JP2005153324A - 共押出多層フィルムおよびラミネートフィルム - Google Patents

共押出多層フィルムおよびラミネートフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 広い温度範囲で容易に安定したヒートシールをすることが可能で、ボイル殺菌等の加熱殺菌中の破袋に耐えてヒートシール部分の破損が防止でき、しかも、開封時にデラミネーションを起こすことなく、開封タブが小さい容器の蓋材でも安定した開封感の良い開封をすることができるフィルムと、このフィルムと基材とを積層接着してなるラミネートフィルムを提供すること。
【解決手段】 エチレン系樹脂(a)を含有してなる厚さ10μm以上の樹脂層(A)と、プロピレン系樹脂(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を含有してなる厚さ0.5〜10μmのヒートシール樹脂層(B)とが隣接して積層されている共押出多層フィルム、および、このフィルムと基材が積層接着されているラミネートフィルム。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂からなる易開封性食品容器用蓋材等として好適に使用できる共押出多層フィルムと、この共押出多層フィルム上に接着剤を介して基材が積層接着されたラミネートフィルムに関するものである。
一般に冷蔵食品の包装容器として、蓋が容易に開封できる易開封性包装容器が広く使用されている。これらの包装容器は、流通や保管時に内容物を保護するための密封性が要求されるが、一方、内容物を取り出す際には、容易に開封できる易開封性を満足するものが要求されている。特に、飲料等の液体容器の蓋には、フィルム状の蓋材をヒートシールした上に、オーバーキャップで保護されたものがあるが、オーバーキャップをはめ込むために、開封のためのタブが小さく設計されたものが多い。このような小さな開封タブは、開封時に持ちにくいため、易開封性が特に要求される。さらには内容物が液状である場合には、開封強度が強いと開封時に内容物をこぼしたりすることがあるため、滑らかな易開封性が特に要求される。これらの密封性と易開封性を両立させるため、種々の易開封性シーラントフィルムが用いられている。
そこで、開封を容易にすべく、メルトフロー8g/10分以下のポリプロピレンと、密度が0.935以上の高密度ポリエチレンを特定比率でブレンドしてなるシール層を有するイージーピール可能なフィルム、例えば、メルトフロー4g/10分のポリプロピレンと、密度が0.95の高密度ポリエチレンをブレンドしてなる厚さ50μmの単層のシーラント用フィルムに厚さ12μmのポリエステルフィルムをドライラミネートした易開封性フィルムを蓋材フィルムとして使用する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、基材にポリプロピレンと高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを特定比率でブレンドしてなる単層のシーラント用フィルムよりなるシーラント層を基材と積層してなる易開封性密封包装用積層材、例えば、プロピレン−エチレン共重合体と密度0.96g/cmの高密度ポリエチレンと密度0.922〜0.933g/cmの低密度ポリエチレンをブレンドしてなる厚さ30μmの単層シーラント用フィルムに基材(ポリエステル12μm/アルミニウム40μm)をドライラミネートした易開封性フィルムを蓋材フィルムとして使用する技術も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
このような易開封性フィルムは、ポリプロピレンとポリエチレンが非相溶であることを利用した熱接着界面でのシーラント用フィルムの凝集破壊によって易開封性を発現させようとするものであるが、開封時にシーラント用フィルムからなるヒートシール層が破断して基材とシーラント用フィルムの層間でデラミネーションを起こし易いため、ヒートシール温度条件等に伴うヒートシール強度の変動があり、広いヒートシール温度範囲で安定した開封感を得ることができないという欠点があった。
特開昭57−125047号公報(第2−3頁) 特開昭58−209550号公報(第2−3頁)
