JP6911626B2 - 包装袋 - Google Patents

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本発明は包装袋に関するものである。とくにプラスチックフィルムを基材とする積層体で構成される包装袋であって、内容物の取り出しや再封性に利便性を有する包装袋に関するものである。
従来より、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなる包装袋は、シーラント層以外がプラスチックフィルム単層で構成される場合のみならず、他のフィルムや樹脂層、金属箔などとの積層体として、内容物による要求品質に応じた層構成や材料設計が可能であることが特徴のひとつであって、様々な用途に広く用いられている。
とくにプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなる包装袋は、食品等幅広い分野で多様に用いられているが、性能面でもコスト面などでもガラス瓶や缶などに比べて有利である。
加えて、最近ではプラスチックやガラスのボトルを使い捨てにすることをやめ、環境保護の観点から、廃棄物を削減する動きも見られ、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体から構成される包装袋に対しては、とくにその需要が高まっている。
しかしながら、ポテトチップスなどの包装袋に代表されるピロー型の包装袋においては、プラスチックフィルムを基材とした積層体を用いるためにその柔軟性から、自立性に乏しく積み重ねができない、自動車のカップホルダーに入れることが困難であるなどの理由によって用途が限られる難点があった。
あるいは、紙カップ容器においては、自動車のカップホルダーには入れることができるが、カップのサイドシームとトップカール部が重なる部分に段差が生じることが避けられないために、再封においては密封することが困難である。
また、紙を基材とする紙容器を用いようとすれば、たとえば直接食品が内面に接触する場合には古紙を使用することができず、価格は高くなる。また内容物が油分を含む場合には、油滲みを防止する必要性から、耐油紙を使用する必要があり、これも価格面では高くなる要因である。さらには、耐油紙といえども油滲みに対して、完全なものではないのが、実態である。
特許文献1には、プラスチックフィルムを基材とした包装袋の提案がなされているが、開封については、易開封と不用意な開封の防止を両立させる提案ではあるが、自立性や再封性に特段の考慮をしたものではなかった。
特開2016−113214号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、プラスチックフィルム、および一部
に板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を可能にすることを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
プラスチックフィルム、および一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋であって、
包装袋は、胴部の4面、および天面、および底面から構成され、
胴部の4面は、胴部前面、および胴部背面、および左右の胴部両側面からなり、
底面は、胴部下部において、矩形の面を形成しており、
胴部の上部において、矩形の天面および天面から前方に向けて連続するプラスチックフィルムと、胴部前面から上方に向けて連続するプラスチックフィルムとが、天面から張り出して先端にシール部を形成しており、
胴部の4面のうち胴部前面、および胴部背面は2枚のプラスチックフィルムからなり、
左右の胴部両側面は、それぞれの中央部において、胴部前面から連続するプラスチックフィルムと胴部背面から連続するプラスチックフィルムが、包装袋内側になる面同士が対向してシールされて密封されており、
底面は、プラスチックフィルムからなる底板が胴部にシールされて密封されており、
天面から張りだして重ねられたプラスチックフィルムおよびシール部は、胴部前面の上端部で折り返されて、前折り返し部として胴部前面の上部、および左右の胴部両側面の上部前半分を覆って固定されており、
前折り返し部、および天面には、板紙または厚手のプラスチックフィルムが貼り合わされているとともに、胴部前面の上端部の折り返し線に開封予定線が設けてあり、
胴部前面の上端部の開封予定線に直角方向に連続して、前折り返し部から天面にかけて板紙または厚手のプラスチックフィルムのエッジに沿った縦方向の2本の開封予定線が設けてあり、
前折り返し部の下端には縦方向の開封予定線に接続するノッチが設けてあり、ノッチをきっかけとして、開封予定線に沿った開封によって、天面に開口部が形成されることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記前折り返し部は、剥離可能に胴部前面に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記開封予定線、および前記縦方向の開封予定線は、レーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、
前記開封予定線、および縦方向の開封予定線は、ミシン目によるプラスチックフィルムへのハーフカット線であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、
前記プラスチックフィルムには、アルミニウム箔層を貼りあわせてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項6に記載の発明は、
