JPH0753760A - ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン微多孔膜の製造方法Info
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- JPH0753760A JPH0753760A JP22228293A JP22228293A JPH0753760A JP H0753760 A JPH0753760 A JP H0753760A JP 22228293 A JP22228293 A JP 22228293A JP 22228293 A JP22228293 A JP 22228293A JP H0753760 A JPH0753760 A JP H0753760A
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Abstract
微多孔膜を効率的に製造する方法を提供する。 【構成】 超高分子量成分を含有するポリオレフィンを
押出機中で溶融し、この押出機の途中からこのポリオレ
フィンの良溶媒を供給することによりポリオレフィンの
溶液を調製して、この溶液を押出機のダイよりシート状
に押し出した後、冷却してゲル状組成物を形成してこの
ゲル状組成物を加熱延伸し、しかる後残存する溶媒を除
去する。
Description
る微多孔膜を製造する方法に関し、特に適度な大きさの
孔径を有するポリオレフィン微多孔膜を効率的に製造す
る方法に関する。
膜は、電池用セパレーター、電解コンデンサー用隔膜、
各種フィルター、透湿防水衣料、逆浸透濾過膜、限外濾
過膜、精密濾過膜等の各種用途に用いられている。
としては、例えば異種ポリマー等の微粉体からなる孔形
成剤をポリオレフィンに混合してミクロ分散させた後、
孔形成剤を抽出する混合抽出法、ポリオレフィン相を溶
媒でミクロ相分離することにより多孔構造とする相分離
法、異種固体がミクロ分散しているポリオレフィン成形
体に延伸などの歪を与えることにより、異種固体間を界
面破壊して空孔を生じさせて多孔化する延伸法などが用
いられている。しかし、延伸による薄膜化及び高強度化
には限界があった。
し得る超高分子量ポリオレフィンが開発され、これによ
る高強度の微多孔膜の製造が種々提案された。例えば特
開昭58-5228 号は、超高分子量ポリオレフィンを不揮発
性溶媒に溶解し、この溶液から繊維またはフィルムなど
のゲルを成形し、この溶媒を含むゲルを揮発性溶剤で抽
出処理した後、加熱延伸する方法を開示している。しか
しながら、不揮発性溶媒で高度に膨潤した多孔性組織を
有するゲルは、2方向に延伸しようとしても、高配向の
延伸ができず、網状組織の拡大により破断し易く、得ら
れるフィルムは強度が小さく、また形成される孔の孔径
分布が大きくなるという欠点があった。一方不揮発性溶
媒を揮発性溶剤で抽出した後に乾燥したゲルは、網状組
織が収縮緻密化するが、揮発性溶剤の不均一な蒸発によ
りフィルム原反にそりが発生し易く、また収縮緻密化に
より、高倍率の延伸ができないという欠点があった。
上の超高分子量ポリオレフィンを溶媒中で加熱溶解した
溶液からゲル状シートを成形し、前記ゲル状シート中の
溶媒量を脱溶媒処理により調製し、次いで加熱延伸した
後、残留溶媒を除去することにより、超高分子量ポリオ
レフィン( ポリエチレン)の微多孔膜を製造する方法が
種々提案されている(特開昭60-242035 号、特開昭61-4
95132 号、特開昭61-195133 号、特開昭63-39602号、特
開昭63-273651 号)。
オレフィンの溶液が高濃度になるほど溶液の調製に時間
がかかる、溶液の濃度の均一化が困難である、溶液が劣
化しやすい等の製造上の問題がある。
さの孔径を有するポリオレフィン微多孔膜を効率的に製
造する方法を提供することである。
の結果、本発明者らは、超高分子量成分を含有するポリ
オレフィンを押出機中で溶融し、そこにこのポリオレフ
ィンの良溶媒を供給することによりポリオレフィンの溶
液を調製して、この溶液を押出機のダイよりシート状に
押し出した後、冷却してゲル状組成物を形成してこのゲ
ル状組成物を加熱延伸し、しかる後残存する溶媒を除去
すれば、適度な大きさの孔径を有するポリオレフィン微
多孔膜を製造することができ、またそのような方法によ
れば、ポリオレフィンの高濃度溶液の調製に要する時間
を従来よりも大幅に短縮することができること、また波
及的に経済性が向上することを見出し、本発明に想到し
た。
膜の製造方法は、(a) 分子量7×105 以上の成分を1重
