JPH0711476U - ステアリングホイール - Google Patents
ステアリングホイールInfo
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- JPH0711476U JPH0711476U JP041077U JP4107793U JPH0711476U JP H0711476 U JPH0711476 U JP H0711476U JP 041077 U JP041077 U JP 041077U JP 4107793 U JP4107793 U JP 4107793U JP H0711476 U JPH0711476 U JP H0711476U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ステアリングホイール本体12のボス部16に、
エアバッグ装置14を装着する。エアバッグ装置14は、ベ
ースプレート24に、インフレータ25、エアバッグ26、カ
バー体33などを取り付けて構成する。エアバッグ26とカ
バー体33との間に、ホーンスイッチ41を取り付ける。ホ
ーンスイッチ41は、金属製の上下側の接点部材42,43間
に弾性体44を挟んだ面状スイッチ48と、下側接点部材43
から延設した塑性変形可能な支持腕部47と、面状スイッ
チ48を覆う樹脂カバー51とから構成する。支持腕部47の
下端部をベースプレート24に固定する。カバー体33を押
すと、上下側の接点部材42,43が接触し、ホーン装置が
作動する。エアバッグ26が膨脹展開すると、支持腕部47
が塑性変形し、面状スイッチ48とともにティアライン38
で破断したカバー体33が展開する。 【効果】 樹脂カバー51により、面状スイッチ48とエア
バッグ26とが直接摺接しない。
エアバッグ装置14を装着する。エアバッグ装置14は、ベ
ースプレート24に、インフレータ25、エアバッグ26、カ
バー体33などを取り付けて構成する。エアバッグ26とカ
バー体33との間に、ホーンスイッチ41を取り付ける。ホ
ーンスイッチ41は、金属製の上下側の接点部材42,43間
に弾性体44を挟んだ面状スイッチ48と、下側接点部材43
から延設した塑性変形可能な支持腕部47と、面状スイッ
チ48を覆う樹脂カバー51とから構成する。支持腕部47の
下端部をベースプレート24に固定する。カバー体33を押
すと、上下側の接点部材42,43が接触し、ホーン装置が
作動する。エアバッグ26が膨脹展開すると、支持腕部47
が塑性変形し、面状スイッチ48とともにティアライン38
で破断したカバー体33が展開する。 【効果】 樹脂カバー51により、面状スイッチ48とエア
バッグ26とが直接摺接しない。
Description
【0001】
本考案は、エアバッグ装置およびホーンスイッチを備えたステアリングホイー ルに関する。
【0002】
従来、例えば、自動車などのステアリングホイールにおいて、折り畳んで収納 した袋状のエアバッグを膨脹展開させることにより、乗員を衝突の衝撃などから 保護するエアバッグ装置を備えた構成が知られている。
【0003】 また、このエアバッグ装置は、ステアリングホイールの中心に位置するボス部 の上部に備えられており、ガスを噴射するインフレータと、このインフレータ上 部に折り畳まれて収納されたエアバッグと、このエアバッグを覆う合成樹脂製の カバー体となどから構成されている。
【0004】 そして、自動車の衝突などの際には、インフレータからガスを噴射してエアバ ッグを膨脹展開させ、この膨脹の圧力により、カバー体を所定位置で破断して扉 状に展開させ、このカバー体にエアバッグの突出口を形成するようになっている 。
【0005】 また、従来、ステアリングホイールには、ホーン装置を作動させるためのホー ンスイッチが備えられている。
【0006】 そして、例えば、特開平4−43158号公報に記載されているように、いわ ゆるメンブレンスイッチをカバー体の内部に一体的にインサート成形して、ホー ンスイッチを構成する構造が知られている。また、このメンブレンスイッチは、 ホーンスイッチの接点を構成する薄い金属板を複数枚積層してなり、このメンブ レンスイッチを埋設したカバー体を押動することにより、ホーンスイッチの接点 同士が接触し、ホーン装置が吹鳴されるようになっている。
【0007】
しかしながら、上記従来の構成では、メンブレンスイッチ自体の構造が複雑で あるとともに、このメンブレンスイッチをカバー体の内部の正確な位置に一体的 にインサート成形する製造工程が必要で、ステアリングホイールの製造コストが 高くなるとの問題を有している。
