JP2990827B2 - 風呂給湯装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は水道直圧を利用して浴槽
へ給湯する風呂給湯装置に関し、特に水道直結制御弁の
漏水時の制御に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の風呂給湯装置は図５に示
すように、給湯回路９が給湯制御弁１６を開弁して水道
直結制御弁１７を介し、浴槽２に接続した追焚回路３よ
り浴槽２へ水道直圧を利用して迅速に給湯していた。水
道直結制御弁１７は給湯制御弁１６より通水を受けて開
閉弁１９を閉弁し、給湯を通過させるときに漏水する。
また給湯制御弁１６が通水を停めると開閉弁１９を開弁
し、保有した湯を受水部２０に漏水して大気と連通す
る。この漏水を数回分、貯水した受水部２０は漏水検出
器としての水位検出器２１が上限水位を検出する。この
ときから所定時間、給湯制御弁１６により給湯を停止し
てポンプ４を運転し、排水回路１１、追焚回路３を介し
て漏水を浴槽２に放出（回収）していた。また、他の例
として排水回路は図示しない排水溝へ漏水を放出してい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成では
水道直結制御弁１７が小さなゴミ等を開閉弁１９にかみ
込んで開閉時以外にも少量ではあるが漏水すると、水位
検出器２１が浴槽２への給湯中に何度も上限水位を検出
する。そして、この度に毎回給湯が中断され、浴槽２へ
の張水所要時間が長くなるという問題点があった。

【０００４】そこで、本発明の目的は、給湯中における
水道直結制御弁の少量漏水時には浴槽への放出を抑制す
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そして、上記の目的を達
成するために、本発明による風呂給湯装置は、ポンプを
有して浴槽水を循環加熱する追焚回路と、給湯制御弁、
非通水時は大気開放する水道直結制御弁を順次に介して
追焚回路に給湯する給湯回路と、水道直結制御弁の漏水
受水部を有し、かつ漏水検出器を介設した排水回路と、
漏水検出量が少量のときは浴槽への給湯を継続し、かつ
追焚回路を介して漏水の浴槽への放出を抑制する制御手
段を備えたものである。

【０００６】

【作用】上記手段により本発明の風呂給湯装置は、給湯
制御弁を開弁して浴槽へ給湯中に水道直結制御弁が少量
漏水時、制御手段は浴槽への給湯を継続する。そして、
排水回路が追焚回路に接続されて漏水を浴槽へ放出（回
収）する場合には、制御手段は排水動作を抑制する。こ
うして、浴槽への張水給湯の所要時間が短縮される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明による風呂給湯装置の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。

【０００８】（実施例１） 図１は本発明の一実施例を示し、風呂追焚給湯器１は浴
槽２に追焚回路３により接続されている。追焚回路３に
はポンプ４、加熱器５、温度検知器６、浴槽水位センサ
７が介設されている。また、追焚回路３は合流部８で給
湯回路９より給湯を受け、排水制御弁１０を介設した排
水回路１１とも合流部１２で接続されている。給湯回路
９には給湯が行われているか否かを水流で検知して判定
する給湯有無判定器１３を介設した給水路１４を有し、
給湯用熱交換器１５に接続している。給湯用熱交換器１
５は給湯制御弁１６と、水道直結制御弁としてのホッパ
ー１７を介設した給湯路１８に接続されている。ホッパ
ー１７は開閉弁１９が給湯時には閉弁し、給湯停止時に
は開弁して内部の湯を漏水する。この漏水は漏水受水部
２０で受水され、漏水検出器としての水位検出器２１で
貯水量を検出される。漏水受水部２０は上部には大気に
開放された大気開放口２２、下部に逆止弁２３を有す
る。漏水受水部２０の貯水は逆止弁２３に接続した前記
排水回路１１より排出される。

【０００９】給湯有無判定器１３等に図の破線で電気的
に接続された制御手段２４は、操作部２５の信号を受け
る。操作部２５は浴槽２への張水給湯等を指示する自動
スイッチ２６、浴槽２の張水水位と張水湯温を各々設定
する水位設定部２７、湯温設定部２８等を備えている。

【００１０】以上の構成に基き、次に浴槽２に張水する
動作について説明する。水位設定部２７、湯温設定部２
８で所望の水位と湯温を設定して自動スイッチ２６をＯ
Ｎ操作すると、この各信号を受けた制御手段２４は給湯
用熱交換器１５で給水路１４の給水を加熱する。そし
て、排水制御弁１０を閉弁して給湯制御弁１６を開弁
し、給湯路１８の湯が追焚回路３より浴槽２に給湯され
る。浴槽２の張水水位が浴槽水位センサ７で検出されて
設定水位に到達すると、制御手段２４は給湯用熱交換器
１５の加熱を停止して給湯制御弁１６を閉弁し、給湯が
停止される。次に、ポンプ４が運転されて浴槽２の湯温
が温度検知器６で検出される。制御手段２４はこの検出
された湯温を設定温度と比較し、必要に応じて加熱器５
により設定温度まで加熱昇温し、浴槽２への張水動作を
終了する。

