JPH09271392A - 抗ヒト心筋トロポニンtモノクローナル抗体 - Google Patents

抗ヒト心筋トロポニンtモノクローナル抗体

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JPH09271392A
JPH09271392A JP8086932A JP8693296A JPH09271392A JP H09271392 A JPH09271392 A JP H09271392A JP 8086932 A JP8086932 A JP 8086932A JP 8693296 A JP8693296 A JP 8693296A JP H09271392 A JPH09271392 A JP H09271392A
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troponin
monoclonal antibody
cardiac muscle
human
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稔 渡沼
Katsuaki Kikuchi
克明 菊地
Naomi Inada
直実 稲田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒト心筋トロポニンTに特異的に反応するモノ
クローナル抗体を提供すること。 【解決手段】モノクロ−ナル抗体の認識するヒト心筋ト
ロポニンTのエピト−プがPro−Asn−Leu−V
al−Proのアミノ酸配列を含む抗ヒト心筋トロポニ
ンTモノクロ−ナル抗体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な抗ヒト心筋トロポ
ニンTモノクロ−ナル抗体であり、これを用いヒト血清
もしくは血漿検体中のヒト心筋トロポニンT濃度を精度
良く測定するための心筋傷害疾患の診断に有用な免疫学
的測定法の利用に関する。
【0002】
【従来の技術】抗体を用いた診断や治療に関する研究
は、ミルステインらによるモノクロ−ナル抗体の作製法
(Kohler,G.amd Milstein,C.;Nature.256,496,1975)の
開発により進歩した。江橋らによりトロポニンの分離精
製法(Ebashi,S.,Kodama,A.;J.Biochem.58,107,1965,Eb
ashi,S.,Kodama,A.;J.Biochem.64,465,1968.)が確立さ
れ、心筋梗塞とトロポニンIとの関係において、ヒト心
筋トロポニンIの免疫学的測定法が検討された(Cummin
s,B.,Cummins,P.;J.Mol.Cell.Cardiol.19,999,198
7.)。しかし、心筋梗塞の診断においてトロポニンIの
血中存続時間が短く診断的価値が低い問題点があった。
その後、トロポニンTによる診断法が開発(Katus,H.
A.,et al.;J.Mol.Cell.Cardiol.21,1349,1989.)された
が、固相抗体としてヒト心筋トロポニンTを特異的に認
識するモノクロ−ナル抗体を用い、検知可能な信号を発
することのできる標識物を結合させた標識抗体はヒト骨
格筋トロポニンTとの交差反応性があるモノクロ−ナル
抗体を使用しているために、慢性腎疾患患者、糖尿病患
者等の血清では、心機能が正常であるにも関わらず健常
人の測定値より高値を示し心筋梗塞の診断に対する特異
性が低く正確な診断ができない問題点があった(Bhayan
a,V.,et al.Clin.Chem.41,312,1995)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なヒト
心筋トロポニンTを特異的に認識する抗ヒト心筋トロポ
ニンTモノクロ−ナル抗体を提供することを課題とす
る。さらに該モノクローナル抗体によりヒト血清または
血漿検体中のヒト心筋トロポニンTの正確な測定法を提
供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、モノクロ−
ナル抗体の認識するヒト心筋トロポニンTのエピト−プ
がPro−Asn−Leu−Val−Proのアミノ酸
配列を含む抗ヒト心筋トロポニンTモノクローナル抗体
によって解決される。また、ヒト心筋トロポニンTに特
異的に結合し、ヒト骨格筋トロポニンTに対する交差反
