JPH0758562A - コントロール電流生成回路 - Google Patents

コントロール電流生成回路

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JPH0758562A
JPH0758562A JP21916193A JP21916193A JPH0758562A JP H0758562 A JPH0758562 A JP H0758562A JP 21916193 A JP21916193 A JP 21916193A JP 21916193 A JP21916193 A JP 21916193A JP H0758562 A JPH0758562 A JP H0758562A
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JP
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cont
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JP21916193A
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English (en)
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Toshiya Murakami
敏哉 村上
Genichiro Oga
玄一郎 大賀
Tsuyotoshi Nishi
剛俊 西
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、従来に比して自由度の高いコントロ
ール電流を発生することができるコントロール電流生成
回路を実現する。 【構成】互いにしきい値電圧が異なり、かつ電流増加率
が異なる複数の電流を足し合わせ、この電流をコントロ
ール電流に用いる。従つてコントロール電流の屈曲点は
加算される各電流のしきい値電圧や電流増加率によつて
設定され、任意の特性曲線を描く自由度の高いコントロ
ール電流を容易に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図5) 発明が解決しようとする課題(図6) 課題を解決するための手段(図1) 作用(図2) 実施例(図1〜図4) (1)第1の実施例(図1及び図2) (1−1−1)全体構成(図1) (1−1−2)加算用電流源11の構成(図1) (1−1−3)減算用電流源12の構成(図1) (1−1−4)上限設定部13の構成(図1) (1−2)動作及び効果(図2) (2)第2の実施例(図2及び図3) (2−1−1)全体構成(図3) (2−1−2)加算用電流源31及び減算用電流源32
の構成(図3) (2−2)動作及び効果(図2) (3)他の実施例(図4) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明はコントロール電流生成回
路に関し、例えばオーデイオ機器における音量調整用の
コントロール電流生成回路に適用して好適なものであ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の回路には図5に示すよう
な電流出力回路1が用いられている。この電流出力回路
1は入力段2および出力段3の2段の差動増幅回路でな
り、入力段2の差動出力を出力段3において電圧電流変
換し、コントロール電流iCONTとして出力するようにな
されている。この例の場合、入力段2の差動対はPNP
型トランジスタP1 及びP2 によつて構成されている。
このうちトランジスタP1 には差動入力として入力電圧
INと基準電圧V1 とを分圧抵抗R1 及びR2 によつて
分圧したコントロール電圧VCONTが与えられ、他方のト
ランジスタP2 には差動入力として基準電圧V1 が与え
られている。この基準電圧V1 がコントロール電圧V
CONTのセンター値となる。
【0004】ここでトランジスタP1 及びP2 は定電流
源2A及び2Bより供給される一定電流I0 を各エミツ
タに接続された入力抵抗RINを介して分流し、差動入力
の差分ΔVINに応じたコレクタ電流をコレクタ側に接続
されたダイオードD1及びD2に供給するようになされ