【００１１】次に、図２により漏水受水部２０より貯水
を排水する排水運転について説明する。制御手段２４は
マイクロコンピュータＭ（以下マイコンという）を有
し、水位検出器２１のＯＮ／ＯＦＦ検出信号を判定手段
３２で読み取り、水位検出の有無を判定する。該判定手
段３２により判定された「ＯＮ」信号Ｓ１が制御回路３
３に送られ、時間Ｔ１を有する所定タイマ３５をもとに
タイマ・カウント手段３４により排水運転時間のカウン
トが開始される。そして、ポンプ出力手段３６を介して
ポンプ４を作動させて排水制御弁１０を開弁し、排水運
転を開始する。タイマ・カウント手段３４は時間Ｔ１経
過を判定後、制御回路３３へ排水運転停止信号Ｓ２を送
り、その信号Ｓ２を受けた制御回路３３により、ポンプ
出力手段３６を介してポンプ４を停止し、排水制御弁１
０を閉弁して排水運転を終了する。また、浴槽２へ張水
する自動給湯中に「ＯＮ」信号Ｓ１を制御回路３３が受
けると、給湯制御弁出力手段３８を介して給湯制御弁１
６を「ＯＦＦ」し、同時にポンプ出力手段３６を介して
ポンプ４を運転させ、排水制御弁１０を開弁して排水運
転を行なう。そして、時間Ｔ１経過後は排水制御弁１０
を閉弁し、ポンプ４を停止して排水運転を終了し、給湯
制御弁１６を「ＯＮ」して再度自動給湯を行なう。

【００１２】次に、回数制御手段Ａは、水位検出器２１
の「ＯＮ」回数を計測する回数計測手段４０と、所定回
数ｎを判定基準とする回数比較手段４１とから構成され
ている。回数計測手段４０は判定手段３２からの「Ｏ
Ｎ」信号Ｓ３を受ける毎に「ＯＮ」の回数をカウントす
る。回数計測手段４０のカウント回数と所定回数ｎとを
回数比較手段４１によって比較し、一致したら排水運転
の禁止信号Ｓ４を制御回数３３へ送る。そして、ホッパ
ー１７が多量漏水時に水位検出器２１の連続「ＯＮ」を
計測する手段Ｂは、判定手段３２からの「ＯＮ」信号Ｓ
３によりＯＮ時間計測手段４６が「ＯＮ」時間の計測を
開始する。時間比較手段４７はこのＯＮ時間と所定の時
間Ｔ２とを比較し、一致した時点で排水運転の継続信号
Ｓ７を制御回路３３へ送る。制御回路３３は前記禁止信
号Ｓ４と継続信号Ｓ７とを受けて排水運転の運転中止お
よび継続処理を行ない、自動給湯運転は継続するように
動作する。なお、上記動作をフローチャートにして図３
に示す。

【００１３】こうして、制御手段２４は水道直結制御弁
としてのホッパー１７が少量漏水時には、回数制御手段
Ａにより自動給湯中の排水運転を所定回数ｎに抑制し、
自動給湯の中断回路を低減して浴槽への張水給湯の所要
時間を短縮できる。なお、前記所定回数ｎは０とするこ
ともできる。つまり漏水量が少量のため大気開放口２２
より溢水しても放出熱量が少く、張水所要時間の短縮化
を優先することができる。自動給湯を停止して直ちに追
焚運転に入るときにも、制御回路３３はこの信号を記憶
して排水動作を保留する。そして、追焚運転終了後にポ
ンプ出力手段３６に指示して排水動作を行う。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は水道直結制御弁の少量漏水時に追焚回路を介した漏水
の浴槽への放出を抑制し、浴槽への給湯を継続して張水
所要時間の短縮化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による風呂給湯装置の一実施例を示す構
成図

【図２】同制御手段のブロック図

【図３】同フローチャート

【図４】従来の風呂給湯装置を示す構成図

【符号の説明】

２ 浴槽 ３ 追焚回路 ４ ポンプ ９ 給湯回路１１ 排水回路 １６ 給湯制御弁１７ ホッパー２０ 漏水受水部 ２１ 水位検出器２４ 制御手段

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ポンプを有して浴槽水を循環加熱する追焚
   回路と、給湯制御弁、非通水時は大気開放する水道直結
   制御弁を順次に介して追焚回路に給湯する給湯回路と、
   水道直結制御弁の漏水受水部を有し、かつ漏水検出器を
   介設した排水回路と、漏水検出量が少量のときは浴槽へ
   の給湯を継続し、かつ追焚回路を介して漏水の浴槽への
   放出を抑制する制御手段を備えた風呂給湯装置。