応性が免疫学的測定技術によって検知できない上記抗ヒ
ト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体により解決され
る。さらに、検知可能な信号を発することができる標識
物質に結合され、前記標識物質が酵素物質もしくは蛍光
物質である上記モノクロ−ナル抗体によっても解決され
る。また、マウスハイブリド−マ細胞系である受託番号
FERM P−15527のハイブリド−マによって産
生される上記抗ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗
体によっても解決される。さらに上述したいずれかの抗
ヒト心筋トロポニンTモノクローナル抗体を用いた溶液
中のトロポニンT測定のための免疫測定法によっても解
決される。
【0005】
【作用】本発明によれば、モノクロ−ナル抗体の認識す
るヒト心筋トロポニンTのエピト−プがPro−Asn
−Leu−Val−Proのアミノ酸配列であり、ヒト
心筋トロポニンTに特異的に結合し、骨格筋トロポニン
Tに対する交差反応性が免疫学的測定技術によって検知
できない抗ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体を
標識抗体として使用することにより、ヒト骨格筋トロポ
ニンTとの交差反応性が無いために心筋傷害患者検体中
の心筋トロポニンTを精度良く測定することができる。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の抗ヒト心筋トロポニンTモ
ノクロ−ナル抗体を作製し、該モノクローナル抗体の評
価を行った。 1)スクリーニングに用いるハイブリドーマの作製 BALB/Cマウス、雌、6週齢に1週〜4週間おき
に、ヒト心筋トロポニンT25μg〜50μgおよびフロイン
トアジュバントで腹腔内に数回免疫し、さらに融合3日
前にヒト心筋トロポニンT 10μgをマウス尾静脈投
与により最終免疫した。融合は免疫したマウス脾細胞と
マウス骨髄腫細胞SP2/0を5:1の割合で混合し、RPMI1
640-10% FBSにて遠心洗浄2回行った。さらに、融合緩
衝液にて遠心洗浄2回行い、脾細胞2.5×107個あた
り融合緩衝液 400μlに浮遊した後、融合チャンバ−
(FTC-02:SHIMADZU)の電極間に注入し室温で5分間静
置した。Somatic Hybridizer SSH-2(SHIMADZU)を用い
て電気融合を行い(<交流高周波電界>周波数:1MH
z、電圧:40V、印加時間:30s、<直流パルス電界>
パルス幅:40μs、電圧:230V(電界強度:2.3 KV/c
m)、パルス回数:1回)、室温10分静置後電極間よ
り融合細胞をRPMI1640-10% FBSに回収し、さらに37℃、
5% CO2 30分静置した。その後、1000rpm、10分、
4℃の遠心により細胞回収し、細胞をIL-6 10U/m添加 R
PMI1640-10%FBSに浮遊後96ウェル細胞培養プレートに10
0μlづつ分注した。37℃、5% CO2 培養器で7〜1
0日培養した。
【0007】2)抗ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナ
ル抗体産生ハイブリド−マのスクリ−ニング ハイブリドーマ第一次スクリーニングとしてヒト心筋ト
ロポニンTを固相化したプレ−トを用いて抗ヒト心筋ト
ロポニンTを認識する抗体を産生しているハイブリド−
マを選定した。第一次スクリ−ニングで選定した抗体を
用いて第二次スクリーニングとしてヒト骨格筋トロポニ
ンTを認識しない抗体を産生しているハイブリド−マを
選定した。ELISA法はヒト心筋トロポニンTまた
は、ヒト骨格筋トロポニンTをPBSにて500ng/mlに調製
し、NUNC-IMMUNO PLATE II(商品名)F96 マイクロプレ
−ト(Nunc社製、カタログ番号442404)(以下単にプレ
−トと称す)に100μlづつ分注し、4℃、一晩、コーテ
ィングした。さらに、PBS-25% BlockAce(商品名、大
日本製薬(株)製、カタログ番号UK-B25)を200μlづつ分
注し室温で2時間ブロッキングした。このEIAプレ−
トにPBS-10% BlockAceを50μlづつ分注しさらにハイブ
リドーマ培養上清を50μl加えた後、室温で60分反応さ
