JPH0752742A - ステアリングホイール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグ装置を備えたステアリングホイー
ルのホーンスイッチの操作性を向上し、製造コストを低
減する。 【構成】 ステアリングホイール本体12に、エアバッグ
装置14を装着する。エアバッグ装置14は、袋状のエアバ
ッグと合成樹脂製のカバー体33となどから構成する。エ
アバッグとカバー体33との間にホーンスイッチ41の面状
スイッチ48を配置する。面状スイッチ48の外周縁部46c
の外側に位置して、カバー体33の裏面側に脆弱なティア
ライン38を形成し、面状スイッチ48の外周縁部46c の内
側に位置して、カバー体33の表面側に変形容易な操作部
外周部40a を形成する。 【効果】 ホーン操作部40を押圧すると、操作部外周部
40a が変形し、面状スイッチ48を操作性良く押動でき
る。エアバッグが膨脹すると、面状スイッチ48がティア
ライン38を破断して、エアバッグを円滑に展開できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置および
ホーンスイッチを備えたステアリングホイールに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、自動車などのステアリン
グホイールにおいて、折り畳んで収納した袋状のエアバ
ッグを膨脹展開させることにより、乗員を衝突の衝撃な
どから保護するエアバッグ装置を備えた構成が知られて
いる。

【０００３】また、このエアバッグ装置は、ステアリン
グホイールの中心に位置するボス部の上部に備えられて
おり、ステアリングホイール本体に固定されるベースプ
レートに、ガスを噴射するインフレータと、このインフ
レータ上部に折り畳まれて収納されたエアバッグと、こ
のエアバッグを覆う合成樹脂製のカバー体となどを取り
付けて構成されている。

【０００４】さらに、このカバー体は、エアバッグを覆
う上板部と、この上板部の周辺部の裏面側から突設され
た取付壁部とを有し、この取付壁部が、ベースプレート
に取り付けられている。また、カバー体の上板部の裏面
側には、取付壁部の内側に位置して、例えば、平面略Ｈ
字状をなす脆弱なティアラインが形成されている。

【０００５】そして、自動車の衝突などの際には、イン
フレータからガスを噴射してエアバッグを膨脹展開さ
せ、この膨脹の圧力により、カバー体をティアラインに
て破断して扉状に展開させ、このカバー体にエアバッグ
の突出口を形成するようになっている。

【０００６】また、従来、ステアリングホイールには、
ホーン装置を作動させるためのホーンスイッチが備えら
れている。

【０００７】そして、例えば、特開平４−４３１５８号
公報に記載されているように、いわゆるメンブレンスイ
ッチをカバー体の内部に一体的にインサート成形して、
ホーンスイッチを構成する構造が知られている。また、
このメンブレンスイッチは、ホーンスイッチの接点を構
成する薄い金属板を複数枚積層してなり、このメンブレ
ンスイッチを埋設したカバー体を押動することにより、
ホーンスイッチの接点同士が接触し、ホーン装置が吹鳴
されるようになっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、また、カバー体を押動した場合には、取
付壁部に沿って脆弱に形成したティアラインが大きく変
形するため、このティアラインの強度を確保する必要が
ある一方、エアバッグが膨脹する際には、このティアラ
インが迅速に破断する必要がある。そこで、カバー体の
材料選択の範囲が狭まり、ステアリングホイールの製造
コストが高くなるとの問題を有している。

【０００９】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、エアバッグ装置とホーンスイッチとを備え、製造
コストを低減することができるとともに、ホーンスイッ
チの操作性も良好なステアリングホイールを提供するこ
とを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明のステアリングホ
イールは、ステアリングホイール本体に、エアバッグ装
置およびホーンスイッチを備え、前記エアバッグ装置
は、通常時は折り畳まれて収納されたエアバッグと、こ
のエアバッグを覆うカバー体とを有し、前記ホーンスイ
ッチは、前記エアバッグと前記カバー体との間に配置さ
れた面状スイッチを有し、前記カバー体には、前記ホー
ンスイッチの面状スイッチの外周縁部の外側に位置し
て、前記エアバッグの膨脹にともない破断する脆弱なテ
ィアラインが形成されているとともに、前記面状スイッ
チの外周縁部の内側に位置して、変形容易な操作部外周
部が形成され、この操作部外周部の内側にホーン操作部
が設けられたものである。

