JPH0751861Y2 - 作業部昇降装置における作業位置感知機構 - Google Patents

作業部昇降装置における作業位置感知機構

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JPH0751861Y2
JPH0751861Y2 JP4600090U JP4600090U JPH0751861Y2 JP H0751861 Y2 JPH0751861 Y2 JP H0751861Y2 JP 4600090 U JP4600090 U JP 4600090U JP 4600090 U JP4600090 U JP 4600090U JP H0751861 Y2 JPH0751861 Y2 JP H0751861Y2
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柳治 野崎
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、作業部昇降装置における作業位置感知機構
に関するものである。
〈従来の技術〉 従来、例えば乗用田植機のような水田作業機において
は、走行車体に対して植付部等の作業部を昇降自在に設
け、作業部の下側にはフロートが設けられている。
該フロートには、接触する水田面と作業部との距離を感
知して、作業部の昇降装置の動作を操作するセンサフロ
ートがある。
作業中の作業部は、センサフロートの上下動によって、
作業部を昇降させる単動シリンダが駆動し、常時適正位
置に維持される構造となっていた。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、走行車体の進行とともに水田面に接触して上下
動するセンサフロートが、大きな隆起を感知したとき
は、第2図に示すように、センサフロートの先端は上方
へ大きく乗り上げてしまい、センサフロートから過度の
上昇指令が伝達される。
従って、作業部はセンサフロートからの上昇指令に基づ
いて、隆起部の隆起高さ以上の高さへ上昇し、また下降
するといった動作が繰り返されてから、適正位置に安定
するため、作業部の上下昇降振動時に、いわゆる空中植
えや深植え等の植え付け不良が生ずるといった問題があ
った。
本考案の機構は、センサフロートの前側に、独自に田面
を感知する感知体を設けることによって、上記課題を解
決することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記のような課題を解決するための本考案は、走行車体
1に昇降自在に取り付けられた作業部8と、走行車体1
側と作業部8側との間に設けられた作業部8を昇降駆動
せしめる単動シリンダ12と、作業部8の下側に設けられ
作業部8の作業高さを検知するセンサフロート17を設
け、センサフロート17の上下動によって作業部8の作業
高さを適正位置に調節する作業部昇降装置において、前
記センサフロート17を後方支点回りに前方が上下動する
本体フロート24と、該本体フロート24の進行方向前方側
に支持されて被作業地表面上を滑走して上下動する感知
体25とで構成し、該感知体25を前記単動シリンダ12の制
御機構に連動連結して該感知体25の上下動により該作業
部8の作業高さを調節する構成となすと共に、前記本体
フロート24の標準滑走姿勢状態により上昇域において、
感知体25が上動する際感知体25が本体フロート24と一体
となって上動するよう感知体25を本体フロート24に対し
て一方向係合可能に構成したことを特徴としている。
〈作用〉 作業部8は走行車体1の走行とともに、対地作業を行い
つつ移動する。被作業地表面に接触しつつ移動するセン
サフロート17の上下動によって、単動シリンダ12が適宜
駆動して作業部8を昇降させるため、作業部8の作業状
態における対地高さは、適正位置に維持される。
作業部8の進行方向に隆起33がある場合、感知体25は該
隆起33に接触しつつ本体フロート24と一体となって上動
し、作業部8を上昇移動させるが、作業部8が過剰に上
昇する前に感知体25か被作業地表面にならって下動し、
作業部8の昇降を制御する制御装置の上昇作動ストロー
クを減殺する。
このため、作業部の過剰動作は緩和され、作業部は適正
高さに迅速に修正される。
〈実施例〉 以下本考案の一実施例について図面に基づき詳説する。
第3図は、乗用田植機の全体側面図である。走行車体1
は前輪2と後輪3によって支持されており、後輪3の上
方には運転席4が取付られている。運転席4の前方には