前記プラスチックフィルムには、無機化合物を蒸着したプラスチックフィルムを貼りあわせてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋である。
本発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部に板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を可能にすることができる。
とくに、胴部下部において、プラスチックフィルムからなる底板が胴部にシールされて、底板と胴部のシール部で密封されており、矩形の面を形成している。これによって包装袋の自立性を可能にすることができる。
また、プラスチックフィルムのほか、天面と一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いるとともに、開封予定線としてハーフカット線を設けていることによって、開封が容易な包装袋とすることができる。
プラスチックフィルムのほか、天面と一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いることにより、天面には剛性が付与される。すなわち開口部を大きく取ることが可能になり、内容物の取り出しが容易であることに有効である。また開口部の形状が崩れにくいため、包装袋の開封後において、再封性を付与することができる。
とくに請求項2に記載の発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、意図しない開封を防止しつつ、手指による開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を可能にすることができる。
またとくに請求項3に記載の発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、意図しない開封を防止しつつ、手指による開封がより容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を、レーザー光を用いた安定的な生産方法によって可能にすることができる。
またとくに請求項4に記載の発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、意図しない開封を防止しつつ、手指による開封がより容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を、簡便かつ安定的な生産方法によって可能にすることができる。
またとくに請求項5に記載の発明によれば、プラスチックフィルム、および一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、意図しない開封を防止しつつ、手指による開封がより容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を可能にすることができる。
またアルミニウムなどの金属箔を貼り合わせてあることによって、ガスバリア性が付与され、内容物の長期保存が可能になる包装袋とすることが可能である特徴を有する。
またとくに請求項6に記載の発明によれば、プラスチックフィルム、および一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、意図しない開封を防止しつつ、手指による開封がより容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を、安定的な生産方法によって可能にす
ることができる。
また、無機化合物の蒸着層を有するプラスチックフィルムを貼り合わせてあることによって、ガスバリア性が付与され、アルミニウムなどの金属箔を用いることが不適当な用途においても、内容物の長期保存が可能である包装袋とすることが可能である特徴を有する。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施態様について、各構成要素を説明するための斜視模式図である。 図2は、本発明に係る包装袋の一実施態様について説明するための、断面模式図である。 図3は、本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、天面および底面のプラスチックフィルムが胴部と連続している例について説明するための、断面模式図である。 図4は、本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、前折り返し部が胴部前面に密着している例について説明するための断面模式図である。 図5は本発明に係る包装袋の一実施態様について、開封機構を説明するための斜視模式図である。 図6は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、開封の動きを説明するための斜視模式図である。 図7は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、再封の動きを説明するための斜視模式図である。 図8は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、再封した状態を説明するための斜視模式図である。
以下、本発明を図1〜図8を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施態様について、各構成要素を説明するための斜視模式図である。
本発明による包装袋(100)は、プラスチックフィルム、および一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋であって、包装袋(100)は、胴部(14)の4面、および天面(1)、および底面(2)から構成される。