量%以上含有するポリオレフィンを押出機中で溶融し、
(b) 前記溶融状態のポリオレフィン10〜80重量%に対し
て、前記溶融状態で液状の溶媒(前記ポリオレフィンに
対する良溶媒)90〜20重量%を押出機の途中から供給し
て溶融混練し、(c) 得られた混練物をダイからシート状
に押し出し、冷却してゲル状組成物を形成し、(d) 前記
ゲル状組成物を加熱延伸し、(e) しかる後残存する溶媒
を除去することを特徴とする。
は、分子量7×105 以上の成分を1重量%以上含有する
ポリオレフィンからなる。
5 以上の成分が1重量%未満では、延伸性の向上に寄与
する超高分子量ポリオレフィンの分子鎖の絡み合いが不
十分となるので、強度を十分に向上させるのが困難とな
る。一方、超高分子量成分の含有率の上限は特に限定的
ではないが、90重量%を超えると目的とするポリオレフ
ィン溶液の高濃度化の達成及び延伸が困難となるため好
ましくない。なお、上記ポリオレフィンは分子量1×10
3 以下の成分を実質的に含有しないのが好ましい。
(重量平均分子量/数平均分子量)は5〜300 、特に5
〜50であるのが好ましい。分子量分布が300 を超える
と、延伸時に低分子量成分の破断が起こり膜全体の強度
が低下するため好ましくない。
プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキ
センなどを重合した結晶性の単独重合体、2段重合体、
又は共重合体及びこれらのブレンド物等が挙げられる。
これらのうちではポリプロピレン、ポリエチレン(特に
高密度ポリエチレン)及びこれらの組成物等が好まし
い。
子量分布を有していれば、リアクターブレンドによるも
の(多段重合ポリオレフィン)であっても、2種以上の
ポリオレフィンによる組成物であっても、いずれでもよ
い。
が7×105 以上の超高分子量成分を1重量%以上含有
し、かつ分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)
が10〜300 となるように、多段重合することにより製造
することができる。多段重合法としては、二段重合によ
り、高分子量部分と低分子量部分とを製造する方法を採
用するのが好ましい。
物の場合、前記オレフィンの単独重合体又は共重合体で
重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリオレフ
ィンと、重量平均分子量が7×105 未満のポリオレフィ
ンとを、重量平均分子量/数平均分子量が上記範囲とな
るように、適量混合することによって得ることができ
る。
超高分子量ポリオレフィンの含有量は、ポリオレフィン
組成物全体を100 重量%として、1重量%以上であるの
が好ましい。超高分子量ポリオレフィンの含有量が1重
量%未満では、延伸性の向上に寄与するところが不十分
である。一方、上限は特に限定的ではない。
量ポリオレフィン以外のポリオレフィン (重量平均分子
量が7×105 未満のポリオレフィン) の分子量の下限と
しては、1×104 以上のものが好ましい。重量平均分子
量が1×104 未満のポリオレフィンを用いると、延伸時
に破断が起こりやすく、目的の微多孔膜が得られないの
で好ましくない。したがって重量平均分子量が1×105
以上7×105 未満のポリオレフィンを超高分子量ポリオ
レフィンに配合するのが好ましい。
有するポリオレフィンには、必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染
料、無機充填材などの各種添加剤を本発明の目的を損な
わない範囲で添加することができる。
ンを用いた本発明のポリオレフィン微多孔膜の製造方法
について説明する。
供給し、溶融する。溶融温度は、使用するポリオレフィ
ンの種類によって異なるが、ポリオレフィンの融点+30
〜100 ℃が好ましい。例えば、ポリエチレンの場合は16
0 〜230 ℃、特に170 〜200℃であるのが好ましく、ポ
リプロピレンの場合は190 〜270 ℃、特に190 〜250℃
であるのが好ましい。
して、この溶融状態で液状の溶媒(ただし、上述したポ
リオレフィンに対する良溶媒)を押出機の途中から供給
する。上記溶媒としては、例えばノナン、デカン、デカ
リン、p−キシレン、ウンデカン、ドデカン、流動パラ
フィンなどの脂肪族または環式の炭化水素、あるいは沸
点がこれらに対応する鉱油留分などを用いることができ
る。。
る粘度が30〜500 Cst、特に50〜200 Cstであるの
が好ましい。25℃における粘度が30Cst未満では、不
均一吐出を生じ、混練が困難であり、一方500 Cstを