本発明の課題は、食品包装の蓋材等に用いられる易開封性フィルムとして、広い温度範囲で容易に安定したヒートシールをすることが可能で、ボイル殺菌等の加熱殺菌中の破袋に耐えてヒートシール部分の破損が防止でき、しかも、開封時にデラミネーションを起こすことなく、開封タブが小さい容器の蓋材でも安定した開封感の良い開封をすることができるフィルムと、このフィルムと基材とを積層接着してなるラミネートフィルムを提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、基材とシーラント用樹脂層の間の緩衝用樹脂層としてエチレン系樹脂(a)を含有してなる厚さ10μm以上の樹脂層をプロピレン系樹脂(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を含有してなる厚さ0.5〜10μmのシーラント用樹脂層(ヒートシール樹脂層)に隣接して積層させ、この緩衝用樹脂層上に基材をラミネートしてなるラミネートフィルムは、広い温度範囲で容易に安定したヒートシールをすることが可能で、ボイル殺菌の加熱殺菌中の破袋に耐えてヒートシール部分の破損が防止でき、開封時のデラミネーションもなく、開封タブが小さい容器の蓋材でも安定した開封感の良い開封をすることができる包装体となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、エチレン系樹脂(a)を含有してなる厚さ10μm以上の樹脂層(A)と、プロピレン系樹脂(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を含有してなる厚さ0.5〜10μmのヒートシール樹脂層(B)とが隣接して積層されていることを特徴とする共押出多層フィルムを提供するものである。
さらに、本発明は、前記共押出多層フィルムの樹脂層(A)上に基材をラミネートしてなることを特徴とする蓋材を提供するものである。
本発明の共押出多層フィルムおよびラミネートフィルムは、蓋材フィルムとして用いた場合、広い温度範囲で容易に安定したヒートシールをすることが可能で、ボイル殺菌でも破袋することなく、開封時にデラミネーションを起こすことなく、開封タブが小さい容器の蓋材でも安定した開封感の良い開封をすることができる。
本発明の共押出多層フィルムにおいて、樹脂層(A)としては、エチレン系樹脂(a)を含有してなる単層構成または多層構成の樹脂層であり、例えば、(1)エチレン系樹脂(a)を50重量%以上、好ましくは80重量%以上含有してなる単層構成の樹脂層、(2)エチレン系樹脂を90重量%以上、好ましくは95重量%以上含有してなる樹脂層(A1)と、エチレン系樹脂50重量%以上、好ましくは80重量%以上とエチレン系フィルム製造時に発生するフィルム端部等の回収品および/またはエチレン系樹脂(a)以外の樹脂50重量%以下、好ましくは20重量%以下を含有してなる樹脂層(A2)の2層構成の樹脂層等が挙げられる。
前記エチレン系樹脂(a)としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられ、なかでもポリエチレン樹脂が好ましく、特に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、密度0.918〜0.950g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が最も好ましい。これらエチレン系樹脂(a)は単独で用いても、混合して用いても構わない。
前記直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)としては、エチレンとブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等のα−オレフインとの共重合体が挙げられる。なかでも好ましいものとしては、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられ、なかでもエチレン由来成分含有率が90重量%以上のものが好ましく、90〜98重量%のものが特に好ましい。これらエチレン系樹脂(a)は単独で用いても、混合して用いても構わない。
本発明の共押出多層フィルムにおいて、ヒートシール樹脂層(B)としては、プロピレン系樹脂(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を含有してなる樹脂層であることが必須である。
前記プロピレン系樹脂(b1)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等のα−オレフインとの共重合体等が挙げられ、共重合体としてはランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれもが使用できる。なかでも好ましいものとしては、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1ランダム共重合体等が挙げられる。これらプロピレン系樹脂(a)は単独で用いても、混合して用いても構わない。
前記高密度ポリエチレン(b2)としては、密度0.945g/cm以上の高密度ポリエチレンが挙げられ、なかでも密度0.950〜0.965g/cmの高密度ポリエチレンが好ましい。また、前記高密度ポリエチレン(b2)としては、一般にフィルム成形等の押出成形で用いられるメルトフローレート(190℃)が0.02〜2g/10minの高密度ポリエチレンよりも流動性の良好な高密度ポリエチレン、例えばメルトフローレート(190℃)が10〜50g/10minの高密度ポリエチレンであることが、プロピレン系樹脂(b1)と共に溶融混練して押出成形した場合に比較的分散が良好となり、表面が平滑で透明性の良好なフィルムが得られることから好ましい。