ている。すなわちコントロール電圧VCONTの値が基準電
圧V1 に比して低い場合にはダイオードD1に流れるコ
レクタ電流を増加させ、反対にコントロール電圧VCONT
の値が基準電圧V1 に比して高い場合にはダイオードD
2に流れるコレクタ電流を増加させるようになされてい
る。これよりダイオードD1及びD2にはコントロール
電圧VCONTに応じた電位差を有する差動出力が発生され
る。
【0005】一方、出力段3の差動対は共通エミツタ1
個のに定電流源3Aが接続されたNPN型のトランジス
タQ1 及びQ2 によつて構成されている。トランジスタ
1及びQ2 は定電流源3Aに引き込まれる一定電流I
1 を差動出力に応じて分流し、コレクタ電流としてそれ
ぞれ引き込むようになされている。このうちトランジス
タQ2 のコレクタには電流源3Bが接続されており、電
流源3Bに対してカレントミラー接続された電流源3C
に電流源3Bに流れる電流と同じ大きさの電流を折り返
すようになされている。この電流源3Cに流れる電流が
コントロール電流iCONTとして出力端より出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このコントロール電流
CONTとコントロール電圧VCONTをそれぞれ縦軸および
横軸にとつて表すと入出力特性は図6に示すようにな
る。このうちコントロール電流iCONTが線形に変化する
のはコントロール電圧VCONTが基準電圧V1 を中心に入
力ダイナミツクレンジ(=I0 ・RIN)の範囲で増減す
る場合であり、この範囲の外側(電圧がしきい値V
L (=V1 −I0 ・RIN)より低い場合及びしきい値V
H (V1 +I0 ・RIN)より高い場合をいい、以下不感
帯という)ではコントロール電流iCONTは0又はI1
一定値になる。
【0007】このように電流出力回路1にはコントロー
ル電流iCONTに対して不感帯が設定されている。因に線
形に変化するコントロール電流iCONTの傾きKは一定電
流I1 を入力ダイナミツクレンジの2倍で割つた値であ
り、次式
【数1】 によつて与えられる。
【0008】ところが(1)式からも分かるように、こ
の種の電流出力回路1から出力されるコントロール電流
CONTの傾きKは一定の傾きしか設定することができ
ず、コントロール電流iCONTの可変範囲内に屈曲点を設
定することはできなかつた。すなわち入力ダイナミツク
レンジの範囲内で出力電流の増加率が変わるようなコン
トロール電流iCONTを出力させることはできなかつた。
このためコントロール電流iCONTによる制御に限界があ
つた。また不感帯はコントロール電圧VCONTの制御範囲
(0〜VCC)から入力ダイナミツクレンジを除いた範囲
によつて定まるため上下いずれか一方の不感帯が設定さ
れると他方の不感帯は一意に決定され、不感帯の範囲を
独立に制御することはできなかつた。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、コントロール電流iCONTの可変範囲内において屈曲
点や増加率を任意に設定することができるコントロール
電流生成回路を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、それぞれ互いに異なるしきい値電
圧V1k(k=1、2……n)を境に異なる増加率によつ
て電流IA1、IA2……IAnを流す第1の電流源を複数有
する加算電流発生手段11と、加算電流発生手段11か
ら供給される複数の電流IA1、IA2……IAnを足し合わ
せる第1の電流加算手段14とを設けるようにする。
【0011】
【作用】第1の電流加算手段14に流れる第1の加算電
流2I0 はそれぞれしきい値電圧V1k(k=1、2……
n)及び電流増加率が異なる複数の電流IA1、IA2……
Anを足し合わせた電流である。従つて制御電圧VCONT
が各しきい値電圧V1k(k=1、2……n)を越えるご
とに第1の加算電流2I0 の電流増加率は変化する。こ
の結果、任意の電圧を境に電流増加率が変化する(すな
わち屈曲点を複数有する)第1の加算電流2I0 を形成
することができる。この第1の加算電流2I0 をコント
ロール電流ICONTとして出力することにより従来に比し
てコントロール電流の出力特性を自由に設定することが
できる。