胴部(14)の4面とは、胴部左側面(3)、胴部右側面(4)、胴部前面(5)、胴部背面(6)である。さらに天面(1)、底面(2)が加わって、包装袋(100)は6面体を構成する。
底面(2)は、胴部(14)下部において、プラスチックフィルムからなる底板が胴部(14)にシールされて、底板と胴部のシール部(11)で密封されており、矩形の面を形成している。これは包装袋(100)の自立性を可能にする。
また、胴部(14)の4面のうち胴部前面(5)および胴部背面(6)は、2枚のプラスチックフィルムからなり、胴部左側面(3)、および胴部右側面(4)は、それぞれの中央部において、胴部前面(5)から連続するプラスチックフィルムと、胴部背面(6)から連続するプラスチックフィルムとが、包装袋内側になる面同士が対向してシールされて胴部左側面シール部(8)、および胴部右側面シール部(9)を形成して密封されてい
る。
また、胴部(14)の上部において、矩形の天面(1)、および天面(1)から前方に連続するプラスチックフィルムと、胴部前面(5)から上方に向けて連続するプラスチックフィルムとが、天面から張り出してプラスチックフィルムの重なり部(7)、およびそれに続く先端のシール部(12)を形成している。
プラスチックフィルムの重なり部(7)およびそれに続く先端のシール部(12)は、胴部前面(5)の上端部で折り返されて、前折り返し部(19)として胴部前面(5)の上部、および左右の胴部両側面の上部前半分を覆って固定されている。
前折り返し部(19)、および天面(1)には、板紙が貼り合わされている。板紙の代わりに厚手のプラスチックフィルムを用いることも可能である。
また胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)の谷折となった折り返し線には開封予定線が設けてある。図1に示す例においては、斜視模式図であるため、胴部前面(5)の上端部の開封予定線は、前折り返し部(19)の下になって覆われており、ここでは表示されていない。
さらに胴部前面(5)の上端部の開封予定線に直角方向に連続して、前折り返し部(19)から天面(1)にかけて板紙のエッジに沿った縦方向の2本の開封予定線(10)が設けてあり、前折り返し部(19)の下端には、縦方向の開封予定線(10)に接続する、ノッチ(13)が設けてある。ノッチ(13)は三角形に凹んだ切り込みを入れたものでもよく、単にフィルムの端部に切線を入れたものでも構わない。
本発明による包装袋(100)は、このノッチ(13)をきっかけとして、縦方向の開封予定線(10)に沿った開封によって、天面(1)に開口部を形成することができる。縦方向の開封予定線(10)が、たとえばレーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線である場合には、ノッチ(13)をきっかけとした易開封機構として手指などによって、包装袋(100)を容易に開封することが可能である。
レーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線は、連続した直線または曲線でもよく、易開封機構である限りにおいて破線でも構わない。
また、縦方向の開封予定線(10)が、ミシン目によるプラスチックフィルムへのハーフカット線とすることもでき、この場合にはたとえば機械的にミシン目をハーフカット線として設けることができる。
図2は、本発明に係る包装袋の一実施態様について説明するための、断面模式図である。
本発明による包装袋(100)は、胴部右側面(4)側から見た包装袋中央部の断面図であって、底板(21)は、底板と胴部のシール部(11)で接続され密封されている。
図2に示す例においては、天面(1)と胴部背面(6)は、天面と胴部背面のシール部(16)でシールされて連続しており、また天面(1)は、天面と前折り返し部のシール部(17)で、前折り返し部(19)のプラスチックフィルムとシールされて連続している。
これらのシール部は、包装袋(100)に剛性を与え、自立性を確実にするとともに、
天面(1)を開封した際においても、包装袋(100)の形状を維持すること、また積み重ね性を向上させることに効果的である。
天面(1)とそれに連続する前折り返し部(19)には板紙(15)が貼りあわされており、この貼り合わせによって、天面(1)と前折り返し部(19)は剛性が与えられ、開封前には天面(1)の機械的強度が高いことによって、包装容器としての内容物の保護に有効である。板紙(15)に代えて、厚手のプラスチックフィルムを用いることも可能である。
また包装袋(100)の開封作業においては、板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムのエッジに、縦方向の開封予定線(10)を設ける場合には、開封作業をより容易にするとともに、天面(1)の開口部の形状を保持することに効果的である。
さらに、包装袋(100)を再封した際にも、開封前の形状に戻して再封することができるため、ホコリや異物の侵入などを防止することにも効果的である。
また胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線には、開封予定線(20)が設けてある。図2に示す例においては、開封予定線(20)は、図の手前から奥方向に設けてある。
この開封予定線(20)は、レーザー光照射によるプラスチックフィルムへのハーフカット線とすることができ、連続した直線または曲線でもよく、易開封機構である限りにおいて破線でも構わない。
あるいはまた、開封予定線(20)をミシン目によるプラスチックフィルムへのハーフカット線とすることもでき、この場合にはたとえば機械的にミシン目をハーフカット線として設けることができる。
図3は、本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、天面および底面のプラスチックフィルムが胴部と連続している例について説明するための、断面模式図である。
