JPH0753450A - 新規カルボン酸、その塩及びその製造方法、並びに該カルボン酸又はその塩を含有する洗浄剤組成物 - Google Patents

新規カルボン酸、その塩及びその製造方法、並びに該カルボン酸又はその塩を含有する洗浄剤組成物

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JPH0753450A
JPH0753450A JP5205126A JP20512693A JPH0753450A JP H0753450 A JPH0753450 A JP H0753450A JP 5205126 A JP5205126 A JP 5205126A JP 20512693 A JP20512693 A JP 20512693A JP H0753450 A JPH0753450 A JP H0753450A
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group
salt
carboxylic acid
glycerin
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JP5205126A
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Akira Fujio
明 藤生
Takehiro Imanaka
健博 今中
Hiroyuki Terasaki
博幸 寺崎
Yukinaga Yokota
行永 横田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐加水分解性、安全性、生分解性、耐硬水性
に優れた界面活性剤を提供する。 【構成】 一般式(I)で表されるカルボン酸又はその
塩、及びこのカルボン酸又はその塩を含有する洗浄剤組
成物。 【化1】 グリセリン又はポリグリセリンよりn 個の水酸基と、1
個の−CH2OH 基を除いた残基、n は1から(グリセリン
又はポリグリセリンにおける水酸基の総数)−1までの
数、pは0又は1、mは0又は1、Rは m=0のとき、A(O
Y)tO−、 m=1のとき炭素数6〜22のアルキル基若しく
はアルケニル基、又はA(OY)tOCH2−、A は炭素数6〜22
のアルキル基若しくはアルケニル基、Y は炭素数2〜3
のアルキレン基、t は0〜20の数、M は水素原子、アル
カリ金属イオン等を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規カルボン酸、その塩
及びその製造方法、並びに該カルボン酸又はその塩を含
有する洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、香粧品、化
粧品用基剤等として有用な新規カルボン酸、その塩及び
その製造方法、並びに該カルボン酸又はその塩を含有す
る洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】界面活
性剤は疎水部と親水部からなり、水中で油、汚れ、金属
等の乳化分散能を有し、これらは、乳化、可溶化あるい
は懸濁化することにより、種々の工業的、家庭的効能を
発揮するものである。しかし、特に汚れの分散による洗
浄の場合、硬水中のアルカリ土類金属の影響を受け、疎
水化し、界面活性能、例えば起泡性や洗浄力の低下が問
題となる。
【0003】特に、官能基としてカルボキシル基を有す
る脂肪酸タイプの化合物の場合、アルカリ土類金属と不
溶性の塩を形成し、界面活性剤としての機能低下が著し
い。そこで、水酸基を含有しノニオン性質を合わせもつ
脂肪酸塩が有望となり、係る脂肪酸塩としては特開昭57
−162797号公報に O−置換グリセリン酸が開示されてい
る。しかしこのものは分子中に1ケの水酸基しか有さ
ず、なお不十分でありその改良が望まれている。又、こ
の O−置換グリセリン酸の製造法に関しては、アルキル
グリセリルエーテルを硝酸などで酸化してグリセリン酸
を合成する方法であり、酸化剤の毒性・危険性が高いた
め、必ずしも好ましい方法とは言えない。
【0004】このような状況下で、従来の洗浄剤に比
べ、界面活性剤として、耐硬水性、起泡性の面で優れ、
安全性の高い界面活性剤を提供することが、本発明の目
的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、酸素を酸化剤とし
た反応により合成される、(ポリ)グリセリン骨格を有
するカルボン酸又はその塩が、従来のカルボン酸界面活
性剤に比し、製造法の面からも安全性が高く、耐硬水性
に優れ、起泡性の面でも優れていることを見出し、本発
明を完成した。即ち、本発明は一般式(I)で表される
カルボン酸又はその塩、及びその製造方法、並びに該カ
ルボン酸又はその塩を含有する洗浄剤組成物を提供する
ものである。
