JPH0762195A - 熱安定性の優れた難燃性ゴム変性as系樹脂組成物 - Google Patents

熱安定性の優れた難燃性ゴム変性as系樹脂組成物

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JPH0762195A
JPH0762195A JP20939093A JP20939093A JPH0762195A JP H0762195 A JPH0762195 A JP H0762195A JP 20939093 A JP20939093 A JP 20939093A JP 20939093 A JP20939093 A JP 20939093A JP H0762195 A JPH0762195 A JP H0762195A
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JP
Japan
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resin
modified
rubber
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flame
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JP20939093A
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English (en)
Inventor
Hajime Nishihara
一 西原
Akihiro Watanabe
昭広 渡辺
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ガラス転移温度(Tg)が−30℃以
下のゴム状重合体より変性された芳香族ビニル単量体と
不飽和ニトリル単量体よりなる共重合体、(B)ハロゲ
ン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂、及び(C)アンチ
モン酸化物、よりなる樹脂組成物において、該(A)ゴ
ム変性AS系樹脂の重量平均ゴム粒子径が0.5μm以
上であり、かつ(A)成分の燃焼後(燃焼条件:空気
中、700℃、2時間)の残渣が、(A)成分に対して
100ppm以下であることを特徴とするゴム変性AS
系樹脂組成物である。 【効果】 従来の難燃剤を削減しても高度な難燃性を有
し、かつ耐光性、熱安定性、耐熱性、耐衝撃性、及び流
動性が優れている。この組成物は、高度な難燃性の要求
される、家電部品、OA機器部品等を始めとする広い用
途分野に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱安定性の優れた難燃性
ゴム状重合体より変性された芳香族ビニル単量体と不飽
和ニトリル単量体よりなる共重合体(以下ゴム変性AS
系樹脂と称す。)組成物に関する。更に詳しくは、難燃
剤を削減しても高度な難燃性を有し、かつ耐光性、熱安
定性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優れたゴム変性
AS系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ビニル樹脂は、ガラス等の無機物
に比較して成形性に優れることに加え、耐衝撃性に優れ
ていることから、自動車部品、家電部品、OA機器部品
を初めとする多岐の分野で使用されているが、芳香族ビ
ニル樹脂の易燃性のためにその用途が制限されている。
【0003】芳香族ビニル樹脂の難燃化の方法として
は、ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤を芳香族ビニ
ル樹脂に添加することがしられており、それによりある
程度難燃化が達成されている。しかしながら、近年火災
に対する安全性の要求がとみにクロ−ズアップされ、家
電製品、OA機器等に対する米国UL(アンダ−ライタ
−ズ・ラボラトリ−)垂直法燃焼試験の規制が年ととも
に厳しくなってきており、より高度の難燃化が要求され
ている。より高度の難燃化技術としては難燃剤を増量す
る方法が知られているが、元来高価な難燃剤を大量に使
用することは経済的でないだけでなく有毒ガスの発生や
機械的性質の低下を助長するために好ましくない。この
為、できる限り少量の難燃剤を用いて樹脂を難燃化する
手法の開発が望まれていた。
【0004】従来、芳香族ビニル樹脂の難燃性を向上さ
せる方法として、ハロゲン化ビスフェノ−ルA型エポキ
シ樹脂を用いることが知られている。例えば、ABS樹
脂、ハロゲン化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、アン
チモン化合物、及び耐光剤からなる難燃性樹脂組成物
(特開平4−88050号公報)または、スチレン系樹
脂、ハロゲン化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、及び
三酸化アンチモンからなる難燃性樹脂組成物(特開昭6
2−4737号公報)が開示されている。しかしなが
ら、上記公報の樹脂組成物は、ハロゲン化ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂を削減した時に、難燃性の低下が著
しく、また、熱履歴に対して衝撃強度及び色調変化が大
きく、工業的使用が狭められる。そして、上記公報に
は、特定量のゴム粒子径及び特定量以下の不純物のゴム
変性AS系樹脂により難燃性及び熱安定性が著しく向上
することが開示されていないし、暗示さえされていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐光性、熱
安定性、難燃性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優れ
たゴム変性AS系樹脂組成物の提供をするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは芳香族ビニ
ル系樹脂の難燃性及び熱安定性の改良技術を鋭意検討し
た結果、(A)特定量のゴム粒子径及び特定量以下の不
純物のゴム変性AS系樹脂に対して、(B)ハロゲン化
ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂、及び(C)アンチモン
酸化物を組み合わすことにより、驚くべきことに難燃性
及び熱安定性を飛躍的に向上させることが可能になるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明は、(A)ガラス転移温度
(Tg)が−30℃以下のゴム状重合体より変性された
芳香族ビニル単量体と不飽和ニトリル単量体よりなる共
重合体(以下ゴム変性AS系樹脂と称す。)、(B)ハ
ロゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂、及び(C)ア
ンチモン酸化物、よりなる樹脂組成物において、該
(A)ゴム変性AS系樹脂の重量平均ゴム粒子径が0.