超えると、後工程での脱溶媒が容易でなくなる。
リオレフィンと溶媒との合計を100重量%として、ポリ
オレフィンが10〜80重量%、好ましくは15〜70重量%で
あり、溶媒が90〜20重量%、好ましくは85〜30重量%で
ある。ポリオレフィンが10重量%未満では(溶媒が90重
量%を超えると)、シート状に成形する際に、ダイス出
口で、スウェルやネックインが大きくシートの成形が困
難となる。一方、ポリオレフィンが80重量%を超えると
(溶媒が20重量%未満では)、均一な溶液の調製が困難
となる。
等を有する押出機を用いて、押出機の途中から溶融状態
のポリオレフィンに供給する必要がある。超高分子量ポ
リオレフィンを含むポリオレフィンと溶媒とを同時に供
給すると、粘度差が大き過ぎるために混合ができず、ポ
リオレフィンと押出機のスクリューとが共回りを起こし
溶液を調製できない。
に溶媒を添加し、押出機中で混練することにより、均一
な濃度のポリオレフィンの高濃度溶液を短時間で調製す
ることができる。
レフィンの加熱溶液を直接に、あるいはさらに別の押出
機を介して、または一旦冷却してペレット化した後、再
度押出機を介して、ダイス等から押し出して成形する。
ダイスとしては、通常長方形の口金形状をしたシートダ
イスが用いられる。シートダイスを用いた場合のダイス
ギャップは通常0.1 〜5mmであり、押出し成形時には14
0 〜250 ℃に加熱される。この際押し出し速度は、通常
20〜30cm/分乃至5〜10m/分である。
溶液は、冷却することによりゲル状物に成形される。冷
却は少なくともゲル化温度以下まで行う。冷却方法とし
ては、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させ
る方法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法等を用
いることができる。なお押し出された溶液は、冷却前あ
るいは冷却中に、1〜10好ましくは1〜5の引取比で引
き取っても良い。引取比が10以上になるとネックインが
大きくなり、また延伸時に破断を起こしやすくなり好ま
しくない。
は、ゲル状組成物を加熱し、通常のテンター法、ロール
法、圧延法もしくはこれらの方法の組合せによって所定
の倍率で行う。2軸延伸が好ましく、縦横同時延伸また
は逐次延伸のいずれでもよいが、特に同時2軸延伸が好
ましい。
以下程度、好ましくは結晶分散温度から融点未満の範囲
である。例えば、ポリエチレンの場合は90〜140 ℃で、
より好ましくは、100 〜130 ℃の範囲である。延伸温度
が融点+10℃を超える場合は、樹脂の溶融により延伸に
よる効果的な分子鎖の配向ができないため好ましくな
い。また、延伸温度が結晶分散温度未満では、樹脂の軟
化が不十分で、延伸において破膜し易く、高倍率の延伸
ができない。
るが、1軸方向で少なくとも2倍以上、好ましくは3〜
30倍、面倍率で10倍以上、好ましくは15〜400 倍であ
る。面倍率が10倍未満では延伸が不十分で空孔率が高
く、高弾性、高強度の微多孔膜が得られない。一方、面
倍率が400 倍を超えると、延伸装置、延伸操作などの点
で制約が生じる。
する溶媒を除去する。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩
化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフ
ッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエ
ーテル類などの易揮発性のものを用いることができる。
これらの溶剤はポリオレフィンの溶解に用いた溶媒に応
じて適宜選択し、単独もしくは混合して用いる。洗浄方
法は、溶剤に浸漬し抽出する方法、溶剤をシャワーする
方法、またはこれらの組合せによる方法などにより行う
ことができる。
溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶剤を
乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾など
の方法で行うことができる。乾燥した延伸成形物は、結
晶分散温度〜融点の温度範囲で熱固定することが望まし
い。
微多孔膜は、空孔率が35〜95%で、平均貫通孔径が0.00
1 〜0.5 μmで、かつ引張破断強度が500 g/cm2 以上で
ある。また本発明のポリオレフィン微多孔膜の厚さは、
用途に応じて適宜選択しうるが、一般に0.1 〜50μmで
