JP2017222372A - 包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装袋を切り裂いて開封する際に、切り裂かれた断片が包装袋から完全に切り離されることのない包装袋を提供する。【解決手段】包装袋の表側及び裏側の積層体それぞれに設けた易開封線が、表側裏側略同一の位置に直線状に延在する直線部と、直線部の一端から周縁部方向にある端点まで延長し、表側裏側の積層体で互いに反対の方向に湾曲した曲線状の曲線部からなり、曲線部における易開封線への接線と直線部とのなす角度が端点に近づくに従い大きくなり、曲線部の周縁部との最近点と周縁部のシールされた領域との離隔をdとしたとき下記の式(1)を満たす。2mm≦d ・・・式(1)【選択図】図1

Description

本発明は包装袋に関するものである。とくに、その開封において、袋の開封を容易にするために設けられた開封線に沿って袋を切り裂いたとき、切り裂かれた端部が包装袋本体から完全に分離せず開封が終了するような形状に開封線を設けた包装袋に関するものである。
包装袋の切裂きを容易かつ直線的にするための易開封線が設けられた易開封式の包装袋は周知であり、広く用いられている。
特許文献1には、包装袋の開封位置に、外縁にU字状のノッチを、ノッチに連続して切れ目を設け、ノッチから切れ目に沿った切裂きを行うことで包装袋の一端を切り離すことで開封を行うようにした包装袋が開示されている。切れ目はノッチから反対側のノッチまで直線状に連続しており、切裂きがノッチから反対側のノッチまで行われることで、包装袋の一端が切り離されるようになっている。
易開封式の包装袋は、その有用性から食品関係(飲料、調味料、液体素材、半調理済み製品)に限らず、医療器材・薬品関係(輸液、薬液など)、機械関係、電子部品関係など、様々な分野で、一般家庭用、産業用共に広く利用されている。
しかしながら、このように易開封線で切裂くことにより一端を分離してしまう態様の包装袋は、利用する分野によっては問題を生じる可能性があった。
例えば各種製造現場においては、製造材料、副資材、部品などがこのような易開封式の包装袋で供給される場合、袋を切り裂いて開封して中身を取り出したときに分離された包装袋の断片は、小さなものであるため見落とされたり、隙間に落ちこむなどして適切に処分されず、最終製品に紛れ込むなどの問題点があった。
また、救急医療や重篤な患者などへの対応が行われる医療現場において用いられる場合、医療現場では緊急性の高い作業も多く、繁忙であるため、小さな断片に対する注意が必ずしも行き届かないことがあり、その結果、断片が放置され、断片が他の資材に混入したり、付着した内容物が汚染を引き起こしたりすることがあった。
あるいはまた、食品加工や調理などの際にこれらの包装袋が用いられた場合、やはり分離された断片が製品や調理中の食品に混入することがあり、いったん混入してしまうと、最終的に消費されるまで発見は困難で、最終消費者がこれを発見し大きな問題に発展する可能性もあった。
また、混入しない場合であっても落としたまま放置されていると、付着した内容物が別の薬品や食品に混入するおそれや、雑菌が繁殖して製品に混入するなどして重大な二次災害を引き起こしたり、従業者が感染するなどするおそれもあった。
特開平7−285559号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、包装袋を切り裂いて開封する際において、切り裂かれた断片が包装袋から完全に切り離される前に切裂きを終了させる契機を提供することで、包装袋から分離した断片が発生せず、分離した断片の混入、放置などによる二次災害が発生しにくい包装袋を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
基材とシーラント層を少なくとも有する積層体のシーラント層を対向させて周縁部をシールしてなる包装袋であって、
包装袋の表側及び裏側の積層体には傷加工による易開封線がそれぞれ設けられ、前記易開封線は、表側と裏側の積層体で略同一の位置に直線状に延在する直線部と、直線部の一端から周縁部方向にある端点まで延長し、表側と裏側の積層体で互いに反対の方向に湾曲した曲線状の曲線部からなり、
曲線部における易開封線への接線と直線部とのなす角度が端点に近づくに従い大きくなり、
曲線部の周縁部との最近点と周縁部のシールされた領域との離隔をdとしたとき下記の式(1)を満たすことを特徴とする包装袋である。
2mm≦d ・・・式(1)
また請求項2に記載の発明は、表側と裏側の積層体の端点の間隔をhとしたとき、下記の式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
4mm≦h ・・・式(2)
また請求項3に記載の発明は、曲線部の端点近傍における接線と直線部とのなす角度の大きさをθとしたとき、下記の式(3)を満たすことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の包装袋である。
45°≦θ ・・・式(3)
本発明によれば、包装袋に設けた易開封線が、その一方の端部で表側の積層体と裏側の積層体で互いに反対の方向に湾曲するように設けることで、切裂きの力が逸らされ、それ以上切裂きを進め難くなり、使用者に切裂きを終了させる契機となって切り裂いた部分が包装袋から分離せずに切裂きが終了させることができるため、分離した断片が製品に混入したり、放置されて雑菌などを発生させるおそれをなくすことができる包装袋を提供できる。
