JPH0761469A - 蓋 材 - Google Patents
蓋 材Info
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- JPH0761469A JPH0761469A JP22504393A JP22504393A JPH0761469A JP H0761469 A JPH0761469 A JP H0761469A JP 22504393 A JP22504393 A JP 22504393A JP 22504393 A JP22504393 A JP 22504393A JP H0761469 A JPH0761469 A JP H0761469A
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- Japan
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- layer
- lid
- lid material
- plastic film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】液体飲料等のプラスチック製容器の蓋材におい
て、焼却が容易で、電子レンジ適性を有し、且つ、イー
ジーピール性とストローの易突き刺し性とを兼ね備える
という使用適性に優れた蓋材を提供する。 【構成】プラスチックフィルム基材層1とイージーピー
ル性樹脂層2とを接着剤層3を介してドライラミネート
法等により積層して蓋材シートを形成し、その積層シー
トのプラスチックフィルム基材層1のみに、ストローを
突き刺し易くするための切り込み部5を設けた構成。
て、焼却が容易で、電子レンジ適性を有し、且つ、イー
ジーピール性とストローの易突き刺し性とを兼ね備える
という使用適性に優れた蓋材を提供する。 【構成】プラスチックフィルム基材層1とイージーピー
ル性樹脂層2とを接着剤層3を介してドライラミネート
法等により積層して蓋材シートを形成し、その積層シー
トのプラスチックフィルム基材層1のみに、ストローを
突き刺し易くするための切り込み部5を設けた構成。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、液体などの飲料
の分野で使用されるポリスチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのプラスチック製容
器の蓋材に関するものである。
の分野で使用されるポリスチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのプラスチック製容
器の蓋材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチックの成形容器は、
ヨーグルト、プリン、ゼリーなどのデザート食品とかチ
ルド流通用の果汁、コーヒー、ココア、乳飲料などの液
体飲料、或いは、即席麺、スナック食品、などの食品分
野を始めとして、医療品、トイレタリー製品、産業用部
材など広範囲の分野で使用されており、特に、食品関連
では飲料用容器として多用されている。そして、これら
の飲料用容器に使用する蓋材は、内容物の保存性とか衛
生性の点で完全密封が要求されており、特に、フィルム
やシート状の蓋材では熱封緘による密封が一般的であ
る。そして、使用時の便利性の点から注出口を付けた
り、イージーピール性を付与したものも増えている。
ヨーグルト、プリン、ゼリーなどのデザート食品とかチ
ルド流通用の果汁、コーヒー、ココア、乳飲料などの液
体飲料、或いは、即席麺、スナック食品、などの食品分
野を始めとして、医療品、トイレタリー製品、産業用部
材など広範囲の分野で使用されており、特に、食品関連
では飲料用容器として多用されている。そして、これら
の飲料用容器に使用する蓋材は、内容物の保存性とか衛
生性の点で完全密封が要求されており、特に、フィルム
やシート状の蓋材では熱封緘による密封が一般的であ
る。そして、使用時の便利性の点から注出口を付けた
り、イージーピール性を付与したものも増えている。
【0003】また、これらの蓋材の構成は、容器の用途
や使用条件、例えば、ホット充填、無菌包装、レトルト
処理の有無などによっても異なるが、例えば、下記のよ
うな構成が知られている。 アルミニウム箔層(厚さ20μm以上)/熱接着性樹
脂層 アルミニウム箔層(厚さ20μm以上)/ヒートシー
ル剤コーティング層 紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔層/ポリエチ
レン層/ホットメルト層(以下ポリエチレンはPE) 耐熱性樹脂フィルム層/接着剤又はPE層/アルミニ
ウム箔層/熱接着性樹脂層 耐熱性樹脂フィルム層/接着剤又はPE層/アルミニ
ウム箔層/イージーピール性樹脂層(オレフィン系樹脂
に粘着付与剤等をブレンドしたもの等) アルミニウム箔層/接着剤層/2軸延伸プラスチック
フィルム層/熱接着性樹脂層 など。
や使用条件、例えば、ホット充填、無菌包装、レトルト
処理の有無などによっても異なるが、例えば、下記のよ
うな構成が知られている。 アルミニウム箔層(厚さ20μm以上)/熱接着性樹
脂層 アルミニウム箔層(厚さ20μm以上)/ヒートシー
ル剤コーティング層 紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔層/ポリエチ
レン層/ホットメルト層(以下ポリエチレンはPE) 耐熱性樹脂フィルム層/接着剤又はPE層/アルミニ
ウム箔層/熱接着性樹脂層 耐熱性樹脂フィルム層/接着剤又はPE層/アルミニ
ウム箔層/イージーピール性樹脂層(オレフィン系樹脂
に粘着付与剤等をブレンドしたもの等) アルミニウム箔層/接着剤層/2軸延伸プラスチック
フィルム層/熱接着性樹脂層 など。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの構成
の場合、いずれもアルミニウム箔を含んでおり、樹脂の
再生化やリサイクルが困難であり、また、焼却しても燃
えかすが残るという問題がある。また、容器の内容物に
よっては、電子レンジ等で温めて飲みたい場合もあり、
蓋材を剥がして加温することも可能であるが、シール強
度が強い場合、蓋材が完全に剥がれず、容器の口部に残
ることがある。このような場合、蓋材にアルミニウム箔
が積層されていると、残存アルミニウムのため、電子レ
ンジにかけるとスパークを生じ、加温できないという問
題もある。
の場合、いずれもアルミニウム箔を含んでおり、樹脂の
再生化やリサイクルが困難であり、また、焼却しても燃
えかすが残るという問題がある。また、容器の内容物に
よっては、電子レンジ等で温めて飲みたい場合もあり、
蓋材を剥がして加温することも可能であるが、シール強
度が強い場合、蓋材が完全に剥がれず、容器の口部に残
