JPH10188069A - 棒金検知装置および棒金投出機 - Google Patents

棒金検知装置および棒金投出機

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JPH10188069A
JPH10188069A JP8343304A JP34330496A JPH10188069A JP H10188069 A JPH10188069 A JP H10188069A JP 8343304 A JP8343304 A JP 8343304A JP 34330496 A JP34330496 A JP 34330496A JP H10188069 A JPH10188069 A JP H10188069A
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耕作 萱原
Fumitoshi Takahama
史敏 高濱
Yoshihiko Fujimori
良彦 藤森
Fumio Yamaguchi
二美夫 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正金種と直径の差が少い異金種の棒金が1
本でも混在していても、棒金カセット6に収納されてい
る棒金の本数および異金種を正確に検知する。 【解決手段】 複数本の棒金を径方向1列に配列して収
納する棒金カセット6を金種毎に専用に設ける。棒金カ
セット6内の棒金の端面の中央部に対応してセンサ光を
走査する第1のセンサ45を設ける。棒金カセット6内の
棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセン
サ光を走査する第2のセンサ46を設ける。第1および第
2のセンサ45,46を棒金カセット6の棒金配列方向に沿
って移動させる移動手段51を設ける。移動手段51による
第1および第2のセンサ45,46の移動量を測定する移動
量測定手段61を設ける。収納する金種によって特定され
る第1および第2のセンサ45,46の少くとも一方の出力
と移動量測定手段61の出力に基づいて、棒金カセット6
内の棒金の本数および異金種を検知する制御手段を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金種毎に専用に設
けられた棒金カセットに収納された棒金の本数および異
金種を検知する棒金検知装置、およびこの棒金検知装置
を備えた棒金投出機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開平7−249139
号公報に記載されているように、金種別に複数本の棒金
が径方向1列に配列されて収納される金種別の棒金カセ
ットを上下方向に複数段配置しておき、投出指令に基づ
いて、指令金種の棒金カセットに収納された棒金を必要
本数取り出して投出する棒金投出機が知られている。そ
して、この棒金投出機では、各棒金カセットに収納され
ている棒金の本数および金種を検知する棒金検知装置が
用いられている。なお、棒金とは、硬貨を金種別に例え
ば50枚ずつ重積し、その周面に包装紙を巻き付けると
ともに重積方向の両端面の周縁に包装紙の縁をかしめて
包装したものをいう。
【0003】従来の棒金検知装置では、複数段の各棒金
カセットに対応して、棒金カセット内の棒金の端面の中
央部より周縁側すなわち孔有り金種の場合には孔から外
れた弦部分に対応してセンサ光を走査する投受光式の棒
金検知センサを用い、これら各棒金検知センサを一体的
に各棒金カセットの棒金配列方向に沿って移動させるよ
うに構成している。そして、各棒金検知センサを一体的
に移動させた際、各棒金検知センサは投受光されるセン
サ光が棒金にかからない透光位置でオンするとともに棒
金にかかる遮光位置でオフし、このオンオフの回数およ
びオンオフの変化の間隔に基づいて、各棒金カセットに
収納されている棒金の本数と金種を検知するようにして
いる。
【0004】なお、棒金カセットには、収納される棒金
の端面位置を規制する側板部が形成され、この両側の側
板部にセンサ光が透光可能とするスリットが棒金配列方
向に沿って形成され、すなわちスリットが側板部のほぼ
全長位置にわたって形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構造では、棒金カセット内の棒金の端面の中央部より周
縁側の弦部分に対応して、棒金検知センサによりセンサ
光を走査して棒金検知を行なっているため、棒金検知セ
ンサのオンオフにより棒金カセット内に収納されている
棒金の本数は確実に検知できるが、棒金カセット内に異
金種の棒金が誤って収納されていてその異金種の棒金と
適正金種の棒金との直径の差が少い場合、棒金の弦部分
の長さの差のみからでは異金種が収納されていることを
正確に検知できない不都合がある。特に、100円硬貨
の直径は22.6mm、5円硬貨の直径は22mmで直
径の差が少く、これに包装用紙の厚みの影響が加わり、
判別が困難になる。
【0006】仮に、異金種の棒金が複数本収納されてい
た場合に、棒金カセットに収納されている複数本の棒金
のトータル長さから比較するとその差が累積されて、異
金種の棒金が収納されていると判断できるが、複数本の
適正金種の棒金が収納されている中に1本だけが異金種
の棒金が収納された場合には正確に検知ができない。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、簡単なセンサの構成により、適正金種と直径の差
が少い異金種の棒金が1本でも混在していても、棒金カ
セットに収納されている棒金の本数および異金種の有無
を正確に検知できる棒金検知装置および棒金投出機を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の棒金検知
装置は、複数本の棒金が径方向1列に配列されて収納さ
れる金種毎に専用に設けられた棒金カセットと、この棒
金カセット内の棒金の端面の中央部に対応してセンサ光
を走査する第1のセンサと、前記棒金カセット内の棒金
の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセンサ光
を走査する第2のセンサと、前記第1および第2のセン
サを前記棒金カセットの棒金配列方向に沿って移動させ
る移動手段と、この移動手段による前記第1および第2
のセンサの移動量を測定する移動量測定手段と、収納す
る金種によって特定される前記第1および第2のセンサ
の少くとも一方の出力および移動量測定手段の出力に基
づいて前記棒金カセット内に収納されている棒金の本数
および異金種を検知する制御手段とを具備しているもの
である。
【0009】移動手段により第1および第2のセンサを
棒金カセットの棒金配列方向に沿って移動させ、第1の
センサにより棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対
応してセンサ光を走査し、第2のセンサにより棒金カセ
ット内の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応
してセンサ光を走査する。この第1および第2のセンサ
の移動量は移動量測定手段により測定する。そして、制
御手段により、第1および第2のセンサの出力および移
動量測定手段の出力に基づいて、棒金カセット内に収納
されている棒金の本数および異金種を検知する。すなわ
ち、第1のセンサの出力から棒金の硬貨の孔の有無を検
知し、第2のセンサの出力から棒金の弦部分の長さすな
わち直径を検知し、これらから棒金の本数および異金種
を検知する。
【0010】請求項2記載の棒金検知装置は、請求項1
記載の棒金検知装置において、棒金カセットは、収納さ
れる棒金の端面位置を規制する側板部を有し、この側板
部に、収納対象金種の棒金の端面の中央部に対応してそ
の収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金配列方向
に沿って複数の第1の開口部が形成されているととも
に、収納対象金種の棒金の端面の中央部より周縁側の弦
部分に対応してその収納対象金種の直径に対応するピッ
チで棒金配列方向に沿って複数の第2の開口部が形成さ
れているものである。
【0011】第1および第2のセンサにより第1および
第2の開口部を通じて棒金カセット内の棒金の検知を行
なう。それら開口部を長いスリット状に設ける場合に比
べて棒金カセットの強度を確保する。