【0012】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0013】(1)第1の実施例 (1−1−1)全体構成 図1において10は全体としてオーデイオ機器における
ボリユームコントロール電流生成回路を示し、電流変化
量の異なる複数の要素電流IA1〜IAn、IB1〜IBmを加
減算することにより複数の屈曲点を有する自由形状のコ
ントロール電流ICONTを出力できるようになされてい
る。このボリユームコントロール電流生成回路10は、
加算用電流源11と減算用電流源12と上限設定部13
とによつて構成されており、加算用電流源11において
発生された加算電流2I0 から減算用電流源12におい
て発生された減算電流2I1 を差し引くことによりコン
トロール電流ICONTを生成するようになされている。
【0014】(1−1−2)加算用電流源11の構成 加算用電流源11は、不感帯からの立ち上がり電圧及び
電流増加率がそれぞれ異なる複数の要素電流IA1、IA2
……IAnを加算し、加算値を加算電流2I0 (=IA1
A2+……+IAn)として電流源14より引き込むよう
になされている。この加算用電流源11は各要素電流I
A1、IA2……IAnを発生するn個の要素電流源によつて
構成されており、入力電圧VINを分圧抵抗R9 及びR10
によつて分圧したコントロール電圧VCONTを並列に入力
するようになされている。
【0015】各要素電流源は、コントロール電圧VCONT
を非反転入力端に入力する演算増幅器A1、A2……A
nとその出力端に接続されたNPN型トランジスタ
11、Q12……Q1nとによつて構成されている。各トラ
ンジスタQ1k(k=1、2……n)は、対応する演算増
幅器Ak(k=1、2……n)の出力をエミツタを介し
て反転入力端に帰還するようになされている。これによ
りトランジスタQ1k(k=1、2……n)のエミツタ電
位VEQkはコントロール電圧VCONTと等しくなり、その
電圧値は、次式
【数2】 によつて与えることができる。
【0016】またトランジスタQ1k(k=1、2……
n)の各エミツタには抵抗R1k(k=1、2……n)と
電圧源V1k(k=1、2……n)が直列接続されてい
る。各電圧源V1k(k=1、2……n)の電圧値は各要
素電流源の立ち上がり電圧に相当する。すなわちエミツ
タ電位VEQk が電圧源V1k(k=1、2……n)の電圧
値より小さい間は要素電流Ik (k=1、2……n)は
流れず、エミツタ電位VEQk が電圧源V1k(k=1、2
……n)の電圧値より大きくなると要素電流Ik (k=
1、2……n)が流れるようになされている。
【0017】このとき抵抗R1k(k=1、2……n)に
流れる要素電流IAk(k=1、2……n)の電流値はそ
れぞれ、次式
【数3】 によつて与えられる。従つて各要素電流IAk(k=1、
2……n)のコントロール電圧VCONTに対する電流増加
率は各抵抗値の逆数(すなわち1/R1k)によつて定ま
ることが分かる。
【0018】以上より各要素電流源に引き込まれる要素
電流IAkの立ち上がり電圧V1k(k=1、2……n)及
びその電流増加率は電圧源V1k及び抵抗R1k(k=1、
2……n)の組み合わせによつて任意に設定できること
が分かる。
【0019】(1−1−3)減算用電流源12の構成 減算用電流源12は加算電流源11と同様の構成を有
し、不感帯からの立ち上がり電圧及び電流増加率がそれ
ぞれ任意に設定されている複数の要素電流源を有してい
る。減算用電流源には各要素電流源から出力された要素
電流IB1、IB2……IBmを加算し、減算結果を減算電流
2I1 (=IB1+IB2+……+IBm)として電流源15
から出力される出力電流より減算するようになされてい
る。ここで電流源15は電流源14に対してカレントミ
ラー接続されており、電流源15によつて折り返された
加算電流2I0 から減算電流2I1 を差し引いた差電流
2I0'を上限設定部13に与えるようになされている。
【0020】この減算用電流源12も各要素電流IB1
B2……IBnを発生するm個の要素電流源に入力電圧V
INを分圧抵抗R9 及びR10によつて分圧したコントロー
ル電圧VCONTを並列に入力するようになされている。各
要素電流源は、コントロール電圧VCONTをそれぞれ演算
増幅器B1、B2……Bnの非反転入力端に入力し、そ