ることがある。このような場合、蓋材にアルミニウム箔
が積層されていると、残存アルミニウムのため、電子レ
ンジにかけるとスパークを生じ、加温できないという問
題もある。
【0005】更に、最近では、これらのフィルムやシー
ト状の蓋材に対して、多様な消費者の好みから、イージ
ーピール性であると同時にストローも突き刺し易くして
ほしいという二重の機能の要望が出ている。例えば、前
記の焼却性、電子レンジ適性を改善するためにアルミニ
ウム箔を除いた場合、耐熱性と機械的強度を有する2軸
延伸プラスチックフィルムを基材とし、これにイージー
ピール性のシーラントを積層した構成が考えられるが、
この場合、そのままではストローの突き刺し性を得られ
ない問題が残る。
ト状の蓋材に対して、多様な消費者の好みから、イージ
ーピール性であると同時にストローも突き刺し易くして
ほしいという二重の機能の要望が出ている。例えば、前
記の焼却性、電子レンジ適性を改善するためにアルミニ
ウム箔を除いた場合、耐熱性と機械的強度を有する2軸
延伸プラスチックフィルムを基材とし、これにイージー
ピール性のシーラントを積層した構成が考えられるが、
この場合、そのままではストローの突き刺し性を得られ
ない問題が残る。
【0006】従って、本発明は、これらの蓋材の欠点を
改善し、アルミニウム箔を含まず、焼却が容易で、電子
レンジ適性もあり、且つ、イージーピール性、ストロー
の突き刺し性も兼ね備えるという、使用適性に優れた蓋
材を提供することを目的とする。
改善し、アルミニウム箔を含まず、焼却が容易で、電子
レンジ適性もあり、且つ、イージーピール性、ストロー
の突き刺し性も兼ね備えるという、使用適性に優れた蓋
材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは、種々検討した結果、下記のように蓋
材の構成材料からアルミニウム箔を除き、基材に耐熱性
のプラスチックフィルムを使用し、これにシーラントと
してイージーピール性樹脂を積層した構成とし、更に、
前記積層シートのプラスチックフィルム基材層のみに、
ストローを突き刺し易くするための切り込みを迅速、且
つ、確実に入れられる材料構成の組み合わせを見いだし
本発明の完成に至ったものである。
め、本発明者らは、種々検討した結果、下記のように蓋
材の構成材料からアルミニウム箔を除き、基材に耐熱性
のプラスチックフィルムを使用し、これにシーラントと
してイージーピール性樹脂を積層した構成とし、更に、
前記積層シートのプラスチックフィルム基材層のみに、
ストローを突き刺し易くするための切り込みを迅速、且
つ、確実に入れられる材料構成の組み合わせを見いだし
本発明の完成に至ったものである。
【0008】即ち、本請求項1の発明は、プラスチック
フィルム基材層とイージーピール性樹脂層との積層シー
トからなるプラスチック製容器の蓋材であって、該蓋材
がアルミニウム箔などの金属を含まず、前記積層シート
のプラスチックフィルム基材層のみに、ストローを突き
刺し易くするための切り込みが設けられ、イージーピー
ル性とストローの易突き刺し性とを兼ね備えたことを特
徴とする蓋材からなる。
フィルム基材層とイージーピール性樹脂層との積層シー
トからなるプラスチック製容器の蓋材であって、該蓋材
がアルミニウム箔などの金属を含まず、前記積層シート
のプラスチックフィルム基材層のみに、ストローを突き
刺し易くするための切り込みが設けられ、イージーピー
ル性とストローの易突き刺し性とを兼ね備えたことを特
徴とする蓋材からなる。
【0009】また、本請求項2の発明は、前記積層シー
トのプラスチックフィルム基材層が、2軸延伸ポリエス
テルフィルム、2軸延伸ポリアミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィル
ムの中のいずれかで構成されていることを特徴とする請
求項1記載の蓋材からなる。
トのプラスチックフィルム基材層が、2軸延伸ポリエス
テルフィルム、2軸延伸ポリアミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィル
ムの中のいずれかで構成されていることを特徴とする請
求項1記載の蓋材からなる。
【0010】そして、前記積層シートのプラスチックフ
ィルム基材層のみに切り込みを入れる方法として、炭酸
ガスレーザー光を利用し、且つ、プラスチックフィルム
基材層およびイージーピール性樹脂層の材質と積層構成
を規定することにより、安定した切り込み加工を可能と
し、イージーピール性とストローの易突き刺し性とを兼
ね備えた蓋材を得たものである。
ィルム基材層のみに切り込みを入れる方法として、炭酸
ガスレーザー光を利用し、且つ、プラスチックフィルム
基材層およびイージーピール性樹脂層の材質と積層構成
を規定することにより、安定した切り込み加工を可能と
し、イージーピール性とストローの易突き刺し性とを兼
ね備えた蓋材を得たものである。
【0011】以下に、図面を用いて本発明を詳細に説明
する。図1、図2は、それぞれ本発明の蓋材の構成の一
実施例を示す模式断面図である。即ち、図1は、プラス
チックフィルム基材層1とイージーピール性樹脂層2と
を接着剤層3を介してドライラミネート法等により積層
し、その積層シートのプラスチックフィルム基材層1の
みに、ストローを突き刺し易くするための切り込み部5
を設けた構成を示している。
する。図1、図2は、それぞれ本発明の蓋材の構成の一
実施例を示す模式断面図である。即ち、図1は、プラス
チックフィルム基材層1とイージーピール性樹脂層2と
を接着剤層3を介してドライラミネート法等により積層
し、その積層シートのプラスチックフィルム基材層1の
みに、ストローを突き刺し易くするための切り込み部5
を設けた構成を示している。
【0012】図2は、プラスチックフィルム基材層1と
イージーピール性樹脂層2とをポリエチレン層4を使用
したサンドイッチラミネート方式で積層し、その積層シ
ートのプラスチックフィルム基材層1のみに、切り込み
部5を設けた構成を示している。
イージーピール性樹脂層2とをポリエチレン層4を使用
したサンドイッチラミネート方式で積層し、その積層シ
ートのプラスチックフィルム基材層1のみに、切り込み
部5を設けた構成を示している。
【0013】また、図3(a),(b),(c)は、本
発明の蓋材のプラスチックフィルム基材層1に設ける切
り込み部5の形状の例を示す模式平面図である。この切
り込み部(a),(b),(c)の形状は、代表的な好
ましいパターンを挙げたものであり、これに限定される
ものではない。そして、これらの切り込み部の大きさ
は、通常、ストローの直径とほぼ同等か、これより若干
大きい程度がストローとの位置合わせをし易い点で適当
である。
発明の蓋材のプラスチックフィルム基材層1に設ける切
り込み部5の形状の例を示す模式平面図である。この切