【0012】請求項3記載の棒金検知装置は、500
円、100円、50円、10円、5円、1円の金種別に
それぞれ複数本の棒金が径方向1列に配列されて収納さ
れるとともに、該当金種の棒金より大きな寸法の棒金の
収納が規制される金種別の棒金カセットと、前記500
円、100円、50円、10円、5円の金種の各棒金カ
セット内の棒金の端面の中央部に対応してセンサ光を走
査する金種別の第1のセンサと、前記500円、100
円、10円、1円の金種の各棒金カセット内の棒金の端
面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセンサ光を走
査する金種別の第2のセンサと、前記第1および第2の
センサを前記棒金カセットの棒金配列方向に沿って移動
させる移動手段と、この移動手段による前記第1および
第2のセンサの移動量を測定する移動量測定手段と、収
納する金種によって特定される前記第1および第2のセ
ンサの少くとも一方の出力および移動量測定手段の出力
に基づいて前記棒金カセット内に収納されている棒金の
本数および異金種を検知する制御手段とを具備している
ものである。
【0013】移動手段により第1および第2のセンサを
棒金カセットの棒金配列方向に沿って移動させ、第1の
センサにより棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対
応してセンサ光を走査し、第2のセンサにより棒金カセ
ット内の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応
してセンサ光を走査する。この第1および第2のセンサ
の移動量は移動量測定手段により測定する。そして、制
御手段により、第1および第2のセンサの出力および移
動量測定手段の出力に基づいて、棒金カセット内に収納
されている棒金の本数および異金種を検知する。すなわ
ち、第1のセンサの出力から棒金の硬貨の孔の有無を検
知し、第2のセンサの出力から棒金の弦部分の長さすな
わち直径を検知し、これらから棒金の本数および異金種
を検知する。しかも、棒金カセットに寸法的に収納でき
ない金種については検知から除外することにより、第1
のセンサは500円、100円、50円、10円、5円
の金種の各棒金カセットのみに対応して設けるととも
に、第2のセンサは500円、100円、10円、1円
の金種の各棒金カセットのみに対応して設ければよく、
センサ構成が簡素化する。
【0014】請求項4記載の棒金検知装置は、請求項3
記載の棒金検知装置において、各棒金カセットは、収納
される棒金の端面位置を規制する側板部を有し、この側
板部に、収納対象金種の棒金の端面の中央部に対応して
その収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金配列方
向に沿って形成される複数の第1の開口部、および収納
対象金種の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対
応してその収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金
配列方向に沿って形成される複数の第2の開口部の少く
とも一方を有する構成であって、500円、100円、
10円の金種の各棒金カセットには第1の開口部および
第2の開口部の両方が形成され、50円、5円の金種の
各棒金カセットには第1の開口部のみが形成され、1円
の金種の棒金カセットには第2の開口部のみが形成され
ているものである。
【0015】対応する第1および第2のセンサにより対
応する第1および第2の開口部を通じて棒金カセット内
の棒金の検知を行なう。各金種の棒金カセットには、検
知に必要な最小限の開口部を形成すればよいとともに、
開口部を長いスリット状に設ける場合に比べて棒金カセ
ットの強度を確保する。
【0016】請求項5記載の棒金投出機は、請求項1な
いし4いずれか記載の棒金検知装置と、棒金カセットに
収納された棒金を投出する棒金投出手段とを具備してい
るものである。
【0017】棒金検知装置により棒金カセットに混在す
る異金種の棒金を検知して異金種の棒金が投出されるの
を未然に防止し、適正金種の棒金を確実に投出する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の棒金検知装置およ
び棒金投出機の一実施の形態を図面を参照して説明す
る。
【0019】なお、棒金とは、硬貨を金種別に例えば5
0枚ずつ重積し、その周面に包装紙を巻き付けるととも
に重積方向の両端面の周縁に包装紙の縁をかしめて包装
したものをいう。ただし、棒金の両端面の中央部は包装
紙で包装されない。さらに、日本国内において流通して
いる500円、100円、50円、10円、5円、1円
の6金種の棒金においては、棒金の長さと直径が等しい
ものはない。
【0020】図2は棒金投出機を示し、1は棒金投出機
の機体で、この機体1は、前後方向および上下方向の寸
法が長く、左右方向の幅寸法が短い箱状に形成されてい
る。機体1の前面から上面にわたって棒金投出口2が形
成され、この棒金投出口2に後述するシャッタ駆動部72
によって開閉されるシャッタ3が配設されている。機体
1の前面および後面にはそれぞれ扉体4,5が開閉可能
に取り付けられている。
【0021】機体1の内部には、扉体5の開放によって
機体1の後面から金種別の棒金カセット6が着脱自在に
装填される金種別のカセット装填部7が上下方向に間隔
をあけて複数段形成されている。各カセット装填部7で
は棒金カセット6が前下がりに下降するように支持さ
れ、棒金カセット6内に収納された棒金が常に前端側に
転動するように構成されている。なお、金種別のカセッ
ト装填部7は、例えば、上段から、500円、100
円、50円、10円、5円、1円用の金種順に設けられ
たり、あるいは、1〜3段を10円、4〜5段を1円、
6〜7段を500円、8段を5円、9〜11段を100
円というように、使用頻度やその他の条件などに応じて
順不同に設けられるとともに、1つの金種について複数
段設けられる。
【0022】金種別のカセット装填部7の前側には、各
棒金カセット6の前端から棒金を取り出して棒金投出口
2に投出する棒金投出手段8が配設されている。この棒
金投出手段8は、金種別の棒金カセット6の前方域を後
述するバケット昇降駆動部77によって昇降されるバケッ
ト9を有し、このバケット9には後述する取出爪駆動部
78によって棒金カセット6内の前端域に対して回転駆動
される一対の取出爪10が設けられている。
【0023】そして、バケット9は最下降位置を待機位
置とし、棒金投出指令により、バケット9を上昇させ、
投出対象金種の棒金カセット6に達する手前位置で一対
の取出爪10を退避位置から取出位置に進出移動させて、
この一対の取出爪10で棒金カセット6内の最前部に位置
する棒金を取り出してバケット9内に取り込こんでい
き、棒金を収容したバケット9を棒金投出口2に臨む最
上昇位置で停止させる。なお、同一金種の棒金を同一棒
金カセット6内から取り出す場合には、その棒金カセッ
ト6の位置において取出爪10の回転を繰り返し、バケッ
ト9の昇降を繰り返し、対応する本数の棒金を取り出
す。
【0024】次に、図3は金種別の棒金カセット6を示
し、図3(a) は500円、100円、10円用の棒金カ
セット6、図3(b) は50円、5円用の棒金カセット
6、図3(c) は1円用の棒金カセット6である。なお、
図3(a) の棒金カセット6は500円、100円、10
円用に共通の構造、図3(b) の棒金カセット6は50
円、5円用に共通の構造であるが、寸法関係などは金種
別にそれぞれ異なる。
【0025】各棒金カセット6は、1枚の金属板からプ
レス成形によって形成されており、複数本の棒金を径方
向1列に配列して載置する前後方向に長い底板部21を有
し、この底板部21の両側から側板部22がそれぞれ立ち上
げ形成され、底板部21の前端から係止部23が立ち上げ形
成され、底板部21の後端から後板部24が立ち上げ形成さ
れ、各側板部22から相対して上板部25が形成されてい
る。これら底板部21、側板部22、係止部23、後板部24お
よび上板部25によって、複数本の棒金を径方向1列に配
列して載置する棒金収納部26が形成されている。
【0026】棒金カセット6の前端上面には、両側の側
板部22および上板部25の前端部が切欠形成されて、それ
ら側板部22および上板部25と係止部23との間に棒金投出