すなわち図3に示す例においては、天面(1)と胴部背面(6)は、プラスチックフィルムが連続している上に、天面と胴部背面のシール部(16)でシールされ連続している。また天面(1)は、天面と前折り返し部のシール部(17)でフィルムが連続している上に、前折り返し部(19)とシールされ連続している。
また、底面(2)についても胴部と底板(21)は、プラスチックフィルムが連続している上に、底板と胴部にシール部(11)でシールされ連続している。
また図3に示す例において、図2に示す例と同様に、胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線には、開封予定線(20)が図の手前から奥方向に設けてある。
図4は、本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、前折り返し部が胴部前面に密着している例について説明するための断面模式図である。
図4に示す例においては、前折り返し部(19)は、胴部前面(5)に密着している状態であって、剥離可能に胴部前面(5)の上部に接着されている状態である。この胴部前面(5)と前折り返し部(19)との接着によって、包装袋(100)が、商品の製造後、流通、在庫、展示、販売に伴う移動や、ハンドリングなどの外力による予想外の剥離や開封のリスクを避けることが可能である。
またこの場合の、前折り返し部(19)と胴部前面(5)との接着の強度は、手指による開封を考慮すれば、手指によってかかる力の範囲で、剥離可能であることが求められる。
図4に示す例においても、図2に示す例と同様に、底板(21)は、胴部と胴部のシール部(11)で接続され密封されている。また図2に示す例と同様に、天面(1)と胴部背面(6)は、天面と胴部背面のシール部(16)でシールされて連続しており、天面(1)はまた、天面と前折り返し部のシール部(17)で前折り返し部(19)とシールされて連続している。
また開封した際には、前折り返し部(19)の縦方向の開封予定線(10)の左右の外側部分は、胴部前面(5)に接着したまま残留するため、包装袋(100)の形態の保持により効果的である。
また図4に示す例においても、図2に示す例と同様に、胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線には、開封予定線(20)は、図の手前から奥方向に設けてある。
図5は本発明に係る包装袋の一実施態様について、開封機構を説明するための斜視模式図である
前述のように本発明において、天面(1)とそれに連続する前折り返し部(19)には、板紙(15)が貼りあわされており、この貼り合わせによって、天面(1)と前折り返し部(19)には剛性が与えられる。
なお図5に示す例において、板紙(15)は、プラスチックフィルムの内側に配置されている。板紙(15)に代えて、厚手のプラスチックフィルムを用いることも可能である。
開封前には天面(1)の剛性、すなわち機械的強度が高いことによって、包装容器としての内容物の保護に有効である。また前述のように板紙(15)に代えて厚手のプラスチックフィルムを用いる場合にも同様である。
すなわち図5に示す例のように、板紙(15)は、天面(1)から前折り返し部(19)にかけて連続し、包装袋(100)を構成するプラスチックフィルムに貼り合わせて用いられる。
また、前折り返し部(19)から天面(1)にかけて、板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムの、両側のエッジに沿って、縦方向の開封予定線(10)が設けてある。
前折り返し部(19)の下端には、縦方向の開封予定線(10)に接続するノッチ(13)が設けてあり、ノッチ(13)をきっかけとして、縦方向の開封予定線(10)に沿った開封によって、天面(1)に開口部を形成することができる。
縦方向の開封予定線(10)は、前折り返し部(19)の表裏に設けてある。前述のとおり、縦方向の開封予定線(10)は、その形成方法は特段の限定を加えるものではないが、たとえばレーザー光によるハーフカット線の形成を行なうことが可能である。この場
合には、より生産性よく、安定してハーフカット線の形成が可能である。
また、レーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線である場合には、ノッチ(13)をきっかけとした易開封機構として手指などによって、包装袋を容易に開封することが可能である。レーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線は連続した直線または曲線でもよく、易開封機構である限りにおいて破線でも構わない。
また、レーザー光によるハーフカット線の場合には、たとえばプラスチックフィルムにアルミニウム箔などの金属箔が貼り合わせられている場合には、金属面でレーザー光は反射するために、加工の安定性や精度においてより効果的である。
また、縦方向の開封予定線(10)は、ミシン目によるプラスチックフィルムへのハーフカット線とすることもでき、この場合にはたとえばプラスチックフィルムに対し、機械的にミシン目をハーフカット線として設けることができる。
これは、胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線に設けた、開封予定線(20)についても同様である。この部分は図5に示す例においては、胴部前面(5)の上端部の開封予定線(20)は、前折り返し部(19)の下になって覆われており、不可視である。
図5に示す例においては、胴部前面(5)中央部には表示部(30)が設けてあり、内容物についての情報を表示することができる。