5μm以上であり、かつ(A)成分の燃焼後(燃焼条
件:空気中、700°C、2時間)の残渣が、(A)成
分に対して100ppm以下であることを特徴とするゴ
ム変性AS系樹脂組成物である。
【0008】上記樹脂組成物に、(D)紫外線吸収
剤、ヒンダ−ドアミン系光安定剤、酸化防止剤、
ハロゲン捕捉剤、遮光剤、金属不活性剤、及び消
光剤から選ばれる一種以上の耐光性改良剤、及び/また
は(E)芳香族ビニル単位とアクリル酸エステル単位
からなる共重合樹脂、脂肪族炭化水素、高級脂肪
酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高
級脂肪族アルコ−ル、金属石鹸から選ばれる一種以上
の流動性向上剤を含有することにより、更に熱安定性の
優れた難燃性ゴム変性AS系樹脂組成物になる。
【0009】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
樹脂組成物は、特定の(A)ゴム変性AS系樹脂と特定
の(B)難燃剤と特定の(C)難燃助剤及び、必要に応
じて配合された特定の(D)耐光性改良剤と特定の
(E)流動性向上剤からなる。上記(A)成分は、成形
用樹脂組成物の主成分をなし、成形品の強度保持の役割
を担うための成分であり、(B)成分は、(C)成分と
共に(A)成分に対して難燃性を付与するための成分で
あり、(D)成分は、耐光性を改良するための成分であ
り、(E)成分は、流動性(成形性)を改良するための
成分である。
【0010】ここで、(A)成分は、不飽和ニトリル単
位を有することが必須である。上記単位を有すること
で、(A)成分の極性が上昇するために(B)成分のハ
ロゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂との相溶性が向
上し、さらに一方では、(A)成分の熱分解を抑制する
ことにより難燃性が向上する。次に、(A)成分は、重
量平均ゴム粒子径が0.5μm以上であることが重要で
ある。重量平均ゴム粒子径が0.5μm未満では、ゴム
粒子の表面積が増大する結果として、酸化劣化が促進さ
れ、難燃性が低下するだけでなく、衝撃強度も低下す
る。
【0011】そして、(A)成分の燃焼後(燃焼条件:
空気中、700°C、2時間)の残渣が、(A)成分に
対して100ppm以下であることが重要である。従来
の乳化重合法により製造されたABS樹脂を用いた難燃
樹脂組成物では、乳化剤または硫酸アルミニュウム等の
塩析剤により成形時に樹脂の熱劣化が起こる。従って、
乳化剤または塩析剤に由来する(A)成分の燃焼残渣
が、(A)成分に対して100ppm以下にすることに
より、熱安定性を大幅に向上することを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0012】本発明の(A)成分は、ゴム変性AS系樹
脂を含有し、必要に応じてゴム非変性AS系樹脂をも含
む。上記ゴム変性AS系樹脂は、AS系樹脂よりなるマ
トリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなる樹
脂をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量
体、不飽和ニトリル単量体及び必要に応じ、これと共重
合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊
状重合法、塊状懸濁重合法、溶液重合法等により、グラ
フト重合することにより得られる。
【0013】ここで、熱安定性の観点から特に、ゴム質
重合体、単量体混合物、及び重合溶媒よりなる均一な重
合原液を撹はん機付き連続多段式塊状重合反応機に供給
し、連続的に重合、脱気する塊状重合法が好ましい。塊
状重合法によりゴム変性AS樹脂を製造する場合、溶液
粘度の制御は、重合温度、開始剤の種と量、溶剤、及び
連鎖移動剤量により行なうことができる。また、共重合
組成の制御は、仕込み単量体組成により行なうことがで
きる。
【0014】上記ゴム状重合体は、ガラス転移温度(T
g)が−30°C以下であることが必要であり、−30
°Cを越えると耐衝撃性が低下する。ゴム粒子径の制御
は、撹はん回転数で行ない、小粒子化は回転数を上げ、
大粒子化は回転数を下げることによる。このようなゴム
状重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレ
ン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエ
ン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加し
た飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリ
アクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プ
ロピレン−ジエンモノマ−三元共重合体(EPDM)等
を挙げることができ、特にジエン系ゴムが好ましい。
【0015】上記のゴム状重合体の存在下に重合させる
グラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族
ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブ
ロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であ
り、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記
他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0016】また、グラフト重合可能なもう一つの必須
成分の不飽和ニトリル単量体は、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等である。そして、ゴム変性AS系樹
脂の成分として必要に応じ、芳香族ビニル単量体及び不
飽和ニトリル単量体に共重合可能な単量体成分を一種以
上導入することができる。
【0017】上記共重合可能な単量体成分は、アクリル
酸メチル、アクリル酸ブチル等の炭素数が1〜8のアル
キル基からなるアクリル酸エステル単量体、メタクリル
酸メチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からなるメタ
クリル酸エステル単量体、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸等のα,β−不飽和カルボン酸無水物単量体、また
は、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド等のマレイミド系単量体である。
【0018】本発明のゴム変性AS系樹脂は、ゴム状重
合体とグラフト重合可能な単量体混合物からなり、ゴム
状重合体は、好ましくは5〜80重量%、特に好ましく
は10〜50重量%、グラフト重合可能な単量体混合物
は、好ましくは95〜20重量%、更に好ましくは90
〜50重量%の範囲にある。この範囲内では、目的とす
る樹脂組成物の耐衝撃性と剛性のバランス特性が向上す
る。
【0019】そして、上記グラフト重合可能な単量体混
合物中の、ビニル芳香族単量体、不飽和ニトリル単量体
及び共重合可能なビニル単量体の割合は、それぞれ60
〜95、40〜5、0〜40重量%の範囲にあることが
好ましい。不飽和ニトリル単量体が、5重量%未満で
は、ハロゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂との相溶
性が低下するために、難燃性が低下し、一方、40重量
%を越えると流動性が低下する。
【0020】さらに、ゴム変性AS系樹脂のゴム粒子径
は、0.5〜5.0μmが好ましく、特に0.5〜2.