前記低密度ポリエチレン(b3)としては、密度0.930g/cm以下の低密度ポリエチレンが挙げられ、なかでも密度0.915〜0.925g/cmの低密度ポリエチレンが好ましい。また、一般にフィルム成形等の押出成形で用いられるメルトフローレート(190℃)が1〜10g/10minの低密度ポリエチレンよりも流動性の良好な低密度ポリエチレン、例えばメルトフローレート(190℃)が10〜50g/10minの低密度ポリエチレンであることが、開封時に膜残りや毛羽立ち等の剥離外観の悪化がなく好ましい。
前記ヒートシール樹脂層(B)において、高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)の重量比(b1)/(b2)としては、ヒートシール強度や耐熱性の低下によるボイル殺菌中の破袋の発生を防止でき、開封時に膜残りや毛羽立ち等の剥離外観の悪化が発生しにくくなることから、70/30〜30/70であることが好ましく、なかでも60/40〜40/60であることがより好ましい。また、高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)の合計に対するプロピレン系樹脂(b1)の重量比(b1)/(b2+b3)としては、ヒートシール強度や耐熱性の低下によるボイル殺菌中の破袋の発生を防止でき、開封時にはヒートシール樹脂層が凝集破壊して開封感の良好な開封強度を示すようになることから、80/20〜55/45が好ましく、なかでも70/300〜60/40であることがより好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの厚さ(全厚)と樹脂層(A)ヒートシール樹脂層(B)の厚さは、用途等によって異なり、特に限定されるものではないが、包装容器の蓋材用フィルムとして好適に使用できることから、通常15〜150μmであり、なかでも20〜100μmが好ましい。ヒートシール樹脂層(B)の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、なかでも厚さ調整が比較的容易で均一な厚さの樹脂層とすることができ、ヒートシール強度が安定して適度な易開封強度を示し、開封時に膜残りや毛羽立ち等の剥離外観の悪化がないことから、2〜10μmがより好ましい。樹脂層(A)の厚さは、ヒートシール樹脂層(B)の厚さ以上である10μm以上であることが必須であり、なかでも10〜90μmであることが好ましい。
本発明の共押出多層フィルムには、樹脂層(A)およびヒートシール樹脂層(B)のいずれかあるいは全ての層に他の熱可塑性樹脂、熱安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、防曇剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加しても良い。
本発明の共押出多層フィルムの製造方法としては、樹脂層(A)とヒートシール樹脂層(B)が隣接して積層される共押出積層成形法であることが必要であり、例えば、2台以上の押出機を用いて溶融押出する、共押出多層ダイス法、フィードブロック法等の公知の共押出法により溶融状態で樹脂層(A)とヒートシール樹脂層(B)を積層した後、インフレーション、Tダイ・チルロール法等の方法で長尺巻フイルムに加工する方法が好ましく、Tダイを用いた共押出法がより好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの製造に際して樹脂層(A)は、印刷の接着性や接着剤との接着性を向上させるために、表面処理を施すことが望ましい。
この表面処理の方法は、本発明の共押出多層フィルムを連続的に処理でき、かつ、製膜時に巻き取る前に容易に実施でき、処理の度合いも任意に調整できるコロナ放電処理が望ましい。なお、表面処理に関しては加熱下または不活性ガスの雰囲気下でコロナ放電もしくはプラズマ放電等の効果促進手法を用いても良い。
本発明の共押出多層フィルムを蓋材フィルムとして使用する際には、樹脂層(A)上に任意の基材を積層接着したものが、熱封着性、開封性、強度等の性能に優れる点から好ましい。この積層接着される基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミド、塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体等からなる基材がある。またこれらの積層接着する基材は単層に限らず多層に積層したもの等が任意に選択できる。この積層接着する基材は二軸延伸加工されたフィルムをラミネート加工等で積層接着することが望ましく、ラミネート加工としては、ドライラミネート、サーマルラミネート、押出ラミネート等任意の方法を用いることができる。また、接着性樹脂を介して、共押出ラミネートで積層しても良い。この基材の厚さは特に限定されるものではないが、熱封着性、易開封性に優れるラミネートフィルムが得られることから5〜300μmが好適である。