【0006】
【化6】
【0007】〔但し、式中
【0008】
【化7】
【0009】グリセリン又はポリグリセリンよりn 個の
水酸基と、1個の−CH2OH 基を除いた残基を示す。ここ
で、n は1以上で、グリセリン又はポリグリセリンにお
ける水酸基の総数より1少ない数を超えない数であり、
p は0又は1である。
【0010】
【化8】
【0011】上記グリセリン又はポリグリセリン残基に
おいて除かれた n個(nは前記の意味を示す)の水酸基が
結合していた炭素原子を介して、グリセリン又はポリグ
リセリン残基と結合する基であり、m は0又は1であ
る。但し p=0のとき m=0ではない。R は m=0のと
き、A(OY)tO−で表される基を示し、m=1のとき炭素数
6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニ
ル基、又は A(OY)tOCH2−で表される基を示す。ここでA
は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくは
アルケニル基、Y は炭素数2〜3のアルキレン基、t は
0〜20の数を示す。
【0012】M :水素原子、アルカリ金属イオン、アル
カリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2〜
3のモノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモニウムイ
オン、炭素数1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩
基性アミノ酸基を示す。〕本発明化合物の製造方法の一
例を挙げれば、次の通りである。 (1) アルキルエーテル化工程
【0013】
【化9】
【0014】(上記一連の式中、R'は炭素数6〜22の直
鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は
A(OY)tOCH2−で表される基を示し、R"は A(OY)tO−で
表される基を示し、A, Y, t, G, n 及びp は前記の意味
を示し、X はハロゲン原子又は−OSO3M を示し、M は前
記の意味を示す。) (2) 酸化工程
【0015】
【化10】
【0016】(上記一連の式中、R', R", G, M, n 及び
p は前記の意味を示す。)以下各工程について詳細に説
明する。アルキルエーテル化工程その1
【0017】
【化11】
【0018】上記一般式(II')で表される化合物は、上
記一般式(III) で表されるエポキシドとグリセリン又は
ポリグリセリンとを酸触媒又は塩基触媒存在下に反応さ
せることによって得られる。ここで、一般式(III) にお
けるR'基は前記の意味を示すが、炭素数6〜22の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基としては、
例えばヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシル、ドデシル、ミリスチル、パルミチル、
ステアリル、ベヘニル、2−エチルヘキシル等のアルキ
ル基、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニ
ル、ウンデセニル、ドデセニル、オレイル、リノール、
リノレニル、アラキジル等のアルケニル基が挙げられ
る。また A(OY)tOCH2−で表される基としては、上記の
炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはア
ルケニル基から誘導されるアルキルもしくはアルケニル
オキシメチレン基、あるいはポリオキシアルキレン(ア
ルキレン基の炭素数2〜3)アルキルもしくはアルケニ
ルエーテルオキシメチレン基等が挙げられる。これらの
内R'としては、A'OCH2−で表される基(ここでA'は炭素
数6〜16の直鎖アルキル基を示す)が洗浄性能の面より
好ましい。
【0019】本工程に用いられるグリセリン又はポリグ
リセリンとしては、グリセリン、ジグリセリン、トリグ
リセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキ
サグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、
ノナグリセリン、デカグリセリン等が好ましい。
【0020】本工程における酸触媒としては、BF3 等の
ルイス酸、パラトルエンスルホン酸、H2SO4 等のブレン
ステッド酸が用いられる。塩基触媒としては、NaOH、KO
H 等のアルカリ金属水酸化物等が用いられる。又、必要
であれば溶媒を用いることもでき、溶媒としては、tert
