JPH0755804A - 活性なオステオカルシンの測定法 - Google Patents

活性なオステオカルシンの測定法

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JPH0755804A
JPH0755804A JP21498293A JP21498293A JPH0755804A JP H0755804 A JPH0755804 A JP H0755804A JP 21498293 A JP21498293 A JP 21498293A JP 21498293 A JP21498293 A JP 21498293A JP H0755804 A JPH0755804 A JP H0755804A
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osteocalcin
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hydroxyapatite
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Masatsune Ichikawa
雅常 市川
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Yamasa Shoyu KK
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Yamasa Shoyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性なオステオカルシンを特異的に測定す
る方法を提供することを目的とする。 【構成】 ハイドロキシアパタイト、およびオステオ
カルシンまたはそのフラグメントに結合性を有する物質
を測定試薬として使用することにより、活性なオステオ
カルシンのみを特異的に測定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイドロキシアパタイ
ト、およびオステオカルシンまたはそのフラグメントに
結合性を有する物質(以下、オステオカルシン結合性物
質と略称することもある)を測定試薬として使用する、
活性なオステオカルシンの測定法及び該測定法に使用す
るキットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】オステオカルシンは、ボ−ン・グラ・プ
ロテイン(BGP)またはビタミンK依存性カルシウム
結合タンパクとも称され、骨芽細胞によって生合成され
る49〜50個のアミノ酸からなる非コラ−ゲン性タン
パク質(分子量約6,000;ヒトおよびウシは49
個、ラットは50個のアミノ酸からそれぞれ構成され
る)であり、骨のタンパク質中に1〜2%程度存在す
る。
【0003】オステオカルシンの分子中には、3つのγ
−カルボキシグルタミン酸残基(Gla残基;N末端か
ら数えて17位、21位および24位に存在する)と1
つのS−S結合が存在し(Haemostasis, 16:258,(198
6))、この3つのGla残基がハイドロキシアパタイト
との結合に重要な役割を演じているものと考えられてい
る(Biochemistry, 21:2538,(1982))。すなわち、17
位のGla残基は脱カルボキシル化(Gla残基からグ
ルタミン酸(Glu)残基への変換)され易く、Gla
残基が脱カルボキシル化される程度に比例してオステオ
カルシンのハイドロキシアパタイトへの結合力が減弱
し、全てのGla残基が脱カルボキシル化されるとハイ
ドロキシアパタイトへの結合力はほぼ完全に消失すると
されている(J Biol.Chem. 254:431(1979))。
【0004】検体中のオステオカルシンを測定する方法
としては、抗ウシオステオカルシン抗体を利用したRI
A(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77:2234(1980))、ヒトオ
ステオカルシンのC末端部(37〜49)に対する抗体
を用いる方法(Bone,6:9(1985)、 Calcif.Tissue Int.,
39:310(1986))、ウシとヒトのオステオカルシンの共通
アミノ酸配列を利用し、2種類の抗ウシオステオカルシ
ンモノクロ−ナル抗体を用いたサンドイッチ法(J.Immu
nol.Meth.94:19(1986)、特開昭62−318564号、
特開昭63ー209596号、特開平1ー160493
号)などが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】検体中のオステオカル
シンの存在形態は一様ではなく、活性なオステオカルシ
ン、1〜3個のGla残基が脱カルボキシル化されたオ
ステオカルシン、プロテアーゼなどにより分解された種
