JP2898768B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JP2898768B2 JP3030216A JP3021691A JP2898768B2 JP 2898768 B2 JP2898768 B2 JP 2898768B2 JP 3030216 A JP3030216 A JP 3030216A JP 3021691 A JP3021691 A JP 3021691A JP 2898768 B2 JP2898768 B2 JP 2898768B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄剤組成物、特に衣料
に付着した無機質汚れに対し優れた洗浄力を示す洗浄剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】衣料の汚れは有機質汚垢と
無機質汚垢に大別される。有機質汚垢は、肌着等の衣料
では人体由来の皮脂汚れが主体である。一方、無機質汚
垢は空気中に浮遊しているホコリや土壌に由来する泥が
主体である。一般に衣料の汚れは有機質汚垢と無機質汚
垢が混在しており、従来の洗浄剤では無機質汚垢、特に
靴下等に付着する泥に対する洗浄力がいまだ不充分であ
った。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、従来使用されている界面活性剤と特殊な陰イオン
性界面活性剤を併用することにより、無機質汚垢に対す
る洗浄力が著しく高められた洗浄剤組成物が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち本発明は、(A) 下記一般式(I) で
表される陰イオン性界面活性剤
【0005】
【化4】
【0006】〔式中、G :多価アルコールより(p+q)個
の水酸基を除いた残基を示す。ここで、p, qはそれぞれ
1以上の整数を示し、(p+q)は多価アルコールにおける
水酸基の総数を超えない数である。
【0007】
【化5】
【0008】多価アルコール残基G において、除かれた
p個の水酸基が結合していた炭素原子を介して、 Gと結
合する基であり、R は炭素数6〜22の分岐又は直鎖のア
ルキル基若しくはアルケニル基、又は式 A−NB−CH2
若しくは AOCH2−で表される基を示す。ここで、A は炭
素数6〜22の分岐又は直鎖のアルキル基、アルケニル基
又は炭素数6〜22のアルキルポリオキシエチレン基、B
は−(CH2)mCOOM又は水素原子を示す。mは1〜5の整数
を示し、Mは水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ
土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2〜3の
モノ、ジ、若しくはトリアルカノールアンモニウムイオ
ン、炭素数1〜5のアルキル置換アンモニウムイオン又
は塩基性アミノ酸基を示す。
【0009】
【化6】
【0010】多価アルコールG 残基において除かれたq
個の水酸基が結合していた炭素原子を介して、G と結合
する基である。ここでm, Mは前記の意味を示す。〕 (B) 非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び上記
(A) 以外の陰イオン性界面活性剤から選ばれる1種又は
2種以上の界面活性剤を含有してなり、且つ(A) /(B)
重量比が1/100 〜10/1の範囲にある洗浄剤組成物を
提供するものである。
【0011】本発明の(A) 成分である一般式(I) で表さ
れる陰イオン性界面活性剤は、以下の2つの工程を経て
合成される。第1段階は、アルファオレフィンエポキサ
イド若しくはアルキル又はアルケニルグリシジルエーテ
ル若しくはN −アルキル−N −グリシジルアミンの多価
アルコールへの付加である。ここでいうアルキル又はア
ルケニルとはオクチル、ノニル、ウンデシル、ドデシ
ル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、ベヘニル、
2−エチルヘキシル、オレイル、リノール、リノレンニ
ル、アラキジル等を指す。また、多価アルコールとして
はエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、ジグリセリン、ポリグリセリン;meso−エリス
リトール等の4炭糖アルコール;ペンタエリスリトー
ル、キシリトール等の5炭糖アルコール;1,4 −ソルビ
タン、ソルビトール、マンニトール等の6炭糖アルコー
ル等を指す。特に好ましい多価アルコールはグリセリ
ン、ソルビトール、ポリグリセリン、1,4 −ソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコールである。触媒としてはBF3 等のルイ