−ブタノール、1,4 −ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド(DMF) 、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)等の極性溶媒が好ましい。反応温度としては、
40〜150℃、望ましくは60〜100 ℃である。
【0021】グリセリン又はポリグリセリンと上記一般
式(III) で表されるエポキシドのモル比は、グリセリン
又はポリグリセリン/エポキシド=100 〜1が好まし
く、更に好ましくは20〜1である。このモル比が5〜6
以上で nは1に近づき、それ以下では nは2,3,…と
大きくなる。過剰のグリセリン又はポリグリセリンは有
機溶剤等を使用した液々抽出法や晶析法等の公知の精製
方法により除くことが出来る。
【0022】アルキルエーテル化工程その2
【0023】
【化12】
【0024】上記一般式(II")で表される化合物は、上
記一般式 (IV) で表される化合物とポリグリセリンとを
塩基触媒存在下に反応させることによって得られる。こ
こで一般式(II")におけるR"基は前記の意味を示すが、
A(OY)tO−で表される基としては、炭素数6〜22の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、例えば
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウン
デシル、ドデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリ
ル、ベヘニル、2−エチルヘキシル等のアルキル基、ヘ
キセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、ウンデ
セニル、ドデセニル、オレイル、リノール、リノレニ
ル、アラキジル等のアルケニル基から誘導されるアルキ
ルもしくはアルケニルオキシ基、あるいはポリオキシア
ルキレン(アルキレン基の炭素数2〜3)アルキルもし
くはアルケニルエーテルオキシ基等が挙げられる。これ
らの内R"としては、A'O−で表される基(ここでA'は炭
素数6〜16の直鎖アルキル基を示す)が洗浄性能の面よ
り好ましい。
【0025】本工程に用いられるポリグリセリンとして
は、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリ
ン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリ
セリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリ
セリン等が好ましい。
【0026】本工程における塩基触媒としては、NaOH、
KOH 等のアルカリ金属水酸化物等が用いられる。又、必
要であれば溶媒を用いることもでき、溶媒としてはジメ
チルイミダゾリジノン(DMI) 、ジメチルアセトアミド(D
MAc), DMF, DMSO 等の極性溶媒が好ましい。反応温度と
しては、100 〜250 ℃、望ましくは 140〜210 ℃であ
る。
【0027】ポリグリセリンと上記一般式 (IV) で表さ
れる化合物とのモル比は、ポリグリセリン/一般式 (I
V) で表される化合物=100 〜1が好ましく、更に好ま
しくは20〜1である。このモル比が5〜6以上で nは1
に近づき、それ以下では nは2,3,…と大きくなる。
過剰のポリグリセリンは有機溶剤等を使用した液々抽出
法や晶析法等の公知の精製方法により除くことが出来
る。
【0028】酸化工程
【0029】
【化13】
【0030】前記のアルキルエーテル化工程で得られた
一般式(II')又は(II")で表される化合物(以下化合物
(II')、化合物(II")とそれぞれ略記する)を、PdやPt
等の貴金属又はこれを担体に担持させた触媒存在下、塩
基性条件下又は酸性条件下にて酸化し、要すればさらに
塩基で中和することによって一般式(I)で表されるカ
ルボン酸又はその塩(以下カルボン酸又はその塩(I)
と略記する)が得られる。本発明のカルボン酸又はその
塩(I)はPdやPt等の貴金属触媒を使用し、空気酸化又
は酸素酸化する方法により合成し得る。本工程の酸化反
応を例示すれば次の通りである。
【0031】
【化14】
【0032】(式中、A は前記の意味を示す。)本工程
の製造方法を具体的に述べれば、先ず溶媒としては水が
使用される。尚、化合物(II')又は化合物(II")の可溶
化剤であるグリセリン等の添加は可能である。
【0033】反応溶媒の使用量は、原料化合物(II')又
は(II")の濃度が5〜90重量%になるのが好ましく、Pd
触媒の存在下ではpHを8〜13とし、反応温度20〜50℃付
近で反応を行うのが好ましい。pH調節剤としては、NaO
H、KOH 等のアルカリ金属水酸化物や、モノエタノール
アミン等の総炭素数1〜9のアルキル又はヒドロキシア