本発明の包装袋の一実施形態を説明するための部分的に拡大した部分平面模式図。 切り裂き途中の包装袋を部分的に拡大した部分斜視模式図。 切裂きが進行する際の各部にかかる力の状況の概略説明図。 切り裂き途中の別の包装袋を部分的に拡大した部分斜視模式図。 曲線部の異なる実施形態を示した部分平面模式図。 本発明の包装袋の一実施形態を示す平面模式図。 本発明の包装袋の層構成の一実施形態を説明するための、部分断面模式図。
以下本発明を実施するための形態について、図を参照しながら詳細な説明を加える。ただし本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。
図6は本発明に係る包装袋を説明するための、包装袋の一実施形態を示す平面模式図である。本発明による包装袋(10)は、少なくとも基材とシーラント層を有する積層体からなる矩形の包装袋である。この包装袋(10)は、積層体のシーラント層同士を対向させ重ね合わせて、周縁部をヒートシールして製袋されている。
ここに示す例において、ヒートシールは、右側部ヒートシール部(3)、底部ヒートシール部(6)、左側部ヒートシール部(4)がヒートシールされ、天部の開口部から内容物を充填した後、天部ヒートシール部(5)をヒートシールして、内容物は包装袋(10)内に密封される。
左側部ヒートシール部(4)の外側の縁に設けた切込み(1)の先端から切裂きの進行が想定される方向に、易開封線(2)が対向する右側部ヒートシール部(3)の方向に向かって設けてある。切込み(1)は必須ではないが、切裂きのきっかけとして設けると良い。易開封線(2)に沿って切裂きが行われることにより、包装袋(10)の開封は、容易かつ確実に、また直線的に行なうことができる。
図1は本発明に係る包装袋およびその一実施形態を説明するための、部分的に拡大した、部分平面模式図である。本発明における易開封線(2)は直線状で表裏の積層体で略同一の位置に設けられる直線部(21)と、表裏の積層体で互いに反対の方向に湾曲して設けられる曲線部(22)からなる。
ここで、dは曲線部の右側シール部への最近点と右側シール部(3)との離隔である。この例においては、端点と右側シール部(3)との離隔である。hは表側の積層体に設けた曲線部の端点と、裏側の積層体に設けた曲線部の端点の間隔である。またθは、曲線部の端点近傍での曲線部への接線と、直線部とのなす角度の大きさである。
ここでθの値は、端点に近づくに従い大きくなるようになっている。
図2は本発明に係る包装袋およびその一実施形態を説明するための、本発明の包装袋を開封線に沿って途中まで切り裂いたものを部分的に拡大した部分斜視模式図である。
図2の手前側を表側として、表側の曲線部が下に向けて湾曲しており、裏側の曲線部が上に向けて湾曲している。曲線部の途中まで切り裂いているため、積層体の内面(24)が露出する。
図3は、図2において切裂きが進行する際の各部にかかる力の状況の概略説明図である。切裂きが矢印(25)で示す一定の引っ張り力で矢印Aの方向に進行する場合の曲線部における切裂きの力のかかり具合の変化を示している。切裂きが曲線部の始まり近くにある場合、切裂き力の大部分は切裂きを進める方向の成分(26)となっている。一方、曲線部の端点に近づいた位置では、切裂きを進める方向の成分(27)は少なくなる。その結果、切裂きは進行しにくくなり、それ以上切裂きを進めるのに抵抗が増すことにより、使用者が切裂きを終了させる契機となる。
図4は曲線部の湾曲の方向が図2の例と反対の場合の、本発明の包装袋を開封線(2)に沿って曲線部(22)の途中まで切り裂いたものを部分的に拡大した部分斜視模式図である。湾曲の方向が逆の場合は、切裂きが曲線部に到達すると、裏側の積層体がBの部分において表側の積層体に乗り上げるような態様となり、それが障害となってそれ以上の切裂きが困難になる。以上のように、曲線部の湾曲の方向にかかわらず、切裂きを終了させる契機とすることが可能である。
図5は曲線部の異なる実施形態を示した部分平面模式図である。端点が最近点を通過し
てさらに先にある形態であるが、このような形態であっても上記と同様の効果が得られる。
上記のような包装袋についてさらに鋭意検討した結果、われわれは、以下のような条件とすることで本発明の目的を良好に達成できることを見出した。
すなわち、図1で説明すると、曲線部の右側シール部への最近点と右側シール部(3)との離隔dを
2mm≦d
とすることで、切裂きを右側シール部まで到達させずに停止できることを見出した。
また、われわれは、表側の積層体に設けた曲線部の端点と、裏側の積層体に設けた曲線部の端点の間隔hを
4mm≦h
とすることで、切裂きをより安定して、右側シール部に到達させずに停止できることを見出した。
また、われわれは、曲線部の端点近傍での曲線部への接線と、直線部とのなす角度の大きさθを
45°≦θ
とすることで切裂きをさらに安定して、右側シール部に到達させずに停止できることを見出した。
易開封線(2)は、たとえば傷加工などによって線状に脆弱部を設ける、積層体中のプラスチックフィルムの配向性を利用するなどして、容易かつ確実な開封を実現するものである。傷加工の手法として例えば、炭酸ガスレーザ装置などによるレーザ光照射によるハーフカット加工などが好適に利用できる。易開封線(2)は1本線で構成してもよく、複数本で構成して設けることもできる。包装袋(10)に密閉された内容物は、開封線(2)によって開けられた開口部から取り出すことが可能になる。
易開封線(2)の包装袋においての配置は、切り裂きやすさと合せ、内容物の取りだしやすさや、内容物の性状よるこぼれにくさ、もしくはこぼれやすさなど、包装袋の使い勝手や商品としてのデザイン性などを勘案して適宜決定することができる。
本発明による包装袋は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなるが、図7は、本発明に係る包装袋を構成する積層体の、層構成の一実施形態を説明するための、部分断面模式図である。
