JPH0747643A - 蓋 材 - Google Patents

蓋 材

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JPH0747643A
JPH0747643A JP21348893A JP21348893A JPH0747643A JP H0747643 A JPH0747643 A JP H0747643A JP 21348893 A JP21348893 A JP 21348893A JP 21348893 A JP21348893 A JP 21348893A JP H0747643 A JPH0747643 A JP H0747643A
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JP
Japan
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layer
styrene
lid material
resin
lid
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JP21348893A
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English (en)
Inventor
Yasunori Motosawa
安典 本澤
Hirotaka Tsuchiya
博▲隆▼ 土屋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

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  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スチレン系樹脂製容器の熱封緘性蓋材に関し
て、製造工程の再生品使用が可能で、リサイクルし易
く、焼却も容易という、環境対策の点で好ましく、且
つ、カールも殆どなく、イージーピール性、電子レンジ
適性など使用適性に優れた蓋材を提供する。 【構成】基材としてのシンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体または該重合体を含む組成物の層1
と、シーラントとしてのスチレン系樹脂層2とを共押し
出しにより積層シート化して蓋材シートを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、食品、医療品、
トイレタリー製品、産業用部材等の分野で使用されるス
チレン系樹脂製容器の蓋材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、スチレン系樹脂による成形容
器は、ヨーグルト、プリン、ゼリーなどのデザート食品
とかチルド流通用の果汁、コーヒー、ココア、乳飲料な
どの液体飲料、或いは、即席麺、スナック食品などの分
野を始めとして、広範囲の分野で使用されており、特
に、乳飲料関連の容器には多用されている。そして、こ
れらの容器に使用する蓋材は、内容物の保存性とか衛生
面の点で熱封緘により密封されるものが殆どであり、ま
た、使用時の便利性の点でイージーピール性を付与した
ものも多い。
【0003】また、これらの蓋材の構成は、容器の用途
や使用目的などによっても異なるが、例えば、下記のよ
うな構成が知られている。 アルミニウム箔層(厚さ20μm以上)/ヒートシー
ル剤のコーティング層 紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔層/ポリエチ
レン層/ホットメルト層(以下ポリエチレンはPE) 耐熱性樹脂フィルム層/接着剤又はPE層/アルミニ
ウム箔層/イージーピール性樹脂層(オレフィン系樹脂
に粘着付与剤等をブレンドしたもの等) 紙層/接着剤又はPE層/2軸延伸プラスチックフィ
ルム層/PE層/ホットメルト層
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの構成
の場合、アルミニウム箔を含むものは、樹脂の再生化や
リサイクルが困難であり、また、焼却しても燃えかすが
残るという問題がある。また、通常、これらの蓋材は、
印刷のほかエンボス加工を施す場合が多く、前記〜
のような構成の場合、枚葉化した段階でカールを生じ易
く、特に、エンボス加工を施したものはカールが著しく
なる欠点がある。
【0005】更に、容器の内容物が食品の場合、電子レ
ンジ等で温めて食したい場合もあり、蓋材を剥がして加
熱することも可能であるが、蓋材が完全に剥がれず、容
器の口部に残ることがある。このような場合、蓋材にア
ルミニウム箔が積層されていると、残存アルミニウムの
ため、電子レンジにかけるとスパークを発生し、加熱で
きないという問題もある。
【0006】従って、本発明は、これらの蓋材の欠点を
改善し、製造工程における再生品利用は勿論、リサイク
ルも容易で、焼却しても燃えかすが残らず環境対策の点