また表示部(30)には、内容物についての情報のほか、商品や製造メーカーなどのロゴマークや、写真、絵柄、あるいは在庫、流通、販売のためのバーコードなどを表示することも可能で、表示部(30)の場所、形状、数は任意である。
図6は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、開封の動きを説明するための斜視模式図である。
前述のように、本発明による包装袋(100)においては、前折り返し部(19)から天面にかけて、板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムの、両側のエッジに沿って、縦方向の開封予定線(10)が設けてある。
また胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線(24)には、開封予定線(20)が設けてある。
また前折り返し部(19)の下端には、縦方向の開封予定線(10)に接続するノッチ(13)が設けてあり、ノッチ(13)をきっかけとして、縦方向の開封予定線(10)に沿った開封によって、天面(1)に開口部(22)を形成することができる。
開封予定線(10)を開封して開口部(22)を設けるにあったっては、前折り返し部(19)を手指で矢印(23)の方向に引き上げて、ハーフカットによる開封予定線を破壊、開封する。これによって、開口部(22)の胴部背面側を除く周縁、前折り返し部(19)の表裏、板紙(15)のエッジに設けられた、縦方向の開封予定線(10)は分離して開封される。
また、胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線(24)には、予め開封予定線(20)が設けてあり、これもまた分離して開封され、開口部(22)周縁、および前折り返し部(19)と天面(1)には、開口部端面(25)
が形成される。すなわち開口部端面(25)は、縦方向の開封予定線(10)と、折り返し線(24)の開封予定線(20)の分離、開封によって、形成され、図6においては破線で示されている。
前述のように縦方向の開封予定線(10)と、折り返し線(24)の開封予定線(20)は、たとえばレーザー光によって形成されるものでもよく、ミシン目によって形成されるものでもよい。
また前述のように、本発明による包装袋(100)には、天面(1)とそれに連続する前折り返し部(19)に、板紙(15)が貼りあわされており、この貼り合わせによって、天面(1)と前折り返し部(19)は剛性与えられる。なお図6に示す図において、板紙(15)はプラスチックフィルムの内側に配置されている。
開封前には天面(1)の剛性すなわち機械的強度が高いことによって、包装容器としての内容物の保護に有効である。また前述のように板紙(15)に代えて厚手のプラスチックフィルムを用いることも可能である。
天面の剛性が増すことによって、開口部(22)はその形状を崩すことなく大きくすることが可能であるため、内容物(27)の取出しが容易になる利点を有する。また取り出し時における、手指の汚れなども少なくすることが可能である。
図7は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、再封の動きを説明するための斜視模式図である。
前述のように、本発明による包装袋においては、前折り返し部(19)から天面(1)にかけて、板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムの両側のエッジに沿って、縦方向の開封予定線(10)が設けてある。また胴部前面(5)の上端部の、前折り返し部(19)との谷折となった折り返し線には、開封予定線(20)が設けてある。
一旦開封して開口部(22)を形成した後は、矢印(26)に示す方向に前折り返し部(19)と天面(1)とを移動させて、包装袋(100)開封のあとの再封を行なうことができる。これは繰り返し行なうことが可能である。なお図7においても開口部端面(25)は破線で示してある。
この再封に際しては、本発明において、前折り返し部(19)、および天面には、板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムが貼り合わされているために、剛性に加えて重量が増しており、再封にはより好都合である。
図8は本発明に係る包装袋の一実施態様のうち、再封した状態を説明するための斜視模式図である。
前述のように、一旦包装袋(100)を開封して開口部を形成した後は、開封と再封を繰り返し行なうことができる。これは板紙(15)を天面(1)とそれに連続する前折り返し部(19)に貼りあわせているために、剛性が増して変形等が起こりにくいために繰り返し行なうことが可能である。
図8に示す例においては、包装袋(100)を再封した状態であって、開封予定線(20)、および縦方向の開封予定線(10)の開封のあとは、開口部端面(25)によって、再封がなされる。この開口部端面(25)による再封は、図8に示す例において、破線で示されている。
この再封は、一旦開封予定線(20)および縦方向の開封予定線(10)が分離、開封されているために、包装袋(100)を密封するものではないが、再封した際には開封前の形状に戻して、開口部端面(25)によって再封することができるため、ホコリや異物の侵入などを防止することにも一定の効果を有する。
板紙(15)または厚手のプラスチックフィルムによる、天面(1)とそれに連続する前折り返し部(19)の剛性の増加は、開封作業をより容易にするとともに、天面(1)の開口部の形状を保持することにも効果的である。
また開封前においても天面(1)、および前折り返し部(19)の機械的強度が高いことによって、包装袋(100)としての内容物(7)の保護に有効である。
このように本発明によれば、プラスチックフィルム、および一部に板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供が可能である。