ス酸、 PTS・H2SO4 等のブレンステッド酸を用いる。必
要であれば溶媒を用いればよい。溶媒としてはtert−ブ
タノール、1,4 −ジオキサン、THF 等のアルコール系又
はエーテル系溶媒が好ましい。反応温度としては40〜15
0 ℃、望ましくは60〜100 ℃、更に望ましくは60〜80℃
である。多価アルコールとエポキサイドのモル比は100
から1、望ましくは20から1である。過剰の多価アルコ
ールは生成物を有機溶媒で抽出し、水洗することによっ
て除くことができる。こうしてアルキル多価アルコール
エーテル(I−1)が合成される。この第1段階を示すと以
下のようになる。
【0012】
【化7】
【0013】次いで、第2段階は上記アルキル多価アル
コールエーテル(I−1)のカルボキシアルキル化である。
カルボキシアルキル化剤としては、ω−モノクロロ脂肪
酸ソーダ、ω−モノクロロ脂肪酸エステル、ω−ブロム
脂肪酸ソーダ、ω−ブロム脂肪酸エステル等が挙げられ
る。具体的には、モノクロロ酢酸ソーダ、モノクロロ酢
酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノブロム酢酸ソー
ダ、モノブロム酢酸メチル、モノブロム酢酸エチル等が
挙げられる。反応を円滑に進めるためにはNaOH、KOH 等
の塩基又は NaH、Na等が必要である。本反応には溶媒と
してベンゼン、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド
等を使用してもよい。NaOH、KOH 等の塩基を用いる場合
は、水溶液として予め仕込んでおいた(I−1)、カルボキ
シアルキル化剤及び溶媒の中に滴下していく。滴下の
際、水があまり系内に滞留するとカルボキシアルキル化
剤の分解を促進するため、溶媒としてはベンゼン、ジオ
キサン等を用い、これと混入してくる水を共沸留去しな
がら反応を行うのが効果的である。また、この場合4級
アンモニウム塩等の相関移動触媒を用いると反応が促進
される。この量としてはアルコールに対し0.01等量から
0.1 等量までが望ましい。一方、 NaH、Naを用いる場合
はこれを(I−1)と溶媒の中に徐々に添加していき、アル
コラートを生成してからカルボキシアルキル化剤を投入
すればよい。
【0014】上記の方法によって合成される(A) 成分の
陰イオン性界面活性剤は本発明の組成物中に0.1 〜90重
量%配合される。
【0015】一般式(I) によって表される化合物のう
ち、代表的なものの具体例を以下に示すがこれらに限定
されるものではない。
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】本発明の(B) 成分である非イオン性界面活
性剤、両性界面活性剤、(A) 以外の陰イオン界面活性剤
としては例えば下記の(1) 〜(16)に示すものが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。 (1) 平均炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又
はアルケニル基を有し、1分子内に平均1〜30モルのエ
チレンオキサイド或いはプロピレンオキサイド或いはエ
チレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1 /9.9
〜9.9 /0.1の比で付加したアルキル又はアルケニルエ
ーテル。 (2) 平均炭素数6〜12のアルキル基を有し、1〜20モル
のエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル。 (3) 下記一般式(II)で表される高級脂肪酸アルカノール
アミド又はそのアルキレンオキサイド付加物。
【0023】
【化14】
【0024】〔式中R'1 は炭素数10〜20のアルキル基、
又はアルケニル基であり、R'2 はH又はCH3 であり、n1
は1〜3の整数、m1は0〜3の整数である。〕 (4) 平均炭素数10〜20の脂肪酸と蔗糖から成る蔗糖脂肪
酸エステル。 (5) 平均炭素数10〜20の脂肪酸とグリセリンから成る脂
肪酸グリセリンモノエステル。 (6) 下記の一般式(III) で表されるアルキルアミンオキ
サイド。
【0025】
【化15】
【0026】〔式中R'3 は炭素数6〜20のアルキル基又
はアルケニル基であり、R'4 は炭素数1〜3のアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、又は2〜7個のエチレンオ
キシド基を有するポリオキシエチレン基であり、R'5