の出力端に接続されたNPN型トランジスタQ21、Q22
……Q2m介してエミツタ電位VEQk を反転入力端に帰還
するようになされている。
【0021】この場合にもトランジスタQ2kのエミツタ
に接続された抵抗R2kに流れる要素電流IBkの電流値は
電圧源V2kの電圧値を用いて、次式
【数4】 によつて与えることができる。
【0022】(1−1−4)上限設定部13の構成 ところがこのように加算用電流源11によつて発生され
た加算電流2I0 から減算電流源12によつて発生され
た減算電流2I1 を単に差し引いただけではコントロー
ル電流ICONTの上限レベルを設定することができないた
め上限設定部13によつてコントロール電流ICONTが上
限レベル以上にならないように設定している。上限設定
部13は加算電流2I0 から減算電流2I1 を差し引い
た差電流2I0'を電流値の等しい2つの分流電流I0'に
分流し、上限レベルを設定する基準電流IREF と比較す
ることにより分流電流I0'をコントロール電流ICONT
して出力するか基準電流IREF をコントロール電流I
CONTとして出力するかを切り換えるようになされてい
る。
【0023】まず2つの分流電流I0'の生成を説明す
る。差電流2I0'の分流にはカレントミラー接続された
PNP型トランジスタP11、P12及びP13が用いられ
る。このうち電流源14と加算用電流源11との間に接
続されるトランジスタP11は他の2つのトランジスタP
12及びP13のエミツタ面積に比して2倍のエミツタ面積
を有している。これに対してトランジスタP12及びP13
はそれぞれ同面積のエミツタ面積を有するため各コレク
タに接続された減算器16及び17には差電流2I0'を
2分した分流電流I0'が与えられるようになされてい
る。
【0024】2つの減算器16及び17のうち減算器1
6は分流電流I0'と基準電流IREFとの大小関係の比較
に用いられるようになされている。減算器16は電流源
18に対してカレントミラー接続された電流源19によ
つて折り返された基準電流IREF と分流電流I0'との差
をとり、分流電流I0'から基準電流IREF を差し引いた
大きさの電流を電流源20に流し込むようになされてい
る。従つて電流源20に流し込まれる電流値は、分流電
流I0'が基準電流IREF を越えない場合には0であるの
に対し、分流電流I0'が基準電流IREF を越えた場合に
は、次式
【数5】 で与えられる減算出力ICOMPが流れる。
【0025】一方、減算器17は減算器16の減算結果
に基づいてコントロール電流ICONTの上限を実際にクリ
ツプするようになされている。すなわち減算器17は電
流源20に対してカレントミラー接続された電流源21
によつて折り返された減算出力ICOMPを分流電流I0'か
ら減算し、これを電流源22に流し込むようになされて
いる。
【0026】このとき電流源22より電流源23に折り
返される電流値Iは、次式
【数6】 によつて与えられる。従つて分流電流I0'が基準電流I
REF を越えない場合には減算出力ICOMPが0であること
により電流値Iは分流電流I0'に一致し、分流電流I0'
が基準電流IREF を越えた場合には(4)式を(5)式
に代入すれば分かるように基準電流IREF が出力される
ことになる。
【0027】この結果、電流源23に対して直列接続さ
れた電流源24によつて電流源25に折り返されるコン
トロール電流ICONTの値は分流電流I0 又は基準電流I
REFに制御されるようになされている。
【0028】(1−2)動作及び効果 以上の構成において、ボリユームコントロール電流生成
回路10によるコントロール電流ICONTの出力を図2を
用いて説明する。ここで加算用電流源11は第1及び第
2の2個の要素電流源によつて構成されるものとし、図
2(A)及び(B)に示すように、第1の要素電圧源の
立ち上がり電圧を設定する電圧源V11の電圧値は第2の
要素電流源の立ち上がり電圧を設定する電圧源V12の電
圧値に比して小さいものとする。
【0029】一方、減算用電流源12は1個の要素電流
源によつて構成されているものとし、図2(C)に示す
ように、立ち上がり電圧を設定する電圧源V21の電圧値
は加算用電流源11の電圧源V11及びV12のいづれに対
しても大きいものとする。また加算用電流源11におけ