【００１１】

【作用】本発明のステアリングホイールでは、カバー体
のホーン操作部を押圧すると、カバー体に変形容易に設
けた操作部外周部が変形し、このカバー体を介して面状
スイッチが押動され、ホーン装置が吹鳴される。エアバ
ッグが膨脹展開すると、このエアバッグの膨脹の圧力に
より面状スイッチが押し上げられ、この面状スイッチに
よりカバー体が押し上げられて、カバー体に設けた脆弱
なティアラインが一気に破断する。そして、この面状ス
イッチとともにカバー体が展開し、エアバッグの突出口
が形成される。

【００１２】

【実施例】以下、本発明のステアリングホイールの一実
施例の構成を図面を参照して説明する。

【００１３】図１および図２において、11は自動車のス
テアリングホイールで、このステアリングホイール11
は、ステアリングホイール本体12の乗員側となる上側
（図２における矢印Ａ方向）に、エアバッグ装置14など
を装着して構成されている。

【００１４】そして、ステアリングホイール本体12は、
環状をなすリム部15と、このリム部15の略中央に位置す
るボス部16と、これらのリム部15およびボス部16を連結
した複数のスポーク部17とから構成されている。

【００１５】また、ステアリングホイール本体12のボス
部16の下部には、図示しないステアリングシャフトに嵌
着される金属製のボス21が配置され、このボス21に、ス
ポーク部17の芯金などが固着されるボスプレート22が溶
接して固着されている。

【００１６】一方、エアバッグ装置14は、ステアリング
ホイール本体12に固定されたベースプレート24を有して
いる。このベースプレート24は、平面略矩形板状をな
し、中央部に円孔24a が形成されている。また、このベ
ースプレート24の周縁部は下方に折曲されており、この
周縁部の前後の２辺に連続して、断面略Ｕ字状をなす取
付片部24b ，24b が突設されているとともに、両側の２
辺に連続して、ステアリングホイール本体12に接続され
る図示しないブラケット部が突設されている。

【００１７】そして、このベースプレート24の円孔24a
には、略円柱状をなすインフレータ25が嵌合され、図示
しないリベットなどにより固定されている。

【００１８】さらに、ベースプレート24の上側には、こ
のインフレータ25の上側を覆うようにして、袋状をなす
エアバッグ26が折り畳まれて収納されている。また、こ
のエアバッグ26の開口部26a の近傍は、環状をなすリテ
ーナ27とベースプレート24との間に挟持され、図示しな
いリベットなどにより共締めして固定されている。

【００１９】そして、インフレータ25の内部には、点火
器および推進薬などが収納され、この推進薬を燃焼させ
ることにより、上側の周面に形成された図示しない噴射
孔から窒素ガスなどを急激に噴射して、折り畳まれたエ
アバッグ26を急激に膨脹展開させるようになっている。

【００２０】また、ベースプレート24には、エアバッグ
26の上側を覆うカバー体33が取り付けられている。この
カバー体33は、合成樹脂にて一体に形成され、ステアリ
ングホイール本体12のボス部16およびスポーク部17の一
部を覆う上板部34と、この上板部34の下面側に突設され
た略角筒状をなす取付壁部35とを有している。そして、
この取付壁部35は、ベースプレート24の前後の取付片部
24b ，24b に嵌合した状態で、これらの取付片部24b ，
24b および取付壁部35に形成された複数の通孔36に固着
されるリベット37により共締めされている。

【００２１】そして、エアバッグ26を覆う上板部34に
は、取付壁部35の内側に位置して、上板部34の下面側を
肉薄に凹設してカバー体33の他の部分より脆弱に形成さ
れたティアライン38が形成されている。このティアライ
ン38は、両側方向を長手方向として形成された中央破断
線38a と、この中央破断線38a の両端部に連続して、取
付壁部35の内側に沿って前後方向を長手方向として形成
された側部破断線38b ，38b とにより、平面略Ｈ字状に
形成されている。

【００２２】なお、側部破断線38b ，38b の前後の端部
は、それぞれ内側に向かって傾斜した方向に屈曲されて
いる。

【００２３】さらに、この上板部34の上面には、中央破
断線38a の上側に沿って、凹状部39が形成されている。

【００２４】また、この上板部34の上面には、側部破断
線38b ，38b の内側に若干離間した位置に、変形容易な
操作部外周部40a が凹設されている。この操作部外周部
40aは、平面略四角枠状に形成されており、この操作部
外周部40a の内側が、ホーン操作部40になっている。

【００２５】さらに、折り畳まれて収納されたエアバッ
グ26と、このエアバッグ26を覆うカバー体33との間に
は、前後一対のホーンスイッチ41，41が取り付けられて
いる。各ホーンスイッチ41は、図１ないし図５に示すよ
うに、導電性を有する上下側の接点部材42，43間に、絶
縁性を有する弾性体44を配置して構成されている。