R'3 又はR'4 である。〕 (7) 下記一般式(IV)で表されるアルキルグリコシド。 R'6(OR'7)xGy (IV) 式中 R'6は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル
基、アルケニル基又はアルキルフェニル基を表し、R'7
は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、G は炭素数5〜
6を有する還元糖に由来する残基である。x はその平均
値が0〜2、y はその平均値が1〜10、好ましくは 1.1
〜3である。炭素数5〜6を有する還元糖としては、グ
ルコース、フルクトース、マルトース、スクロース等が
挙げられる。 (8) ポリプロピレングリコールの分子量が1000〜4000で
ポリエチレンオキサイド平均付加モル数が10〜60のポリ
プロピレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加
物。通常、これらの非イオン性界面活性剤はHLB が6〜
19、好ましくは8〜17のものが使われる。 (9) 下記一般式(V) で表される両性界面活性剤。
【0027】
【化16】
【0028】〔式中R'8 は炭素数8〜20のアルキル基又
はアルケニル基、R'9 は炭素数1〜3のアルキル基、R'
10は炭素数1〜6のアルキレン基又はヒドロキシアルキ
レン基、X は COO- 又は SO3 - である。〕 (10) 平均炭素数10〜16のアルキル基を有する直鎖又は
分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩。 (11) 平均炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
又はアルケニル基を有し、1分子内に平均 0.5〜8モル
のエチレンオキサイド或いはプロピレンオキサイド或い
はエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1 /
9.9 〜9.9 /0.1 の比で付加したアルキル又はアルケニ
ルエーテル硫酸塩。 (12) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基
を有するアルキル又はアルケニル硫酸塩。 (13) 平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するオレフ
ィンスルホン酸塩。 (14) 平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するアルカ
ンスルホン酸塩。 (15) 下記の式で表されるα−スルホ脂肪酸塩又はエス
テル。
【0029】
【化17】
【0030】〔式中Y は炭素数1〜3のアルキル基又は
対イオン、Z は対イオンである。R'11は炭素数10〜20の
アルキル基又はアルケニル基を表す。〕 (16) 平均炭素数10〜20の高級脂肪酸塩。 ここで上記陰イオン性界面活性剤の対イオンとしてはナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシ
ウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオ
ン、炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有する
アルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン等)を挙げることができる。
【0031】これらの界面活性剤のうち、本発明の(B)
成分として用いるには特に (1)、(2) 、(7) 、(10)〜(1
6)で表される界面活性剤が好ましい。界面活性剤(B) は
組成物中に1〜90重量%配合される。
【0032】本発明の目的とする洗浄効果を高めるため
には(A), (B)成分を (A)/(B) 重量比で1/100 〜10/
1、好ましくは1/10〜10/1の割合で配合することが
重要である。 (A)/(B) 重量比が10/1を越えると皮脂
汚れに対する洗浄力が低下し、一方、1/100 未満では
無機質汚垢に対する洗浄力改善効果が十分でなくなる。
【0033】本発明の洗浄剤組成物には上記の必須成分
の他に、目的とする性能を損なわない範囲で必要に応じ
て種々の成分を配合することができ、例えば縮合リン酸
塩、合成ゼオライト、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、
ニトリロ三酢酸(NTA) 、クエン酸塩、層状シリケート等
の硬水軟化剤;ケイ酸塩、炭酸塩、苛性ソーダ、エタノ
ールアミン等の無機・有機アルカリ剤;カルボキシメチ
ルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル
酸塩、無水マレイン酸と、アクリル酸又はオレフィンと
のコポリマー等の再汚染防止剤、芒硝等の増量剤等が挙
げられる。また、液体洗浄剤に用いられる可溶化剤とし
ては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコー
ル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン、ソルビトール等の多価アルコール類;p−ト
ルエンスルホン酸塩、m−キシレンスルホン酸塩等の芳
香族スルホン酸塩類が挙げられる。その他にも、過炭酸
塩、過硼酸塩などの漂白剤、プロテアーゼ、リパーゼ、
セルラーゼ、アミラーゼなどの酵素、漂白活性化剤、蛍
光染料、着色料、保存料、香料等を目的に応じて配合す
ることができる。
【0034】
【実施例】以下実施例にて本発明を詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0035】製造例1…化合物Gの一例 (グリセリンのアルキルエーテル化)グリセリン552.6g
(6.0 モル)及びtert−ブタノール250g及び三フッ化ホ
ウ素47%エーテル錯体1.29g(9ミリモル)を仕込み、
60℃まで昇温する。60℃になった時点で1,2 −ドデシレ
ンオキサイド55.29g(0.3 モル)を3時間にわたって滴
下する。熟成を1時間行ったあとtert−ブタノールを70
℃−減圧下で留去する。脱イオン水300gで希釈したあ
と、エーテル600cc で1回、300ccで2回抽出する。抽
出分をあわせて20%食塩水500cc で4回水洗する。Na2S
O4で乾燥したあと、ジエチルエーテルを留去し濃縮物6
1.15gを得た。収率73.7%。ガスクロマトグラフィーに
よる分析の結果、目的物の純度は75.5%であった。 (カルボキシメチル化)上記生成物13.82g(0.05モル)
にモノクロロ酢酸ソーダ34.94g(0.3 モル)とジオキサ
ン80gを加え、91℃まで昇温する。ジオキサンが留出し
始めたら48%水酸化ナトリウム水溶液25.0g (0.3 モ
ル)を30分にわたって滴下し、ジオキサンと水を共沸留
去させる。熟成は100 ℃で2時間行った。更に反応固体
にモノクロル酢酸ソーダとジオキサンを加え、48%水酸
化ナトリウム水溶液に滴下・熟成する作業を、上記と同
じ条件で3回繰り返した。反応終了固体中にはヒドロキ
シ酢酸オリゴエステルが生成している為、水酸化ナトリ
ウム 48.0g(1.2 モル)と脱イオン水350gを加え、ケ
ン化反応を80℃で2時間行った。濃塩酸243g(2.4 モ
ル)と脱イオン水100gを加え、中和を行い、目的生成物
を酸型の状態にし、ジエチルエーテル700cc で1回、30
0cc で2回抽出した。抽出分を集め、5%NaCl水溶液1
リットルで3回洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、ジエチルエーテルを留去し、目的生成物17.19gを得
た。収率87.6%。ガスクロマトグラフィーによる分析の
結果、カルボキシメチル化(以下、CM化と略記する)組
成は次の通りであった。
【0036】
【表1】
【0037】平均CM化度は上記組成から計算すると2.03
であった。また、酸価・水酸基価は次の通りであった。
【0038】
【表2】
【0039】なお、評価に際しては酸価に相当する水酸
化ナトリウムを加えて行った。
【0040】製造例2…化合物Lの一例 (グリセリンのアルキルエーテル化)グリセリン368.4g
(4.0 モル)及びtert−ブタノール180g及び三フッ化ホ
ウ素47%エーテル錯体0.87g (6ミリモル)を仕込み60
℃まで昇温する。60℃になった時点でデシルグリシジル
エーテル42.87g(0.2 モル)を3.5 時間にわたって滴下
する。熟成を60℃で1時間行ったあと、tert−ブタノー
ルを70℃減圧下で留去する。脱イオン水200gで希釈した
あと、エーテル400 ccで1回、200cc で2回抽出する。
抽出分をあわせて20%食塩水500cc で4回水洗する。Na
2SO4で乾燥したあと、ジエチルエーテルを留去し、濃縮
物63.0gを得た。収率100 %。ガスクロマトグラフィー
による分析の結果、目的物の純度は71.0%であった。 (カルボキシメチル化)上記生成物24.52g(0.08モル)
にモノクロロ酢酸ソーダ55.91g(0.48モル)とテトラブ
チルアンモニウムクロライド(TBAB)0.77g(4ミリモ
ル)とジオキサン250gを加え、97℃まで昇温する。ジオ
キサンが留出し始めたら48%水酸化ナトリウム溶液40.0
0g(0.48モル)を20分にわたって滴下し、ジオキサンと
水を共沸留去させる。熟成は92℃から115 ℃で2時間行
った。製造例1と同様に、水酸化ナトリウム19.20g(0.
