JPH0752921B2 - ゴースト除去装置 - Google Patents

ゴースト除去装置

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JPH0752921B2
JPH0752921B2 JP1108420A JP10842089A JPH0752921B2 JP H0752921 B2 JPH0752921 B2 JP H0752921B2 JP 1108420 A JP1108420 A JP 1108420A JP 10842089 A JP10842089 A JP 10842089A JP H0752921 B2 JPH0752921 B2 JP H0752921B2
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circuit
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達至 高口
茂広 伊藤
裕司 西
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はゴースト除去装置に係り、特にTV(テレビジョ
ン)映像信号を扱う各種ビデオ機器において、入力映像
信号に含まれるゴースト,波形歪を除去するゴーストキ
ャンセラに関する。
〔従来の技術〕
近年のTV受像機用等のモニタ装置における高画質化,大
画面化志向を反映して、ハイビジョン,クリアビジョン
に代表される高画質化TV放送方式が注目されつつある。
一方、高層ビルや山腹からの反射波を同時に受信するた
めに発生するゴースト妨害が改めて問題になってきてい
る。しかも、高層ビル等の増加によって、妨害地域は拡
がる一方であり、これを受信側のTV受像機において低
減,更には除去することが必要になっており、特に、高
級なTV受像機においては、ゴースト妨害を除去するため
のゴースト除去装置を搭載することが要請されている。
第2図を参照し乍ら、従来のゴースト除去装置について
説明する。第2図は従来の代表的なゴースト除去装置1
のブロック系統図であり、8はA/D変換器、9はタイミ
ング信号発生回路、11はトランスバーサルフィルタ(FI
Rフィルタ,IIRフィルタ等からなる合成フィルタ)、12
は波形抽出回路、13は加算平均回路、14は微分フィル
タ、15は減算器、16は倍率設定回路、17は重み付け設定
回路、18は基準波形発生回路である。タイミング信号発
生回路9は、入力映像信号に含まれている水平同期信号
及び/又は垂直同期信号を基にタイミング信号を生成
し、これを基準波形発生回路18に供給することにより、
波形抽出回路12と基準波形発生回路18との同期をとって
いる。
入力ラインl1を介して供給される(A/D変換された)入
力映像信号X(t)は、トランスバーサルフィルタ(以
下単に「フィルタ」とも記す)11を介して、ラインl2
ら出力映像信号Y(t)として取り出されると共に波形
抽出回路12に供給され、ここで基準信号を含む所定の一
定期間(例えば1水平走査線分)抽出される。入力映像
信号X(t)より抽出された基準信号期間(以下「取込
み信号」とも記す)は加算平均回路13において、取込み
信号のS/N改善のために加算平均が行なわれる。加算平
均とは、TV映像信号に含まれるゴースト除去用の基準信
号が重畳された期間を数回取込んで(ある一定の基準位
置に、取込んだ信号の位置を合せて)加算し、平均値を
取ることである。
ここで、上記入力映像信号のうち、ゴースト等の波形歪
検出用の基準波形について、第3図と共に説明する。同
図(A),(B)はステップ状の信号が1水平走査期間
に重畳されたものであり、同図(A)の場合はステップ
の立上がりを、同図(B)の場合はステップの立下がり
を夫々基準信号として用いる。この場合、立上がり,立
下がりの周辺における周波数特性は予め規定されている
ものとする。また、同図(C)は垂直同期信号である
が、これも立下がり部分を基準信号として用いることが
できる。
第4図は波形抽出回路12及び加算平均回路13の従来の構
成例である。図中、24,25はスイッチ、22は加算回路、2
3は記憶器(FIFO方式)である。フィルタ11からの入力