で優れ、電子レンジ適性もあり、且つ、枚葉化してもカ
ールを殆ど生じないという、使用適性に優れた蓋材を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは、種々検討した結果、下記のように蓋
材の構成材料からアルミニウム箔を除き、且つ、多層構
成の各材料を、できるだけスチレン系樹脂に統一し、ま
た、製造方式も共押し出しにより、各層を同時に積層シ
ート化することによって、後工程で印刷やエンボス加工
が施されても、枚葉化した場合にカールが殆ど発生せ
ず、再生品の利用やリサイクル性にも優れたシートが得
られることを見いだし、本発明の完成に至ったものであ
る。
【0008】即ち、本請求項1の発明は、プラスチック
の共押し出しによる積層シートからなる蓋材であって、
該積層シートの基材が、シンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体単独による層から構成されている
か、または、該シンジオタクチック構造を有するスチレ
ン系重合体を含む組成物による層によって構成されてい
るかのいずれかであり、更に、シーラント層がスチレン
系樹脂層で構成されていることを特徴とするスチレン系
樹脂製容器の蓋材からなる。
【0009】また、本請求項2の発明は、前記積層シー
トが、一方から、シンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体単独による層、または、該シンジオタクチ
ック構造を有するスチレン系重合体を含む組成物による
層のいずれかによる層、次に、スチレン系樹脂層、更
に、イージーピール性樹脂層の順に積層された積層体で
構成されていることを特徴とする請求項1記載の蓋材か
らなっている。
【0010】以下に、図面を用いて本発明を詳細に説明
する。図1、図2は、それぞれ本発明の蓋材の構成の一
実施例を示す模式断面図である。即ち、図1は、シンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体単独の層、
または、該シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体を含む組成物による層のいずれかの層1とスチレ
ン系樹脂層2とを共押し出しにより積層シート化して得
た蓋材シートの断面を示しており、図2は、前記図1に
示した構成の蓋材のスチレン系樹脂層2側の面に、イー
ジーピール性樹脂層3を加えて積層した構成の蓋材の断
面を示すものである。即ち、容器の開口部に対向する面
を内側とすると、外側からシンジオタクチック構造を有
するスチレン系重合体単独の層、または、該シンジオタ
クチック構造を有するスチレン系重合体を含む組成物に
よる層のいずれかによる層1、スチレン系樹脂層2、イ
ージーピール性樹脂層3の順に配置して、共押し出しに
より積層シート化して得た蓋材シートの断面を示してい
る。
【0011】なお、上記の図1の構成では、スチレン系
樹脂層2がシーラントの役割を果たし、図2の構成で
は、イージーピール性樹脂層3がシーラントとなってい
る。また、それぞれの構成の蓋材において、蓋材の外側
の面、即ち、シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体単独の層、または、該シンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体を含む組成物による層のいず
れかによる層1の上に絵柄層やオーバーコート層を印刷
等により設けたり、また、蓋材の繰り出し適性やガス殺
菌の際のガスの通りを良くする等の目的で、蓋材の少な
くとも一方の面に、エンボス加工などにより凹凸模様等
を設けることは自由である。
【0012】次に、各層の構成材料等について詳しく説
明する。 (シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体単
独、または、シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体を含む組成物の層)本発明の蓋材において、こ
の層は、基材となる層であり、要求される主な性能とし
て、印刷適性、および引っ張り強度、引き裂き強度等の
機械的強度に優れること、そして、ヒートシールの際の
熱に対して耐性があること等が挙げられる。特に、耐熱
性については、高速充填で使用される場合などシールヘ
ッドの温度が200℃近辺になることがあり、これに耐
える必要がある。また、製造方式として多層ダイによる
共押し出し法をとるため、この方式でのシーティング適
性も必要である。また、本発明の目的である再生品の利
用が可能で、リサイクルし易く、焼却しても燃えかすを
残さない等の環境対策面で好ましく、且つ、アルミニウ
ム箔等の金属を含まず電子レンジ適性があり、カールも
殆ど生じないという条件がある。
【0013】このような性能、条件を満たす樹脂とし
て、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
