JPH0751435Y2 - 直立型表層浮魚礁 - Google Patents

直立型表層浮魚礁

Info

Publication number
JPH0751435Y2
JPH0751435Y2 JP1987016559U JP1655987U JPH0751435Y2 JP H0751435 Y2 JPH0751435 Y2 JP H0751435Y2 JP 1987016559 U JP1987016559 U JP 1987016559U JP 1655987 U JP1655987 U JP 1655987U JP H0751435 Y2 JPH0751435 Y2 JP H0751435Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reef
upright
fish
floating
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1987016559U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63124591U (ja
Inventor
明彦 藤井
嘉文 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP1987016559U priority Critical patent/JPH0751435Y2/ja
Publication of JPS63124591U publication Critical patent/JPS63124591U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0751435Y2 publication Critical patent/JPH0751435Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Revetment (AREA)
  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、蝟集効果に優れる上に、潮流や波などに対し
て耐久性のある直立型表層浮魚礁に関する。
(従来技術) 従来、直立型の浮力体としては、実公昭43−21300号公
報や実公昭44−5129号公報などで提案されているよう
に、標識用や信号送信用のブイが知られている。しか
し、かかる直立型の浮力体からなる表層浮魚礁は、未だ
例をみない。
(本考案が解決しようとする問題点) これらのブイは、水面上に安定性よく直立させるため
に、孔開き支筒の下端部に重りを取り付けたり、あるい
は支筒に注水弁を設けて内圧と外圧を調整して安定性を
自動的にはかる機構を有するものなどが提案されてい
る。しかし、かかるブイは、直立安定性を大きくするこ
とばかりに注目した技術であって、魚との関係について
は、全く配慮も示唆もされていない。
本考案は、優れた魚類蝟集性を発揮すると共に、耐久
性、直立浮遊安定性に優れた直立型表層浮魚礁を提供せ
んとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は上記目的を達成するために、次の構成を採用す
るものである。
すなわち、本考案の直立型表層浮魚礁は、水面に浮遊し
得る浮力体の水中部分に、該浮力体の揺動に対して制御
作用を有する水たまり機構と該機構の下部に設けられた
重りとを有する直立型表層浮魚礁であって、該水たまり
機構が円錐形または多角錐形の枠体で構成されており、
かつ、該浮力体が、頂上部に標識灯または標識信号発信
装置を備えており、かつ、該枠体に網状物が展張されて
いることを特徴とするものである。
本考案は、従来標識用や信号送信用として使用されてい
た直立浮力体(ブイ)の有する機能である水面での安定
浮遊性が、魚類の蝟集特性に著しい効果を有することを
究明して達成されたものである。すなわち、本考案は、
かかるブイの中でも、水中部分の構造が円錐形または多
角錐形であるものが、特に表層(水面)での直立安定浮
遊性に優れることと、釣りに使用されるウキの原理(重
りをつけること)とを組合せ、これを魚礁に利用したも
のであって、さらに、本考案のかかる着想は、波浪に対
して不穏な動きをせず自然な動きをする水面漂流物影に
は魚類が蝟集する性質があることを究明したことによ
り、達成されたものである。
本考案でいう直立型浮力体とは、浮力体が水面に浮遊す
る形で適用されるものであって、水中に垂直に立てた状
態に浮かせて使うものである。この型の浮力体は、通
常、標識用や信号送信用のブイとして用いられている。
かかる浮力体としては、金属または天然樹脂、合成樹
脂、複合材料などから選ばれた少なくとも1種の素材で
構成された中空構造体で、かつ、水に浮くに必要な空隙
率を有する構造体で、たとえば、被膜構造や発泡構造体
のものを使用することができる。
本考案の直立型表層浮魚礁は、浮力体の水面下に設けら
れた水たまり機構が、円錐形または多角錐形の枠体から
なり、該枠体に展張された網状物で、網内の水と外の水
とを隔離しているいものである。該魚礁は、その網内の
