JPH076330U - デッキプレートの幅調整プレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い剛性を有し且つデッキプレート幅の微調
整が容易に行える。 【構成】 平板の少なくとも一端に、デッキプレートの
幅方向端部に形成された山部内に挿入される折曲げ部3A
が形成されたものからなっている。折曲げ部3Aは、前記
山部の高さとほぼ等しい高さを有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、デッキプレートの幅調整プレート、特に、高い剛性を有し、しか も、デッキプレート幅の微調整が容易に行える、デッキプレートの幅調整プレー トに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

デッキプレートを梁間に固定して構造物の床を構築する場合、デッキプレート の幅寸法は定まっているのに対して、梁間隔は定まっていないことから、デッキ プレートと梁との間に隙間があくことがあった。

【０００３】 そこで、従来、デッキプレートの幅を調整して、即ち、幅を広げて、デッキプ レートと梁との間の隙間を閉鎖するために、幅調整プレートをデッキプレートの 幅方向端部に接合していた。以下、この従来幅調整プレートを、図面を参照しな がら説明する。

【０００４】 図４は、従来幅調整プレートを示す斜視図、図５は、従来幅調整プレートを接 合したデッキプレートを示す正面図である。

【０００５】 図４に示すように、従来幅調整プレート１は、デッキプレート２と同一長さを 有する平板（鋼板）の少なくとも一方の端部1Aを逆Ｕ字型に折り曲げたものから なっていた。従来幅調整プレート１によってデッキプレートの幅寸法を調整する には、図５に示すように、デッキプレート２の幅方向端部に形成されたリブ2Aに 従来幅調整プレート１の逆Ｕ字型端部1Aを嵌め込み、必要に応じて、接続部をか しめ、スポット溶接等によって接合していた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来幅調整プレートは、次のような問題を有していた 。

【０００７】 従来幅調整プレート１の端部1A内にデッキプレート２のリブ2Aを嵌め込ん だ後の、従来幅調整プレート１のデッキプレート２の幅方向の移動代は、極めて 短い。従って、デッキプレート２の幅の微調整が行えなかった。このために、デ ッキプレート２の幅の微調整は、幅調整プレート１の端部を切断することにより 行っていた。

【０００８】 従来幅調整プレートの剛性は、小さいので、デッキプレート２がコンクリ ート型枠として機能する場合、幅調整プレート１部分は、他の部分に比べて強度 が低かった。

【０００９】 従って、この考案の目的は、高い剛性を有し、しかも、デッキプレート幅の微 調整が容易に行える、デッキプレートの幅調整プレートを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

この考案は、平板の少なくとも一端に、デッキプレートの幅方向端部に形成さ れた山部内に挿入される折曲げ部が形成されたものからなっており、前記折曲げ 部は、前記山部の高さとほぼ等しい高さを有していることに特徴を有するもので ある。

【００１１】

【作用】

平板の端部に、デッキプレートの山部の高さとほぼ等しい折曲げ部を形成する ことによって、高い剛性が得られ、しかも、前記折曲げ部をデッキプレートの山 部内に挿入することによって、前記山部の幅の範囲内で自由に水平移動するので 、デッキプレート幅の微調整が容易に行える。

【００１２】

【実施例】

次に、この考案の、デッキプレートの幅調整プレートの一実施態様を、図面を 参照しながら説明する。

【００１３】 図１は、この考案の、デッキプレートの幅調整プレートの一実施態様を示す斜 視図、図２は、この考案の幅調整プレートをデッキプレートの山部内に挿入した 状態を示す正面図である。

【００１４】 図１に示すように、この考案の、デッキプレートの幅調整プレート３は、鋼板 の一端に折曲げ部3Aが形成されたものからなっている。折曲げ部3Aは、図２に示 すように、デッキプレート２の幅方向端部に形成された山部2B内に挿入される。 折曲げ部3Aは、山部2Bの高さとほぼ等しい高さを有している。折曲げ部3Aの鋼板 に対する折曲げ角度（θ）は、90°以下が強度上、望ましい。折曲げ部3Aの頂部 にリブ3Bを形成すれば、更に、強度が向上する。リブ3Bは、単に、水平板であっ てもよい。このような折曲げ部3Aが形成されていることによって、幅調整プレー ト３の剛性は、上述した、逆Ｕ字型のリブが形成されている従来幅調整プレート に比べて大幅に高い。

【００１５】 このように構成されている、この考案の、デッキプレートの幅調整プレート３ によって、デッキプレート２の幅を調整するには、図２に示すように、幅調整プ レート３の折曲げ部3Aをデッキプレート２の幅方向端部に形成された山部2B内に 挿入する。そして、必要に応じて、接続部を、かしめ、スポット溶接等によって 接合する。幅調整プレート３は、デッキプレート２の山部2Bの幅の範囲内で自由 に水平移動するので、デッキプレート幅の微調整が容易に行え、しかも、上述し たように、従来幅調整プレートに比べて大幅に高い剛性を有している。

【００１６】 図３は、この考案の、デッキプレートの幅調整プレート３によって、２枚のデ ッキプレート２間の隙間を塞ぐ場合を示す正面図である。このような場合には、 幅調整プレート３の両端に折曲げ部3Aを形成し、各々のデッキプレート２の山部 2B内に挿入すれば、容易に、デッキプレート２間の隙間を塞ぐことができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、デッキプレートの山部の高さとほぼ 等しい折曲げ部を形成することによって、高い剛性が得られ、しかも、前記折曲 げ部をデッキプレートの山部内に挿入することによって、前記山部の幅の範囲内 で自由に水平移動するので、デッキプレート幅の微調整が容易に行えるといった 有用な効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の、デッキプレートの幅調整プレート
の一実施態様を示す斜視図である。

【図２】この考案の幅調整プレートを１枚のデッキプレ
ートの山部内に挿入した状態を示す正面図である。

【図３】この考案の幅調整プレートを２枚のデッキプレ
ートの山部間内に挿入した状態を示す正面図である。

【図４】従来幅調整プレートを示す斜視図である。

【図５】従来幅調整プレートを接合したデッキプレート
を示す正面図である。

【符号の説明】

１：従来幅調整プレート、 1A：従来幅調整プレートの端部、 ２：デッキプレート、 2A：リブ、 2B：山部、 ３：本考案幅調整プレート、 3A：折曲げ部、 3B：リブ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平板の少なくとも一端に、デッキプレー
   トの幅方向端部に形成された山部内に挿入される折曲げ
   部が形成されたものからなっており、前記折曲げ部は、
   前記山部の高さとほぼ等しい高さを有していることを特
   徴とする、デッキプレートの幅調整プレート。
2. 【請求項２】 前記折曲げ部の前記平板に対する折曲げ
   角度は、90°以下であり、前記折曲げ部の頂部には、前
   記平板側に折れ曲がったリブが形成されていることを特
   徴とする、請求項１記載の幅調整プレート。
3. 【請求項３】 前記リブは、水平板または逆Ｌ字板に形
   成されていることを特徴とする請求項２記載の幅調整プ
   レート。