る第1の要素電流源が引き込む要素電流IA1の傾きは第
2の要素電流源が引き込む要素電流IA2の傾きに比して
小さいものとし、減算用電流源12が引き込む要素電流
B1(すなわち減算電流2I1 )の傾きは第2の要素電
流源が引き込む要素電流IA2の傾きに比してやや小さい
ものとする。
【0030】まず入力電圧VINを0〔V〕とし、コント
ロール電圧VCONTを0〔V〕に設定する。このとき各電
流源要素の演算増幅器A1、A2及びB1の出力端に接
続されたトランジスタQ11、Q12及びQ21のエミツタ電
圧VEQ11、VEQ12及びVEQ21はいずれも0〔V〕であ
り、要素電流IA1、IA2及びIB1は流れない。従つて加
算電流2I0 も減算電流2I1 も共に0となり、このと
き電流源25から出力されるコントロール電流ICONT
電流値は0となる。
【0031】次にコントロール電圧VCONTの電圧値を徐
々に増加させる。コントロール電圧VCONTの電圧値が電
圧源V11を越えるまでは、電流要素IA1、IA2及びIB1
はいずれも0であるためコントロール電流ICONTは0の
ままである。やがてコントロール電圧VCONTが電圧源V
11を越えると、加算用電流源11の第1の電流源要素が
動作し始め、この電流IA1が加算電流2I0 として電流
源14に流れ始める。
【0032】このとき他の要素電流源は動作していない
ため上限設定部13には差電流2I0'として電流IA1
与えられる。この電流IA1は分流用のトランジスタ
12、P13によつて半分に分流される。従つて分流電流
0'の電流値はIA1/2となる。この電流値は基準電流
REF (図2(E))に比して小さいため、コントロール
電流ICONTとして分流電流I0'(=IA1/2)が出力さ
れることになる。
【0033】この状態はコントロール電圧VCONTの電圧
値が次の電圧源V12の電圧値を越えるまで継続される。
やがてコントロール電圧VCONTの電圧値が電圧源V12
電圧値を越えると、加算用電流源11の2つの電流源要
素が同時に動作状態になる。これにより加算用電流源1
1から出力される加算電流2I0 はこれまで流れていた
第1の電流IA1に加えて第2の電流IA2を加えた電流値
となる。
【0034】一方、減算用電流源12は未だ動作してい
ないためこの2つの電流IA1及びIA2を加算した電流の
半分の大きさの電流(IA1+IA2)/2が分流電流I0'
となり、図2(D)に示すように、この電圧値V12を境
に分流電流I0'の傾きは大きくなる。この際における分
流電流I0'は基準電流IREF (図2(E))に比して小さ
いため、コントロール電流ICONTとして分流電流I0'
(=(IA1+IA2)/2)がそのまま出力される。
【0035】その後も入力電圧VINの電圧値が大きくな
るに従つてコントロール電流ICONTは増加し、やがてコ
ントロール電圧VCONTの電圧値が電圧源V21を越えた時
点で減算用電流源12の要素電流源が新たに動作を開始
する。これと共に減算用電流源12は、図2(C)に示
すように、所定の傾きを有する要素電流IB1を減算電流
2I1 として引き込み始める。これにより分流用のトラ
ンジスタP12及びP13には加算電流2I0 から減算電流
2I1 分を差し引いた差電流2I0'が供給されることに
なる。
【0036】コントロール電圧VCONTが電圧値V12を越
えた後の加算電流2I0 はそれまでと同じ割合で増加し
ているのであるが減算電流2I1 によつて電流量の増加
が抑制されるため、実際にトランジスタP12及びP13
引き込まれる分流電流I0'の増加率は減少し、図2
(D)に示すように、第2番目の屈曲点が生じることに
なる。この場合も分流電流I0'が基準電流IREF に比し
て小さいため、最終段の電流源25からはコントロール
電流ICONTとして分流電流I0'(=(IA1+IA2
B1)/2)がそのまま出力される。
【0037】例えば基準電流IREF の電流値を50〔μ
A〕とし、このときにおける分流電流I0'の電流値を40
〔μA〕とすると、減算器16に流れ込む電流量よりも
電流源19が引きだそうとする電流量が大きいため減算
結果に当たる電流が流れる電流源20に流れる電流量は
0〔μA〕となる。従つて一方の減算器17に流し込ま
れる分流電流I0'がそのまま電流源22、23、24及