水の力を利用して、直立浮遊安定性を付与しているとこ
ろに特徴を有するものである。すなわち、網の内と外の
水は、一応連通しているものの、網の内の水と外の水と
では波浪や潮流の力の受ける大きさや伝達速度が極端に
相違し、かつ制限されるが、本考案は、まさにその大き
さや伝達速度のずれや制限を、直立浮遊安定性を達成す
るために利用したものである。
特に、本考案においては、水たまり機構の枠体を円錐形
または多角錐形としたことと重りとの相乗効果により、
すなわち、釣りのウキの原理を応用したことにより、水
面に浮遊する表層浮魚礁に最も要求される波浪や潮流に
よる横揺れを大幅に制御することに成功したものであ
る。すなわち、通常の中層浮魚礁(水面から5〜10m程
度の水深に設置する魚礁)の場合、水面の波浪や潮流に
よる横揺れ問題は無視することができるので、重りは付
けず係留する構造が採用される。しかし、かかる中層浮
魚礁で使用される、たとえば柱状枠構造体を表層浮魚礁
として水面で使用すると、横揺れが極めて顕著になる。
本考案は、かかる横揺れ現象が、表層浮魚礁の水面から
遠い水深の比較的深い部分の該構造物の断面積に比例し
て大きくなること、すなわち、上記断面積が横揺れを大
きくする作用と横揺れを復元させる力を小さくする作用
の両作用に働くことを究明して達成されたもので、さら
に、かかる構造の上に重りを付けることにより、表層
(水面)での横揺れを、柱状構造物に対して2/3以下、
場合によっては1/2以下に押えることに成功したもので
ある。かかる横揺れ制御効果の上に、本考案における魚
礁において、該枠体の内水は、外水に比して極めて穏や
かな状態を維持しており、魚類が安心して棲息するのに
適した環境に加えて、自然な揺動状態を維持する該魚礁
の陰影が形成されており、この環境が極めて優れた蝟集
効果を達成するものである。
本考案は、直立型の浮力体のもつ特有な機能に着目し、
これを魚礁に利用したところに特徴を有するものであ
る。
本考案を図面により更に詳しく説明する。
第1図は本考案に係る直立型表層浮魚礁の一例を示す。
第1図の本考案の直立型表層浮魚礁は、1が発泡体樹脂
からなる中空の浮力体であり、その下の水中には、円錐
形または多角錐形構造の枠体7に網状物6が展張された
水たまり機構2が設けられており、この機構の下部に重
り3が結合され、係留ロープ4によりアンカー5に固定
されたものである。この魚礁の浮力体1の中心部から支
柱(塔)が設けられ、その頂点に標識灯または標識信号
発信装置8が備えられている。かかる標識灯や標識信号
発信装置8を備えることによって、航行する船舶と該魚
礁とが衝突するという危険も回避することができ、極め
て安定性の高い魚礁を提供することができる。
本考案の直立型表層浮魚礁の特徴は、円錐形ま小たは多
角錐形構造の枠体7に網状物6が展張されて形成されて
いる水たまり機構2にあり、この部分で直立浮遊安定性
が維持されているのである。すなわち、水たまりとは、
要するに、水が動かない状態を表現したものであり、た
とえば中空浮力体1が揺れようとしても、水たまり機構
2の網中の水は、その動きを制御する方向に作用するた
めに、重りと同じ作用を発揮する。本考案の直立型表層
浮魚礁は、かかる構造上の効果と内在する水の効果とを
相乗的に融合し、水面はもとより水中部分での揺動安定
性を達成することにより、好適な魚類の蝟集、棲息環境
を提供し得たものである。
本考案の直立型表層浮魚礁の水たまり機構2を構成する
枠体7は、金属をはじめ、天然または合成の樹脂から構
成してもよく、これに有機繊維(ポリエステルやポリア
ミドなど)や無機繊維(ガラス繊維や炭素繊維など)な
どからなる複合体、たとえばFRP、CFRPなどで構成して
もよい。
かかる水たまり機構2の枠体7の形状は、魚礁という観
点から、その容量の大きい方が好ましいが、揺動制御性
ならびに安定性の上から、円錐形、多角錐形状のものを
使用する。かかる形状には、たとえば台形のような形状
のものも含まれる。
かかる水たばり機構2の枠体7に展張する網状物6とし
ては、通常の魚網を含む網状物、編織物、(不透明、好
ましくは暗色着色物)などを使用することができる。本
考案の直立型表層浮魚礁は、枠体を含めて全体に暗い色
たとえば暗緑色、暗褐色、黒色に着色したもので構成す
ることにより、陰影効果をさらに高くすることができ、
その結果、蝟集効果をさらに高めることができる。
かかる直立型表層浮魚礁は複数個連結して、魚礁群を形
成すると、その集魚効果を最大限に高めることができ
る。
第2図は、第1図の水たまり機構2において、網状物6
を展張しないで枠体7のみとした比較例を示すものであ
る。
(実施例) 本考案を、さらに実施例により説明する。
実施例1、比較例1 第1図の直立型表層浮魚礁を作製した(実施例1)。
すなわち、中空浮力体1として、厚さ5mmのガラス繊維
で補強した不飽和ポリエステル樹脂製円形中空体であっ
て、寸法は、直径1.5m、高さ0.8mで、かつ、中心に標識
塔用の貫通孔を有するものである。この円形中空浮力体
の下部には枠体7を取り付けるためのネジ孔を有する台
座が設けられている。該標識塔の頂上部には標識灯を取
り付けた。
次に、枠体7は、上述のGFRP製のパイプで構成した。こ