本発明による包装袋は、用いるプラスチックフィルム、あるいはそれを基材とした積層体の構成について、特別な限定を加えるものではないが、本発明による包装袋(100)の実現のための材料構成で、一般的に使用可能なものについて説明を加える。
前述のように、本発明による包装袋(100)はプラスチックフィルムを基材とする。プラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。そのほか延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。
またプラスチックフィルムは、接着剤層を介して他の層と積層して積層体とすることができる。積層体の層構成やその材料構成、厚さなどは、包装袋(100)に対する要求品質に応じて適宜設計することができる。
また、たとえば内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、プラスチックフィルムを基材とする積層体中に、着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、プラスチックフィルムを基材とする積層体中に、ガスバリア層を設けることができる。
たとえば、プラスチックフィルムの表面に無機化合物からなるガスバリア層を蒸着したガスバリアフィルムを用いることができる。またガスバリア層としてアルミニウムなどの金属箔を用いることができる。いずれの場合においても内容物の保存性向上に有効である。
ガスバリアフィルムの場合には、用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミ
ドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けたプラスチックフィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。ちなみに蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。
このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成される。
そのため、ガスバリアフィルムとしてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するため、包装材料としての適性も具備することができる。
またガスバリア層として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装材料の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
シーラント層は、2枚のプラスチックフィルムをシーラント層同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、包装袋に製袋することを可能にする。
シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(
MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂を用いることができる。
また、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、プラスチックフィルムの表面にシーラント層を形成することも可能である。
図1、およびそれ以降の図に示す例のように、表示部(30)の形成については商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報表示や意匠性の向上を目的として、プラスチックフィルムを基材とする包装袋外側から見える層に印刷によって設けることができる。あるいは印刷されたシールを、包装袋外側に貼り付けて用いることも可能である。
ここで印刷方法、および印刷インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法の中からフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性などを考慮すれば適宜選択してよい。
たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、シルクスクリーン印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
このように本発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供を可能にすることが可能である。
以下本発明を、実施例、および比較例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
スナック菓子を対象として、従来の菓子容器と、本発明による包装袋を比較した。
実施例1として、本発明による包装袋を使用。比較例1〜比較例3には、従来より菓子容器として用いられてきたものを取り上げた。
<実施例1>
本発明による包装袋であって、用いた材料と構成は以下のとおりである。
包装袋外側から、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/アルミニウム箔(厚さ7μm)/直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ30μm)
また、前折り返し部、および天面には、板紙を貼り合わせてある。
形状は、
(底面)80mm角×(高さ)92mm
とした。
<比較例1>
従来用いられているピローパウチである。
<比較例2>
従来用いられている紙カップ容器である。
<比較例3>