々のオステオカルシンフラグメントなど、様々な形態で
存在することが明らかになっている(J.Clin.Invest.7
7:1762(1986))。しかしながら上述の従来法は、使用す
る抗体の特異性から判断して、活性なオステオカルシ
ン、脱カルボキシル化オステオカルシン、分解されたオ
ステオカルシンフラグメントなどの各々を区別して測定
することができないという欠点を有し、必ずしも満足で
きる方法ではなかった。
【0006】このような従来法の欠点を克服するため、
ヒトオステオカルシンのN端部(1〜20)およびC端
部(36〜49)のアミノ酸配列に対する二種類のモノ
クロ−ナル抗体を用いて分解されていないインタクトオ
ステオカルシンのみを特異的に測定する方法も報告され
ているが(WO90/09587)、この方法であって
も依然として活性なオステオカルシンと脱カルボキシル
化されたオステオカルシンとを区別して測定できないと
いう問題を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脱カルボ
キシル化されていない活性なオステオカルシンのみを特
異的に測定する方法について種々研究を重ねた結果、ハ
イドロキシアパタイトを測定試薬として使用することに
より活性なオステオカルシンのみを特異的に測定できる
ことを見いだし、本発明を完成させた。したがって、本
発明は、ハイドロキシアパタイト、およびオステオカル
シン結合性物質を測定試薬として使用する、活性なオス
テオカルシンの測定法及び該測定法に使用するキットに
関するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明方法で使用するハイドロキシアパタ
イト(別名、ヒドロキシアパタイトとも言う)の種類
は、特に制限されない。すなわち、タンパク質、DNA
などの分離精製などに使用されている通常のものを使用
することができる。具体的には、DNAグレードバイオ
ゲルHTP(バイオラッド社製)等を例示することがで
きる。ハイドロキシアパタイトの形状も特に制限されな
い。微粒子状、粒状、管状、平板状などいずれの形態で
あっても使用することができ、必要によりその他の適当
な形状に適宜成型したものを使用してもかまわない。
【0009】本発明方法で使用するオステオカルシン結
合性物質は、オステオカルシンまたはそのフラグメント
に結合性を有するものであれば特に制限されない。具体
的には、抗オステオカルシン抗体またはコラーゲンを例
示することができる。抗オステオカルシン抗体は、抗血
清(ポリクロナル抗体)、モノクロ−ナル抗体のいずれ
であってもよく、抗体のクラス、親和性、特異性等には
制限されない。このような抗体は、ホルモン等の低分子
ポリペプチドに対する抗体の製造法として公知の方法を
適宜適用することにより容易に調製することができる。
また、市販の抗オステオカルシン抗体を使用してもよ
い。
【0010】使用する抗体は抗体そのものであってもよ
いが、非特異的な吸着を防止する意味から抗体の活性フ
ラグメントを使用するのが好ましい。抗体の活性フラグ
メントは抗体の特徴を保持するもの(たとえば、F(a
b’)2 、Fab’、Fabなどの各種フラグメント)
であればいずれのものであってもよい。これら活性フラ
グメントの調製は、精製抗体をパパイン、ペプシン、ト
リプシンなどのプロテアーゼを用いて限定分解する方法
など公知の方法を適用して行うことができる(たとえば
「免疫生化学研究法(続生化学実験講座5)」、日本生
化学会編、89頁(1986年)参照)。
【0011】コラーゲンは、オステオカルシンに結合性
を有するものであれば、特にその種類に制限されない。
すなわち、上記特徴を有する限り、どの型のコラーゲン
でもよく、その中でも特に、骨、象牙などの硬組織から
調製されたI型コラーゲンが好ましい。コラーゲンの調
製は常法[コラーゲン実験法、第21〜50頁(198
5年講談社発行)等参照)]により実施することができ
る。また、本発明の測定法においては市販のコラーゲン
を使用してもよく、たとえば、コラーゲンタイプI溶液
(和光純薬社製)等を例示することができる。
【0012】本発明の測定法はハイドロシキアパタイト
とオステオカルシン結合性物質を測定試薬として使用す
ることを特徴としており、その測定様式には制限されな
い。反応様式による分類として、競合反応法と非競合反
応法が知られており、本発明においてはいずれの方法も
採用できるが、特に非競合反応法が好ましい。検出方法
による分類として、抗原抗体反応の結果を直接検出する
非標識法(ネフェロメトリーなど)と、なんらかのマー
カーを使用して検出する標識法が知られているが、本発
明では標識法が好ましい。BF分離を行う必要のあるヘ
テロジニアス法と必要のないホモジニアス法が知られて
おり、本発明ではヘテロジニアス法が好ましい。これら
公知の一般法の中から本発明の測定法の目的に適合する
方法を適宜選択すればよい。なお、一般的方法の詳細に
