JPH0755651Y2 - 貨幣払出機 - Google Patents

貨幣払出機

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JPH0755651Y2
JPH0755651Y2 JP1988170895U JP17089588U JPH0755651Y2 JP H0755651 Y2 JPH0755651 Y2 JP H0755651Y2 JP 1988170895 U JP1988170895 U JP 1988170895U JP 17089588 U JP17089588 U JP 17089588U JP H0755651 Y2 JPH0755651 Y2 JP H0755651Y2
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次雄 溝曽路
利季 田中
洋一 山越
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グローリー工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は貨幣払出機に係り、特に貨幣カセットを使用す
る貨幣払出機に関する。
〔従来の技術〕
紙幣を所定枚数束ねた札束および硬貨を所定枚数包装し
た棒金(以下これらを総称して包装貨幣という)のいず
れか一方あるいは双方を機体内に収納し、指定された包
装貨幣を投出させるようにした貨幣払出機として例えば
特公昭62−44674号公報に示される物品投出機がある。
この物品投出機は、物品を複数個収納したカセットを多
段に設置し、そのカセットに対向した位置に上下方向に
昇降可能なエレベータを設けるとともに、そのエレベー
タに各カセットから物品を投出させてエレベータ内に収
納させる物品投出機構を設け、エレベータを投出しよう
とするカセットに対応した位置で停止させた後、物品投
出機構によりカセットから物品を投出させ、そのカセッ
トからの物品の投出が終了すると、さらにエレベータを
次の投出しようとするカセットに対応した位置まで上昇
させて順次物品の投出を行い、全ての物品の投出が終了
すると、エレベータをさらに上昇させて取出し口まで運
搬するように構成されている。
そして、エレベータを昇降させる昇降機構はエレベータ
の移動範囲にわたって立設されたねじ杆と、エレベータ
側に設けられたこのねじ杆に係合するボールねじ受け
と、ねじ杆を正逆回転させるモータとで構成され、この
ねじ杆をモータによって回転させることによって、ボー
ルねじ受けとともにエレベータが昇降するようになって
いる。
また、エレベータを一定の停止位置に保持する手段とし
ては、ねじ杆の下方部に切欠を有するローラを固設する
とともに、ソレノイドによって作動されるロック片を切
欠きに挿脱可能に設け、エレベータの停止時にはロック
片をローラの切欠きに係合させて、ねじ杆が回転しない
ようになされたものを採用している。
また、さらにエレベータの位置検知手段として、ねじ杆
と共に回転する検知体をセンサによって検知し、ねじ杆
の回転数を検出するものが使用されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
このような従来の貨幣払出機においては、エレベータの
昇降機構がモータで回転されるねじ杆に、エレベータ側
に設けられたボールねじ受けを係合させ、ねじ杆が1回
転する毎にエレベータがねじ杆のねじのピッチ分だけ上
昇あるいは下降するようになっているためにエレベータ
の昇降速度が遅く、貨幣の払出し指令が発せられてから
エレベータが投出すべきカセットの位置まで上昇して停
止し、カセット内に貨幣収納した後、再度上昇させて取
出し口まで運搬するという一連の動作を完了するまでに
非常に長い時間がかかるという問題がある。
この時間を短縮するためにはねじ杆の回転数を増加させ
れば良いが、ウォームとウォームホイールの関係にある
ねじ杆とボールねじ受けを使用している限り十分な速度
を得ることは困難である。また、エレベータの位置出し
にはねじ杆と共に拘束回転しているローラの切欠きにロ