ハンドル5が支持されており、ハンドル5の前方にはエ
ンジンが搭載されている。
運転席4の後方に立設された支柱6には昇降リンク7が
設けられ、該昇降リンク7の後端には作業部8が揺動自
在に取付られている。
昇降リンク7は一対のロアリンク9とトップリンク10と
からなり、走行車体1のミッションケース11とドップリ
ンク10との間には、単動シリンダ12が介設されている。
単動シリンダ12の伸び作動によって作業部8が上昇し、
縮み作動によって作業部8が下降する。
作業部8は、昇降リンク7の後端にローリング軸13で揺
動自在に支持されており、伝動ケース14の後端には植付
杆15が配置され、更に伝動ケース14の上方には苗載台16
が斜設されている。
伝動ケース14の下側には複数のフロートが配置され、該
フロートを介して作業部8は水田面上を滑走する。
上記伝動ケース14の下側に設けられたフロートの内、作
業部8の中央部に配置されたセンサフロート17は、後部
において伝動ケース14との間に介設された後部リンク18
で上下揺動自在に支持されている。また、センサフロー
ト17の前方部には伸縮リンク19により伝動ケース14に支
持されている。
ローリング軸13の下側には、揺動体20が支持されてお
り、該揺動体20の先端には屈曲形成された揺動連結アー
ム21が支持されており、後端には植付深さ調節ロッド22
が接続されている。植付深さ調節ロッド22の後端は、後
部リンク18の上端に接続されている。
植付深さ調節ロッド22には操作レバー23が接続されてお
り、操作レバー23を上下に揺動操作することによって、
植付深さ調節ロッド22が移動し、揺動体20を上下揺動せ
しめ、揺動連結アーム21の支持位置を上下移動させると
ともに、センサフロート17の後部支持支点位置上下移動
させる機構となっている。
センサフロート17は、上記伸縮リンク19と後部リンク18
とによって伝動ケース14側に支持された本体フロート24
と、本体フロート24の先端の下側位置に上下揺動自在に
軸支されたソリ状の感知体25とから構成されている。感
知体25の軸支部26と前記揺動連結アーム21の下端部との
間は、リンク杆27で連結され、感知体25の揺動に連動し
て揺動連結アーム21が揺動する機構となっている。
揺動連結アーム21の上端には、連結杆28の一端が接続さ
れている。連結杆28の他端は第3図に示すように、走行
車体1の支柱6に支持された揺動連結体29に接続されて
おり、該揺動連結体29には操作連結杆30の一端が接続さ
れている。操作連結杆30の他端は、単動シリンダ12の制
御機構である制御バルブ31のチェンジレバー32に接続さ
れている。
制御バルブ31の動作範囲には、単動シリンダ12を伸ばす
上げ作動域、作業部8の自重によって縮む下降作動域、
作動油の給排をロックする中立作動域、及び微少なシリ
ンダからの排油による作業部8の緩速下降と給排油圧の
平行による中立安定状態を現出せしめるアンダーラップ
域とからなり、チェンジレバー32の上記作動対応範囲は
前方側から順に、上げ作動域,アンダーラップ域,中立
作動域,下降作動域となっている。
第4図に示すように、田面上の高さΔhの隆起33に対し
て、センサフロート17の先端が接触すると、感知体25は
本体フロート24と一体となって、隆起33の上へ乗り上
げ、リンク杆27が上方へ押し上げられる。リンク杆27に
よって揺動連結アーム21が揺動し、連結杆28,揺動連結
体29,操作連結杆30を介して、チェンジレバー32が前方
へ倒される。
ここで、チェンジレバー32は上げ作動域に達し、単動シ
リンダ12が伸びて作業部8が上昇する。
感知体25が隆起33上の平面位置まで達すると、第5図に
示すように、田面にならって感知体25のみが下方揺動
し、チェンジレバー32はアンダーラップ域方向へ戻る。
第5図の状態では、隆起33の上部平面位置から作業部8
までの高さhが低いため、揺動連結アーム21は未だ上昇
方向へ傾いた状態であり、作業部8の上昇にともなっ
て、適正位置に復帰する。作業部8の昇降動作は、感知
体25の下方揺動によって、センサフロート17の全体が隆
起33を通過する前に早期に適正高さで安定する。
第6図は揺動連結アーム21の揺動角度θ2,単動シリン
ダ12のシリンダ圧力及び作業部8の上下移動距離と経過
時間との関係を示すグラフであり、破線は感知体25を設
けない従来の感知機構による各値の変化を示すものであ
る。
第6図に示すように、センサフロート17全体が隆起33に
接触して上昇した後、単動シリンダ12内の圧力P,揺動連