映像信号より基準信号を抽出する動作は、“基準信号期
間抜取りパルス”(入力映像信号より再生される)が入
力端子In2より供給されたときだけ閉成(ON)されるス
イッチ24によって構成され、取込み信号が得られて加算
回路22に出力される。加算平均作業は、記憶器23に以前
(任意の時刻まで)に書込まれた信号と、新たにスイッ
チ24より取込んだ信号を、加算回路22で加算しながら、
記憶器23に新たに書込むことにより行なわれる。
所定の回数だけ加算平均された取込み信号は、入力端子
In3より“加算平均結果取出しパルス”(入力映像信号
より再生される)が供給されたときだけ閉成されるスイ
ッチ25によって取出され、微分フィルタ14に出力され
て、ここで例えばDC変動の影響を抑えるための微分が行
なわれる。微分フィルタ14の出力信号は減算器15に供給
され、ここで、予め基準波形発生回路18において計算さ
れた本来の基準信号波形(内部基準波形)との比較(本
実施例では減算)が行なわれる。この比較の結果(誤差
信号列)を基に、倍率設定回路16にて所定の倍率を設定
する。この倍率は次段の重み付け設定回路17に出力さ
れ、ここで減算器15の出力,即ち減算結果(誤差列)に
上記倍率を掛けることにより重み付けが設定されて、ト
ランスバーサルフィルタ11に供給され、これを構成する
各フィルタのタップ利得を決定する。これにより、トラ
ンスバーサルフィルタ11からはゴーストが除去(低減)
された映像信号が出力される。上記重み付け設定回路17
は演算機能を必要とするので、専らマイコン(micro co
mputer)やマイクロプロセッサ等で構成される。
なお、第2図の回路は、基準信号の抽出をフィルタ11の
出力側から行なって、タップ利得を逐次更新するフィー
ドバック型制御の構成例であるが、その他に、基準信号
の抽出をフィルタ11の入力側から行なって、タップ利得
の決定に過去のタップ利得によるフィルタ出力を用いな
いフィールドフォワード型制御とがある。この両者はい
ずれにしても、入力映像信号の基準信号部分に含まれる
ランダムノイズ成分は、加算平均回路13によって軽減さ
れるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来のゴースト除去装置では、加算平均回路13で使
用する基準信号期間抜取りパルスは、良好な受信状態時
には安定して再生できるが、S/Nが悪い状態や近接ゴー
ストが付加した状態では、時間的に揺らぎを持つ不安定
な再生しかできない場合がある。その理由について、第
5図のタイミングチャートと共に説明する。
基準信号期間抜取りパルスがジッタを持った場合、逆に
(相対的に)基準信号期間抜取りパルスを固定して考察
すると、1回毎の取込み信号が、第5図(B)〜(E)
に示すようにジッタを持つことになる。これらの信号を
そのまま加算平均回路13にて加算すると、取込み信号に
含まれるゴーストが正確に検出できなくなり、従ってゴ
ーストの除去も正確には行なえなくなる。
また、波形抽出時以前に、何らかの突発的なエラーが基
準信号期間に起ったり、基準信号抜取りパルスの期間に
基準信号とは異なる信号が混入してしまった場合、これ
をそのまま加算平均すると、ゴーストとは全く異なる信
号が検出され、除去動作が行なわれることにより、CRT
等の表示画面の出力映像に、大きな支障を来してしまう
という問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のゴースト除去装置は、従来の構成に加えて、波
形抽出回路と加算平均回路との間に、予め設定されてい
るエラーチェックスレシュホールドとはレベルの異なる
信号が検出されたときにNG信号を発生するエラーチェッ
ク回路と、波形抽出回路により取込まれた信号より,そ
の基準位置としてのピークを取出す低域BPFと、低域BPF
により取出されたピークが所定のレベル以上でなかった
場合にNG信号を発生するピーク検出回路と、エラーチェ
ック回路及びピーク検出回路よりNG信号が生じなかった
とき波形抽出回路の出力信号を出力すると共に,少なく
ともいずれか一方よりNG信号が供給されたときには“0"