0μmが好適である。上記範囲内では、耐衝撃性が優れ
ている。本発明の(A)ゴム変性AS系樹脂の分子量の
指標であるメチルエチルケトン(MEK)可溶分の還元
粘度ηSP/C(樹脂0.5g/dlのMEK溶液、測定
温度30℃)が、0.3〜1.0dl/gが好ましく、
さらには、0.5〜0.8dl/gが好ましい。還元粘
度が0.3dl/g未満では、衝撃強度の低下が著し
く、一方、1.0dl/gを越えると流動性が低下す
る。
【0021】本発明の(B)ハロゲン化ビスフェノ−ル
型エポキシ樹脂は、特にその構造が限定されるものでは
ないが、一般的に次の構造式で表される。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】(但し、Xは臭素原子または塩素原子、R
は低級アルキル基、及びYは(化2)または(化3)
(グリシジル基)を示し、i、j、kは0〜4の整数で
あり、そして、nは0〜5の整数であり、繰り返し数を
示す。) ハロゲン化ビスフェノ−ルの具体例としては、ジブロモ
ビスフェノ−ルA、テトラブロモビスフェノ−ルA、ジ
クロロビスフェノ−ルA、テトラクロロビスフェノ−ル
A、ジブロモビスフェノ−ルF、テトラブロモビスフェ
ノ−ルF、ジクロロビスフェノ−ルF、テトラクロロビ
スフェノ−ルF、ジブロモビスフェノ−ルS、テトラブ
ロモビスフェノ−ルS、ジクロロビスフェノ−ルS、テ
トラクロロビスフェノ−ルS等が挙げられるが、テトラ
ブロモビスフェノ−ルAが好ましい。また、(B)ハロ
ゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の末端基であるY
は、芳香環としてトリブロモフェニルである(化2)で
示される置換基、またはグリシジル基(化3)が好まし
い。
【0026】本発明で使用するハロゲン化ビスフェノ−
ル型エポキシ樹脂は、例えばハロゲン化ビスフェノ−ル
とエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下に脱塩化水
素反応させることにより得られる。本発明の(C)アン
チモン酸化物は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモ
ン、五酸化アンチモン等であり、(B)成分の難燃助剤
として作用する。
【0027】本発明の組成物に(D)耐光性改良剤を配
合することにより、更に優れたものが得られる。(D)
耐光性改良剤としては、紫外線吸収剤、ヒンダ−ド
アミン系光安定剤、酸化防止剤、ハロゲン捕捉剤、
遮光剤、金属不活性剤、消光剤等が挙げられ、こ
れらを一種以上組み合わして使用することもできる。上
記紫外線吸収剤は、光エネルギ−を吸収して、分子内
プロトン移動することによりケト型分子となったり(ベ
ンゾフェノン、ベンゾトリアゾ−ル系)、またはcis
−trans異性化することにより(シアノアクリレ−
ト系)、熱エネルギ−として放出、無害化するための成
分である。その具体例は、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン)等野2−ヒドロキシベンゾフェノン
類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミル
フェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビ
ス(4−t−オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェ
ノ−ル等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾ−ル類、フェニルサリシレ−ト、レゾルシノ−ル
モノベンゾエ−ト、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−
3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾ
エ−ト、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンゾエ−ト等のベンゾエ−ト類、2−エチ
ル−2’−アトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’
−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類、及び
エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレ−
ト、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メト
キシフェニル)アクリレ−ト等のシアノアクリレ−ト類
である。
【0028】上記ヒンダ−ドアミン系光安定剤は、光
エネルギ−により生成したハイドロパ−オキサイドを分
解し、安定なN−O・ラジカルやN−OR、N−OHを
生じ、安定化させるための成分である。その具体例は、
2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルステ
アレ−ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジルステアレ−ト、2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルベンゾエ−ト、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルセバケ−ト、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケ−ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレ−ト、テトラキス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−
ブタンテトラカルボキシレ−ト、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデ
シル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)−2−ブチル−2−(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネ−ト、1−
(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6
−t−オクチリアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,
6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホ
リノ−s−トリアジン重縮合物等である。
【0029】上記酸化防止剤は、熱成形時または光暴
露により、生成したハイドロパ−オキシラジカル等の過
酸化物ラジカルを安定化したり、生成したハイドロパ−
オキサイド等の過酸化物を分解するための成分である。
その具体例は、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤及び
/または過酸化物分解剤である。前者は、ラジカル連鎖
禁止剤として、後者は、系中に生成した過酸化物をさら
に安定なアルコ−ル類に分解して自動酸化を防止する。
【0030】上記ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤
は、2,6−ジタ−シャルブチル−4−メチルフェノ−
ル、スタイレネイテドフェノ−ル、n−オクタデシル3
