JPH0761571A - 物品の連続搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】物品投入コンベアによって搬送されてきた物品
を、高さの異なる位置に立設された物品受け入れコンベ
アに極めて円滑に連続的に移載・搬送でき、搬送効率の
向上が図られ、また省スペース化も図られ、故障が極め
て少なく、メンテナンスもさほど必要でないようにす
る。 【構成】 第一のコンベアと高さの異なる第二のコンベ
アとの間に、本体フレームと、物品を移載する移載用腕
部と、前記第一コンベアによって搬送されてきた物品を
受けて前記移載用腕部に渡す第一の物品受渡し手段と、
前記移載用腕部を昇降させ、物品を搬送する物品昇降及
び搬送手段と、前記移載用腕部によって搬送されてきた
物品を受けて前記第二のコンベアに渡す第二の物品受渡
し手段とを装設して、高さの異なるコンベア間で物品を
効率よく次から次へと連続搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トラック輸送に備えて
第一のコンベアによって搬送されてきた物品、特にパレ
ット、プラスチックコンテナ、段ボールケース等を、前
記第一のコンベアと垂直方向の高さの異なる位置に立設
された第二のコンベアに移載する物品の連続搬送装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】第一のコンベア、すなわち物品投入コン
ベアからそれより一段高い、又は低い第二のコンベア、
すなわち物品排出コンベアに物品、特に段積みされたパ
ン箱（多いものでは大箱で１２段、小箱で２４段）等を
移載する場合は、従来、段積み用リフター等の上に作業
者が乗って手を使って物品排出コンベアに移載・段積み
し、輸送用トラック等に搬入していた。また、他の従来
の方法として傾斜面に沿って物品を昇降させうる傾斜ベ
ルトコンベアや、自動垂直リフト機構や特殊なものとし
て無人搬送車の駆動コンベア荷台（特開平４ー３２７４
１９号）等が使用されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の段積み用リフト
を使った人手による方法は、間欠作業である為作業能率
の向上に限界がある等欠点があり、更に重量のあるもの
に対する安全性にも問題があった。また、上記の傾斜ベ
ルトコンベアの場合、傾斜をつけて揚げ降ろしする必要
があるので長い設置場所が必要となり、設置コストが高
くなり、更に物品が傾くので荷崩れが起きやすく、ま
た、物品の段積み高さ及び方法により傾斜の角度が規制
される等欠点があった。更に、自動垂直リフト機構や無
人搬送車の場合、垂直リフト機構本体そのものも高価で
あり、更にその搬送タクトは物品の受け入れ→物品の搬
送→物品の降ろし→リフト機構の原点復帰で、タクトタ
イムが長くなりタイムロスが生じ、作業効率が悪くな
り、またスピードアップを図れば物品の荷崩れや物品に
ひっかかりが生じるのでガイド等が必要となり、また一
方無人搬送車の場合、制御が複雑で部品点数が多い分故
障も多い等欠点が多々あった。

【０００４】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、簡単な構成でありな
がら、物品投入コンベアによって搬送されてきた物品
を、前記物品投入コンベアと垂直方向の高さの異なる位
置に立設された物品排出コンベアに水平に極めて円滑・
迅速に連続移載でき、搬送効率の向上が図られ、また省
スペース化も図られ、故障が極めて少なく、メンテナン
スもさほど必要でないコンパクトな物品の連続搬送装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、第一のコ
ンベアによって搬送されてきた物品を前記第一のコンベ
アと垂直方向の高さの異なる位置に立設された第二のコ
ンベアに移載する装置であって、前記第一のコンベアと
前記第二のコンベアとの間に、本体フレームと、物品を
移載する移載用腕部と、前記第一コンベアによって搬送
されてきた物品を受けて前記移載用腕部に渡す第一の物
品受渡し手段と、前記移載用腕部を昇降させ、物品を搬
送する物品昇降及び搬送手段と、前記移載用腕部によっ
て搬送されてきた物品を受けて前記第二のコンベアに渡
す第二の物品受渡し手段とを有することを特徴とする物
品の連続搬送装置によって達成される。