を出力するスイッチ手段とを挿入して、NG信号が発生し
なかったときのみ,加算平均回路においてピーク検出回
路から与えられたピーク位置が一致するようにして加算
平均を行なうよう構成することにより、上記問題点を解
消した。
〔実施例〕
第1図を参照しながら、本発明のゴースト除去装置の一
実施例について説明する。第1図は本発明のゴースト除
去装置10のブロック図であり、この図において第2図に
示した従来装置と同一構成個所には同一符号を付してそ
の詳細な説明を省略する。両図を比較すると明らかなよ
うに、本発明のゴースト除去装置10では、従来装置にお
ける各回路の他に、エラーチェック回路31,低域BPF(バ
ンドパスフィルタ)32,ピーク検出回路33,遅延補償回路
34,OR回路35及びスイッチ26を備え、これらを第1図示
の如く接続すると共に、波形抽出回路12と加算平均回路
13との間に挿入して構成している。
かかる構成により、加算平均の際、基準信号期間内に更
に一定期間を複数設け、本来のピーク周辺の一定期間に
ピークが検出されない期間や、それ以外の期間に、通常
のゴーストではない,基準信号と以上にかけ離れたレベ
ルの信号が検出された場合には、その取込み信号を加算
平均に加えないようにしている。
従って、加算平均回路13における加算平均時の、ピーク
合せによる基準信号取込みパルス(基準信号期間抜取り
パルス)のジッタが除去でき、ゴーストの検出精度が向
上する。また、ピーク検出に低域BPF32を用いることに
より、ノイズやゴーストに影響されずにステップの立上
がり(又は立下がり)が検出できる。更に、加算平均時
にピークを検出できなかった場合や通常のゴースト付き
信号とは極端に異なる波形を検出した場合に、その信号
を除外することにより、異常時の誤動作を防ぐことがで
きる。更にまた、微分後の信号にもピークが現われるの
で、フィルタ11の中心タップのみを個別に制御し、フィ
ルタ11の直流(DC)ゲインを制御する際に、フィルタ11
のタップ利得がそれほど大きくならず、制御がし易い。
以上の作用的特徴により、安定かつ確実にゴーストを除
去できるようになる。
次に、第1図の構成に沿って、本発明のゴースト除去装
置10のより具体的な動作について、第6図の原理説明図
を併せ参照し乍ら説明する。入力ラインl1より供給され
た入力映像信号は、波形抽出回路12に供給されて、ここ
で基準信号を含む所定の一定期間(例えば1水平走査線
分)抽出されて、エラーチェック回路31及び遅延補償回
路34に供給される。
まず、エラーチェック回路31におけるエラーチェック動
作乃至ピーク検出回路33における動作について、具体的
に説明する。基準信号期間のうちに、第6図示の如きエ
ラーチェック期間を設け、その期間中に予め設定されて
いるエラーチェックスレシュホールドレベルより大きい
(又は小さい)信号が検出された場合には、エラーチェ
ック回路31よりNG信号を発生してOR回路35に供給する。
エラーチェックスレシュホールドレベルは、例えばDU比
6dBのゴーストが付加してもエラーとして検出されない
ように、第3図(A),(B)に示したステップ基準信
号のステップの高さの半分程度に設定する。また、基準
信号期間のうちにピークサーチ期間をも設け、その期間
中に,あるレベル(例えば本来の基準信号を微分した信
号のレベルの半分)以上のピークが検出されなかった場
合にも、ピーク検出回路33よりNG信号を発生してOR回路
35に供給する。このように、エラーチェックとピーク検
出により、ゴースト除去装置10内でエラーが突発的に発
生した場合や、基準信号期間内に基準信号以内の信号が
混入してしまった場合など、かなりの割合でNG信号とし
て検出できる。
ここで、エラーチェック回路31の具体的な構成例及び動
作について、第7図を参照しながら説明する。エラーチ
ェック回路31は、スイッチ27,比較器36,フリップフロッ
プ回路39,ラッチ回路40等から成っている。
波形抽出回路12の出力信号は、入力端子In4からのエラ
ーチェック期間ゲートパルスによって閉成(ON)された
時だけスイッチ27から出力されて、比較器36に供給され
る。この比較器36には、予め設定されているエラーチェ
ックスレッシュホールドレベルβが入力端子In5より印