ック片を進入させて係合するようになっているため、ロ
ック片の破損事故が生じやすい。また、多量の貨幣を収
納して重量の増加したエレベータを急停止させるために
衝撃や騒音を発生しやすいという問題がある。
ねじ杆を使用しないでベルト等の巻掛伝動機構によりエ
レベータを駆動することも考えられるが、エレベータ内
の収納物の重量に伴う惰性があるために停止位置が一定
とならず、所定の取出し位置を通り過ぎてしまうという
問題点がある。
本考案はこのような従来の貨幣払出機における問題点を
解決するためになされたもので、エレベータの高速移動
と正確な位置への停止を静かな運転音で行うことのでき
る貨幣払出機を提供することを目的とする。
〔課題を解決する手段〕
本考案によれば、包装貨幣を複数個収納するとともに機
体内に多段に設置された収納カセットと、この各収納カ
セットに対向した位置を上下方向に昇降可能で、前記包
装貨幣の投出時には投出すべき収納カセットに対応した
位置に停止して投出された包装貨幣を収容するとともに
取り出し口まで運搬するエレベータとを備えた貨幣払出
機において、エレベータを昇降させる正逆回転モータ
と、このモータの回転方向に応じてエレベータを上下方
向へ駆動する巻掛伝動手段と、エレベータ側と機体側に
それぞれ係合可能に設けられ、その係合によってエレベ
ータを所定の停止位置に保持するエレベータ保持手段
と、エレベータと機体のうちの一方側に設けられたセン
サと、他方側に設けられて移動位置によって前記センサ
に異なった出力を発生させる検知板とを含み、エレベー
タの移動位置を検知する位置検知手段と、エレベータ内
に収納された包装貨幣の1単位重量と個数による重み付
け量を収容情報として順次記憶する記憶手段と、この記
憶手段に記憶されている包装貨幣の収容情報に応じてエ
レベータ停止時に惰性による位置の変動を相殺するよう
に正逆回転モータの停止位置を決定するエレベータ停止
位置決定手段と、このエレベータ停止位置決定手段の出
力にもとづいて正逆回転モータの制御を行うエレベータ
駆動制御部とを備えたことを特徴としている。
〔作用〕
本発明の装置によれば、エレベータの駆動は巻掛伝動手
段を用いているので、高速な移動が可能であり、しかも
エレベータ内の包装貨幣の1単位重量と個数による重み
付け量からなる収容情報に応じてエレベータの停止位置
を修正することにより、高速移動から停止する時に発生
する惰性による位置変動を相殺するようにしているた
め、正確な位置決めが可能である。さらに強制的な噛み
合わせによる位置決めを使用していないため、静かな運
転が可能である。
〔実施例〕 以下、図面を参照しながら本発明の実施例のいくつかを
詳細に説明する。
第2図は本発明が適用される貨幣払出機の概要を示す斜
視図、第3図はその縦断側面図、第4図はエレベータの
上昇途中時と最上昇時とを便宜上一つの図中に表わした
縦断正面図であり、この貨幣払出機は札束と棒金とを収
蔵して札束と棒金と自由な組合せで払出しができる形式
となっている。
機体1は、縦長箱状を有するもので、内部に札束収納部
2と、これに隣接して棒金収納部3が常時は前傾姿勢と
なるように配置され、これら収納部の前部側に機体1内
を昇降するエレベータ4が配設されており、このエレベ
ータ4の最上昇位置に対応する機体1の上部前面1Aと上
面1Bとが交差する箇所に貨幣払出口5が開口されてい
て、この払出口5は前面シャッタ6と上面シャッタ7と
で共に開閉自在とされている。また機体1の前面は扉1C
により開閉自在とされ、機体1内への包装貨幣の装填、
その他内部の点検保守等が機体1の前面側から行なえる
ようになっている。
札束収納部2は、図示の例では3種類の紙幣(万円券、
5千円券、千円券)用として3個の札束用貨幣カセット
8,8…が、棒金収納部3については6種類の棒金用貨幣
カセット9,9…が計10段にセットされており、棒金用貨
幣カセット9の配置は下から10円,10円,10円,1円,5円,5
0円,500円,100円,100円,100円となっている。これら貨
幣カセットを支持する支持部材10,10…が第3図示のよ
