JPH076337B2 - シャッターの振止め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシャッターの振止め装置に関する。

〔従来の技術〕

パネル間に介設枠を介設して多数のパネルを蛇腹状折畳
み自在に蝶番連結したシャッター本体を用いるとともに
その各パネルの幅方向の中央位置において開閉ガイド枠
に開閉自在に上吊するように構成し，或いはパネル間
に，一方のパネルに蝶番連結し，他方のパネルに分離係
合自在とする介設枠を介設し，各介設枠と分離係合側パ
ネルの幅方向中央位置とを回動リンクによって重畳状折
畳み自在にリンク連結したシャッター本体を用いるとと
もに介設枠位置において開閉ガイド枠に開閉自在に上吊
するように構成して，それぞれ同時均一状の伸張折畳み
を行うことによってシャッター本体を開閉する，例えば
横引き開閉用のシャッターが知られ又は提案されてい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕 しかしこの場合，シャッター本体の開閉に伴う伸張折畳
みは同時均一状になされるから，開閉ガイド枠は，その
長手方向の全長に亘って，シャッター本体の前後双方向
又は一方向に対する脱出と受入れとを可能とすることが
不可欠であり，このためシャッター本体と開閉ガイド枠
との関係においては，シャッター本体の脱出と受入れを
なし売るように，開閉ガイド枠がシャッター本体の端部
と離れてこれを常時解放状態とするように一般に構成す
るものとされている。

閉成によって伸張したシャッター本体には振止め措置を
施すことが必要であり，この振止め措置は開閉ガイド枠
との間において施すことが好適であるが，上記開閉ガイ
ド枠とシャッター本体との関係から，同時均一状の伸張
折畳みの確保とこの振止めの確保とは矛盾することにな
り，結局この種シャッター本体が同時均一状の伸張折畳
みを行うシャッターにおいて，好適な振止めを確保する
ことは困難である。

本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決
課題とする処は，上記矛盾を解消して，同時均一状の伸
張折畳みを行うシャッター本体に対する，開閉ガイド枠
との間の好適な振止めを可能とするシャッターの振止め
装置を提供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題に沿い本発明は，シャッター本体の端部に振止
め部材を突設し，この振止め部材を開閉ガイド枠の振止
めガイドに保持するようにして，シャッター本体の好適
な振止めを行う一方，シャッター本体の開閉による伸張
折畳みに際しては，振止め部材が振止めガイドに対して
挿脱自在となるようにし，このためにシャッター本体の
伸張折畳みに伴って，振止め部材を開閉ガイド枠の挿脱
口に回動挿脱自在とするとともにシャッター本体の伸張
移動に伴って，該振止め部材を開閉ガイド枠の振止めガ
イドに移動保持するように構成して，シャッター本体の
開閉により自ずとシャッター本体の振止めを行い，また
これを解除し得るようにしたものであって，即ち本発明
は，同時均一状の伸張折畳みを行うシャッター本体のパ
ネル又はパネル間介設枠の開閉ガイド枠側端部に突設し
た振止め部材と，上記シャッター本体の伸張折畳みに伴
う該振止め部材の回動軌跡との交差位置に部分的に切欠
き配設して上記開閉ガイド枠の振止め部材対応部位に一
連に設けた振止めガイドに上記振止め部材を回動挿脱自
在とする開閉ガイド枠の挿脱口と，上記シャッター本体
の伸張移動を許容して該伸張移動に伴って振止め部材を
挿脱口から振止めガイドに移動保持する開閉ガイド枠の
伸張移動クリアランスとを備えてなることを特徴とする
シャッターの振止め装置に係り且つこれを発明の要旨と
して上記課題解決の手段としたものである。

〔実施例〕

以下実施例を示す図面に伴って本発明を更に具体的に説
明すれば，図中１は，アルミ製の横引き開閉用のシャッ
ター,2はそのシャッター本体,10は開閉ガイド枠をそれ
ぞれ示す。