あり、好ましくは2〜40μmにすることができる。
は、必要に応じてさらに、プラズマ照射、界面活性剤含
浸、表面グラフト等の親水化処理などの表面修飾を施す
ことができる。
ポリオレフィンを押出機中で溶融し、そこに溶媒を供給
することによりポリオレフィンの溶液を調製し、これを
ダイスよりシート状に押し出し冷却することによりゲル
状組成物を形成し、このゲル状組成物を加熱延伸し、し
かる後残存する溶媒を除去することによりポリオレフィ
ン微多孔膜を製造している。このような方法により、ポ
リオレフィン微多孔膜を従来よりも大幅に効率よく製造
することが可能である。
は、必ずしも明らかではないが、超高分子量成分を含有
するポリオレフィン溶液は、その調製に時間がかかる、
溶液の濃度の均一化が困難である、溶液が劣化しやすい
等の問題があるが、押出機中で溶融した状態の超高分子
量成分を含有するポリオレフィンに、溶媒を供給し、さ
らに混練して溶液を調製することにより、短時間で高濃
度のポリエチレンの均一な溶液を調製することができる
ためであると考えられる。
における試験方法はつぎの通りである。 (1) 分子量及び分子量分布:ウォーターズ(株)製のGP
C 装置を用い、カラムに東ソー(株)製GMH-6 、溶媒に
O-ジクロルベンゼンを使用し、温度135 ℃、流量1.0 ml
/ 分にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)法により測定。 (2) フィルムの厚さ:断面を走査型電子顕微鏡により測
定した(単位はμm)。 (3) 平均孔径:窒素吸脱着方式の孔径測定機(日科機
(株)製)により測定した(単位はμm)。 (4) 引張破断強度:ASTM D882 に準拠して測定した(単
位はkg/cm2 )。 (5) 透気度:JIS P8117 に準拠して測定した (単位は秒
/100cc) 。
エチレン(UHMWPE) 17.6重量部と、重量平均分子量(M
w)3.3 ×105 のポリエチレン(PE)82.4重量部とを混合
したMw/Mn=14.2の原料樹脂と、酸化防止剤として
2,6-ジ-t- ブチル-p- クレゾール (BHT 、住友化学工業
(株)製)0.125重量部と、テトラキス〔メチレン-3-(3,
5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシルフェニル)-プロピオネ
ート〕メタン (イルガノックス1010、チバガイギー製)
0.25 重量部とをドライブレンドし、これを2軸押出機
(58mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。ま
たこの2軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィ
ン(64Cst/40℃)を樹脂成分の濃度が第1表に示す
割合(樹脂成分+流動パラフィン=100 重量%)となる
ように供給し、200 rpmで溶融混練して、押出機中に
てポリエチレン溶液を調製した。
ダイから190 ℃で押し出し、冷却ロールで引取りながら
ゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、
第1表に示す条件で延伸製膜した。得られた延伸膜を塩
化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除
去した後、乾燥してポリエチレン微多孔膜を得た。
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、及び透気度の測定を行
った。結果を第1表にあわせて示す。
+ポリエチレン)の濃度が85重量%となるように流動パ
ラフィンを添加した以外は同様にしてポリエチレン微多
孔膜を製造したところ、押出機中でポリオレフィンの均
一な溶液とするのが困難であり、シートの成形ができな
かった。
+ポリエチレン)の濃度が5重量%となるように流動パ
ラフィンを添加した以外は同様にしてポリエチレン微多
孔膜を製造したところ、押出機での吐出が不均一である
とともにダイス出口で、スウェルが大きくシートの成形
ができなかった。
エチレン(UHMWPE) 17.6重量部と、重量平均分子量(M
w)3.3 ×105 のポリエチレン(PE)82.4重量部とを混合
したMw/Mn=14.2の原料樹脂と、酸化防止剤として
2,6-ジ-t- ブチル-p- クレゾール (BHT 、住友化学工業
(株)製)0.125重量部と、テトラキス〔メチレン-3-(3,
5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシルフェニル)-プロピオネ