−(3,5−ジタ−シャルブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネ−ト、2,2’−メチレンッビス(4
−メチル−6−タ−シャルブチルフェノ−ル)、2−タ
−シャルブチル−6−(3−タ−シャルブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル
アクリレ−ト、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−
ジタ−シャルペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ
タ−シャルペンチルフェニルアクリレ−ト、4,4’−
ブチリデンビス(3−メチル−6−タ−シャルブチルフ
ェノ−ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−タ
−シャルブチルフェノ−ル)、アルキレイテッドビスフ
ェノ−ル、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジタ−
シャルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−
ト]メタン、3,9−ビス[2−〔3−(3−タ−シャ
ルブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プ
ロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカ
ン等である。
【0031】また、上記過酸化物分解剤は、トリスノニ
ルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、
トリス(2,4−ジタ−シャルブチルフェニル)ホスフ
ァイト等の有機リン系過酸化物分解剤またはジラウリル
3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジミリスチル3,
3’−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル3,3’−
チオジプロピオネ−、ペンタエリスリチルテトラキス
(3−ラウリルチオプロピオネ−ト)、ジトリデシル
3,3’−チオジプロピオネ−ト、2−メルカプトベン
ズイミダゾ−ル等の有機イオウ系過酸化物分解剤であ
る。
【0032】上記ハロゲン捕捉剤は、熱成形時または
光暴露時に生成する遊離ハロゲンを捕捉するための成分
である。その具体例は、ハイドロタルサイト、ゼオライ
ト、酸化マグネシウム、ステアリン酸カリシウム、ステ
アリン酸亜鉛等の塩基性金属塩、有機錫化合物、または
有機エポキシ化合物である。上記ハイドロタルサイト
は、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、
ビスマス等の含水塩基性炭酸塩またはその結晶水をふく
まないもので、天然物及び合成品が含まれる。天然物と
しては、Mg6 Al2 (OH)16CO3 ・4H 2 Oの構
造のものが挙げられる。また、合成品としては、Mg
0.7 Al0.3 (OH)2 (CO3 0.15・0.54H2
O、Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O、
Mg4.2 Al2 (OH)12.4CO3 、Zn6 Al2 (O
H)16CO 3 ・4 H2 O、Ca6 Al2 (OH)16CO
3 ・4 H2 O、Mg14Bi2 (OH)29.6・4.2H2
O等が挙げられる。
【0033】上記ゼオライトは、Na2 O・Al2 3
・2SiO2 ・XH2 Oで示されるA型ゼオライト、ま
たは周期律表第II族及び第IV族の金属から選ばれた少な
くとも一種の金属を含む金属置換ゼオライトである。そ
して、その置換金属としては、Mg、Ca、Zn、S
r、Ba、Zr、Sn等であり、特にCa、Zn、Ba
が好ましい。
【0034】上記有機エポキシ化合物は、エポキシ化大
豆油、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレ−ト、
ハイドロキノンジグリシジルエ−テル、テレフタル酸ジ
グリシジルエステル、4,4’−スルホビスフェノ−ル
・ポリグリシジルエ−テル、N−グリシジルフタルイミ
ド、または水添ビスフェノ−ルAグリシジルエ−テル、
3,4 −エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレ−ト、2−(3,4−
エポキシシクロヘキシルスピロ〔5,5〕−3,4−エ
ポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペ−ト、ビニ
ルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシ
クロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシ
クロヘキシルメチル)アジペ−ト、3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メ
チルシクロヘキサンカルボキシレ−ト、メチレンビス
(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタ
ジエンベポキサイド、エチレングリコ−ルのジ(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)エ−テル、エチレン
ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ−
ト)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポ
キシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の
脂環式エポキシ化合物等である。
【0035】上記遮光剤は、光が高分子バルクに達す
るのを防止するための成分である。その具体例は、ルチ
ル型酸化チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸
化クロム(Cr2 3 )、酸化セリウム(CeO2 )等
である。上記金属不活性剤は、キレ−ト化合物により
樹脂中の重金属イオンを不活性化するための成分であ
る。その具体例は、アシッドアミン誘導体、ベンゾトリ
アゾ−ル、及びその誘導体倒である。
【0036】上記消光剤は、高分子中の光励起したハ
イドロパ−オキサイドやカルボニル基等の官能基をエネ
ルギ−移動によって失活させるための成分であり、有機
ニッケル等が知られている。本発明の組成物に(E)流
動性向上剤を配合することにより、更に優れたものが得
られる。(E)流動性向上剤としては、芳香族ビニル
単位とアクリル酸エステル単位からなる共重合樹脂、
脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪族アルコ−ル、
金属石鹸が挙げられ、これらを一種以上組み合わして使
用することもできる。
【0037】共重合樹脂の芳香族ビニル単位は、
(A)成分において示した芳香族ビニル単位であり、ア
クリル酸エステル単位は、アクリル酸メチル、アクリル
酸ブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からなるアク
リル酸エステルである。ここで、共重合樹脂中のアクリ
ル酸エステル単位の含量は、3〜40重量%が好まし
く、更には、5〜20重量%が好適である。また、上記
共重合樹脂の分子量の指標である溶液粘度(樹脂10重
量%のMEK溶液、測定温度25℃)が、2〜10cP
