JPH0757608B2 - 鉄道車両用導通試験装置 - Google Patents

鉄道車両用導通試験装置

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JPH0757608B2
JPH0757608B2 JP3252973A JP25297391A JPH0757608B2 JP H0757608 B2 JPH0757608 B2 JP H0757608B2 JP 3252973 A JP3252973 A JP 3252973A JP 25297391 A JP25297391 A JP 25297391A JP H0757608 B2 JPH0757608 B2 JP H0757608B2
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敏幸 仲川
英雄 飯塚
昇 脇田
政英 近藤
裕之 山本
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Japan Freight Railway Co
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Japan Freight Railway Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用導通試験装
置、特に鉄道車両の複数の引き通し線についての導通試
験を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、鉄道用の各車両には、その前後に
渡って複数の引き通し線が配線されており、車両を連結
した場合には、この引き通し線も連結される。こうし
て、先頭車両から後部車両に至るまで、複数の引き通し
線が並設されることになる。このような引き通し線を介
して、種々の動力用電気信号や制御用電気信号が伝達さ
れる。
【0003】車両の点検時に、これらの引き通し線の導
通状態を確認することは非常に重要である。引き通し線
の断線、接続端子の破損などにより、電気的接触状態が
不良になると、必要な電気信号が確実に伝達されない事
態が生じる。また、車両を連結するときに、引き通し線
の接続も行われるが、このとき、誤った配線が行われる
可能性もある。導通試験は、このような導通不良の存在
および配線ミスを発見するためのものである。特に、近
年では、高速走行時におけるブレーキ性能を向上させる
ため、電磁式自動空気ブレーキが採用されており、引き
通し線が正しく配線されていないと、ブレーキに支障が
生じ、重大な事故にもなりかねない。
【0004】一般に、このような鉄道車両用の導通試験
は、2人の検査者が1組となって行っている。すなわ
ち、複数の車両を連結してなるユニット車両の前端部に
1人の検査者が立ち、後端部にもう1人の検査者が立
つ。そして、複数の引き通し線のうち所定の2本を検査
対象として選び、後端部の検査者がこの2本を短絡し、
前端部の検査者がこの2本間の導通状態を調べる。こう
して、すべての引き通し線について、順次導通試験を行
うのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法による導通試験は、非常に手間がかかると
いう問題がある。たとえば、4両を連結してなるユニッ
ト車両では、全長が80m程にもなり、2人の検査者は
80mもの距離をおいて立つことになる。このような環
境で、相互に合図を確認し合いながら、検査対象となる
引き通し線について順次試験を行ってゆく作業は、多大
な労力を必要とする作業になる。
【0006】そこで本発明は、試験作業の労力を軽減
し、効率よい導通試験を行うことのできる鉄道車両用導
通試験装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、鉄道車両の複数の引き通し線
についての導通試験を行う装置において、各引き通し線
の一方の端点と電気的に接触する複数の試験用端子を有
する試験栓と、各引き通し線の他方の端点と電気的に接
触する複数の短絡用端子を有する短絡栓と、導通試験に
必要な電力を供給する電源と、複数の試験用端子のうち
の第1のグループに属する各端子と、電源の一方の端子
との間に、それぞれ接続された表示灯と、複数の試験用
端子のうちの第2のグループに属する各端子と、電源の
他方の端子との間に、それぞれ接続されたスイッチと、
複数の短絡用端子のうちの第1のグループに属する端子
と、複数の短絡用端子のうちの第2のグループに属する