【００２６】そして、上側接点部材42は、ステンレスあ
るいはリン青銅などの薄板にて略矩形平板状に形成され
ているとともに、一側の角部から下方に向かって断面略
Ｌ字状をなす接点接続部42a が切り起こし形成されてい
る。

【００２７】また、下側接点部材43は、上側接点部材42
よりも若干厚さ寸法の大きい鉄板などから形成され、平
面矩形板状をなす接点面部46と、この接点面部46の長手
方向に沿った一側部から一体に延設されたうえ、下方に
向かって断面略Ｌ字状に屈曲された支持腕部47とを有し
ている。そして、各接点面部46には、それぞれ略円錐台
状をなす複数の接点部46a が、プレス加工により所定間
隔で上側に向かってエンボス状に突設されている。さら
に、この接点面部46の一側の角部には、上側接点部材42
の接点接続部42a との接触を防止する切欠部46b が形成
されている。また、接点面部46の外周縁部46c は、カバ
ー体33のティアライン38にほぼ沿って形成されており、
この外周縁部46c は、カバー体33のティアライン38と操
作部外周部40a との間に位置するようになっている。

【００２８】そして、支持腕部47の下端部近傍には、リ
ベット37が固着される一対の通孔47a ，47a が形成され
ているとともに、長手方向に沿って凹溝47b が屈曲形成
されている。

【００２９】さらに、弾性体44は、例えば、ポリクロロ
プレンおよびクロロプレン共重合体などからなる絶縁性
と弾性とを有した平板状の材料（商品名 ネオプレン）
からなり、下側接点部材43の各接点部46a に対応して、
複数の円孔44a が形成されているとともに、上側接点部
材42の切欠部46b に対応して、一側の角部に切欠部44b
が形成されている。

【００３０】そして、この弾性体44は、上下側の接点部
材42，43間に両面粘着テープあるいは接着剤などにより
接着され、これらの上下側の接点部材42，43および弾性
体44が一体化されて、面状スイッチ48が形成されてい
る。

【００３１】また、この状態で、下側接点部材43の各接
点部46a は、それぞれ弾性体44の円孔44a に嵌入されて
いるとともに、自然状態において、各接点部46a の上端
部と、上側接点部材42の下面とが、若干の間隙を介して
離間しつつ対向するようになっている。

【００３２】また、これらのホーンスイッチ41，41の支
持腕部47，47は、それぞれカバー体33の上板部34の下面
側から前後の取付壁部35の内面側に沿って略Ｌ字状に屈
曲形成されている。そして、これらの支持腕部47，47の
下端部近傍は、カバー体33の取付壁部35と、ベースプレ
ート24の取付片部24b との間に挾持された状態で、リベ
ット37により固着されている。

【００３３】さらに、各ホーンスイッチ41の上側接点部
材42，42の接点接続部42a ，42a には、それぞれリード
線51，51が接続されており、これらのリード線51，51
は、例えば、ボス21の周囲に配置される図示しない渦巻
状のケーブル（クロックスプリング）を介して、自動車
の車体側に設けたホーン装置に電気的に接続されてい
る。また、各ホーンスイッチ41の下側接点部材43，43
は、リベット37により固着されたベースプレート24を介
してボス21に電気的に接続されており、このボス21に嵌
着されるステアリングシャフトを介して、図示しないバ
ッテリーのマイナス端子に接続されている。

【００３４】また、ボス部16内部の前側には、振動吸収
用の錘体52が設けられている。

【００３５】さらに、ボス部16の下側部は、合成樹脂製
の下部カバー54により覆われており、この下部カバー54
の底部に、クロックスプリング取付部55が形成されてい
る。

【００３６】そして、このような構成において、カバー
体33の上面のホーン操作部40を押圧すると、このカバー
体33の上板部34が下方に彎曲して弾性変形するととも
に、この上板部34により面状スイッチ48の上側接点部材
42が下方に押動される。すると、弾性体44が圧縮された
状態で、この上側接点部材42の下面が下側接点部材43の
接点部46a に接触し、上下側の接点部材42，43が電気的
に接続されて、ホーンスイッチ41が閉成され、ホーン装
置が吹鳴されるようになっている。

【００３７】また、自動車が衝突した際などには、図示
しない衝撃センサからの信号により、インフレータ25が
起動され、エアバッグ26の内部に窒素ガスなどが急激に
噴射されて、折り畳まれたエアバッグ26が急激に膨脹展
開する。