従来用いられている紙箱である。
評価項目は以下の11項目とした。
(1)輸送効率、
(2)自立性、
(3)積載性、
(4)陳列製、
(5)材料使用面積、
(6)密封性、
(7)価格、
(8)開封性、
(9)食べやすさ、
(10)開封後の再封性、
(11)易廃棄性。
<評価方法>
各評価項目ごとに、
〇:良好
△:可
×:不可
とした。
なお、総合評価はすべての評価項目について、(×:不可)の評価のないものを総合評価で〇とした。
評価結果を表1に示す。
Figure 0006911626
表1に示す評価結果、およびそれによる総合評価から明らかなように、本発明による包装袋(実施例1)は、評価項目のすべてにおいて〇評価である。また、従来の包装容器(比較例1〜比較例3)に比べても優位であって、本発明による課題の解決が可能であることを示している。
以下、個々の評価項目について、評価結果の考察を行なう。
(1)輸送効率に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が6面体であるためにデッドスペースを少なくすることが可能であり、〇評価となった。
これに対して比較例1(ピローパウチ)、および比較例2(紙カップ容器)はいずれも、デッドスペースが大きいために空間の無駄が多く×評価である。
比較例3(紙箱)は、直方体であるためにデッドスペースを少なくすることが可能であり、〇評価である。
(2)自立性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、底面が矩形の広がりを持ち、また矩形の4辺はシールされて厚くなっているため剛性が増しており、それらが自立性を高めているために、〇評価となった。
これに対して比較例1(ピローパウチ)は、包装袋に平面を設けにくく、自立性に乏しいため、×評価となった。
(3)積載性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が6面体であるために積み重ねが容易であることによる。
また、矩形の4辺のシール部のほか、天面および前折り返し部には、板紙が貼り合わせてあるために、剛性が増し積載性の向上に寄与している。
これに対して、比較例1(ピローパウチ)は、包装袋に平面を設けにくく、積み重ねが困難であるため、×評価となった。
(4)陳列性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、底面が矩形の広がりを持ち、また矩形の4辺はシールされて厚くなっているため、剛性が増して自立性を高めているために店頭での陳列においても自立させての陳列が可能であり、〇評価となった。
これに対して比較例1(ピローパウチ)は、包装袋に平面を設けにくく、自立性に乏しいため、店頭での陳列においても、自立させての陳列が困難であるため、×評価となった。
(5)材料使用面積に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。これは本発明による包装袋が、六面体であって、デッドスペースを少なくすることが可能であり、シール部分以外には材料の重なりが少ないために、〇評価となった。
これに対して比較例1(ピローパウチ)は、デッドスペースが大きいために空間の無駄が多く、材料使用面積が大きくなるために×評価である。比較例2(紙カップ容器)同様の理由であり、△評価である。
(6)密封性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは、本発明による包装袋が、プラスチックのフィルムの繋ぎ部分はすべて、シールされて密閉されており、また易開封機構にはハーフカットを用いているために貫通部分がないために、〇評価となった。
これに対して比較例2(紙カップ容器)は、素材として紙を使用しているために、密封性には限界があり、△評価である。
また比較例3(紙箱)は、折込や組立部分の密封が困難であって、×評価である。
(7)価格に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、プラスチックフィルムを主な材料として一部に板紙を使用する構成となっており、シール加工とハーフカット加工で実現できるため優位性があり、〇評価となった。
これに対し、比較例2(紙カップ容器)は、密封性や耐水性には限界がある紙を素材として使用しているために、防水性などの加工を施すことが不可欠となり、さらにはフタを取り付けなどにもコストがかかるために、×評価である。
また比較例3(紙箱)は、密封性や耐水性には限界がある紙を素材として使用しているために防水性などの加工を施すことが不可欠となり、箱に組み立てるための打ち抜きや罫線加工なども必要となりコストがかかるために、△評価である。
(8)開封性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、前折り返し部および天面にノッチおよび開封予定線が設けてあり、またこの部分には板紙が貼り合わせてあるために、開封が容易であるために〇評価となった。
これに対して、比較例1(ピローパウチ)、比較例2(紙カップ容器)、比較例3(紙箱)も、いずれも〇評価である。
(9)食べやすさ、に関しては実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、天面の開口部を大きく取ることができ、その形を保持することが容易であるために、内容物を取り出しやすいことによる。
これに対して、比較例1(ピローパウチ)は、開口部が不定形になりやすく、一定の形を保持することが困難であり、内容物の取出しにおいても手指を汚すおそれもあることから×評価である。