端子と、の間で対応する端子同士を1対1に接続する接
続手段と、この接続手段における端子同士の対応関係が
異なったものとなるように、端子間接続を切り換える切
換手段と、を設けたものである。
【0008】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係る鉄道車両用導通試験装置において、切換手段を
短絡栓内に設けた継電器によって構成し、この継電器を
短絡用端子に接続し、この短絡用端子に対して引き通し
線を介して接続された試験用端子に、所定の駆動信号を
与えることにより、継電器の切換動作を制御するように
したものである。
【0009】
【作 用】
(1) 本願第1の発明に係る鉄道車両用導通試験装置で
は、まず、ユニット車両の後端部(または前端部)に短
絡栓を接続し、引き通し線を2本ずつの対同士で短絡す
る。この状態で、ユニット車両の前端部(または後端
部)に試験栓を接続する。引き通し線が正しく配線され
ていれば、この状態で、特定のスイッチを押した場合に
は特定の表示灯が点灯することになる。表示灯が点灯し
ない場合や別な表示灯が点灯した場合には、断線または
配線ミスが存在することが確認できる。
【0010】本発明の特徴は、2か所において相補的な
配線ミスが生じていた場合にも、これを発見することが
できる点である。すなわち、上述の試験を完了した後、
切換手段によって、短絡栓によって短絡する引き通し線
の対の組み合わせを変えて再度試験を行う。この場合
も、やはり特定のスイッチを押すことにより特定の表示
灯(前回の試験とは異なる)が点灯する。こうして、短
絡すべき組み合わせを変えた試験を行った結果、いずれ
の場合にも正しい表示灯が点灯した場合には、2か所に
おける相補的な配線ミスも存在しないことが確認でき
る。
【0011】(2) 本願第2の発明に係る鉄道車両用導
通試験装置では、短絡栓に継電器が内蔵され、この継電
器を試験用端子側から制御することができる。したがっ
て、たとえば、ユニット車両の後端部に短絡栓を接続
し、前端部において導通試験を行っている場合、短絡栓
内における組み合わせの切り換えを、前端部から遠隔操
作することができるようになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。はじめに、従来の導通試験の方法を参考のため
に説明しておく。図1は、従来の導通試験の方法を示す
図である。この図は、4台の車両10,20,30,4
0を連結したユニット車両50についての試験を示して
いる。第1の車両10から第4の車両40に至るまで、
その前後方向に9本の引き通し線L1〜L9が配設され
ている。ユニット車両50の前端部には、この9本の引
き通し線L1〜L9の前端に接続された端子T11〜T
19が設けられ、後端部には、この9本の引き通し線L
1〜L9の後端に接続された端子T21〜T29が設け
られている。たとえば、引き通し線L1は、前端部の端
子T11から後端部の端子T21までを電気的に接続す
る導線となる。
【0013】この引き通し線は、各車両間ではケーブル
で接続されている。したがって、この接続が不完全であ
ると、接触不良を生じることになる。また、ケーブル接
続時に、誤った引き通し線同士を接続してしまう配線ミ
スが生じることもある。そこで次のような導通試験が行
われる。まず、第1の検査者が、電源1とブザー2を有
する試験器を持って、ユニット車両50の前端部に立
つ。そして、9本の引き通し線のうちの1本を共通線と
して選び、これにアース線3を接続する。図1の例で
は、引き通し線L1を共通線として選択し、アース線3
を端子T11に接続している。こうして、この検査者は
リード線4を手に持って導通試験を行うことになる。一
方、第2の検査者は、短絡線5を持って、ユニット車両
50の後端部に立つ。そして、この短絡線5の一端5a
を共通線として選択された引き通し線L1、すなわち端
子T21に接続する。こうして、この検査者は短絡線5
のもう一方の端5bを持って導通試験を行うことにな
る。
【0014】導通試験は次のようにして行う。まず、第
1の検査者はリード線4を端子T12に接触させる。同
時に、第2の検査者は短絡線5bを端子T22に接触さ
せる。引き通し線L1およびL2が正常に接続されてい
れば、この状態でブザー2が鳴動する。第1の検査者
は、ブザー2の鳴動を確認したら、続いてリード線4を
端子T13に接触させる。同時に、第2の検査者は短絡
線5bを端子T23に接触させる。こうして、引き通し
線L3についての導通試験を行う。以下、順次、引き通