加されており、このレベルβよりスイッチ27からの出力
αの方が大きいときにフリップフロップ回路39をセット
する(又は、β>αのときにセットするよう構成しても
良い)。入力端子In6からは、エラーチェック期間の終
了を知らせる為のパルスがフリップフロップ回路39とラ
ッチ回路40供給される。フリップフロップ回路39はエラ
ーチェック終了時(即ちエラーチェック期間終了パルス
の供給時)にラッチ回路40でラッチされて、NG信号とし
てラインl8より出力され、次段のOR回路35に供給され
る。同時にフリップフロップ回路39はリセットされて、
次の取込み波形に備えられる。
なお、取込み波形はラインl7からもそのまま出力され
て、次段の低減BPF32に供給される。ここで、低域BPF32
は、TV映像信号帯域内のうち、直流分は遮断するが、ご
く低い帯域の周波数成分を通過させるよう構成されてい
る。かかる低域BPF32の出力はピーク検出回路33に供給
されて、信号の最大値の検出が行なわれる。
次に、第8図を参照しながら、低域BPF32及びピーク検
出回路33の具体的構成例及び動作について説明する。図
中、DL1〜DL32は単位遅延回路{例えば信号が4
SCSC≒3.58MHz)で標本化されている場合は遅延時
間Ts=1/4SC≒70ns}、I1〜I16は符号反転器(インバ
ータ)、41は合成器であり、以上の各要素によって低域
BPF32は構成される。
入力端子In7より入来する取込み信号は、各単位遅延回
路DL1〜DL32によって順次単位時間ずつ遅延され、一部
は符号反転器I1〜I16で反転された後、合成器41にて合
成される。かかる構成は即ち、低域BPF32はタップ利得
が[−1,−1,…,−1,0,1,1,…,1,1](この例では−1
と1は夫々16個ずつ)であるトランスバーサルフィルタ
であることを意味している。
合成器41(即ち低域BPF32)の出力aは、次段の比較器3
7(最大値選択回路37)に供給され、ここで記憶器42に
記憶されているピークサーチのスレッシュホールドレベ
ル(これはピークサーチ期間開始時の初期値である),
又はピークサーチ期間内の過去の(その時までに記憶さ
れた)合成器41からの出力の最大値bと比較され、より
大きい方が最大値として記憶器42に新たに記憶される。
このようにして最大値が更新されたときには、比較器37
からOR回路46を介して記憶器43にライト(write)信号
が供給され、その時点の位置カウンタ44の値が記憶器43
に記憶される。記憶器43に記憶された値は、ピークサー
チ期間終了時に、ラッチ回路45にてラッチされる。
位置カウンタ44はピークサーチ期間開始時にリセットさ
れ、そのときの位置カウンタ44のカウント値が同時に記
憶器43に記憶される。従って、ラッチ回路45の出力は、
低域BPF32の出力の、ピークサーチ期間内の最大値(即
ちピーク値)の位置を表わす値となる。また、ピークサ
ーチ期間内に、予め設定されたピークサーチスレシュホ
ールドレベル以上のレベルを有する信号が表われない場
合は、ピークサーチ期間開始時の位置を表わす値が出力
される。かかるラッチ回路45の出力は、ピーク位置信号
(a)としてラインl6を介して前記加算平均回路13に出
力されると共に、比較器38に供給される。この比較器38
においては、ピークサーチ期間開始時の位置カウンタ44
の値(b)と比較され、a=bの場合にはピークサーチ
期間内に所定のピークが現われなかったとして、NG信号
をラインl6(及び前記OR回路35)を介して上記スイッチ
26に出力する。
ここで、ピークサーチのフィルタ(低域BPF32に相当)
に、例えばタップ利得が[−1,0,1]なるものを用いる
と、その周波数特性は、第9図の曲線aのように、映像
帯域内ではHPF(高域波器)に近い特性となり、取込
み信号に含まれるノイズやゴーストの影響を受け易くな
り、ピークを誤検出し易くなってしまう。これに対し、
本実施例のゴースト除去装置におけるフィルタの周波数
特性は、同図の曲線bのように低域BPFとなっているの
で、取込み信号に含まれるノイズやゴーストの影響を受
け難く、ピークを安定して検出することができる。