うに上下方向揺動可能に設けられている。第2図中11は
金種、金額、投出指定用の操作部である。
第3図では、棒金用貨幣カセット側の支持部材を示して
いるが、各支持部材10,10…は前後方向略中央部が機体
1に固設された軸支部材12に軸13によりそれぞれ枢支さ
れ、この軸13より前方および後方で各支持部材10,10…
が連結板14,15により軸13,13…の上下間隔と等しい間隔
をおいて遊動的に連結されている。そして前部側の連結
板14には機体1との間に引張りバネ16が掛けられて上方
へ付勢されており、後部側の連結板15には上下のダンパ
17,18が機体1との間に連結されている。
一方、機体1には角度切換えレバー19の中間部が軸20に
より上下方向に揺動自在に枢支されており、その後方の
長孔20Aが後部側の連結板15のピン15Aに遊嵌されてい
て、角度切換えレバー19の前端の操作部19Aを上下に動
かすことにより各支持部材10,10…が一斉に上下方向に
揺動される。そしてこの角度切換えレバー19は最上位置
および最下位置でそれぞれ図示しない係止片に係止され
るようになっているが、各揺動位置ではダンパ17,18に
よってその位置に保たれるようになっている。
支持部材10,10は、第6図に要部の拡大図を示すよう
に、両側が上向きに折り曲げられた樋形状で、その前端
部近傍の折り曲げ部分には切欠からなる係止部10A,10A
…がそれぞれ形成され、底面部分は貨幣カセット9,9を
円滑に挿脱させるためのガイド部10Bとされており、こ
の係止部10A,10Aに貨幣カセット9,9…の突起9A,9A…が
係合して貨幣カセット9,9…が所定位置に位置決めされ
て支持部材10,10…上に安定載置されるように形成され
ている。これらの構成に関しては、札束収納部2におい
ても同様である。
エレベータ4は、第3図および第4図にその一例を示す
ように、上面と前面側上半部が開放された箱形状のエレ
ベータ本体20と、このエレベータ本体20の前面にガイド
部21,21によって上下動自在に取付けられ前面側上半部
を閉鎖し得る大きさを有する可動の前面板23とで構成さ
れており、エレベータ本体20の一側部の軸受部24が機体
1内に立設されたガイドロッド25に嵌合して昇降自在に
片持ち支持され、他側部は機体1にそって設けられた断
面コ字状を有するガイドレール26に嵌合するガイドロー
ラ27,27によって昇降が円滑になされるように形成され
ている。エレベータ本体への収容量は例えば棒金は10
本、札束は5個である。
エレベータ4の左右両側には、ループ状に配設されるワ
イヤロープ28,28の両端が固定されている。このワイヤ
ロープ28,28は、機体1内に設置されたエレベータ昇降
用モータM1により回転するプーリー29に左右からそれぞ
れ巻き掛けられ、中間プーリー30,30,31,31,32,32を経
由して機体1内上方のプーリー33A,33Aと下方のプーリ
ー33B,33B(一方のみ図示)に掛け回され、エレベータ
4に上下から到達してこれに固定されている。したがっ
てモータM1の回転により左右のワイヤロープ28,28を均
等に回動してエレベータ4を昇降させることができる。
エレベータ本体20にはフック34(第3図図示)が軸35に
より回動自在に設けられ、このフック34の他端にはソレ
ノイドSD1のプランジャが連結されていて、機体1に固
設の停止位置決め板37に形成された各貨幣カセット9,9
…の前端の投出位置に対応する切欠段部37A,37A…に係
脱自在とされており、このソレノイドSD1の励磁時にフ
ック34が切欠段部37Aから外れ、解磁時にバネ38の付勢
により係合してエレベータ4の下降を阻止するように構
成されている。
エレベータ4の前面板23の昇降機構40は、前面板23に固
定されかつエレベータ本体20のピン41に長孔42が嵌合し
て上下動が案内されるロック板43と、このロック板43の
上下方向に短い長孔44,44に嵌合するピン45,50を介して
取付けられ上端が前面板43の上縁よりやゝ突出した位置
におかれるようバネ46により上方へ付勢された作動杆47