【００３８】すると、このエアバッグ26の膨脹の圧力に
より押し上げられた各面状スイッチ48が、カバー体33を
上方に押し上げ、特に、カバー体33のティアライン38に
沿って形成された接点面部46の外周縁部46c により、カ
バー体33が上方に押し上げられて、このカバー体33の上
板部34がティアライン38に沿って一気に破断し、前後一
対の扉片部が形成される。さらに、エアバッグ26の膨脹
展開に伴い、各ホーンスイッチ41の各支持腕部47が塑性
変形しながら、前後の面状スイッチ48，48とともに扉片
部が前後に展開して、エアバッグ26の突出口が形成さ
れ、この突出口から、乗員に向かってエアバッグ26が突
出するようになっている。

【００３９】そして、本実施例のステアリングホイール
11によれば、カバー体33の上板部34に設けたホーン操作
部40を押圧することにより、ホーン装置を吹鳴させるこ
とができ、ホーンスイッチ41の操作性を向上することが
できる。

【００４０】すなわち、カバー体33の取付壁部35の内側
に沿ってティアライン38が形成されているとともに、こ
のティアライン38に外周縁部46c を沿わせてホーンスイ
ッチ41が配設され、さらに、このホーンスイッチ41の外
周縁部46c の内側に位置して、操作部外周部40a に囲ま
れたホーン操作部40が形成されている。そこで、このホ
ーン操作部40を押動することにより、ホーンスイッチ41
を確実に動作させることができるとともに、凹設された
操作部外周部40a により、操作者がこのホーン操作部40
の位置を容易に確認することができる。また、カバー体
33の取付壁部35近傍を押圧する場合にも、肉薄な操作部
外周部40a が弾性変形することにより、ホーンスイッチ
41の操作力（ホーン荷重）を軽減し、ホーン操作部40の
各位置におけるホーンスイッチ41の操作力を均一化する
ことができる。

【００４１】また、ホーン操作部40を押圧した際には、
肉薄な操作部外周部40a が容易に変形するため、取付壁
部35の内側に沿って形成した側部破断線38b ，38b に応
力が集中して過大に変形することがない。そこで、カバ
ー体33を安価な材料で形成しても、ティアライン38の耐
久性を確保できるため、カバー体33の材料選択の範囲が
広がり、エアバッグ装置14の製造コストを低減すること
ができる。

【００４２】そして、エアバッグ26が膨脹展開する際に
は、支持腕部47，47の屈曲部分近傍を支点として回動す
る面状スイッチ48，48によりカバー体33が押し上げら
れ、特に、カバー体33のティアライン38に沿って形成さ
れた接点面部46の外周縁部46cによりカバー体33が押し
上げられる。そこで、この外周縁部46c の内側に位置す
る操作部外周部40a が破断することなく、このカバー体
33の上板部34を、ティアライン38に沿って瞬間的に確実
に破断し、前後の扉片部を展開させて、エアバッグ26の
突出口を形成することができる。

【００４３】また、一旦展開したカバー体33の扉片部
は、塑性変形した金属製の支持腕部47，47により支持さ
れた面状スイッチ48，48により押さえられ、扉片部の開
き角度が保持されるようになっている。そこで、カバー
体33の扉片部が、自らの弾性力により復帰変形して、エ
アバッグ26の突出口が塞がれることがなく、エアバッグ
26を円滑に膨脹展開させることできる。

【００４４】なお、上記の実施例では、図３などに示す
ように、カバー体33の上板部34の上面を枠状に凹設して
操作部外周部40a を形成したが、例えば、図６ないし図
８に示すように、カバー体33の上板部34の下面を枠状に
凹設し、あるいは、カバー体33の上板部34の内部に枠状
に中空部を形成するなどして、変形容易な操作部外周部
40a を形成することもできる。そして、この場合には、
図６に示すように、操作部外周部40a の内側に沿って環
状の突条61を形成し、図７に示すように、操作部外周部
40a の上側に沿って環状の突条62を形成し、あるいは、
図８に示すように、操作部外周部40a の上側に沿って環
状の凹溝63を形成して、ホーンスイッチ41の操作範囲を
明示することができる。

【００４５】また、ホーンスイッチ41は、図９および図
１０に示すように、ホーンスイッチ41の下側接点部材43
の外周縁部46c のうち、相対向する内側縁部46d および
支持腕部47を延設した部分以外の部分から、カバー体33
の裏面側に向かって立壁部46e を屈曲形成し、この立壁
部46e を、カバー体33の上板部34の操作部外周部40aと
ティアライン38の側部破断線38b との間のほぼ環状をな
す部分の裏面側に、当接させあるいはわずかな間隙を介
して対向させることもできる。