ついては、たとえば以下の文献に詳細に記載されてい
る。
【0013】入江 寛編「続ラジオイムノアッセイ」
((株)講談社、昭和54年5月1日発行) 石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)((株)
医学書院、1982年12月15日発行) 臨床病理 臨時増刊 特集第53号「臨床検査のため
のイムノアッセイ−技術と応用−」(臨床病理刊行会、
1983年発行) 「バイオテクノロジー事典」((株)シーエムシー、
1986年10月9日発行) 「Methods in ENZYMOLOGY Vol.70」(Immunochemical
techniques (Part A)) 「Methods in ENZYMOLOGY Vol.73」(Immunochemical
techniques (Part B)) 「Methods in ENZYMOLOGY Vol.74」(Immunochemical
techniques (Part C)) 「Methods in ENZYMOLOGY Vol.84」(Immunochemical
techniques (Part D:Selected Immunoassay)) 「Methods in ENZYMOLOGY Vol.92」(Immunochemical
techniques (Part E:Monoclonal Antibodies and Gene
ral Immunoassay Methods)) [〜はアカデミックプレス社発行]
【0014】このような公知の測定法の中でも、ハイド
ロキシアパタイト、オステオカルシンおよび標識された
オステオカルシン結合性物質の三元複合体を形成させ、
該三元複合体中の標識量またはそれ以外の標識量を測定
することからなる、いわゆるサンドイッチ法を好適な方
法として例示することができる。サンドイッチ法の三元
複合体の形成におけるハイドロキシアパタイト、オステ
オカルシンおよび標識されたオステオカルシン結合性物
質の反応順序は、特に制限されない。すなわち、ハイド
ロキシアパタイトおよびオステオカルシン(検体中また
は標準液中)を反応させ、必要により生成した二元複合
体とその他のものを遠心分離、洗浄などの個液分離手段
で分離後、標識されたオステオカルシン結合性物質を反
応させてもよく、またその逆であってもよい。さらに、
ハイドロキシアパタイト、オステオカルシン(検体中ま
たは標準液中)および標識されたオステオカルシン結合
性物質を同時に反応させてもよい。
【0015】オステオカルシン結合性物質を標識するた
めの標識剤としては、放射性同位体(たとえば 38P、3
H、5C、125Iなど)、酵素(たとえばβ−ガラクトシ
ダーゼ、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、
グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、カタラー
ゼ、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、アル
コールオキシダーゼ、モノアミンオキシダーゼなど)、
補酵素・補欠分子族(たとえば、FAD、FMN、AT
P、ビオチン、ヘムなど)、フルオレセイン誘導体(た
とえば、フルオレセインイソチオシアネート、フルオレ
セインチオフルバミルなど)、ローダミン誘導体(たと
えば、テトラメチルローダミンBイソチオシアネートな
ど)、ウムベリフェロンおよび1−アニリノ−8−ナフ
タレンスルホン酸などの蛍光色素、ルミノ−ル誘導体
(たとえば、ルミノール、イソルミノール、N−(6−
アミノヘキシル)−N−エチルイソルミノールなど)な
どを例示することができる。標識化方法としては、成書
〔たとえば、「続生化学実験講座5 免疫生化学研究
法」(株)東京化学同人、(1986年発行)第102
〜112頁〕に記載されている公知の方法から適宜選択
すればよい。
【0016】ハイドロキシアパタイトを使用する本発明
方法は、特定の測定条件下で行うことが肝要である。す
なわち、ハイドロキシアパタイトの結晶が安定して存在
するのはpH5以上であり、また、低イオン強度条件下
ではタンパク質、ペプチドなどを非特異的に結合し、イ
オン強度の上昇とともにそれらを遊離させる性質を有す
るからである。したがって、本発明方法では、特にp
H、イオン強度およびタンパク質濃度の各条件を下記の
範囲内から測定方法に対応した好適な条件を適宜選定
し、それを測定条件として採用することが重要である。
なお、反応液中のイオン強度を正確に算出するのは極め
て煩雑であるため、本発明の方法では反応液中の塩化物
の濃度をイオン強度とみなして実施しており、下記のイ
オン強度も塩化物の濃度で表している。
【0017】pH条件:5〜10、好ましくは6〜9、
さらに好ましくは7〜8 イオン強度条件:0.01〜0.5M、好ましくは0.