口27が形成されている。棒金カセット6の両側の後側上
面には、側板部22および上板部25の後側が切欠形成され
て、それら側板部22および上板部25と後板部24との間に
棒金装填口28が形成されている。
【0027】図3(a) に示すように500円、100
円、10円用の棒金カセット6の両側の側板部22には複
数の第1および第2の開口部29,30が形成され、図3
(b) に示すように50円、5円用の棒金カセット6には
複数の第1の開口部29が形成され、図3(c) に示すよう
に1円用の棒金カセット6には複数の第2の開口部30が
形成されている。
【0028】複数の第1の開口部29は、孔有り金種の棒
金の50円と5円の孔部の双方が指定金種および異金種
として装填されていても外部から見えるような大きさで
孔部分に対応して形成されるとともに、棒金配列方向に
沿って収納対象金種の直径に対応するピッチで等間隔毎
に形成されている。また、複数の第2の開口部30は、第
1の開口部29の上方で、収納対象金種の棒金の端面の中
央部より周縁側の弦部分に対応して形成されるととも
に、棒金配列方向に沿って収納対象金種の直径に対応す
るピッチで等間隔毎に形成されている。なお、第2の開
口部30の高さ位置は、側板部22に切欠形成された棒金投
出口27および棒金装填口28の高さ位置に相当する。ま
た、第1および第2の開口部29,30が形成されるピッチ
は、硬貨に巻回された包装紙の厚みを考慮して、例えば
収納対象金種の硬貨の直径+約0.3mm程度に設定す
る。また、図4に示すように、最後の第1の開口部29の
後縁は、後述する孔センサ45の後定位置に位置されてい
る。
【0029】係止部23から底板部21の前端にわたって、
棒金投出手段8の取出位置に進出移動した一対の取出爪
10が回転して下から上方向に挿通可能とする一対の挿通
溝31が形成されている。
【0030】後板部24には取手部32が形成され、この取
手部32には金種別の棒金カセット6毎に左右幅方向に異
なった位置に溝部33が形成されている。この溝部33によ
れば、棒金カセット6を機体1内のカセット装填部7に
装填して扉体5を閉じるとき、カセット装填部7の金種
に対応する金種の棒金カセット6が正しく装填されてい
れば扉体5に設けられた図示しない突片が溝部33に進入
して扉体5を閉じることができ、一方、カセット装填部
7の金種に対応しない金種の棒金カセット6が誤って装
填されていれば扉体5に設けられた図示しない突片が溝
部33に進入せずに取手部32に当接して扉体5を閉じるこ
とができず、そのため、カセット装填部7に対する棒金
カセット6の装填違いを防止できる。
【0031】そして、金種別の各棒金カセット6は、棒
金の重積方向の長さに対応する両側の側板部22の対向間
隔、および棒金の直径に対応する底板部21と上板部25と
の対向間隔が該当金種の棒金を収納可とする寸法に設定
されており、該当金種の棒金より大きな寸法の棒金は収
納不可とする(金種別の各棒金カセット6毎の収納可と
収納不可の金種については、後述する表1に示す)。
【0032】次に、図1は棒金検知装置41を示し、この
棒金検知装置41は、機体1内に配設され、カセット装填
部7に装填された各棒金カセット6内の棒金の本数およ
び異金種を検知する。棒金検知装置41は、カセット装填
部7の左右両側に配置される上下方向に細長い一対の移
動板42を有し、各移動板42の上下方向中間部で相対する
内面には複数のガイドローラ43が回転自在に取り付けら
れている。これらガイドローラ43が機体1に前後方向に
沿って配設されたガイド軸44に係合され、一対の移動板
42が各棒金カセット6の棒金配列方向に沿って移動可能
に支持されている。
【0033】一対の移動板42の内面には、第1のセンサ
としての孔有無検知用の孔センサ45および第2のセンサ
としての径測定用の径センサ46が取り付けられている。
これら各センサ45,46は、一方の移動板42に取り付けら
れた例えば発光ダイオードなどの発光器45a ,46a と、
他方の移動板42に取り付けられた例えば受光トランジス
タなどの受光器45b ,46b とを有し、発光器45a ,46a
から発せられたセンサ光が対向する受光器45b ,46b で
受光されるように構成されている。
【0034】孔センサ45は、500円、100円、50
円、10円、5円の金種の各棒金カセット6に対応して
配設され、第1の開口部29を通じて各棒金カセット6内
の棒金の端面の中央部に対応してセンサ光を走査する。
【0035】径センサ46は、500円、100円、10
円、1円の金種の各棒金カセット6に対応して配設さ
れ、第2の開口部30を通じて各棒金カセット6内の棒金
の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセンサ光
を走査する。
【0036】すなわち、500円、100円、10円の
金種の各棒金カセット6に対応して孔センサ45および径
センサ46の両方が配設され、50円、5円の金種の各棒
金カセット6に対応して孔センサ45のみが配設され、1
円の金種の各棒金カセット6に対応して径センサ46のみ
が配設されている。径センサ46は必ずしも装填可能な金
種の全ての弦部分を検知可能とする必要はなく、孔セン
サ45も併用するので、異金種棒金装填を無しと判定する
ことはない。
【0037】各移動板42の外側には配線基板47がそれぞ
れ取り付けられ、この各配線基板47に各センサ45,46の
発光器45a ,46a および受光器45b ,46b のリード線が
接続されている。
【0038】一対の移動板42は移動手段51によって各棒
金カセット6の棒金配列方向に沿って移動される。この
移動手段51は、各移動板42の上下部でかつ移動領域の前
後部に対応してプーリ52がそれぞれ配設され、前後に対
向するプーリ52間にベルト53がそれぞれ張設され、上下
のベルト53に移動板42の上下部がそれぞれ連結されてい
る。左右に対向する後側のプーリ52は連動軸54によって
それぞれ一体に連結され、さらに、各連動軸54にプーリ
55が固定されるとともにこの両プーリ55間にベルト56が
張設され、全てのベルト53が同期して回転するように構
成されている。
【0039】下側の連動軸54にはプーリ57が固定され、
このプーリ57とセンサ駆動モータ58の駆動プーリ59との
間にベルト60が張設されている。したがって、センサ駆
動モータ58の正逆転駆動によって、全てのベルト53が同
期回転され、一対の移動板42が対向状態を保ったまま一
体的に前後方向に移動される。
【0040】センサ駆動モータ58の駆動軸には、その駆
動軸の回転力の伝達により、一対の移動板42の移動量す
なわち各センサ45,46の移動量を測定する移動量測定手
段としてのロータリーエンコーダ61が連結されている。
【0041】次に、図5は制御手段としての制御部71を
示し、この制御部71には、シャッタ3を開閉するシャッ
タ駆動部72、扉体5の開閉を検知する扉体開閉検知セン
サ73、棒金投出手段8、棒金検知装置41、作動電源を供
給する電源部75、例えば係員操作部などの外部と通信を
行なう外部通信用インターフェース76がそれぞれ接続さ
れている。
【0042】棒金投出手段8は、バケット9を昇降させ
るバケット昇降駆動部77、取出爪10を回動させる取出爪
駆動部78、バケット9内の棒金を検知するバケットセン
サ79が接続されている。
【0043】棒金検知装置41は、孔センサ45、径センサ
46、センサ駆動モータ58、ロータリーエンコーダ61、各
センサ45,46の前定位置および後定位置に対応する移動
板42の前進位置および後進位置を検知する前定位置検知
センサ80および後定位置検知センサ81が接続されてい
る。
【0044】制御部71は、記憶部82を有し、この記憶部
82には、プログラムや後述するような各種データの記憶
機能の他、棒金検知装置41による後述するような検知動
作に伴うカウンタ機能も有している。
【0045】そして、制御部71は、各センサ45,46の出
力およびロータリーエンコーダ61の出力に基づいて棒金
カセット6内に収納されている棒金の本数および異金種
を検知する機能を有している。
【0046】なお、図4に示すように、前定位置検知セ
ンサ80の検知によって前定位置に移動板42が停止されて
いる状態では、孔センサ45が棒金カセット6の最前部の
第1の開口部29に対向する状態(孔有り金種の棒金の場
合にはその孔を通じて透光状態)にあり、径センサ46が
