JPH0757578B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH0757578B2
JPH0757578B2 JP61100133A JP10013386A JPH0757578B2 JP H0757578 B2 JPH0757578 B2 JP H0757578B2 JP 61100133 A JP61100133 A JP 61100133A JP 10013386 A JP10013386 A JP 10013386A JP H0757578 B2 JPH0757578 B2 JP H0757578B2
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tnp
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engine
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジン駆動系に介在される無段変速機の変
速比を、例えばスロットルバルブ開度等で表わされるエ
ンジン負荷と変速機の目標入力回転数とをパラメータと
する変速制御特性に基づいて制御する無段変速機の制御
装置に関する。
(従来技術) 自動車等のエンジンの出力を車輪に効率的に伝達するた
めにエンジンの駆動系に介在せしめられる変速機の1つ
として、例えば特開昭60−95258号公報に記載されてい
るような、変速比を所定の範囲内で連続的に無段階で変
化させることのできるVベルト式の無段変速機が知られ
ている。
この様な無段変速機においては、上記公報にも記載され
ているように、一般に第10図に示す様な変速制御特性、
即ち例えばスロットルバルブ開度Thで表わされるエンジ
ン負荷と変速機の入力軸の目標回転数(目標入力回転
数)TNpとをパラメータとし、該バルブ開度Thの減少に
伴なって該目標入力回転数TNpが減少(この場合のTNpの
減少にはTNp不変も含む)するように設定して成る変速
制御特性に基づいて、上記変速機の入力軸の回転数(入
力回転数)Npを、各スロットルバルブ開度Thにおいてそ
の開度Thに対応する目標入力回転数TNpになるように変
速比の制御が行なわれる。例えば図中スロットルバルブ
開度Th1においてある時点で入力回転数がNp1aである場
合にはその回転数がTNp1になるように変速機をシフトダ
ウンさせて変速比を大きくする変速比制御が行なわれ、
回転数がNp1bである場合には反対にその回転数がTNp1
なるように変速機をシフトアップさせて変速比を大きく
する変速比制御が行なわれる。
なお、ここで変速比とは、変速機の入力軸の回転数を変
速機の出力軸の回転数で除したものを意味する。また、
上記第10図に示す特性は燃費経済等を考慮して決定され
た変速比制御特性である。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、上記の如き特性に基づいて上記の如き方式、
即ちあるスロットルバルブ開度に対しては常に変速機入
力回転数Npをそのバルブ開度に対応する目標入力回転数
TNpに保つように制御する方式においては、例えばアク
セルを踏み込んだアクセルON状態からアクセルの踏み込
みを解除したアクセルOFF状態に移行した場合、十分な
エンジンブレーキが得られないあるいは変速機がシフト
アップして瞬間的にではあるが車両がわずかに加速さ
れ、運転者のアクセル操作に反する動きを車両がすると
いう不都合が考えられる。
即ち、車速V(変速機の出力軸回転数に対応する)と変
速機の入力軸回転数Npとの関係を示す第11図に示されて
いるように、変速機の変速比変化範囲をAとした場合、
例えば前述のバルブ開度Th1で発進したとすると上記V
とNpとの関係は矢印Bで示す通りとなる。即ち、NpがTN
p1になるまでは変速比最大ライン(手動変速のLowに相
当するライン)に沿ってNpが上昇し、TNp1を越えると前
述の如くシフトアップ領域に入るので以後はTNp1を維持
しながらシフトアップを続けて車速Vが増大し、変速比
最大ライン(手動変速のオーバードライブODに相当する
ライン)までくると、それ以上はシフトアップできない
のでそのラインに沿ってNpおよびVが上昇する。そし
て、この様に変速比最小ライン上で走行している場合に
おいてアクセルをOFF状態にし、スロットルバルブ開度
を全閉状態にすると、図中矢印Cの如く変速比最小ライ
ンに沿ってNpが下がり、スロットルバルブ全閉時におけ
る目標入力回転数TNp0(第10図参照)まで下がったとこ
ろではじめてシフトダウン領域に入り、従ってこのシフ
トダウン領域に入るまでの高車速領域Dにおいてはエン
ジンブレーキはきかず、それ以下の低車速領域Eに入っ
てはじめてエンジンブレーキがききはじめる。また、例
えば第11図中点Fの状態で定常走行している場合にアク
セルをOFF状態にすると、この点Fの状態は変速比が最
小ではなく、従ってアクセルをOFF状態としたことによ
ってシフトアップ状態に移行するので矢印Gの如く例え
ば変速比が最小になるまでシフトアップされ、その後前
述の矢印Cと同様の経路をたどることとなり、この場合