【０００６】

【作用】本発明によれば、第一のコンベアによって搬送
されてきた物品をまず第一の物品受渡し手段が受取り、
任意の位置まで物品を水平方向に搬送すると移載用腕部
が物品を受取る。次に、物品昇降及び搬送手段がその上
昇又は下降運動と前進運動を組み合わせた前半周軌跡
と、またその下降又は上昇運動と原点復帰運動を組み合
わせた後半周軌跡とを描きながら物品を昇降し、第二の
物品受渡し手段に搬送し、受け渡す。それから、前記第
二物品受渡し手段が物品を第二のコンベアまで水平方向
に搬送し、前記第二のコンベアに受け渡すことにより物
品を目的地まで連続搬送する。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。図１は本発明の物品の連続搬送装置の一実施例を
示す斜視図で、図２はフレームカバーを取り外した状態
の本発明一実施例の物品の連続搬送装置の平面図で、図
３は本発明一実施例の物品の連続搬送装置の側面図であ
る。１は物品の連続搬送装置本体、２は本体フレーム、
３は物品投入コンベア（第一コンベア）、４は物品排出
コンベア（第二コンベア）、５は物品受渡しコンベア、
６は物品受渡しコンベア駆動モータ、７は物品受渡しコ
ンベア用チェーン、８は物品受渡しコンベア用駆動軸、
９は物品受渡しコンベア用従動軸、１０は物品受渡しコ
ンベア用駆動スプロケット、１１は物品受渡しコンベア
用従動スプロケット、１２はストッパ、１３は移載フォ
ーク、１４は物品前部昇降用チェーン、１５は物品前部
昇降用チェーン駆動スプロケット、１６は物品前部昇降
用チェーン従動スプロケット、１７は物品後部昇降用チ
ェーン、１８は物品後部昇降用チェーン駆動スプロケッ
ト、１９は物品後部昇降用チェーン従動スプロケット、
２０は物品昇降同期用チェーン、２１は同期用チェーン
駆動スプロケット、２２は同期用チェーン駆動軸、２３
は物品昇降用チェーン駆動モータ、２４はローラコンベ
ア、２５はトッププレートコンベア、２６はトッププレ
ートコンベア駆動軸、２７はトッププレートコンベア用
駆動スプロケット、２８はトッププレートコンベア駆動
モータ、２９は本体フレームカバー、３０は制御盤、Ｐ
はパレットである。

【０００８】物品投入コンベア３は、左右のコンベアフ
レームと、モータが内蔵され、外筒を直接モータとして
回転させる複数のモータローラを前記コンベアフレーム
上に水平方向に所定間隔で並べて構成してある駆動ロー
ラコンベアで、図１及び図２の矢視のように物品、例え
ばパレットＰを本発明の連続搬送装置本体１に投入する
ために立設したものである。該コンベア３は一実施例で
あって、チェーンコンベア、フリーローラコンベア等を
使用することもできる。物品排出コンベア４は、左右の
コンベアフレーム、複数のモータローラ等から構成され
た駆動ローラコンベアで、図１及び図２の矢視のように
パレットＰを本発明の連続搬送装置本体１から排出する
ために立設したものである。該コンベア４としてチェー
ンコンベア、フリーローラコンベア等を使用してもよ
い。

【０００９】物品受渡しコンベア５は、コンベアフレー
ムに装着された左右一条ずつの無端チェーンの上に直接
物品を載置して搬送するチェーンコンベアで、物品受渡
し用コンベアチェーン７がコンベアフレームに旋回自在
に嵌着された物品受渡しコンベア用駆動スプロケット１
０及び物品受渡しコンベア用従動スプロケット１１に張
設され、また物品受渡しコンベア駆動モーター６はその
側部に装着されているリミットスイッチ（図示省略）を
介してその作動の入切がなされ、更に物品受渡しコンベ
ア用駆動軸８及び物品受渡しコンベア用従動軸９を介し
て前記駆動スプロケット１０及び前記従動スプロケット
１１が旋回するように構成され、第一の物品受渡し手段
としての役目を担っている。なお、一実施例として直接
物品をチェーン上に載置するチェーンコンベアを使用し
ているが、駆動ローラコンベア、スラットコンベア、ト
ッププレートコンベア、ネットコンベア等を使用するこ
ともできる。また、該物品受渡しコンベア５本体の前部
には、前記物品投入コンベア３によって搬送されてきた
パレットＰが確実に該物品受渡しコンベア５に収納され
ているされていることを確認するためのセンサー（図示
省略）が、またその後部には搬送されてきたパレットＰ
を受け止め、係止するためのストッパ１２がそれぞれ配
設してある。

【００１０】本発明の移載腕部の一実施例として、パレ
ットＰを下からピッキングする移載フォークを使用して
おり、該移載フォーク１３は、左右に載置部を有する１
個の鋼製の略逆コ字形フォークであるが、本発明の移載
腕部の他の実施例として、パレットＰの耳部を左右から
把持する構造等も考えられる。該移載フォーク１３は、
左右に装設された後記物品前部及び後部昇降用チェーン
に自在締結されている。