48モル)と脱イオン水250gを加え、ケン化反応を80℃で
2時間行った。濃塩酸97.20g(0.96モル)を加え、中和
を行い、目的生成物を酸型の状態にし、ジエチルエーテ
ル400cc で1回、200cc で2回抽出した。抽出物を集
め、5%NaCl水溶液 500ccで3回洗った。無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、ジエチルエーテルを留去し、目的
生成物31.95gを得た。収率91.0%。ガスクロマトグラフ
ィーによる分析の結果、カルボキシメチル化(CM化)組
成は次の通りであった。
【0041】
【表3】
【0042】平均CM化度は上記組成から計算すると2.28
であった。また、酸価・水酸基価は次の通りであった。
【0043】
【表4】
【0044】なお、評価に際しては、酸価に相当する水
酸化ナトリウムを加えて行った。
【0045】製造例3…化合物E−1〜3の一例 (ソルビトールのアルキルエーテル化)ソルビトール8
2.0g (0.45モル)及び47%三フッ化ホウ素エーテル錯体
2.16g(15ミリモル) 及び 1,4−ジオキサン600gを仕込
み、96℃まで昇温した。この時点でドデシレンオキサイ
ド27.7g (0.15モル)を5時間にわたって滴下した。熟
成を96℃で1.5 時間行ったあと、80℃減圧下でジオキサ
ンを留去し、THF 500ccで抽出した。20%食塩水250cc
で3回水洗したあと、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、更
にTHF を留去して目的物41.15gを得た。収率58.5%。ガ
スクロマトグラフィーによる分析の結果、アルキル付加
分布は以下の通りであり、純度は79.5%であった。ま
た、平均分子量は468.8 であった。
【0046】
【表5】
【0047】(カルボキシメチル化) 上記組成物14.66g(0.031 モル)にモノクロロ酢酸ソー
ダ41.93g(0.36モル)とTBAB 0.64g(20.15 ミリモル)
と1,4 −ジオキサン250gを加え、94℃まで昇温した。こ
の時点から48%水酸化ナトリウム溶液30.00g(0.36モ
ル)を94℃から95℃の間で40分にわたって滴下した。熟
成は、95℃から101 ℃で2時間行った。反応を更に進行
させる為にモノクロル酢酸ソーダ41.93 g (0.36 モル)
及びジオキサン250gを追加し、48%水酸化ナトリウム 3
0.00g (0.36 モル)を94℃から95℃で50分にわたり滴下
した。その後熟成を95〜98℃で2時間行い、ジオキサン
・水を完全に留去した。この操作をもう一度繰り返し
た。反応終了固体に水酸化ナトリウム43.20g(1.08モ
ル)と脱イオン水600gを加え、ケン化反応を80℃で2時
間行った。濃塩酸218.7g(2.16モル)を加え、中和を行
い、目的生成物を酸型の状態にし、ジエチルエーテル60
0cc で1回、300cc で1回抽出した。抽出物を集め、5
%NaCl水溶液 800ccで5回水洗した。更に、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥したあと、ジエチルエーテルを留去し
て、目的物12.20 g を得た。収率56.3%。このものの酸
価・水酸基価は下記の通りであった。
【0048】
【表6】
【0049】酸価・水酸基価から平均CM化度は3.86であ
った。なお、評価に際しては酸価に相当する水酸化ナト
リウムで中和して行った。
【0050】実施例1 表1に示す成分組成の各種洗浄剤組成物を調製し、それ
ぞれの洗浄力を下記の方法によって評価した。 泥汚れ汚染布(人工汚染布) 鹿沼園芸用赤玉土を120 ℃±5℃で4hr乾燥後粉砕、15
0Mesh (100μm)パスのものを120 ℃±5℃2hr乾燥後、
土150gを1000リットルのパークレンに分散し、金巾♯20
23布をこの液に接触、ブラッシングし、分散液の除去、
過剰付着汚れを脱落させる(特開昭55−26473 号)。 皮脂汚れ汚染布(人工汚染布) *モデル皮脂汚れ組成 綿実油 60% コレステロール 10% オレイン酸 10% パルチミン酸 10% 液体及び固体パラフィン 10% 10×10cm木綿布に2gの上記組成より成るモデル皮脂汚
れを均一に塗布する。 洗浄条件及び評価方法 評価用洗剤水溶液1リットルに10cm×10cmの綿の泥汚れ