し線L4〜L9についての導通試験を繰り返す。このよ
うな試験方法では、両検査者が声をかけあって合図する
などしながら、作業を進める必要があり、多大な労力を
必要とすることは前述したとおりである。
【0015】続いて、本発明による導通試験装置の基本
原理を説明する。いま、図2に示すように、6本の引き
通し線L1〜L6が配設されたユニット車両50につい
ての導通試験を行う場合を考える。この引き通し線L1
〜L6の前端部に、試験用端子A,C,E,G,I,K
を介して導通試験器100を接続し、後端部に、短絡用
端子B,D,F,H,J,Lを介して短絡栓200を接
続する。結局、引き通し線L1は端子AB間、L2は端
子CD間、L3は端子EF間、L4は端子GH間、L5
は端子IJ間、L6は端子KL間に接続された状態にな
る。導通試験器100内では、6つの試験用端子A,
C,E,G,I,Kを第1のグループに属する端子A,
C,Eと第2のグループに属する端子G,I,Kとに分
け、第1のグループに属する端子A,C,Eと、電源1
の一方の端子との間に、それぞれ表示灯U,V,Wを接
続し、第2のグループに属する端子G,I,Kと、電源
1の他方の端子との間に、それぞれスイッチX,Y,Z
を接続する。また、短絡栓200内では、6つの短絡用
端子B,D,F,H,J,Lを第1のグループに属する
端子B,D,Fと第2のグループに属する端子H,J,
Lとに分け、端子B−H,端子D−J,端子F−Lとい
うように、第1のグループに属する端子と、第2のグル
ープに属する端子と、の間で対応する対を構成し、この
対応する端子同士を1対1に接続する。
【0016】このように、短絡栓200をユニット車両
50の後端部に接続し、導通試験器100をユニット車
両50の前端部に接続しておけば、導通試験は次のよう
な簡単な操作で行うことができる。まず、導通試験器1
00におけるスイッチXを押す。すると、ユニット車両
50内の配線が正しければ、表示灯Uが点灯するはずで
ある。同様にスイッチYを押すと表示灯Vが点灯し、ス
イッチZを押すと表示灯Wが点灯するはずである。すな
わち、各スイッチと各表示灯との間には、X−U,Y−
V,Z−Wという正しい対応関係が定義でき、スイッチ
を押したときに対応する表示灯が点灯しない場合には、
該当する引き通し線の導通状態に異常が存在することが
認識できる。たとえば、図3に示すように、ユニット車
両50内部において、引き通し線L2とL3との間で誤
った接続が行われていた場合には、スイッチYを押すと
表示灯Wが点灯し、スイッチZを押すと表示灯Vが点灯
するため、配線ミスの存在を認識できる。したがって、
このような導通試験装置では、スイッチを押して正しい
表示灯が点灯するかを確認する作業を行うだけで、導通
試験を行うことが可能になる。
【0017】ところが、2か所において相補的な配線ミ
スが存在した場合、この試験装置では配線ミスを発見す
ることができない。たとえば、図4に示すように、ユニ
ット車両50内部において、引き通し線L2とL3との
間で誤った接続がなされ、更に、引き通し線L5とL6
との間でも誤った接続がなされていた場合を考える。こ
の場合、スイッチXを押すと表示灯Uが点灯し、スイッ
チYを押すと表示灯Vが点灯し、スイッチZを押すと表
示灯Wが点灯する。すなわち、各スイッチと各表示灯と
の間には、X−U,Y−V,Z−Wという正しい対応関
係が成り立ち、配線ミスを発見することはできない。
【0018】本発明では、このような場合にも対処しう
るように、短絡栓200内に切換手段を設け、端子間接
続を切り換えることができるようにしている。すなわ
ち、図5に示すように、第1のグループに属する端子
B,D,Fと、第2のグループに属する端子H,J,L
との間の端子間接続を、破線で示す状態と一点鎖線で示
す状態との2通りに切り換えられるようにしている。破
線で示す状態に切り換えれば、図3および図4に示す回
路と等価になり、各スイッチと各表示灯との間の正しい
対応関係は、X−U,Y−V,Z−Wとなる。一方、一
点鎖線で示す状態に切り換えると、回路は図6に示すも
のとなり、スイッチXを押すと表示灯はいずれも点灯せ
ず、スイッチYを押すと表示灯Uが点灯し、スイッチZ
を押すと表示灯Vが点灯する。すなわち、各スイッチと
各表示灯との間には、配線が正しい場合には、X−0,
Y−U,Z−Wという対応関係(0は対応するものがな
いことを示す)が定義できる。そこで、ユニット車両5
0内で2か所における相補的な配線ミスが存在していた
場合を考える。この場合の回路は、図7に示すようにな