1〜0.4M、さらに好ましくは0.25〜0.35M タンパク質濃度条件:0.1〜5%(W/V)、好まし
くは0.1〜3%、さらに好ましくは0.5〜2% pH条件は、従来公知の各種緩衝液を使用することによ
り特定のpHに維持することができる。イオン強度の調
整には、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の各種塩化物
を使用することができる。また、タンパク質としてはウ
シ血清アルブミン、ウシ血清グロブリン、ヒト血清アル
ブミン、ウサギ血清アルブミン等の動物血液由来のタン
パク質、ゼラチンなどの免疫測定においてブロッキング
剤として常用されているものを使用することができる。
ハイドロキシアパタイト、オステオカルシンおよび/ま
たはオステオカルシン結合性物質の反応は0〜50℃の
温度条件下1〜30時間程度反応させることにより完了
させることができる。
【0018】本発明のキットは、ハイドロキシアパタイ
トおよびオステオカルシン結合性物質を構成試薬として
包含することを特徴とするものであり、キットの他の試
薬構成は採用した測定法によって適宜変更されうる。た
とえば、上記サンドイッチ法の場合、例えば下記の試薬
から構成される。 ハイドロキシアパタイト 標識化オステオカルシン結合性物質 既知濃度のオステオカルシン溶液
【0019】
【発明の効果】本発明方法は、活性なオステオカルシン
を特異的に測定することができ、骨疾患の診断に有用な
ものである。
【0020】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。 実施例1:ハイドロキシアパタイトとモノクローナル抗
オステオカルシン抗体による活性なオステオカルシンの
測定 (1)モノクローナル抗オステオカルシン抗体の作製 ヒト・オステオカルシンのC端末部から15アミノ酸残
基に相当する合成ペプチド( NH2−YLYQWLGA
PVPYPDP−COOH)とウシ血清アルブミン(B
SA)を用い、通常のマレイミド法〔日本免疫実験操作
法XI(日本免疫学会、昭和57年発行)第3529〜
3534頁)〕にて該合成ペプチドとBSAの複合体を
調製した。
【0021】この複合体10〜100μgをフロイント
完全アジュバントとともにBALB/cマウス(雌、6
週齢)の腹腔内に投与後、2〜4週間間隔で同様に追加
免疫を行った。適当な時期に採血して抗体価を測定し、
抗体価が充分に上昇していることを確認した後、5〜5
0μgの上記複合体を静脈内投与した。静脈内投与3日
後にマウスの脾臓を摘出し、RPMI1640培地で洗
浄した。一方、マウスミエローマP3X63Ag8U.
1(P31)(ATCC CRL−1597)をRPM
I1640培地で洗浄し、上記脾細胞とP31を10:
1で混合した後、遠心分離して得たペレットに50%ポ
リエチレングリコール(PEG)1000含有RPMI
1640培地1mlを徐々に加えて細胞融合を行った。
さらに、RPMI1640培地を加えて10mlとし、
遠心分離して得たペレットを10%ウシ胎児血清(FC
S)含有RPMI1640培地にP31として3×10
4 個/0.1mlとなるように懸濁させ、この懸濁液を
96ウェルマイクロプレート(塩化ポリビニール製)に
各ウェル0.1mlずつ分注した。
【0022】1日後、HAT培地を0.1ml添加し、
その後3〜4日ごとに培地の半分量を新しいHAT培地
で交換した。融合から7〜14日目に培養上清を採取
し、上記合成ペプチドに対するモノクローナル抗体を酵
素免疫測定法によりスクリーニングした。すなわち、合
成ペプチドをコートし、3%ゼラチンでブロッキング処
理を施した96ウェルマイクロプレートに培養上清50
μl添加後、ビオチン化ウマ抗マウスIgG(ベクター
社製)溶液50μlを加えて室温で1時間反応させた。
反応後、PBSで3回洗浄し、アビジンD−ペルオキシ
ダーゼ(ベクター社製)溶液50μlを加えて室温で3
0分反応させた。PBSで3回洗浄後、基質溶液[4−
アミノアンチピリン(0.25mg/ml)、フェノー
ル(0.25mg/ml)、0.425M過酸化水素含
有]200μlを加え、室温で反応させた後、96ウェ
ルマイクロプレートフォトメーターを用いて各ウェルの
550nmにおける吸光度を測定し、合成ペプチドに特
異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマを選別した。
【0023】このようにして選別した各ハイブリドーマ
は限界希釈法によりクローニングし、上記合成ペプチド
に対する抗体を産生するハイブリドーマ8株(1C9、
2D6、2H1、5C6、6A5、8B7、8A8、1
0E1)を樹立した。樹立したハイブリドーマの培養上
清を、合成ペプチドをコートし、3%ゼラチンでブロッ
キング処理を施してある96ウェルマイクロプレートに
添加後、MonoAb−ID EIAキット(Zyme
d社製)を用いて各々のモノクローナル抗体のアイソタ
イプを調べた。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】次に、樹立した各ハイブリドーマを培養し
て細胞を増加させ、あらかじめプリスタンを腹腔内に投
与して1ヶ月位たったマウスの腹腔内へ1匹当り1〜5
×106 細胞を投与した。10〜20日後マウス1匹当
り約10mlの腹水を採取した。得られた腹水を3M
NaCl含有1.5Mグリシン緩衝液(pH8.9)と
1:1で混合し、プロテインA−セファロースCL−4
B(ファルマシア製)を充填したカラムに添加し、同緩
衝液で洗浄後、0.1Mクエン酸緩衝液(pH6.0〜
4.0)にて溶出後、PBSに透析することにより精製
抗体を得た。
【0026】(2)標識化抗体([125I]化抗体)の
作製 2D6のハイブリドーマから得られる抗体(2D6抗
体)をクロラミンT法により沃素化した。すなわち、2
D6抗体50μl(84μg)に[125 I]Na18.
