JPH0757770B2 - オレフィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法

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JPH0757770B2
JPH0757770B2 JP62288301A JP28830187A JPH0757770B2 JP H0757770 B2 JPH0757770 B2 JP H0757770B2 JP 62288301 A JP62288301 A JP 62288301A JP 28830187 A JP28830187 A JP 28830187A JP H0757770 B2 JPH0757770 B2 JP H0757770B2
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浅沼  正
貢 伊藤
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三井東圧化学株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法
に関する。詳しくは、特定の処理を施し精製した炭化水
素溶剤を使用してオレフィン重合用遷移金属触媒成分を
製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
オレフィン重合用の触媒として、近来極めて高活性の遷
移金属触媒が開発され利用されている。中でもマグネシ
ウム化合物にチタン化合物を担持したものは高活性であ
り既に多くの種類のものが知られている例えば、ダイヤ
モンド経営開発情報 公開情報レポート'87/2 月版14〜
17)。
触媒の活性が向上すると、触媒そのものが重合阻害成分
に対して相対的に弱くなるうえに、触媒の使用量が減少
するため、比較的低濃度で保存する必要が生じてくる。
そのため従来より使用する分散媒体の精製は注意深く行
われ水、アルコール等の含OH基化合物等は厳密に管理さ
れている。
〔発明が解決すべき問題点〕
然しながら、実際に高活性の遷移金属触媒を使用するに
際して、単に上記含OH基化合物をを厳密に除去した溶剤
を分散媒体として用いても活性が劣る場合があることが
あり、その原因を除くことが望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題を解決する方法について鋭意検討
した結果、特定の処理を施し精製した炭化水素溶剤で遷
移金属触媒成分を処理することにより活性の低下しない
オレフィン重合用遷移金属触媒成分を得る方法を見出し
本発明を完成した。
即ち、本発明はマグネシウム化合物に4価のハロゲン化
チタンを担持し、ついで炭化水素溶剤で洗浄してオレフ
ィン重合用遷移金属触媒成分を製造する方法において、
該炭化水素溶剤としてX線回折スペクトルにおいて強い
回折スペクトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウム
で処理した炭化水素溶剤を用いることを特徴とするオレ
フィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法である。
本発明において、X線回折スペクトルにおいて強い回折
スペクトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウムの製
造法としては特に制限は無く種々の方法で製造可能であ
るが、例えば無水塩化マグネシウムであれば、5.75、及
び2.99オングストロームに観測される回折線が該部付近
のハローとして観測される。
またX線回折スペクトルにおいて強い回折スペクトルを
有しない無水ハロゲン化マグネシウムの簡便な製造法と
しては、通常市場で入手できる無水ハロゲン化マグネシ
ウム(ハロゲン化マグネシウム1モルに対し1モルより
少ない水分を含有していても良い)をボールミル等を用
いて粉砕処理することによってX線回折スペクトルにお
いて強い回折スペクトルを有しない無水ハロゲン化マグ
ネシウムとすることができる。また、アルコキシマグネ
シウム等のマグネシウム化合物をハロゲン化硅素等のハ
ロゲン化剤で処理しX線回折スペクトルにおいて強い回
折スペクトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウムと
する方法、或いは、アルキルマグネシウム等の有機マグ
ネシウムをハロゲン化剤で処理してX線回折スペクトル
において強い回折スペクトルを有しない無水ハロゲン化
マグネシウムとする方法等が例示される。
本発明においてX線回折スペクトルにおいて強い回折ス
ペクトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウムによる
炭化水素溶剤の処理方法としては特に制限はないが、例
えばX線回折スペクトルにおいて強い回折スペクトルを
有しない無水ハロゲン化マグネシウムと炭化水素溶剤を
混合処理し、ついで濾過あるいは静置分離することによ
り得る方法、あるいは適当な円筒状の容器にX線回折ス
ペクトルにおいて強い回折スペクトルを有しない無水ハ
ロゲン化マグネシウムを入れ、そこに適当な流速で炭化
水素溶剤を通じることで処理することも可能である。
本発明において、マグネシウム化合物に4価のハロゲン
化チタンを担持して得た遷移金属触媒成分としては特に
制限は無く、ハロゲン化マグネシウム或いはエステル、
エーテル等の電子供与性化合物で処理したハロゲン化マ
グネシウムに4価のハロゲン化チタンを担持したもの、
あるいは担体としてアルコキシマグネシウム、カルボン
酸のマグネシウム塩、或いはマグネシウム化合物以外の
不活性な無機、あるいは有機の化合物を含有するか、あ
るいは更にそれらを電子供与性の化合物で処理したもの
であってもよい。これらの遷移金属触媒成分の具体例と
しては、上述の文献に特許が多数例示されている。本発
明において重要なのは、4価のハロゲン化チタンを担持
した後、該担持した触媒を炭化水素溶剤で洗浄すること
によって遷移金属触媒成分を製造する際に特定の処理を