【0008】 本考案は、このような点に鑑みなされたもので、エアバッグ装置とホーンスイ ッチとを備えているとともに、製造コストを低減することができるステアリング ホイールを提供することを目的とする。
【0009】
本考案のステアリングホイールは、ステアリングホイール本体に、エアバッグ 装置およびホーンスイッチを備え、前記エアバッグ装置は、通常時は折り畳まれ て収納されたエアバッグと、このエアバッグを覆うカバー体とを有し、前記ホー ンスイッチは、前記エアバッグと前記カバー体との間に配置され、導電性を有す る金属板からなる一対の接点部材およびこれらの接点部材間の一部に配置された 絶縁性を有する弾性体からなる面状スイッチと、前記エアバッグ側に位置する前 記接点部材から延設され、前記エアバッグ装置および前記ステアリングホイール 本体のいずれか一方に固定された塑性変形可能な支持腕部と、少なくとも一方の 前記接点部材の周縁部の一部を覆う樹脂製の保護部材とを有したものである。
【0010】
本考案のステアリングホイールでは、カバー体を押圧すると、このカバー体を 介してカバー体側の接点部材が弾性体の付勢力に抗して押圧され、この接点部材 がエアバッグ側の接点部材に接触し、面状スイッチが閉成される。エアバッグが 膨脹展開すると、支持腕部が塑性変形しながら面状スイッチとともにカバー体が 展開し、エアバッグの突出口が形成される。少なくとも一方の接点部材の周縁部 の一部が樹脂製の保護部材により覆われているので、展開途中のエアバッグが、 接点部材としての金属板のエッジに直接摺接することがなく、保護部材によりス ムーズに摺接しながら展開していくので、万が一にもエアバッグ自体を傷付ける ことはない。一旦展開したカバー体は、カバー体自らの弾性復元力により復帰変 形しようとするが、塑性変形した支持腕部により支持された面状スイッチにより 押さえられるため、形成されたエアバッグの突出口がカバー体により塞がれるこ とが抑制される。面状スイッチをカバー体にインサート成形する必要がなく、製 造コストが低減される。
【0011】
以下、本考案のステアリングホイールの一実施例の構成を図面を参照して説明 する。
【0012】 図1および図2において、11は自動車のステアリングホイールで、このステア リングホイール11は、ステアリングホイール本体12の乗員側となる上側(図1に おける矢印A方向)に、エアバッグ装置14などを装着して構成されている。
【0013】 そして、ステアリングホイール本体12は、環状をなすリム部15と、このリム部 15の略中央に位置するボス部16と、これらのリム部15およびボス部16を連結した 複数のスポーク部17とから構成されている。
【0014】 また、ステアリングホイール本体12のボス部16の下部には、図示しないステア リングシャフトに嵌着される金属製のボス21が配置され、このボス21に、スポー ク部17の芯金などが固着されるボスプレート22が溶接して固着されている。
【0015】 一方、エアバッグ装置14は、ボスプレート22に図示しないブラケットなどを介 して固定されたベースプレート24を有している。このベースプレート24は、平面 略矩形板状をなし、中央部に円孔24a が形成されているとともに、周縁部の2辺 に連続して、断面略U字状をなす取付片部24b が屈曲形成されている。
【0016】 そして、このベースプレート24の円孔24a には、略円柱状をなすインフレータ 25が嵌合され、図示しないリベットなどにより固定されている。
【0017】 さらに、ベースプレート24の上側には、このインフレータ25の上側を覆うよう にして、袋状をなすエアバッグ26が折り畳まれて収納されている。また、このエ アバッグ26の開口部26a の近傍は、環状をなすリテーナ27とベースプレート24と の間に挟持され、図示しないリベットなどにより共締めして固定されている。
【0018】 そして、インフレータ25の内部には、点火器および推進薬などが収納され、こ の推進薬を燃焼させることにより、上側の周面に形成された図示しない噴射孔か ら窒素ガスなどを急激に噴射して、折り畳まれたエアバッグ26を急激に膨脹展開 させるようになっている。