一方、前記波形抽出回路12の出力は、遅延補償回路34に
も供給されており、ここで、上記エラーチェック回路31
乃至ピーク検出回路33での信号処理に要した時間分遅延
の補正を受けた後、スイッチ26に供給される。スイッチ
26は、上記エラーチェック回路31又はピーク検出回路33
からNG信号が供給されたときには“0"を出力し、どちら
からもNG信号が供給されないときには遅延補償回路34の
出力をそのまま出力する。従って、NG信号が発生したと
きには加算平均は行なわれず、NG信号が発生しなかった
ときに、加算平均回路13において、ピーク検出回路33か
ら与えられたピーク位置が一致するようにして加算平均
が行なわれる。加算平均回路13の出力,即ち加算平均の
結果は微分フィルタ14にて微分される。なお、微分フィ
ルタ14としては、例えば[−1,0,1]のように、中心タ
ップが0であるものが用いられる。このように、ピーク
検出時に中心タップが0であるフィルタを用いた方がピ
ークを検出し易い場合には、微分にも中心タップ0のフ
ィルタを用いた方が、微分後の信号にピークが現われる
ので、ピークのデータを用いてトランスバーサルフィル
タ11の中心タップのみを個別に制御し、フィルタ11の直
流ゲイン(利得)を制御しようとするときに、フィルタ
11のタップ利得がさほど大きな値にならず、制御がし易
くなる。
この場合、基準波形発生回路18で発生する基準信号(内
部基準波形)も、映像信号中のステップ状基準信号
{「GCRバー」とも呼ばれる。垂直同期信号でも良
い。}の本来の波形を、上記微分フィルタ14と同形のも
のを用いて微分した波形を用意する必要がある。その上
で、微分フィルタ14で微分された信号を、基準波形発生
回路18からの予め計算された基準信号と、減算器15にお
いて比較(この場合減算)される。この減算結果(誤差
信号列)を基に、倍率設定回路16に所定の倍率を設定
し、重み付け設定回路17において減算結果にその倍率を
掛けることにより、トランスバーサルフィルタ11のタッ
プ利得信号列を決定し、トランスバーサルフィルタ11を
構成する各フィルタの重み付けを設定する。これによ
り、ゴーストが良好に除去された映像信号が、ラインl2
を介して出力される。以上の動作を繰返し行なって、タ
ップ利得を逐次更新することにより、良好にゴーストや
波形歪を除去することができる。
第10図は低域BPF及びピーク検出回路の、他の構成例
(ピーク検出回路33は第8図と同じ)を示すブロック構
成図であり、この図において第8図に示した実施例と同
一構成個所には同一符号を付してその詳細な説明を省略
する。
入力端子In7より入来する取込み信号は、各単位遅延回
路DL1〜DL31によって順次単位時間Tsずつ遅延され、一
部は符号反転器I1〜I16で反転された後、合成器41にて
合成される。これは、タップ利得が[−1,−1,…,−1,
1,1,…,1,1](この例では−1と1は夫々16個ずつ)で
あるトランスバーサルフィルタとなっている。即ち、第
8図の構成例と比べてセンタータップの0が無くなって
いる。
合成器41(低域BPF32)の出力は比較器37に供給され、
ここで記憶器42に記憶されているピークサーチのスレッ
シュホールドレベル,又はピークサーチ期間内の過去の
合成器41からの出力の最大値と比較され、より大きい方
が最大値として記憶器42に新たに記憶される。このよう
にして最大値が更新されたときには、比較器37からOR回
路46を介して記憶器43にライト信号が供給され、その時
点の位置カウンタ44の値が記憶器43に記憶される。記憶
器43に記憶された値は、ピークサーチ期間終了時にラッ
チ回路45にラッチされる。
位置カウンタ44はピークサーチ期間開始時にリセットさ
れ、そのときの位置カウンタ44のカウント値が同時に記
憶器43に記憶される。従って、ラッチ回路45の出力は、
低域BPF32の出力の、ピークサーチ期間内の最大値(ピ
ーク値)の位置を表わす値となる。また、ピークサーチ
期間内に、予め設定されたピークサーチスレッシュホー
ルドレベル以上のレベルを有する信号が現われない場合
は、ピークサーチ期間開始時の位置を表わす値が出力さ
れる。かかるラッチ回路45の出力は、ピーク位置信号