最前部の棒金より前方に位置して透光状態にある。ま
た、後定位置検知センサ81の検知によって後定位置に移
動板42が停止されている状態では、孔センサ45が棒金カ
セット6の最後部の第1の開口部29に対向して透光状態
にあり、径センサ46が最後部の棒金より後方に位置して
透光状態にある。
【0047】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0048】金種別の棒金カセット6自体の寸法によっ
て収納不可とする異金種および収納可とする異金種、お
よびその収納可とする異金種に対応する判定方法をまと
めたものを表1に示す。棒金カセット6に収納不可とす
る要因には、棒金の重積方向の長さと直径の両方があ
る。なお、表中の×印は収納不可、○印は収納可を示
す。
【0049】
【表1】 500円の棒金カセット6には、寸法的に100円、5
0円、10円、5円、1円の異金種が収納可であるた
め、100円、10円、1円に対して径判定により異金
種を検知し、50円、5円に対して孔有無判定により異
金種を検知する。
【0050】100円の棒金カセット6には、寸法的に
500円、10円の異金種が収納不可であるが、50
円、5円、1円の異金種が収納可であるため、1円に対
して径判定により異金種を検知し、50円、5円に対し
て孔有無判定により異金種を検知する。
【0051】50円の棒金カセット6には、寸法的に5
00円、100円、10円、5円の異金種が収納不可で
あるが、1円の異金種が収納可であるため、1円に対し
て孔有無判定により異金種を検知する。
【0052】10円の棒金カセット6には、寸法的に5
00円、100円、50円の異金種が収納不可である
が、5円、1円が収納可であるため、1円に対して径判
定により異金種を検知し、5円に対して孔有無判定によ
り異金種を検知する。
【0053】5円の棒金カセット6には、寸法的に50
0円、100円、50円、10円の異金種が収納不可で
あるが、1円が収納可であるため、1円に対して孔有無
判定により異金種を検知する。
【0054】1円の棒金カセット6には、寸法的に1円
のみが収納可であるが、径判定により収納されている本
数を検知する。
【0055】したがって、これら金種別の棒金カセット
6毎に行なう径判定および孔有無判定に対応して、各棒
金カセット6に第1および第2の開口部29,30が形成さ
れているとともに、棒金検知装置41の移動板42に各セン
サ45,46が配置されている。
【0056】また、各センサ45,46の出力およびロータ
リーエンコーダ61の出力に基づく、棒金カセット6内に
収納されている棒金の径判定、孔有無判定について図6
を参照して説明する。
【0057】棒金検知装置41の移動板42を移動させる
と、ロータリエンコーダ61からクロック信号がその移動
量に応じて出力される。孔センサ45は、第1の開口部29
を通じて棒金の孔に対向するときにセンサ光が透光して
オン出力するとともに、第1の開口部29を通じて棒金の
端面(孔以外の部分)に対向または棒金カセット6の側
板部22に対向するときにセンサ光が遮光されてオフ出力
する。径センサ46は、第2の開口部30などを通じて棒金
に対向しないときにセンサ光が透光してオン出力すると
ともに、棒金に対向または棒金カセット6の側板部22に
対向するときにセンサ光が遮光されてオフ出力する。
【0058】そして、径判定は、径センサ46が遮光され
ている間のクロック信号の数に対応する遮光幅、径セン
サ46が遮光後に透光されて次に遮光されるまでの間のク
ロック信号の数に対応する遮光ピッチの両方について、
該当金種の範囲内に入っているか否かによって判定す
る。
【0059】孔有無判定は、孔センサ45が透光されてい
る間のクロック信号の数に対応する透光幅に基づき、そ
の透光幅が0の場合に孔無し金種の棒金と判定し、透光
幅が0より大きく例えば6mm以下の場合に50円また
は5円の孔有り金種の棒金と判定し、透光幅が例えば6
mm以上の場合に棒金無しと判定する。さらに、孔セン
サ45が透光後に遮光されて次に透光されるまでの間のク
ロック信号の数に対応する透光ピッチについて、該当金
種の範囲内に入っているか否かによって判定する。
【0060】本数判定は、孔センサ45によって検知され
る棒金の収納領域の距離に基づく判定と、径センサ46に
よる棒金の検知に基づく判定とのいずれか、あるいは両
条件の一致により判定する。
【0061】また、金種別の各種の判定基準の一例を表
2に示す。表2には、金種別に、正常貨の条件(径の遮
光ピッチ、径の遮光幅、孔の透光ピッチ、孔のカセット
フル時の最後の1本の遮光幅、孔の透光幅)、異金種の
条件(孔の遮光幅、孔の最初の1本の遮光幅、孔のカセ
ットフル時の最後の1本の遮光幅、径のカセットの最後
の遮光幅、孔の透光幅、径の透光幅(最初の1本))、
棒金無しの条件(孔の透光幅、径の遮光幅、径の透光
幅)、フルの条件(孔の遮光幅)を示す。これらの条件
は、予め測定によって求められ、記憶部82に登録されて
いる。
【0062】
【表2】 次に、図9のフローチャートを参照して各センサ45,46
の初期調整を説明する。
【0063】棒金投出機の電源をオンすると、センサ自
動調整が開始される。まず、所定の発光電流値で発光器
45a ,46a を発光させ(ステップ1)、移動手段51によ
って各センサ45,46を後方に移動させて棒金が無く棒金
カセット6で遮光されない位置である後定位置で止める
(ステップ2)。
【0064】発光器45a ,46a に最大発光電流を与え
(ステップ3)、受光器45b ,46b の受光電圧のA/D
変換値を読み取り(ステップ4)、この読取値を初期値
として記憶部82に記憶する(ステップ5)。
【0065】発光器45a ,46a に与える発光電流値を1
ステップ分だけ減らし(ステップ6)、受光器45b ,46
b の受光電圧のA/D変換値を読み取り(ステップ
7)、発光電流は0になったか(ステップ8)、初期値
と比較し出力が減っているか(ステップ9)判断する。
【0066】初期値と比較し出力が減ったときには、そ
のときの発光電流値(A/D変換値)×所定係数によっ
て通常発光電流値を求め(ステップ10)、通常発光電流
値として記憶部82に記憶する(ステップ11)。
【0067】初期値と比較し出力が減る前に、発光電流
は0になった場合には、センサ異常とする(ステップ1
2)。
【0068】そして、記憶部82に記憶された通常発光電
流値は、棒金検知処理時に、発光器45a ,46a に与えて
検知を行なう。
【0069】このセンサ自動調整により、センサ感度の
ばらつきを補正するとともに、塵埃などによるセンサ受
光レベルの変化に伴う誤差を補正する。
【0070】次に、棒金検知処理について説明する。
【0071】扉体5を開放し、金種別に棒金が収納され
た金種別の棒金カセット6を所定金種のカセット装填部
7に装填し、扉体5を閉じる。このとき、金種別の棒金
カセット6を対応する金種のカセット装填部7に装填し
た場合にのみ扉体5を閉じることができる。
【0072】そして、扉体5が閉められた状態での電源
オン時、棒金装填後などに扉体5が閉められたときに自
動的または外部通信からの指示により、棒金検知処理が
開始される。
【0073】まず、図10のフローチャートを参照し
て、棒金検知メイン処理を説明する。
【0074】記憶部82の棒金検知に関するデータエリア
(例えば収納本数など)をクリアし(ステップ21)、孔
センサ45のみを発光させ(ステップ22)、所定時間(1
00ms)後(ステップ23)、センサ駆動モータ58の駆
動によって移動板42を前方から後方へ移動させ、前定位
置に位置されている各センサ45,46を後定位置に移動さ
せる(ステップ24)。この前定位置から後定位置への移
動時に、孔センサ45の透光・遮光に伴う出力とロータリ
エンコーダ61のクロック信号を対応させて記憶部82に記
憶させ、データ取りを行なう。
【0075】その所定時間(500ms)後(ステップ
25)、径センサ46のみを発光させ(ステップ26)、所定
時間(100ms)後(ステップ27)、センサ駆動モー
タ58の駆動によって移動板42を後方から前方へ移動さ
せ、後定位置に位置されている各センサ45,46を前定位
置に移動させる(ステップ28)。この後定位置から前定
位置への移動時に、径センサ46の透光・遮光に伴う出力
とロータリエンコーダ61のクロック信号を対応させて記
憶部82に記憶させ、データ取りを行なう。
【0076】その後、金種別の各カセット装填部7の段