はアクセルをOFF状態にした時点でエンジンブレーキが
きかないだけでなく瞬間的にではあるがシフトアップさ
れ、どちらかというと車両は加速される状態になる。
第12図は、このアクセルOFF時のシフトアップの一例を
示すタイムチャートである。
そこで、エンジン負荷が実質的に零である時例えばスロ
ットルバルブ全閉時の目標入力回転数TNP0を低エンジン
負荷時例えばスロットルバルブ開度が小の時の目標入力
回転数よりも大であるように設定し、これによって高車
速域においてアクセルをOFF状態にした場合でも直ちに
もしくは速やかにエンジンブレーキがきくように無段変
速機の変速比を制御することが考えられる。
ところで、上記のようにエンジン負荷が実質的に零であ
る時の目標入力回転数TNP0が低エンジン負荷時の目標入
力回転数よりも大であるように設定されている場合は勿
論のこと、そうでない場合においても、エンジン負荷が
実質的に零である時の目標入力回転数TNP0が一定値であ
ると、各車速における定常走行時からアクセルOFFにし
たときのエンジンブレーキのききがバラバラとなり、一
定の減速感を得ることができないという問題が生じる。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、各車速における定常
走行時からアクセルOFFにしたときの減速感のバラツキ
を抑制することができる無段変速機の制御装置を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、各車速における定常走行時からア
クセルOFFにしたときの減速感のバラツキを抑制するこ
とができると共に、低車速域においてエンジンブレーキ
がきき過ぎることのない無段変速機の制御装置を提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明に係る無段変速機の制御装置は、上記目的を達成
するため、エンジン負荷が実質的に零である時例えばス
ロットルバルブ全閉時(アクセルがOFF状態にあるとき
に対応するもので、必ずしもスロットルバルブ開度が零
である必要はない)の目標入力回転数TNp0が車速の減少
に伴って減少する車速の関数であってかつ横軸に車速を
縦軸に目標入力回転数をとった場合におけるその関数の
傾きが変速比一定の傾きより小さい関数として設定され
ていることを特徴とする。
上記関数は横軸に車速を縦軸に目標入力回転数をとった
場合におけるその関数の傾きが低車速域において大きく
なるように設定することができる。
なお、本発明にかかる無段変速機の制御装置において
は、上記の様に高車速域においてアクセルをOFF状態に
した場合でも直ちにもしくは速やかにエンジンブレーキ
がきくように、エンジン負荷が実質的に零である時の目
標入力回転数TNP0を低エンジン負荷時時の目標入力回転
数よりも大であるように設定されたものとすることがで
きる。この場合におけるエンジン負荷が実質的に零であ
る時の目標入力回転数TNp0が低エンジン負荷時の目標入
力回転数よりも大であるように設定されるとは、必ずし
も全ての車速域において大であるように設定されるとい
う意味ではなく、少なくとも所定の高車速域においては
大であるように設定されるという意味である。
(発明の効果) 本発明に係る無段変速機の制御装置は、上記の如く、エ
ンジン負荷が実質的に零である時の目標入力回転数TNP0
が車速の減少に伴って減少する車速の関数であってかつ
横軸に車速を縦軸に目標入力回転数をとった場合におけ
るその関数の傾きが変速比一定の傾きより小さい関数と
して設定されているので、上記目標入力回転数TNP0が一
定値として設定されている場合に比して、各車速におけ
る定常走行時からのアクセルOFFにしたときの減速感の
バラツキを抑制し、減速感の均一化を図ることができ
る。
また、本発明にかかる制御装置は、上記目標入力回転数
TNP0の関数を横軸に車速を縦軸に目標入力回転数をとっ
た場合におけるその関数の傾きが低車速域において大き
くなるように設定した関数とすることができ、その様に
した場合には、低車速域例えば40km/h以下の領域におけ
るシフトダウンを遅らせることができ、その結果低車速
域におけるエンジンブレーキのききすぎを緩和し、適度
な減速感を得ることができる。
なお、本発明にかかる制御装置は、エンジン負荷が実質
的に零である時の目標入力回転数TNp0が低エンジン負荷
時の目標回転数よりも大であるように、特に少なくとも
高車速域においては大であるように設定された変速制御
特性に基づいて変速比制御を行うように構成することが
でき、そのように構成すれば、高車速走行状態からアク
セルOFFにした場合、その時の入力回転数NpがそのTNp0
よりも小である場合が従来よりも多くなり、その場合に
はアクセルOFFによって直接シフトダウン領域に入るの
で直ちにエンジンブレーキをきかせることができ、ま
た、上記NpがTNp0よりも大きい場合には直ちにエンジン
ブレーキをきかせることはできないが、NpがTNp0まで減
少する時間が従来よりも短縮されるので速やかにエンジ
ンブレーキをきかせることができる。
従って、上記エンジン負荷が実質的に零である時の目標