る。すなわち、スイッチXを押すと表示灯はいずれも点
灯せず、スイッチYを押すと表示灯Wが点灯し、スイッ
チZを押すと表示灯Uが点灯する。すなわち、各スイッ
チと各表示灯との間には、X−0,Y−W,Z−Uとい
う誤った対応関係が成り立ち、配線ミスの存在を認識で
きる。
【0019】結局、図5に示すように、短絡栓200内
に端子間接続を切り換える機能をもった切換手段を設
け、図の破線で示す端子間接続を行った状態で、スイッ
チX,Y,Zを押し、正しい表示灯が点灯するのを確認
する試験を行った後、短絡栓200内の接続を図の一点
鎖線で示す状態に切り換え、再びスイッチX,Y,Zを
押し、正しい表示灯が点灯するのを確認する試験を行
い、すべての試験において正しい表示灯が点灯すれば、
配線ミスはなしと判断することができる。2か所に相補
的な配線ミスが存在するような場合であっても、いずれ
かの試験で配線ミスの認識がなされることになる。
【0020】最後に、本発明のより具体的な実施例を1
つ説明する。この実施例の特徴は、短絡栓200内に継
電器を設け、この継電器によって端子間接続を切り換え
るようにした点である。しかも、この継電器の制御は、
1本の引き通し線を利用して導通試験器100側で行う
ことができるように工夫してある。
【0021】この具体的な実施例の外観を図8に示す。
この装置は導通試験器100と、短絡栓200とによっ
て構成される。導通試験器100は、装置本体110と
試験栓120とからなる。検査者は、短絡栓200をユ
ニット車両50の後端部の配線ソケットに接続し、各引
き通し線の後端に短絡用端子を接触させる。続いて、試
験栓120をユニット車両50の前端部の配線ソケット
に接続し、各引き通し線の前端に試験用端子を接触させ
る。この後は、装置本体110の上面の操作パネルに配
置されたスイッチを操作し、表示灯の確認を行う作業を
行うだけで、導通試験を行うことができる。
【0022】この導通試験装置の詳細な構成を図9に示
す。図の一点鎖線で囲った部分がユニット車両50であ
り、この例では、9本の引き通し線L1〜L9が配設さ
れている。そして、このユニット車両50の前端部(す
なわち、図の左側)には、導通試験器100が接続され
ており、後端部(すなわち、図の右側)には、短絡栓2
00が接続されている。導通試験器100および短絡栓
200の基本構成は、図5に示す実施例と同じである。
すなわち、導通試験器100内では、スイッチS1〜S
4に対応して表示灯P1〜P4が点灯する。また、短絡
栓200内には、継電器R30が設けられており、この
継電器R30に電流が流れると、その動作接点であるR
31,R32,R33,R34が切り換えられる。すな
わち、動作接点R31は、通常は閉じた状態であるが、
継電器R30に電流が流れると、開いた状態となる。ま
た、動作接点R32,R33,R34は、通常は側を
保っているが、継電器R30に電流が流れると、側に
切り換えられる。継電器R30は、引き通し線L5を介
して切換スイッチSSに接続されている。したがって、
この切換スイッチSSを操作することにより、導通試験
器100側から、この継電器R30の動作を遠隔制御す
ることができる。切換スイッチSSは、最初は側を保
っているが、これを側に切り換えると、引き通し線L
5を介して継電器R30への通電が行われることにな
る。結局、ユニット車両50の前端部で作業している検
査者は、短絡栓200側の端子接続切換を切換スイッチ
SSの操作で行うことができ、わざわざユニット車両5
0の後端部まで歩いてゆく必要はない。継電器R10
は、その動作接点R11,R12,R13を切り換える
機能を有する。すなわち、通常は、動作接点R11,R
12,R13は側を保っているが、継電器R10に電
流が流れると、それぞれが側に切り換わる。また、継
電器R20は、限時継電器であり、継電器R20に電流
が流れてから2〜3秒経過してから、その動作接点R2
1が閉じる。この動作接点R21に対して並列に、ネオ
ンランプNLが接続されている。また、スイッチS5
は、表示灯の点灯テストを行うためのスイッチである。
【0023】試験栓120および短絡栓200の車両へ
の接続が完了したら、試験を開始する。まず、電源スイ
ッチS0を閉じ、導通試験器100に電源を供給する。
パイロットランプP0は、電源が投入されたことを示す
表示灯である。なお、この装置では、電源1として交流
の100V電源を用いている。続いて、各表示灯の点灯
テストを行うために、スイッチS5を投入する。これに
より、継電器R10およびR20に電流が流れて動作状
