器等からの風呂落とし込み管
50を、その途中に逆流防止のための落とし込みホッパ90
を配して、風呂戻り管21に接続することで浴槽10への落
とし込みを行うようにした風呂装置であって、落とし込
みホッパ90の残留水排水管98を循環ポンプ80のケース内
吸水室に接続する循環ポンプ残留水排水管86に接続し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は浴槽装置、特に追い焚き
循環路を利用して給湯器からの温水等を浴槽に落とし込
み給湯することができるようにされた風呂装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４に従来の風呂装置の構成例を示す。
10は浴槽で、該浴槽10から風呂戻り管21と風呂往き管22
とからなる追い焚き循環路20が、追い焚き用加熱缶体30
に循環している。前記風呂戻り管21には循環ポンプ40が
設けられ、該循環ポンプ40の駆動によって浴槽10水が風
呂戻り管21から追い焚き用加熱缶体30に循環して加熱さ
れ、風呂往き管22を通って浴槽10に戻ることで追い焚き
がなされる。浴槽10への温水や水の落とし込みは途中に
落とし込みホッパ60を設けた風呂落とし込み管50によっ
て行う。風呂落とし込み管50は風呂自動落とし込み給湯
管51と風呂自動落とし込み給水管52と風呂落とし込み接
続管53とからなり、風呂自動落とし込み給湯管51は図示
しない上水道等の水源から図示しない給湯器を経て延設
されており、または風呂自動落とし込み給水管52も図示
しない上水道等からの水源から給湯器を通ることなく延
設されている。風呂自動落とし込み給湯管51及び風呂自
動落とし込み給水管52の水はそれぞれ前記落とし込みホ
ッパ60に落とし込み開閉弁61、62を介して流入し、更に
ホッパ60から落とし込み接続管53に流出して三方切り換
え弁70を介して前記風呂戻り管21に接続している。41は
前記三方切り換え弁70を迂回する通路42の逆止弁であ
る。前記ホッパ60は風呂側と給湯側の通水の縁切りを行
い、また風呂側からの逆流がホッパ60より上流側に行か
ないようにしたもので、弁体63、逆止弁64、残留水貯水
室65が設けられ、該残留水貯水室65には、オーバフロー
口66と排水弁67を介した残留水排水管68が設けられてい
る。残留水排水管68は風呂落とし込み接続管53に接続し
ている。

【０００３】浴槽10への温水等の落とし込み給湯は、三
方切り換え弁70が風呂落とし込み接続管53側と接続する
ように切り換えられ、落とし込み開閉弁61又は62が開放
されることで、風呂落とし込み管50（51、52）を通って
きた温水（水）が落とし込みホッパ60内に入り、更にホ
ッパ60から落とし込み接続管53に流れて、三方切り換え
弁70を介して風呂戻り管21に入り、該風呂戻り管21から
風呂往き管22を通って浴槽10に、また通路42を通って風
呂戻り管21からも浴槽に導入される。前記落とし込み給
湯が停止されたときに、ホッパ60内の残った水が残留水
貯水室65に入る。このため、残留水貯水室65内の水を適
当に排水する必要がある。ホッパ60の残留水貯水室65内
に溜まった水を排水する際には、三方切り換え弁70が風
呂落とし込み接続管53側と接続するように切り換えら
れ、残留水排水管68の排水弁67が開かれ、循環ポンプ40
が駆動されることで、残留水貯水室65内の水が吸引さ
れ、排水管68から風呂落とし込み接続管53、風呂戻り管
21、循環ポンプ40、追い焚き用加熱缶体30を経て風呂往
き管22から浴槽10内に排水される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
風呂装置においては、ホッパ60の残留水貯水室65の排水
を行うためには、循環ポンプ40によって吸引する必要が
あることから、その排水の際には、残留水貯水室65から
の排水管68だけを風呂落とし込み接続管53を介して循環
ポンプ40の吸引側に接続し、充分な吸引作用を働かす必
要がある。即ち、残留水貯水室65の排水の際には浴槽10
側からの風呂戻り管21が循環ポンプ40の吸引側に接続さ
れないようにするため、三方切り換え弁70を設けなけれ
ばならない。しかもホッパ60の残留水貯水室65の排水を
行う際には、その間、他の追い焚き運転や風呂落とし込
み運転を停止して、排水専用時間を持って排水専用運転
を行わなければならない欠点がある。

