JPH0754646B2 - 可動用ケ−ブル導体 - Google Patents

可動用ケ−ブル導体

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JPH0754646B2
JPH0754646B2 JP13119786A JP13119786A JPH0754646B2 JP H0754646 B2 JPH0754646 B2 JP H0754646B2 JP 13119786 A JP13119786 A JP 13119786A JP 13119786 A JP13119786 A JP 13119786A JP H0754646 B2 JPH0754646 B2 JP H0754646B2
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JP
Japan
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bending
flexibility
cable conductor
annealed
severe
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JP13119786A
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正秀 篠原
耕作 中野
明 山崎
秀明 工藤
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は強度,耐屈曲性及び柔軟性を必要とする可動用
ケーブル導体に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来ケーブル導体には、タフピッチ(TPC)軟銅線が使
用されてきたが、近年医療用,フロッピーディスク用,
ジャンパーリード線用,ロボット用等として高強度及び
耐屈曲性だけでなく、同時に柔軟性を必要とする可動用
ケーブル導体の要求が増大している。
このよう可動用ケーブル導体は、用途に応じて異なった
複雑な動きを受け、曲げ,捩り,引張り等のいろいろな
組合せ応力を受ける。組合された応力の代表的なものと
して、ある一定の引張応力下での繰返し曲げがあり、そ
の評価方法の一例として従来は第5図に示すように、あ
る一定の曲率半径R(3〜20mm)と荷重W(耐力の1/2
以下)のもとで、図に示す矢印方向に90°繰返し曲げを
行なっている。
しかしながら最近用途によっては、より厳しい条件での
繰返し曲げを受けるものがある。例えばヘッドホーン等
の基板に接続されるジャンパーリード線は組立作業で基
板にハンダ付けしたケーブル導体をつかんで持ち運んだ
りするため、接続部に曲率半径R0の厳しい曲げ歪を
受ける。また最近の組立ラインの自動化によっても以前
より厳しい引張と曲げ応力を受けるようになっている。
最近このような用途に対しては従来90°曲げ試験では、
耐屈曲性がよくても、そのまま使用できないことが多
い。即ちより厳しい曲げが加わる用途では強度と耐屈曲
性の他にも柔軟性も必要となってくる。これはより厳し
い曲げ(曲率半径R0)では柔軟性と共に伸びの出る
導体の方が破断までの繰返し曲げ回数は大きく、耐屈曲
性は良くなる。
このように柔軟性を必要とする用途に対して導体は伸び
のない硬材は不向きであり、柔軟性は材料の強度又は耐
力に反比例するようなもので硬い材料ほど柔軟性はよく
ない。より厳しい条件の繰返し曲げが加わる用途には、
これまで軟銅線が使用されてきたが、軟銅線は柔軟性に
優れるも強度及び耐屈曲性が劣っており、使用中又は組
立作業中での断線等が多かった。これに対し最近微量の
SnやAgを加えた軟銅線が使用されているが、特性的には
まだまだ充分なものではない。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、最近のより厳しい
引張り曲げ等の加わるケーブルの用途に対し、充分耐え
得るような強度,耐屈曲性及び柔軟性を有するケーブル
導体を開発したもので、一方向に凝固させた銅合金素材
を凝固方向に伸線加工した後、再結晶温度以上で焼鈍し
たことを特徴とするものである。
本発明において一方向に凝固させた銅合金素材を使用す
るのは、従来材であるビレットから熱間押出又は一般的
連続鋳造圧延法で得られた銅合金素材に比べ耐屈曲性が
優れているためである。例えば析出強化型の銅合金(Cu
−Cr合金、Cu−Zr−Cr合金)においては、CrやZrの析出
物が一方向凝固では鋳型の前方で鋳塊を冷却しているの
で、凝固の際に結晶粒は鋳塊の長手方向に成長し、第1
図(イ)に示すようにCrやZrの析出物があたかも繊維状
に長手方向に並び、一つの断面内で第1図(ロ)に示す
ようにCrやZrの濃度勾配を生じる。これは一種の繊維強
化された複合材の様なもので曲げに対しクラックが伝播
しにくく、耐屈曲性が向上する。
また固溶強化型のCu−Sn合金,Cu−Ag合金,Cu−Zn合金又
は2相のリン青銅のような合金においても同様に凝固の
際に第2図(イ)に示すようにSn,Ag,ZnあるいはCu3P,
Cu3Snが長手方向につらなったように晶出し、第2図
(ロ)に示すような濃度勾配を生じ、伸線加工後もその
まま残り、厳しい曲げに対してクラックの進行を抑える
ことになる。
このように一方向凝固させた銅合金の組織は、合金元素
あるいは化合物が組織内に均一に分散している一般的な
組織のものよりも、繊維状の強化物を有していることか
ら、曲げに対してクラックの進行を防止し、耐屈曲性を
向上する。更に焼鈍材を使用するのみは、曲率半径R
0のような非常に大きな曲げ歪が加わる繰返し曲げにお
いて、硬材ではかなり加工硬化しており、変形能、即ち
