JPH0754592Y2 - 内燃機関のピストン - Google Patents

内燃機関のピストン

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JPH0754592Y2
JPH0754592Y2 JP13364489U JP13364489U JPH0754592Y2 JP H0754592 Y2 JPH0754592 Y2 JP H0754592Y2 JP 13364489 U JP13364489 U JP 13364489U JP 13364489 U JP13364489 U JP 13364489U JP H0754592 Y2 JPH0754592 Y2 JP H0754592Y2
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JP
Japan
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piston
cylinder liner
top land
combustion chamber
carbon
Prior art date
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JP13364489U
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栄次郎 倉持
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は内燃機関のピストンに係り、特にピストンのト
ップランドの形状を改良し、潤滑油消費量を低減できる
内燃機関のピストンに関する。
[従来の技術] 一般に、第2図に示すように、ディーゼルエンジン等の
内燃機関のピストンaのトップランドbには、燃焼の際
に生じたカーボンcが潤滑油を媒体として付着し、この
付着したカーボンcがシリンダライナdと摺接すること
によって積層することが知られている。
上記カーボンcは、主にピストンリングf側であるトッ
プランドbの下端部に積層し、シリンダライナdとの摺
接を繰り返すことによってその硬度が大きいヘビーカー
ボンcとなる。その結果、この硬いヘビーカーボンcが
シリンダライナdと摺接することになり、ポーラスクロ
ムメッキ等によりその表面が多孔質となっているシリン
ダライナdが鏡面化される。
すると、シリンダライナdの自己潤滑性及び油膜保持性
が悪化し、カジリ、焼き付き等が生じやすくなると共
に、潤滑油消費量が増大する。
また、ピストンaのトップランドbにヘビーカーボンc
が積層し、トップランドbとシリンダライナdとの間隙
eが上記ヘビーカーボンcによって充満した状態になる
と、上記間隙eを通過してピストンリングfを図中下方
向へ押し付けていた燃焼圧力が間隙eの充満閉塞によっ
てピストンリングfに作用しずらくなり、リングfが溝
gから離れ、リングフラッタが生じてしまう。
このリングフラッタが生じると圧力及び潤滑油のシール
性が悪化し、オイル上りが起こりやすくなり潤滑油消費
量が増大する。
このように種々の問題を引き起こすピストンaのトップ
ランドbへのヘビーカーボンcの積層を防止するため、
第3図に示すように、ピストンhのトップランドiを斜
めに切欠したカットバック部jを備えたピストンhが知
られている。
このピストンhは、上記カットバック部jによって、ト
ップランドiとシリンダライナdとの間に大きな間隙k
が形成されることになり、トップランドiに付着したカ
ーボンlとシリンダライナdとの摺接を低減し、このカ
ーボンlのヘビーカーボン化を抑制するものである。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上記ピストンhは、第3図に示すように、ト
ップランドiを斜めに切欠した燃焼室に臨むカットバッ
ク部jとシリンダライナdとに区画されるデットボリュ
ームmが大きくなる。このデットボリュームmとは、燃
焼室内において空気と燃料との混合が悪くきれいに燃焼
しない部分であり、上記デットボリュームmが大きくな
ると燃費率が悪化し、さらにHCやCO等の生成量が増大し
排気ガス汚染問題が生じてしまう。
また、このピストンhは、トップランドiに形成される
上記カットバック部jが斜めに切欠されているので、第
3図に示すように、カットバック部jの下端部nに付着
したカーボンlがシリンダライナdと摺接しやすく、長
期間の運転によってこのカーボンlが成長しヘビーカー
ボン化してしまう。
すると、このヘビーカーボンによって上述したようなシ
リンダライナdの鏡面化やリングフラッタが生じ、潤滑
油消費量が増大することになる。
ところで、第4図に示すように、ピストンoのトップラ
ンドpにランドqとリセスrとを混在させたピストンo
として実開昭62-122154号「内燃機関のピストン」があ
る。しかしながらこのピストンにあってもトップランド
pの下端部sがシリンダライナdと摺接しやすく、この
トップランド下端部sに付着したカーボンがヘビーカー
ボン化して潤滑油消費量の増大を惹き起こしてしまう。
以上の事情を考慮して創案された本考案の目的は、潤滑
油消費量が増大するトップランドへのヘビーカーボンの
積層を防止できると共に、HC,CO等が生成されるデット
ボリュームを小さくできる内燃機関のピストンを提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本考案は、ピストンのトップ
ランドの燃焼室側部分にシリンダライナと摺接する曲面