び25によつて折り返され、コントロール電流ICONT
して50〔μA〕の電流が出力されることになる。
【0038】この後も図2(D)に示すように、コント
ロール電圧VCONTが増加するに伴つて分流電流I0'の電
流値も一定の割合で増加し続け、コントロール電流I
CONTも同様に増加する。やがて分流電流I0'の電流値は
基準電流IREF の電流値の大きさに達するが、図2
(F)に示すように、この電流値を境に最終段の電流源
25から出力されるコントロール電流ICONTの電流値は
一定値のまま増加しなくなる。
【0039】これは分流電流I0'として75〔μA〕の電
流が流れる場合を例に説明すると次にようになる。この
場合、減算器16に接続される電流源20には基準電流
REF の電流値50〔μA〕を越える余分な電流分、すな
わち25〔μA〕の電流が流れることになる。この電流源
20はカレントミラー接続された電流源21によつて減
算結果に相当する電流分を折り返し、もう一つの減算器
17に流し込まれる分流電流I0'から25〔μA〕の電流
を差し引く。これにより減算器17の減算結果である電
流の電流値は常に基準電流IREF と同じ大きさの電流値
50〔μA〕に一致するのである。
【0040】以上の構成によれば、それぞれ異なるしき
い値電圧V11、V12及びV21を境に異なる増加率で流れ
る加算用の要素電流IA1、IA2と減算用の要素電流IB1
とを加減算してコントロール電流ICONTを生成すること
により、線形に変化するコントロール電圧VCONTに対し
てしきい値電圧V12、V21を境に増加率が変化するコン
トロール電流ICONTを得ることができる。このコントロ
ール電流ICONTをオーデイオシステムにおけるボリユー
ムのコントロール電流に用いればオーデイオ信号の再現
力を一段と高めることができる。
【0041】また加算用の要素電流IA1、IA2と減算用
の要素電流IB1との加減算結果で与えられる分流電流I
0'を基準電流IREF と比較し、分流電流I0'が基準電流
REF より小さい場合には分流電流I0'をコントロール
電流ICONTとして出力し、また分流電流I0'が基準電流
REF より大きい場合には基準電流IREF をコントロー
ル電流ICONTとして出力するようにしたことにより、基
準電流IREF を増減するだけでコントロール電流ICONT
の上限を自由に設定することができる。このようにコン
トロール電流ICONTの上限及び下限は基準電流IREF
び最小のしきい値電圧V11によつて独立に設定できるた
め、コントロール電流ICONTの調整を従来に比して一段
と容易にすることができる。
【0042】(2)第2の実施例 (2−1−1)全体構成 図1との対応部分に同一符号を付して示す図3におい
て、30は全体としてボリユームコントロール電流生成
回路を示し、加算用電流源11及び減算用電流源12に
代えて加算用電流源31及び減算用電流源32を用いる
ことを除いてほぼ同様の構成を有している。
【0043】このボリユームコントロール電流生成回路
30は加算用電流源11及び減算用電流源12にそれぞ
れ内蔵されていた帰還用のn個の演算増幅器A1、A2
……Anとm個の演算増幅器B1、B2……Bmの計n
+m個の演算増幅器を1個の演算増幅器A31によつて
代用するもので、一段と小さい回路構成を実現できるも
のである。
【0044】(2−1−2)加算用電流源31及び減算
用電流源32の構成 この実施例の場合、加算用電流源31を構成するn個の
トランジスタQ1k(k=1、2……n)のベースに演算
増幅器A31の出力端が接続されている。各トランジス
タQ1k(k=1、2……n)のエミツタにはn個の要素
電流IAk(k=1、2……n)におけるしきい値電圧を
定める電圧源V1k(k=1、2……n)と電流増加率を
設定する抵抗R1k(k=1、2……n)とがそれぞれ接
続されている。各要素電流源は各トランジスタQ1k(k
=1、2……n)のエミツタ電位がしきい値電圧を越え
た順に要素電流IAk(k=1、2……n)を共通に接続
されたコレクタを介して引き込むようになされている。
【0045】一方、減算用電流源32の場合も加算用電
流源31の場合と同様、減算用電流源32を構成するm
個のトランジスタQ2k(k=1、2……m)のベースに
演算増幅器A31の出力端が接続されている。各トラン