り込み部(a),(b),(c)の形状は、代表的な好
ましいパターンを挙げたものであり、これに限定される
ものではない。そして、これらの切り込み部の大きさ
は、通常、ストローの直径とほぼ同等か、これより若干
大きい程度がストローとの位置合わせをし易い点で適当
である。
【0014】図4は、本発明の蓋材の一実施例を示す模
式平面図である。即ち、つまみ片7を有する円形に打ち
抜かれた蓋材6の一部に、ストローを突き刺し易くする
ための切り込み部5が設けられた構成を示している。
式平面図である。即ち、つまみ片7を有する円形に打ち
抜かれた蓋材6の一部に、ストローを突き刺し易くする
ための切り込み部5が設けられた構成を示している。
【0015】なお、それぞれの構成の蓋材において、プ
ラスチックフィルム基材の一方の面(通常はイージーピ
ール性樹脂を積層する側の面)に絵柄層を印刷により設
けたり、また、必要に応じて蓋材の少なくとも一方の面
に、エンボス加工などで凹凸模様等を設けることは自由
である。
ラスチックフィルム基材の一方の面(通常はイージーピ
ール性樹脂を積層する側の面)に絵柄層を印刷により設
けたり、また、必要に応じて蓋材の少なくとも一方の面
に、エンボス加工などで凹凸模様等を設けることは自由
である。
【0016】次に、各層の構成材料等について詳しく説
明する。 (プラスチックフィルム基材層)本発明の蓋材におい
て、この層は、基材となる層であり、要求される主な性
能は、印刷適性が良く、引っ張り強度、引き裂き強度等
の機械的強度に優れること、また、ヒートシールの際の
熱に対して耐性があること等が基本である。そして、特
に、炭酸ガスレーザー光により切り込みを入れる点か
ら、これを吸収し、発熱・溶融・ミスト化し、除去でき
る材質でなければならない。
明する。 (プラスチックフィルム基材層)本発明の蓋材におい
て、この層は、基材となる層であり、要求される主な性
能は、印刷適性が良く、引っ張り強度、引き裂き強度等
の機械的強度に優れること、また、ヒートシールの際の
熱に対して耐性があること等が基本である。そして、特
に、炭酸ガスレーザー光により切り込みを入れる点か
ら、これを吸収し、発熱・溶融・ミスト化し、除去でき
る材質でなければならない。
【0017】このような性能、条件を満たすフィルムと
しては、ポリオレフィン成分を含まないフィルムが好ま
しく、例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延
伸ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポ
リブチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。
そして、これらの中で、特に、2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(以下PET)、2軸延伸の各種
ナイロンフィルム(以下ON)、ポリカーボネートフィ
ルム(以下PC)、ポリブチレンテレフタレートフィル
ム(以下PBT)などが好ましい。また、これらのフィ
ルムの厚さは5μm〜50μmの範囲が適当である。
しては、ポリオレフィン成分を含まないフィルムが好ま
しく、例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延
伸ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポ
リブチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。
そして、これらの中で、特に、2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(以下PET)、2軸延伸の各種
ナイロンフィルム(以下ON)、ポリカーボネートフィ
ルム(以下PC)、ポリブチレンテレフタレートフィル
ム(以下PBT)などが好ましい。また、これらのフィ
ルムの厚さは5μm〜50μmの範囲が適当である。
【0018】(イージーピール性樹脂層)蓋材のシーラ
ントに使用するイージーピール性樹脂の組成は、対象と
するプラスチック容器の材質により、多少は異なるもの
である。本発明の蓋材では、特に、ポリスチレン系樹脂
製の容器およびポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系
樹脂のようなポリオレフィン系樹脂製の容器を主な対象
としている。従って、前者のポリスチレン系樹脂の容器
に対しては、例えば、ポリオレフィンとスチレン系樹脂
との混合物、または、これにポリオレフィンとスチレン
の共重合体をブレンドした組成物などが使用でき、後者
のポリオレフィン系樹脂製の容器に対しては、エチレン
−酢酸ビニル共重合体を主体とする組成物や、容器のポ
リオレフィンとは異種のポリオレフィン或いは異種と同
種のポリオレフィンのブレンド樹脂等が使用できる。
尚、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とする組成物
は前者のポリスチレン系樹脂の容器に対しても使用可能
である。
ントに使用するイージーピール性樹脂の組成は、対象と
するプラスチック容器の材質により、多少は異なるもの
である。本発明の蓋材では、特に、ポリスチレン系樹脂
製の容器およびポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系
樹脂のようなポリオレフィン系樹脂製の容器を主な対象
としている。従って、前者のポリスチレン系樹脂の容器
に対しては、例えば、ポリオレフィンとスチレン系樹脂
との混合物、または、これにポリオレフィンとスチレン
の共重合体をブレンドした組成物などが使用でき、後者
のポリオレフィン系樹脂製の容器に対しては、エチレン
−酢酸ビニル共重合体を主体とする組成物や、容器のポ
リオレフィンとは異種のポリオレフィン或いは異種と同
種のポリオレフィンのブレンド樹脂等が使用できる。
尚、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とする組成物
は前者のポリスチレン系樹脂の容器に対しても使用可能
である。
【0019】ここで考慮すべきことは、本発明の蓋材
が、プラスチックフィルム基材層とシーラントとなるイ
ージーピール性樹脂層との積層体で構成され、且つ、プ
ラスチックフィルム基材層のみに炭酸ガスレーザー光で
切り込みを入れる点である。前項で説明したように、蓋
材の外側のプラスチックフィルム基材層にはレーザー光
で発熱、ミスト化し、除去し易い樹脂を選定したが、イ
ージーピール性樹脂層には、逆に発熱効果の低い樹脂が
好ましい。この点で、ポリエチレンなどポリオレフィン
系樹脂は、炭酸ガスレーザー光を透過し易く、発熱効果
が低いため、これらを比較的多く含む、前記のイージー