体、または、これを含む組成物を選択したものである。
ここで、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体とは、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して
側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方
向に位置する構造を有するスチレン系重合体であり、8
5%以上が交互に反対方向に位置する(シンジオタクテ
ィシティー)ことが好ましい。このスチレン系重合体と
しては、例えば、ポリスチレン、ポリアルキルスチレ
ン、ポリアルコキシスチレン等およびこれらの混合物、
或いはこれらを主成分とする共重合体が挙げられる。ま
た、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
を含む組成物とは、前記の重合体或いは共重合体に必要
に応じて、一般に使用されている酸化防止剤、無機充填
剤、架橋剤、可塑剤、相溶化剤、帯電防止剤、着色剤、
その他、熱可塑性樹脂、ゴムなどを添加したものであ
る。特に、熱可塑性樹脂、ゴムについては、スチレン成
分を含む重合体或いは共重合体が、前記シンジオタクチ
ック構造を有するスチレン系重合体或いは共重合体に対
して、分散性も良好で、物性の改善効果に優れている。
【0014】そして、これらのシンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体の分子量は、重量平均分子量
で10,000以上が好ましく、50,000〜70
0,000がより好ましい。また、これらの融点は、2
00〜310℃の範囲であり、通常のアタクチック構造
の重合体よりも耐熱性が高く、蓋材の外側層として好適
となる。このほか、蓋材の各層をスチレン系樹脂で統一
できるため、製造工程での再生品利用やリサイクルも容
易であり、シーラントのスチレン系樹脂層との共押し出
しにおいても接着層を必要としない利点がある。なお、
シーティングにおけるこの層の厚さは、10μm〜10
0μmの範囲が適当である。
【0015】(スチレン系樹脂層)本請求項1の発明に
おいて、スチレン系樹脂層(図1)はシーラントの役割
を果たすものであり、また、本請求項2の発明において
は、中間層(図2)として用いている。この層に使用で
きる樹脂としては、例えば、アタクチックポリスチレ
ン、ハイインパクトポリスチレン(以下HIPS)、ス
チレン・ブタジエン共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体などが挙げられ、これらの一種または二種以
上の混合物が使用できる。更に、この層には、必要に応
じて本発明の蓋材の製造工程における再生品を混合して
使用することもできる。この層の厚さは30μm〜50
0μmの範囲が適当である。なお、本請求項2の発明の
構成の場合、中間層のスチレン系樹脂層を除くこともで
きるが、再生品の利用が制約される点で必ずしも好まし
くはない。
【0016】(イージーピール性樹脂層)イージーピー
ル性樹脂層に使用できる樹脂としては、例えば、ポリオ
レフィンとスチレン系樹脂との混合物、または、これに
ポリオレフィンとスチレンの共重合体をブレンドした組
成物、その他エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とす
る組成物などが挙げられる。只、製造工程における再生
品の利用を重視する場合には、スチレン成分を含む樹脂
系の使用が好ましい。なお、この層の厚さは、5μm〜
100μmが適当である。
【0017】
【作用】本請求項1の発明の蓋材は前記のように、プラ
スチックの共押し出しによる積層シートからなる蓋材で
あって、該積層シートが、基材としてのシンジオタクチ
ック構造を有するスチレン系重合体単独の層、または、
該シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を
含む組成物の層のいずれかの層とシーラントとしてのス
チレン系樹脂層との積層体で構成されており、各層の樹
脂がスチレン系樹脂のみで構成され、アルミニウム箔な
どの金属を含まない構成である。このためシンジオタク
チック構造を有するスチレン系重合体単独の層、また
は、これを含む組成物の層の融点が高く、蓋材のヒート
シールにおける耐熱性が向上し、また、製造工程におけ
る再生品の使用やリサイクルもし易くなる。また、各層
が共押し出しにより同時に積層シート化されているた
め、熱履歴や延伸のレベルが近似しており、カールの発
生要因が少なくなる。
【0018】本請求項2の発明の蓋材は、請求項1の発
明の蓋材のスチレン系樹脂層の上にイージーピール性樹
脂層を付加した構成である。従って前記の作用に加え
て、熱シール後、開封に際してイージーピールが可能と
なる。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)基材となる外側層に重量平均分子量38