【0019】 また、ベースプレート24には、エアバッグ26の上側を覆うカバー体33が取り付 けられている。このカバー体33は、合成樹脂にて一体に形成され、ステアリング ホイール本体12のボス部16およびスポーク部17の一部を覆う上板部34と、この上 板部34の下面側に突設された略角筒状をなす取付壁部35とを有している。そして 、この取付壁部35は、ベースプレート24の各取付片部24b に嵌合した状態で、こ れらの取付片部24b および取付壁部35に形成された複数の通孔36に固着されるリ ベット37により共締めされている。
【0020】 また、エアバッグ26を覆う上板部34には、上板部34の下面側を肉薄に凹設して カバー体33の他の部分より脆弱に形成されたティアライン38が形成されている。 そして、このティアライン38は、両側方向を長手方向とする中央破断線38a と、 前後方向を長手方向として中央破断線38a の両端部に連続する側部破断線38b , 38b とにより平面略H字状に形成されている。
【0021】 そして、エアバッグ26の膨脹の際には、図3に示すように、このエアバッグ26 の膨脹の圧力により、カバー体33の上板部34がこのティアライン38に沿って開裂 し、前後一対の扉片部34a ,34b が形成され、さらに、これらの扉片部34a ,34 b が前後に展開して、エアバッグ26の突出口34c が形成されるようになっている 。
【0022】 さらに、折り畳まれて収納されたエアバッグ26と、このエアバッグ26を覆うカ バー体33との間には、前後一対のホーンスイッチ41,41が取り付けられている。 各ホーンスイッチ41は、図1および図3ないし図6に示すように、導電性を有す る上下側の接点部材42,43間に、絶縁性を有する弾性体44を配置して構成されて いる。
【0023】 そして、上側接点部材42は、ステンレスあるいはリン青銅などの薄板にて略矩 形平板状に形成されている。
【0024】 また、下側接点部材43は、上側接点部材42よりも若干厚さ寸法の大きい鉄板な どから形成され、平面矩形板状をなす接点面部46と、この接点面部46の長手方向 に沿った一側部から一体に延設されたうえ、下方に向かって断面略L字状に屈曲 された支持腕部47とを有している。そして、各接点面部46には、それぞれ略円錐 台状をなす複数の接点部46a が、プレス加工により所定間隔で上側に向かってエ ンボス状に突設されている。また、接点面部46の周縁部46b は、カバー体33のテ ィアライン38にほぼ沿って形成されている。さらに、支持腕部47の下端部近傍に は、リベット37が固着される一対の通孔47a ,47a が形成されている。
【0025】 さらに、弾性体44は、例えば、ポリクロロプレンおよびクロロプレン共重合体 などからなる絶縁性と弾性とを有した平板状の材料(商品名 ネオプレン)から なり、下側接点部材43の各接点部46a に対応して、複数の円孔44a が形成されて いる。
【0026】 そして、この弾性体44は、上下側の接点部材42,43間に両面粘着テープあるい は接着剤などにより接着され、これらの接点部材42,43および弾性体44が一体化 されて、面状スイッチ48が形成されている。
【0027】 また、この状態で、下側接点部材43の各接点部46a は、それぞれ弾性体44の円 孔44a に嵌入されているとともに、自然状態において、各接点部46a の上端部と 、上側接点部材42の下面とが、若干の間隙を介して離間しつつ対向するようにな っている。
【0028】 また、図1および図4に示すように、これらのホーンスイッチ41,41の支持腕 部47,47は、それぞれカバー体33の上板部34の下面側から前後の取付壁部35の内 面側に沿って略L字状に屈曲形成されている。そして、これらの支持腕部47,47 の下端部近傍は、カバー体33の取付壁部35と、ベースプレート24の取付片部24b との間に挾持された状態で、リベット37により固着されている。
【0029】 さらに、図1、図5および図6に示すように、各ホーンスイッチ41の面状スイ ッチ48には、それぞれ合成樹脂あるいはゴムなどの樹脂からなる保護部材として の樹脂カバー51が装着されている。この樹脂カバー51は、例えば、2枚の樹脂シ ートの3方の周縁部を接着あるいは溶着などして閉塞し、他の1方の長辺を開口 した袋状に形成されている。
【0030】 そして、この樹脂カバー51の閉塞された周縁部には、伸縮可能な端末部52が形 成され、この樹脂カバー51の開口部53には、支持腕部47が挿通する部分を除いて 帯状のファスナ54が形成されている。そして、この樹脂カバー51を面状スイッチ 48に被せて、ファスナ54を係合することにより、樹脂カバー51の開口部53が閉じ られて、面状スイッチ48に樹脂カバー51が装着されるようになっている。