(センチポアズ)であることが好ましい。溶液粘度が2
cP未満では、衝撃強度が低下し、一方、10cPを越
えると流動性の向上効果が低下する。
【0038】脂肪族炭化水素系加工助剤は、流動パラ
フィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリオレ
フィンワックス、合成パラフィン、及びこれらの部分酸
化物、あるいはフッ化物、塩化物等である。 高級脂肪酸は、カプロン酸、ヘキサデカン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、フェニルステアリン酸、フェロ
ン酸等の飽和脂肪酸、及びリシノ−ル酸、リシンベライ
ジン酸、9−オキシ12オクタデセン酸等の不飽和脂肪
酸等である。
【0039】高級脂肪酸エステルは、フェニルステア
リン酸メチル、フェニルステアリン酸ブチル等の脂肪酸
の1価アルコ−ルエステル、及びフタル酸ジフェニルス
テアリルのフタル酸ジエステル等の多塩基酸の1価アル
コ−ルエステルであり、さらに、ソルビタンモノラウレ
−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノオ
レ−ト、ソルビタンセスキオレ−ト、ソルビタントリオ
レ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ−
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレ−ト等のソルビタン
エステル、ステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸
モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ベヘ
ニン酸モノグリセライド等のグリセリン単量体の脂肪酸
エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、ポリ
グリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンラウリ
ン酸エステル等のポリグリセリンの脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレン
モノステアレ−ト、ポリオキシエチレンモノオレ−ト等
のポリアルキレンエ−テルユニットを有する脂肪酸エス
テル、及びネオペンチルポリオ−ルジステアリン酸エス
テル等のネオペンチルポリオ−ル脂肪酸エステル等であ
る。
【0040】高級脂肪酸アミドは、フェニルステアリ
ン酸アミド、メチロ−ルステアリン酸アミド、メチロ−
ルベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のモノアミド、ヤシ油
脂肪酸ジエタノ−ルアミド、ラウリン酸ジエタノ−ルア
ミド、及びヤシ油脂肪酸ジエタノ−ルアミド、オレイン
酸ジエタノ−ルアミド等のN,N’−2置換モノアミド
等であり、更に、メチレンビス(12−ヒドロキシフェ
ニル)ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸
アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシフェニル)ス
テアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス(12−ヒドロ
キシフェニル)ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビス
アミド、及びm−キシリレンビス(12−ヒドロキシフ
ェニル)ステアリン酸アミド等の芳香族系ビスアミドで
ある。
【0041】高級脂肪族アルコ−ルは、ステアリルア
ルコ−ルやセチルアルコ−ル等の1価のアルコ−ル、ソ
ルビト−ルやマンニト−ル等の多価アルコ−ル、及びポ
リオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレン
ボクタデシルアミン等であり、さらに、ポリオキシエチ
レンアリル化エ−テル等のポリアルキレンエ−テルユニ
ットを有するアリル化エ−テル、及びポリオキシエチレ
ンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレントリドデシル
エ−テル、ポリオキシエチレンセチルエ−テル、ポリオ
キシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキシエチレン
オレイルエ−テル等のポリオキシエチレンアルキルエ−
テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ−テル、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル等のポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリエピクロ
ルヒドリンエ−テル、ポリオキシエチレンビスフェノ−
ルAエ−テル、ポリオキシエチレンエチレングリコ−
ル、ポリオキシプロピレンビスフェノ−ルAエ−テル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ−ルエ
−テル等のポリアルキレンエ−テルユニットを有する2
価アルコ−ルである。
【0042】金属石鹸は、上記ステアリン酸等の高級
脂肪酸の、バリウムやカルシウムや亜鉛やアルミニウム
やマグネシウム等の金属塩である。本発明の樹脂組成物
に(B)成分以外の難燃剤を配合することができる。そ
の難燃剤としては、ハロゲン系、リン系及び無機系もの
が挙げられる。ハロゲン系難燃剤としては、芳香族ハロ
ゲン化合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化
芳香族ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、
ハロゲン化ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、好ま
しくはデカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロム
ビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAのオ
リゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、
ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロム化
ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム化ポ
リフェニレンオキサイド、ポリジブロムフェニレンオキ
サイド、デカブロムジフェニルオキサイドビスフェノー
ル縮合物、含ハロゲンリン酸エステル及びフッ素系樹脂
等である。
【0043】また、リン系難燃剤としては、有機リン
化合物、赤リン、無機系リン酸塩等が挙げられる。
上記有機リン化合物とは、例えば、ホスフィン、ホス
フィンオキシド、ビホスフィン、ホスホニウム塩、ホス
フィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等を挙
げることができる。より具体的には、トリフェニルフォ
スフェート、メチルネオベンチルフォスファイト、ヘン
タエリスリトールジエチルジフォスファイト、メチルネ
オペンチルフォスフォネート、フェニルネオペンチルフ
ォスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォ
スフェート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェー
ト、ジネオペンチルハイポフォスファイト、フェニルピ
ロカテコールフォスファイト、エチルピロカテコールフ
ォスフェート、ジピロカテコールハイポジフォスフェー
トなどを挙げることができる。
【0044】ここで特にヒドロキシル基含有芳香族系リ
ン酸エステルが流動性、耐熱性、耐衝撃性のバランス
上、好ましく、上記ヒドロキシル基を含有していない有
機リン化合物と併用してもよい。ヒドロキシル基含有芳
香族系リン酸エステルとは、トリクレジルフォスフェー
トやトリフェニルフォスフェートやそれらの縮合リン酸
エステル等に1個または2個以上のフェノール性水酸基
を含有したリン酸エステルであり、例えば下記の化合物
である。
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】(但し、Ar1 、Ar2 、Ar3 、A
4 、Ar5 、Ar6 はフェニル基、キシレニル基、エ
チルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェ
ニル基から選ばれる芳香族基であり、リン酸エステル中
に少なくとも1個のヒドロキシ基が上記芳香族基に置換
されている。また、nは0〜3の整数を表わし、mは1
以上の整数を表わす。) ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステルの中でも特
に、下記式(1)のジフェニルレゾルシニルフォスフェ
ートまたは下記式(2)のジフェニルハイドロキノニル
フォスフェートが好ましく、その製造方法は、例えば特
開平1−223158号公報に開示されており、フェノ
ール、ヒドロキシフェノール、塩化アルミニウム及び塩
化リンの反応により得られる。
【0048】
【化6】
【0049】また、本発明において使用する上記赤リ
ンとは、一般の赤リンの他に、その表面をあらかじめ、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜
鉛、水酸化チタンよりえらばれる金属水酸化物の被膜で
被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属
水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜で被覆処理され
たもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水
酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸化物の液
膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被覆処理されたも
のなども好適に用いることができる。
【0050】無機系リン酸塩として、ポリリン酸アン
モニウムが挙げられる。さらに、無機系難燃剤として
は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマ
イト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化
バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウ
ム、酸化スズの水和物等の無機金属化合物の水和物、ホ
ウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸
亜鉛、炭酸マグネシウム、ムーカルシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデ
ン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤
リン等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。この中
で特に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩
基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトからなる群
から選ばれたものが難燃効果が良く、経済的にも有利で
ある。
【0051】(C)成分以外の難燃助剤を配合すること
ができる。その難燃助剤としては例えば、トリアジン骨
格含有化合物、三酸化アンチモン、酸化銅、酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化マン
ガン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化チタン等の金
属酸化物や、ポリジオルガノシロキサン等のシリコーン
樹脂等である。
【0052】ここで、リン系難燃剤の難燃助剤として
は、特に上記トリアジン骨格含有化合物が好ましい。そ
の具体例としては、メラミン、メラム、メロン、メラミ
ンシラヌレート、サクシノグアナミン、アジボグアナミ
ン、メチルグルタログアナミン、リン酸メラミン、メラ
ミン樹脂、BTレジン等を挙げることができるが、特に
耐揮発性の観点からメラミンシアヌレートが好ましい。
【0053】本発明の樹脂組成物は、(A)ゴム変性A
S系樹脂100重量部に対して、(B)ハロゲン化ビス
フェノ−ル型エポキシ樹脂が5〜40重量部、(C)ア
ンチモン酸化物が1〜20重量部を配合し、更に必要に
応じて(D)耐光性改良剤を0〜10重量部、(E)流
動性向上剤を0〜30重量部配合することが好ましい。
ここで上記範囲内では、熱安定性、難燃性、成形加工性
(流動性)、耐衝撃性及び耐熱性のバランス特性が優れ
ている。
【0054】本発明の樹脂組成物は、上記各成分を市販
の単軸押出機あるいは、二軸押出機などで例えば溶融混
練することにより得られるが、その際にその他のの酸化
防止剤、その他のの紫外線吸収剤、錫系熱安定剤、その
他の無機系やハロゲン系難燃剤、ステアリン酸やステア
リン酸亜鉛等の滑剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、
染料や顔料等の着色剤等を必要に応じて添加することが
できる。
【0055】このようにして得られた本発明の組成物を
例えば、射出成形機または押出成形することにより、熱
安定性、成形加工性(流動性)、難燃性、耐熱性及び耐
衝撃性の優れた成形品が得られる。
【0056】
【実施例】実施例、比較例における測定方法について説
明する。 (1)ゴム重量平均粒子径 ゴム変性芳香族ビニル樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組
成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真
中のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出
する。
【0057】 重量平均粒子径=ΣNi・Di4 /ΣNi・Di3 (ここでNiは、粒子がDiであるブタジエン系重合体
粒子の個数である。) (2)還元粘度ηSP/C 樹脂1gにメチルエチルケトン(MEK)18mlとメ
タノ−ル2mlの混合溶媒を加え、25℃で2時間振と
うし、5℃、18000rpmで30分間遠心分離す
る。上澄み液を取り出しメタノ−ルで樹脂分を析出させ
た後、乾燥した。
【0058】このようにして得られた樹脂0.1gをM
EKに溶解し、濃度0.5 g/dlの溶液とし、この溶
液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入れ、3
0℃でこの溶液流下秒数 t1 を測定した。一方、別に