本例においてシャッター本体２は，吊元框３と走行框４
間にパネル５及び両側1/2幅の端部パネル６を配設する
とともにこれらの間に各パネルとアルミ全面蝶番を形成
する蝶番連結用の介設枠７をそれぞれ介設して，蛇腹状
折畳み自在に連結したものとする一方，該シャッター本
体２の吊元框3,走行框４及びパネル５の幅方向中央位置
に各上吊戸車８を上方突出状に突設し，これら上吊戸車
８を，本例において上枠とした上記開閉ガイド枠10のガ
イドレール11に転動自在に載架することによって該シャ
ッター本体２を上吊りし，これにより開閉ガイド枠10に
対してシャッター本体２を同時均一状の伸張折畳みを行
うようにして，その開閉をなすものとしてある。

更に本例のシャッター本体２にあっては，上記パネル蝶
番連結用の各介設枠７の開閉ガイド枠10側の端部，即ち
介設枠７上端に，水平戸車とした振止め部材９を突設し
たものとしてあり，このとき振止め部材９は，上記上吊
戸車８と段差状下位の低位置に位置するように突出幅を
小さく，各介設枠７に対して載置固定状に突設してあ
る。

一方，シャッター本体２をガイドレール11に上吊りした
開閉ガイド枠10は，シャッター本体２の伸張折畳みに伴
う振止め部材９の回動軌跡との交差位置に部分的に切欠
き配設し，振止め部材９対応部位に一連に設けた振止め
ガイド13に上記振止め部材９を回動挿脱自在とする挿脱
口14を備えたものとし，また上記シャッター本体２伸張
状態の伸張移動を許容して該伸張移動に伴って振止め部
材９を挿脱口から振止めガイド13に移動保持する伸張移
動クリアランス15を備えたものとしてある。

即ち本例の開閉ガイド枠10は，上記ガイドレール11に対
して下位の低位置に位置することによって振止め部材９
対応部位，即ち振止め部材９の高さ位置に相応した対応
部位に，前後の垂下フイン12によって下向き開口溝とし
た一連の振止めガイド13を具備したものとする一方，こ
の振止めガイド13は，その長手方向所定間隔に上記垂下
フイン12を部分的に切欠き加工することによって，各振
止め部材９に応じた挿脱口14を切欠き配設したものとし
てある。

このとき挿脱口14は，シャッター本体２の伸張折畳みに
伴い各振止め部材９が画くことになる回動軌跡が開閉ガ
イド枠10に交差する交差位置において前後交互に開口す
るようにしてあり，これによって開閉ガイド枠10におい
てシャッター本体２の開閉を行うに際してこれが伸張折
畳みするに伴って，各介設枠７上の振止め部材９がそれ
ぞれ各挿脱口14に回動挿脱自在となるようにしてある。

また開閉ガイド枠10の伸張移動クリアランス15は，該開
閉ガイド枠10の全長を，シャッター本体２の横方向の幅
長さに対してやや長尺の相対長さ寸法を有するものとす
ることによって，該開閉ガイド枠10において伸張状態の
シャッター本体２をそのまま一対の縦枠16,17間で伸張
移動し得るように形成してある。

従ってこの伸張移動クリアランス15によって，シャッタ
ー本体２を開成のために折畳むに際して，これを吊元框
３配設の吊元側をなす一方の縦枠16側に移動した状態と
することにより，上記各振止め部材９は挿脱口14に位置
することになり，シャッター本体２の折畳みに伴ってこ
の挿脱口14から回動脱出することになり，またシャッタ
ー本体２を閉成のために伸張するに際して，各振止め部
材９はその伸張に伴って振止めガイド13の挿脱口14に回
動挿入するこになる一方，シャッター本体２を伸張移動
クリアランス15によって，これを走行框４配設の戸当り
側をなす他方の縦枠17側に移動した状態とすることによ
り，各振止め部材９は，挿脱口14から振止めガイド13長
手方向に移動して該振止めガイド13に保持され，これに
よりシャッター本体２は，各パネルの回動を防止するよ
うに蝶番連結用の介設枠７位置において，振止め部材９
を介して振止めがなされるに至る。