【0031】 また、各ホーンスイッチ41,41の上側接点部材42,42には、それぞれリード線 61,61が接続されており、これらのリード線61,61は、例えば、ボス21の周囲に 配置される図示しないいわゆるクロックスプリングを介して、自動車の車体側に 設けたホーン装置に電気的に接続されている。また、各ホーンスイッチ41,41の 下側接点部材43,43は、リベット37により固着されたベースプレート24を介して ボス21に電気的に接続されており、このボス21に嵌着されるステアリングシャフ トを介して、図示しないバッテリーのマイナス端子に接続されている。そして、 上下側の接点部材42,43が接触した状態で、ホーンスイッチ41が閉成され、ホー ン装置が吹鳴されるようになっている。
【0032】 また、ボス部16内部の前側には、振動吸収用の錘体62が設けられている。
【0033】 さらに、ボス部16の下側部は、合成樹脂製の下部カバー64により覆われており 、この下部カバー64の底部に、クロックスプリング取付部65が形成されている。
【0034】 そして、このような構成において、カバー体33の上面を押圧すると、このカバ ー体33の上板部34が下方に彎曲して弾性変形するとともに、この上板部34により 面状スイッチ48の上側接点部材42が下方に押動される。すると、弾性体44が圧縮 された状態で、あるいは上下側の接点部材42,43が撓んだ状態で、この上側接点 部材42の下面が下側接点部材43の接点部46a に接触し、上下側の接点部材42,43 が電気的に接続されて、ホーン装置が吹鳴されるようになっている。
【0035】 また、自動車が衝突した際などには、図示しない衝撃センサからの信号により 、インフレータ25が起動され、エアバッグ26の内部に窒素ガスなどが急激に噴射 されて、折り畳まれたエアバッグ26が急激に膨脹展開する。
【0036】 すると、このエアバッグ26の膨脹の圧力により、各面状スイッチ48によりカバ ー体33が上方に押し上げられ、特に、カバー体33のティアライン38に沿って形成 された下側接点部材43の接点面部46の周縁部46b により、カバー体33が上方に押 し上げられて、図3に示すように、このカバー体33の上板部34がティアライン38 に沿って一気に破断し、前後一対の扉片部34a ,34b が形成される。さらに、エ アバッグ26の膨脹展開に伴い、ホーンスイッチ41,41の支持腕部47,47の屈曲部 分を支点として塑性変形しながら、前後の面状スイッチ48,48とともに扉片部34 a ,34b が前後に展開して、エアバッグ26の突出口34c が形成され、この突出口 34c から、乗員に向かってエアバッグ26が突出するようになっている。
【0037】 そして、本実施例のステアリングホイール11によれば、広い面積を有するカバ ー体33のいずれかの部分を押圧することにより、ホーン装置を吹鳴させることが でき、ホーンスイッチ41の操作性を向上することができる。
【0038】 また、エアバッグ26が膨脹展開する際には、支持腕部47,47の屈曲部分近傍を 支点として回動する面状スイッチ48,48によりカバー体33が押し上げられ、特に 、カバー体33のティアライン38に沿って形成された接点面部46の外周縁部46c に よりカバー体33が押し上げられるため、このカバー体33の上板部34を、ティアラ イン38に沿って瞬間的に確実に破断することができる。
【0039】 すなわち、本実施例のようなホーンスイッチ41,41を設けない場合には、エア バッグ26が膨脹する際には、カバー体33は徐々に風船状に膨らみ、このカバー体 33の伸びが一杯になった時点でティアライン38の中央破断線38a の脆弱な部分が まず開裂し、その開裂が両側の側部破断線38b ,38b に伝播して、全体が開裂す るようになっている。しかし、ティアライン38の肉厚が厚い場合、開裂が所望す るティアライン38に沿って伝播しないことがある。そこで、例えば、マイナス4 0℃などの低温下においても、カバー体33をティアライン38に沿って安定して破 断させるためには、ティアライン38を薄肉に形成することなどが必要であるが、 ティアライン38をあまり薄肉に形成すると、通常時において、折り畳んで収納し たエアバッグ26の反力により、カバー体33がティアライン38にて変形し、外観が 悪化するなどの問題を有している。