【００１１】本発明の一実施例としての物品昇降及び搬
送手段は、大別すると物品前部昇降及び搬送用チェーン
１４部と、物品後部昇降及び搬送用チェーン１７部と、
物品昇降及び搬送同期用チェーン２０部とから構成され
ており、前記物品前部昇降及び搬送用チェーン１４は、
前記本体フレーム２に旋回自在に嵌着された１個の前部
昇降及び搬送用駆動スプロケット１６と３個の物品前部
昇降及び搬送用従動スプロケット１７に、また物品後部
昇降及び搬送用チェーン１８は前記本体フレーム２に旋
回自在に嵌着された１個の物品後部昇降及び搬送用駆動
スプロケット１８と３個の物品後部昇降及び搬送用従動
スプロケット１９に、その各々がその上昇又は下降運動
と前進運動を組み合わせた前半周軌跡と、下降又は上昇
運動と原点復帰運動を組み合わせた後半周軌跡とを描く
ように左右張設されている。従って、前記物品昇降及び
搬送チェーン１４、１７は前記前半周軌跡を描き始める
と同時に前記物品受渡しコンベア５に次のパレットＰを
受け入れることができ、また後記フリーローラコンベア
２４にパレットＰを移載後、前記後半周軌跡を描くと同
時に前記フリーローラコンベア２４でパレットＰを後記
トッププレートコンベア２５に受け渡すことができる。
また、物品昇降及び搬送同期用チェーン２０は、前記本
体フレーム２に旋回自在に嵌着された同期用チェーン駆
動スプロケット２１に張設されており、更に左右の該同
期用チェーン２０は、同期用チェーン駆動軸２２を介し
て相手の駆動スプロケット２１に軸着されている。ま
た、該同期用チェーン２０の側部には物品昇降及び搬送
用チェーン駆動モータ２３が配設してあり、前記駆動モ
ータにより該同期用チェーン２０が駆動制御され、前記
物品前部昇降用チェーン１４と前記物品後部昇降用チェ
ーン１７は同期旋回し、図１及び図３の矢視のように前
記移載フォーク１３にてパレットＰが水平状態で昇降及
び搬送するように構成されている。なお、前記物品昇降
及び搬送手段としてカム、カムフォロワ等を使用した手
段も考えられる。

【００１２】前記移載フォーク１３により搬送されてき
たパレットＰを前記物品排出コンベア４に受け渡すため
にローラコンベア２４及びトッププレートコンベア２５
が第二の物品受渡し手段として立設されている。なお、
物品受取手段として前記のコンベアが２台使用されてい
るが、物品用ガイドを設ける等手段を講じれば１台だけ
でも可能である。前記ローラコンベア２３は、コンベア
フレーム、ローラ、ローラ用シャフト等で構成されたも
ので、前記移載フォークにより搬送されてきたパレット
Ｐを緩衝的に受入れるために装設してある。なお、一実
施例としてローラコンベアコンベアを使用しているが、
トップローラチェーン、ネットコンベア等を使用するこ
ともできる。

【００１３】一方、前記トッププレートコンベア２５は
チェーンに上面が平らなアタッチメントを取り付けたコ
ンベアで、トッププレートコンベアチェーン（図示省
略）がコンベアフレームに回転自在に嵌着されたトップ
プレートコンベア用駆動スプロケット２７及びトッププ
レートコンベア用従動スプロケット（図示省略）に張設
されており、トッププレートコンベア駆動モータ２８が
作動することによりトッププレートコンベア駆動軸２６
及びトッププレートコンベアチェーン（図示省略）が旋
回するように構成されており、前記フリーローラコンベ
アより搬送されてきたパレットＰを受け入れ、前記第二
のコンベアに搬送するために装設してある。また、前記
トッププレートコンベア２５後部にはパレットＰが前記
第二のコンベアに搬送されたことを確認し、次のパレッ
トＰを昇降開始させるための信号を後記制御盤３０に送
るセンサー（図示省略）が装着されている。

【００１４】制御盤３０は、本発明の物品連続搬送装置
を制御するために装設された制御盤で、シーケンサー等
が内蔵されており、前述した物品受渡しコンベア５の前
部に装着されたセンサー、トッププレートコンベア２５
の後部に装着されたセンサーの信号等を介して物品を次
から次へと連続搬送するための制御を行う。本実施例で
は、シーケンサーが使用されているが、リレーシーケン
ス等でも同様な制御が可能である。また、上述した実施
例のように独立した制御装置として使用するばかりでな
く、コンベアシステムの一部として設置し、他の装置と
ともに集中制御することも可能である。

