JPH0753054B2 - 脱穀装置の二番還元部 - Google Patents

脱穀装置の二番還元部

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JPH0753054B2
JPH0753054B2 JP63291723A JP29172388A JPH0753054B2 JP H0753054 B2 JPH0753054 B2 JP H0753054B2 JP 63291723 A JP63291723 A JP 63291723A JP 29172388 A JP29172388 A JP 29172388A JP H0753054 B2 JPH0753054 B2 JP H0753054B2
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孝夫 庄村
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Kubota Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、脱穀部からの二番物を搬送するための二番物
搬送スクリューの終端部に、処理刃が周設された処理回
転体を配備し、この処理回転体を囲う処理室の内周面
に、前記処理回転体の回転方向に姿勢の受刃を前記処理
室の周方向に位置を異ならせて複数個設けるとともに、
前記処理室から排出された処理物を脱穀部に還元するコ
ンベアを設けてある脱穀装置の二番還元部に関する。
〔従来の技術〕
かかる脱穀装置の二番還元部の処理室は、処理刃が周設
された処理回転体を回転自在に内装するとともに、処理
回転体を取り囲む処理室の内周面に、処理刃の回転方向
に沿う姿勢で受刃を設けて構成したものである。そして
この処理室内に設けられている受刃は、処理室の内周面
の周方向にわたって、かつ処理回転体の軸芯方向にわた
って複数個あり、それらはいずれも同じ形状になってい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
処理室に供給されてきた二番物は、処理刃の回転によっ
て打撃作用を受けて単粒化されるのであるが、二番物が
打撃を受ける際、この衝撃は二番物を止めている受刃に
回転方向への力として作用する。そのうち最も強い衝撃
を受けるのが処理回転体の回転方向上手側に位置する受
刃である。そのため、この位置にある受刃の基部には他
の位置にある受刃よりも常時大きい応力を繰返し受ける
ことになり、その基部の溶接固定部分に早期に亀裂が発
生しやすい傾向がある。
そこで本発明では、簡単な構造改変することによって受
刃の強度を高め、処理刃からの衝撃に起因した受刃の損
傷発生を防止するとともに、二番物の処理能力を高める
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明にかかる脱穀装置の二番還元部は、上記目的を達
成するために、脱穀部からの二番物を搬送するための二
番物搬送スクリューの終端部に、処理刃が周設された処
理回転体を配備し、この処理回転体を囲う処理室の内周
面に、前記処理回転体の回転方向に沿う姿勢の受刃を前
記処理室の周方向に位置を異ならせて複数個設けるとと
もに、前記処理室から排出された処理物を脱穀部に還元
するコンベアを設けてある脱穀装置の二番還元部におい
て、前記処理回転体の回転方向上手側に位置する受刃の
前記周方向の幅を、回転方向下手側に位置する受刃の前
記周方向の幅よりも広くしてあることを特徴構成とす
る。
かかる特徴構成による作用及び効果は次の通りである。
〔作用〕
すなわち、処理回転体の回転方向上手側に位置する受刃
は、その周方向の幅を広くすることで基部が長くなり、
衝撃の際に受ける応力を分散減少して処理室の内周面に
伝えられるようになる。
この際、受刃の取付け強度を高める意味では全ての受刃
の周方向の幅を広くすることが好ましいのであるが、本
考案では処理刃の打撃作用を強く受ける受刃、言い換え
ると前記回転方向上手側に位置する受刃の幅のみを対象
にしている。
これは次のような理由による。つまり、処理刃により打
撃を受けた二番物は、処理刃と周方向に幅の広い受刃と
の間でもみ擦られて強力に単粒化され、更に処理回転体
に引きずられて回転し攪拌される。この攪拌が迅速に行
われるようにするには、二番物が前記回転方向上手側に
来た時点で処理刃と受刃の間から迅速に抜け出るように
しなければならず、そのためには受刃の周方向の幅は狭
い方がよい。従って、前記回転方向上手側に位置する受
刃の幅を広くして、処理刃の打撃作用を余り受けない受
刃、言い換えると前記回転方向下手側に位置する受刃の
幅を狭くしているのである。
〔考案の効果〕
従って、本発明によれば、処理回転体の回転方向上手側
に位置して高負荷を受ける受刃の固定強度を高めること
ができるとともに、処理刃と広幅の受刃との間でのもみ
擦り単粒化機能、及び、回転下手側での処理物攪拌作用
を充分に発揮させて、効率の高い二番処理を行えるよう
になった。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第4図に示されているのは脱穀装置であり、脱穀部
(A)、選別部(B)、回収部(C)並びに二番還元部
(D)とを各位置に配してその概略を構成してある。
前記脱穀部(A)は、外周面に扱歯(1a)が周設された
扱胴(1)を扱室(2)の前後にわたって軸架するとと
もに、この扱胴(1)の下側部分に沿って受網(3)を
張設した構造になっている。かかる構造によりこの脱穀
部(A)は、フィードチェーン(4)によって挟持搬送
されてきた穀稈を回転する扱歯(1a)によって扱き処理
し、その処理物を受網(3)を通して前記選別部(B)
上に漏下供給するようになっている。
前記選別部(B)は、前後方向に揺動する揺動選別装置
(5)とこの揺動選別装置(5)に前方から選別風を送
る唐箕(6)とから成る。前記揺動選別装置(5)は、
揺動駆動自在な左右一対の枠体(7)にわたってグレン
パン(8)とグレンシーブ(9)とを前後に一連の状態