【０００５】そこで、本発明は上記従来の欠点を解消
し、落とし込みホッパの残留水を排出するのに、排水専
用の時間や排水専用運転を必要とせず、また三方切り換
え弁等の複雑な構成を必要することない風呂装置の提供
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の風呂装置は、浴槽から追い焚き用加熱缶体
に接続する風呂戻り管と、追い焚き用加熱缶体から浴槽
へ接続する風呂往き管とからなる追い焚き循環路を有
し、前記風呂戻り管に設けた循環ポンプで浴槽水を前記
追い焚き用加熱缶体に循環して追い焚きを行うことがで
きるようにすると共に、給湯器等からの風呂落とし込み
管を、その途中に逆流防止のための落とし込みホッパを
配して、前記風呂戻り管に接続することで前記浴槽への
落とし込みを行うようにした風呂装置であって、前記落
とし込みホッパの残留水排水管を前記循環ポンプのケー
ス内吸水室に接続する循環ポンプ残留水排水管に接続し
たことを第１の特徴としている。また本発明の風呂装置
は、上記第１の特徴に加えて、落とし込みホッパの残留
水貯水室の残留水排水管への排水口をロート状にすると
共に浮きボール弁を配したことを第２の特徴としてい
る。

【０００７】

【作用】上記本発明の第１の特徴によれば、循環ポンプ
が駆動されている際に、落とし込みホッパの残留水排水
管の排水弁等を開くことで、落とし込みホッパ内の残留
水が残留水排水管を通って、循環ポンプ残留水排水管内
に入り、さらに循環ポンプ内吸水室に吸引され、そして
循環ポンプ下流側に吐出され、風呂往き管を通って浴槽
に排出される。落とし込みホッパの残留水排水管は追い
焚き循環路には接続されないので、回路断接のための三
方切り換え弁等を必要としない。また落とし込みホッパ
の残留水の排水は、浴槽水が循環ポンプによって追い焚
き循環路を循環されているときに、付随して行えばよい
ので、落とし込みホッパの残留水の排水専用時間や排水
専用運転が必要でなくなる。また上記本発明の第２の特
徴によれば、第１の特徴による作用に加えて、落とし込
みホッパの残留水貯水室の残留水排水管への排水口をロ
ート状にすると共に浮きボール弁を配することで、落と
し込みホッパの残留水貯水室に残留する水が排水される
と、その時点で浮きボールによって排水口を閉塞され、
残留水貯水室内の空気が残留水排水管を通って循環ポン
プに侵入するのが防止される。循環ポンプの空気噛みは
騒音の原因となるが、それが防止される。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の風呂装置の実施例を示す構成
図、図２は循環ポンプの詳細断面図、図３は落とし込み
ホッパの要部の断面図である。

【０００９】10は浴槽で、該浴槽10から風呂戻り管21と
風呂往き管22とからなる追い焚き循環路20が、追い焚き
用加熱缶体30に循環している。前記風呂戻り管21には循
環ポンプ80が設けられ、該循環ポンプ80の駆動によって
浴槽10水が風呂戻り管21から追い焚き用加熱缶体30に循
環して加熱され、風呂往き管22を通って浴槽10に戻るこ
とで追い焚きがなされる。浴槽10への温水や水の落とし
込みは途中に落とし込みホッパ90を設けた風呂落とし込
み管50によって行う。風呂落とし込み管50は風呂自動落
とし込み給湯管51と風呂自動落とし込み給水管52と風呂
落とし込み接続管54とからなり、風呂自動落とし込み給
湯管51は図示しない上水道等の水源から図示しない給湯
器を経て延設されており、または風呂自動落とし込み給
水管52も図示しない上水道等からの水源から給湯器を通
ることなく延設されている。風呂自動落とし込み給湯管
51及び風呂自動落とし込み給水管52の水はそれぞれ前記
落とし込みホッパ90に落とし込み開閉弁91、92を介して
流入し、更にホッパ90から落とし込み接続管54に流出す
る。