と、ロック板43の下方部に軸48により枢着されたロック
片49とを有し、このロック片49はピン50によって作動杆
47と連結されており、その作動杆47が下降したときロッ
ク片49の下端がピン41から外れる位置となるように揺動
自在とされている。
エレベータ4が最上部位置へ到達するとき、その直前す
なわち前面板23の上下巾に相当する距離だけ下った位置
にストッパ51が機体1の扉1Cの内側に設けられ、このス
トッパ51に作動杆47の上端が当るようになされている。
そしてこの作動杆47がストッパ51に当ることにより作動
杆47、ロック板43、およびこれと一体的な前面板23が第
4図の上方に図示しているようにエレベータ本体20に対
し相対的に下降されるようになっている。
エレベータ4の後面側には、公知のように収納カセット
9,9…から棒金52をモータM2の駆動により1本ずつすく
い上げてエレベータ4内に持ちきたすアーム53を有する
投出機構54が設けられている。また図示していないが、
札束収納カセット8,8…から札束を1束ずつ取出す札束
投出機構も備えられている。
第4図において符号55は、エレベータ4の停止位置検出
板で、エレベータ4に設けられたセンサ56(フォトイン
タラプタ)と協働する突部とその間隙により停止位置を
検出するためのものである。この停止位置検出板55と停
止位置決め板37とは第5図に示すように1枚の板をコ字
状に曲げて一体化されている。なお、停止位置検出板55
と停止位置決め板37とは互いに干渉しないように停止位
置検出板55の奥行き寸法は停止位置決め板37の奥行き寸
法よりも小さくなっている。停止位置決め板37の切欠き
段部37Aに対応して後述するように停止位置検出板55の
切欠き55aおよび55bが設けられている。
第1図は本発明にかかる貨幣払出機のエレベータ停止に
関する制御系の構成を示すブロック図である。
取出すべき貨幣の種類、数量、棒金と札束の区別、およ
び投出を指定する操作部11等をなす取出指示部110から
の指令データは制御部100に入力される。
表1は度数メモリ120の記憶内容を示すもので、札束お
よび棒金の種類ごとに重み付けされた数値が記憶されて
いる。すなわち、例えば、1円の棒金を度数1とすれ
ば、5円および50円は4、10円と100円は5、500円は8
であり、札束は金種に関係なく2とされている。
度数演算部130では投出すべきカセット段で貨幣を取出
すごとに制御部100からの信号で現在におけるエレベー
タ内の収納貨幣による度数Aを演算する。
度数演算部130から取出されたデータはエレベータ停止
位置決定部150に供給され、このエレベータ停止位置決
定部150は度数Aの値を用 いて指定されたカセット段のどの位置でモータを停止さ
せればよいかを判定メモリ140の内容を参照して決定す
る。
判定メモリには表2に示すようなデータが格納されてい
る。表2の内容は度数Aの値の範囲に対してエレベータ
と機体とのどのような位置関係を目標にしてモータを停
止させるか、およびセンサ出力により位置関係をどのよ
うにして知るかを示している。
前述した停止位置検出板55は各カセット段の上下の間に
対応してセンサ2個分よりも広い幅1の切欠き55a
と、これからセンサ2個分よりも広い幅l2だけ離れた位
置に設けられて、センサ1個分の幅よりも狭い幅l3に切
欠き55bと、この切欠きからほぼセンサ2個分の幅l4だ
け離れて再び幅1の切欠きが設けられ、以下同様に繰
り返す形状となっている。
したがって第7図の位置関係aでは両センサとも切欠き
の部分にあるため、それらの出力はいずれもONである。
位置関係bではセンサS1が遮光されて出力がOFFとな
る。次に位置関係cでは両センサとも遮光されてそれら
の出力はいずれもOFFとなる。以下、エレベータの上昇
とともに出力変化が繰り返されて第8図のような出力波
形が得られる。また、センサS1およびS2の出力値を前々
回、前回、および現在の3つの時点について観察するこ
とにより現在のエレベータ位置Xを決定することができ
る。
エレベータ停止位置決定部150により求められた停止位
置はエレベータ駆動制御部160に送られ、ここでモータ