ここに示す実施形態においては、包装袋内面側になる面にシーラント層(36)を配置してある。したがって、この積層体(30)を用いて製袋する場合には、シーラント層(36)同士を対向させて重ねてヒートシールを行なうために、ヒートシール層(36)は包装袋内面側となって、内容物はシーラント層(36)に接して、包装袋に充填、密閉される。
またここに示す例では、包装袋外面側になる面には、たとえば内容物が食品や飲料である場合の保存性の向上を目的として、ガスバリアフィルム(33)を設けてあり、このガスバリアフィルム(33)はプラスチックフィルム(31)にガスバリア層(32)を設けたものである。
またここに示す例では、積層体(30)の中間にプラスチックフィルム基材層(35)を配置してあり、積層体(30)全体の機械特性にも影響を与えることができる。たとえ
ば、このプラスチックフィルム基材層(35)に、延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、積層体(30)に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。プラスチックフィルム基材層(35)は、接着剤層(34)を介して積層することができる。
積層体(30)は、シーラント層(36)およびプラスチックフィルム基材層(35)を必須として、その他の層構成や材料構成、厚さなどは、包装袋に対する要求品質や用途に応じて適宜設計することができる。
(プラスチックフィルム)
積層体(30)を構成するプラスチックフィルム基材層(35)のプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、要求品質や用途に応じて適宜選択することができる。
たとえば、延伸ポリアミドフィルムをプラスチックフィルム基材層(35)として用いる場合には、積層体(30)に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。またたとえば、ポリプロピレンもしくはポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材層(35)として用いる場合には、積層体(30)の強度と価格においてより好ましい。
(シーラント層)
シーラント層(36)は積層体(30)の少なくとも一方の表面に配置され、2枚の積層体をシーラント層(36)同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、包装袋(10)に製袋することを可能にする。
シーラント層(36)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層(36)の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体(30)上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体(30)の表面にシーラント層(36)を形成することも可能である。
(印刷層)
図7に示してはいないが、必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を、積層体(30)中の、包装袋外面側から見える層に印刷によって設けることができる。そのための基材には、高分子材料を素材としたプラスチックフィルムを用いることができる。
高分子材料を素材としたプラスチックフィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ここで印刷方法、および印刷インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法や印刷材料の中から、フィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、あるいは用途が食品などの場合には食品容器としての安全性、などを考慮すれば適宜選択することができる。
たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において、好ましく用いることができる。
(ガスバリア層)
また、内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、積層体(30)中に着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体(30)中にガスバリア層(32)を設けることができる。図7に示す例は、プラスチックフィルム(31)の表面にガスバリア層(32)を設けてなるガスバリアフィルム(33)を用いた例である。
ガスバリアフィルム(33)に用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム(31)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
電子レンジによる加熱調理を前提とする場合には、ガスバリア層としてアルミニウム箔などの金属箔やアルミニウム蒸着層を用いることができない。しかし代わってプラスチックフィルム(31)の表面に、無機化合物からなるガスバリア層(32)を設けたガスバリアフィルム(33)を用いることができる。
このガスバリアフィルム(33)の場合、ガスバリア層(32)は無機化合物の蒸着層もしくはコーティング層、またはその両方で構成することができ、両方で構成する場合にはプラスチックフィルム(31)にアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設けることができる。