【0040】 これに対して、本実施例の構成では、ホーンスイッチ41,41により、カバー体 33を確実にティアライン38に沿って一気に破断できるため、例えば、プラス80 ℃からマイナス40℃に変化する自動車の車室内の過酷な温度条件下においても 、ティアライン38の中央破断線38a と側部破断線38b ,38b とをほぼ同時に開裂 させるため、ティアライン38を特別に薄肉に形成する必要がなく、カバー体33の 外観を良好にすることができる。
【0041】 また、各面状スイッチ48は、樹脂カバー51により一体的に覆われているため、 エアバッグ26が膨脹展開する際にも、展開途中のエアバッグ26が金属板からなる 上下側の接点部材42,43に直接摺接することがなく、樹脂カバー51の端末部52に 滑接するため、急激に突出するエアバッグ26を痛めることなく円滑に展開するこ とができる。
【0042】 また、一旦展開したカバー体33の扉片部34a ,34b は、塑性変形した金属製の 支持腕部47,47により支持された面状スイッチ48,48により押さえられ、扉片部 34a ,34b の開き角度が保持されるようになっている。そこで、カバー体33自ら の弾性力により扉片部34a ,34b が復帰変形して、エアバッグ26の突出口34c が 塞がれることがなく、エアバッグ26を円滑に膨脹展開させることできる。
【0043】 さらに、各ホーンスイッチ41は、上下側の接点部材42,43間に弾性体44を接着 して構成されているとともに、カバー体33とは別体をなして、カバー体33とエア バッグ26との間に配置されている。そこで、部品点数を削減できるとともに、イ ンサート成形などの複雑な工程を不要にでき、量産性を向上し、製造コストを低 減することができる。
【0044】 そして、各ホーンスイッチ41は、カバー体33とは別体をなすため、汎用性が高 く、種々の形状のカバー体33に装着できる一方、種々の形状の上下側の接点部材 42,43を組み合わせることにより、種々の形状のカバー体33に適合させることが できる。
【0045】 また、各面状スイッチ48は、金属製の上下側の接点部材42,43間に弾性体44を 接着して構成されており、ホーンの操作性を良好にできるとともに、面状スイッ チ48の厚さ寸法を小さくしてもホーンストロークを確保できるため、エアバッグ 装置14を薄型化することできる。
【0046】 そして、この面状スイッチ48は、エアバッグ装置14の内側に設けられているた め、カバー体33の外部にホーンボタンを設けたホーンボタンタイプに比べて、ホ ーンの誤操作を低減し、操作感を向上することができる。
【0047】 なお、面状スイッチ48を覆う樹脂カバー51は、2枚の樹脂シートを接着あるい は溶着などして形成するほか、1枚の樹脂シートからファスナ54とともに一体的 に形成することもできる。
【0048】 また、上記の実施例では、樹脂製の保護部材を袋状の樹脂カバー51にて構成し たが、図7および図8に示すように、この保護部材は、ゴムあるいは合成樹脂な どの軟質の樹脂により、枠状をなす樹脂枠体71として形成することもできる。こ の樹脂枠体71は、支持腕部47が延設された部分を除いて面状スイッチ48の外周部 に嵌着する平面略C字状に形成されているとともに、上下側の接点部材42,43の 周縁部63に嵌合するように、内側に係止部71a を突設した断面略コの字状に形成 されている。
【0049】 さらに、図9に示すように、面状スイッチ48の上下側の接点部材42,43の周縁 部をそれぞれ相対向する方向に屈曲して係止片部74,75を形成するとともに、樹 脂枠体71の内側に略T字状をなす係止部71b を形成し、これらの係止片部74,75 間に係止部71a を係止することにより、面状スイッチ48に樹脂枠体71を強固に取 り付けることもできる。
【0050】 また、図10および図11に示すように、下側接点部材43,43の相対向する周 縁部46b ,46b を覆うようにして、それぞれゴムあるいは合成樹脂などの樹脂保 護部82,82を形成することにより保護部材を構成することもできる。そして、こ れらの樹脂保護部82,82は、例えば3本の連結部83により互いに連結された状態 で、インサート成形などにより、下側接点部材43,43と一体的に形成されている 。
