JP3704906B2 - 油性スナック食品用多層積層容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油性スナック食品用多層積層容器に関し、さらに詳しくは、層間接着性、熱成形性、剛性、および水蒸気バリア性を具備すると共に、内容物の風味保持性に優れた油性スナック食品用多層積層容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、油性スナック食品等の容器としては、紙/アルミニウム/ポリエチレン多層積層体が用いられてきたが、ピンホールの発生が避けられないため、酸素バリア性や水蒸気バリア性等が低下し、内容物の風味が損なわれる等の問題があった。一方、この問題を解決するものとして、熱成形性、剛性に優れたスチレン系樹脂層を両外層としてその中間に変性オレフィン系樹脂等の接着層を介して高密度ポリエチレン樹脂層を設けて水蒸気バリア性等を付与し、内容物の吸湿等による品質の低下を抑えた多層積層シートからなる容器が知られている。
しかし、この多層積層シートからなる容器は、油性スナック食品等の容器として用いたとき、スチレン系樹脂層が油性食品に侵され、それら内容物の風味を低下させる等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記油性スナック食品用多層積層容器における前述の従来技術に鑑みてなされたものであり、層間接着性、熱成形性、剛性、および水蒸気バリア性を具備すると共に、内容物の風味保持性に優れた油性スナック食品用多層積層容器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、従来の前記多層積層シートに飽和ポリエステル樹脂層をさらに積層すること、および、その積層に当たり特定の樹脂を介在させること、により前記目的を達成できることを見出し本発明に到達したものであり、従って、本発明は、水蒸気バリア性樹脂層(A)の両面に変性オレフィン系重合体層(B)を介してスチレン系樹脂層(C)が積層されてなり、その少なくとも片面に、モノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロックからなるブロック共重合体樹脂層(D)を介して飽和ポリエステル樹脂層(E)が積層されてなる熱可塑性樹脂多層共押出積層シートを熱成形してなり、飽和ポリエステル樹脂層(E)を最内層に有する油性スナック食品用多層積層容器、を要旨とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において、水蒸気バリア性樹脂層(A)を構成する水蒸気バリア性樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それらのα−オレフィンとエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンとの共重合体等のオレフィン系樹脂が代表的なものとして挙げられ、中で、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂、プロピレン−エチレン共重合体樹脂等が好適であり、特に、密度が0.941〜0.965g/cm3 程度の高密度の、ポリエチレン樹脂またはエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂等の高密度エチレン系樹脂が好適である。
【0006】
また、本発明において、変性オレフィン系重合体層(B)を構成する変性オレフィン系重合体としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それらのα−オレフィンとエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンや、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等のビニル化合物との共重合体等のオレフィン系樹脂や、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体等のオレフィン系ゴムを、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸等の不飽和カルボン酸、または、その酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステル等の誘導体、具体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸グリシジル等でグラフト反応条件下に変性したものが代表的なものとして挙げられ、中で、不飽和ジカルボン酸またはその無水物、特にマレイン酸またはその無水物で変性したエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、または、エチレン−プロピレンまたはブテン−1共重合体ゴムが好適である。
【0007】
なお、ここで、変性オレフィン系重合体とは、以上の方法により変性した変性物自体の外、その変性物を未変性物で希釈したものも含み、その変性オレフィン系重合体中の前記不飽和カルボン酸またはその誘導体単位の含有量は、0.01〜10重量%、特には0.05〜5重量%であるのが好ましい。
さらに、この変性オレフィン系重合体層(B)には、接着性を強化する目的で、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体エラストマー、スチレン−イソプレンブロック共重合体エラストマー、およびそれらの水添物等のスチレン系エラストマー等が変性オレフィン系重合体との合計量で5〜60重量%程度配合されていてもよい。
【0008】