ピール性樹脂は適したものである。
が、プラスチックフィルム基材層とシーラントとなるイ
ージーピール性樹脂層との積層体で構成され、且つ、プ
ラスチックフィルム基材層のみに炭酸ガスレーザー光で
切り込みを入れる点である。前項で説明したように、蓋
材の外側のプラスチックフィルム基材層にはレーザー光
で発熱、ミスト化し、除去し易い樹脂を選定したが、イ
ージーピール性樹脂層には、逆に発熱効果の低い樹脂が
好ましい。この点で、ポリエチレンなどポリオレフィン
系樹脂は、炭酸ガスレーザー光を透過し易く、発熱効果
が低いため、これらを比較的多く含む、前記のイージー
ピール性樹脂は適したものである。
【0020】また、プラスチックフィルム基材層とイー
ジーピール性樹脂層とを積層する方法として、図2に示
したようにポリエチレンを使用したサンドイッチラミネ
ート方式を採れば、プラスチックフィルム基材層とイー
ジーピール性樹脂層との間にポリエチレン層が入るた
め、より好ましい構成となる。また、ドライラミネート
法で積層する場合でも、プラスチックフィルム基材層に
対してイージーピール性樹脂単独だけでなく、必要に応
じてイージーピール性樹脂層をポリオレフィン樹脂とイ
ージーピール性樹脂との共押し出しなどによる2層、或
いは、更に中間層を入れた3層で構成し、プラスチック
フィルム基材層とポリオレフィン樹脂層の面とを貼り合
わせることにより、より好ましい蓋材シートが得られ
る。このイージーピール性樹脂層の厚さは、20μm〜
150μmの範囲が適当である。
ジーピール性樹脂層とを積層する方法として、図2に示
したようにポリエチレンを使用したサンドイッチラミネ
ート方式を採れば、プラスチックフィルム基材層とイー
ジーピール性樹脂層との間にポリエチレン層が入るた
め、より好ましい構成となる。また、ドライラミネート
法で積層する場合でも、プラスチックフィルム基材層に
対してイージーピール性樹脂単独だけでなく、必要に応
じてイージーピール性樹脂層をポリオレフィン樹脂とイ
ージーピール性樹脂との共押し出しなどによる2層、或
いは、更に中間層を入れた3層で構成し、プラスチック
フィルム基材層とポリオレフィン樹脂層の面とを貼り合
わせることにより、より好ましい蓋材シートが得られ
る。このイージーピール性樹脂層の厚さは、20μm〜
150μmの範囲が適当である。
【0021】なお、上記の材料で形成した本発明の蓋材
シートに、炭酸ガスレーザー光を照射してストローの突
き刺し用切り込みを加工する際、レーザー光は、切り込
みパターンのマスクを通して、蓋材シートのプラスチッ
クフィルム基材層側から照射することにより、プラスチ
ックフィルム基材層のみに加工できる。
シートに、炭酸ガスレーザー光を照射してストローの突
き刺し用切り込みを加工する際、レーザー光は、切り込
みパターンのマスクを通して、蓋材シートのプラスチッ
クフィルム基材層側から照射することにより、プラスチ
ックフィルム基材層のみに加工できる。
【0022】
【作用】本発明の蓋材は以上に説明したように、プラス
チックフィルム基材層とイージーピール性樹脂層との積
層シートからなり、積層シートのプラスチックフィルム
基材層のみに炭酸ガスレーザー光の照射による切り込み
を入れ、ストローの易突き刺し部を設けた、プラスチッ
ク製容器の蓋材である。従って、蓋材の構成中にアルミ
ニウム箔などの金属層を含まず、使用後の焼却が容易
で、燃えかすなども残らず、また、使用の際、蓋材の一
部を開口させればそのまま電子レンジで加温もでき、し
かも、蓋材全体を容易に剥がすことも、また、蓋材にス
トローを突き刺して使用することも自由に選択できる。
チックフィルム基材層とイージーピール性樹脂層との積
層シートからなり、積層シートのプラスチックフィルム
基材層のみに炭酸ガスレーザー光の照射による切り込み
を入れ、ストローの易突き刺し部を設けた、プラスチッ
ク製容器の蓋材である。従って、蓋材の構成中にアルミ
ニウム箔などの金属層を含まず、使用後の焼却が容易
で、燃えかすなども残らず、また、使用の際、蓋材の一
部を開口させればそのまま電子レンジで加温もでき、し
かも、蓋材全体を容易に剥がすことも、また、蓋材にス
トローを突き刺して使用することも自由に選択できる。
【0023】また、プラスチックフィルム基材層とイー
ジーピール性樹脂層とを炭酸ガスレーザー光の照射によ
り、発熱・溶融・ミスト化し易い樹脂層と透過して発熱
しにくい樹脂層とに分けて積層しているため、ストロー
の易突き刺し部(切り込み)の加工に際して、プラスチ
ックフィルム基材層のみが切り込み用のマスクパターン
に従って除去され、イージーピール性樹脂層は除去され
ずに残る。このため切り込み部の強度が弱くなり過ぎる
こともなく、密封性が充分に維持され、ストローを突き
刺したときには容易に突き刺せるようになる。この炭酸
ガスレーザー光の照射による切り込み加工は、高速で、
且つ、深さも均一にできるため、品質精度と生産性が向
上する。
ジーピール性樹脂層とを炭酸ガスレーザー光の照射によ
り、発熱・溶融・ミスト化し易い樹脂層と透過して発熱
しにくい樹脂層とに分けて積層しているため、ストロー
の易突き刺し部(切り込み)の加工に際して、プラスチ
ックフィルム基材層のみが切り込み用のマスクパターン
に従って除去され、イージーピール性樹脂層は除去され
ずに残る。このため切り込み部の強度が弱くなり過ぎる
こともなく、密封性が充分に維持され、ストローを突き
刺したときには容易に突き刺せるようになる。この炭酸
ガスレーザー光の照射による切り込み加工は、高速で、
且つ、深さも均一にできるため、品質精度と生産性が向
上する。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)ポリオレフィン系樹脂製容器用の蓋材とし
て、プラスチックフィルム基材層に、厚さ12μmのP
ET〔E−5100 東洋紡績(株)製〕を使用し、イ
ージーピール性樹脂層に、厚さ80μmのCMPS 0
09(エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂を主体とする
樹脂組成物)フィルム〔東セロ化学(株)製〕を用い
て、2液硬化型ウレタン系接着剤でドライラミネートし
て積層シートを得た。
る。 (実施例1)ポリオレフィン系樹脂製容器用の蓋材とし
て、プラスチックフィルム基材層に、厚さ12μmのP
ET〔E−5100 東洋紡績(株)製〕を使用し、イ
ージーピール性樹脂層に、厚さ80μmのCMPS 0
09(エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂を主体とする
樹脂組成物)フィルム〔東セロ化学(株)製〕を用い
て、2液硬化型ウレタン系接着剤でドライラミネートし
て積層シートを得た。
【0025】次に、この積層シートの一部分に、炭酸ガ