(a)としてラインl6を介して前記加算平均回路13に出
力されると共に、比較器38に供給される。この比較器38
において、ピークサーチ期間開始時の位置カウンタ44の
値(b)と比較され、a=bの場合にはピークサーチ期
間内に所定のピークが現われなかったとして、NG信号を
ラインl6,OR回路35を介して第1図のスイッチ26に出力
する。
ここで、ピークサーチのフィルタ(低域BPF32に相当)
に、例えばタップ利得が[−1,1]なるものを用いる
と、その周波数特性は、第11図の曲線cのように、映像
帯域内ではHPFに近い特性となり、取込み信号に含まれ
るノイズやゴーストの影響を受け易くなり、ピークを誤
検出し易くなってしまう。これに対し、本実施例におけ
るフィルタの周波数特性は、同図の曲線dのように低域
BPFとなっているので、取込み信号に含まれるノイズや
ゴーストの影響を受け難く、安定したピーク検出ができ
る。
遅延補償回路34にて必要な遅延時間の補正を受けた前記
波形抽出回路12の出力はスイッチ26に供給され、上記エ
ラーチェック回路31及びピーク検出回路33からNG信号が
供給されないときに遅延補償回路34の出力がそのまま出
力され、少なくともいずれか一方よりNG信号が供給され
たときには“0"が出力されることにより加算平均は行な
われず、NG信号が発生しなかったときのみ加算平均回路
13において、ピーク検出回路33から与えられたピーク位
置を一致させつつ加算平均が行なわれる。加算平均回路
13の出力,即ち加算平均の結果は微分フィルタ14にて微
分される。
なお、微分フィルタ14としては、例えば[−1,1]のよ
うに、偶数個のタップを持ち、中央の単位遅延回路DL16
を境に左右の係数が符号を反転して対称になっているフ
ィルタで行なう。このように、偶数個のタップを持ち、
中央の単位遅延回路を境に左右の係数が符号を反転して
対称になっているフィルタを用いた方がピークを検出し
易い場合には、微分にも同様にかかる構成のフィルタを
用いた方が、微分後の信号にピークが現われるので、ピ
ークのデータを用いてトランスバーサルフィルタ11の中
心タップのみを個別に制御し、フィルタ11のDCゲインを
制御しようとする際に、フィルタ11のタップ利得がそれ
ほど大きな値にならず、制御がし易くなる。
この場合、基準波形発生回路18で発生する基準信号も、
映像信号中のステップ状基準信号の本来の波形を、上記
微分フィルタ14と同形のものを用いて微分した波形を用
意する必要がある。その上で、微分フィルタ14で微分さ
れた信号を、基準波形発生回路18からの予め計算された
基準信号と、減算器15において比較(減算)し、この減
算結果(誤差信号列)を基に、倍率設定回路16に所定の
倍率を設定し、重み付け設定回路17において減算結果に
その倍率を掛けることにより、トランスバーサルフィル
タ11のタップ利得信号列を決定し、フィルタ11を構成す
る各フィルタの重み付けを設定する。これにより、ゴー
ストが良好に除去された映像信号が、ラインl2を介して
出力される。以上の動作を繰返し行なって、タップ利得
を逐次更新することにより、良好にゴーストや波形歪を
除去することができる。
なお、以上の説明においては、基準信号の抽出をトラン
スバーサルフィルタ11の出力側から行なって、タップ利
得を逐次更新するもの(即ちフィードバック型制御)と
したが、これに限らず、タップ利得の決定に過去のマッ
プ利得によるフィルタ出力を用いないで、基準信号の抽
出をフィルタ11の入力側から行なう(即ちフィードフォ
ワード型制御)よう構成しても良く、いずれの制御にも
本発明のゴースト除去装置は応用できるものである。
〔効 果〕
叙上の如く、本発明のゴースト除去装置によれば、加算
平均回路における加算平均時に、ピーク合せによる基準
信号取込みパルスのジッタ除去を行なっているのでゴー
ストの検出精度が向上し、ピーク検出に低減BPFを用い
ているのでノイズやゴーストに影響されずにステップの
立上(立下)がりが検出でき、また、加算平均時にピー
クを検出できなかった場合や通常のゴースト付き信号と
は極端に異なる波形を検出した場合には、その信号を除
外することにより、異常時の誤動作を防ぐことができ、