別の判別処理に移り(ステップ29)、1円判別処理(ス
テップ30)、10円、100円、500円判別処理(ス
テップ31)、5円、50円判別処理(ステップ32)を順
に行ない、判別結果を記憶部82に記憶する。そして、全
段について行なえば(ステップ33)、棒金検知処理を終
了する。
【0077】次に、図11のフローチャートを参照し
て、10円、100円、500円判別処理の詳細につい
て説明する。
【0078】該当金種のカセット装填部7に対応して記
憶部82に記憶された検知データに基づいて、径センサ46
で2回以上透光データが有るか(カセット有りか)判断
する(ステップ41)。棒金カセット6が装填されていな
い場合には透光データは1回のみで、棒金カセット6が
装填されている場合には棒金によってあるいは棒金が1
本も収納されていないときでも棒金カセット6によって
透光データが2回以上ある。
【0079】2回以上透光データが無ければ、棒金カセ
ット6が装填されていないものとして、本数を0と設定
し(ステップ42)、終了する。
【0080】2回以上透光データがあれば、棒金カセッ
ト6が装填されているものとし、孔センサ45の透光デー
タ毎にその孔の透光幅が異常か判断する(ステップ4
4)。すなわち、表2の異金種の条件(孔の透光幅の
欄)に該当するか判断する。
【0081】棒金カセット6に該当金種の棒金が満配に
収納されている場合、または異金種のうちの孔無し金種
の棒金が混入していても棒金が満配に収納されている場
合には、表2に示すフルの条件(孔の遮光幅の欄)で判
断する。
【0082】棒金カセット6に棒金が全く収納されてい
ない場合には、前定位置の孔センサ45が透光から遮光さ
れるまでに対応する透光幅、および棒金カセット6の第
1の開口部29の幅に対応する透光幅が、表2に示す棒金
無しの条件(孔の透光幅の欄)に該当するため、この場
合にも正常と判断する。また、棒金が収納されていても
満配には収納されていない場合には、棒金カセット6の
棒金が収納されていない場所まで孔センサ45が移動して
から第1の開口部29に対応して透光信号が出力され、こ
の第1の開口部29の幅に対応する透光幅が、表2に示す
棒金無しの条件(孔の透光幅の欄)に該当するため、こ
の場合にも正常と判断する。
【0083】例えば、図7に示すように、孔無し金種の
棒金を収納する棒金カセット6に孔有りの異金種の棒金
が混入していた場合には、その異金種の棒金の孔位置で
透光信号が出力されており、その孔の幅に対応する透光
幅は、表2に示す異金種の条件(孔の透光幅の欄)に該
当するため、異常と判断する。透光幅が異常であれば、
異金種混入と判断する(ステップ45)。
【0084】孔の透光幅が異常か否かの判断を全データ
について行なったら(ステップ46)、孔のパルス数と径
の遮光回数で本数を求める(ステップ47)。なお、この
孔のパルス数と径の遮光回数で本数を求める処理の詳細
は、図12のフローチャートに示して後述する。この処
理結果によれば、正常か、異常か、正常の場合の本数が
求められる。正常でなければ(ステップ48)、ステップ
45に進んで異金種混入と判断する。なお、例えば、図8
に示すように、棒金カセット6内に該当金種の棒金より
小径の異金種の棒金が混入していた場合には、ステップ
47で異常という処理結果が出て、ステップ45に進む。
【0085】続いて、孔センサ45の遮光データ毎にその
孔の遮光幅が所定の上限値以上で異常か判断する(ステ
ップ49)。すなわち、遮光データ毎の孔の遮光幅が、正
常カセットの条件(例えば表2に示す異金種の条件の孔
の遮光幅と同様条件)に該当するか判断する。
【0086】正常カセットの条件に該当せず、異常であ
れば、棒金カセット6内での棒金の配列に隙間があいて
いるなどのカセット内異常とする(ステップ50)。
【0087】孔の最後の遮光データの1つ前まで判断を
行なって、それら全てが正常カセットの条件に該当して
いれば(ステップ51)、孔センサ45の遮光データの最後
の遮光幅が上限値以上で異常か判断する(ステップ5
2)。すなわち、孔の最後の遮光幅が、表2に示す(孔
の最後の遮光幅の欄)に該当するか判断する。
【0088】孔の最後の遮光幅が上限値以上で、異常で
あれば、ステップ50ヘ進んで、棒金カセット6内での棒
金の配列に隙間があいているなどのカセット内異常とす
る。
【0089】孔の最後の遮光幅が上限値以上でなく、正
常であれば、本数を確定して記憶部82に記憶し(ステッ
プ53)、10円、100円、500円判別処理を終了す
る。
【0090】次に、図12のフローチャートを参照し
て、ステップ47の孔のパルス数と径の遮光回数で本数を
求める処理の詳細について説明する。
【0091】孔センサ45の検知出力が遮光データから始
まっているか判断する(ステップ61)。
【0092】透光データから始まっている場合には、棒
金が収納されていないとして、孔による本数を0本とす
るとともに(ステップ62)、正常とし(ステップ63)、
処理を終了する。
【0093】遮光データから始まっている場合には、孔
センサ45が前定位置から後定位置に移動するまでの間に
おいて、遮光状態から透光状態となるまでの先頭遮光パ
ルス数を得る(ステップ64)。棒金カセット6に該当金
種の棒金が満配に収納されていれば孔センサ45が前定位
置から後定位置に移動するまでのパルス数が先頭遮光パ
ルス数となる。棒金カセット6に棒金が1本も収納され
ていなければ、前定位置で透光状態にあるため、先頭遮
光パルス数は0となる。
【0094】先頭遮光パルス数が上限パルス数を越えた
か判断する(ステップ65)。すなわち、表2に示すフル
の条件(孔の遮光幅の欄)に該当するか判断する。
【0095】先頭遮光パルス数が表2に示すフルの条件
(孔の遮光幅の欄)に該当する場合には、予め定められ
ている最大本数とする(ステップ66)。
【0096】先頭遮光パルス数が表2に示すフルの条件
(孔の遮光幅の欄)に該当しない場合には、(先頭遮光
パルス数+加算パルス数)÷定数の式によって、孔セン
サ45による棒金の本数を求める(ステップ67)。加算パ
ルス数とは、実際に収納された棒金の本数分の直径の合
計の長さに対応する総パルス数を求めるために、孔セン
サ45によって検知可能とする先頭遮光パルス数に金種別
に一定のパルス数を加算する値である。定数とは、金種
別の棒金1本の直径に対応する値に対応している。な
お、上記式によって求められる整数値が本数となる。
【0097】本数を求めたら、孔センサ45によって求ま
る棒金の本数は0本か判断する(ステップ68)。先頭遮
光パルス数が0の場合には、上記式によって整数値は求
められないために0本であり、この場合には、孔センサ
45による本数が0本なので、径センサ46による本数も0
本と設定して空カセットと判断し(ステップ69)、正常
とし(ステップ70)、処理を終了する。
【0098】続いて、径センサ46の遮光データ毎(1本
の棒金毎)にその径の遮光幅が範囲内か判断する(ステ
ップ71)。すなわち、遮光データ毎(1本の棒金毎)の
径の遮光幅が、表2に示す正常貨の条件(径の遮光幅の
欄)に該当するか判断する。
【0099】径の遮光幅が正常貨の条件(径の遮光幅の
欄)に該当しない場合には、異常と設定する(ステップ
72)。
【0100】径の遮光幅が正常貨の条件(径の遮光幅の
欄)に該当する場合には、棒金についての遮光データが
1本のみか判断する(ステップ73)。
【0101】棒金についての遮光データが複数本分ある
場合には、径の遮光ピッチが範囲内か判断する(ステッ
プ74)。すなわち、径の遮光幅が範囲内と判断された棒
金から隣接する次の棒金で径センサ46が遮光されるまで
の間の遮光ピッチが、表2に示す正常貨の条件(径の遮
光ピッチの欄)に該当するか判断する。
【0102】遮光ピッチが正常貨の条件(径の遮光ピッ
チの欄)に該当しない場合には、ステップ72に進んで異
常と設定する。
【0103】棒金についての遮光データが1本のみと判
断された場合、および遮光ピッチが正常貨の条件(径の
遮光ピッチの欄)に該当する場合には、径センサ46によ
る1回の遮光データが1本の棒金に相当するとして、記
憶部82の該当金種のカウントエリアでカウントアップす
る(ステップ75)。
【0104】カウントアップしたらステップ71に戻り、
孔センサ45の先頭遮光パルス数に達するまで、すなわち
棒金が収納されている範囲位置まで、径センサ46の遮光
データ毎(1本の棒金毎)に、径の範囲内か否かの判断
や、カウントアップを繰り返す(ステップ76)。
