JPH0754176A - 帯状金属板の連続脱スケール方法 - Google Patents

帯状金属板の連続脱スケール方法

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JPH0754176A
JPH0754176A JP20401993A JP20401993A JPH0754176A JP H0754176 A JPH0754176 A JP H0754176A JP 20401993 A JP20401993 A JP 20401993A JP 20401993 A JP20401993 A JP 20401993A JP H0754176 A JPH0754176 A JP H0754176A
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JP
Japan
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strip
metal plate
bridle roll
shaped metal
pickling tank
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Application number
JP20401993A
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English (en)
Inventor
Genzo Murayama
元三 村山
Toshiharu Sato
敏治 佐藤
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スケールブレーカと酸洗を併用する帯状金属
板の脱スケールを安定した状態で実施する。 【構成】 連続して送給される帯状金属板の表面スケー
ルを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸洗し
て除去する帯状金属板の連続脱スケール方法において、
酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準を、
スケールブレーカ出側ブライドルロールとし、酸洗槽出
側ブライドルロールの速度変更により酸洗槽内のカテナ
リー量を調整するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼板などの帯状金属板表
面のスケールを除去する帯状金属板の連続脱スケール方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延された鋼帯などの帯状金属板
は、表面にスケールが付着している。このスケールは次
の製造工程、あるいは出荷の際に除去する必要が生じ
る。その際のスケール除去は酸洗によることが多い。そ
して前記酸洗に用いる酸洗槽は、主に酸洗効率との関係
から酸濃度などの条件が異なる溶液を満たすために、中
間部にダムキャップと称されるセラミック製等の仕切り
が設けられている。図5は例えば、日本鉄鋼協会編「鉄
鋼便覧 III(1)第3版 圧延基礎・鋼板」(昭和55
−5−15)丸善 p.526に記載されているよう
に、酸洗ラインなどで使用するものである。図におい
て、帯状金属板1は酸洗槽2のダムキャップ3の頂上で
支持され、酸洗槽2内でループを形成している。前記ル
ープ深さ(以下カテナリーと言う)の制御は、酸洗槽2
の入側下部に設けられたマグネット式のカテナリー検出
器6からの出力信号を信号処理器7で処理したデータを
取り込んで、ライン速度指令装置10からの指令が速度
調節器8を介して酸洗槽2の入側ブライドルロール4を
駆動するモータ9にフィードバックされて行うようにな
っている。
【0003】また、帯状金属板1はその酸洗効率の向上
を図るために、予めスケールブレーカで表面のスケール
を機械的に破砕することが行われている。図6はその構
成例を示す構成ブロック図である。図において、帯状金
属板1はスケールブレーカ入側ブライドルロール13と
スケールブレーカ出側ブライドルロール15により張力
を付与された状態で、前記スケールブレーカ14で機械
的に破砕またはスケールの層に亀裂を入れた後、酸洗槽
2に送給される。前記スケールブレーカ14における帯
状金属板1の伸率または張力は、予め設定された基準値
が設定器16から速度調節器17を経てスケールブレー
カ入側ブライドルロール13のモータ18に送られてス