以下に実施例と比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、例中の部及び%は全て重量基準である。
実施例1
樹脂層(A)をラミネート側の樹脂層(A1)とヒートシール側の樹脂層(A2)の2層構成とし、樹脂層(A1)用樹脂としてメタロセン触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン(a1)〔メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−ヘキセン−1共重合体、密度0.937g/cm、メルトフローレート(190℃)4.0g/10min〕を用い、樹脂層(A2)用樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と本共押出多層フィルムの両端部の回収品(a2)とを(a1)/(a2)=90/10(重量比)で混合して用い、さらに、ヒートシール樹脂層(B)用樹脂としてプロピレン−エチレンランダム共重合体(b1)〔プロピレン由来成分の含有率96%、メルトフローレート(210℃)7g/10min〕と高密度ポリエチレン(b2)〔メルトフローレート(190℃)18g/10min〕と低密度ポリエチレン(b3)〔メルトフローレート(190℃)35g/10min、密度0.919g/cm〕を(b1)/(b2)/(b3)=60/20/20(重量比)で混合して用い、樹脂層(A1)用押出機(口径40mm)と樹脂層(A2)用押出機(口径40mm)とヒートシール樹脂層(B)用押出機(口径40mm)のそれぞれに供給し、共押出法により押出温度230℃でTダイから(A1)/(A2)/(B)の各層の厚さが15μm/20μm/5μmになるように押出し、40℃の水冷金属冷却ロールで冷却し、樹脂層(A)の濡れ張力が40mN/mとなるようにコロナ放電処理を施した後、ロールに巻き取り、35℃の熟成室で48時間熟成させて、全厚が40μmの本発明の共押出多層フィルムを得た。
得られた共押出多層フィルムの樹脂層(A)側に、ウレタン系接着剤を使用して膜厚12μmの2軸延伸ポリエステルフィルムをラミネートして、ラミネートフィルムを得た。
次いで、ラミネートフィルムを蓋材として、そのヒートシール樹脂層(B)と、プロピレン由来成分の含有率が95%でメルトフローレート(210℃)が7g/10minのプロピレン−エチレンランダム共重合体のシートからなり、幅5mm、外径95mmφの円形で厚さが600μmの鍔部を有する、水を充填した容量150cm容器の鍔部とを重ね合わせ、包装機を使用して、温度150℃、160℃、170℃、180℃、185℃および190℃、時間1秒間、荷重150kgの条件でヒートシールして、各温度でヒートシールしてなる6種類の包装体とした後、それぞれ90℃で30分間のボイル殺菌を施し、冷却して、ボイル殺菌された包装体を得た。
前記ボイル殺菌した包装体5個の鍔部(ヒートシール部)から、ヒートシール強度測定用サンプル(サンプル幅15mm)をそれぞれ等間隔で4サンプル切り出して得た合計20サンプルについて、温度23℃、引張速度300mm/min、90度剥離の条件下でヒートシール強度を測定した。結果を第1表に示す。
また、前記、ボイル殺菌後の包装袋10個を手で開封し、適度な力で容易に滑らかに開封できたものを○、容易には開封せず開封しずらいもの、または極めて弱い力で開封してしまうものを△、開封に特に強い力が必要できれいに開封できないものを×と開封感を評価すると共に、開封時にデラミネーションの発生したものの個数を測定した。これらの結果も第1表に示す。
実施例2
樹脂層(A)をラミネート側の樹脂層(A1)とヒートシール側の樹脂層(A2)の2層構成とし、樹脂層(A1)用樹脂および樹脂層(A2)用樹脂として、いずれも直鎖状低密度ポリエチレン(a1)用い、さらに、ヒートシール樹脂層(B)用樹脂としてプロピレン−エチレンランダム共重合体(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を(b1)/(b2)/(b3)=60/20/20(重量比)で混合して用い、樹脂層(A1)用押出機(口径40mm)と樹脂層(A2)用押出機(口径40mm)とヒートシール樹脂層(B)用押出機(口径40mm)のそれぞれに供給し、共押出法により押出温度230℃でTダイから(A1)/(A2)/(B)の各層の厚さが15μm/20μm/5μmになるように押出した以外は実施例1と同様にして、全厚が40μmの本発明の共押出多層フィルムを得、更に同様にしてラミネートフィルムを得た。
次いで、このラミネートフィルムを蓋材として用いた以外は実施例1と同様にして、ヒートシール温度条件の異なる6種類のボイル殺菌を施した包装体を得た後、実施例1と同様にしてヒートシール強度の測定と開封感の評価とデラミネーション発生個数の測定とを行った。これらの結果を第1表に示す。