ジスタQ2k(k=1、2……m)のエミツタにはm個の
要素電流IBk(k=1、2……m)におけるしきい値電
圧を定める電圧源V2k(k=1、2……m)と電流増加
率を設定する抵抗R2k(k=1、2……m)とがそれぞ
れ接続されている。そして各要素電流源は各トランジス
タQ2k(k=1、2……m)のエミツタ電位がしきい値
電圧を越えた順に要素電流IBk(k=1、2……m)を
共通に接続されたコレクタを介して引き込むようになさ
れている。
【0046】(2−2)動作及び効果 以上の構成において、ボリユームコントロール電流生成
回路30によるコントロール電流ICONTの出力を説明す
る。この実施例の場合にも、コントロール電圧VCONT
しきい値電圧V11、V12……を順に越えるごとに加算用
電流源31を構成するn個の電流源要素が順に動作を開
始する。そして各電流源要素に引き込まれる要素電流I
A1、IA2……を加算した電流値の加算電流2I0 が電流
源14より電流源15を介して折り返され、上限設定部
13へと与えられる。
【0047】同様にコントロール電圧VCONTがしきい値
電圧V21、V22……を順に越えるごとに加算用電流源3
2を構成するm個の電流源要素が順に動作を開始する。
そしてその都度、各電流源要素に引き込まれる要素電流
B1、IB2……の合計値が減算電流2I1 として加算電
流2I0 から引き出され、差電流2I0'として上限設定
部13に入力されることになる。この結果、差電流2I
0'の半分の大きさの分流電流I0'がコントロール電流I
CONTとして電流源25から出力される。
【0048】以上の構成によれば、複数の屈曲点を有す
るコントロール電流ICONTを出力することができるボリ
ユームコントロール電流生成回路30を第1の実施例に
示すボリユームコントロール電流生成回路10に比して
小さい回路構成により実現することができる。
【0049】(3)他の実施例 なお上述の実施例においては、しきい値電圧を電圧源V
11〜V1n及びV21〜V2mによつて設定する場合について
述べたが、本発明はこれに代え、しきい値電圧を図4に
示すようにロジツク電圧DVCCにより発生させても良
い。
【0050】すなわち接地電位GNDとロジツク電圧D
CCとの間に直列接続された分圧用の抵抗Rij1 及びR
ij2 (i=1、j=1〜n又はi=2、j=1〜m)の
接続中点にしきい値電位を発生させても良い。このとき
不感帯からの立ち上がり電位Vij(i=1、j=1〜n
又はi=2、j=1〜m)は、次式
【数7】 によつて得ることができる。
【0051】また単位電流源に流れる要素電流の傾きを
決定する各抵抗R11〜R1n及びR21〜R2m(i=1、j
=1〜n又はi=2、j=1〜m)の抵抗値は、一端が
抵抗Rij1 及びRij2 の接続中点が接続され、他端がト
ランジスタQ11〜Q1n及びQ21〜Q2mに接続される第3
の抵抗Rij3 を用いて、次式
【数8】 によつて設定することができる。
【0052】このようにしきい値電圧を発生するのに必
要な電源をn+m個から1個にでき、またしきい値電圧
も抵抗値の比によつて任意に設定することができること
により従来に比して一段とボリユームコントロール電流
生成回路10及び30の使い勝手を向上させることがで
きる。
【0053】また上述の実施例においては、ボリユーム
コントロール電流生成回路10及び30を加算用電流源
11、31及び減算用電流源12、32の双方を用いて
構成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、加算用電流源11、31のみによつて構成しても良
い。
【0054】さらに上述の実施例においては、ボリユー
ムコントロール電流生成回路10及び30に上限設定部
13を用意する場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、コントロール電流ICONTに上限を設定する必要
がない場合には上限設定部13なしでボリユームコント
ロール電流生成回路10及び30を構成するようにして
も良い。
【0055】さらに上述の実施例においては、コントロ
ール電流ICONTをオーデイオ機器のボリユーム制御に用
いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コ