ケールブレーカ入側ブライドルロール13とスケールブ
レーカ出側ブライドルロール15の相対速度差、または
予め設定された基準値が設定器16から電流一定調整器
17を経てスケールブレーカ入側ブライドルロール13
のモータ18に送られてスケールブレーカ入側ブライド
ルロール13とスケールブレーカ出側ブライドルロール
15のトルクを所望の値を維持するべく制御される。ス
ケールブレーカ入側ブライロール13と前記スケールブ
レーカ出側ブライドルロール15との相対速度差は遊星
歯車機構21によって得られるようになっている。前記
スケールブレーカ出側ブライドルロール15の送給速度
は、前記カテナリー検出器6で検出し信号処理器7で処
理された出力信号が速度調節器19からモータ20に投
入され、酸洗槽2の入側ブライドルロール4に合わせて
一義的に制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の帯
状金属板の連続脱スケール方法では、酸洗槽入側ブライ
ドルロール4の送給速度をカテナリーの制御因子として
いるから、酸洗槽入側ブライドルロール4およびスケー
ルブレーカ入側ブライドルロール13の送給速度が変化
した場合には、その変化につれてスケールブレーカ出側
ブライドルロール15の送給速度も変化する。スケール
ブレーカ入側ブライドルロール13とスケールブレーカ
出側ブライドルロール15の間は、前述したように相対
速度差を設定して制御しているが、その応答遅れと、モ
ータ9とモータ18およびモータ20の特性が異なるこ
とにより、カテナリー量による速度変更が、それぞれの
速度変動、張力変動となる。このためスケールブレーカ
14の速度が変化し、スケールブレーカ14における帯
状金属板1の張力が変動するため、帯状金属板1とスケ
ールブレーカのロールとの間にスリップが生じて、スケ
ールブレーカl4の操業が安定せず、帯状金属板1には
ロール傷が発生し、ロールの寿命も短くなるという問題
点があった。一方、図5に示す方式ではスケールブレー
カの変動要因はないが、金属板1の走行速度の加速時、
減速時に図4(b),図4(c)の実線のようにカテナ
リー量が変動する問題があった。制御回路を変更するこ
となく、前記スリップおよび張力変動を防止するには、
スケールブレーカ出側ブライドルロール15と酸洗槽入
側ブライドルロール4の間に張力制御の機能を追加し、
調整することが必要であり、人手が掛かり、張力計、張
力検出ロールのコストが上昇するなどの問題点があっ
た。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、スケールブレーカ制御とカテ
ナリー制御の相互干渉を防止することができる帯状金属
板の連続脱スケール方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
る帯状金属板の連続脱スケール方法は、連続して送給さ
れる帯状金属板の表面スケールを、スケールブレーカで
機械的に破砕して後、酸洗して除去する帯状金属板の連
続脱スケール方法において、酸洗槽内における前記帯状
金属板の走行速度の基準を、スケールブレーカ出側ブラ
イドルロールとし、酸洗槽出側ブライドルロールの速度
変更により酸洗槽内のカテナリー量を調整するものであ
る。また、本発明の第2の発明に係る帯状金属板の連続
脱スケール方法は、連続して送給される帯状金属板の表
面スケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して
後、酸洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法
において、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度
の基準をスケールブレーカ出側ブライドルロールとし、
スケールブレーカ入側ブライドルロールの速度変更また
はトルク変更により、スケールブレーカでの前記帯状金
属板の伸率または張力を調整するものである。
【0007】また、本発明の第3の発明に係る帯状金属
板の連続脱スケール方法は、連続して送給される帯状金
属板の表面スケールを、スケールブレーカで機械的に破
砕して後、酸洗して除去する帯状金属板の連続脱スケー
ル方法において、酸洗槽内における前記帯状金属板の走
行速度の基準をスケールブレーカ出側ブライドルロール
とし、酸洗槽出側ブライドルロールの速度変更により酸