結アーム21の揺動角度θ2は、作業部8上昇方向に変化
するのみで、直ちに中立状態に安定し、作業部8上下揺
動することなく、必要上昇距離Δhを上昇して安定す
る。
以上のように、センサフロート17が急激に上昇した時の
バルブ切換ストロークを減殺し、油圧ポンプからの単動
シリンダ12への作動油圧の上昇を急激にせず、アンダー
ラップ域での安定制御を早めることができるといった利
点がある。
センサフロート17の下降時には、感知体25を押さえるよ
うにして一体的に下降し、作業部8の自重降下を促進す
るとともに、田面への追従性を向上させることができ
る。従って、浅植えや空中植えとったトラブルを防止す
ることが可能となる。
さらに、耕盤の急激な凹凸で、作業部8と田面との距離
が変化した場合でも同様の利点がある。
第7図乃至第9図はセンサフロート17の形状を示す側面
図及び平面図である。
本体フロート24の先端部には感知体25が重なる穴部34が
形成されており、感知体25の略中央位置にはリンク杆27
をピン接合する取付部35が設けられている。感知体25は
上記穴部34より幅広に形成されており、上昇感知作動状
態では、感知体25と本体フロート24が重なって、一体と
して移動する構造となっている。
第9図は他の実施例で、センサフロート17を前後に2分
割し、前側のフロートを感知体36とし、後ろ側のフロー
トを本体フロート37として、回動自在に連結し、本体フ
ロート37側には感知体36の上方に及んでいる補助部材38
が固定されている。
感知体36は、上昇感知状態で補助部材38と接当し、本体
フロート37と一体となって上動する構造となっている。
〈考案の効果〉 以上の如く構成されるこの考案の機構によれば、被作業
地表面が急激に凹凸変化しても、作業部の過剰昇降動作
に先立って、感知体が逆動作方向に作動するため、作業
部の過剰昇降動作が緩和され、作業部は早期に適正位置
に修正されるといった効果がある。
従って、例えば乗用田植機などにおいては、作業部の過
剰昇降動作による、いわゆる空中植えや深植えといった
不良植付が減少し、苗の均一な適正植え付けが可能とな
るなど、圃場内における対地作業がより均一となるとい
った利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は作業部の側面部分拡大図、第2図は従来のセン
サフロートを作動状態を示す側面図、第3図は乗用田植
機の側面全体図、第4図はセンサフロートが隆起を感知
する直前の状態を示す作業部の部分側面図、第5図はセ
ンサフロートが隆起を感知した後の状態を示す作業部の
部分側面図、第6図は揺動連結アームの揺動角度,単動
シリンダのシリンダ圧力及び作業部の上下移動距離と経
過時間との関係を示すグラフ、第7図はセンサフロート
の側面図、第8図は同じく平面図、第9図はセンサフロ
ートの他の実施例を示す平面図である。 図面の符号は次ぎの各部を示す。 1:走行車体、8:作業部 12:単動シリンダ、17:センサフロート 24:本体フロート、25:感知体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行車体(1)に昇降自在に取り付けられ
    た作業部(8)と、走行車体(1)側と作業部(8)側
    との間に設けられ作業部(8)を昇降駆動せしめる単動
    シリンダ(12)と、作業部(8)の下側に設けられ作業
    部(8)の作業高さを検知するセンサフロート(17)を
    設け、センサフロート(17)の上下動によって作業部
    (8)の作業高さを適正位置に調節する作業部昇降装置
    において、前記センサフロート(17)を後方支点回りに
    前方が上下動する本体フロート(24)と、該本体フロー
    ト(24)の進行方向前方側に支持されて被作業地表面上
    を滑走して上下動する感知体(25)とで構成し、該感知
    体(25)を前記単動シリンダ(12)の制御機構に連動連
    結して該感知体(25)の上下動により該作業部(8)の
    作業高さを調節する構成となすと共に、前記本体フロー
    ト(24)の標準滑走姿勢状態より上昇域において、感知
    体(25)が上動する際感知体25が本体フロート(24)と
    一体となって上動するよう感知体(25)を本体フロート
    (24)に対して一方向係合可能に構成した作業部昇降装
    置における作業位置感知機構。
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