せた。PBSTで洗浄3回行った後2000倍希釈したPOD標識
抗マウスIgG F(ab')2 (Cappel社製、カタログ番号5556
7)を100μlづつ加え室温2時間反応させ、再度PBSTを
用いてEIAプレ−トを3回洗浄した。その後TMB液を1
00μlづつ加え室温15分発色させ、1M H3PO4 を50
μlづつ分注し発色停止した後、415 nm吸光度で測定す
ることにより、ヒト心筋トロポニンT特異抗体のスクリ
ーニングを行った。
【0008】3)抗ヒト心筋トロポニンTIgG抗体産
生ハイブリド−マのスクリ−ニング ヒト心筋トロポニンTをPBSにて500ng/mlに調製し、プ
レ−ト1ウエルに100μl分注し4℃で一晩コーティング
した後、PBS-25% BlockAceを1ウエルに200μl分注し
室温で2時間ブロッキングを行いEIAプレ−トを作製
した。ハイブリド−マ培養上清100μlをEIAプレ−ト
に加え室温で60分反応させ、PBSTで洗浄を3回行いPOD
標識抗マウスIgG F(ab')2(×2000希釈)または、POD標
識抗マウスIgM (μ chain)(Cappel社製、カタログ番号
55568)(×2000希釈)を100 μl加え室温で120分反応
させた。PBSTで洗浄を3回行い、TMB 液を100μl加え室
温で15分発色した後、1M H3PO4 を50μl分注し発
色停止し、415 nmの吸光度を測定することにより、ヒト
心筋トロポニンTと強く反応するがヒト骨格筋トロポニ
ンTとも交差反応するIgG抗体のスクリーニングを行
った。
【0009】4)ヒト心筋トロポニンT測定系に用いる
抗体の選定 上記2)で得たヒト心筋トロポニンT特異抗体及び上記
3)で得たヒト骨格筋トロポニンTと交差反応する抗体
を用いて、サンドイッチイムノアッセイの測定法で血清
中ヒト心筋トロポニンTを感度よく特異的に測定できる
抗体の組合せを選定した。選定に使用した抗体は、ハイ
ブリド−マ培養上清中の抗体をProteinGを用いて精製
し、固相抗体はそのまま使用した。標識抗体としてNHS-
LC-Biotin(PIERCE社製、カタログ番号21335)を用いて精
製抗体にBiotinを結合させ作製した。固相抗体をPBSに
て10μg/mlに調製し、プレ−ト1ウエルに100μl分注し
4℃で一晩コーティングした後、PBS-25% BlockAceを
1ウエルに200μl分注し室温で2時間ブロッキングを行
いEIAプレ−トを作製した。反応用緩衝液100μlと正
常血清に精製トロポニンTを添加して調整した0,1,2,4,
8,16ng/mlのトロポニンT添加血清20μlをEIAプレ−
トに加え室温で60分反応させた後、PBSTで洗浄を5回行
い2μg/mlに調製したBiotin標識抗体を100 μl加え室温
で30分反応させた。PBSTで5回洗浄を行い、5μg/mlに
調製したPOD標識Streptavidin(VECTER:No.SA-5004)を10
0 μl加え室温で5分反応させた後、PBSTで洗浄を5回行
った。TMB 液を100μl加え室温で15分発色した後、1M
3PO4 を50μl分注し発色停止し、415 nmの吸光度
を測定した。未標識抗体とBiotin標識抗体を用いて組合
せを検討した結果、固相抗体には抗ヒト心筋トロポニン
Tと強く反応しヒト骨格筋トロポニンTに対して交差反
応性が≦10%のモノクロ−ナル抗体を、標識抗体には
ヒト心筋トロポニンT特異抗体をサンドイッチイムノア
ッセイに用いることにより感度及び特異性の良好な組合
せを見いだした。
【0010】5)抗ヒト心筋トロポニンT特異抗体のエ
ピト−プ解析 上記2)の方法によって得られたハイブリドーマのひと
つであるTD−TnT8F2(受託番号FERM P−
15527)から産生される抗ヒト心筋トロポニンTモ
ノクローナル抗体(8F2)のエピトープ解析を行っ
た。エピトープスキャニングキット(カイロン社)を用
いて、ポリスチレン製ピン上に、ヒト心筋トロポニンT
のアミノ酸配列(Laurence M.,et al.FEBS LETTERS,32
8,139,1993)を10merのペプチドを3アミノ酸ステップ
ずつ、または、8merのペプチドを1アミノ酸ステップず
つオーバーラップするよう合成した。PBS-25% BlockAc
e 300μlを分注したマイクロプレートのウェルに上記ピ
ンを入れ、60分ブロッキングした。ブロッキング後のピ