洗槽内のカテナリー量を調整し、且つ前記帯状金属板の
走行速度の加速時は、スケールブレーカ入側ブライドル
ロール、スケールブレーカ出側ブライドルロールの速度
変更を酸洗槽出側ブライドルロールより遅らせて起動
し、前記帯状金属板の走行速度の減速時は、前記酸洗槽
出側ブライドルロールの速度変更をスケールブレーカ入
側ブライドルロール、スケールブレーカ出側ブライドル
ロールより遅らせて起動するものである。また、本発明
の第4の発明に係る帯状金属板の連続脱スケール方法
は、連続して送給される帯状金属板の表面スケールを、
スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸洗して除去
する帯状金属板の連続脱スケール方法において、酸洗槽
内における前記帯状金属板の走行速度の基準を、スケー
ルブレーカ出側ブライドルロールおよび酸洗槽入側ブラ
イドルロールとし、酸洗槽出側ブライドルロールの速度
変更により酸洗槽内のカテナリー量を調整するものであ
る。また、本発明の第5の発明に係る帯状金属板の連続
脱スケール方法は、連続して送給される帯状金属板の表
面スケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して
後、酸洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法
において、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度
の基準をスケールブレーカ出側ブライドルロールおよび
酸洗槽入側ブライドルロールとし、スケールブレーカ入
側ブライドルロールの速度変更またはトルク変更によ
り、スケールブレーカでの前記帯状金属板の伸率または
張力を調整するものである。
【0008】また、本発明の第6の発明に係る帯状金属
板の連続脱スケール方法は、連続して送給される帯状金
属板の表面スケールを、スケールブレーカで機械的に破
砕して後、酸洗して除去する帯状金属板の連続脱スケー
ル方法において、酸洗槽内における前記帯状金属板の走
行速度の基準をスケールブレーカ出側ブライドルロール
および酸洗槽入側ブライドルロールとし、酸洗槽出側ブ
ライドルロールの速度変更により酸洗槽内のカテナリー
量を調整し、且つ前記帯状金属板の走行速度の加速時
は、スケールブレーカ入側ブライドルロール、スケール
ブレーカ出側ブライドルロール、酸洗槽入側ブライドル
ロールの速度変更を酸洗槽出側ブライドルロールより遅
らせて起動し、前記帯状金属板の走行速度の減速時は、
前記酸洗槽出側ブライドルロールの速度変更をスケール
ブレーカ入側ブライドルロール、スケールブレーカ出側
ブライドルロール、酸洗槽入側ブライドルロールより遅
らせて起動するものである。また、本発明の第7の発明
に係る帯状金属板の連続脱スケール方法は、連続して送
給される帯状金属板の表面スケールを、スケールブレー
カで機械的に破砕して後、酸洗して除去する帯状金属板
の連続脱スケール方法において、スケールブレーカ出側
ブライドルロールと酸洗槽入側ブライドルロール間に張
力検出用ロールを設け、得られた検出結果を酸洗槽入側
ブライドルロールの速度調節器にフィードバックして、
スケールブレーカ出側と酸洗槽入側間の張力を制御する
ものである。
【0009】
【作用】第1の発明においては、酸洗槽内における前記
帯状金属板の走行速度の基準を、スケールブレーカ出側
ブライドルロールとし、酸洗槽出側ブライドルロールの
速度変更により酸洗槽内のカテナリー量を調整するの
で、スケールブレーカ出側ブライドルロールの速度が変
動せず、スケールブレーカの伸率制御またはトルク制御
が良好に行われ、良好な脱スケール状態を維持できる。
また第2の発明においては、酸洗槽内における前記帯状
金属板の走行速度の基準をスケールブレーカ出側ブライ
ドルロールとし、スケールブレーカ入側ブライドルロー
ルの速度変更またはトルク変更により、スケールブレー
カでの前記帯状金属板の伸率または張力を調整するの
で、スケールブレーカ出側ブライドルロールの速度が変
動せず、スケールブレーカの伸率制御または張力制御に
よる影響がカテナリー側に伝わらず良好に行われ、良好
な脱スケール状態を維持できる。また第3の発明におい
ては、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基
準をスケールブレーカ出側ブライドルロールとし、酸洗
槽出側ブライドルロールの速度変更により酸洗槽内のカ