のパイプは、外径90mm、内径75mm、長さ2mのものを使用
し、図のように該パイプで三角錐の底面を構成する三角
枠体を形成し、この三角枠体の外側の各頂点から同一パ
イプで三角錐の形に取り付けた。重り3は、直径0.3m、
長さ0.7mの鉄製円柱鉄製円柱(約25g:浮力の約8%)
で、枠体側に枠体取り付け金具、反対側にロープ取り付
け部を有するものを使用した。
網状物6は、太さ2.7mmの黒原着ポリエステルモノフィ
ラメント製の一辺の目の大きさが5cmの網を使用した。
かくして第1図の直立型表層浮魚礁を得た。
次に、第2図に示すように、網状物6を取り付けないこ
とを除いては、上述の実施例1と同一構造体を作製した
(比較例1)。
これらの構造体を直立型表層浮魚礁として、約1.8Km離
して同時に海に設置し、約1ケ月後に潜水観察した。
その結果、実施例1のものには、網状物に海藻と貝類が
付着し、小魚が約100尾群れていた。その浮魚礁の下方
にはツムブリの大群が蝟集していた。
これに対し、比較例1のものには、小魚の影もなく、ま
た、下方にも魚影は全く見当らなかった。
比較例2 実施例1において、枠体7を構成するパイプを使用し
て、該三角錐と同じ最大断面積を有するが、形状を三角
柱状に枠組みし、端部を同一パイプで形成した三角枠体
で固定した。この水たまり部が三角柱状枠体で構成され
た該枠体の表面に実施例1で使用した網状物を被覆し
た。ただし、重りは取付けず、ロープによって該三角柱
状枠体の中心軸線の下部の一点で係留して直立型表層浮
魚礁を作製した。
波浪試験は、この表層浮魚礁の1/17の縮尺モデルと、実
施例1の表層浮魚礁の1/17の縮尺モデルとを2基並べ
て、波浪発生装置を有する水槽に漂流状態に浮かせて、
波浪時の揺動状態を観測した。試験波高は0.15mと0.5m
で実施した。その結果を、該魚礁構造体の傾斜角度の最
大値を測定して表1に示した。表1の実寸換算波高は、
試験波高にモデル縮尺比で除した数値であり、すなわち
17倍した値であり、実際の海での波高を示すものであ
る。
表1から明らかなように、実寸換算波高が、2.6mにおい
て実施例1は比較例2の最大傾斜角度は1/2であった。
すなわち、実施例1は比較例2に比して2倍の横揺れ制
御効果を示した。また、実寸換算波高が、8.5mにおいて
は、実施例1は比較例2に比して1.5倍の横揺れ制御効
果を示した。
この2基の直立型表層浮魚礁を実施例1と同じ海域で、
かつ波の多い場所に2Km間隔をおいて、同時に海面に浮
遊設置し、約1ケ月後に潜水観察した。その結果、実施
例1のものに比して、比較例2の方には、小魚が数尾観
察されたが、ツムブリの蝟集はみられなかった。
(本考案の効果) 本考案の直立型表層浮魚礁は、優れた魚類蝟集性を発揮
すると共に、耐久性、安全性ならびに直立浮遊安定性に
も優れている上に、長期間の漁獲量の安定化がはかれる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の直立型表層浮魚礁の一例示す。第2図
は水たまり機構として枠体のみで形成した直立型表層浮
魚礁の比較例を示す。 図中 1:中空浮力体 2:水たまり機構 3:重り 4:ロープ 5:アンカー 6:網状物 7:枠体 8:標識灯または標識信号発信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−68463(JP,U) 実公 昭43−21300(JP,Y1) 実公 昭43−25454(JP,Y1) 実公 昭44−5129(JP,Y1)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水面に浮遊し得る浮力体の水中部分に、該
    浮力体の揺動に対して制御作用を有する水たまり機構と
    該機構の下部に設けられた重りとを有する直立型表層浮
    魚礁であって、該水たまり機構が円錐形または多角錐形
    の枠体で構成されており、かつ、該浮力体が、頂上部に
    標識灯または標識信号発信装置を備えており、かつ、該
    枠体に網状物が展張されていることを特徴とする直立型
    表層浮魚礁。
JP1987016559U 1987-02-09 1987-02-09 直立型表層浮魚礁 Expired - Lifetime JPH0751435Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987016559U JPH0751435Y2 (ja) 1987-02-09 1987-02-09 直立型表層浮魚礁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987016559U JPH0751435Y2 (ja) 1987-02-09 1987-02-09 直立型表層浮魚礁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63124591U JPS63124591U (ja) 1988-08-15
JPH0751435Y2 true JPH0751435Y2 (ja) 1995-11-22