5Mbq加えて混合し、クロラミンT10μl(5mg
/ml)加え、30秒間混合後、直ちにピロ亜硫酸ナト
リウム50μl(3mg/ml)およびヨウ化カリ50
μl(5mg/ml)を加えてさらに混合した。混合
後、セファデックスG−25(10×300mm)カラ
ムに反応液をアプライして未反応[125I]Naと[125
I]化抗体を分離し、[125I]化抗体の濃度が50,0
00cpm/100μlになるように0.3M KCl
および1%BSA含有0.05Mリン酸緩衝液(pH
7.4)を用いて希釈し、これをアッセイ用リガンドと
して用いた。
【0027】(3)ハイドロキシアパタイトスラリ−の
調製 ハイドロキシアパタイト6gを0.3M KClおよび
1%BSA含有0.05Mリン酸緩衝液(pH7.4)
100mlに懸濁し、4℃で一夜膨潤させた。翌日上清
を捨て、上記リン酸緩衝液を用いてハイドロキシアパタ
イトの濃度が35%(W/V)になるように再懸濁し、
使用するまで4℃に保存した。
【0028】(4)検体の調製 ビタミンKI、活性型ビタミンD(1,25(OH)2
3)及び/またはワ−ファリン存在下、ヒト海綿骨を
DMEM培地で培養し、培養上清を検体とした。すなわ
ち、海綿骨を切断後、コラゲナーゼ(2mg/ml)お
よびDNAse(0.1mg/ml)を含むカルシウム
およびマグネシウムフリーPBSで37℃、2時間イン
キュベートし、10%FCS含有DMEMで洗浄後、骨
片から外生する細胞を採取した(JOURNAL OF BONE AND
MINERAL RESEARCH,6:45,1991)。得られた細胞のプライ
マリーカルチャーを0.003%プロナーゼ含有カルシ
ウムおよびマグネシウムフリーPBSを用いて2回パッ
セージさせ、2x104個の細胞を24穴プレートの各
ウエルに蒔き、10%FCS含有DMEMを用いて一週
間プレ培養し、さらに二酸化炭素インキュベーターを用
い、下記の条件下で30℃、48時間DMEM培地で培
養し、得られた培養上清を検体とした。
【0029】 検体1〜4:ビタミンKI 1μl/ml 検体5〜8:ビタミンKI 1μl/ml 1,25(OH)23 10ー8M 検体9〜12:ワーファリン 1μl/ml 検体13〜16:ワーファリン 1μl/ml 1,25(OH)23 10ー8
【0030】(5)オステオカルシンの測定 方法A:抗ウシオステオカルシン抗体(ポリクロ−ナル
抗体)を利用したRIAキット(オステオカルシン測定
キット「ヤマサ」:ヤマサ醤油社製)を用いてト−タル
のオステオカルシン量を測定した。 方法B(本発明方法):5mMCaCl2 溶液(pH
7.4,0.3M KClおよび1%BSA含有)と
0.05Mリン酸緩衝液(pH7.4,0.3M KC
lおよび1%BSA含有)の1:1混合液(1:1緩衝
液)500μlを35%ハイドロキシアパタイトスラリ
−100μlに加えて混合後、3000rpmで5分間
遠心し、上清を除去した。次に、標準液または検体10
0μl、アッセイ用リガンド100μlおよび1:1緩
衝液200μlを加えて混合後、4℃で一夜インキュベ
−ションした。翌日、反応液を3000rpmで5分間
遠心後、上清を除去し、1:1緩衝液2mlで2回遠心
洗浄し、得れた沈澱の放射線量をカウントした。
【0031】(6)結果 既知濃度の標準液を用いて標準曲線を作成した時の結果
を図1及び表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】次に、検体試料を上記方法A及びBで測定
した結果を下記表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】ビタミンKI(VKI)と1,25(O
H)23(VD3)を添加してヒト海面骨細胞を培養す
ることにより培養上清中に活性なオステオカルシンが分
泌されることが知られており(J.Biol.Chem.260:13398,
1985)、方法AおよびBのいずれの方法でも活性なオス
テオカルシンを測定することができた。一方、ワ−ファ
リンはビタミンKI依存性の反応であるγ−カルボキシ
化反応を阻害するため、ワ−ファリンを添加して培養す
ると不活性な脱カルボキシル化オステオカルシンのみが
分泌されることが知られている(J.Biol.Chem.260:1339
8,1985)。このため、ワ−ファリンと1,25(OH)