入力回転数TNP0が低エンジン負荷時の目標入力回転数よ
りも大であるように設定されていないものに比して、よ
り高車速域においてエンジンブレーキをきかせることが
できる。
(実施例) 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明
する。
第1図は、本発明に係る制御装置と、該制御装置によっ
て制御される無段変速機等から成る自動車のエンジン駆
動系の一例を示す図である。
第1図において、1はエンジンで、該エンジン1の出力
(回転)は、クラッチ2、ギアボックス3,無段変速機4,
デファレンシャルギア5を介して、駆動輪6へ伝達され
るようになっており、エンジン1から駆動輪6までの間
の動力伝達機構が、エンジン駆動系を構成している。
前記エンジン1には、吸気マニホールド7を介して吸気
管8が接続され、該吸気管8内に配設したスロットルバ
ルブ9の開度を調整することにより、エンジン1の出力
が調整される。また、前記ギアボックス3は、後述する
ように、手動操作によって、R(リバース),N(ニュー
トラル),D(ドライブ),L(ロー)の各レンジをとりう
るようになっている。さらに、クラッチ2の断続および
無段変速機4の変速比制御は、油圧を利用したアクチュ
エータを制御することにより、後述するようにそれぞれ
自動的に行なわれるようになっている。
次に前記クラッチ2,ギアボックス3,無段変速機4につ
き、第2図に基づいて順次説明することとする。
前記クラッチ2は、エンジン1のクランクシャフトとも
なるクラッチ入力軸21と、該入力軸21に対して回転自在
なクラッチ出力軸22とを有する。このクラッチ出力軸22
には、クラッチディスク23がスプライン嵌合され、該ク
ラッチディスク23を、クラッチ入力軸21と一体のフライ
ホイール24に圧接することによって、両軸21と22がつな
がった接続状態となり、逆にクラッチディスク23とフラ
イホイール24とが離間すると両端21と22との連動が断た
れた切断状態となる。このようなクラッチディスク23の
フライホイール24に対する圧接,離間を行なうため、出
力軸22にはスリーブ25が摺動自在かつ回転自在に嵌合さ
れて、該スリーブ25には、支点26を中心にして揺動自在
とされた皿ばね等のばね部材27の一端部が連結される一
方、該ばね部材27の他端部が、クラッチディスク23の背
面に臨まされたクラッチプレッシャプレート28に連結さ
れている。これにより、スリーブ25が第2図右方動する
と、ばね部材27を介してクラッチプレッシャプレート28
すなわちクラッチディスク23が同図左方へ変位された接
続状態となり、逆にこの接続状態からスリーブ25が第2
図左方動すると切断状態となる。
前記スリーブ25の第2図左右方向変位位置の調整は、シ
リンダ装置29により行なわれるようになっている。すな
わち、シリンダ装置29のピストンロッド30が、支点31を
中心にして揺動自在な揺動アーム32の一端部に連結され
る一方、該揺動アーム32の他端部が前記スリーブ25の背
面に臨まされている。また、シリンダ装置29のピストン
33によって画成された油室34が、配管35を介して三方電
磁切換弁からなるクラッチソレノイドバルブ36に接続さ
れ、該クラッチソレノイドバルブ36は、油圧ポンプ37の
吐出側より伸びる配管38、およびリザーバタンク39より
伸びる配管40に、それぞれ接続されている。そして、油
圧ポンプ37の吸込側は、フィルタ41が接続されてリザー
バタンク39より伸びる配管42が接続されている。
前記クラッチソレノイドバルブ36は、接続用と切断用と
の2つのソレノイド36a,36bを有し、接続ソレノイド36a
を励磁(切断ソレノイド36bは消磁)した際に、油圧ポ
ンプ37とシリンダ装置29の油室34とが連通されて、ピス
トンロッド30が伸長され、クラッチ2が接続される。そ
して、この接続時におけるクラッチ2の伝達トルクは、
油室34に対する油液供給量を多くするほど大きくなる
(クラッチディスク23のフライホイール24に対する圧接
力が大きくなる)。また、切断ソレノイド36bを励磁
(接続ソレノイド36aは消磁)した際には、上記油室34
がリザーバタンク39に開放されて、ピストンロッド30が
リターンスプリング43によって縮長されて、クラッチ2
が切断される。さらに、両ソレノイド36a,36bを共に消
磁した際には、油室34は密閉状態となって、ピストンロ
ッド30はそのままの状態に保持される。
前記ギアボックス3は、その入力端がクラッチ出力軸22
によって構成されており、該クラッチ出力軸22には、第
1ギア51とこれよりも小径の第2ギア52とが一体形成さ
れている。この出力軸22に対しては、これと平行にギア
ボックス出力軸53が配設されると共に、該両軸22と53と
の中間において、第2ギア52と常時噛合うバックギア54
が配設されている。上記ギアボックス出力軸53には、第
1ギア51と常時噛合う大径の中間ギア55が回転自在に嵌
合される一方、スリーブ56が一体化されている。そし
て、このスリーブ56に対しては、クラッチギア57が常時
スプライン嵌合され、該クラッチギア57は、その軸方向
変位に伴なって、第2図に示すように、中間ギア55に対