Family

ID=30808527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987016559U Expired - Lifetime JPH0751435Y2 (ja) 1987-02-09 1987-02-09 直立型表層浮魚礁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0751435Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101602174B1 (ko) * 2014-07-29 2016-03-10 목포해양대학교 산학협력단 위치 유지가 용이한 부표장치
KR101662477B1 (ko) * 2016-02-04 2016-10-04 문조영 탄소섬유와 태양광을 이용한 발광부표

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS445129Y1 (ja) * 1965-12-04 1969-02-25
JPS4321300Y1 (ja) * 1965-12-25 1968-09-07
JPS4325454Y1 (ja) * 1965-12-30 1968-10-25

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63124591U (ja) 1988-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1321514C (en) Spar buoy pen system
CN109496939A (zh) 深水漂浮式海洋牧场装置
JPH0751435Y2 (ja) 直立型表層浮魚礁
JPH0881936A (ja) 河川浄化用護岸化粧構造
KR102197225B1 (ko) 비비대가 장착된 꽁치 인공산란장
JP3114373U (ja) 人工浮魚礁
JPS5939892Y2 (ja) 浮魚礁
JPH0425962Y2 (ja)
JPS5942869Y2 (ja) 浮魚礁
JP2001197844A (ja) 魚 礁
KR200275040Y1 (ko) 인공 부어초
CN2304248Y (zh) 新型浮漂
JPH0347492Y2 (ja)
CN211932162U (zh) 一种浮漂漂尾
JPH08104290A (ja) 浮構造物および浮漁礁
JP2546088Y2 (ja) 浮構造体施設
JPH0313184Y2 (ja)
JPH0614675A (ja) 中層水深用魚礁
JPH08124A (ja) 人工魚礁
Landberg et al. Fishing effort in the aboriginal fisheries of the Santa Barbara region, California: an ethnohistorical appraisal
Allison et al. A method for studying pelagic fish communities in deep lakes using drifting gillnets
JPH0440459Y2 (ja)
JPH0410775Y2 (ja)
JPS6024133Y2 (ja) 浮魚礁
Smart Recent changes in fishing methods