【００１５】なお、本発明一実施例の物品の連続搬送装
置が取り扱う物品として、段積みされたパン箱等のパレ
ット、プラスチックコンテナ等を挙げたが、底部または
側部が堅いものなら単品でも搬送に有効で同様な効果が
あり、また移載腕部として物品を下からピッキングする
移載フォークを採用しているがその側部を把持する腕の
構造も可能等、詳述はしないが当業者の知識に基づいて
様々な態様で本発明を実施できる。

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の物品の連続搬送装置は、物品を投入するための第一
のコンベアと物品を排出するための第二のコンベアとの
間に、本体フレームと、移載用腕部と、第一の物品受渡
し手段と、物品昇降手段と、第二の物品受渡し手段とを
装設した簡単な構成なので、下記のような多大な効果が
ある。 １）省スペース化が図れるコンパクトな装置が提供でき
るので狭い工場内でも使用可能となる。 ２）物品の移載が極めて円滑に行え、搬送効率の向上を
図ることができる。 ３）構造が極めて簡単なので部品点数が少なく、故障す
る要素が少ない。 ４）物品を水平に保持したまま垂直に持ち上げるので物
品にずれが生じることなく、安定性が高い。 ５）連続搬送が可能なので、物品の搬送密度を下げずに
高い搬送タクトが維持できる。 ６）油圧装置が不要で、油圧機構のメンテナンスが不要
となり、油漏れによる汚れ等油圧機構独特のトラブルが
ない。 ７）リフター機構上にコンベア等が設置してあるタイプ
に比べて、物品以外余分な重量を持ち上げないので消費
するモーター出力を少ない。 ８）制御が簡単なので、リレーシーケンス等でも同様の
効果が実現できる。 ９）極めて悪条件，例えば物品投入コンベアまたは物品
排出コンベアのどちらかの高さが極めて低い等特殊な条
件を除き、ピット工事及びオイルパンが不要である。 １０）第一のコンベア、第二のコンベアのどちらとも揚
げ動作用、降ろし動作用のどちらにも設計でき、設計自
由度が極めて高い。 １１）コンベアシステムの一部として設置すれば他の装
置とともに集中制御することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の物品の連続搬送装置の一実施例を示す
斜視図である。

【図２】フレームカバーを取り外した状態の本発明一実
施例の物品の連続搬送装置の平面図である。

【図３】本発明一実施例の物品の連続搬送装置の側面図
である。

【符号の説明】

１ 物品の連続搬送装置本体 ２ 本体フレーム ３ 物品投入コンベア（第一コンベア） ４ 物品排出コンベア（第二コンベア） ５ 物品受渡しコンベア ６ 物品受渡しコンベア駆動モータ ７ 物品受渡しコンベア用チェーン ８ 物品受渡しコンベア用駆動軸 １３ 移載フォーク １４ 物品前部昇降用チェーン １７ 物品後部昇降用チェーン ２０ 物品昇降同期用チェーン ２２ 同期用チェーン駆動軸 ２３ 物品昇降用チェーン駆動モータ ２４ ローラコンベア ２５ トッププレートコンベア ２６ トッププレートコンベア駆動軸 ２８ トッププレートコンベア駆動モータ ２９ 本体フレームカバー ３０ 制御盤 Ｐ パレット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第一のコンベアによって搬送されてきた物
   品を前記第一のコンベアと垂直方向の高さの異なる位置
   に装設された第二のコンベアに移載する装置であって、
   前記第一のコンベアと前記第二のコンベアとの間に、本
   体フレームと、物品を移載する移載用腕部と、前記第一
   コンベアによって搬送されてきた物品を受けて前記移載
   用腕部に渡す第一の物品受渡し手段と、前記移載用腕部
   を昇降させ、物品を搬送する物品昇降及び搬送手段と、
   前記移載用腕部によって搬送されてきた物品を受けて前
   記第二のコンベアに渡す第二の物品受渡し手段とを有す
   ることを特徴とする物品の連続搬送装置。
2. 【請求項２】前記物品昇降及び搬送手段がその上昇又は
   下降の運動と前進運動を組み合わせた前半周軌跡と、そ
   の下降又は上昇運動と原点復帰運動を組み合わせた後半
   周軌跡とを描くことを特徴とする特許請求の範囲第一項
   記載の物品の連続搬送装置。