行った炭化水素溶剤を用いる点にある。従って炭化水素
溶剤による洗浄工程を有せず遷移金属触媒成分を製造す
る方法は本発明の範囲外である。特定の処理を行った炭
化水素溶剤を用いる事以外は、全く制限は無く従来公知
の種々の方法を適用することが可能である。
本発明において炭化水素溶剤としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等、あるいはその混合物
が挙げられる。本発明の方法で処理された溶剤を用いて
洗浄する場合には遷移金属触媒成分に対して多量の炭化
水素溶剤を使用しても問題は生じないが過剰の4価のハ
ロゲン化チタンが存在しなくなってからは遷移金属触媒
成分当たり100l/g程度に止めるのがより安全である。
〔実施例〕
以下に実施例を示し本発明を更に説明する。
実験例1 市販のn−ヘプタン1に100gの割合で塩化マグネシウ
ム(市販の無水塩化マグネシウムをボールミルで40時間
粉砕、X線回折スペクトルでは強い吸収が観測できずハ
ローが観測できただけである。)を入れ1時間攪拌処理
し、ついで静置分離して上澄みとして精製n−ヘプタン
を得た。このn−ヘプタンを用いて以下の触媒成分を合
成した。
無水塩化マグネシウム20gとテトラエトキシシラン3ml、
2塩化エチレン4mlを40時間粉砕した。得られた共粉砕
物20gを300mlのフラスコに入れ100mlのn−ヘプタン、1
00mlの四塩化チタンを加え90℃で1時間加熱処理し、次
いで静置し上澄みを除去し、さらに同様に100mlのn−
ヘプタン、100mlの四塩化チタンを加え90℃で1時間加
熱処理した。静置し上澄みを除去したのち、n−ヘプタ
ンを200ml加え固形分を洗浄する操作を10回繰り返し遷
移金属触媒成分を得た(実施例1)。また同じ操作を市
販のn−ヘプタンをそのまま(比較例1)、また市販の
n−ヘプタンをモレキュラーシーブス3Aで処理したもの
(比較例2)を用いて遷移金属触媒成分を製造した。そ
れぞれの遷移金属触媒成分について性能を5のオート
クレーブを用い、75℃で2時間塊状重合して評価した。
この時遷移金属触媒成分30mg、トリエチルアルミニウム
0.08ml、ジエチルアルミニウムクロリド0.128ml、トル
イル酸メチル0.06ml、プロピレン1.5kg、水素1.38Nl使
用した。結果は表に示す。
実験例2 実験例1と同様にハロゲン化マグネシウムで処理したト
ルエンを用いて以下の実験を行った。
300mlの丸底フラスコにマグネシウム7.4g、ジエチルエ
ーテル20ml入れ、エーテルの還流下に臭化シクロヘキサ
ン25gとジエチルエーテル50mlの混合物を1時間かけて
滴下した。ついで塩化シクロンヘキサンを18gを1時間
かけて添加しさら2時間還流下攪拌処理し、C6H11MgBr
0.5Cl0.5のエチルエーテル溶液を調製した。
次いでエチルエーテルの還流下にアリルクロライド24g
を50mlのエチルエーテルに溶解したものを3時間かけて
滴下し、さらに還流下に4時間攪拌した。
次いで室温でろ過し、固形分をエチルエーテルで洗浄
し、窒素気流で乾燥して、固形分41gを得た。得られた
固形分はMg:Cl:Brがほぼ1:0.5:1.5であり、MgBr0.5Cl
1.5であった。
上記固形分10gを200mlの丸底フラスコに入れ、四塩化チ
タン50ml、トルエン50mlを入れ、90℃で1時間攪拌処理
し、次いで静置して上澄を除去した。さらに四塩化チタ
ン50ml、トルエン50mlを入れ、90℃で1時間攪拌処理
し、次いで静置して上澄を除去し、得られた固形分を実
施例1と同様の操作で市販のトルエンを処理した精製ト
ルエンで同様の洗浄操作で10回洗浄して遷移金属触媒成
分とした。分析の結果はチタンを1.4wt%含有していた
(実施例2)。また比較のため同様に市販のトルエンを
そのまま(比較例3)、モレキュラ−シーブス3Aで乾燥
処理したトルエン(比較例4)を用い洗浄して遷移金属
触媒成分をえた。同様にプロピレンを重合することで性
能の評価を行ったが、その際遷移金属触媒成分20mg、ト
リエチルアルミニウム0.20ml、トリメトキシフェニルシ
ラシ0.05mlを用いた。
比較例5 トルエンを処理するのに市販の無水塩化マグネシウム
(和光純薬(株)製(X線回折スペクトルで塩化マグネ
シウムの結晶に基づく強いピークが観測される。))を
用いた他は実施例2と同様にしたところ、収率は24300g
/g−遷移金属触媒成分にすぎなかった。
〔発明の効果〕
本発明の方法を実施することでエチレン、プロピレン、
ブテン−1、ヘキセン−1、スチレンなどのオレフィン
の重合あるいは共重合触媒として有用な高活性な遷移金
属触媒成分を製造することができ工業的に極めて価値が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の理解を助けるためのフローチャート図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム化合物に4価のハロゲン化チ
    タンを担持し、ついで炭化水素溶剤で洗浄してオレフィ
    ン重合用遷移金属触媒成分を製造する方法において、該
    炭化水素溶剤としてX線回折スペクトルにおいて強い回
    折スペクトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウムで
    処理した炭化水素溶剤を用いることを特徴とするオレフ
    ィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法。
  2. 【請求項2】X線回折スペクトルにおいて強い回折スペ
    クトルを有しない無水ハロゲン化マグネシウムが無水ハ
    ロゲン化マグネシウムを粉砕処理して得たものである特
    許請求の範囲第1項記載の製造方法。
JP62288301A 1987-11-17 1987-11-17 オレフィン重合用遷移金属触媒成分の製造方法 Expired - Lifetime JPH0757770B2 (ja)

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