態となる。すなわち、継電器R10は、その動作接点R
11,R12,R13を側から側に切り換える。こ
れにより、表示灯P1〜P3に電流が流れ点灯する。ま
た、スイッチS5の投入により、ネオンランプNL〜ス
イッチS5〜表示灯P4という電流路が形成され、ネオ
ンランプNLが点灯する。このとき、表示灯P4にも電
流が流れるが、ネオンランプNLの点灯による電力消費
が大きいため、表示灯P4は非常に弱い発光をするだけ
である。こうして、表示灯P1〜P3およびネオンラン
プNLの点灯を確認する作業を行うことができる。な
お、継電器R20への通電により、2〜3秒後にはその
動作接点R21が閉じることになり、ネオンランプNL
のみが消灯する。これにより、表示灯P4が点灯し、す
べてのランプの点灯確認を行うことができる。
【0024】さて、各表示灯の点灯テストが完了した
ら、実際の導通試験を行う。すなわち、スイッチS5を
もとに戻す。これにより、継電器R10,R20への通
電は停止し、動作接点R11,R12,R13は側に
戻り、R21は開いた状態となる。これですべての表示
灯は消灯する。なお、切換スイッチSSは側を保って
おり、継電器R30は通電されていない。したがって、
短絡栓200内における端子接続の組み合わせは、L1
−L6,L2−L7,L3−L8,L4−L9となって
いる。この状態で、スイッチS1〜S4を1つずつ順に
押してゆき、正しい表示灯が点灯することを確認する。
ユニット車両50内の配線が正しければ、スイッチS1
を押すと表示灯P1が点灯し、スイッチS2を押すと表
示灯P2が点灯し、スイッチS3を押すと表示灯P3が
点灯し、スイッチS4を押すと表示灯P4が点灯する。
すなわち、各スイッチと各表示灯との間に、S1−P
1,S2−P2,S3−P3,S4−P4なる対応関係
が定義できる。
【0025】続いて、短絡栓200内の端子間接続の組
み合わせを切り換える。すなわち、切換スイッチSSを
側に切り換える。これにより、継電器R30が通電
し、その動作接点R31は開いた状態となり、R32,
R33,R34は側に切り換えられる。すると、短絡
栓200内における端子接続の組み合わせは、L1−L
7,L2−L8,L3−L9となり、L4とL6は浮い
た状態となる。この状態で、スイッチS1〜S4を1つ
ずつ順に押してゆき、正しい表示灯が点灯することを確
認する。ユニット車両50内の配線が正しければ、スイ
ッチS1を押すといずれの表示灯も点灯せず、スイッチ
S2を押すと表示灯P1が点灯し、スイッチS3を押す
と表示灯P2が点灯し、スイッチS4を押すと表示灯P
3が点灯する。すなわち、各スイッチと各表示灯との間
に、S1−0,S2−P1,S3−P2,S4−P3な
る対応関係が定義できる。
【0026】こうして、切換スイッチSSを側にした
状態での試験と、側にした状態での試験と、の両方を
行い、いずれの場合にも正しい表示灯が点灯すれば、配
線は正しいと判断することができる。
【0027】最後に、ネオンランプNLの機能について
説明する。いま、図10に示すように、ユニット車両5
0内で引き通し線L4とL5とが互いに取り違えられた
ような配線ミスが存在した場合を考える。前述のよう
に、引き通し線L5は、継電器R30を動作させるため
の制御線として利用されているため、このような配線ミ
スが生じると不都合な現象が起こる。すなわち、切換ス
イッチSSを側に保った状態で、スイッチS4を押す
試験を行うと、継電器R30を通って表示灯P4に電流
が供給されてしまうのである。このため、引き通し線L
4についての誤配線が行われているにもかかわらず、正
しい表示灯P4が点灯してしまう。なお、継電器R30
が通電することにより、その動作接点R34が側に切
り換わろうとするため、一種の不安定な振動状態が継続
することになる。ただ、実際には、継電器R30を完全
に動作させることはできず、動作接点R34が側に切
り換わることはない。いずれにせよ、このような誤配線
に対して正しい表示灯P4が点灯するのは問題である。
【0028】そこで、ネオンランプNLを回路の図の位
置に挿入しておく。図9に示すように、正しい配線がな
されていた場合、スイッチS4を押しても、ネオンラン
プNLの両端子間は短絡された状態となり、点灯はしな
い。ところが、図10に示すように、誤った配線がなさ
れていた場合にスイッチS4を押すと、継電器R30の
図の左側の端子から供給される電流によってネオンラン
プNLが点灯する。こうして、引き通し線L4,L5同
士の誤配線についての検出を、ネオンランプNLの点灯