スレーザー光照射装置〔渋谷工業(株)製 Model N
o.920−L−B パルス発振タイプ〕を用いて、波長
10.6μmの炭酸ガスレーザー光を、図3(a)に示
したパターンに型抜きしたステンレス製のアパーチャマ
スクを通し、更に、収束レンズで収束して、プラスチッ
クフィルム基材層側から、照射部のピッチが90mmに
なるように送りながら照射した。尚、アパーチャマスク
と収束レンズ間、収束レンズと積層シート間の距離比は
4.5:1の設定で、照射時間は、0.1μsec/s
hotとした。
スレーザー光照射装置〔渋谷工業(株)製 Model N
o.920−L−B パルス発振タイプ〕を用いて、波長
10.6μmの炭酸ガスレーザー光を、図3(a)に示
したパターンに型抜きしたステンレス製のアパーチャマ
スクを通し、更に、収束レンズで収束して、プラスチッ
クフィルム基材層側から、照射部のピッチが90mmに
なるように送りながら照射した。尚、アパーチャマスク
と収束レンズ間、収束レンズと積層シート間の距離比は
4.5:1の設定で、照射時間は、0.1μsec/s
hotとした。
【0026】このようにして、図3(a)に示したパタ
ーンのストロー突き刺し用切り込みをプラスチックフィ
ルム基材層のみに設けた積層シートを作成し、このシー
トを直径80mmの円形で円周の一部に摘み片の付いた
抜き型により、円形の中に前記切り込みを含むように打
ち抜いて実施例1の蓋材を得た。 構成:PET層(12μm)/接着剤層(3μm)/C
MPS 009層(80μm)(シートの総厚95μ
m)
ーンのストロー突き刺し用切り込みをプラスチックフィ
ルム基材層のみに設けた積層シートを作成し、このシー
トを直径80mmの円形で円周の一部に摘み片の付いた
抜き型により、円形の中に前記切り込みを含むように打
ち抜いて実施例1の蓋材を得た。 構成:PET層(12μm)/接着剤層(3μm)/C
MPS 009層(80μm)(シートの総厚95μ
m)
【0027】(実施例2)実施例1の構成において、プ
ラスチックフィルム基材層のみを厚さ15μmのON
〔エンブレム ユニチカ(株)製〕に換えて、その他は
実施例1と同様に加工して実施例2のポリオレフィン系
樹脂製容器用蓋材を得た。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/CM
PS 009層(80μm)(シートの総厚98μm)
ラスチックフィルム基材層のみを厚さ15μmのON
〔エンブレム ユニチカ(株)製〕に換えて、その他は
実施例1と同様に加工して実施例2のポリオレフィン系
樹脂製容器用蓋材を得た。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/CM
PS 009層(80μm)(シートの総厚98μm)
【0028】(実施例3)実施例1の構成において、プ
ラスチックフィルム基材層のPET(12μm)とイー
ジーピール性樹脂層のCMPS 009(80μm)と
の貼り合わせをドライラミネートでなく、PE(厚さ2
0μm)を使用した押し出し機によるサンドイッチラミ
ネート方式に換えて積層し、その他は全て実施例1と同
様に加工して実施例3のポリオレフィン系樹脂製容器用
蓋材を得た。尚、プラスチックフィルム基材の積層面に
はイソシアネート系アンカーコート剤を塗布し、中間層
のサンドPEには、低密度ポリエチレン(以下LDP
E)〔ミラソン16P 三井石油化学工業(株)製〕を
使用して積層した。 構成:PET層(12μm)/LDPE層(20μm)
/CMPS 009層(80μm)(シートの総厚11
2μm)
ラスチックフィルム基材層のPET(12μm)とイー
ジーピール性樹脂層のCMPS 009(80μm)と
の貼り合わせをドライラミネートでなく、PE(厚さ2
0μm)を使用した押し出し機によるサンドイッチラミ
ネート方式に換えて積層し、その他は全て実施例1と同
様に加工して実施例3のポリオレフィン系樹脂製容器用
蓋材を得た。尚、プラスチックフィルム基材の積層面に
はイソシアネート系アンカーコート剤を塗布し、中間層
のサンドPEには、低密度ポリエチレン(以下LDP
E)〔ミラソン16P 三井石油化学工業(株)製〕を
使用して積層した。 構成:PET層(12μm)/LDPE層(20μm)
/CMPS 009層(80μm)(シートの総厚11
2μm)
【0029】(実施例4)実施例3の蓋材の構成におい
て、プラスチックフィルム基材層のPET(12μm)
のみをポリカーボネートフィルム(PC)(30μm)
〔AA30 帝人化成(株)製〕に換え、その他は実施
例3と同様に加工して実施例4のポリオレフィン系樹脂
製容器用蓋材を得た。 構成:PC層(30μm)/LDPE層(20μm)/
CMPS 009層(80μm)(シートの総厚130
μm)
て、プラスチックフィルム基材層のPET(12μm)
のみをポリカーボネートフィルム(PC)(30μm)
〔AA30 帝人化成(株)製〕に換え、その他は実施
例3と同様に加工して実施例4のポリオレフィン系樹脂
製容器用蓋材を得た。 構成:PC層(30μm)/LDPE層(20μm)/
CMPS 009層(80μm)(シートの総厚130
μm)
【0030】(実施例5)ポリスチレン系樹脂製容器用
の蓋材として、プラスチックフィルム基材層に、厚さ1
5μmのONを使用し、イージーピール性樹脂層に下記
の3層の共押し出しシート(総厚80μm)を使用し、
2液硬化型ウレタン系接着剤によるドライラミネート方
式でONと3層共押し出しシートの線状低密度ポリエチ
レン(以下LLDPE)面とを貼り合わせて積層シート
を作成した。続いて、この積層シートに実施例1と同じ
条件で炭酸ガスレーザー光による切り込み加工および打
ち抜き加工を実施して、実施例5の蓋材を得た。
の蓋材として、プラスチックフィルム基材層に、厚さ1
5μmのONを使用し、イージーピール性樹脂層に下記
の3層の共押し出しシート(総厚80μm)を使用し、
2液硬化型ウレタン系接着剤によるドライラミネート方
式でONと3層共押し出しシートの線状低密度ポリエチ
レン(以下LLDPE)面とを貼り合わせて積層シート
を作成した。続いて、この積層シートに実施例1と同じ
条件で炭酸ガスレーザー光による切り込み加工および打
ち抜き加工を実施して、実施例5の蓋材を得た。
【0031】イージーピール性樹脂層(3層共押し出し
シート)の構成 (第1層) LLDPE〔ウルトゼックス2022L 三井石油化
学工業(株)製〕(厚さ45μm) (第2層) LLDPE(ウルトゼックス2022L)50重量部 スチレン・ブタジエンブロック共重合体〔アサフレッ
クス810 旭化成工業(株)製〕50重量部 上記2種のブレンド樹脂(厚さ20μm)。 (第3層)イージーピール性樹脂 LLDPE(ウルトゼックス2022L)30重量部 スチレン・ブタジエンエラストマー(以下SBR)