等のエレベータ駆動機構180を駆動するための信号が発
生される。この際、エレベータ停止位置決定部150から
指令された位置に確実に達したかどうかがセンサ170の
出力と判定メモリ140の格納内容を比較することにより
判断される。なお、エレベータの移動が開始される際、
および所定の停止位置に達したときはエレベータ保持機
構190のソレノイドがそれぞれフックの解除、係合を行
うためにON、OFFされる。
尚、これらの各要素は全体を制御する制御部により制御
されている。
次にこの実施例におけるエレベータ移動による包装貨幣
の投出動作について第9図のフローチャートを参照して
説明する。
包装貨幣の払出しが行なわれていないときは、機体1の
貨幣払出口5は上面シャッタ7および前面シャッタ6が
第3図に実線で示すように閉鎖されている。
包装貨幣の投出指令が発せられるとこの指令に基づいて
ソレノイド(SD1)36が励磁され、フック34が第3図鎖
線図示の状態に揺動し、ロック状態が解除される。そし
てエレベータ4の昇降用のモータM1が起動されると(ス
テップS101)、ワイヤロープ28,28が回動してエレベー
タ4が上昇する(ステップS102)。
次に度数Aの値をもとにモータを停止させる目標値であ
るYの値を判定メモリ140(表2)の内容を参照して決
定する。なお、エレベータが最下部から上昇するときに
はエレベータの中には何も入っていないため度数Aは0
であり表2により“b"が目標値として選択される。ま
た、度数Aの値は貨幣取出しが行われる都度、前述した
度数メモリ120の内容を読出しつつ度数演算部が決定す
る。例えば、ある段で100円の棒金を4本取出すと度数
Aは20となるのでYは“c"となり、続く段でさらに500
円の棒金を3本取出すと度数Aは44となるのでYは“e"
となる。このように取出し量が増えてくると重量が増す
ので、他のカセット段で停止させるときには目標値が変
化する。
エレベータの上昇中、使用されない位置であるX=aと
なったかどうか、すなわちこの位置を通過したかどうか
をまず確認する(ステップS104)。この位置を通過して
いないようであれば段数を表わすnの値を1だけ増加さ
せる(ステップS105)。続いてこのn段目が出金を行う
べき貨幣カセット段であるかを判断し(ステップS10
6)、出金カセット段でない場合にはそのカセットに対
応した位置のうちの一つ、例えばX=bに達することを
確認(ステップS108)した上でステップ104の前に戻
る。
一方、nが指定された出金カセット段である場合には、
エレベータ位置Xが目標値Yと等しくなるまでエレベー
タを上昇させる(ステップS107)。
X=Yとなったときには、目標位置に達したと認められ
るのでモータ(M1)が停止されその後ソレノイド(SD
1)36の励磁が解かれる(ステップS109)。このときエ
レベータは上昇運動時の惰性でさらに少し上昇した後、
自重の作用で少し下降する(ステップS110)。この時点
でフック34が位置決め板37の該当する切欠段部37Aに係
合し、エレベータは完全に停止する(ステップS111)。
この状態では貨幣投出が可能であるので、投出機構が1
回作動し、エレベータ本体20内への貨幣投出が行われる
(ステップS112)。これにより投出された貨幣は投出経
路に設けられたセンサS3(図示せず)により検知され
(ステップS113)、この検知がなくなったときは段数n
が同一金種における最上段であるかを判断し(ステップ
S120)、最上段でないときは即ちその金種が上のカセッ
ト段にあるときはステップS101の前に戻り、再びエレベ
ータを上昇させて、すぐ上の段のカセット位置で前回同
様に停止、保持させて、継続して投出できる。また、最
上段であると認められるときにはエンプティであり、異
常終了となる(ステップS122)。
なお、各カセットの側壁には、その中の残り本数が10本
程度になると、そのことを検知するニアエンドセンサが
設けられており(図示せず)、このニアエンドセンサの
出力との関係でエンプティをより正確に検知することが
できる。この場合、投出途中でエンプティになると、エ