してもスプライン嵌合可能とされている。
このようなギアボックス3は、そのクラッチギア57が第
2図に示すように最右方位置にあるときに、クラッチ出
力軸22の回転が、第1ギア51,中間ギア55,クラッチギア
57,スリーブ56を介してギアボックス出力軸53に伝達さ
れ、このときの出力軸53の回転方向が自動車の前進方向
に相当する。また、クラッチギア57を第2図最左方位置
に変位させたときは、クラッチ出力軸22の回転が、第2
ギア52,バックギア54,クラッチギア57,スリーブ56を介
してギアボックス出力軸53に伝達され、このときの出力
軸53の回転方向が、自動車の後退方向に相当する。さら
に、クラッチギア57が第2図左右方向中間ストローク位
置にあるときは(クラッチギア57が中間ギア55とスプラ
イン嵌合せず、かつバックギア54とも噛合しない位置に
あるとき)クラッチ出力軸22とギアボックス出力軸53と
の連動が遮断されたニュートラル状態となる。
前記クラッチギア57の変位位置の調整は、シリンダ装置
58によって行なわれるようになっている。すなわち、シ
リンダ装置58のピストンロッド59が、連動アーム60を介
してクラッチギア57に連係されて、ピストンロッド59が
伸長した際には、クラッチギア57が第2図左方へ変位さ
れるようになっている。このシリンダ装置58は、そのピ
ストン61によって2つの油室62,63が画成され、油室62
は配管64を介して、また油室63は配管65を介して、三方
切換弁からなるマニュアルバルブ66にそれぞれ接続され
ている。そして、マニュアルバルブ66は、配管67を介し
て前記油圧ポンプ37に、また配管68を介してリザーバタ
ンク39に、それぞれ接続されている。
このようなマニュアルバルブ66は、支点69を中心にして
揺動自在な操作レバー70を手動操作することにより、そ
の切換えが行なわれるもので、操作レバー70は、第2図
時計方向へ揺動されるのに伴なって、順次Rレンジ,Nレ
ンジ,Dレンジ,Lレンジをとり得るようになっている。こ
のRレンジ位置においては、油室62が油圧ポンプ37に連
通されると共に、油室63がリザーバタンク39に開放され
ることにより、ピストンロッド59が伸長し、ギアボック
ス3は後退状態となる。また、Nレンジ位置にあって
は、両油室62,63共にリザーバタンク39に開放されて、
リターンスプリング71のバランス作用により、ピストン
ロッド59すなわちクラッチギア57が中間ストローク位置
となって、ギアボックス3は前述したニュートラル位置
となる。さらに、Dレンジ位置にあっては、油室62がリ
ザーバタンク39に開放されると共に、油室63が油圧ポン
プ37に連通されて、ピストンロッド59が縮長し、ギアボ
ックス3は前述した前進状態となる。なお、Lレンジ位
置の際には、マニュアルバルブ66はDレンジと同じ位置
とされる。
前記無段変速機4は、互いに平行な入力軸81と出力軸82
とを有し、入力軸81にはプライマリプーリ83が、また出
力軸82にはセカンダリプーリ84が設けられて、該両プー
リ83と84との間には、Vベルト85が巻回されている。プ
ライマリプーリ83は、入力軸81と一体の固定フラジ86
と、該入力軸81に対して摺動変位可能な可動フランジ87
とから構成され、該可動フランジ87は、油圧アクチュエ
ータ88に対する油液供給量が増加するのに伴なって固定
フランジ86へ接近して、Vベルト85のプライマリプーリ
83に対する巻回半径が大きくなるようにされている。ま
た、セカンダリプーリ84も、プライマリプーリ83と同様
に、出力軸82と一体の固定フランジ89と、該出力軸82に
対して摺動変位可能な可動フランジ90とから構成され、
該可動フランジ90は、油圧アクチュエータ91に対する油
液供給量が増加するのに伴なって固定フランジ89へ接近
して、Vベルト85のセカンダリプーリ84に対する巻回半
径が大きくなるようにされている。
前記油圧アクチュエータ88は、配管92を介して、また油
圧アクチュエータ91は配管93を介して、三方電磁切換弁
からなる変速ソレノイドバルブ94にそれぞれ接続され、
該変速ソレノイドバルブ94は、配管95を介して油圧ポン
プ37に、また配管96を介してリザーバタンク39に、それ
ぞれ接続されている。
前記変速ソレノイドバルブ94は、増速用,減速用の2つ
のソレノイド94a,94bを有して、増速ソレノイド94aを励
磁(減速ソレノイド94bは消磁)した際には、油圧アク
チュエータ88が油圧ポンプ37に連通されると共に、油圧
アクチュエータ91がリザーバタンク39に開放されるの
で、Vベルト85のプライマリプーリ83に対する巻回半径
が大きくなる一方、セカンダリプーリ84に対する巻回半
径が小さくなり、出力軸82はその回転数が増加する増速
状態となる(変速比小)。また、減速ソレノイド94bを
励磁(増速ソレノイド94aは消磁)した際には、逆に、
油圧アクチュエータ91が油圧ポンプ37に連通されると共
に、油圧アクチュエータ88がリザーバタンク39に開放さ
れるので、Vベルト85のプライマリプーリ83に対する巻
回半径が小さくなる一方、セカンダリプーリ84に対する
巻回半径が大きくなって、出力軸82はその回転数が減少