比較例1
プロピレン−エチレンランダム共重合体(b1)と高密度ポリエチレン(b2)とを、(b1)/(b2)=70/30(重量比)で混合して、樹脂層(A1)用押出機(口径40mm)と樹脂層(A2)用押出機(口径40mm)とヒートシール樹脂層(B)用押出機(口径40mm)のそれぞれに供給した以外は実施例1と同様にして、全厚が40μmの比較用の単層フィルムを得、更に同様にしてラミネートフィルムを得た。
次いで、このラミネートフィルムを蓋材として用いた以外は実施例1と同様にして、ヒートシール温度条件の異なる6種類のボイル殺菌を施した包装体を得た後、実施例1と同様にしてヒートシール強度の測定と開封感の評価とデラミネーション発生個数の測定とを行った。これらの結果を第1表に示す。
比較例2
プロピレン−エチレンランダム共重合体(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b4)〔メルトフローレート7g/10min、密度0.923g/cm〕を、(b1)/(b2)/(b4)=50/25/25(重量比)で混合して、ラミネート用樹脂層(A1)用押出機(口径40mm)とラミネート用樹脂層(A2)用押出機(口径40mm)とヒートシール樹脂層(B)用押出機(口径40mm)のそれぞれに供給した以外は実施例1と同様にして、全厚が40μmの比較用の単層フィルムを得、更に同様にしてラミネートフィルムを得た。
次いで、このラミネートフィルムを蓋材として用いた以外は実施例1と同様にして、ヒートシール温度条件の異なる6種類のボイル殺菌を施した包装体を得た後、実施例1と同様にしてヒートシール強度の測定と開封感の評価とデラミネーション発生個数の測定とを行った。これらの結果を第1表に示す。
比較例3
プロピレン−エチレンランダム共重合体(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b4)を(b1)/(b2)/(b4)=50/40/(重量比)で混合して、ラミネート用樹脂層(A1)用押出機(口径40mm)とラミネート用樹脂層(A2)用押出機(口径40mm)とヒートシール樹脂層(B)用押出機(口径40mm)のそれぞれに供給した以外は実施例1と同様にして、全厚が40μmの比較用の単層フィルムを得、更に同様にしてラミネートフィルムを得た。
次いで、このラミネートフィルムを蓋材として用いた以外は実施例1と同様にして、ヒートシール温度条件の異なる6種類のボイル殺菌を施した包装体を得た後、実施例1と同様にしてヒートシール強度の測定と開封感の評価とデラミネーション発生個数の測定とを行った。これらの結果を第1表に示す。
Figure 2005153324
本発明の共押出多層フィルムと、この共押出多層フィルム上に接着剤を介して基材が積層接着されたラミネートフィルムは、ポリプロピレン系樹脂からなる食品容器の蓋材として好適に使用できる。

Claims (7)

  1. エチレン系樹脂(a)を含有してなる厚さ10μm以上の樹脂層(A)と、プロピレン系樹脂(b1)と高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)を含有してなる厚さ0.5〜10μmのヒートシール樹脂層(B)とが隣接して積層されていることを特徴とする共押出多層フィルム。
  2. エチレン系樹脂(a)が密度0.918〜0.950g/cmの直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1に記載の共押出多層フィルム。
  3. 樹脂層(A)が密度0.918〜0.950g/cmの直鎖状低密度ポリエチレンを50重量%以上含有してなる樹脂層である請求項1に記載の共押出多層フィルム。
  4. 高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)の重量比(b2)/(b3)が70/30〜30/70で、かつ、高密度ポリエチレン(b2)と低密度ポリエチレン(b3)の合計に対するプロピレン系樹脂(b1)の重量比(b1)/(b2+b3)が80/20〜55/45である請求項1、2または3に記載の共押出多層フィルム。
  5. 高密度ポリエチレン(b2)のメルトフローレートが10〜50g/10minで、かつ、低密度ポリエチレン(b3)のメルトフローレートが10〜50g/10minである請求項4に記載の共押出多層フィルム。
  6. 全厚が20〜100μmで、ヒートシール樹脂層(B)の厚さが2〜10μmである請求項5に記載の共押出多層フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の共押出多層フィルムの樹脂層(A)上に基材をラミネートしてなることを特徴とする蓋材。
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