23を添加して培養して得られた培養上清のオステオカ
ルシンは、不活性な脱カルボキシル化オステオカルシン
オステオカルシンであり、方法Aではそれを測定できた
ものの、方法B(本発明方法)では測定することができ
なかった。したがって、本発明方法は活性なオステオカ
ルシンのみを特異的に測定できることを確認した。
【0036】実施例2:ハイドロキシアパタイトとコラ
−ゲンによる活性なオステオカルシンの測定 タイプIコラ−ゲン(和光純薬製)をクロラミンT法に
より沃素化し、[125I]化コラ−ゲンを得た。以下、
実施例1と同様の試薬を用い、下記の手順により血清試
料中の活性なオステオカルシンを測定することができ
る。
【0037】実施例3:ハイドロキシアパタイト、コラ
−ゲンおよびモノクロ−ナル抗コラーゲン抗体による活
性なオステオカルシンの測定 モノクロ−ナル抗コラーゲン抗体クロラミンT法により
沃素化し、[125 I]化モノクロ−ナル抗コラーゲン抗
体を得た。以下、実施例1と同様の試薬を用い、下記の
手順により血清試料中の活性なオステオカルシンを測定
することができる。
【0038】実施例4:ハイドロキシアパタイトおよび
モノクロ−ナル抗オステオカルシン抗体による活性なオ
ステオカルシンの測定 オステオカルシンのN端部分を認識するモノクローナル
抗オステオカルシン抗体、オステオカルシンのC端部分
を認識するモノクローナル抗オステオカルシン抗体、ハ
イドロキシアパタイトおよび[125 I]化抗マウスIg
Gウサギ抗体を用い、下記の手順により血清試料中の活
性なオステオカルシンを測定することができる。この方
法は、1分子のオステオカルシンに2分子の[125 I]
化抗マウスIgGウサギ抗体が反応するので、より高感
度にオステオカルシンを測定することが可能である。
【0039】
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法で作成した標準曲線であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイドロキシアパタイト、およびオステ
    オカルシンまたはそのフラグメントに結合性を有する物
    質を測定試薬として使用する、活性なオステオカルシン
    の測定法。
  2. 【請求項2】 ハイドロキシアパタイト、オステオカル
    シンおよび標識されたオステオカルシンまたはそのフラ
    グメントに結合性を有する物質の三元複合体を形成さ
    せ、該三元複合体中の標識量またはそれ以外の標識量を
    測定することからなる、請求項1記載の測定法。
  3. 【請求項3】 オステオカルシンまたはそのフラグメン
    トに結合性を有する物質が抗オステオカルシン抗体であ
    る、請求項1記載の測定法。
  4. 【請求項4】 オステオカルシンまたはそのフラグメン
    トに結合性を有する物質がコラーゲンである、請求項1
    記載の測定法。
  5. 【請求項5】 ハイドロキシアパタイト、およびオステ
    オカルシンまたはそのフラグメントに結合性を有する物
    質を構成試薬として包含する、活性なオステオカルシン
    を測定するためのキット。
  6. 【請求項6】 オステオカルシンまたはそのフラグメン
    トに結合性を有する物質が抗オステオカルシン抗体であ
    る、請求項5記載のキット。
  7. 【請求項7】 オステオカルシンまたはそのフラグメン
    トに結合性を有する物質がコラーゲンである、請求項5
    記載のキット。
JP21498293A 1993-08-06 1993-08-06 活性なオステオカルシンの測定法 Pending JPH0755804A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112162099A (zh) * 2020-09-28 2021-01-01 安徽大千生物工程有限公司 基于胶乳增强免疫比浊法测定n-mid的试剂盒及其制备方法
CN113125752A (zh) * 2021-04-15 2021-07-16 江苏优尼泰克生物科技有限公司 用于n-mid骨钙素检测的组合物及应用和磁微球电化学发光免疫检测试剂盒与检测方法

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