する減速状態となる(変速比大)。さらに、両ソレノイ
ド94a,94b共に消磁されると、Vベルト85の両プーリ83,
84に対する巻回半径が不変とされる(変速比固定)。勿
論、変速比は、入力軸81の回転数を出力軸82の回転数で
除したものである(Vベルト85のセカンダリプーリ84に
対する巻回半径をプライマリプーリ83に対する巻回半径
で除したもの)。
なお、第2図中97は、電磁リリーフバルブであり、後述
するクラッチ制御,変速比制御に際しては図示の位置を
保持し続けているものである。
第1図,第2図において、101はコントロールユニット
で、該コントロールユニット101に対しては、各センサ1
02〜109からの出力が入力される一方、該コントロール
ユニット101からは、クラッチソレノイドバルブ36,変速
ソレノイドバルブ94,リリーフバルブ97に対して出力さ
れる。前記各センサ102〜109について説明すると、セン
サ102は、スロットルバルブ9の開度を検出するスロッ
トルセンサである。センサ103は、エンジン1の回転数N
E(実施例ではクラッチ入力軸21の回転数Eと同じ)を
検出する回転数センサである。センサ104は、クラッチ
出力軸22の回転数Cを検出する回転数センサである。セ
ンサ105は、操作レバー70のR,N,D,Lの位置を検出するポ
ジションセンサである。センサ106は、無段変速機4の
入力軸81の回転数Npを検出する回転数センサである。セ
ンサ107は、無段変速機4の出力軸82の回転数すなわち
車速を検出する車速センサである。センサ108は、アク
セルペダル110の開度を検出するためのアクセルセンサ
である。センサ109は、ブレーキペダル111が操作されて
いるか否かを検出するためのブレーキセンサである。
次に前記コントロールユニット101による制御内容につ
いて、第3図〜第8図に基づいて説明する。
第3図は、全体の処理系統を示すフローチャートであ
り、先ず、ステップS1においてシステムイニシャライズ
された後、ステップS2において制御に必要な各種データ
が入力され、その後、ステップS3におけるクラッチ制
御、ステップS4における変速比制御が行なわれることと
なる(応答性を考慮してステップS4の制御の際に読込ま
れるものもある)。なお、以下の説明では、クラッチ制
御のためのルーチンと、変速比制御のためのルーチンと
に分説していくこととする。
I.クラッチ制御ルーチン(第4図) 先ず、ステップ121で、操作レバー70すなわちギアボッ
クス3がNレンジにあるか否かが判定され、Nレンジに
ない場合は、ステップ122へ移行する。このステップ122
では、車速が大きい(例えば10Km/h以上)か否かが判定
され、車速が大きい場合は、ステップ123で車速フラグ
がセットされた後、ステップ124へ移行する。
前記ステップ124では、クラッチ入力軸21の回転数Eの
微分値E′を求めて、該微分値E′が回転数上昇を示す
正であるか否かが判定され、微分値E′が正であるとき
には、ステップ125へ移行する。このステップ125では、
クラッチ入力軸21の回転数Eがクラッチ出力軸22の回転
数Cより大きいか否かが判定されて、E>Cである場合
は、ステップ126へ移行する。そして、このステップ126
では、クラッチソレノイドバルブ36の接続ソレノイド36
aを励磁する一方、切断ソレノイド36bを消磁して、クラ
ッチ2を接続すなわちその伝達トルクを増大させる。ま
た、ステップ125でE>Cではないと判定されたときに
は、ステップ128へ移行して、クラッチソレノイドバル
ブ36の接続,切断ソレノイド36a,36b共に消磁して、ク
ラッチ2の伝達トルクをそのままに保持する。
また、ステップ124で、E′>0でないと判定されたと
きは、ステップ127へ移行し、ここでE<Cであるか否
かが判定される。そして、E<Cのときは、ステップ12
6へ移行して、クラッチ2が接続され、またE<Cでな
いときはステップ128へ移行してクラッチ2の接続状態
をそのままに保持する。
上述したステップ124から125への流れは、クラッチ入力
軸21の回転が上昇しているときを前提としており、ステ
ップ125から126への流れはクラッチ入力軸21の回転数E
がクラッチ出力軸22の回転数Cよりも大きいときである
ので、クラッチ2の伝達トルクを大きくする必要があ
り、このためクラッチ2の伝達トルクを大きくすべくそ
の接続を行なうのである。この場合は、例えば自動車の
発進時におけるいわゆる半クラッチの状態に相当する。
また、ステップ125から128への流れは、クラッチ2の伝
達トルクが丁度釣合っているときであるので、該クラッ
チ2をその状態に保持するものであり、この場合は例え
ば定常走行状態に相当する。
逆に、ステップ124から127への流れは、クラッチ入力軸
21の回転数が減少しているときを前提としており、クラ
ッチ入出力軸21と22との伝達トルクの授受が丁度ステッ
プ124から125への流れとは逆になるため、ステップ127
における判定を、ステップ125における判定とは逆にE
<Cであるか否かをみるようにしてある。なお、ステッ
プ127から126への流れは、例えば操作レバー70を、Nレ
ンジとしたまま走行している状態で、Dレンジへ変化さ