【００１０】本発明では前記落とし込み接続管54は循環
ポンプ80の下流側（吐出側）の風呂戻り管21に接続して
いる。本発明においては風呂戻り管21に従来装置におけ
る三方切り換え弁70や、迂回通路42とその逆止弁41は不
要である。落とし込みホッパ90は風呂側と給湯側の通水
の縁切りを行い、また風呂側からの逆流がホッパ90より
上流側に行かないようにしたもので、弁体93、逆止弁9
4、残留水貯水室95が設けられ、該残留水貯水室95に
は、オーバフロー口96と排水弁97を介した残留水排水管
98が設けられている。本発明では前記残留水排水管98は
後述する循環ポンプ80の循環ポンプ残留水排水管86に接
続している。本発明においては前記落とし込みホッパ90
の残留水貯水室95の底は排水口95aに向けてロート状に
低くなされており、且つ残留水貯水室95内に浮きボール
弁99が配されている（図３参照）。この浮きボール弁99
は残留水貯水室95内の残留水上に浮かんでおり、残留水
が無くなると、前記排水口95a の上に載って、これを閉
塞する。

【００１１】前記循環ポンプ80は、ケース81内にモータ
等の駆動源82を収容する室83と、回転体84を有する吸水
室85とを有する。そしてこの吸水室85には浴槽10側から
風呂戻り管21が接続し、また同じ吸水室85の別の位置に
循環ポンプ80内の残留水を排出するための循環ポンプ残
留水排水管86が接続されている。この循環ポンプ残留水
排水管86に前記落とし込みホッパ90の残留水排水管98が
接続している。循環ポンプ残留水排水管86は本来循環ポ
ンプ80内の水を排水するためのもので、コック87を必要
に応じて開放することで、循環ポンプ80内の水を外部に
排出する。

【００１２】浴槽10へ温水を落とし込み、或いは水を落
とし込みする場合には、落とし込み開閉弁91或いは92を
開放する。これによって風呂自動落とし込み給湯管51や
風呂自動落とし込み給水管52を通って、温水或いは水が
落とし込みホッパ90内に入り、更に風呂落とし込み接続
管54に流出し、該接続管54から風呂追い焚き循環路20に
入って、浴槽10に導入される。このとき上水道に直結し
た管51、52からの給湯、給水の場合には、水圧が高いの
で循環ポンプ80を駆動させることなく、風呂戻り管21と
風呂往き管22の両方を通って浴槽10に両搬送される。こ
の場合、従来は三方切り換え弁70によって風呂10側から
の風呂戻り管21が非接続状態であり、戻り管21を通って
も浴槽10に流入するようにするためには、逆止弁41と通
路42のセット（図４参照）が必要であったが、本発明で
は、三方切り換え弁70、逆止弁41と通路42のセットが不
要となった。