また、本発明において、スチレン系樹脂層(C)を構成するスチレン系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマーの単独または共重合体、それらスチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体、例えばスチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、それらスチレン系モノマーあるいはさらに他のモノマーを、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴム質重合体の存在下にグラフト重合したグラフト重合体、例えばハイインパクトポリスチレン(HIPS樹脂)、スチレン−アクリロニトリルグラフト重合体(ABS樹脂)等が挙げられ、中で、ポリスチレン(GPPS樹脂)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS樹脂)が好適である。
【0009】
また、本発明において、モノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロックからなるブロック共重合体樹脂層(D)を構成する該ブロック共重合体樹脂としては、線状、放射枝分かれ状、分岐テーパー状等種々のものが知られているが、本発明においては線状または放射枝分かれ状のものが好適である。
ここで、線状ブロック共重合体とは、一般式(X−Y)n 、X−(Y−X)n 、Y−(X−Y)n 〔但し、Xはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロック、Yは共役ジエンの重合体ブロックであり、nは1以上、一般には1〜5の整数である。〕等で表されるものであり、また、放射枝分かれ状ブロック共重合体とは、一般式(X−Y)n −Z、Xn −(Y−X)m −Z、Yn −(X−Y)m −Z〔但し、XおよびYは前記と同様であり、Zは放射枝分かれ状ブロックの形成に使用された多官能性カップリング処理剤の残基であり、n、mは1以上、一般には1〜5の整数である。〕等で表されるものである。
【0010】
このブロック共重合体において、重合体ブロックXを構成するモノビニル置換芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、また、重合体ブロックYを構成する共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。また、前記多官能性カップリング処理剤としては、例えば、ポリエポキシド類、ポリイソシアネート類、ポリアルデヒド類、ポリケトン類、ポリアミン類等の三官能以上のものが挙げられる。
本発明において、前記ブロック共重合体樹脂の中で、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好適であり、そのスチレン含有量が60〜90重量%、ブタジエン含有量が40〜10重量%のものが特に好ましい。
【0011】
また、本発明において、飽和ポリエステル樹脂層(E)を構成する飽和ポリエステル樹脂としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール等の脂肪族ジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、ビスフェノール、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオール等のジオール単位と、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸単位との重縮合体であって、熱可塑性を示す限り、少量のトリオールやトリカルボン酸等で変性されていてもよく、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート共重合体等が挙げられ、中で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート共重合体等のポリエチレンテレフタレート系樹脂が好適である。
【0012】
以上の樹脂等により構成される本発明の熱可塑性樹脂多層積層シートは、水蒸気バリア性樹脂層(A)の両面に変性オレフィン系重合体層(B)を介してスチレン系樹脂層(C)が積層されてなり、その少なくとも片面に、モノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロックからなるブロック共重合体樹脂層(D)を介して飽和ポリエステル樹脂層(E)が積層されてなる。
ここで、飽和ポリエステル樹脂層(E)を設けない場合は、容器としたときの内容物の香り保持性を付与できず、また、ブロック共重合体樹脂層(D)を設けない場合は、容器としたときの蓋材(例えば、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレンの多層積層フィルム)を剥がす際に容器側の飽和ポリエステル樹脂層(E)が剥がれてしまうという問題が生じることとなる。なお、水蒸気バリア性樹脂層(A)がない場合は当然のことながら水蒸気バリア性が不足し、スチレン系樹脂層(C)がない場合は熱成形性が劣ることとなる。
【0013】
本発明の熱可塑性樹脂多層積層シートの層構成は、基本的なものとしての、E/D/C/B/A/B/C、の外、多層積層シートの製造工程や後述する多層積層容器の製造工程等で発生したスクラップの粉砕物をスクラップ層(F)としてさらに積層した、E/D/C/F/B/A/B/C、E/D/C/B/A/B/F/C、E/D/C/F/B/A/B/F/C、等が挙げられ、さらに、新たな機能を付与する目的で、各層間に他の樹脂からなる層を設けることもできる。