【0105】なお、径の遮光幅が範囲内と判断された最
後の1本の棒金について、ステップ74で、径の遮光ピッ
チが範囲内か判断する場合、その最後の1本の棒金に隣
接する次の棒金が存在しないので、この場合には、最後
の1本の棒金の手前の棒金との遮光ピッチが範囲内か判
断する。
【0106】そして、孔センサ45の先頭遮光パルス数に
達するまで、すなわち棒金が収納されている範囲位置ま
で、径センサ46の遮光データ毎(1本の棒金毎)に、範
囲内か否かの判断や、カウントアップを繰り返し終えた
ら、ステップ67で孔センサ45のデータによって求められ
た本数と、ステップ75で径センサ46のデータによってカ
ウントアップされた本数とが一致しているか判断する
(ステップ77)。
【0107】不一致の場合には、ステップ72に進んで異
常と設定し、また、一致の場合には、正常と判断し(ス
テップ78)、処理を終了する。なお、正常、異常の判断
結果や、求められた本数は、記憶部82に記憶される。
【0108】次に、図13のフローチャートを参照し
て、5円、50円判別処理を説明する。
【0109】孔センサ45による最初の孔の透光幅が棒金
無しに相当するか判断する(ステップ81)。すなわち、
孔センサ45の最初の透光データの透光幅が、表2の棒金
無しの条件(孔の透光幅の欄)に該当するか判断する。
最初の透光データの透光幅とは、孔センサ45が前定位置
にあるとき棒金が有ってもその棒金の孔に孔センサ45が
対向して透光状態にあり、この前定位置の孔センサ45が
後方に移動して、棒金が有る場合には棒金の孔の縁で遮
光されるまでの距離に相当し、および、棒金が無い場合
には第1の開口部29の縁で遮光されるまでの幅に相当す
る。
【0110】最初の孔の透光幅が棒金無しの条件(孔の
透光幅の欄)に該当する場合には、棒金無しと判断し
(ステップ82)、最初の孔の遮光幅が異常か判断する
(ステップ83)。すなわち、孔センサ45の最初の遮光デ
ータの遮光幅が、表2の異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当するか判断する。最初の遮光データの遮光幅
とは、棒金無しの場合には棒金カセット6の最初の第1
の開口部29と次の第1の開口部29の間の側板部22の幅に
相当する。
【0111】最初の孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮
光幅の欄)に該当する場合、例えば孔無し金種の棒金が
混入していて棒金カセット6の棒金投出口27の付近に位
置しているような場合には、異金種混入と判断し(ステ
ップ84)、判別処理を終了する。
【0112】ステップ81で、最初の孔の透光幅が棒金無
しの条件(孔の透光幅の欄)に該当しない場合には、最
初の孔の遮光幅が異常か判断する(ステップ85)。すな
わち、ステップ83と同様に、孔センサ45の最初の遮光デ
ータの遮光幅が、表2の異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当するか判断する。
【0113】最初の孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮
光幅の欄)に該当する場合、例えば孔無し金種の棒金が
混入していて棒金カセット6の棒金投出口27の付近に位
置しているような場合には、ステップ84に進んで異金種
混入と判断し、判別処理を終了する。
【0114】最初の孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮
光幅の欄)に該当しない場合、記憶部82の該当金種のカ
ウンタエリアで本数をカウントアップする(ステップ8
6)。
【0115】そして、ステップ82で棒金無しと判断後、
またはステップ86で1本目の本数のカウントアップ後、
孔センサ45の最初の透光データおよび遮光データに続く
透光データおよび遮光データについて、最後から1つ前
の遮光幅までの判別処理を順次行なう(ステップ87)。
【0116】孔センサ45の孔の透光幅が、表2の正常貨
の条件(孔の透光幅の欄)の範囲外か判断する(ステッ
プ88)。
【0117】孔の透光幅が正常貨の条件(孔の透光幅の
欄)の範囲外であれば、すでに棒金無しを検知している
か判断する(ステップ89)。
【0118】すでに棒金無しを検知している場合(ステ
ップ82で棒金無しと判断している場合)には、孔の遮光
幅が異常か判断する(ステップ90)。すなわち、孔セン
サ45の遮光データの遮光幅が、表2の異金種の条件(孔
の遮光幅の欄)に該当するか判断する。
【0119】孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当しなけば、棒金無しとして、ステップ87に戻
る。また、例えば、棒金カセット6内で棒金詰まりが生
じている場合などには、孔の遮光幅が異金種の条件(孔
の遮光幅の欄)に該当するため、カセット内異常と設定
し(ステップ91)、判別処理を終了する。
【0120】ステップ88で孔の透光幅が正常貨の条件
(孔の透光幅の欄)に該当すれば、すでに棒金無しを検
知しているか判断する(ステップ92)。
【0121】まだ棒金無しを検知していなければ、孔の
透光ピッチが範囲内か判断する(ステップ93)。すなわ
ち、孔の透光幅が範囲内と判断された棒金から隣接する
次の棒金で孔センサ45が透光するまでの間の透光ピッチ
が、表2に示す正常貨の条件(孔の透光ピッチの欄)に
該当するか判断する。
【0122】孔の透光ピッチが正常貨の条件(孔の透光
ピッチの欄)に該当しない場合には、異金種混入と判断
し(ステップ94)、判別処理を終了する。
【0123】孔の透光ピッチが正常貨の条件(孔の透光
ピッチの欄)に該当する場合には、孔の遮光幅が異常か
判断する(ステップ95)。すなわち、孔センサ45の遮光
データの遮光幅が、表2の異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当するか判断する。
【0124】例えば、棒金カセット6内で孔無し金種の
棒金が混入している場合などには、孔の遮光幅が異金種
の条件(孔の遮光幅の欄)に該当するため、ステップ94
に進んで異金種混入とし、判別処理を終了する。
【0125】孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当しなければ、記憶部82の該当金種のカウンタ
エリアで本数をカウントアップし(ステップ96)、ステ
ップ87に戻る。
【0126】また、判別が棒金の収納されている位置ま
で終了すると(ただし棒金が満配に収納されていない場
合)、ステップ88で孔の透光幅が範囲外となって、ステ
ップ89ですでに棒金無しを検知しているか判断し、この
とき初めて棒金無しを検知するので、硬貨無しと設定し
(ステップ97)、孔の遮光幅が異常か判断する(ステッ
プ98)。すなわち、孔センサ45の遮光データの遮光幅
が、表2の異金種の条件(孔の遮光幅の欄)に該当する
か判断する。
【0127】孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮光幅の
欄)に該当しない場合には、ステップ87に戻る。また、
孔の遮光幅が異金種の条件(孔の遮光幅の欄)に該当す
る場合には、例えば孔無し金種の棒金が混入しているよ
うな場合には、異金種混入と判断し(ステップ99)、判
別処理を終了する。
【0128】また、硬貨無しを検知後、ステップ88で孔
の透光幅が範囲内に入る場合には、ステップ91に進み、
カセット内異常として、判別処理を終了する。
【0129】そして、ステップ87で最後から1つ前の遮
光幅までの判別処理を終了したら、最後の遮光幅が異常
か判断する(ステップ100 )。すなわち、最後の遮光幅
が、表2の異金種の条件(最後の遮光幅の欄)に該当す
るか判断する。
【0130】最後の遮光幅が異金種の条件(最後の遮光
幅の欄)に該当する場合には、すでに硬貨無しを検知し
ているか判断する(ステップ101 )。すでに硬貨無しを
検知している場合にはカセット内異常と設定し(ステッ
プ102 )、硬貨無しを検知していない場合には異金種混
入と設定し(ステップ103 )、判別処理を終了する。
【0131】また、ステップ100 で最後の遮光幅が異金
種の条件(最後の遮光幅の欄)に該当しない場合には、
本数を確定して記憶部82に記憶し(ステップ104 )、5
円、50円判別処理を終了する。