によって行うことができる。
【0029】以上、本発明を図示するいくつかの実施例
に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施
可能である。上述の実施例では、9本の引き通し線を備
えたユニット車両50についての導通試験を説明した
が、試験対象となる引き通し線は何本でもかまわない。
たとえば、図9に示す試験装置を用いて、8本の引き通
し線についての試験を行う場合は、引き通し線L6が断
線しているものと仮定して、引き通し線L1〜L5,L
7〜L9の8本についての試験を行えばよい。また、上
述の実施例では、短絡栓200内の継電器の制御を、引
き通し線を利用して行っていたが、別個に設けた専用制
御線で制御するようにしてもかまわない。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり本発明による鉄道車両用導
通試験装置によれば、ユニット車両の一端に導通試験器
を接続し、もう一端に短絡栓を接続し、しかも短絡栓に
よる端子接続の組み合わせを切り換えるようにしたた
め、試験作業の労力を軽減し、効率よい導通試験を行う
ことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道車両についての従来の導通試験の方法を示
す図である。
【図2】本発明に係る導通試験装置の基本構成を説明す
る図である。
【図3】図2に示す装置において、配線ミスが存在する
場合の動作を説明する図である。
【図4】図2に示す装置において、2か所において相補
的な配線ミスが存在する場合の動作を説明する図であ
る。
【図5】図2に示す装置における短絡栓内に、端子間接
続の切換手段を設けた導通試験装置を示す図である。
【図6】図5に示す装置において、短絡栓内の切り換え
を行った状態を示す図である。
【図7】図5に示す装置において、2か所において相補
的な配線ミスが存在する場合の動作を説明する図であ
る。
【図8】本発明のより具体的な実施例に係る導通試験装
置の外観図である。
【図9】図8に示す装置の内部構成を示す回路図であ
る。
【図10】図8に示す装置において、配線ミスが存在す
る場合の動作を説明する回路図である。
【符号の説明】 1…電源 2…ブザー 3…アース線 4…リード線 5…短絡線 10,20,30,40…車両 50…ユニット車両 100…導通試験器 110…装置本体 120…試験栓 200…短絡栓 L1〜L9…引き通し線 NL…ネオンランプ P0〜P4…表示灯 R10,R20,R30…継電器 R11,R12,R13,R21,R31,R32,R
33,R34…動作接点 S0〜S5…スイッチ SS…切換スイッチ T11〜T19…試験用端子 T21〜T29…短絡用端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の複数の引き通し線についての
    導通試験を行う装置であって、 各引き通し線の一方の端点と電気的に接触する複数の試
    験用端子を有する試験栓と、 各引き通し線の他方の端点と電気的に接触する複数の短
    絡用端子を有する短絡栓と、 導通試験に必要な電力を供給する電源と、 前記複数の試験用端子のうちの第1のグループに属する
    各端子と、前記電源の一方の端子との間に、それぞれ接
    続された表示灯と、 前記複数の試験用端子のうちの第2のグループに属する
    各端子と、前記電源の他方の端子との間に、それぞれ接
    続されたスイッチと、 前記複数の短絡用端子のうちの第1のグループに属する
    端子と、前記複数の短絡用端子のうちの第2のグループ
    に属する端子と、の間で対応する端子同士を1対1に接
    続する接続手段と、 前記接続手段における端子同士の対応関係が異なったも
    のとなるように、端子間接続を切り換える切換手段と、 を備えることを特徴とする鉄道車両用導通試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の試験装置において、 切換手段を短絡栓内に設けた継電器によって構成し、こ
    の継電器を短絡用端子に接続し、この短絡用端子に対し
    て引き通し線を介して接続された試験用端子に、所定の
    駆動信号を与えることにより、前記継電器の切換動作を
    制御するようにしたことを特徴とする鉄道車両用導通試
    験装置。
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