ラーとして投出動作は停止され、貨幣補充を促す警報が
発せられる。これにより貨幣補充を係員が行うと再度投
出動作が行われる。
センサS3が貨幣投出を検知したときはn段目のカセット
から取出された貨幣の重量度数Anを度数演算部130で求
め、現在の度数Aの値に加えて新たな度数Aとする(ス
テップS114)。
次に同一金種の投出個数Bの値に1を加えて新たなBの
値とし(ステップS115)、このBの値が同金種の投出個
数に一致するかを調べ(ステップS116)、一致していな
いときはステップS112の前に戻って一致するまで投出を
繰り返す。また、Bの値が同金種の投出個数に一致した
ときは、Bの値を強制的に0とし(ステップS117)、全
金種についての投出が終了したか否かを調べ(ステップ
S118)、終了していないときはステップS101の前に戻っ
て他の金種についての投出を同様に行う。全金種につい
ての投出が完了したときは、再びエレベータが取出口ま
で上昇して(ステップS119)終了する。この動作を詳述
するとエレベータ4が上昇して最上部に到達する直前に
作動杆47の上端がストッパ51に当り、作動杆47がバネ46
に抗して若干相対的に下降すると、ロック片49が第4図
の上方に示すように軸48を中心に反時計方向に回動し、
エレベータ本体20のピン41から外される。これによりエ
レベータ4の上昇に伴い、作動杆47、ロック板43が共に
とり残され、ロック板43と一体となっている前面板23も
とり残されたまゝとなってエレベータ4の前面側上半部
が開放された状態となる。
エレベータ4が最上昇位置に至ると、その信号により図
示しないシャッタ開閉機構が作動して前面シャッタ6お
よび上面シャッタ7が開かれ、払出口5が開放されてエ
レベータ4内から包装貨幣を取出すことができる。この
とき機体1の貨幣払出口5は上面から前面にかけて開放
された形態となり、前述のエレベータ4の前面板23が下
降状態におかれていることと相俟ってエレベータ4内か
ら包装貨幣を取出すとき手が差込みやすく、取出しが容
易になるうえ、前方からもエレベータ4内がよく見える
ので包装貨幣の取忘れを生じることがなくなる。
なおエレベータ4が定位置へ下降するとき、エレベータ
4がわずかに下降した時点で作動杆47がバネ46の作用を
受けて長孔44分だけ上昇し、ロック片49を時計方向にわ
ずかに揺動させてピン41と係合可能な状態にする。そし
てさらにエレベータ4が下降して最下点近くまでくる
と、ロック板43の下端が機体1の底面に当接して、ロッ
ク板43、作動杆47、および前面板23が停止してとり残さ
れ、エレベータ本体20に対し相対的に上昇し、エレベー
タ4が最下点に到達した時点でエレベータ4の前面側上
半部は前面板23で閉鎖された元の状態になり、次回の包
装貨幣の受入れ態勢が整う。
なお、以上の実施例においては1つの棒金収納カセット
と次の棒金収納カセットとの間隔を8段階に区分し、そ
の内の7区分を利用してモータの停止位置を決定するよ
うにしていたが、これよりも多くの区分を設けてもよ
く、また、多数に区分された内の少数の部分、例えば、
8段階のうちの3〜4区分のみを利用して停止させても
よい。このような場合、経年変化によりモータ停止後の
移動量が少なくなって確実に係止できなかったときに、
停止すべき時期を遅らせるために停止区分をシフトさせ
る切換スイッチを設けるようにしてもよい。エレベータ
の位置検知手段としては本実施例に限定されるものでは
なく、要はカセット間の位置を複数検知できるようなも
のであればどんなものでもよい。
また、実施例ではエレベータが上昇しながら貨幣投出を
受け最上端にある取出口から貨幣を取出すようにしてい
るが、本願発明はこのような位置関係を有する貨幣投出
機に限定されず、要はエレベータの移動時における惰性
を相殺するように停止位置を決定することを適用できる
貨幣払出機が対象となる。
さらに、電源周波数に応じて停止区分を変えるようにし
てもよい。すなわち、電源周波数が例えば50Hzの場合に
は60Hzの場合よりも回転数が少ないため、停止時期を遅