汚染布又は皮脂汚れ汚染布(人工汚染布)を5枚入れ、
ターゴトメーターにて100rpmで次の条件で洗浄した。洗
浄条件は次の通り。 〈洗浄条件〉 洗浄時間 10分 洗浄濃度 0.133 % 水の硬度 2°DH又は4°DH 水 温 20℃ ススギ 水道水にて5分間 洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の460mμに
おける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定し
次式によって洗浄率(%)を求めた(表には5枚の測定
平均値を示す)。
【0051】
【数1】
【0052】これらの評価結果を表1に示す。
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】実施例2 実施例1と同様に下記の表2に示す成分組成の各種洗浄
剤組成物を調製し、水の硬度のみを4°DHとし、それぞ
れの泥汚れに対する洗浄力を評価した。表2に洗浄剤組
成物成分を、表3に用いた(A) 成分、その平均CM化度及
び泥汚れ洗浄力を示す。
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】また、比較品として表4に示す組成の洗浄
剤組成物を調製し、同様に泥汚れに対する洗浄力を評価
したところ、泥汚れ洗浄力は42%であった。
【0059】
【表11】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 1:06 1:72) (56)参考文献 特開 昭53−114790(JP,A) 特開 昭62−149797(JP,A) 特開 平1−272547(JP,A) 特開 平3−277696(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 1/06 B01F 17/44 C11D 1/94 C07C 59/305 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 下記一般式(I) で表される陰イオン性
    界面活性剤 【化1】 〔式中、G :多価アルコールより(p+q)個の水酸基を除
    いた残基を示す。ここで、p, qはそれぞれ1以上の整数
    を示し、(p+q)は多価アルコールにおける水酸基の総数
    を超えない数である。 【化2】 多価アルコール残基G において、除かれたp個の水酸基
    が結合していた炭素原子を介して、 Gと結合する基であ
    り、R は炭素数6〜22の分岐又は直鎖のアルキル基若し
    くはアルケニル基、又は式 A−NB−CH2 −若しくは AOC
    H2−で表される基を示す。ここで、A は炭素数6〜22の
    分岐又は直鎖のアルキル基、アルケニル基又は炭素数6
    〜22のアルキルポリオキシエチレン基、B は−(CH2)mCO
    OM又は水素原子を示す。mは1〜5の整数を示し、Mは水
    素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
    ン、アンモニウムイオン、炭素数2〜3のモノ、ジ、若
    しくはトリアルカノールアンモニウムイオン、炭素数1
    〜5のアルキル置換アンモニウムイオン又は塩基性アミ
    ノ酸基を示す。 【化3】 多価アルコールG 残基において除かれたq個の水酸基が
    結合していた炭素原子を介して、G と結合する基であ
    る。ここでm, Mは前記の意味を示す。〕 (B) 非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び上記
    (A) 以外の陰イオン性界面活性剤から選ばれる1種又は
    2種以上の界面活性剤を含有してなり、且つ (A)/(B)
    重量比が1/100 〜10/1の範囲にある洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】多価アルコール残基 Gが、グリセリン、ソ
    ルビトール、ポリグリセリン、1,4−ソルビタン、ペン
    タエリスリトール、エチレングリコール又はポリエチレ
    ングリコールより水酸基が除かれた残基である請求項1
    記載の洗浄剤組成物。
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