JPH0751006A - 粥又は雑炊の製造方法 - Google Patents
粥又は雑炊の製造方法Info
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- JPH0751006A JPH0751006A JP5214788A JP21478893A JPH0751006A JP H0751006 A JPH0751006 A JP H0751006A JP 5214788 A JP5214788 A JP 5214788A JP 21478893 A JP21478893 A JP 21478893A JP H0751006 A JPH0751006 A JP H0751006A
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Abstract
し、次いで乾燥させた後に搗精して得られる加工精米
を、気密性のある容器包装内に水又は調味液と共に充填
密封し、加圧加熱処理を施すことを特徴とする粥又は雑
炊の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、家庭で土鍋等を用い
て炊いた場合と同様に、米の崩れがなくふっくらとした
米の形状と、粥又は雑炊として適度な歯応えを有し、し
かも糊状でなく適度な流動性を有していて、非常に喫食
しやすい粥又は雑炊を製造することができる。しかも、
本発明の方法により得られた粥又は雑炊は、常温で保存
可能な容器包装詰めのものであって、該容器を開封する
ことなく温めるだけで粥又は雑炊を喫食することができ
る。従って、本発明の方法により得られた粥又は雑炊
は、日常食としても、或いは体の具合の悪いときの食事
としても最適である。
Description
容器包装詰めの粥又は雑炊の製造方法に関する。特に本
発明は、保形性が優れ、適度な歯応えと流動性を有する
容器包装詰めの粥又は雑炊の製造方法に関するものであ
る。
後、水と共に水飯することを特徴とする粥の製造方法
(特開昭58−13355号公報)、包装体内に米を充
填し、然る後加水することなく密閉状態で加圧加熱処理
を行ない、冷却した後に該米を水または調味液と共に加
熱調理することを特徴とする粥及び雑炊の製造方法(特
公平5−32011号公報)等、生米をα化した後、水
と共に加圧加熱処理を施すことにより、加圧加熱処理中
の米粒表面部分の軟化、内部澱粉粒の急激な膨潤を緩和
し、米粒の割れ現象を生じ難くする粥及び雑炊の製造方
法は知られている。
生米をα化した後、水と共に加圧加熱処理を施す製造方
法は、米粒の割れ現象が若干改善されているものの、家
庭で土鍋などを用いて炊いたものと比較すると、依然と
して壊れた米粒が多く認められ、米粒が軟化し歯応えが
なく、糊状の食感になるという欠点を有していた。
家庭で炊いた粥又は雑炊と同様に、米粒の壊れがなくふ
っくらとした形状を有しており、適度な歯応えと糊状で
ない適度な流動性を有する、常温保存可能な容器包装詰
めの粥又は雑炊を製造する方法を提供することである。
なく、適度な歯応えと流動性を有する、常温保存可能な
容器包装詰めの粥又は雑炊を製造する方法について鋭意
研究を重ねた。その結果、洗米又は浸漬して吸水させた
籾米又は玄米を、蒸煮、乾燥後、搗精して得られる加工
精米が、湿熱加熱により胚乳部の主成分である澱粉の分
子間結合が部分的に強固になっており、また強固な被膜
組織である果皮に覆われた状態で胚乳部の澱粉粒が膨潤
することにより、胚乳内部の空隙が減少し、胚乳部が非
常に蜜な構造になることに着目し、該加工精米を水又は
調味液と共に気密性のある容器包装内に充填密封して加
圧加熱処理を施した場合、加圧加熱処理中の米粒表面部
分の軟化と内部澱粉粒の急激な膨潤を緩和することがで
き、米の壊れがなくふっくらとした米の形状を有し、適
度な歯応えと糊状でなく適度な流動性を有する粥又は雑
炊を得られるという事実を見いだした。本発明は、この
知見に基づいてなされたものである。
せた後、蒸煮処理を施し、次いで乾燥させた後に搗精し
て得られる加工精米を、気密性のある容器包装内に水又
は調味液と共に充填密封し、加圧加熱処理を施すことを
特徴とする粥又は雑炊の製造方法を提供するものであ
る。
ちらを用いても差支えないが、日本国内では通常、玄米
の状態で貯蔵・流通されているため、玄米の方が好まし
い。ここで籾米又は玄米の品種に関しては特に規定しな
いが、商品の外観、風味を考慮した場合、中粒種のうる
ち米を使用するのが好ましい。
玄米を吸水させる。吸水処理は、吸水率が5〜30%、
好ましくは15〜25%の範囲になるように行なう。吸
水させる方法は、洗米後、水きりしただけの、いわゆる
未浸漬の方法でも、洗米後、浸漬してから水きりする浸
漬法のいずれであってもよく、特に限定しない。なお、