【0051】 なお、この図10および図11に示す実施例では、エアバッグ26を覆うカバー 体33の上板部34は曲面状をなし、ティアライン38の一部は上下側から凹設されて 薄肉に形成されているとともに、この上板部34の下面側から前後に対をなすリブ 85,85が突設され、これらのリブ85,85により上側接点部材42,42を押動するよ うになっている。また、下側接点部材43,43の接点面部46,46の内側の周縁部46 b ,46b は、上側接点部材42,42よりも、内側に突出するように形成されている とともに、これらの接点面部46,46の支持腕部47,47近傍は、テーパ状に幅寸法 が小さくなるように形成されている。さらに、支持腕部47,47の下端部は、略T 字状をなして幅広に形成されている。また、ベースプレート24の取付片部24b は 、断面略L字状をなし、この取付片部24b は、リベット37により、ホーンスイッ チ41の支持腕部47と、カバー体33の取付壁部35とに共締めされている。
【0052】 そして、この実施例によれば、通常時においては、前後に対をなす面状スイッ チ48,48が互いに樹脂製の連結部83により連結されているため、折り畳んだエア バッグ26の反力により面状スイッチ48,48が上方に浮き上がることが防止され、 良好なホーンフィーリングを得られるとともに、ティアライン38の変形によるカ バー体33の外観の悪化を防止することができる。
【0053】 また、エアバッグ26が膨脹展開する際は、このエアバッグ26の膨脹の圧力によ り、各面状スイッチ48,48が上方に押し上げられ、各連結部83が切断されるとと もに、テイアライン38が破断されて前後一対の扉片部34a ,34b が形成され、さ らに、これらの扉片部34a ,34b が支持腕部47,47の屈曲部分を支点として前後 に展開し、エアバッグ26の突出口34c が形成される。このとき、下側接点部材43 ,43の周縁部46b ,46b は、樹脂保護部82,82で被覆されているため、下側接点 部材43,43とエアバッグ26との摺接を防ぐことができる。
【0054】 さらに、下側接点部材43,43の先端部は、上側接点部材42,42の先端部よりも 突設されており、エアバッグ26の展開時には、エアバッグ26が下側接点部材43, 43にのみ摺接する。そこで、下側接点部材43,43にのみ樹脂保護部82,82を形成 すれば良く、ホーンスイッチ41,41を安価に製造することができる。
【0055】 なお、上記の各実施例では、前後の面状スイッチ48,48の相対向する部分から 両側方にかけての周縁部46b ,46b をそれぞれ樹脂製の保護部材で覆ったが、エ アバッグ26の展開時に摺接する部分である相対向する内側の周縁部46b ,46b を それぞれ保護部材51,71,82で覆うことにより、エアバッグ26を保護して円滑に 展開させることができる。
【0056】 またなお、支持腕部47の強度および曲げ角度などにより、エアバッグ26が膨脹 した際の面状スイッチ48の開き角度が変化するため、この支持腕部47の板厚、幅 寸法および屈曲部分の曲率Rなどを適宜設定することにより、破断したカバー体 33の扉片部34a ,34b の開き角度を最適に調整することができる。
【0057】
本考案のステアリングホイールによれば、カバー体を押圧することにより、面 状スイッチを閉成して、ホーン装置を吹鳴させることができる。エアバッグが膨 脹展開する際には、面状スイッチとともにカバー体が展開し、エアバッグの突出 口を形成できる。少なくとも一方の接点部材の周縁部の一部が樹脂製の保護部材 により覆われているため、展開途中のエアバッグが金属板からなる接点部材に摺 接することを低減でき、エアバッグを円滑に展開できる。一旦展開したカバー体 は、カバー体自らの弾性復元力により復帰変形しようとするが、塑性変形した支 持腕部により支持された面状スイッチにより押さえられるため、形成されたエア バッグの突出口がカバー体により塞がれることが抑制され、エアバッグを円滑に 膨脹展開させることできる。面状スイッチをカバー体にインサート成形する必要 がなく、製造コストを低減することができる。
【図1】本考案のステアリングホイールの一実施例を示
す図2のI−I断面図である。
す図2のI−I断面図である。
【図2】同上ステアリングホイールの平面図である。
【図3】同上エアバッグ装置のカバー体が展開する過程
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図4】同上ホーンスイッチの一部の分解斜視図であ
る。
る。
【図5】同上ホーンスイッチの分解状態の斜視図であ
る。
る。
【図6】同上ホーンスイッチの断面図である。
【図7】本考案のホーンスイッチを構成する保護部材の
他の実施例を示す一部の斜視図である。
他の実施例を示す一部の斜視図である。
【図8】同上ホーンスイッチの一部の断面図である。