更に、微分後の信号にもピークが現われるので、フィル
タの中心タップのみを個別に制御し得、トランスバーサ
ルフィルタの直流ゲインを制御する際に、トランスバー
サルフィルタのタップ利得がそれほど大きくならず、制
御し易いので、より円滑且つ有効にゴーストを除去出来
るという、様々な優れた特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は夫々本発明及び従来のゴースト除去
装置のブロック図、第3図は本発明装置及び従来装置で
使用される基準波形発生用信号の各種信号波形図、第4
図は従来のゴースト除去装置の波形抽出回路及び加算平
均回路の具体的構成例を示すブロック図、第5図(A)
〜(E)は従来装置における加算平均動作説明用信号波
形図、第6図はエラーチェック及びピーク検出の動作原
理説明用信号波形図、第7図はエラーチェック回路の具
体的構成例を示すブロック構成図、第8図及び第10図は
低域BPF及びピーク検出回路の具体的構成例を示すブロ
ック構成図、第9図及び第11図は夫々第8図及び第10図
中の構成の低域BPF(ピークサーチ用フィルタ)の周波
数特性図である。 8……A/D変換器、9……タイミング信号発生回路、10
……ゴースト除去装置、11……トランスバーサルフィル
タ、12……波形抽出回路、13……加算平均回路、14……
微分フィルタ、15……減算器、16……倍率設定回路、17
……重み付け設定回路、18……基準波形発生回路、22…
…加算回路、23……記憶器、24〜27……スイッチ、31…
…エラーチェック回路、32……低域BPF、33……ピーク
検出回路、34……遅延補償回路、35,46……OR回路、36
〜38……比較器、39……フリップフロップ回路、40,45
……ラッチ回路、41……合成器、42,43……記憶器、44
……位置カウンタ、DL1〜DL32……単位遅延回路、I1〜I
16……符号反転器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FIRフィルタやIIRフィルタにて構成され、
    それらのタップ利得を設定されることにより入力映像信
    号中のゴースト成分を除去するトランスバーサルフィル
    タと、該入力映像信号中に含まれるゴースト検出用の基
    準信号を含む所定の一定期間の信号を抽出する波形抽出
    回路と、上記入力映像信号から抽出された一定期間の信
    号をS/N改善のために加算平均する加算平均回路と、該
    加算平均回路の出力信号を微分する微分フィルタと、該
    微分フィルタの出力を,予め設定されている基準波形と
    比較してその比較結果に応じた信号を出力する減算器
    と、この比較の結果を基に所定の倍率を設定する倍率設
    定回路と、上記減算器の出力に上記所定の倍率を掛ける
    ことにより重み付け(タップ利得)を上記トランスバー
    サルフィルタに設定する重み付け設定回路とを備えたゴ
    ースト除去装置において、上記波形抽出回路と加算平均
    回路との間に、予め設定されているエラーチェックスレ
    シュホールドとはレベルの異なる信号が検出されたとき
    にNG信号を発生するエラーチェック回路と、上記波形抽
    出回路により取込まれた信号より,その基準位置として
    のピークを取出す低域BPFと、該低域BPFにより取出され
    たピークが所定のレベル以上でなかった場合にNG信号を
    発生するピーク検出回路と、上記エラーチェック回路及
    び該ピーク検出回路よりNG信号が生じなかったとき上記
    波形抽出回路の出力信号を出力すると共に,少なくとも
    いずれか一方よりNG信号が供給されたときには“0"を出
    力するスイッチ手段とを挿入することにより、NG信号が
    発生しなかったときのみ,上記加算平均回路において,
    上記ピーク検出回路から与えられたピーク位置が一致す
    るようにして加算平均を行なうよう構成したことを特徴
    とするゴースト除去装置。
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