浸漬法の場合、常温の水で浸漬するときには、浸漬時間
は2〜12時間が適当である。
を施す。蒸煮処理は100〜140℃の温度範囲で1〜
120分間、好ましくは100〜120℃の温度範囲で
20〜60分間行ない、蒸煮処理が終了した時点で、処
理米が指で潰れる程度に軟化している状態が好ましく、
α化度は55〜80%の範囲が適当である。蒸煮方法
は、オートクレーブなどにより加圧蒸煮する方法が、短
時間で蒸煮処理が終了し、効率的であるが、家庭用蒸し
器などで常圧蒸煮する方法でも差支えない。
直ちに乾燥し、水分を20%以下、好ましくは10〜1
7%程度にする。乾燥は15〜90℃の温度で通風乾燥
するのが適当であるが、水分20%以下にまで乾燥でき
る方法であれば、その手段に特に限定はない。
を搗精する。搗精は、搗精歩留90%程度まで行なう。
ここで、上記処理済籾米又は上記処理済玄米は、組織が
硬化しているため、摩擦式精米機では搗精し難く、研削
式搗精機を使用するのが適当である。以上の処理によ
り、加工精米を得る。
性のある容器包装内に水又は調味液と共に充填密封し、
加圧加熱処理を施す。上記のようにして得られた加工精
米は、澱粉の分子間結合及び組織が強固になっており、
該加工精米を水又は調味液と共に気密性のある容器包装
内に充填密封し、加圧加熱処理を施すことにより、米粒
の保形性に優れ、適度の歯応えと流動性を有する粥又は
雑炊が得られる。
又は調味液は特に規定しないが、水又は色の薄い調味液
を使用すれば粥となり、鰹だしのように色が濃い調味液
を使用すれば雑炊となる。また、該加工精米と水又は調
味液と共に、肉、魚介類、野菜等の具材を入れても差支
えない。なお、容器包装内に充填する水又は調味液の量
は、所望に応じて適宜決定すればよく、その使用量に応
じて全粥、七分粥、五分粥等となる。
いずれでも支障はないが、120℃で4分間以上、若し
くはこれと同等以上の殺菌効力を有する条件で行ない、
好ましくは温度が120〜130℃、圧力が1.5〜
2.0kg/cm2 で、10〜30分間の条件で行な
う。該処理を上記条件よりも緩やかな条件で行なった場
合、米粒に芯が残ったり、充分な殺菌効果が得ることが
できないといった問題が生じる。
のであればよく、特に制限はないが、通常はレトルト食
品用包装材として使用されているフィルム、例えばポリ
エチレンと、金属(アルミ箔など)や樹脂(ポリプロピ
レンやポリエステルなど)等とをラミネートしたフィル
ムなどが用いられる。以上の如くして、米粒の保形性に
優れ、適度の歯応えと流動性を有する粥又は雑炊が得ら
れる。
する。
浸漬した後、ザルに取り、15分間水きりする操作によ
り、吸水率20%の浸漬済みの玄米を得た。次に、該玄
米600gを110℃で40分間加圧蒸煮し、然る後、
80℃で30分間、50℃で30分間、20℃で30分
間の3段階に分けて、通風乾燥を行なった。更に、該玄
米を研削式搗精機で搗精歩留90〜92%まで搗精し、
α化度68.6%、水分13.1%の加工精米を得た。
以上の処理により得られた加工精米28g(乾燥米重量
として25g)と、水222gとを、アルミパウチ内に
充填密封後、121℃、2.0kg/cm2 で15分間
の加圧加熱処理を施し、粥を得た。上記方法により得ら
れた粥は、米の崩れがなくふっくらとした形状と適度な
歯応えを有し、喫食しやすい適度な流動性を有してい
た。
し、更に常温の水に6時間浸漬した後、ザルに取り、1
5分間水きりする操作により、吸水率25%の浸漬済み
の精白米を得た。次に、該精白米600gを110℃で
40分間加圧蒸煮し、然る後、常温に30分間放置し余
熱を除き、α化度73.5%、水分24.1%の蒸し米
を得た。以上の処理により得られた蒸し米31g(乾燥
米重量として25g)と、水219gとをアルミパウチ
内に充填密封後、121℃、2.0kg/cm2 で15
分間の加圧加熱処理を施し、粥(従来製品)を得た。
1)について、常温で2週間保管した後、12名のパネ
ルによるパネルテストを行なった。その結果を第1表に
示す。なお、パネルテストは、各サンプルを沸騰水中で
5分間加温した後に行なった。そして、各項目について
パネルが理想とする粥を10点とした10段階評価で行
ない、その平均値(小数点2位以下四捨五入)を示し
た。
1)と従来製品(比較例1)の米粒の形状を、それぞれ
第1図と第2図に示す。また、各サンプルの米粒の大き
さの測定結果を第2表に示す。なお、米粒の大きさは、
米粒20粒を各サンプルから無作為に抽出して測定し、
細かく割れている米粒も測定対象とした。
1)(第1図に示したもの)は、従来製品(比較例1)
(第2図に示したもの)と比較して、明らかに米粒の壊
れが少なく、ふっくらとした形状であることが認められ
た。さらに、第2表の結果より、本発明品(実施例1)
は、従来製品(比較例1)と比較して、米粒の大きさが