らせるために、停止区分をずらすことができる。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によれば、エレベータの惰性によ
る位置ずれをエレベータ内の棒金や札束の重量と個数に
よる重み付け量からなる収納情報に応じて相殺するよう
にエレベータの駆動機構を制御するようにしているの
で、巻掛伝動機構のような高速駆動機構を用いることが
でき、正確で高速の動作と静粛な運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の主要部をなすエレベータの停止制御に
関する部分の構成を示すブロック図、第2図は本発明を
適用する貨幣払出機の概要を示す斜視図、第3図はその
縦断側面図、第4図はエレベータの上昇途中時と最上昇
時の様子を便宜上一つの図中に表わした縦断正面図、第
5図は位置決め板と位置検出板とを示す斜視図、第6図
は支持部材と貨幣カセットとの関係を示す要部の斜視
図、第7図は位置検出板とセンサとの位置関係を示す説
明図、第8図は第7図の各時点におけるセンサ出力波形
を示す波形図、第9図はエレベータの移動と貨幣投出動
作を示すフローチャートである。 1…機体、2…札束収納部、3…棒金収納部、4…エレ
ベータ、5…払出口、8,9…貨幣カセット、10…支持部
材、10A…係止部、10B…ガイド部、34…フック、37…停
止位置決め板、55…停止位置検出板、110…取出指示
部、120…度数メモリ、130…度数演算部、140…判定メ
モリ、150…停止位置決定部、160…エレベータ駆動制御
部、170…センサ、180…エレベータ駆動機構、190…エ
レベータ保持機構、M1,M2…モータ、SD1…ソレノイド。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】包装貨幣を複数個収納するとともに機体内
    に多段に設置された収納カセットと、この各収納カセッ
    トに対向した位置を上下方向に昇降可能で、前記包装貨
    幣の投出時には投出すべき収納カセットに対応した位置
    に停止して投出された包装貨幣を収容するとともに取り
    出し口まで運搬するエレベータとを備えた貨幣払出機に
    おいて、 前記エレベータを昇降させる正逆回転モータと、 このモータの回転方向に応じてエレベータを上下方向へ
    駆動する巻掛伝動手段と、 前記エレベータ側と機体側にそれぞれ係合可能に設けら
    れ、その係合によってエレベータを所定の停止位置に保
    持するエレベータ保持手段と、 前記エレベータと機体のうちの一方側に設けられたセン
    サと、他方側に設けられて移動位置によって前記センサ
    に異なった出力を発生させる検知板とを含み、エレベー
    タの移動位置を検知する位置検知手段と、 前記エレベータ内に収納された包装貨幣の1単位重量と
    個数による重み付け量を収容情報として順次記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている包装貨幣の収容情報に応
    じてエレベータ停止時に惰性による位置の変動を相殺す
    るように前記正逆回転モータの停止位置を決定するエレ
    ベータ停止位置決定手段と、 このエレベータ停止位置決定手段の出力にもとづいて前
    記正逆回転モータの制御を行うエレベータ駆動制御部と
    を備えたことを特徴とする貨幣払出機。
JP1988170895U 1988-12-28 1988-12-28 貨幣払出機 Expired - Fee Related JPH0755651Y2 (ja)

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JPS4983754U (ja) * 1972-11-08 1974-07-19
JPS58127285A (ja) * 1982-01-25 1983-07-29 グローリー工業株式会社 円筒状物品の投出装置

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