【００４６】そして、このような立壁部46e を設けるこ
とにより、カバー体33のホーン操作部40を押動した際に
負荷が加わりやすいティアライン38の側部破断線38b ，
38b近傍の変形が抑制され、ティアライン38の耐久性を
さらに延ばすことができるとともに、エアバッグ26の膨
脹の際に、カバー体33をティアライン38に沿ってより確
実に破断させることができる。

【００４７】なお、この図９および図１０に示す実施例
では、上側接点部材42の略中央部から接点接続部42b が
突設され、この接点接続部42b にかしめなどによりリー
ド線51が接続されている。また、下側接点部材43の支持
腕部47は、通孔47a ，47a が形成された下端部近傍を除
いて、幅寸法が小さく形成されている。

【００４８】また、図１１および図１２に示すように、
各ホーンスイッチ41の下側接点部材43の外周縁部46c の
うち、支持腕部47を延設した部分以外の部分から、カバ
ー体33の裏面側に向かって立壁部46f をほぼ環状に屈曲
形成し、この立壁部46f を、それぞれティアライン38の
中央破断線38a と側部破断線38b ，38b とに沿って配置
することもできる。この場合には、カバー体33の上板部
34には、前後のホーンスイッチ41，41に対応して、前後
に対をなすホーン操作部71，71を形成し、各立壁部46f
の内側に位置させて、それぞれ変形容易な操作部外周部
71a ，71a を形成する。

【００４９】そして、このような立壁部46f を設けるこ
とにより、カバー体33のホーン操作部40を押動した際
の、カバー体33のティアライン38近傍の変形が抑制さ
れ、ティアライン38の耐久性をさらに延ばすことができ
るとともに、エアバッグ26の膨脹の際には、カバー体33
をティアライン38に沿ってより確実に破断させることが
できる。

【００５０】

【発明の効果】本発明のステアリングホイールによれ
ば、カバー体のホーン操作部を押圧する際は、カバー体
に変形容易に設けた操作部外周部が変形するため、この
カバー体を介して面状スイッチを押動し操作性良くホー
ン装置を吹鳴できる。さらに、操作部外周部の変形によ
り、ティアラインに荷重が加わりにくくなるため、カバ
ー体の耐久性が向上する。そこで、カバー体の材料選択
の範囲が広がり、ステアリングホイールの製造コストを
低減することができる。また、エアバッグが膨脹展開す
る際には、面状スイッチによりカバー体を押し上げて、
このカバー体のティアラインを一気に破断して、エアバ
ッグを円滑に展開することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のステアリングホイールの一実施例を示
す平面図である。

【図２】同上ステアリングホイールの図１のＩ−Ｉ断面
図である。

【図３】同上ステアリングホイールの図１のII−II断面
図である。

【図４】同上ホーンスイッチの斜視図である。

【図５】同上ホーンスイッチの斜視図である。

【図６】本発明の他の実施例を示すカバー体およびホー
ンスイッチの断面図である。

【図７】本発明の他の実施例を示すカバー体およびホー
ンスイッチの断面図である。

【図８】本発明の他の実施例を示すカバー体およびホー
ンスイッチの断面図である。

【図９】本発明の他の実施例を示すホーンスイッチの分
解斜視図である。

【図１０】同上カバー体およびホーンスイッチの断面図
である。

【図１１】本発明の他の実施例を示すホーンスイッチの
分解斜視図である。

【図１２】同上ステアリングホイールの平面図である。

【符号の説明】

11 ステアリングホイール 12 ステアリングホイール本体 14 エアバッグ装置 26 エアバッグ 33 カバー体 38 ティアライン 40 ホーン操作部 40a 操作部外周部 41 ホーンスイッチ 46c 外周縁部 48 面状スイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ステアリングホイール本体に、エアバッ
   グ装置およびホーンスイッチを備え、 前記エアバッグ装置は、通常時は折り畳まれて収納され
   たエアバッグと、このエアバッグを覆うカバー体とを有
   し、 前記ホーンスイッチは、前記エアバッグと前記カバー体
   との間に配置された面状スイッチを有し、 前記カバー体には、前記ホーンスイッチの面状スイッチ
   の外周縁部の外側に位置して、前記エアバッグの膨脹に
   ともない破断する脆弱なティアラインが形成されている
   とともに、前記面状スイッチの外周縁部の内側に位置し
   て、変形容易な操作部外周部が形成され、この操作部外
   周部の内側にホーン操作部が設けられたことを特徴とし
   たステアリングホイール。