せたような場合に相当し、この場合もいわゆる半クラッ
チ状態を形成する。また、ステップ127から128への流れ
は、例えばエンジンブレーキを使用した減速走行状態に
相当する。
一方、前記ステップ121において、Nレンジであると判
定されると、ステップ129で車速フラグをリセットした
後、ステップ130へ移行する。このステップ130では、ク
ラッチソレノイドバルブ36の接続ソレノイド36aを消磁
する一方、切断ソレノイド36bを励磁して、クラッチ2
を切断する。すなわち、この場合は、運転者自身がニュ
ートラル状態を要求していることが明確なので、無条件
にクラッチ2を切断する。
また、ステップ122で車速が小さいと判定されたとき
は、ステップ131へ移行し、ここでアクセルペダル110が
踏まれているONであるか否かが判定される。このアクセ
ルがONでないときすなわちOFFのときは、エンジン1の
出力を要求していないときなので、ステップ132へ移行
して、車速フラグがセットされているか否かが判定され
る。そして、車速フラグがセットされているときは車速
が未だ十分に低下していないときであり、このときはス
テップ133へ移行し、ここでブレーキペダル111が踏まれ
たONであるか否かが判定される。そして、ブレーキがON
されているときはステップ134へ移行して、ここでエン
ジン回転数NEが1500rpm以下であると判定されると、ス
テップ129を経てステップ130へ移行する(クラッチ2の
切断)。また、ステップ133でブレーキがONされていな
いと判定されたときは、ステップ135へ移行して、ここ
でエンジン回転数NEが1000rpm以下であると判定される
と、ステップ129を経てステップ130の処理が行なわれる
(クラッチ2の切断)。そして、エンジン回転数NEが、
ステップ134で1500rpm以下ではないと判定された場合お
よびステップ135で1000rpm以下ではないと判定された場
合は、ステップ124へ移行して前述した処理がなされ
る。
このように、ブレーキのON,OFFでクラッチ2の切断を行
なうか否かの判定基準としてのエンジン回転数NEの大き
さを異ならせたのは、ブレーキ(ON)時にあっては車速
の低下が非ブレーキ時よりも早いことを考慮して、エン
ストの危険を回避するのに余裕をもたせるためである。
なお、ステップ132において車速フラグがセットされて
いないと判定されたときは、エンスト防止のため、ステ
ップ129を経てステップ130の処理がなされる(クラッチ
2の切断)。
II.変速比制御ルーチン(第8図) この変速比制御は、変速機の制御装置である前記コント
ロールユニット101により、第5図および第6図によっ
て説明される様な変速制御特性に基づいて行なわれる。
かかる変速比制御特性は、第5図に示す様にスロットル
バルブ開度Thの減少に伴なって変速機の目標入力回転数
TNpが減少すると共にスロットルバルブ全閉時の目標入
力回転数TNp0は、第6図に2本の直線H1,H2で示すよう
に車速Vの減少に伴なって減少する車速の関数Hであっ
て、少なくとも高車速域においてはそのTNp0が低スロッ
トルバルブ開度等のTNp、例えば第5図のスロットルバ
ルブが全閉になる前の最小TNpよりも大になるような車
速の関数として設定され、かつその関数は、横軸に車速
を縦軸に目標入力回転数をとった場合における該関数の
傾き(以下本関数の傾きは全て上記の様に横軸に車速を
縦軸に目標入力回転数をとった場合の傾きを意味す
る。)が第6図に示す様に低車速域において高車速域よ
りも大きくなるように、即ち低車速域における直線H2
傾きが高車速域における直線H1の傾きよりも大きくなる
ように設定されると共に、その関数の傾き特に高車速域
における直線H2の傾きは変速比一定の傾きよりも小さく
なるように設定されているものである。なお、上記第5
図に示す特性例は、高車速域中のある車速の下における
特性例であり、この車速の下ではTNp0=3500rpmに設定
されている。もちろん、車速が変化すると、前述の如く
例えば第6図の直線Hに従ってこのTNp0のみが図中左右
に変化する。
制御方法は、前述の如く変速機入力回転数Npが常に各Th
に対して該Thに対応するTNpとなるようにシフトアップ
およびシフトダウンを行なうものである。
TNp0を上述の如く低スロットルバルブ開度時のTNpより
大きく設定することによって、アクセルONからアクセル
OFFにしたときの問題点、即ち高車速域でエンジンブレ
ーキがきかないあるいは大きくシフトアップするという
不都合を解決し、あるいは減少させることができる。
つまり、第6図に示す様に、今点Iの状態で定常走行し
ているときにアクセルOFFにすると、従来の如くアクセ
ルOFF時におけるTNp0が直線Jの様に低く設定されてい
る場合は、NpとVとは矢印Kに沿って移行し、既に前述
の如くNpが直線J以下となる低車速域に入るまではエン
ジンブレーキがきかなかったが、本実施例ではTNp0が直
線H1の如く少なくとも高車速域において直線Jよりも高
く設定されているので、点Iの状態からアクセルOFFに
するとNpとVとは矢印Lに沿って移行し、従って速やか