ンをPOD標識8F2抗体2〜5μg/mlを入れたトレイ中で室温
30分反応させた。その後、PBSTで洗浄を5回行った後、
ABTS発色液150μlを分注したマイクロプレートのウェル
にピンを入れ発色させた。発色終了後ピンを取り出し、
マイクロプレートのウェルの吸光度(405 nm)を測定し
た。発色の見られたピンのポジションからエピトープを
特定した(図1)。抗ヒト心筋トロポニンT特異抗体
(8F2)の認識するエピト−プ領域は、N末端から6
9〜81番のSer−Phe−Met−Pro−Asn
−Leu−Val−Pro−Pro−Lys−Ile−
Pro−Aspであり、特にPro−Asn−Leu−
Val−Pro−Pro−Lys−Ileと強く反応す
ることが判明した。ヒト骨格筋トロポニンTの69〜8
1番のアミノ酸配列はPro−Val−Val−Pro
−Pro−Leu−Ile−Pro−Pro−Lys−
Ile−Pro−Gluであり、ヒト心筋トロポニンT
と6アミノ酸が異なっているため他の領域に比べ相同性
が低い領域であることから、ヒト心筋トロポニンTの特
異領域であると考えられる。また、これらの抗体は少な
くともアミノ酸配列72〜76のPro−Asp−Le
u−Val−Proの領域を認識する抗体であり、この
領域を認識する抗体は抗ヒト心筋トロポニンTに対し
て)の特異性が高いことが示された。
【0011】6)トロポニンT測定のための酵素免疫測
定法 抗ヒト心筋トロポニンT特異抗体(8F2)に通常のペ
ルオキシダ−ゼ(POD)などの酵素標識物質を公知の
方法により標識した。また、固相に用いる抗体として抗
ヒト心筋トロポニンTと強く反応し、また骨格筋トロポ
ニンTに対して交差反応性が≦10%のモノクロ−ナル
抗体を用いる。固相としての担体にはプラスチック製プ
レ−トなどを用い、固相担体に骨格筋トロポニンTに対
して交差反応性が≦10%のモノクローナル抗体を固相
化し、そこに反応用緩衝液を100μl/ウエル加え、
標準曲線試料として16、8、4、2、1、0.5、0.25n
g/mlのトロポニンTを20μl/ウエル添加し、また患
者試料も同様に20μl/ウエル添加し18〜30℃で
1時間反応させた。PBSTで5回洗浄し、POD標識した
抗ヒト心筋トロポニンT特異抗体(8F2)を100μ
l/ウエル加え18〜30℃で30分間反応させ、PBST
で5回洗浄した。次に、POD発色基質溶液を100μ
l/ウエル加え、492nmでの吸光度を測定した。得
られた標準曲線(図2)から、患者試料のトロポニンT
濃度を測定する。本測定法の標準曲線はヒト心筋トロポ
ニンT 0〜16ng/mlまで正確に測定するために十分な直
線性を有しており、患者試料中のヒト心筋トロポニンT
の測定に使用可能であると考えられた。
【0012】7)心機能の正常な慢性腎疾患患者および
糖尿病患者の測定値 正常腎機能の糖尿病患者(14例)、腎機能障害を伴う
糖尿病患者(19例)、慢性腎炎患者(11例)、慢性
透析患者(8例)の合計52例の患者試料を測定し、従
来技術の測定法(エンチムンテスト トロポニンT(ベ
ーリンガー・マンハイム社製)では4/52(7.7
%)がカットオフ値(0.25ng/ml)より高値を示した
が、本発明の測定法では0/52(0.0%)となりカ
ットオフ値より高値を示した検体は無かった(表1)。
以上のことから本発明の測定法は、従来法に比較し慢性
腎疾患患者および糖尿病患者検体測定時においても正確
な測定が可能となり、本発明の測定法は測定精度の高い
診断法であることが証明された。
【0013】 (表1)心機能正常慢性腎疾患患者及び糖尿病患者の血清中トロポニンT陽性率 本測定法 従来測定法 正常腎機能の糖尿病 0/14(0%) 0/14(0%) 腎機能障害を伴う糖尿病 0/19(0%) 1/19(5%) 慢性腎炎 0/11(0%) 1/11(9%) 慢性透析患者 0/8(0%) 2/8(25%) 合 計 0/52(0%) 4/52(7.7%)
【0014】慢性腎疾患患者および糖尿病患者は罹病期
間が長期になるにつれ心疾患も併発する頻度が高くなる
ことが知られている。心疾患を評価する検査法として、
生理学的検査では心電図検査、心エコ−検査、生化学検
査ではミオグロビン、CK−MB、トロポニンT検査等
がある。特に生化学検査であるトロポニンTは、心筋障
害を高感度に検査できるマ−カ−であるために良く利用
されている。しかし、従来法では慢性腎疾患患者および