ントロール電流ICONTを他の電子機器の制御や他の制御
に用いても良い。
【0056】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、互いにし
きい値電圧が異なり、かつ電流増加率が異なる複数の電
流を足し合わせてコントロール電流とすることにより、
従来に比して1段と自由度の高いコントロール電流を容
易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコントロール電流生成回路の一実
施例を示す接続図である。
【図2】動作の説明に供する略線図である。
【図3】本発明によるコントロール電流生成回路の一実
施例を示す接続図である。
【図4】他の実施例の説明に供する接続図である。
【図5】従来のコントロール電流生成回路を示す接続図
である。
【図6】従来のコントロール電流を示す特性曲線図であ
る。
【符号の説明】
1、10、30……ボリユームコントロール電流生成回
路、2……入力段、3……出力段、11、31……加算
用電流源、12、32……減算用電流源、13……上限
設定部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ互いに異なるしきい値電圧を境に
    異なる増加率によつて電流を流す第1の電流源を複数有
    する加算電流発生手段と、 上記加算電流発生手段から供給される複数の電流を足し
    合わせる第1の電流加算手段とを具えることを特徴とす
    るコントロール電流生成回路。
  2. 【請求項2】それぞれ互いに異なるしきい値電圧を境に
    異なる増加率によつて電流を流す第2の電流源を複数有
    する減算電流発生手段と、 上記減算電流発生手段から供給される複数の電流を足し
    合わせる第2の電流加算手段と、 上記第1の電流加算手段より出力される第1の加算電流
    から上記第2の電流加算手段より出力される第2の加算
    電流を差引き、差電流を生成する電流減算手段とを具え
    ることを特徴とする請求項1に記載のコントロール電流
    生成回路。
  3. 【請求項3】上記第1の電流加算手段より出力される第
    1の加算電流と基準電流とを比較し、 上記第1の加算電流が上記基準電流に比して小さいと
    き、上記第1の加算電流を出力し、 上記第1の加算電流が上記基準電流に比して大きいと
    き、上記基準電流を出力する最大電流設定手段を具える
    ことを特徴とする請求項1に記載のコントロール電流生
    成回路。
  4. 【請求項4】上記差電流と基準電流とを比較し、 上記差電流が上記基準電流に比して小さいとき、上記差
    電流を出力し、 上記差電流が上記基準電流に比して大きいとき、上記基
    準電流を出力する最大電流設定手段を具えることを特徴
    とする請求項2に記載のコントロール電流生成回路。
  5. 【請求項5】上記第1の電流源はそれぞれ、 しきい値電圧設定用の電圧源と、 上記電圧源に直列接続された増加率設定用の抵抗手段
    と、 上記抵抗手段の一端に緩衝増幅器を介して与えられた制
    御電圧を与えるトランジスタ手段とを有し、 上記抵抗手段は、上記制御電圧と上記しきい値電圧との
    差電圧に応じた電流を流すことを特徴とする請求項1に
    記載のコントロール電流生成回路。
  6. 【請求項6】上記第1及び第2の電流源はそれぞれ、 しきい値電圧設定用の電圧源と、 上記電圧源に直列接続された増加率設定用の抵抗手段
    と、 上記抵抗手段の一端に緩衝増幅器を介して与えられた制
    御電圧を与えるトランジスタ手段とを有し、 上記抵抗手段は、上記制御電圧と上記しきい値電圧との
    差電圧に応じた電流を流すことを特徴とする請求項2に
    記載のコントロール電流生成回路。
  7. 【請求項7】上記しきい値電圧設定用の電圧源はそれぞ
    れ、両端に共通の単一電源が接続されてなる分圧用抵抗
    手段の分圧比を設定することにより上記しきい値電圧を
    発生することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載
    のコントロール電流生成回路。
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