同じ粘度計で純MEKの流下秒数 t0 を測定し、以下
の数式により算出した。 ηSP/C=(t1 /t0 −1)/C (C:ポリマ−濃
度 g/dl) 但し、アクリロニトリルとスチレンの合計100重量%
中のアクリロニトリル含量(%)が、10重量%以下の
樹脂については、測定溶媒をMEKの代わりにトルエン
を用いた。
【0059】(3)アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1 /8インチ試験片) (4)ビカット軟化温度 ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性
の尺度とした。
【0060】(5)メルトフロ−レ−ト(MFR) 流動性の指標でASTM−D1238に準拠した方法で
測定した。荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10分
間あたりの押出量(g/10分)から求めた。 (6)難燃性 UL−94に準拠したVB(Vertical Bur
ning)法により評価した。(1/8インチ試験片) (7)色調変化ΔE スガ試験機(株)製 SMカラ−コンプ−タ−型式SM
−3を用い、L.a.b.法により成形体の色差ΔEを
もとめた。
【0061】(8)耐光性 JIS K7102に基づいた試験法で、耐光試験機と
して、ATLAS Electric Devices
Co.製 ATLAS CI35W Weather
−ometerを用い、以下の条件で照射し、色差ΔE
を測定した。照射条件は、ブラックパネル温度55℃、
湿度55%、雨無し、キセノン光(波長340nm、エ
ネルギ−0.39W/m2)で300時間照射である。
【0062】(9)熱安定試験 難燃樹脂組成物を、ナカタニ機械(株)製 AS−20
−2 二軸押出機(L/D 28)を用いて、以下の条
件で押出し、ペレット化した。次いで、得られたペレッ
トを再度押出すという操作を5回繰り返し、アイゾット
衝撃強さ及び色調の変化を測定した。
【0063】押出条件は、シリンダ−温度200−22
0−240℃、ダイ温度240℃、回転数60rpm、
吐出量1.1Kg/hrである。 (10)ゴム変性AS系樹脂の燃焼残渣の測定 ゴム変性AS系樹脂をるつぼに入れて、電気炉で空気
中、700℃、2時間で燃焼し、残渣を計量した。
【0064】(11)熱分解挙動(熱重量天秤試験) 島津熱分析装置DT−40を用いて、空気気流下、10
℃/分で550℃まで昇温し、熱分解挙動を測定した。
ここで、熱分解開始温度を、組成物が1重量%減少する
温度とする。一方、樹脂成分の分解速度を、分解開始温
度と、それ以後の重量減少が緩慢になる温度との間の温
度領域における、難燃剤等の添加剤を除いた純粋な樹脂
成分の1℃当たりの重量減少とする。
【0065】(12)組成物の難燃剤の分散状態の観察 樹脂組成物の成形体から0.1mm角以下の超薄切片を
作製し、面をダイヤモンドナイフを用いて切削し、仕上
げる。この試料を80℃のオスミュウム酸水溶液に20
分間浸漬後、密閉容器内で、遮光状態にして1%ルテニ
ウム酸水溶液の蒸気に数時間暴露し、染色した。このよ
うにして作製した試験片を、透過型電子顕微鏡でハロゲ
ン化エポキシ樹脂の分散状態を観察した。
【0066】一方、上記超薄切片を光学顕微鏡、即ち倒
立型金属顕微鏡〔OLYMPUS(株)製 PEN3〕
で三酸化アンチモンの分散状態を観察した。実施例、比
較例で用いる各成分は以下のものを用いた。 (イ)熱可塑性樹脂(A成分) ゴム変性芳香族ビニル樹脂(HIPSと称する)〔旭
化成工業(株)製 ポリスチレン/ポリブタジエン(シ
ス1,4結合/トランス1,4結合/ビニル1,2結合
重量比=95/2/3)=88/12(重量比) 重量
平均ゴム粒子径1.25μm、ηsp/C 0.79〕を
用いた。
【0067】ゴム変性AS系樹脂(AN−HIPS−
1、−2、−3、−4) ポリブタジエン(シス/トタンス/ビニル重量比=36
/50/14)9.8重量%、スチレン67.4重量
%、アクリロニトリル19.7重量%、エチルベンゼン
2.8重量%、α−メチルスチレン2量体0.3重量
%、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン0.015重量%の仕込
量なるようにして、混合液に溶解し、均一な溶液とし
た。
【0068】次いで、上記混合液を撹拌機付の直列3段
式反応機に連続的に送液して、第1段は撹拌数130r
pm、115℃、第2段は50rpm、125℃、第3
段は10rpm、140℃で重合を行った。尚、第1段
反応機にアクリロニトリル(AN)/スチレン(ST)
の75重量%を送液し、第2段、第3段反応機に残りの
25重量%を逐次送液した。。引き続きこの固形分81
%の重合液を脱揮装置に導き、未反応単量体及び溶媒を
除去し、ゴム変性AS系樹脂を得た(AN−HIPS−
1と称する)。得られたグラフト共重合樹脂を分析した
結果、樹脂組成重量比はアクリロニトリル(AN)/ス
チレン(ST)/ポリブタジエン=9/79/12(A
N/ST=10/90)である。(樹脂組成比は赤外吸
収スペクトル法による。)得られたゴム変性AS系樹脂
を表1に示した。
【0069】また、AN−HIPS−1の製造におい
て、アクリロニトリルとスチレンとの量比を変更するこ
とにより、AN−HIPS−2、−3、−4を製造し
た。表1にポリマ−デ−タを記載した。
【0070】
【表1】
【0071】ABS樹脂(ABS−1、−2、−3) 市販の乳化重合法により製造されたABS樹脂を用い
た。表1にそのポリマ−デ−タを記載した。 (ロ)ハロゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂(B成
分) テトラブロモビスフェノ−ルAエポキシオリゴマ−
(末端グリシジル基) 下記一般式で表される東都化成(株)製の商品名、YD
B−406、YDB−408、YDB−412、YDB
−43Gを用いた。分子量は各々1400、1600、
4000、20000、臭素含量(%)は各々51、5
1、52、53で略称を各々FR−1、FR−2、FR
−3、FR−4とした。
【0072】
【化7】
【0073】変性テトラブロモビスフェノ−ルAエポ
キシオリゴマ−〔末端トリブロモフェノ−ル基〕 下記一般式で表される大日本インキ化学工業(株)製の
商品名、プラ−ムEC−14、分子量1400、臭素含
量(%)59、略称FR−5とした。
【0074】
【化8】
【0075】(ハ)アンチモン酸化物(C成分) 三酸化アンチモン(FR−6) 同和鉱業(株)製 商品名Antimony Bloo
m 100A(FR−6)を用いた。 (ニ)耐光性改良剤(D成分) 紫外線吸収剤 a)下記一般式で表されるチバ−ガイギ−社製のベンゾ
トリアゾ−ル系紫外線吸収剤〔商品名チヌビン P(U
VA−1)〕を用いた。
【0076】
【化9】
【0077】b)下記一般式で表されるチバ−ガイギ−
社製のベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤〔商品名チヌ
ビン 327(UVA−2)〕を用いた。
【0078】
【化10】
【0079】ヒンダ−ドアミン系光安定剤 a)下記一般式で表されるチバガイギ−社製〔商品名チ
ヌビン770(HALS−1)〕を用いた。
【0080】
【化11】
【0081】b)下記一般式で表されるチバガイギ−社
製〔商品名CHIMASSORB119(HALS−
2)〕を用いた。
【0082】
【化12】
【0083】酸化防止剤 下記一般式で表されるチバガイギ−社製〔商品名イルガ
ノックス1076(AO)〕を用いた。
【0084】
【化13】