(10)開封後の再封性、に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは本発明による包装袋が、前折り返し部、および天面に板紙または厚手のプラスチックフィルムを貼り合わせてあるために剛性を有し、蓋としての形状を保つことが可能で、リクローズ性にも優れることによる。
これに対して、比較例1(ピローパウチ)は、開口部大きく取りにくく、一定の形を保持することが困難であり、プラスチックフィルムが柔軟な材質であって、リクローズが困難であることから×評価である。
また、比較例2(紙カップ容器)は、容器の胴部分は剛性を有するものの、蓋部分には柔軟な材料を用いることが一般的であり、そのままではリクローズしにくい難点を有することから△評価である。
(11)易廃棄性に関しては、実施例1(本発明による包装袋)は、〇評価である。
これは、包装袋の素材が紙とプラスチックフィルムから構成されていることによる。
また、押し潰したときの体積が比較的小さく、廃棄物の体積の削減に効果的であることによる。
これに対して、比較例2(紙カップ容器)は、容器の胴部分および底板が剛性を有するために、押し潰したときの体積が小さくなりにくく、廃棄物の体積の削減が困難であることから×評価である。
また、比較例3(紙箱)についても、比較例2(紙カップ容器)と同様に、容器全体が剛性を有するために、押し潰したときの体積が小さくなりにくく、廃棄物の体積の削減が困難であることから×評価である。
このように、本発明による包装袋(実施例1)は、評価項目のすべてにおいて〇評価である。これに対して、比較例1(ピローパウチ)、比較例2(紙カップ容器)、比較例3(紙箱)はいずれも評価項目のうち△〜×評価の項目を複数個有しており、総合評価において実施例1のみが、〇評価を得ることができた。
すなわち、本発明によれば、プラスチックフィルムおよび一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋において、自立性を備え、開封が容易であり、内容物の取り出しが容易であり、かつ再封性を有する包装袋の提供が可能であることを検証することができた。
1・・・天面
2・・・底面
3・・・胴部左側面
4・・・胴部右側面
5・・・胴部前面
6・・・胴部背面
7・・・プラスチックフィルムの重なり部
8・・・胴部左側面シール部
9・・・胴部右側面シール部
10・・・縦方向の開封予定線
11・・・底板と胴部のシール部
12・・・先端のシール部
13・・・ノッチ
14・・・胴部
15・・・板紙
16・・・天面と胴部背面のシール部
17・・・天面と前折り返し部のシール部
18・・・ヒートシール部
19・・・前折り返し部
20・・・開封予定線
21・・・底板
22・・・開口部
23・・・矢印
24・・・折り返し線
25・・・開口部端面
26・・・矢印
27・・・内容物
30・・・表示部
100・・・包装袋

Claims (6)

  1. プラスチックフィルム、および一部には板紙または厚手のプラスチックフィルムを用いてなる6面体の包装袋であって、
    包装袋は、胴部の4面、および天面、および底面から構成され、
    胴部の4面は、胴部前面、および胴部背面、および左右の胴部両側面からなり、
    底面は、胴部下部において、矩形の面を形成しており
    胴部の上部において、矩形の天面および天面から前方に向けて連続するプラスチックフィルムと、胴部前面から上方に向けて連続するプラスチックフィルムとが、天面から張り出して先端にシール部を形成しており、
    胴部の4面のうち胴部前面、および胴部背面は2枚のプラスチックフィルムからなり、
    左右の胴部両側面は、それぞれの中央部において、胴部前面から連続するプラスチックフィルムと胴部背面から連続するプラスチックフィルムが、包装袋内側になる面同士が対向してシールされて密封されており、
    底面は、プラスチックフィルムからなる底板が胴部にシールされて密封されており
    天面から張りだして重ねられたプラスチックフィルムおよびシール部は、胴部前面の上端部で折り返されて、前折り返し部として胴部前面の上部、および左右の胴部両側面の上部前半分を覆って固定されており、
    前折り返し部、および天面には、板紙または厚手のプラスチックフィルムが貼り合わされているとともに、胴部前面の上端部の折り返し線に開封予定線が設けてあり、
    胴部前面の上端部の開封予定線に直角方向に連続して、前折り返し部から天面にかけて板紙または厚手のプラスチックフィルムのエッジに沿った縦方向の2本の開封予定線が設けてあり、
    前折り返し部の下端には縦方向の開封予定線に接続するノッチが設けてあり、ノッチをきっかけとして、開封予定線に沿った開封によって、天面に開口部が形成されることを特徴とする包装袋。
  2. 前記前折り返し部は、剥離可能に胴部前面に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記開封予定線、および縦方向の開封予定線は、レーザー光によるプラスチックフィルムへのハーフカット線であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記開封予定線、および縦方向の開封予定線は、ミシン目によるプラスチックフィルムへのハーフカット線であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  5. 前記プラスチックフィルムには、アルミニウム箔層を貼りあわせてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋。
  6. 前記プラスチックフィルムには、無機化合物を蒸着したプラスチックフィルムを貼りあわせてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋。
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