なお本例の上記伸張移動クリアランス15は，上記の如
く，振止め部材９の振止めガイド13に対する移動保持を
行ってシャッター本体２の振止めとその解除を行うもの
として一次的には振止め及び解除作用をなすが，更に，
特にシャッター本体２の開成に際して，吊元側の一方の
縦枠16側に伸張移動させ，これに衝接することよって，
その反力で各アルミ全面蝶番を回動させ，折畳みを容易
化するものとして二次的には蝶番の回動促進作用をなす
ものとされており，また本例にあっては，下枠をなす開
閉ガイド枠とシャッター本体２との関係についてその図
示説明を省略したが，上記に準じて同様に構成するか，
或いは特開平１−121481号等の如くに開閉ガイド枠を固
定枠とこれに突没自在にしてその突没動をシャッター本
体２に連動したガイドレールをなす可動枠とにより形成
し，シャッター本体２端部を該可動枠に包持状とするこ
とによって，その下方における振止めを行うものとして
構成すべきものとしてある。

図示した例は以上のとおりとしたが，シャッターを上下
方向に開閉する縦引き開閉用のものとし，そのシャッタ
ー本体と一対の縦枠をなす開閉ガイド枠間で上記振止め
を行うように構成すること，振止め部材をシャッター本
体のパネルの開閉ガイド枠側端部に突設するようにする
こと，振止め部材を必要箇所のみに突設するようにその
設置数を任意のものとすること，更にシャッター本体を
上記重畳状折畳み自在にリンク連結したものとすること
等を含めて，本発明の実施に当って，シャッター，シャ
ッター本体，開閉ガイド枠，振止め部材，振止めガイ
ド，挿脱口，伸張移動クリアランスの各具体的構造，形
状，材質，寸法，数，これらの関係，これらに対する付
加等は，前記発明の要旨に反しない限り様々に変更する
ことができ，以上に図示し説明したものに殊更限定する
には及ばない。

〔発明の効果〕

以上のとおり本発明は，同時均一状の伸張折畳みを行う
シャッター本体のパネル又はパネル間介設枠の開閉ガイ
ド枠側端部に突設した振止め部材と，上記シャッター本
体の伸張折畳みに伴う該振止め部材の回動軌跡との交差
位置に部分的に切欠き配設して上記開閉ガイド枠の振止
め部材対応部位に一連に設けた振止めガイドに上記振止
め部材を回動挿脱自在とする開閉ガイド枠の挿脱口と，
上記シャッター本体の伸張移動を許容して該伸張移動に
伴って振止め部材を挿脱口から振止めガイドに移動保持
する開閉ガイド枠の伸張移動クリアランスとを備えてな
ることを特徴とするから，同時均一状に伸張折畳みを行
うシャッター本体を用いるにも拘らず，これに対する開
閉ガイド枠との間の好適な振止めを可能とするととも
に，この振止めとその解除とをシャッター本体の開閉に
伴って自ずとなし得るようにしたシャッターの振止め装
置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例を示すもので，第１図はシャッター本体の
振止め部材と開閉ガイド枠の挿脱口との関係を示すシャ
ッターの一部拡大正面図，第２図はシャッター本体の振
止め部材と開閉ガイド枠の振止めガイドとの関係を示す
シャッターの一部拡大正面図，第３図乃至第５図は，そ
れぞれシャッター本体と開閉ガイド枠の関係を示す横断
面図である。 １……シャッター、10……開閉ガイド枠 ２……シャッター本体、13……振止めガイド 5,6……パネル、14……挿脱口 ７……介設枠、15……伸張移動クリアランス ９……振止め部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】同時均一状の伸張折畳みを行うシャッター
   本体のパネル又はパネル間介設枠の開閉ガイド枠側端部
   に突設した振止め部材と，上記シャッター本体の伸張折
   畳みに伴う該振止め部材の回動軌跡との交差位置に部分
   的に切欠き配設して上記開閉ガイド枠の振止め部材対応
   部位に一連に設けた振止めガイドに上記振止め部材を回
   動挿脱自在とする開閉ガイド枠の挿脱口と，上記シャッ
   ター本体の伸張移動を許容して該伸張移動に伴って振止
   め部材を挿脱口から振止めガイドに移動保持する開閉ガ
   イド枠の伸張移動クリアランスとを備えてなることを特
   徴とするシャッターの振止め装置。