ガスバリアフィルム(33)のアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなどの印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を、真空蒸着法を用いてアンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれか
ひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装袋としての適性も具備することができる。
またガスバリア層(32)として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
またガスバリア層(32)として金属箔を用いていないことから、電子レンジによる加熱などに対する適性もあり、包装袋を外側から押して使用した際などの、容器形状の復元性などにも利点を有する。
(接着剤層)
積層体(30)を構成する各層を積層する際には、接着剤層(34)を介して積層することができる。接着剤の材料としてはたとえば、ポリエステル−イソシアネート形樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などを用いることができる。
また積層の方法については、ドライラミネーションあるいはノンソルベントラミネーションなどの方法を用いることができる。あるいは、熱可塑性樹脂を用いる場合には、押し出し機を用いてラミネート、あるいは層を形成することもできる。
以下、図1を参照しながら、本発明をさらに実施例によって具体的に説明を加える。ただし、本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示す形態の、開封線(2)を設けた包装袋の試験体を下記の条件にて作成した。
d=5mm
h=1mm、4mm、7mm、10mmの4条件
θ=30°、45°、60°の3条件
包装袋に用いた積層体の層構成は、包装袋外側となる面から、下記のとおり。
2軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)/
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/
ポリエチレン樹脂シーラント層(厚さ40μm)
試験体を左側部側から手指で切り裂いて、切裂きの進行を確認した。評価基準は下記のとおりである。
〇:切裂きがすべての試験体で右側シール部に達せずに停止した。
△:切裂きを停止する効果が確認できたが、一部の試験体で断片が切り離された。
×:切裂きがすべての試験体で右側シール部に達し、断片が切り離された。
結果を表1にまとめる。
Figure 2017222372
上記の条件での構成の包装袋で、切裂きを停止する効果が得られた。ただし、h=1mmの場合は、不安定な結果であった。
<実施例2>
下記に示す条件以外は実施例1と同様の試験体を作成し、同様の方法と評価基準で評価を行った。
d=2mm
結果を表2にまとめる。
Figure 2017222372
上記の条件での構成の包装袋で、切裂きを停止する効果が得られた。ただし、h=1mmの場合、及びθ=30°の場合は、不安定な結果であった。
<比較例1>
下記に示す条件以外は実施例1と同様の試験体を作成し、同様の方法と評価基準で評価を行った。
d=1mm
結果を表3にまとめる。
Figure 2017222372
上記の条件での構成の包装袋では、切裂きが停止できず、断片が切り離されてしまった。h=4mmの場合は、不安定な結果であった。
以上の結果、d=1mmの場合は切裂きの停止効果が得られないか、もしくは不安定な結果しか得られないことがわかった。
1・・・切込み
2・・・易開封線
3・・・右側部ヒートシール部
4・・・左側部ヒートシール部
5・・・天部ヒートシール部
6・・・底部ヒートシール部
10・・・包装袋
21・・・直線部
22・・・曲線部
24・・・積層体の内面
25・・・引張り力
26・・・引き裂き力成分
27・・・引き裂き力成分
30・・・積層体
31・・・プラスチックフィルム
32・・・ガスバリア層
33・・・ガスバリアフィルム
34・・・接着剤層
35・・・プラスチックフィルム基材層
36・・・シーラント層

Claims (3)

  1. 基材とシーラント層を少なくとも有する積層体のシーラント層を対向させて周縁部をシールしてなる包装袋であって、
    包装袋の表側及び裏側の積層体には傷加工による易開封線がそれぞれ設けられ、前記易開封線は、表側と裏側の積層体で略同一の位置に直線状に延在する直線部と、直線部の一端から周縁部方向にある端点まで延長し、表側と裏側の積層体で互いに反対の方向に湾曲した曲線状の曲線部からなり、
    曲線部における易開封線への接線と直線部とのなす角度が端点に近づくに従い大きくなり、
    曲線部の周縁部との最近点と周縁部のシールされた領域との離隔をdとしたとき下記の式(1)を満たすことを特徴とする包装袋。
    2mm≦d ・・・式(1)
  2. 表側と裏側の積層体の端点の間隔をhとしたとき、下記の式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
    4mm≦h ・・・式(2)
  3. 曲線部の端点近傍における接線と直線部とのなす角度の大きさをθとしたとき、下記の式(3)を満たすことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の包装袋。
    45°≦θ ・・・式(3)
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