状の拡径部を形成すると共に、ピストンリング側部分に
シリンダライナから離間する縮径部を形成し、上記拡径
部に燃焼室と縮径部とを連通する溝を形成したことから
構成されている。
[作用] トップランドのピストンリング側部分が縮径されてシリ
ンダライナから離間しているので、この縮径部に付着し
たカーボンがシリンダライナと摺接することはなく、付
着したカーボンのヘビーカーボン化を未然に防止する。
また、トップランドの燃焼室側部分にはシリンダライナ
と摺接する曲面状の拡径部が形成されているので、燃焼
室に臨むトップランドとシリンダライナとで区画形成さ
れるデットボリュームが小さくなり、CO,HC等の生成量
が低減される。
また、燃焼室内のガス圧は、燃焼室と上記縮径部とを連
通する溝を通ってピストンリングを押し付けるように作
用し、リングフラッタを防止する。
[実施例] 本考案の一実施例を添付図面に従って説明する。第1図
に示すように、ディーゼルエンジンのピストン1のトッ
プランド2の燃焼室側部分3に、頂点がシリンダライナ
4と摺接するバレル状の拡径部5が形成されており、他
方、トップランド2のピストンリング側部分6にはシリ
ンダライナ4から離間する縮径部7が形成されている。
上記拡径部5のバレル形状は、ピストン1の軸方向に沿
って形成されており、シリンダライナ4の表面の油膜に
上手く乗り上げる形状となっている。
また、上記縮径部7は、その直径がセカンドランド8の
直径に比較して僅かに縮径に形成されており、縮径部7
とシリンダライナ4との間に空隙9が形成されることに
なる。
また、上記拡径部5には、燃焼室10と縮径部7とを連通
する溝11が所定の間隔を隔てて複数形成されており、燃
焼室10内のガス圧が上記溝11を通ってピストンリング12
に作用するようになっている。
また、このピストンリング12のリング溝13は、ニレジス
ト鋳鉄等からなるリングキャリアによって構成されてい
る。
以上の構成からなる本実施例の作用について述べる。第
1図に示すように、トップランド2のピストリング側部
分6が縮径されてシリンダライナ4から所定の空隙9を
保って離間しているのでこの縮径部7にカーボンが付着
してもカーボンがシリンダライナ4と摺接することはな
く、付着したカーボンのヘビーカーボン化を未然に防止
できる。
従って、トップランド2にヘビーカーボンが積層するこ
とによって生じるシリンダライナ4の鏡面化及びリング
フラッタを防止できる。よって、これらに起因するオイ
ル上りを抑制でき、潤滑油消費量が低減される。
また、トップランド2の燃焼室側部分3には、その頂点
がシリンダライナ4と摺接するバレル状の拡径部5が形
成されているので、燃焼室10に臨むトップランド2とシ
リンダライナ4とで区画形成されるデットボリューム14
が小さくなる。よって、このデットボリューム14におい
て生成されるCO,HC等の生成量が減少し、クリーンな排
気となる。
また、上記拡径部5は、第1図に示すようにピストン1
の軸方向に沿ってバレル状に形成されているので、ピス
トン1の往復動に伴ってシリンダライナ4表面の油膜に
上手く乗り上がり、この油膜を燃焼室10内に掻き上げる
ことはない。従って、潤滑油消費量がさらに低減する。
また、燃焼室10内のガス圧は、燃焼室10と上記縮径部7
とを連通する溝11を通って、ピストンリング12を図中下
方向及びシリンダライナ4方向へ押し付ける。この際、
上記縮径部7には上述したようにヘビーカーボンが積層
することはないので、ピストンリング12を押し付ける上
記ガス圧は、ヘビーカーボンによって妨げられることな
く直接ピストンリング12に作用する。よって、ガス圧に
よるピストンリング12の押し付け力が大きくなり、リン
グフラッタを略完全に防止できる。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば次のごとき優れた効
果が発揮できる。
(1)潤滑油消費量の増大に繋がるピストンのトップラ
ンドにおけるヘビーカーボンの積層を防止できる。
(2)CO,HC等が生成されるデットボリュームを小さく
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である内燃機関のピストンの
側面及び断面を示す説明図、第2図及び第3図は従来例
を示す内燃機関のピストンの要部拡大断面図、第4図は
別の従来例を示す内燃機関のピストンの斜視図である。 図中、1はピストン、2はトップランド、3は燃焼室側
部分、4はシリンダライナ、5は拡径部、6はピストン
リング側部分、7は縮径部、10は燃焼室、11は溝、12は
ピストンリングである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンのトップランドの燃焼室側部分に
    シリンダライナと摺接する曲面状の拡径部を形成すると
    共に、ピストンリング側部分にシリンダライナから離間
    する縮径部を形成し、上記拡径部に燃焼室と縮径部とを
    連通する溝を形成したことを特徴とする内燃機関のピス
    トン。
JP13364489U 1989-11-17 1989-11-17 内燃機関のピストン Expired - Lifetime JPH0754592Y2 (ja)

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JPH0371153U JPH0371153U (ja) 1991-07-18
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