【0085】ハロゲン捕捉剤 a)ステアリン酸カルシウム(CaST)を用いた。 b)ゼオライト/ハイドロタルサイト複合体 三共有機合成(株)製〔商品名MC−63A(HA)〕
を用いた。 遮光剤 a)酸化チタン(TiO2 ) 酸化チタン粉末〔石原産業(株)製 0.2μ(TiO
2 )を用いた。
【0086】金属不活性剤 下記一般式で表される住友化学工業(株)製〔商品名S
tbinol CS42(MIA)〕を用いた。
【0087】
【化14】
【0088】(ホ)流動性向上剤(E成分) エチレンビスステアリル酸アミド[C1735CON
H]2 (CH2 2 花王(株)製商品名カオ−ワックスEB−FF(EB
S)を用いた。
【0089】
【実施例1〜4、比較例1〜4】 〔塊状重合ゴム変性AS系樹脂(AN−HIPS)と乳
化重合ABSの比較評価〕樹脂(A成分)/FR−2/
FR−6を、表2記載の樹脂及び重量比(臭素含量/F
R−6=67/33一定)で機械的に混合し、ナカタニ
機械(株)製 AS−20−2 二軸押出機(L/D
28)を用いて、以下の条件で押出し、ペレット化し
た。このようにして得られた樹脂組成物から加熱プレス
により1/8インチ厚の試験片を作製し、ビカット軟化
温度、アイゾット衝撃強さ、MFR、難燃性、及び熱安
定性の評価を行なった。表2、3及び図1にその結果を
示す。
【0090】(押出条件) シリンダ−温度200−220−240℃、ダイ温度2
40℃、回転数60rpm、吐出量1.1Kg/hr 表2及び図1によると、重量平均ゴム粒子径が0.5μ
m以上で、かつ燃焼残渣が樹脂(A成分)に対して、1
00ppm以下の条件を満足している塊状重合法で製造
されたAN−HIPSは、乳化重合法で製造されたAB
Sより、衝撃強度が高く、かつ難燃性、熱安定性が優れ
ていることが分かる。
【0091】
【実施例5〜8、比較例 5、6】樹脂(A成分)/F
R−2/FR−6を、表4記載の樹脂及び重量比(臭素
含量/FR−6=67/33一定)で機械的に混合し、
実施例1と同様に試験片を作製し、評価した。表4及び
図2にその結果を示す。また、アクリロニトリル量の異
なったゴム変性AS径樹脂の分解温度、分解速度、及び
難燃剤の分散性を評価した。表5及び図3〜5にその結
果を示す。
【0092】表4、5及び図2〜5によると、アクリロ
ニトリル含有量が多いほど、樹脂の分解温度及び分解速
度が低下し、かつ難燃剤の分散性が向上することによ
り、難燃性が著しく向上することが分かる。図4はゴム
変性AS系樹脂中のアクリロニトリルの有無とハロゲン
化エポキシ樹脂の分散状態を透過型電子顕微鏡で観察し
た図である。
【0093】比較例5の樹脂組成物は、アクリロニトリ
ルを含有していないHIPSの組成物であり、実施例6
の樹脂組成物は、ゴム変性AS系樹脂(AN−HIPS
−1;アクリロニトリル/スチレン=10/90重量
比)の組成物である。ここで、サラミ状粒子はゴム粒子
を示し、白抜きの粒子はハロゲン化エポキシ樹脂(FR
−2)を示す。アクリロニトリルのないHIPS(比較
例5)を用いると、1μm程度のハロゲン化エポキシ樹
脂が存在しているが、アクリロニトリルを含有したゴム
変性AS系樹脂(実施例6)を用いると、ハロゲン化エ
ポキシ樹脂が微分散もしくは溶解しているために観察さ
れない。
【0094】図5はゴム変性AS系樹脂中のアクリロニ
トリルの有無と三酸化アンチモンの分散状態を光学顕微
鏡で観察した図である。比較例5の樹脂組成物は、アク
リロニトリルを含有していないHIPSの組成物であ
り、実施例6の樹脂組成物は、ゴム変性AS系樹脂(A
N−HIPS−1AN/ST=10/90重量比)の組
成物である。アクリロニトリルのないHIPS(比較例
5)を用いると、三酸化アンチモンが凝集しているが、
アクリロニトリルを含有したゴム変性AS系樹脂(実施
例6)を用いると、三酸化アンチモンが微分散している
ことが分かる。
【0095】
【実施例9〜11、比較例7】表6記載の樹脂(A成
分)/FR−1/FR−6/UVA−1/HALS−1
/AO/HA/CaST/TiO2 /EBS=100/
21/6/0.3/0.3/0.2/0.5/0.3/
2/2(重量比)の樹脂組成物を、機械的に混合し、実
施例1と同様に試験片を作製し、評価した。表6及び図
6にその結果を示す。
【0096】
【実施例12〜17】AN−HIPS−3/表7記載の
ハロゲン化エポキシ樹脂/FR−6/UVA−1または
UVA−2/HALS−1またはHALS−2/AO/
HA/CaST/TiO2 /MIA/EBS=100/
21/6/0.3/0.3/0.2/0.5/0.3/
2/0または0.5/2(重量比)の樹脂組成物を、機
械的に混合し、実施例1と同様に試験片を作製し、評価
した。表7にその結果を示す。
【0097】表7によると、耐光性は、ハロゲン化エポ
キシ樹脂の分子量に依存しないが、ハロゲン化エポキシ
樹脂の末端をトリブロモフェノ−ル基で封止したものは
低いことが分かる。
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【発明の効果】本発明の組成物は、難燃剤を削減して
も、高度な難燃性を有し、かつ、熱安定性、流動性、耐
熱性、及び耐衝撃性の優れたゴム変性AS系樹脂組成物
である。この組成物は、家電部品、OA機器部品等に好
適であり、これら産業界に果たす役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】AN−HIPS−4とABS−2の熱安定試験
の結果(表3)をグラフ化したものである。横軸に押出
機での押出回数を示し、縦軸にアイゾット衝撃強さ、色
差ΔEを示す。
【図2】ゴム変性AS系樹脂のアクリロニトリル量比と
難燃性の関係(表4)をグラフ化したものである。横軸
に樹脂100重量部に対する難燃剤中の臭素重量を示
し、縦軸にUL−94VB法による消炎時間を示す。
【図3】ゴム変性AS系樹脂のアクリロニトリル量比
と、樹脂組成物中のポリマ−分解速度及びポリマ−分解
開始温度(1重量%減量温度)との関係(表5)を図式
化したものである。横軸にゴム変性AS系樹脂のアクリ
ロニトリル量を示し、縦軸に樹脂組成物中のポリマ−分
解速度及びポリマ−分解温度を示す。
【図4】ゴム変性AS系樹脂中のアクリロニトリルの有
無とハロゲン化エポキシ樹脂の分散状態を透過型電子顕
微鏡で観察した図である。
【図5】ゴム変性AS系樹脂中のアクリロニトリルの有
無と三酸化アンチモンの分散状態を光学顕微鏡で観察し
た図である。
【図6】ゴム変性AS系樹脂のアクリロニトリル量比
と、樹脂組成物の耐光性(色差ΔE)及び耐熱性(ビカ
ット軟化温度)との関係(表6)をグラフ化したもので
ある。横軸にゴム変性AS系樹脂のアクリロニトリル量
比を示し、縦軸に耐光性(色差ΔE)及び耐熱性(ビカ
ット軟化温度)を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ガラス転移温度(Tg)が−30
    ℃以下のゴム状重合体より変性された芳香族ビニル単量
    体と不飽和ニトリル単量体よりなる共重合体、(B)ハ
    ロゲン化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂、及び(C)ア
    ンチモン酸化物、よりなる樹脂組成物において、該
    (A)ゴム変性AS系樹脂の重量平均ゴム粒子径が0.
    5μm以上であり、かつ(A)成分の燃焼後(燃焼条
    件:空気中、700°C、2時間)の残渣が、(A)成
    分に対して100ppm以下であることを特徴とするゴ
    ム変性AS系樹脂組成物。
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