ート〕メタン (イルガノックス1010、チバガイギー製)
0.25 重量部とに、流動パラフィン(64Cst/40℃)
を樹脂成分の濃度が15重量%(樹脂成分+流動パラフィ
ン=100 重量%)となるように配合してベッセル型の溶
解槽に投入し、高撹拌条件下で100 ℃から10℃/Hrで
180 ℃まで昇温しながら均一なポリエチレン溶液の調製
を試みたところ、10時間を要した。
機の先端に設置されたTダイから190 ℃で押し出し、冷
却ロールで引取りながらゲル状シートを成形した。続い
てこのゲル状シートを、温度115 ℃、延伸速度3.5 m/
分で5×5倍に同時二軸延伸を行った。得られた延伸膜
を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽
出除去した後、乾燥して厚さ約25μmのポリエチレン微
多孔膜を得た。
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、及び透気度の測定を行
った。結果を第1表にあわせて示す。
+流動パラフィン=100 重量%)となるようしてベッセ
ル型の溶解槽に投入し、高撹拌条件下で100 ℃から10℃
/Hrで180 ℃まで昇温しながらポリエチレン溶液の調
製を試みたところ、10時間を要した。しかしながら、
上記溶液においてはポリエチレンの濃度が高すぎるた
め、溶液の粘度が高すぎて、しかも均一なポリエチレン
濃度の溶液とすることができなかった。
5の方法によるポリエチレン微多孔膜は、微多孔を有
し、強度及び透気度が良好であった。なお、比較例3の
方法によっても、本発明の方法と同様の微多孔膜を得る
ことができるが、この方法では均一なポリエチレン溶液
を調製するのに10時間と長時間を要するものであっ
た。
超高分子量成分を含有するポリオレフィンを押出機中で
溶融し、そこに溶媒を供給することによりポリオレフィ
ンの溶液を調製し、この溶液をダイスよりシート状に押
し出し冷却することによりゲル状組成物を形成し、この
ゲル状組成物を加熱延伸し、しかる後残存するパラフィ
ンオイルを除去することによりポリオレフィン微多孔膜
を製造しているので、ポリオレフィン微多孔膜を効率よ
く製造することが可能である。
ィン微多孔膜は、リチウム電池などの電池用セパレータ
ー、電解コンデンサー用隔膜、超精密濾過膜、限外濾過
膜、各種フィルター、透湿防水衣料用多孔質膜等の各種
用途に好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a) 分子量7×105 以上の成分を1重量
%以上含有するポリオレフィンを押出機中で溶融し、
(b) 前記溶融状態のポリオレフィン10〜80重量%に対し
て、前記溶融状態で液状の溶媒(前記ポリオレフィンに
対する良溶媒)90〜20重量%を押出機の途中から供給し
て溶融混練し、(c) 得られた混練物をダイからシート状
に押し出し、冷却してゲル状組成物を形成し、(d) 前記
ゲル状組成物を加熱延伸し、(e) しかる後残存する溶媒
を除去することを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22228293A JP3347835B2 (ja) | 1993-08-13 | 1993-08-13 | ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22228293A JP3347835B2 (ja) | 1993-08-13 | 1993-08-13 | ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753760A true JPH0753760A (ja) | 1995-02-28 |
JP3347835B2 JP3347835B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=16779933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22228293A Expired - Lifetime JP3347835B2 (ja) | 1993-08-13 | 1993-08-13 | ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3347835B2 (ja) |
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