9,000のシンジオタクチックポリスチレンを使用
し、厚さ40μmとなるように、また、シーラントとな
る内側層にHIPS〔スタイロン475DY 旭化成工
業(株)製〕を用いて、厚さ100μmとなるように共
押し出し装置を調整し、常法により2層の積層シートを
作成した。
【0020】次に、この積層シートをロールタイプのエ
ンボス装置により、155℃に加熱し、絹目模様の版を
用いてHIPS層の面(シーラント側)に型付け、冷却
を行い、凹凸の高さ10μm〜20μmのエンボス入り
積層シートを作成し、実施例1の蓋材シートとした。 構成:シンジオタクチックポリスチレン層(40μm)
/HIPS層(100μm)絹目エンボス入り(シート
の総厚140μm)
【0021】(実施例2)基材となる外側層に重量平均
分子量389,000のシンジオタクチックポリスチレ
ンを厚さ40μmとなるように、そして、中間層として
HIPS〔スタイロン475DY 旭化成工業(株)
製〕を厚さ80μmとなるように、また、シーラントと
なる内側層に下記の組成のイージーピール性樹脂を厚さ
40μmとなるように共押し出し装置を3層で調整し、
その他は実施例1と同様に加工して3層のエンボス入り
積層シートを作成し、実施例2の蓋材シートとした。
【0022】 イージーピール性樹脂の組成 線状低密度ポリエチレン 30重量部 〔ウルトゼックス2022L 三井石油化学工業(株)製〕 スチレン・ブタジエンエラストマー 10重量部 〔タフテック H1041 旭化成工業(株)製〕 HIPS〔スタイロン 475DY 旭化成工業(株)製〕 30重量部 スチレン・ブタジエンブロック共重合樹脂 30重量部 〔アサフレックス 810 旭化成工業(株)製〕 合計100重量部 構成:シンジオタクチックポリスチレン層(40μm)
/HIPS層(80μm)/イージーピール性樹脂層
(40μm)絹目エンボス入り(シートの総厚160μ
m)
【0023】(実施例3)実施例2の構成の蓋材シート
において、イージーピール性樹脂の材質のみをVMX
Z−11〔三菱油化(株)製〕に換え、その他は実施例
2と同様に加工して3層のエンボス入り積層シートを作
成し、実施例3の蓋材シートとした。 構成:シンジオタクチックポリスチレン層(40μm)
/HIPS層(80μm)/イージーピール性樹脂層
(VMX Z−11)(40μm)絹目エンボス入り
(シートの総厚160μm)
【0024】(実施例4)実施例1の構成の蓋材シート
において、シーラントである内側層の材質のみをHIP
S〔スタイロン 475DY 旭化成工業(株)製〕7
0重量部に対して実施例1の積層シートの再生樹脂30
重量部を混練した樹脂に換え、その他は実施例1と同様
に加工し、2層のエンボス入り積層シートを作成し、実
施例4の蓋材シートとした。 構成:シンジオタクチックポリスチレン層(40μm)
/HIPS70重量部と実施例1の積層シートの再生樹
脂30重量部のブレンド樹脂層(100μm)絹目エン
ボス入り(シートの総厚140μm)
【0025】(実施例5)実施例2の構成の蓋材シート
において、中間層の材質のみを、実施例2で作成した積
層シートを再溶融、ペレット化した再生樹脂に換え、そ
の他は実施例2と同様に加工し、3層のエンボス入り積
層シートを作成し、実施例5の蓋材シートとした。 構成:シンジオタクチックポリスチレン層(40μm)
/実施例2の積層シートの再生樹脂層(80μm)/イ
ージーピール性樹脂層(40μm)絹目エンボス入り
(シートの総厚160μm)
【0026】(比較例1)基材となる外側層に、厚さ2
5μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(以下PET)〔東洋紡績(株)製〕を使用し、シーラ
ントとなる内側層にHIPS〔スタイロン 475DY
旭化成工業(株)製〕を単層でシーティングした厚さ
100μmのフィルムを使用して、2液硬化型のウレタ
ン系接着剤を用い、公知のドライラミネート法により積
層して、2層の積層シートを得た。この積層シートのH
IPS面に、実施例1と同じ条件でエンボスを施して比
較例1の蓋材シートを作成した。 構成:PET層(25μm)/ドライラミネート接着剤
層/HIPS層(100μm)絹目エンボス入り(シー
トの総厚125μm)
【0027】(比較例2)実施例2の構成の蓋材シート
において、外側層のシンジオタクチックポリスチレンの
材質のみを、通常のアタクチックポリスチレン〔スタイ
ロン 685 旭化成工業(株)製〕に換え、その他は
実施例2と同様に加工して3層のエンボス入り積層シー
トを作成し、比較例2の蓋材シートとした。 構成:アタクチックポリスチレン層(40μm)/HI
PS層(80μm)/イージーピール性樹脂層(40μ
m)絹目エンボス入り(シートの総厚160μm)
【0028】(評価および結果) (1)前記のようにして作成した実施例1〜5および比
較例1、2の各蓋材シートを、各100枚ずつ積み重ね