で設け、更にその後方に上下二段のストローラック(1
0),(11)を前後に設けた構造になっている。かかる
構造によりこの選別部(B)は、前記受網(3)から漏
下してきた処理物をグレンパン(8)によって受け止
め、かつ比重差選別しながら後方のグレンシーブ(9)
へ揺動移動する。そしてグレンシーブ(9)で穀粒を漏
下選別しながら非漏下物を後方へ揺動移送し、後端から
落下放出する。一方、扱室(2)の送塵口(2a)から排
出された処理物を上段のストローラック(10)で受け止
め、漏下選別しながら後方へ揺動移送して下段のストロ
ーラック(11)へ放出し、下段のストローラック(11)
で再度漏下選別して後端から機外へ排出するようになっ
ている。尚、選別部(B)内で発生した浮塵は、後部に
設けられた排塵ファン(12)によって機外へ吸引排出す
る。
前記回収部(C)は、一番スクリュー(13a)が設けら
れた一番物回収部(13)と二番スクリュー(14a)が設
けられた二番物回収部(14)とから成る。グレンシーブ
(9)から漏下してきた籾を一番物回収部(13)によっ
て回収し、一番スクリュー(13a)によって横一側へ搬
送するとともに、グレンシーブ(9)の後端から放出さ
れたりストローラック(10),(11)から漏下した枝付
き籾などを二番物回収部(14)によって回収し、二番物
搬送スクリュー(14a)によって横一側へ搬送していく
ようになっている。
次に二番還元部(D)の構造について説明する。
第1図及び第2図で示すように、二番物回収部(14)の
終端側に相当する外部に筒形の処理ケース(15)を連設
してあり、この処理ケース(15)(特許請求の範囲中の
処理室に対応する)内に前記二番物搬送スクリュー(14
a)と一体的に回転する処理回転体(16)を内装してあ
る。この処理回転体(16)は、二番物搬送スクリュー
(14a)の軸端に4枚の放てき羽根(17)を90度間隔で
放射状に設け、これら放てき羽根(17)の各々に複数の
処理刃(18)を軸芯方向等間隔で取り付けたものであ
る。
前記処理ケース(17)の後部には掃除口(19)を形成し
てあり、前部の排出口には連結ケース(20)に接続して
ある。前記掃除口(19)は、普段は処理ケース(15)に
ボルト締めされた蓋体(21)によって塞がれており、ボ
ルト(22)を抜いて蓋体(21)を取り外すことで開放で
きるようになっている。蓋体(21)の内側には複数の受
刃(23)を等間隔に設けてある。これら受刃(23)はい
ずれも処理刃(18)の回転方向に沿って、かつ処理回転
体(16)の軸芯方向に沿って等間隔に、また処理刃(1
8)の回転軌跡の隙間に入り込む状態で配置してある。
かかる構造により、前記二番物搬送スクリュー(14a)
によって前記処理ケース(15)に搬送されてきた二番物
は、前記放てき羽根(17)によって打撃を加えられると
同時に、前記処理刃(18)と受刃(23)との共働で解さ
れて揉まれ、更に攪拌される。これら処理刃(18)と受
刃(24)の作用によって単粒化した二番物は、処理物と
して放てき羽根(17)によって打ち出され、前記連結ケ
ース(20)内を通って二番縦送りスクリューコンベア
(24)の始端部へ送られる。そしてこの二番縦送りスク
リューコンベア(24)によって選別部(B)へ還元され
る(第3図参照)。
前記受刃(23)は、その位置によって周方向の幅(W)
が異なっている。例えば、処理回転体(16)の回転方向
上手側に位置する受刃(23A)の周方向の幅(W)は、
前記回転方向下手側に位置する受刃(23B)の周方向の
幅(W)よりも広く設定してある。これは、放てき羽根
(17)と処理刃(18)が二番物へ打撃を加える際に、受
刃(23)が強い衝撃を受けるためである。このようなこ
とから、最も強い衝撃を受ける回転方向上手側に位置す
る受刃(23)の周方向の幅(W)を広くして、蓋体(2
1)への固定強度を高めているのである。
但し、回転方向下手側に位置する受刃(23)は、強い衝
撃を受けることがないことから、処理ケース(15)での
攪拌力を維持するために周方向の幅を狭めに設定してあ
る。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対象を便利にするた
めに符号を記すが、この記入より本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る脱穀装置の二番還元部の実施例を示
し、第1図は、処理ケースの縦断側面図、第2図は処理
ケースの横断平面図、第3図は二番還元部の一部縦断側
面図、第4図は脱穀装置の縦断側面図である。 (14a)……二番物搬送スクリュー、(15)……処理
室、(16)……処理回転体、(23),(23A),(23B)
……受刃、(24)……コンベア、(B)……選別部、
(W)……幅。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱穀部(B)からの二番物を搬送するため
    の二番物搬送スクリュー(14a)の終端部に、処理刃(1
    8)が周設された処理回転体(16)を配備し、この処理
    回転体(16)を囲う処理室(15)の内周面に、前記処理
    回転体(16)の回転方向に沿う姿勢の受刃(23)を前記
    処理室(15)の周方向に位置を異ならせて複数個設ける
    とともに、前記処理室(15)から排出された処理物を脱
    穀部(B)に還元するコンベア(24)を設けてある脱穀
    装置の二番還元部であって、前記処理回転体(16)の回
    転方向上手側に位置する受刃(23A)の前記周方向の幅
    (W)を、回転方向下手側に位置する受刃(23B)の前
    記周方向の幅(W)よりも広くしてある脱穀装置の二番
    還元部。
JP63291723A 1988-11-17 1988-11-17 脱穀装置の二番還元部 Expired - Lifetime JPH0753054B2 (ja)

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