テナリー量を調整し、且つ前記帯状金属板の走行速度の
加速時は、スケールブレーカ入側ブライドルロール、ス
ケールブレーカ出側ブライドルロールの速度変更を酸洗
槽出側ブライドルロールより遅らせて起動し、前記帯状
金属板の走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側ブライド
ルロールの速度変更をスケールブレーカ入側ブライドル
ロール、スケールブレーカ出側ブライドルロールより遅
らせて起動するので、帯状金属板の走行速度の加速時
は、前記酸洗槽入側で一時遅れが掛かるが、直ちにカテ
ナリー量は平行状態に移行でき、また前記帯状金属板の
走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側で一時遅れが掛か
るが直ちにカテナリー量は平行状態に移行できるので、
バランスのとれた状態での加速、減速が可能となる。ま
た第4の発明においては、酸洗槽内における前記帯状金
属板の走行速度の基準を、スケールブレーカ出側ブライ
ドルロールおよび酸洗槽入側ブライドルロールとし、酸
洗槽出側ブライドルロールの速度変更により酸洗槽内の
カテナリー量を調整するので、スケールブレーカ出側ブ
ライドルロールの速度が変動せず、スケールブレーカの
伸率制御またはトルク制御が良好に行われ、良好な脱ス
ケール状態を維持できる。
【0010】また第5の発明においては、酸洗槽内にお
ける前記帯状金属板の走行速度の基準をスケールブレー
カ出側ブライドルロールおよび酸洗槽入側ブライドルロ
ールとし、スケールブレーカ入側ブライドルロールの速
度変更またはトルク変更により、スケールブレーカでの
前記帯状金属板の伸率または張力を調整するので、スケ
ールブレーカ出側ブライドルロールおよび酸洗槽入側ブ
ライドルロールの速度が変動せず、スケールブレーカの
伸率制御または張力制御による影響がカテナリー側に伝
わらず良好に行われ、良好な脱スケール状態を維持でき
る。また第6の発明においては、酸洗槽内における前記
帯状金属板の走行速度の基準をスケールブレーカ出側ブ
ライドルロールおよび酸洗槽入側ブライドルロールと
し、酸洗槽出側ブライドルロールの速度変更により酸洗
槽内のカテナリー量を調整し、且つ前記帯状金属板の走
行速度の加速時は、スケールブレーカ入側ブライドルロ
ール、スケールブレーカ出側ブライドルロール、酸洗槽
入側ブライドルロールの速度変更を酸洗槽出側ブライド
ルロールより遅らせて起動し、前記帯状金属板の走行速
度の減速時は、前記酸洗槽出側ブライドルロールの速度
変更をスケールブレーカ入側ブライドルロール、スケー
ルブレーカ出側ブライドルロール、酸洗槽入側ブライド
ルロールより遅らせて起動するので帯状金属板の走行速
度の加速時は、前記酸洗槽入側で一時遅れが掛かるが、
直ちにカテナリー量は平行状態に移行でき、また前記帯
状金属板の走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側で一時
遅れが掛かるが直ちにカテナリー量は平行状態に移行で
きるので、バランスのとれた状態での加速、減速が可能
となる。また第7の発明においては、スケールブレーカ
出側ブライドルロールと酸洗槽入側ブライドルロール間
に張力検出用ロールを設け、得られた検出結果を酸洗槽
入側ブライドルロールの速度調節器にフィードバックし
て、スケールブレーカ出側ブライドルロールと酸洗槽入
側ブライドルロール間の張力を制御するので、スケール
ブレーカ出側ブライドルロールと酸洗槽入側ブライドル
ロールと間が大きく離れていて、スケールブレーカ出側
ブライドルロールと酸洗槽入側ブライドルロール間に張
力変動が発生しても、スケールブレーカ出側ブライドル
ロールと酸洗槽入側ブライドルロール間に張力検出用ロ
ールから得られた検出結果を酸洗槽入側ブライドルロー
ルの速度調節器にフィードバックして、スケールブレー
カ出側と酸洗槽入側間の張力を制御し、酸洗槽入側ブラ
イドルロールにカテナリー制御の制御因子をフィードバ
ックしないので、カテナリー量の変動が少ない。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る帯状金属板の
連続脱スケール方法を実証するための装置および関連設
備を示すブロック図であり、1〜21は上記従来のもの
と同一のもので、22,23はスイッチング回路ある。
図において、鋼板等の脱スケールされる帯状金属板1は
スケールブレーカ入側ブライドルロール13とスケール