ルキルアミンが好ましく用いられる。更に好ましくはNa
OH、KOH である。Pd触媒としては市販のもの、例えば5
重量%Pd/C(カーボンにPdを担持させたもの)が好適に
使用され得る。
【0034】助触媒としてRu、Rh、Osのような第VIII族
元素、Sn、Pbのような第IVb 族元素Sb、Biのような第Vb
族元素、及びSe、Teのような第VIb 族元素からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種を併用することができる。こ
の場合において使用される助触媒の量はPdに対し5〜10
0 重量%である。助触媒を使用する場合も、使用しない
場合も触媒の使用量は原料に対してPdとして0.005 〜5
重量%の範囲が好ましい。
【0035】本製造方法における反応様式としては、化
合物(II')又は(II")の水溶液へpH調節剤の水溶液を滴
下しつつ、空気又は酸素ガスを流すバッチ方式を用いて
もよいし、触媒をカラムに充填し、そこに化合物(II')
又は(II")の水溶液及びpH調節剤水溶液を滴下しつつ、
空気又は酸素ガスを流す固定床方式を用いてもよい。
【0036】Pt触媒の存在下ではpHを7以下とし、反応
温度20〜80℃付近で反応を行うのが好ましい。Pt触媒と
しては、市販のもの、例えば5重量%Pt/C(カーボンに
Ptを担持させたもの)が使用される。これ以外の反応条
件については、Pd触媒の場合に記載した反応条件で行わ
れる。
【0037】かくして得られた本発明のカルボン酸又は
その塩(I)は耐硬水性に優れかつ弱酸性から中性で使
用出来る等の優れた性能を示し、洗顔石鹸、シャンプ
ー、ボデイシャンプー、食器洗い用洗剤等の各種洗浄剤
として単独で使用することができるが、これに他のアニ
オン性、両性又は非イオン性界面活性剤の1種又は2種
以上を混合したものも使用可能である。
【0038】本発明の洗浄剤組成物は必須構成成分とし
てカルボン酸又はその塩(I)を含有するが、本発明の
洗浄剤組成物中のカルボン酸又はその塩(I)の含有量
は0.1〜40重量%の範囲が好ましい。本発明の洗浄剤組
成物中に配合される他のアニオン性界面性活性剤として
は、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホネー
ト、アルキルリン酸もしくはアルキルエーテルリン酸
塩、脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、スルホ
コハク酸エステル系界面活性剤等が用いられ、また両性
界面活性剤としては、ベタイン系またはイミダゾリン系
両性界面活性剤等が用いられ、非イオン性界面活性剤と
してはポリオキシアルキレンアルキルエーテル、又はア
ルキルポリグルコシド等の糖系界面活性剤が用いられ
る。特に好適なのはアルキルエーテル硫酸塩、アルキル
エーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸エステル系界面
活性剤、アルキルリン酸もしくはアルキルエーテルリン
酸塩及びイミダゾリン系両性界面活性剤である。
【0039】さらに本発明の洗浄剤組成物中には、上記
以外に本発明の目的を損なわない範囲で有機又は無機の
ビルダー類、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、
殺菌剤、水溶性高分子、香料、アルコール類等の配合も
可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のようにして得られる本発明のカル
ボン酸又はその塩(I)は分子内にエーテル結合を有し
ているため、耐加水分解性に優れ、グリセリン骨格を有
することから安全性や生分解性、更には耐硬水性にも優
れた新規なアニオン性界面活性剤であり、香粧品、化粧
品をはじめとした各分野において有用であり、特に洗顔
石鹸、シャンプー、ボデイシャンプー、食器洗い用洗剤
等の各種洗浄剤組成物の活性成分として有用である。
【0041】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】合成例1 (原料グリセリルエーテルであるオクチルジグリセリル
エーテルの合成)ジグリセリン650.6 g(3.9mol) 及び
48% NaOH 45.8g(0.55mol)を仕込み、160 ℃にて脱水
を2時間行った後、 180℃にてオクチルサルフェートナ
トリウム塩116.2 g(0.5mol) を添加し、熟成を9時間
行ったあと、HClにて中和し、tert−ブタノール1リッ
トル及び酢酸エチル 500mlにて抽出した。水洗後、溶媒
を除去し、濃縮物105.6 gを得た。収率75.9%。ガスク
ロマトグラフィーによる分析の結果、目的のオクチルジ
グリセリルエーテルの純度は93%であった。又、油脂分
析値は表1の通りであった。又、分析値よりn はほぼ1