にエンジンブレーキがかかる領域、即ちシフトダウン領
域(矢印Lのうち直線L1,L2部分)に入り、従って高車
速域においてもエンジンブレーキが作動する。ところ
で、アクセルOFF時に高車速域においてもエンジンブレ
ーキを作動させるためには、上記TNP0を例えば直線H′
の如く車速無関係の一定値で低スロットルバルブ開度TN
pよりも高めに設定することも可能である。しかしなが
ら、この場合には、各車速における定常走行時からアク
セルOFFにしたときのエンジンブレーキのききがバラバ
ラであり、一定の減速感を得ることはできない。例えば
第6図中点M,Nの位置で定常走行している状態からアク
セルOFFにすると、それぞれ矢印O,Pに沿ってNp,Vが変化
し、この両者を比べるとシフトダウンの程度(Npの上昇
程度即ち点M,Nから直線H′までの距離)が異なり、点
Nの場合の方がより大きな減速感が得られることとな
る。しかるに、例えば上記直線Hで示す如くTNp0を車速
の関数として車速の減少に伴なって減少する様にかつそ
の減少が直線的であってその傾きが変速比一定の傾きよ
りも小であるように設定すれば、NpとVの変化は図中の
矢印Q,Rに沿うものとなり、両者は同様の減速感が得ら
れることとなる。
さらに、上記直線Hで示されるTNp0は単なる車速の関
数、即ち低車速域においても直線H1を延長した様な1本
の直線で表わされる関数としてではなく、低車速域にお
いてはその関数の傾きが高車速域よりも大きくなるよう
な関数として設定されている。
つまり、もしTNp0が直線H1を延長した様な1本の直線で
表わされる関数とした場合は、低車速域においてエンジ
ンブレーキがききすぎる、つまりはやく変速比が変速比
最大ライン側に移行しすぎる傾向となるので、それを改
善するため低車速域においては傾きを大きくし、エンジ
ンブレーキの効き過ぎを緩和しているものである。
上記車速の関数として設定される直線H1,H2の第6図中
における上下位置や傾き角は自由に設定可能であるが、
直線H1について言えば、各車速における定常運転状態か
らアクセルをOFFにした場合直線シフトダウン領域に移
行するような上下位置および角度を設定することが望ま
しく、また直線H2に関して言えばその傾き角(図中横軸
と直線H2とのなす角)が折れ点H3を通る変速比一定のラ
インの傾き角よりも小さいことが望ましい。
なお、前述の如く本実施例ではDレンジの他にエンジン
ブレーキ専用レンジであるLレンジが設けられており、
この場合には例えばDエンジのTNp0を第7図に示す様に
設定し、かつLレンジのTNp0をDレンジのTNp0よりも高
めに設定するのが良い。
次に、この第7図の様にTNp0を設定した変速比制御特性
を備えたコントロールユニット101(この変速比制御特
性は、該ユニット101に内蔵された図示しないメモリ手
段に記憶せしめられている)による変速比制御の一例
を、第8図に示すフローチャートに従って説明する。
まず、ステップ221で変速機の入力回転数Npを読み込
み、ステップ222でアクセル開度α(スロットルバルブ
開度に対応する)を読み込み、さらにステップ223で車
速Vを読み込む。続いて、ステップ224で車速が15Km/h
以下であるか否かが判定され、NOの場合にはステップ22
5で上記センサ102もしくは108から入力された情報に基
づきアクセルがONかOFFか判定され、OFFの場合にはステ
ップ226でエンジンブレーキフラグがリセットされてい
るか否かが判定され、YESの場合にはステップ227でブレ
ーキがONかOFFかが判定され、OFFの場合にはステップ22
8でエンジンブレーキフラグをセットし、ステップ229で
そのときの車速VをYとし、ステップ230で操作レバー7
0がD,Lのどちらのレンジに位置しているかが判定され、
判定結果に基づいてそれぞれステップ231,232でDレン
ジおよびLレンジの場合のVに対するTNp(TNp0)を第
7図に示すTNp0線図から算出し、ステップ233でそのTNp
をXとし、ステップ234で上述のV,Y,Xを用いてTNp=X
*V/Yなる演算を行ない、ステップ235で該算出されたTN
pが最小目標入力回転数TNp min(第7図参照)より小か
否か判定し、YESの場合はステップ236でTNp minをTNpと
した上で、NOの場合はそのままでステップ237へ移行
し、該ステップ237ではNpが上記TNp以下であるか否かを
判定し、YESの場合はステップ238でシフトダウンし、NO
の場合はステップ239でシフトアップする。
ステップ238におけるシフトダウンは、前記増速ソレノ
イド94aを消磁する一方、減速ソレノイド94bを励磁する
ことによって変速比を大きくし、入力回転数Npを上昇さ
せるようにコントロールユニット101から変速ソレノイ
ドバルブ94にシフトダウン信号を出力することにより行
なわれ、ステップ239におけるシフトアップは、前記増
速ソレノイド94aを励磁する一方減速ソレノイド94bを消
磁して変速比を小さくし、入力回転数Npを低下させるよ
うにコントロールユニット101から変速ソレノイドバル
ブ94にシフトアップ信号を出力することにより行なわれ
る。
上記ステップ229からステップ233までは、車速に応じて