ブレーカ出側ブライドルロール15とにより所望の伸率
(形状)または張力を保った状態で、スケールブレーカ
14で表面のスケールが機械的に破砕された後、酸洗槽
2へ装入される。前記酸洗槽2は中間部に設けられた複
数のダムキャップ3で仕切られて異なる条件の酸洗液が
満たされている。前記帯状金属板1は前記ダムキャップ
3の頂上で支持され、酸洗槽2内でループを形成した状
態で通過することは従来技術と差異はない。そしてカテ
ナリー量(ループの深さ)は、スケールブレーカ出側ブ
ライドルロール15またはおよび酸洗槽出側ブライドル
ロール5の調整結果に基づく移送速度で決まり、酸洗槽
2のダムキャップ3で仕切られた各液室内で、所定の量
を形成するように設定される。前記カテナリー量は、酸
洗槽2入側の底部に設けられたマグネット式のカテナリ
ー検出器6で検知する。カテナリー検出器6からの検出
信号は、信号処理器7を通して処理し、予め設定した基
準値と比較し、速度調節器11を通して酸洗槽出側ブラ
イドルロール5にフィードフォワードされる。
【0012】また、スケールブレーカ14における前記
帯状金属板1の表面スケールの破砕は、前記帯状金属板
1にスケールブレーカ入側ブライドルロール13とスケ
ールブレーカ出側ブライドロール15との相対速度差に
よって張力を付与した状態で、スケールブレーカ14の
上ロールユニットと下ロールユニットを帯状金属板1に
押圧して機械的に行われる。なお前記スケールブレーカ
14としては、テンションレベラー等がある。前記スケ
ールブレーカ14における帯状金属板1の設定基準には
伸率モードと張力モードがある。伸率モードはスケール
ブレーカ出側ブライドルロール15に較べ、スケールブ
レーカ入側ブライドルロール13がストレッチモータ1
8で、差速をつけられた状態で速度一定の制御をされる
ものであり、張力モードは、スケールブレーカ入側ブラ
イドルロール13を駆動するストレッチモータ18が、
電流一定の制御をされるものである。前記ストレッチモ
ータ18の速度一定の制御は、設定器16から送られた
所定の基準値が速度調節器(電流調整器が一体化)17
で設定され、また電流一定の制御のときは、設定器16
から送られた所定の基準値がを電流調整器(速度調節器
が一体化)17で設定される。また前記スケールブレー
カ入側ブライドルロール13と前記スケールブレーカ出
側ブライドルロール15との相対速度差は差動歯車、例
えば遊星歯車機構21によって得られるようになってい
る。また、前記スケールブレーカ14における帯状金属
板1の張力は、帯状金属板1のサイズ、材質などの条件
により、伸率を一定にする伸率モード、または張力を一
定に制御する張力モードのいずれかを選択する。
【0013】上記のように構成された帯状金属板の連続
脱スケール方法においては、各ロールの速度基準の初期
設定は、オペレータにより予め設定された速度が、ライ
ン速度指令器10からスイッチング回路22,23で切
り替えられて、スケールブレーカ入側ブライドルロール
13、またはスケールブレーカ出側ブライドルロール1
5および酸洗槽出側ブライドルロール5の各々に与えら
れる。そして、前記酸洗槽2内における前記帯状金属板
1の走行速度は、スケールブレーカ出側ブライドルロー
ル15の送り速度を基準とし、酸洗槽2内のカテナリー
量を酸洗槽出側ブライドルロール5による送り速度を変
化させて調整することが行われる。前記酸洗槽2内のカ
テナリー量の調整はスケールブレーカ出側ブライドルロ
ール15以前に影響を及ぼすことなく単独に実施でき
る。また前記酸洗槽2内における前記帯状金属板1の走
行速度はスケールブレーカ出側ブライドルロール15の
送り速度を基準とし、スケールブレーカ14での前記帯
状金属板1の張力または伸率を、スケールブレーカ入側
ブライドルロール13によるトルクおよび送り速度を変
化させる調整で単独に実施するので、酸洗槽出側ブライ
ドルロール5による酸洗槽2内のカテナリー量を調整す
る制御の影響を受けることがない。
【0014】また酸洗槽2内における前記帯状金属板1
の走行速度の基準を、この実施例ではスケールブレーカ
入側ブライドルロール13、スケールブレーカ出側ブラ
イドルロール15とし、酸洗槽出側ブライドルロール5
の速度変更により前記酸洗槽2内のカテナリー量を調整
し、且つ前記帯状金属板1の走行速度の加速時は、前記
スケールブレーカ入側ブライドルロール13、スケール
ブレーカ出側ブライドルロール15の速度変更を前記酸