【0132】次に、図14のフローチャートを参照し
て、1円判別処理について説明する。
【0133】全データ終了したか確認後(ステップ111
)、径の遮光幅が硬貨無しに該当するか判断する(ス
テップ112 )。すなわち、径の遮光幅が、表2の棒金無
しの条件(径の遮光幅の欄)に該当するか判断する。
【0134】径の遮光幅が棒金無しの条件(径の遮光幅
の欄)に該当する場合には、棒金無しと判断し(ステッ
プ113 )、ステップ111 に戻る。このまま、全データ終
了まで、径の遮光幅が棒金無しの条件(径の遮光幅の
欄)に該当して棒金無しと判断されたから、硬貨無しと
確定して判別処理を終了する。
【0135】径の遮光幅が棒金無しの条件(径の遮光幅
の欄)に該当しない場合には、径の遮光幅が、表2の正
常貨の条件(径の遮光幅の欄)の範囲外か判断する(ス
テップ114 )。
【0136】径の遮光幅が正常貨の条件(径の遮光幅の
欄)の範囲外であれば、カセット内異常と設定し(ステ
ップ115 )、判別処理を終了する。
【0137】径の遮光幅が正常貨の条件(径の遮光幅の
欄)の範囲内であれば、一旦棒金無しを検知しているか
判断する(ステップ116 )。
【0138】棒金無しを検知していなければ、1本目か
判断し(ステップ117 )、1本目であれば、記憶部82の
該当金種のカウンタエリアで本数をカウントアップし
(ステップ118 )、ステップ111 に戻る。
【0139】また、例えば、棒金カセット6内での棒金
詰まりなどによって隣接する前後の棒金同士の間隔があ
いてしまっているような場合、その間隔部分に対応して
一旦、棒金無しと判断されている。このような場合、間
隔部分の後側に棒金の検知に伴ってステップ114 、116
へと進んでも、一旦、棒金無しを検知している場合に
は、ステップ115 に進んでカセット内異常とし、判別処
理を終了する。
【0140】また、ステップ117 で1本目でなくなれ
ば、径の遮光ピッチが範囲内か判断する(ステップ119
)。
【0141】径の遮光ピッチが範囲外であれば、ステッ
プ115 に進んでカセット内異常とし、判別処理を終了す
る。径の遮光ピッチが範囲内であれば、ステップ118 に
進んでカウントアップする。
【0142】そして、ステップ111 で全データについて
終了したら、判別された棒金の本数が1本のみか判断し
(ステップ120 )、1本のみでなければ、本数を確定し
て記憶部82に記憶し(ステップ121 )、1円判別処理を
終了する。
【0143】1本のみであれば、1本目の径の遮光幅の
後の径の透光幅が所定幅以下か判断する(ステップ122
)。すなわち、1本であると、遮光ピッチによる判別
ができないため、ここでは、棒金と棒金カセット6の側
板部22(棒金投出口27の縁)との透光幅が所定幅以下か
判断する。
【0144】径の透光幅が所定幅以下でなければ、1円
の棒金であると確定し、また、径の透光幅が所定幅以下
であれば、1円より大径の金種の棒金であるとし、異金
種混入と判断する(ステップ123 )。
【0145】以上のように、棒金カセット6内の棒金の
端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセンサ光を
走査する径センサ46に加えて、棒金カセット6内の棒金
の端面の中央部に対応してセンサ光を走査する孔センサ
45を備えたため、棒金の弦部分の長さすなわち直径と棒
金の硬貨の孔の有無とに基づいて、適正金種と直径の差
が少い異金種の棒金が1本でも混在していても、棒金カ
セット6に収納されている棒金の本数および異金種を正
確に検知できる。すなわち、特に、100円硬貨の直径
は22.6mm、5円硬貨の直径は22mmで直径の差
が少く、判別が困難でも、棒金の硬貨の孔の有無も含め
て判断することにより、正確に検知できる。
【0146】しかも、棒金カセット6に寸法的に収納で
きない異金種については検知から除外することにより、
孔センサ45は500円、100円、50円、10円、5
円の金種の各棒金カセット6のみに対応して設けるとと
もに、径センサ46は500円、100円、10円、1円
の金種の各棒金カセット6のみに対応して設ければよ
く、センサ構成を簡素化できる。
【0147】また、各棒金カセット6の側板部22に、収
納対象金種の棒金の端面の中央部に対応してその収納対
象金種の直径に対応するピッチで棒金配列方向に沿って
複数の第1の開口部29、および収納対象金種の棒金の端
面の中央部より周縁側の弦部分に対応してその収納対象
金種の直径に対応するピッチで棒金配列方向に沿って複
数の第2の開口部30の少くとも一方を有する構成であっ
て、500円、100円、10円の金種の各棒金カセッ
ト6には第1の開口部29および第2の開口部30の両方を
形成し、50円、5円の金種の各棒金カセット6には第
1の開口部29のみを形成し、1円の金種の棒金カセット
6には第2の開口部30のみを形成するため、対応する孔
センサ45および径センサ46によって棒金の検知を行な
え、検知に必要な最小限の各開口部29,30を形成すれば
よいとともに、各開口部29,30を長いスリット状に設け
る場合に比べて棒金カセット6の強度を確保できる。
【0148】また、異金種混入またはカセット内異常な
どの判別が出された場合には、係員操作部などで報知が
なされる。そのため、係員は、扉体5をあけて、異常の
棒金カセット6を取り出して点検する。異金種を取り除
いたり異常を解消した後に、棒金カセット6を再び装填
して扉体5を閉じれば、前述の棒金検知動作が再度行な
われる。
【0149】そして、カセット装填部7の段別(金種別
の棒金カセット6別)に判別された本数は、記憶部82に
記憶される。
【0150】また、係員操作部などから棒金投出指令を
受けると、制御部71は、出金すべき金種の棒金の本数と
該当金種の棒金カセット6に収納されている棒金の本数
とを比較する。出金要求本数より収納本数の方が少いと
きには、出金不可として係り操作部に報知する。また、
出金要求本数より収納本数の方が多く、出金可能である
と判断すると、棒金投出手段8によって該当する金種の
棒金カセット6からそれぞれ出金要求本数分の棒金を1
本ずつ取り出してバケット9内に取り込み、バケット9
を棒金投出口2に臨む最上部まで移動させてシャッタ3
を開放し、棒金を取り出し可能とする。このとき、記憶
部82に記憶されている対応金種の本数から投出本数分を
順次減算する。
【0151】そして、棒金投出機に棒金検知装置41を備
えることにより、棒金カセット6に混在する異金種の棒
金を検知して異金種の棒金が投出されるのを未然に防止
することができ、適正金種の棒金を確実に投出できる。
【0152】また、棒金の投出に伴って、棒金の本数が
所定数以下になった金種がある場合には、ニアエンプテ
ィを報知する。
【0153】
【発明の効果】請求項1記載の棒金検知装置によれば、
棒金カセット内の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部
分に対応してセンサ光を走査する第2のセンサに加え
て、棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対応してセ
ンサ光を走査する第1のセンサを備えたため、棒金の弦
部分の長さすなわち直径と棒金の硬貨の孔の有無とに基
づいて、適正金種と直径の差が少い異金種の棒金が1本
でも混在していても、棒金カセットに収納されている棒
金の本数および異金種を正確に検知できる。
【0154】請求項2記載の棒金検知装置によれば、請
求項1記載の棒金検知装置の効果に加えて、棒金カセッ
トの側板部に、収納対象金種の棒金の端面の中央部に対
応してその収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金
配列方向に沿って複数の第1の開口部を形成するととも
に、収納対象金種の棒金の端面の中央部より周縁側の弦
部分に対応してその収納対象金種の直径に対応するピッ
チで棒金配列方向に沿って複数の第2の開口部を形成し
ているため、第1および第2のセンサによって棒金の検
知を行なえるとともに、それら開口部を長いスリット状
に設ける場合に比べて棒金カセットの強度を確保でき
る。
【0155】請求項3記載の棒金検知装置によれば、棒
金カセット内の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分
に対応してセンサ光を走査する第2のセンサに加えて、
棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対応してセンサ
光を走査する第1のセンサを備えたため、棒金の弦部分
の長さすなわち直径と棒金の硬貨の孔の有無とに基づい
て、適正金種と直径の差が少い異金種の棒金が1本でも
混在していても、棒金カセットに収納されている棒金の
本数および異金種を正確に検知できる。しかも、棒金カ
セットに寸法的に収納できない異金種については検知か
ら除外することにより、第1のセンサは500円、10
0円、50円、10円、5円の金種の各棒金カセットの
みに対応して設けるとともに、第2のセンサは500
円、100円、10円、1円の金種の各棒金カセットの
みに対応して設ければよく、センサ構成を簡素化でき
る。
【0156】請求項4記載の棒金検知装置によれば、請
求項3記載の棒金検知装置の効果に加えて、各棒金カセ
ットの側板部に、収納対象金種の棒金の端面の中央部に
対応してその収納対象金種の直径に対応するピッチで棒
金配列方向に沿って複数の第1の開口部、および収納対
象金種の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応
してその収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金配
列方向に沿って複数の第2の開口部の少くとも一方を有
する構成であって、500円、100円、10円の金種
の各棒金カセットには第1の開口部および第2の開口部
の両方を形成し、50円、5円の金種の各棒金カセット
には第1の開口部のみを形成し、1円の金種の棒金カセ
ットには第2の開口部のみを形成するため、対応する第
1および第2のセンサによって棒金の検知を行なえ、検
知に必要な最小限の開口部を形成すればよいとともに、
開口部を長いスリット状に設ける場合に比べて棒金カセ
ットの強度を確保できる。
【0157】請求項5記載の棒金投出機によれば、請求
項1ないし4いずれか記載の棒金検知装置を備えること
により、棒金カセットに混在する異金種の棒金を検知し
て異金種の棒金が投出されるのを未然に防止することが
でき、適正金種の棒金を確実に投出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す棒金検知装置の概
略斜視図である。
【図2】同上棒金投出機の概略斜視図である。
【図3】同上棒金カセットを示し、(a) は500円、1
00円、10円用の棒金カセットの斜視図、(b) は50
円、5円用の棒金カセットの斜視図、(c) は1円用の棒
金カセットの斜視図である。
【図4】同上棒金カセットの一部を省略した側面図であ
る。
【図5】同上棒金投出機を制御する制御系のブロック図
である。
【図6】同上棒金カセットに異金種の棒金が混入した状
態でのセンサ出力を説明する説明図である。
【図7】同上棒金カセットに孔有り金種の異金種が混入
した場合の説明図である。
【図8】同上棒金カセットに小径金種の異金種が混入し
た場合の説明図である。
【図9】同上センサの初期調整を説明するフローチャー
トである。
【図10】同上棒金検知メイン処理を説明するフローチ
ャートである。
【図11】同上10円、100円、500円判別処理を
説明するフローチャートである。
【図12】同上孔のパルス数と径の遮光回数で本数を求
める処理を説明するフローチャートである。
【図13】同上5円、50円判別処理を説明するフロー
チャートである。
【図14】同上1円判別処理を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
6 棒金カセット 8 棒金投出手段 22 側板部 29 第1の開口部 30 第2の開口部 41 棒金検知装置 45 第1のセンサとしての孔センサ 46 第2のセンサとしての径センサ 51 移動手段 61 移動量測定手段としてのロータリーエンコーダ 71 制御手段としての制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 二美夫 兵庫県姫路市下手野一丁目3番1号 グロ ーリー工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の棒金が径方向1列に配列されて
    収納される金種毎に専用に設けられた棒金カセットと、 この棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対応してセ
    ンサ光を走査する第1のセンサと、 前記棒金カセット内の棒金の端面の中央部より周縁側の
    弦部分に対応してセンサ光を走査する第2のセンサと、 前記第1および第2のセンサを前記棒金カセットの棒金
    配列方向に沿って移動させる移動手段と、 この移動手段による前記第1および第2のセンサの移動
    量を測定する移動量測定手段と、 収納する金種によって特定される前記第1および第2の
    センサの少くとも一方の出力および移動量測定手段の出
    力に基づいて前記棒金カセット内に収納されている棒金
    の本数および異金種を検知する制御手段とを具備してい
    ることを特徴とする棒金検知装置。
  2. 【請求項2】 棒金カセットは、収納される棒金の端面
    位置を規制する側板部を有し、この側板部に、収納対象
    金種の棒金の端面の中央部に対応してその収納対象金種
    の直径に対応するピッチで棒金配列方向に沿って複数の
    第1の開口部が形成されているとともに、収納対象金種
    の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してそ
    の収納対象金種の直径に対応するピッチで棒金配列方向
    に沿って複数の第2の開口部が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の棒金検知装置。
  3. 【請求項3】 500円、100円、50円、10円、
    5円、1円の金種別にそれぞれ複数本の棒金が径方向1
    列に配列されて収納されるとともに、該当金種の棒金よ
    り大きな寸法の棒金の収納が規制される金種別の棒金カ
    セットと、 前記500円、100円、50円、10円、5円の金種
    の各棒金カセット内の棒金の端面の中央部に対応してセ
    ンサ光を走査する金種別の第1のセンサと、 前記500円、100円、10円、1円の金種の各棒金
    カセット内の棒金の端面の中央部より周縁側の弦部分に
    対応してセンサ光を走査する金種別の第2のセンサと、 前記第1および第2のセンサを前記棒金カセットの棒金
    配列方向に沿って移動させる移動手段と、 この移動手段による前記第1および第2のセンサの移動
    量を測定する移動量測定手段と、 収納する金種によって特定される前記第1および第2の
    センサの少くとも一方の出力および移動量測定手段の出
    力に基づいて前記棒金カセット内に収納されている棒金
    の本数および異金種を検知する制御手段とを具備してい
    ることを特徴とする棒金検知装置。
  4. 【請求項4】 各棒金カセットは、収納される棒金の端
    面位置を規制する側板部を有し、この側板部に、収納対
    象金種の棒金の端面の中央部に対応してその収納対象金
    種の直径に対応するピッチで棒金配列方向に沿って形成
    される複数の第1の開口部、および収納対象金種の棒金
    の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してその収納
    対象金種の直径に対応するピッチで棒金配列方向に沿っ
    て形成される複数の第2の開口部の少くとも一方を有す
    る構成であって、 500円、100円、10円の金種の各棒金カセットに
    は第1の開口部および第2の開口部の両方が形成され、 50円、5円の金種の各棒金カセットには第1の開口部
    のみが形成され、 1円の金種の棒金カセットには第2の開口部のみが形成
    されていることを特徴とする請求項3記載の棒金検知装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか記載の棒金検
    知装置と、 棒金カセットに収納された棒金を投出する棒金投出手段
    とを具備していることを特徴とする棒金投出機。
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