揃っていることが認められ、これらは本発明品が米粒の
保形性に優れており、細かく割れている米粒をほとんど
含まないことを示す結果である。
1)と従来製品(比較例1)の粘度測定結果を第3表に
示す。なお、第3表の測定値は、沸騰水中で5分間加温
した各サンプル200gをブラベンダー(BRABEN
DER)社製VISKOGRAPH PT−100によ
り測定し、得られた値である。(メジャリングヘッド;
350cmg、センサー;平型フィラー)
の粘度は、従来製品(比較例1)より明らかに低いこと
が認められ、これは本発明品が糊状でなく、適度な流動
性を有することを定量的に示す結果である。
む鰹だし230g、鶏肉15g、白菜20g及び、人参
10gをアルミパウチ内に充填密封後、123℃、2.
0kg/cm2 で25分間加圧加熱処理を施し、雑炊を
得た。
だしと鶏肉の風味を有し、しかも米の崩れがなくふっく
らとした形状と適度な歯応えを有しており、雑炊として
喫食し易い適度な流動性を有していた。
用いて炊いた場合と同様に、米の崩れがなくふっくらと
した米の形状と、粥又は雑炊として適度な歯応えを有し
ている粥又は雑炊を製造することができる。また、本発
明の方法によれば、糊状でなく適度な流動性を有してい
て、非常に喫食しやすい粥又は雑炊を製造することがで
きる。しかも、本発明の方法により得られた粥又は雑炊
は、常温で保存可能な容器包装詰めのものであって、該
容器を開封することなく温めるだけで粥又は雑炊を喫食
することができる。したがって、本発明の方法により得
られた粥又は雑炊は、日常食としても、或いは体の具合
の悪いときの食事としても最適である。
ける米粒の形状を示す説明図である。
ける米粒の形状を示す説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 籾米又は玄米を吸水させた後、蒸煮処理
を施し、次いで乾燥させた後に搗精して得られる加工精
米を、気密性のある容器包装内に水又は調味液と共に充
填密封し、加圧加熱処理を施すことを特徴とする粥又は
雑炊の製造方法。 - 【請求項2】 籾米又は玄米の吸水率が5〜30%であ
る請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 蒸煮処理条件が100〜140℃の温度
で1〜120分間である請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 加工精米の水分が20%以下である請求
項1記載の方法。 - 【請求項5】 加圧加熱処理条件が120℃の温度で4
分間以上である請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21478893A JP3236711B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 粥又は雑炊の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21478893A JP3236711B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 粥又は雑炊の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0751006A true JPH0751006A (ja) | 1995-02-28 |
JP3236711B2 JP3236711B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=16661547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21478893A Expired - Lifetime JP3236711B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 粥又は雑炊の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3236711B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101548601B1 (ko) | 2013-08-16 | 2015-09-01 | 한국식품연구원 | 재성형쌀을 이용한 즉석 식품의 제조방법 및 이에 따라 제조된 즉석 식품 |
-
1993
- 1993-08-09 JP JP21478893A patent/JP3236711B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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