洗槽出側ブライドルロール5より遅らせて起動し、前記
帯状金属板1の走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側ブ
ライドルロール5の速度変更を前記スケールブレーカ入
側ブライドルロール13、スケールブレーカ出側ブライ
ドルロール15より遅らせて起動することによって、前
記記帯状金属板1の走行速度の加速時は、図4(b)の
破線に示すように前記酸洗槽2の入側で一時遅れが掛か
るが、図4(a)に示すようにカテナリー量は、直ちに
定速時と同様の平衡状態に移行でき、また前記記帯状金
属板1の走行速度の減速時は、図4(c)の破線に示す
ように前記酸洗槽2の出側で一時遅れが掛かるが、図4
(a)に示すようにカテナリー量は、直ちに定速時と同
様の平衡状態に移行できるので、バランスのとれた状態
での加速、減速が可能となる。この場合の一時遅れの時
定数は、帯状金属板1の材質、および硬さなどの物理的
特性、表面粗さなどの条件により最適に選択される。な
お、スケールブレーカ入側ブライドルロール13の速度
変動に伴う前工程の張力変動は、ラインの入側ループカ
ー(図示せず)に吸収されるために、他セクションに影
響を及ぼすことはない。
【0015】図2は上記図1の実施例に酸洗槽入側ブラ
イドルロール4を付加した場合の実施例を示すものであ
る。この場合の酸洗槽入側ブライドルロール4は、スケ
ールブレーカ出側ブライドルロール15と同等の設定、
制御が行われる。この実施例は酸洗槽2の入側とスケー
ルブレーカ出側ブライダルロール15とが離間している
場合等、すなわち酸洗設備またはスケールブレーカの何
れかが既存で、それを併設する等に好適なものである。
図3は上記図1の実施例に酸洗槽入側ブライドルロール
4および張力検出用ロール24を付加した場合の実施例
を示すもので、スケールブレーカ出側ブライドルロール
15および酸洗槽入側ブライドルロール4の両者を設け
た場合で、特にその間の距離の長いときは張力変動が発
生しやすいので、前記両者間に荷重検出用ロール24を
設け、荷重計25からのデータを信号処理器26を通し
て酸洗槽入側ブライドルロール4の電流調整器または速
度調節器8へフィードバック制御することにより、スケ
ールブレーカ出側ブライドルロール15と酸洗槽入側ブ
ライドルロール4と間の張力変動を吸収できるものであ
る。なお上記図3の実施例で、酸洗槽入側ブライドルロ
ール4は、ブライドルロールとしてではなく、パスライ
ン維持、同調搬送ロールまたは方向転換ロール等の機能
を果たすヘルパーロールとすることができ、その際荷重
検出用ロール24、荷重計25および信号処理器26は
設ける必要がない。なお、スケールブレーカ入側ブライ
ドルロール13の速度変動に伴う前工程の張力変動は、
ラインの入側ループカー(図示せず)に吸収されるため
に、他セクションに影響を及ぼすことはない。本実施例
でのスケールブレーカ前後のブライドルロールの駆動方
式は差動歯車などを用いた機械的にタイトな方式で、伸
率、張力制御を実施したものであるが、他に電気的にタ
イトな方式も取り得るものである。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、酸洗槽出
側ブライドルロールの速度変更でカテナリー量を調整す
るので、カテナリー制御とスケールブレーカの制御とが
相互に干渉することなく、スケールブレーカ内の張力が
安定した状態で操業でき、また帯状金属板の走行速度の
加速時、または減速時においてもカテナリー量が変動せ
ず良好な脱スケール結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】カテナリー量の変化する状態を示す説明図であ
る。
【図5】従来の一実施例に係る構成を示すブロック図で
ある。
【図6】従来の他の実施例に係る構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 帯状金属板 2 酸洗槽 3 ダムキャップ 4 酸洗槽入側ブライドルロール 5 酸洗槽出側ブライドルロール 6 カテナリー検出器 7 信号処理器 8 速度調節器 9 モータ 10 ライン速度指令器 11 速度調節器 12 モータ 13 スケールブレーカ入側ブライドルロール 14 スケールブレーカ 15 スケールブレーカ出側ブライドルロール 16 基準値設定器 17 電流調整器および速度調節器 18 モータ 19 速度調節器 20 モータ 21 遊星歯車機構 22,23 スイッチング回路 24 張力検出用ロール 25 荷重計 26 信号処理器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    を、スケールブレーカ出側ブライドルロールとし、酸洗