であった。
【0043】
【表1】
【0044】合成例2 (原料グリセリルエーテルであるドデシルテトラグリセ
リルエーテルの合成)テトラグリセリン 690.0g(2.2m
ol) 及び48% NaOH 27.5g(0.33mol)を仕込み、 190℃
にて脱水を2時間行った後、 190℃にてドデシルサルフ
ェートナトリウム塩86.5g(0.3mol) を添加し、熟成を
5時間行ったあと、HCl にて中和し、酢酸メチル 1.5リ
ットルにて抽出を行った。 n−ブタノール1リットルを
加え、水洗後溶媒類を留去して濃縮物97.7gを得た。収
率67.9%。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、
目的のドデシルテトラグリセリルエーテルの純度は92%
であった。又、油脂分析値は表2の通りであった。又、
分析値よりn はほぼ1であった。
【0045】
【表2】
【0046】実施例1 図1に示す装置を用い、5重量%Pt/カーボンを担持し
た活性粒(40〜100mesh) からなる触媒1の60gをカラム
2に充填した。合成例1によって合成されたオクチルジ
グリセリルエーテルの20g(0.07mol)を1重量%の水溶
液としたもの3を5リットルメスシリンダー4に入れ、
これを16ml/Hrの流速で、マイクロチューブポンプ5に
よりカラム2に通した。一方、空気ボンベ6から空気流
速900 ml/Hrで空気をオクチルジグリセリルエーテル水
溶液と同時にカラム2に通して酸化反応を行った。得ら
れた反応物の水を留去し、濃縮物を19g得た。収率77
%。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析の
結果、下記式で表される目的物の純度は81%であった。
又、油脂分析値は表3の通りであった。
【0047】
【化15】
【0048】
【表3】
【0049】IR(cm-1、KBr 液膜法) 3400(OH伸縮) 、2940、2860(CH伸縮) 、1710( C=O
伸縮) 実施例2 1リットルのジャーファーメンターに合成例2で合成さ
れたドデシルテトラグリセリルエーテル24.0g(0.05mo
l)、水 500g、及び5重量%Pd/カーボン(50重量%含
水品)1.0 gを仕込み、酸素ガスを 1.2リットル/Hrで
流した。50℃まで昇温した後、48%水酸化ナトリウム水
溶液 8.3g(0.1mol) を同温度で1時間にわたって滴下
した。反応水溶液のpHは 9.5〜10.5であった。反応中カ
ルボン酸の生成に伴い泡立ちが認められたため、シリコ
ーンKS66(信越化学製)を100ppm加えた。滴下1時間
後、触媒を除き、 HClにて中和後、水を留去し、濃縮物
24gを得た。収率62%。HPLCによる分析の結果、下記式
で表される目的物の純度は72%であった。又、油脂分析
値は表4の通りであった。
【0050】
【化16】
【0051】
【表4】
【0052】IR(cm-1、KBr 液膜法) 3400(OH伸縮) 、2950、2860(CH伸縮) 、1590(カルボ
ン酸イオン) 実施例3 実施例1得られた化合物をNaOHにてpH 7.0に中和して得
られたカルボン酸ナトリウム塩、実施例2得られた化合
物を HClでpH 7.0に逆中和して得られたカルボン酸ナト
リウム塩、及び比較品として、ラウリン酸ナトリウムを
用い、以下の方法で耐硬水性、泡立ち、溶解性、すすぎ
性を評価した。結果を表5に示す。
【0053】<評価方法> 耐硬水性:0.01mol /リットル, pH7, 5.0ml のサンプ
ル溶液に硬水(20°DH)0.1ml を添加し、15秒攪拌し、
1分後の外観を観察し、以下の基準で評価した。 ○:透明 △:わずかににごる ×:にごる 泡立ち:サンプルの5%水溶液(pH7)にて手洗いを行
い、下記の基準で評価した。 ○:泡立ち大 △:泡立ち普通 ×:泡立ち小 溶解性:サンプルの5%水溶液(pH7)にて外観を観察
し、下記の基準で評価した。 ○:溶解性大 △:溶解性普通 ×:溶解性小 すすぎ性:サンプルの5%水溶液(pH7)にて手洗いを
行い、水道水でのすすぎの状態を観察し、下記の基準で
評価した。 ○:泡の消失性大 △:泡の消失性中 ×:泡の消失性小
【0054】
【表5】
【0055】表5から明らかなように、本発明の新規カ
ルボン酸又はその塩は耐硬水性に優れ、良好な泡立ち
や、溶解性、すすぎ性を有する剤であることがわかる。
【0056】以下、本発明の新規カルボン酸又はその塩
を含有する洗浄剤組成物の処方例を示す。例中の%は重
量基準である。 処方例1(食器用洗浄剤組成物) (1) ポリオキシエチレン(EO.3)ラウリル硫酸ナトリウム 12 % (2) 実施例1のカルボン酸 4 % (3) 塩化ナトリウム 1 % (4) エタノール 3 % (5) 香料, 色素 適量 (6) 精製水 バランス量 上記(2) のカルボン酸をNaOHにてpH7に中和した後、