なお、前記スクラップの粉砕物は、以上のように多層積層シートの一つの層を構成させて用いることの外、スチレン系樹脂層(C)に混合して用いることもできる。
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂多層積層シートの製造は、従来公知の逐次押出ラミネーション、サンドイッチ押出ラミネーション、共押出成形、およびそれらの組み合わせ等によりなされるが、通常は、共押出成形によるのが有利である。
共押出成形においては、通常、各層を構成する樹脂を各押出機により溶融混練し、フィードブロック等を用いて一体化して積層し、Tダイよりシート状に共押出した後、成形ロール等により冷却、固化して多層積層シートを成形する。成形時のフィードブロックおよびTダイの温度は、各層を構成する樹脂を均一に溶融させるため各樹脂の融点以上で、かつ熱劣化を抑制するため各樹脂の融点より80℃高い温度以下とすることが好ましい。
【0015】
なお、本発明の熱可塑性樹脂多層積層シートの厚みは、0.1〜5.0mm、各層の厚みは、水蒸気バリア性樹脂層(A)が10〜1500μm、変性オレフィン系重合体層(B)が各10〜500μm(なお、各々のB層は、同じ厚みでなくてもよい。)、スチレン系樹脂層(C)がスクラップ層(F)も含めて各25〜4950μm(なお、各々のC層、および、F層を複数設けた場合の各々のF層は、それぞれ同じ厚みでなくてもよい。)、ブロック共重合体樹脂層(D)が10〜500μm、飽和ポリエステル樹脂層(E)が10〜500μm程度であるのが好ましい。
【0016】
また、本発明の多層積層容器は、以上説明した熱可塑性樹脂多層積層シートを熱成形してなり、飽和ポリエステル樹脂層(E)を最内層に有する。
ここで、熱成形方法としては、従来公知の真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、およびそれらにさらにプラグアシストした成形法等が挙げられ、これら熱成形における多層積層シートの予熱時の表面温度は、各層を構成する樹脂の融点より50℃低い温度以上、かつ融点より50℃高い温度以下の範囲とすることが好ましい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、熱可塑性樹脂多層積層シートおよび多層積層容器の各種物性、性能の評価方法は、以下の方法による。
【0018】
(1) 水蒸気バリア性樹脂層(A)とスチレン系樹脂層(C)またはスクラップ層(F)間の接着強度
多層積層シートから採取した幅10mmの短冊状サンプルを用い、JIS K6854に準拠して、その一端のA層とC層間を予め剥離し、剥離速度50mm/分でT形剥離試験を行った。
【0019】
(2) スチレン系樹脂層(C)と飽和ポリエステル樹脂層(E)間の接着強度
多層積層シートから採取した幅10mmの短冊状サンプルを用い、JIS K6854に準拠して、その一端のC層とE層間を予め剥離し、剥離速度50mm/分で180度剥離試験を行った。
【0020】
(3) 水蒸気透過性
多層積層シートを用い、JIS Z0208に準拠して、25℃、90%RHの条件下で水蒸気透過量を測定した。
【0021】
(4) 熱成形性
多層積層シートから採取した30cm×30cmのシートを、両面から遠赤外線セラミックヒータで表面温度130〜220℃に予熱した後、飽和ポリエステル樹脂層(E)が容器内層になるようにして、直径5.5cm、深さ11cmの円筒状容器をプラグアシスト真空圧空成形し、設計通りの容器が成形できた場合を○、それ以外を×として評価した。
【0022】
(5) 内容物の風味保持性
前記熱成形性の評価で得られた容器にフライドポテトを約100g充填し、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレンの多層積層フィルムからなる蓋材でポリエチレン側をシール面として密封して5℃で1週間保管した後、任意に選んだパネラーに香り、色、味を、別に保管した同じフライドポテトと対比して評価してもらった。10人のパネラーの内7人以上が変化なしと判定した場合を○、それ以外を×として評価した。
【0023】
(6) 蓋材の剥離性
前記熱成形性の評価で得られた容器をポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレンの多層積層フィルムからなる蓋材でポリエチレン側をシール面として密封した後、任意に選んだパネラーに蓋材を剥がしてもらい、10人のパネラーの内7人以上がシール面で容易に剥離できた場合を○、それ以外を×として評価した。
【0024】
実施例1
A層用樹脂として高密度ポリエチレン樹脂(密度0.961g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10分、三菱化学社製「三菱ポリエチHD:HY540」)、B層用樹脂として無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂(無水マレイン酸単位含有量0.1重量%、メルトフローレート1.0g/10分、三菱化学社製「F3300F」)、C層用樹脂としてハイインパクトポリスチレン樹脂(旭化成工業社製「475D」)、D層用樹脂としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(スチレン含有量75重量%、メルトフローレート8.0g/10分、フィリップスペトロケミカル社製「K−RESIN KR−05」)、E層用樹脂として共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(イーストマンケミカル社製「PET−G 