    槽出側ブライドルロールの速度変更により酸洗槽内のカ
    テナリー量を調整することを特徴とする帯状金属板の連
    続脱スケール方法。
  2. 【請求項2】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    をスケールブレーカ出側ブライドルロールとし、スケー
    ルブレーカ入側ブライドルロールの速度変更またはトル
    ク変更により、スケールブレーカでの前記帯状金属板の
    伸率または張力を調整することを特徴とする帯状金属板
    の連続脱スケール方法。
  3. 【請求項3】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    をスケールブレーカ出側ブライドルロールとし、酸洗槽
    出側ブライドルロールの速度変更により酸洗槽内のカテ
    ナリー量を調整し、且つ前記帯状金属板の走行速度の加
    速時は、スケールブレーカ入側ブライドルロール、スケ
    ールブレーカ出側ブライドルロールの速度変更を酸洗槽
    出側ブライドルロールより遅らせて起動し、前記帯状金
    属板の走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側ブライドル
    ロールの速度変更をスケールブレーカ入側ブライドルロ
    ール、スケールブレーカ出側ブライドルロールより遅ら
    せて起動することを特徴とする帯状金属板の連続脱スケ
    ール方法。
  4. 【請求項4】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    を、スケールブレーカ出側ブライドルロールおよび酸洗
    槽入側ブライドルロールとし、酸洗槽出側ブライドルロ
    ールの速度変更により酸洗槽内のカテナリー量を調整す
    ることを特徴とする帯状金属板の連続脱スケール方法。
  5. 【請求項5】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    をスケールブレーカ出側ブライドルロールおよび酸洗槽
    入側ブライドルロールとし、スケールブレーカ入側ブラ
    イドルロールの速度変更またはトルク変更により、スケ
    ールブレーカでの前記帯状金属板の伸率または張力を調
    整することを特徴とする帯状金属板の連続脱スケール方
    法。
  6. 【請求項6】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、酸洗槽内における前記帯状金属板の走行速度の基準
    をスケールブレーカ出側ブライドルロールおよび酸洗槽
    入側ブライドルロールとし、酸洗槽出側ブライドルロー
    ルの速度変更により酸洗槽内のカテナリー量を調整し、
    且つ前記帯状金属板の走行速度の加速時は、スケールブ
    レーカ入側ブライドルロール、スケールブレーカ出側ブ
    ライドルロール、酸洗槽入側ブライドルロールの速度変
    更を酸洗槽出側ブライドルロールより遅らせて起動し、
    前記帯状金属板の走行速度の減速時は、前記酸洗槽出側
    ブライドルロールの速度変更をスケールブレーカ入側ブ
    ライドルロール、スケールブレーカ出側ブライドルロー
    ル、酸洗槽入側ブライドルロールより遅らせて起動する
    ことを特徴とする帯状金属板の連続脱スケール方法。
  7. 【請求項7】 連続して送給される帯状金属板の表面ス
    ケールを、スケールブレーカで機械的に破砕して後、酸
    洗して除去する帯状金属板の連続脱スケール方法におい
    て、スケールブレーカ出側ブライドルロールと酸洗槽入
    側ブライドルロール間に張力検出用ロールを設け、得ら
    れた検出結果を酸洗槽入側ブライドルロールの速度調節
    器にフィードバックして、スケールブレーカ出側と酸洗
    槽入側間の張力を制御することを特徴とする帯状金属板
    の連続脱スケール方法。
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