〔タフテックH1041旭化成工業(株)製〕10重量
部 ハイインパクトポリスチレン(以下HIPS)〔スタ
イロン475DY 旭化成工業(株)製〕30重量部 スチレン・ブタジエンブロック共重合体〔アサフレッ
クス810 旭化成工業(株)製〕30重量部 上記4種のブレンド樹脂(厚さ15μm)。〔3層の総
厚は80μm〕
シート)の構成 (第1層) LLDPE〔ウルトゼックス2022L 三井石油化
学工業(株)製〕(厚さ45μm) (第2層) LLDPE(ウルトゼックス2022L)50重量部 スチレン・ブタジエンブロック共重合体〔アサフレッ
クス810 旭化成工業(株)製〕50重量部 上記2種のブレンド樹脂(厚さ20μm)。 (第3層)イージーピール性樹脂 LLDPE(ウルトゼックス2022L)30重量部 スチレン・ブタジエンエラストマー(以下SBR)
〔タフテックH1041旭化成工業(株)製〕10重量
部 ハイインパクトポリスチレン(以下HIPS)〔スタ
イロン475DY 旭化成工業(株)製〕30重量部 スチレン・ブタジエンブロック共重合体〔アサフレッ
クス810 旭化成工業(株)製〕30重量部 上記4種のブレンド樹脂(厚さ15μm)。〔3層の総
厚は80μm〕
【0032】構成:ON層(15μm)/接着剤層(3
μm)/LLDPE層(45μm)/LLDPE・スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体層(20μm)/L
LDPE・SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体層(15μm)(シートの総厚98μ
m)
μm)/LLDPE層(45μm)/LLDPE・スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体層(20μm)/L
LDPE・SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体層(15μm)(シートの総厚98μ
m)
【0033】(実施例6)実施例5の蓋材の構成におい
て、プラスチックフィルム基材層のON(15μm)の
みを、厚さ25μmのPBTフィルム〔VALOX P
KG1530 日本ジーイープラスチックス(株)製を
Tダイで成膜したもの〕に換え、その他は実施例5と同
様に加工して、実施例6のポリスチレン系樹脂製容器用
の蓋材を得た。 構成:PBT層(25μm)/接着剤層(3μm)/L
LDPE層(45μm)/LLDPE・スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体層(20μm)/LLDPE・
SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロック共重
合体層(15μm)(シートの総厚108μm)
て、プラスチックフィルム基材層のON(15μm)の
みを、厚さ25μmのPBTフィルム〔VALOX P
KG1530 日本ジーイープラスチックス(株)製を
Tダイで成膜したもの〕に換え、その他は実施例5と同
様に加工して、実施例6のポリスチレン系樹脂製容器用
の蓋材を得た。 構成:PBT層(25μm)/接着剤層(3μm)/L
LDPE層(45μm)/LLDPE・スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体層(20μm)/LLDPE・
SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロック共重
合体層(15μm)(シートの総厚108μm)
【0034】(実施例7)実施例5の蓋材の構成におい
て、イージーピール性樹脂層を3層の共押し出しシート
でなく、第2層のLLDPEとスチレン・ブタジエンブ
ロック共重合体のブレンド樹脂層を除いた2層の共押し
出しシート(厚さは実施例5における第1層のLLDP
E層を45μm、第3層のイージーピール性樹脂を35
μmとして、2層で成膜したもの)とし、その他は、実
施例5と同様に加工して、実施例7のポリスチレン系樹
脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/LL
DPE層(45μm)/LLDPE・SBR・HIPS
・スチレン−ブタジエンブロック共重合体層(35μ
m)(シートの総厚98μm)
て、イージーピール性樹脂層を3層の共押し出しシート
でなく、第2層のLLDPEとスチレン・ブタジエンブ
ロック共重合体のブレンド樹脂層を除いた2層の共押し
出しシート(厚さは実施例5における第1層のLLDP
E層を45μm、第3層のイージーピール性樹脂を35
μmとして、2層で成膜したもの)とし、その他は、実
施例5と同様に加工して、実施例7のポリスチレン系樹
脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/LL
DPE層(45μm)/LLDPE・SBR・HIPS
・スチレン−ブタジエンブロック共重合体層(35μ
m)(シートの総厚98μm)
【0035】(実施例8)実施例5の蓋材の構成におい
て、イージーピール性樹脂層を3層の共押し出しシート
でなく、第3層に使用したイージーピール性樹脂を単層
で厚さ70μmに成膜したシートに換え、これとプラス
チックフィルム基材層のON(15μm)とを2液硬化
型ウレタン系接着剤によりドライラミネート方式で貼り
合わせて蓋材用積層シートを作成した。この積層シート
を使用して、以後、実施例5と同様に、炭酸ガスレーザ
ー光照射による切り込み加工および打ち抜き加工を実施
して、実施例7のポリスチレン系樹脂製容器用の蓋材を
作成した。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/LL
DPE・SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体層(70μm)(シートの総厚88μm)
て、イージーピール性樹脂層を3層の共押し出しシート
でなく、第3層に使用したイージーピール性樹脂を単層
で厚さ70μmに成膜したシートに換え、これとプラス
チックフィルム基材層のON(15μm)とを2液硬化
型ウレタン系接着剤によりドライラミネート方式で貼り
合わせて蓋材用積層シートを作成した。この積層シート
を使用して、以後、実施例5と同様に、炭酸ガスレーザ
ー光照射による切り込み加工および打ち抜き加工を実施
して、実施例7のポリスチレン系樹脂製容器用の蓋材を
作成した。 構成:ON層(15μm)/接着剤層(3μm)/LL
DPE・SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体層(70μm)(シートの総厚88μm)
【0036】(比較例1)実施例1の蓋材の構成におい
て、プラスチックフィルム基材層に使用したPET(1