【図9】本考案のホーンスイッチの他の実施例を示す一
部の断面図である。
部の断面図である。
【図10】本考案のホーンスイッチのさらに他の実施例
を示す下側接点部材および保護部材の斜視図である。
を示す下側接点部材および保護部材の斜視図である。
【図11】同上ホーンスイッチを用いたステアリングホ
イールの一部の断面図である。
イールの一部の断面図である。
11 ステアリングホイール 12 ステアリングホイール本体 14 エアバッグ装置 26 エアバッグ 33 カバー体 41 ホーンスイッチ 42,43 接点部材 44 弾性体 47 支持腕部 48 面状スイッチ 51 保護部材としての樹脂カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山本 直樹 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 ステアリングホイール本体に、エアバッ
グ装置およびホーンスイッチを備え、 前記エアバッグ装置は、 通常時は折り畳まれて収納されたエアバッグと、 このエアバッグを覆うカバー体とを有し、 前記ホーンスイッチは、 前記エアバッグと前記カバー体との間に配置され、導電
性を有する金属板からなる一対の接点部材およびこれら
の接点部材間の一部に配置された絶縁性を有する弾性体
からなる面状スイッチと、 前記エアバッグ側に位置する前記接点部材から延設さ
れ、前記エアバッグ装置および前記ステアリングホイー
ル本体のいずれか一方に固定された塑性変形可能な支持
腕部と、 少なくとも一方の前記接点部材の周縁部の一部を覆う樹
脂製の保護部材とを有したことを特徴とするステアリン
グホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP041077U JPH0711476U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステアリングホイール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP041077U JPH0711476U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステアリングホイール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711476U true JPH0711476U (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=12598406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP041077U Pending JPH0711476U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステアリングホイール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711476U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49150661U (ja) * | 1973-04-27 | 1974-12-26 | ||
CN115092087A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-09-23 | 上海临港均胜汽车安全系统有限公司 | 一种气囊装置和方向盘 |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP041077U patent/JPH0711476U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49150661U (ja) * | 1973-04-27 | 1974-12-26 | ||
CN115092087A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-09-23 | 上海临港均胜汽车安全系统有限公司 | 一种气囊装置和方向盘 |
CN115092087B (zh) * | 2022-06-29 | 2024-01-09 | 上海临港均胜汽车安全系统有限公司 | 一种气囊装置和方向盘 |
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