(1) 〜(6) を均一に溶解し、食器洗浄剤組成物を調製し
た。この食器洗浄剤組成物は泡立ちや、すすぎ性が良好
であった。
【0057】 処方例2(シャンプー組成物) (1) 2−ラウリル−N −カルボキシメチル− N −ヒドロキシエチルイミダゾニウムベタイン 12 % (2) 実施例2のカルボン酸Na 8 % (3) カチオン化セルロース 0.1% (4) メチルパラベン 0.2% (5) 香料, 色素 適量 (6) 精製水 バランス量 上記(1) 〜(6) を均一に溶解し、シャンプー組成物を調
製した。このシャンプー組成物は泡立ちや、すすぎ性が
良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の酸化反応に用いた装置の略示断面図
である。
【符号の説明】 1 触媒 2 カラム 3 オクチルジグリセリルエーテル水溶液 4 メスシリンダー 5 マイクロチューブポンプ 6 空気ボンベ 7 流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 1/06 // C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるカルボン酸又は
    その塩 【化1】 〔但し、式中 【化2】 グリセリン又はポリグリセリンよりn 個の水酸基と、1
    個の−CH2OH 基を除いた残基を示す。ここで、n は1以
    上で、グリセリン又はポリグリセリンにおける水酸基の
    総数より1少ない数を超えない数であり、p は0又は1
    である。 【化3】 上記グリセリン又はポリグリセリン残基において除かれ
    た n個(nは前記の意味を示す)の水酸基が結合していた
    炭素原子を介して、グリセリン又はポリグリセリン残基
    と結合する基であり、m は0又は1である。但し p=0
    のとき m=0ではない。R は m=0のとき、A(OY)tO−
    で表される基を示し、m=1のとき炭素数6〜22の直鎖
    又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は A
    (OY)tOCH2−で表される基を示す。ここでAは炭素数6〜
    22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル
    基、Y は炭素数2〜3のアルキレン基、t は0〜20の数
    を示す。 M :水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
    イオン、アンモニウムイオン、炭素数2〜3のモノ、ジ
    若しくはトリアルカノールアンモニウムイオン、炭素数
    1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸
    基を示す。〕
  2. 【請求項2】 式 【化4】 で表されるグリセリン又はポリグリセリン残基が、グリ
    セリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセ
    リン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグ
    リセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン又はデカ
    グリセリンよりn個(n は前記の意味を示す)の水酸基
    と、1個の−CH2OH 基を除いた残基である請求項1記載
    のカルボン酸又はその塩。
  3. 【請求項3】 R が、 m=0のときA'O−、 m=1のと
    きA'OCH2−で表される基(ここでA'は炭素数6〜16の直
    鎖アルキル基を示す)である請求項1記載のカルボン酸
    又はその塩。
  4. 【請求項4】 一般式(II) 【化5】 (式中、R, G, m, n及びp は前記の意味を示す。)で表
    される化合物を、貴金属又はこれを担体に担持させた触
    媒存在下で酸化し、要すればさらに塩基で中和すること
    を特徴とする、請求項1記載のカルボン酸又はその塩の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカルボン酸又はその塩を
    含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002201155A (ja) * 2000-12-28 2002-07-16 Kao Corp カルボキシル基及び/又はカルボニル基を有する化合物の製法

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