6763」)を用い、それぞれ単軸押出機5台で溶融混練し、230℃に設定したフィードブロックにより一体化して積層し、同じく230℃に設定したTダイよりシート状に共押出した後、3本のポリシングロールからなる成形ロールにより冷却、固化することにより、共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂層(E)100μm/スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂層(D)100μm/ハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)475μm/無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂層(B)50μm/高密度ポリエチレン樹脂層(A)300μm/無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂層(B)50μm/ハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)475μm、の5種7層の層構成で、全体厚み1550μmの熱可塑性樹脂多層積層シートを製造した。
【0025】
得られた多層積層シートについて、高密度ポリエチレン樹脂層(A)とハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)間の接着強度、ハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)と共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂層(E)間の接着強度、および、水蒸気透過性を測定した。
別に、得られた多層積層シートから、前記評価方法に記載した熱成形方法で多層積層容器を製造し、その際の熱成形性を評価した。
さらに、得られた多層積層容器について、内容物の風味保持性、および、蓋材の剥離性を評価した。
それらの結果を表1に示した。
【0026】
実施例2
前記実施例1の製造の際に生じた多層積層シートのスクラップをさらに積層して、共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂層(E)100μm/スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂層(D)100μm/ハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)100μm/スクラップ層(F)375μm/無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂層(B)50μm/高密度ポリエチレン樹脂層(A)300μm/無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂層(B)50μm/スクラップ層(F)375μ/ハイインパクトポリスチレン樹脂層(C)100μm、の6種9層の層構成とした外は、実施例1と同様にして多層積層シートおよび多層積層容器を製造し、同様に各種物性、性能を評価し、結果を表1に示した。
【0027】
比較例1
実施例1において、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂層(D)を設けなかった外は、実施例1と同様にして多層積層シートおよび多層積層容器を製造し、同様に各種物性、性能を評価し、結果を表1に示した。
【0028】
比較例2
実施例1において、共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂層(E)、および、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂層(D)を設けなかった外は、実施例1と同様にして多層積層シートおよび多層積層容器を製造し、同様に各種物性、性能を評価し、結果を表1に示した。
【0029】
比較例3
実施例1にて用いたと同じ共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂から単層シートを製造した外は、実施例1と同様にして容器を製造し、同様に各種物性、性能を評価し、結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、層間接着性、熱成形性、剛性、および水蒸気バリア性を具備すると共に、内容物の風味保持性に優れた油性スナック食品用多層積層容器を提供することができる。
Claims (3)
- 水蒸気バリア性樹脂層(A)の両面に変性オレフィン系重合体層(B)を介してスチレン系樹脂層(C)が積層されてなり、その少なくとも片面に、モノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロックからなるブロック共重合体樹脂層(D)を介して飽和ポリエステル樹脂層(E)が積層されてなる熱可塑性樹脂多層共押出積層シートを熱成形してなり、飽和ポリエステル樹脂層(E)を最内層に有することを特徴とする油性スナック食品用多層積層容器。
- 水蒸気バリア性樹脂層(A)が、高密度エチレン系樹脂からなる請求項1に記載の油性スナック食品用多層積層容器。
- ブロック共重合体樹脂層(D)が、スチレン含有量60〜90重量%のスチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂からなる請求項1または2に記載の油性スナック食品用多層積層容器。
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JPH1158618A (ja) | 1999-03-02 |
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