2μm)のみを厚さ25μmのOPPに換え、その他
は、実施例1と同様に加工して、比較例1のポリオレフ
ィン系樹脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:OPP層(25μm)/接着剤層(3μm)/C
MPS 009層(80μm)(シートの総厚108μ
m)
て、プラスチックフィルム基材層に使用したPET(1
2μm)のみを厚さ25μmのOPPに換え、その他
は、実施例1と同様に加工して、比較例1のポリオレフ
ィン系樹脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:OPP層(25μm)/接着剤層(3μm)/C
MPS 009層(80μm)(シートの総厚108μ
m)
【0037】(比較例2)実施例5の蓋材の構成におい
て、プラスチックフィルム基材層に使用したON(15
μm)のみを厚さ25μmのOPPに換え、その他は、
実施例5と同様に加工して、比較例2のポリスチレン系
樹脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:OPP層(25μm)/接着剤層(3μm)/L
LDPE層(45μm)/LLDPE・スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体層(20μm)/LLDPE・
SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロック共重
合体層(15μm)(シートの総厚108μm)
て、プラスチックフィルム基材層に使用したON(15
μm)のみを厚さ25μmのOPPに換え、その他は、
実施例5と同様に加工して、比較例2のポリスチレン系
樹脂製容器用の蓋材を作成した。 構成:OPP層(25μm)/接着剤層(3μm)/L
LDPE層(45μm)/LLDPE・スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体層(20μm)/LLDPE・
SBR・HIPS・スチレン−ブタジエンブロック共重
合体層(15μm)(シートの総厚108μm)
【0038】(試験および評価結果)以上のようにして
作成した実施例1〜8および比較例1、2の各蓋材を試
料として、下記の4項目について試験を行い、その結果
を表1に示した。 (1)炭酸ガスレーザー光の照射による切り込み部の加
工性 イージーピール性樹脂層を傷めず、プラスチックフィル
ム基材層のみを効率的に除くことができるか否か、その
加工性を評価した。 (2)ヒートシール性 各試料をリングシーラーにより、それぞれが対象とする
容器、即ち、ポリオレフィン系樹脂製容器用の蓋材の場
合はポリプロピレン製容器に、ポリスチレン系樹脂製容
器用の蓋材の場合にはHIPS製容器にヒートシール
し、その接着性および外観を評価した。
作成した実施例1〜8および比較例1、2の各蓋材を試
料として、下記の4項目について試験を行い、その結果
を表1に示した。 (1)炭酸ガスレーザー光の照射による切り込み部の加
工性 イージーピール性樹脂層を傷めず、プラスチックフィル
ム基材層のみを効率的に除くことができるか否か、その
加工性を評価した。 (2)ヒートシール性 各試料をリングシーラーにより、それぞれが対象とする
容器、即ち、ポリオレフィン系樹脂製容器用の蓋材の場
合はポリプロピレン製容器に、ポリスチレン系樹脂製容
器用の蓋材の場合にはHIPS製容器にヒートシール
し、その接着性および外観を評価した。
【0039】(3)イージーピール性 前記のヒートシール性の試験で作成した各蓋付き容器の
蓋材の摘み部を手で掴んで90°の方向に引き上げて剥
がし、そのイージーピール性を評価した。 (4)ストローの易突き刺し性 前記のヒートシール性の試験で作成した各蓋付き容器の
蓋材の切り込み部に、先端が斜めにカットされたプラス
チック製のストローを用いて、手で突き刺し、容易に開
口できるかどうかを評価した。
蓋材の摘み部を手で掴んで90°の方向に引き上げて剥
がし、そのイージーピール性を評価した。 (4)ストローの易突き刺し性 前記のヒートシール性の試験で作成した各蓋付き容器の
蓋材の切り込み部に、先端が斜めにカットされたプラス
チック製のストローを用いて、手で突き刺し、容易に開
口できるかどうかを評価した。
【0040】
【表1】 ○:良好。 △:やや劣るが実用可。 ×:不良。 *:ヒートシール可能であるが波打ちが出易い。
【0041】
【発明の効果】本請求項1の発明の蓋材は、先に説明し
たように、プラスチックフィルム基材層とイージーピー
ル性樹脂層との積層シートからなるプラスチック製容器
の蓋材であって、該蓋材がアルミニウム箔などの金属を
含まず、前記積層シートのプラスチックフィルム基材層
のみに、ストローを突き刺し易くするための切り込みが
設けられ、イージーピール性とストローの易突き刺し性
とを兼ね備えたことを特徴とする蓋材である。このよう
な構成を採ることにより、使用後の焼却が容易で、燃え
かすなども残らず、また、使用の際、蓋材の一部を開口
させればそのまま電子レンジで加温もでき、しかも、蓋
材全体を容易に剥がすことも、また、蓋材にストローを
突き刺して使用することも自由に選択できるという使用
適性に優れた蓋材を提供できる効果を奏する。また、ス
トローを突き刺し易くするための切り込み加工に、炭酸
ガスレーザー光が利用でき、プラスチックフィルム基材
層のみに、高速、且つ、安定して加工できるため、切り
込み部の強度が弱くなり過ぎることもなく、密封性も充
分に維持され、品質精度に優れた蓋材を効率良く生産で
きる効果を奏する。
たように、プラスチックフィルム基材層とイージーピー
ル性樹脂層との積層シートからなるプラスチック製容器
の蓋材であって、該蓋材がアルミニウム箔などの金属を
含まず、前記積層シートのプラスチックフィルム基材層
のみに、ストローを突き刺し易くするための切り込みが
設けられ、イージーピール性とストローの易突き刺し性
とを兼ね備えたことを特徴とする蓋材である。このよう
な構成を採ることにより、使用後の焼却が容易で、燃え
かすなども残らず、また、使用の際、蓋材の一部を開口
させればそのまま電子レンジで加温もでき、しかも、蓋
材全体を容易に剥がすことも、また、蓋材にストローを
突き刺して使用することも自由に選択できるという使用
適性に優れた蓋材を提供できる効果を奏する。また、ス
トローを突き刺し易くするための切り込み加工に、炭酸
ガスレーザー光が利用でき、プラスチックフィルム基材
層のみに、高速、且つ、安定して加工できるため、切り
込み部の強度が弱くなり過ぎることもなく、密封性も充
分に維持され、品質精度に優れた蓋材を効率良く生産で
きる効果を奏する。
【0042】本請求項2の発明の蓋材は、請求項1の発
明の蓋材において、積層シートのプラスチックフィルム