て直径100mmの円形に打ち抜き、25℃、65%R
Hの恒温恒湿槽で1週間静置し、カールの発生状況をチ
ェックした。 (2)前記の円形に打ち抜いた蓋材を試料として、リン
グシーラーによりポリスチレン製の円形成形容器の開口
部に、下記の2条件でヒートシールし、シール部の状況
を評価した。 標準のヒートシール条件 :170℃、1kg/cm2
0.75秒間 強めのヒートシール条件 :200℃、1kg/cm2
0.75秒間 評価結果を表1に示す。(以下余白)
【0029】
【表1】
【0030】以上のように、比較例1の蓋材はシール状
況は良好であったが、枚葉化した段階でカールが大きい
欠点があり、比較例2の蓋材はカールはないが、耐熱性
がなくシール部に熱溶断を発生し、実用上問題があっ
た。これに対して実施例1〜5の蓋材はカールも殆どな
く、シール部の状況も全て良好であった。
【0031】
【発明の効果】本請求項1の発明の蓋材は、先に説明し
たように、プラスチックの共押し出しによる積層シート
からなる蓋材であって、該積層シートの基材が、シンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体単独の層、
または、該シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体を含む組成物の層のいずれかの層と、シーラント
としてのスチレン系樹脂層との積層体で構成されたスチ
レン系樹脂製容器の蓋材である。このような構成を採る
ことにより、アルミニウム箔のような金属を含有せず、
製造工程における再生品の使用が可能で、リサイクルも
し易く、また、焼却しても燃えかすが残らず、また、耐
熱性に優れ、蓋材のヒートシールにおいて、200℃程
度の温度が加わっても良好なシール状態が得られ、且
つ、枚葉化してもカールが殆どなく、開封の際、蓋材の
一部が容器側に残っても、問題なく電子レンジにかけら
れる等使用適性に優れた蓋材を提供できる効果を奏す
る。
【0032】本請求項2の発明の蓋材は、本請求項1の
発明の蓋材の構成に対して、スチレン系樹脂層の面にイ
ージーピール性樹脂層を加えて、共押し出しにより積層
した構成のスチレン系樹脂製容器の蓋材である。このよ
うな構成を採ることにより、前記の効果に加えて、熱シ
ール後、開封に際して、蓋材が途中で切れたりすること
なく、全体を容易に剥がせる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材の構成の第1の実施例を示す模式
断面図である。
【図2】本発明の蓋材の構成の第2の実施例を示す模式
断面図である。
【符号の説明】
1 シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
単独、または、該重合体を含む組成物の層 2 スチレン系樹脂層 3 イージーピール性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 25:00 B29L 9:00 31:56

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックの共押し出しによる積層シー
    トからなる蓋材であって、該積層シートの基材が、シン
    ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体単独によ
    る層から構成されているか、または、該シンジオタクチ
    ック構造を有するスチレン系重合体を含む組成物による
    層によって構成されているかのいずれかであり、更に、
    シーラント層がスチレン系樹脂層で構成されていること
    を特徴とするスチレン系樹脂製容器の蓋材。
  2. 【請求項2】該積層シートが、一方から、シンジオタク
    チック構造を有するスチレン系重合体単独による層、ま
    たは、該シンジオタクチック構造を有するスチレン系重
    合体を含む組成物による層のいずれかの層、次に、スチ
    レン系樹脂層、更に、イージーピール性樹脂層の順に積
    層された積層体で構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の蓋材。
JP21348893A 1993-08-06 1993-08-06 蓋 材 Pending JPH0747643A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1010641B1 (de) * 1998-12-16 2002-09-04 Alcan Technology & Management AG Deckel zum Verschliessen von Behältern
WO2009113724A1 (ja) * 2008-03-13 2009-09-17 住友化学株式会社 積層体、及びこれを用いた密閉容器用蓋材並びに密閉容器

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