【００１３】前記落とし込み運転が停止されたときに、
ホッパ90内の残った水が残留水貯水室95に入る。このた
め、残留水貯水室95内の水を適当に排水する必要があ
る。ホッパ90の残留水貯水室95内に溜まった水の排水
は、循環ポンプ80が駆動されている際に、落とし込みホ
ッパ90の残留水排水管98の排水弁97を開くだけで、簡単
に行うことができるので、排水専用時間をもって、排水
専用運転を行う必要はない。即ち例えば、風呂落とし込
み運転の途中において行われる循環判定運転や風呂追い
焚き運転に付随して行うことができる。前記循環判定運
転は、風呂落とし込みの途中において浴槽水位が追い焚
き循環路20に循環することができる水位になったか否か
を判定する運転で、循環判定がなされることで、その後
の所定浴槽水位までの必要落とし込み量を知ることがで
きる。循環判定運転においては循環ポンプ80を駆動する
ので、その際に前記落とし込みホッパ90の残留水排水管
98の排水弁97を開くように予めプログラムしておけば、
自動的に落とし込みホッパ90内の残留水が排水される。
同様に追い焚き運転においても、循環ポンプ80が駆動さ
れるので、その際に自動的に落とし込みホッパ90内の残
留水を排水することができる。落とし込みホッパ内90の
残留水の排水は、循環ポンプ80が駆動され、残留水排水
管98の排水弁97が開かれることで、残留水貯水室95内の
残留水が吸引され、残留水排水管98、コック87が閉塞さ
れた状態の循環ポンプ残留水排水管86を通って循環ポン
プ80内の吸水室85に入り、そして循環ポンプ80の下流側
に吐出され、風呂往き管22を通って浴槽10に排出される
ことで行われる。落とし込みホッパ90の残留水排水管98
が、循環ポンプ80の循環ポンプ残留水排水管86に接続さ
れることで、循環ポンプ80そのものの形状、構造を変更
することなく、落とし込みホッパ90の残留水の排水を行
うことができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明は以上の構成、作用よりなり、請
求項１に記載の風呂装置によれば、落とし込みホッパの
残留水排水管を前記循環ポンプのケース内吸水室に接続
する循環ポンプ残留水排水管に接続したので、落とし込
みホッパの残留水を直接的に循環ポンプで吸引して浴槽
側に排水することができ、追い焚き循環路に回路断接の
ための三方切り換え弁等を設ける必要がなくなり、構造
が簡単となり、コストの低減を図ることができる。しか
も落とし込みホッパの残留水の排水専用時間や排水専用
運転が必要でなくなる。また落とし込みホッパの残留水
排水管は、循環ポンプそのものに直接的に接続されるの
ではなく、循環ポンプ残留水排水管に接続されるので、
循環ポンプの形状や構造を変更する必要もない。また、
請求項２に記載の風呂装置によれば、前記請求項１の記
載による効果に加えて、落とし込みホッパの残留水貯水
室の残留水排水管への排水口をロート状にすると共に浮
きボール弁を配したので、オーバフロー室の残留水を排
水する際に空気が循環ポンプに巻き込まれるのを防止す
ることができ、よって空気が巻き込まれた循環ポンプが
駆動されることによる大きな騒音の発生を防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の風呂装置の実施例を示す構成図であ
る。

【図２】循環ポンプの詳細断面図である。

【図３】落とし込みホッパの要部の断面図である。

【図４】従来の風呂装置の構成例を示す図である。

【符号の説明】

10 浴槽 20 追い焚き循環路 21 風呂戻り管 22 風呂往き管 30 追い焚き用加熱缶体 50 風呂落とし込み管 54 風呂落とし込み接続管 80 循環ポンプ 81 ケース 85 吸水室 86 循環ポンプ残留水排水管 90 落とし込みホッパ 98 残留水排水管 99 浮きボール弁

フロントページの続き (72)発明者 藤原 克博 兵庫県神戸市中央区明石町32番地 株式会 社ノーリツ内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽から追い焚き用加熱缶体に接続する
   風呂戻り管と、追い焚き用加熱缶体から浴槽へ接続する
   風呂往き管とからなる追い焚き循環路を有し、前記風呂
   戻り管に設けた循環ポンプで浴槽水を前記追い焚き用加
   熱缶体に循環して追い焚きを行うことができるようにす
   ると共に、給湯器等からの風呂落とし込み管を、その途
   中に逆流防止のための落とし込みホッパを配して、前記
   風呂戻り管に接続することで前記浴槽への落とし込みを
   行うようにした風呂装置であって、前記落とし込みホッ
   パの残留水排水管を前記循環ポンプのケース内吸水室に
   接続する循環ポンプ残留水排水管に接続したことを特徴
   とする風呂装置。
2. 【請求項２】 落とし込みホッパの残留水貯水室の残留
   水排水管への排水口をロート状にすると共に浮きボール
   弁を配した請求項１に記載の風呂装置。