基材層を、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ポ
リアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリブ
チレンテレフタレートフィルムの中のいずれかで構成し
たものである。このような構成を採ることにより、請求
項1の発明で得られた効果に加えて、炭酸ガスレーザー
光による切り込み加工が、より容易となり、加工条件の
幅が広くなるため、安定した品質の蓋材を一層生産性良
く提供できる効果を奏する。
明の蓋材において、積層シートのプラスチックフィルム
基材層を、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ポ
リアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリブ
チレンテレフタレートフィルムの中のいずれかで構成し
たものである。このような構成を採ることにより、請求
項1の発明で得られた効果に加えて、炭酸ガスレーザー
光による切り込み加工が、より容易となり、加工条件の
幅が広くなるため、安定した品質の蓋材を一層生産性良
く提供できる効果を奏する。
【図1】本発明の蓋材の構成の第1の実施例を示す模式
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の蓋材の構成の第2の実施例を示す模式
断面図である。
断面図である。
【図3】図3(a),(b),(c)は、それぞれ、本
発明の蓋材のプラスチックフィルム基材層に設けるスト
ロー突き刺し用の切り込み部の形状の例を示す模式平面
図である。
発明の蓋材のプラスチックフィルム基材層に設けるスト
ロー突き刺し用の切り込み部の形状の例を示す模式平面
図である。
【図4】本発明の蓋材の一実施例を示す模式平面図であ
る。
る。
1 プラスチックフィルム基材層 2 イージーピール性樹脂層 3 接着剤層 4 ポリエチレン層 5 切り込み部6 蓋材 7 つまみ片
Claims (2)
- 【請求項1】プラスチックフィルム基材層とイージーピ
ール性樹脂層との積層シートからなるプラスチック製容
器の蓋材であって、該蓋材がアルミニウム箔などの金属
を含まず、前記積層シートのプラスチックフィルム基材
層のみに、ストローを突き刺し易くするための切り込み
が設けられ、イージーピール性とストローの易突き刺し
性とを兼ね備えたことを特徴とする蓋材。 - 【請求項2】積層シートのプラスチックフィルム基材層
が、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ポリアミ
ドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリブチレン
テレフタレートフィルムの中のいずれかで構成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の蓋材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22504393A JPH0761469A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 蓋 材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22504393A JPH0761469A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 蓋 材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761469A true JPH0761469A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16823150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22504393A Pending JPH0761469A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 蓋 材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0761469A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522318A (ja) * | 1998-03-06 | 2003-07-22 | リービー アブナー | 改良された尿試料容器及びそれを使用する方法 |
WO2010024148A1 (ja) | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 株式会社ヤクルト本社 | 飲料用容器の蓋 |
JP2010269848A (ja) * | 2009-04-25 | 2010-12-02 | Toyo Aluminium Kk | 突き刺し性に優れた蓋材 |
JP2010280419A (ja) * | 2009-06-05 | 2010-12-16 | Nippon Straw Co Ltd | 逆伸縮ストローの差し込み口を有する被せ蓋 |
JP2015048141A (ja) * | 2013-09-04 | 2015-03-16 | 凸版印刷株式会社 | 蓋材 |
JP2016050033A (ja) * | 2014-09-02 | 2016-04-11 | Dic株式会社 | 蓋材 |
-
1993
- 1993-08-19 JP JP22504393A patent/JPH0761469A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522318A (ja) * | 1998-03-06 | 2003-07-22 | リービー アブナー | 改良された尿試料容器及びそれを使用する方法 |
WO2010024148A1 (ja) | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 株式会社ヤクルト本社 | 飲料用容器の蓋 |
US8464888B2 (en) | 2008-08-29 | 2013-06-18 | Kabushiki Kasiha Yakult Honsha | Lid of beverage container |
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JP2016050033A (ja) * | 2014-09-02 | 2016-04-11 | Dic株式会社 | 蓋材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020212 |