糖尿病患者で心機能が正常であるにも関わらずトロポニ
ンT測定値がカットオフ値よりも高値を示す検体がある
ことから正確な診断ができないという問題点があった
が、本発明のモノクローナル抗体を用いることにより正
確な診断が可能となると考えられた。
【0015】8)骨格筋トロポニンT共存の影響 骨格筋トロポニンT0〜500ng/ml存在下での心筋ト
ロポニンTの添加回収試験を行ったところ、本測定法は
骨格筋トロポニンTの影響を受けることなく、心筋トロ
ポニンTの回収率は85〜100%と良好な結果であっ
た(図3)。本測定法は、筋挫滅症、筋融解症などの筋
疾患において血中骨格筋トロポニンT濃度が高値の時に
おいても、骨格筋トロポニンTの影響を受けることなく
ヒト心筋トロポニンTが正確に測定できると思われた。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、骨格筋トロポニンTの
影響を受けずまた、心機能の正常な慢性腎疾患患者およ
び糖尿病患者の測定においても正確な測定が提供でき
る。本測定法は測定精度が高く、心筋梗塞の判定におい
て特異性の高い診断が可能となった。また、検体を血漿
とした場合でも添加したヘパリンの影響を受けないので
精度の高い正確な測定を行うことができる。
【0017】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド
【0018】配列番号:2 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド
【0019】配列番号:3 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Phe Met Pro Asn Leu Val Pro Pro Lys Ile Pro Asp 5 10
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例中、5)のエピト−プ解
析の結果を示す図である。
【図2】図2は本発明の実施例中、6)の標準曲線を示
す図である。
【図3】図3は本発明の実施例中、8)の骨格筋トロポ
ニンT共存の影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノクロ−ナル抗体の認識するヒト心筋ト
    ロポニンTのエピト−プがPro−Asn−Leu−V
    al−Proのアミノ酸配列を含むことを特徴とする抗
    ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体。
  2. 【請求項2】ヒト心筋トロポニンTに特異的に結合し、
    ヒト骨格筋トロポニンTに対する交差反応性が免疫学的
    測定技術によって検知できない請求項1記載の抗ヒト心
    筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体。
  3. 【請求項3】マウスハイブリド−マ細胞系により産生さ
    れる請求項1または2記載の抗ヒト心筋トロポニンTモ
    ノクロ−ナル抗体。
  4. 【請求項4】前記ハイブリド−マは、TD−TnT8F
    2(受託番号FERMP−15527)のものである請
    求項1〜3のいずれかに記載の抗ヒト心筋トロポニンT
    モノクロ−ナル抗体。
  5. 【請求項5】検知可能な信号を発することができる標識
    物質に結合された請求項1〜4のいずれかに記載の抗ヒ
    ト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体。
  6. 【請求項6】前記標識物質が酵素物質である請求項5記
    載の抗ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体。
  7. 【請求項7】前記標識物質が蛍光物質である請求項5記
    載の抗ヒト心筋トロポニンTモノクロ−ナル抗体。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の抗ヒト心
    筋トロポニンTモノクローナル抗体を用いた溶液中のト
    ロポニンT測定のための免疫測定法。
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