塑性変形する余地がなく、すぐに破断に至るためであ
る。このように厳しい曲げが加わる用途においては、ま
だ加工硬化していない変形能の大きい塑性変形の余地を
充分残している焼鈍材としたものである。
〔実施例〕
Cu−0.5%Cr合金,4%リン青銅及びCu−0.15%Sn合金に
ついて一方向凝固材と一般的な多方向凝固材を鋳造し、
これを直径0.1mmまで伸線加工した後、再結晶温度以上
に加熱して再結晶組織とし、これ等について強度,伸
び,柔軟性及び耐屈曲性を調べた。これ等の結果を第1
表に示す。
耐屈曲性としては、第3図に示すように上記再結晶組織
とした線材を7本撚合せた撚線(2)を用い、その上端
にプリント基材(1)を半田付けし、下端に荷重(W)
として200gを取付け、この状態でプリント基板(1)を
180°回動することにより半田付けした最も弱い箇所を
曲率半径R0の厳しい基板屈曲試験を行なった。また
強度,伸び及び柔軟性については上記の直径0.1mmの単
線について求めた。
第1表から明らかなように一方向凝固材では、どの銅合
金においても、従来の多方向凝固材より強度及び耐屈曲
性が優れていることが判る。このように何れの合金系に
おいても一方向凝固材の屈曲性が良いのは、第1図及び
第2図に示す凝固形態が伸線後も残り、繊維状につらな
った析出物や合金元素が亀裂の伝播を防止する役割をし
ているためである。これらは何れも焼鈍により再結晶組
織として特性を調べたもので、第5図に示すように銅合
金(図はCu−0.5%Cr合金の場合を示す)の伸線加工の
ままの硬材と焼鈍材では基板屈曲のような厳しい曲げに
対して柔軟性の良いこと、即ちスプリングバックをしず
らい焼鈍材のほうが優れている。尚第5図に示す従来の
曲率半径R3mm以上の繰返し曲げ試験では屈曲性と柔
軟性(SB値)は全く逆の傾向を示し、曲率半径R0の
ような厳しい曲げに対しては適用できない。
〔発明の効果〕 一方向凝固させた銅合金素材を伸線加工後、再結晶させ
て用いることにより、強度及び耐屈曲性、柔軟性の面で
従来の軟銅線は勿論のこと軟銅合金線より優れており、
最近のより厳しい屈曲特性の要求される分野に対し、充
分にこたえることができる。また強度、耐屈曲性が高
く、柔かいため、導体の細線化と同時に機器の部品、例
えばフロッピーディスクのヘッドを動かすためのモータ
ーの小型化が可能となり、電子機器等の軽量小型化に役
立つ等工業上顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)(ロ)は析出硬化型銅合金の一方向凝固材
の結晶構造を示すもので、(イ)は化合物の析出状態を
示す平面図、(ロ)は析出物の濃度分布を示す断面図、
第2図(イ)(ロ)は固溶強化型銅合金の一方向凝固材
の結晶構造を示すもので、(イ)は合金元素の析出状態
を示す平面図、(ロ)は析出元素の濃度分布を示す断面
図、第3図は基板屈曲試験の一例を示す説明図、第4図
は一方向凝固材と多方向凝固材の基板屈曲性と柔軟性の
関係を示す説明図、第5図は従来の屈曲試験の一例を示
す説明図である。 (1)……基板 (2)……撚線 R……曲率半径 W……荷重
フロントページの続き (72)発明者 工藤 秀明 栃木県日光市清滝町500番地 古河電気工 業株式会社日光電気精銅所内 (56)参考文献 特開 昭60−203339(JP,A) 特開 昭48−57820(JP,A) 特開 昭60−49508(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に凝固させた銅合金素材を凝固方向
    に伸線加工した後、再結晶温度以上で焼鈍したことを特
    徴とする可動用ケーブル導体。
JP13119786A 1986-06-06 1986-06-06 可動用ケ−ブル導体 Expired - Lifetime JPH0754646B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13119786A JPH0754646B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 可動用ケ−ブル導体

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JP13119786A JPH0754646B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 可動用ケ−ブル導体

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Publication Number Publication Date
JPS62287509A JPS62287509A (ja) 1987-12-14
JPH0754646B2 true JPH0754646B2 (ja) 1995-06-07

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JPH0520208U (ja) * 1991-06-27 1993-03-12 タツタ電線株式会社 耐屈曲性計装用ケーブル
JPH081530Y2 (ja) * 1991-09-05 1996-01-17 タツタ電線株式会社 耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル
JPH081531Y2 (ja) * 1991-09-09 1996-01-17 タツタ電線株式会社 耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル

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