アクセル全閉時のTNp(TNp0)を設定する場合の初期条
件を決めるものであり、ステップ228でエンジンブレー
キフラグをセットして初期条件を決めたら、以後はステ
ップ226から直接ステップ234に移行し、該ステップ234
で車速の変化に応じてTNp(TNp0)を変化させ、ステッ
プ235〜ステップ239を実行する。
なお、ステップ224で車速Vが15Km/h以下と判定された
場合、ステップ225でアクセルONと判定された場合、ス
テップ227でブレーキONと判定された場合は、いずれも
エンジンブレーキが要求されていない状態と判断してス
テップ240へ移行し、該ステップ240でエンジンブレーキ
フラグをリセットし、ステップ241でαに対するTNpの算
出を行なう。この場合のTNpの算出は第5図に基づいて
行なわれるが、エンジンブレーキが要求されていない状
態であるのでアクセル全閉状態においてもTNpを大きく
する必要はなく、従ってアクセル全閉時のTNpは第5図
中の破線Xに基づいて決定される。この様にしてTNpが
算出されたら、以後は前述のステップ237からステップ2
39が実行される。
なお、本実施例装置によって行なわれるアクセル全閉時
のTNpを大きくした制御特性に基づく変速比制御は、必
ずしも全ての場合の制御をそうするというのではなく、
例えば上述の如く、エンジンブレーキが要求される状態
の時のみその様な制御を行ない、要求されていない時は
上述のステップ241の如く、従来通りの制御特性に基づ
く制御を行なうという場合も含むものである。
第9図は上記の如き制御によりアクセルOFF時にシフト
ダウンさせ、エンジンブレーキをきかせるようにした場
合の一例を示すタイムチャートである。
本実施例に係る制御装置は、上述の如くアクセルOFF時
の目標入力回転数TNp0を低スロットルバルブ開度時のTN
pよりも高めに設定した変速制御特性に基づいて制御を
行なうので、上記の如くアクセルOFF時に直ちにあるい
は速やかにシフトダウン領域に入り、従って高車速域に
おいてもエンジンブレーキをきかせることができる。ま
た、上記TNp0を車速の減少に伴なって減少する車速の関
数であってその傾きが変速比一定の傾きよりも小とされ
た関数としたので、各車速からの減速感のバラツキを抑
制し、減速感の均一化を図ることができる。さらに、そ
の関数の傾きを高車速域よりも低車速域の方を急にした
ので、低車速域におけるエンジンブレーキの効き過ぎを
緩和することができる。
本発明は、上記したVベルト式以外の無段変速機にも適
用可能である。また、本発明はその要旨を越えない範囲
において種々変更可能であり、上記した実施例に限定さ
れるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る制御装置の一実施例を含むエンジ
ン駆動系の一例を示す概略図、第2図は第1図に示す制
御装置、クラッチおよび無段変速機を詳細に示す概略構
成図、第3図は第1図に示す制御装置による制御内容の
一例を示すフローチャート、第4図は第3図におけるク
ラッチ制御部分を詳細に示すフローチャート、第5図は
第3図の変速比制御に用いる変速制御特性の一例を示す
図、第6図は第5図におけるTNp0の一例およびそのTNp0
に基づく制御内容を説明する図、第7図は第5図におけ
るTNp0の一例を示す図、第8図は第3図の変速比制御部
分を詳細に示すフローチャート、第9図は第8図のフロ
ーチャートによって制御した場合の一例を示すタイムチ
ャート、第10図は従来の変速制御特性の一例を示す図、
第11図は第10図の特性による制御内容の一例を示す図、
第12図は第10図の特性に基づいて制御した場合の一例を
示すタイムチャートである。 1……エンジン、4……無段変速機 9……スロットルバルブ、81……変速機入力軸 101……制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン駆動系に介在される無段変速機の
    変速比を、エンジン負荷と無断変速機の入力軸の目標入
    力回転数とをパラメータとする変速制御特性に基づき、
    無段変速機の入力軸の回転数が各エンジン負荷において
    その負荷に対応する目標入力回転数になるように制御す
    る無段変速機の制御装置であって、 上記変速制御特性が、上記エンジン負荷が実質的に零で
    ある時の目標入力回転数が車速の減少に伴なって減少す
    る車速の関数であってかつ横軸に車速を縦軸に目標入力
    回転数をとった場合におけるその関数の傾きが変速比一
    定の傾きより小さい関数として設定されていることを特
    徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】上記関数は横軸に車速を縦軸に目標入力回
    転数をとった場合におけるその関数の傾きが低車速域に
    おいてより大きくなるように設定されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の無段変速機の制御装
    置。
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