JPH07506987A - 赤外誘導緩和放出による非侵襲的血液化学測定 - Google Patents

赤外誘導緩和放出による非侵襲的血液化学測定

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JPH07506987A JP5516060A JP51606093A JPH07506987A JP H07506987 A JPH07506987 A JP H07506987A JP 5516060 A JP5516060 A JP 5516060A JP 51606093 A JP51606093 A JP 51606093A JP H07506987 A JPH07506987 A JP H07506987A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 赤外誘導緩和放出による非侵襲的血液化学測定技術分野 本発明は医療器具の使用に関し、特に、血中ブドウ糖濃度レベルの測定など非侵 襲的血液化学測定の分野に関する。
参照符号について 図面において、参照符号の一番左の桁はその参照符号で表される要素が最初に出 てくる図面の図番に対応している。
従来技術 糖尿病すなわち体内でのインスリン産生不能やインスリンに対する応答不全など を主機とする疾病に罹患しているアメリカ人は推定で1400万人に上る。血中 ブドウ糖濃度レベル(血中ブドウ糖レベルや血糖レベルなどとも言われる)が高 くなると、心臓や血管、腎臓、眼、神経などに重篤な障害が起こる可能性がある 。治療せずにおくと糖尿病は思いもよらず短期間のうちに死につながることもあ る。糖尿病に罹患している人は、食事と運動、薬剤(例えばインスリンで、経口 投与や注射などによって摂取できる)のバランスをとり、血中ブドウ糖レベルを できるだけ正常値に近付けるようにしなければならない、糖尿病患者に連続的に インスリンを投与できるようにするためのインスリンポンプも開発されている。
糖尿病患者に対してインスリンをどのように投与するかに関わらず、血中ブドウ 糖レベルを連続的に監視し、ブドウ糖レベルが低くなったり高くなりすぎたりす ることで生じる問題を回避することは極めて重要である。従って、糖尿病患者は 自分の血中ブドウ糖レベルを頻繁に(1日に6回という頻度で)測定し、血中イ ンスリンレベルを適正値に維持しなければならない。
血中ブドウ糖濃度レベルを測定するために多種多様な技術が開発されている。
血中ブドウ糖レベルの変化は血液の屈折率や吸光スペクトルに影響する。後に詳 細に説明するが、例えば米国特許第4,704,029号では、このように血液 の屈折率が変化することで試験対象となる血液と接触している界面で反射する光 の一部分が変わっている。この技術は人間の血中ブドウ糖レベルを検出する非侵 襲的な方法にはあまり向いていない。後述するいくつかの参考文献では、思考の 血液中のブドウ糖濃度を測定するために吸光分光法を利用している。残念なこと に、血中ブドウ糖の赤外吸収ピーク波長での水の吸収レベルは高いため、これら の技術を用いてもこのような試験に必要な信号対雑音比よりも弱い出力信号しか 得られない。
赤外吸光分光法は、かなり以前から水溶液中の未知の有機物質や生物学的物質の 同定に使用されている。この技術は、全ての分子は電磁スペクトルの赤外領域に おける比共鳴吸光ピークを特徴とするそれぞれ固有の振動運動を多少なりとも呈 するという事実に基づいたものである。これらの特徴的な吸収ピークは、分子自 体の共鳴振動と回転振動によって生じるものである。後に詳細に説明する参考文 献の中には、吸光スペクトルを使用して血中ブドウ糖レベルの変化を監視してい るものもある。血中ブドウ糖レベルを測定するための蛍光技術にこの共鳴振動モ ードを利用することもできる。
Li(M Measuring ApparaL++s (光測定装置)という 発明の名称で1977年10Jl 25日にNathan S、 Brombe rgに付与された米国特許第4,055,768号では、血液標本をスライドガ ラス上で塗抹標本にし、この標本にパルス光を照射して亜鉛プロトポルフィリン からの蛍光放出を誘導することで血液中の亜鉛プロトポルフィリンレベルを検出 している。同期検出法を使用してこれらの亜鉛プロトポルフィリン分子から放出 されるパルス蛍光の強度を測定する。
Blood Glucose Mon1tor (血中ブドウ糖モニタ)という 発明の名称で八Ian Vanlleuvelenに付与された米国特許第4, 704,029号には、特にインスリンポンプの調節用のインブラントとして適 用可能な血中ブドウ糖モニタが開示されている。このブドウ糖モニタは、屈折計 の透明な表面との界面に隣接する血液の屈折率を測定する屈折計を利用して血液 のブドウ糖レベルを測定するものである。
このインブラント式のモニタ内では糖尿病思考の血液と接触する透明な界面で光 を検出している。入射角は全円反射の臨界角に近いので、血中ブドウ糖レベルが 変化することで血液の屈折率がわずかでも変化すれば表面で反射する光の一部分 は大きく変わる。糖尿病患者の血液中のアルブミン濃度の変化によって反射光の 量が同じように変化するのを防止するため、波長の異なる2本の光線をそれぞれ の臨界角に近い角度で界面に照射する。
この提案された技術は特異的なものではないという問題がある。血液の屈折率は 血液中の多数の化学物質に影響されるが、血中ブドウ糖レベルはそのうちの1つ でしかない。従って、この屈折率の変化が必ずしも血中ブドウ糖レベルの変化を 示すとは限らないのである。
血中ブドウ糖レベルを測定するための一般的な手順の中には、指をちょっと刺し て分析用の少量の血液標本を得るというものがある。痛みはあまりいいものでは ないが、それよりも糖尿病の人の指を何度も刺すとその人の指に炎症および/ま たは仮骨が生じたりする場合もある。残念なことに、インブラント式のモニタを 利用すれば頻繁に指を刺されることはなくなるが糖尿病患者はこのようなモニタ のインブラントに伴う不快感を味わうことになる上、これらのモニタも装置動作 が落ちるような形で生体によって破壊されてしまうことも多い、このため、糖尿 病患者はこのようなインブラントを複数連続して必要とする場合もある。したが って、糖尿病患者が自分の血中ブドウ糖レベルをチェックする毎に採血しなくて も彼らにより良い自己管理を行ってもらえるようにするための携帯式で非侵襲的 、安価かつ信頼性の高い血糖ブドウ糖センサが強く望まれているのである。
何年にもわたって、血中ブドウ糖を監視するための非侵襲的だと言われる多くの 方法が提案されてきた。例えば、以下の3つの米国特許では、人間の眼を通して 光線を照射し、その人の血中ブドウ糖濃度を監視している。1976年6月15 目に0cular Te5tin(Method and Apparatua  (眼試験装置)という発明の名称でQuandLに付与された米国特許第3, 963,0195+では、人間の眼の眼房水を通して偏光を照射し、その人の血 中ブドウ糖レベルを測定している0人間の眼を通しての遷移時に吸収される光の 一部分は血液中のブドウ糖レベルを示している。
1976年5月25[1にNon−1nvasivc Automatic G lucose 5cnaor 5ystc+n (非侵襲的自動ブドウ糖センサ システム)という発明の名称でWaync Front Marchに付Ij− された米国特許第3,958,560号では、強膜コンタクトレンズに取り付け られた赤外光源から、このコンタクトを装着した人の角膜と眼房水とを通して0 .975ミクロンの赤外光を同じレンズに取り付けた赤外検出器に1!(+射し ている。このような波長を使用するのは、この波長ならばブドウ糖のヒドロキシ ル基にかなり吸収されるからである。試験結果をその人の近くまたはその人自身 に取り付けた受信機に伝送し、その人の血中ブドウ糖レベルをほぼ連続して監視 する。
例えば、まばたきをする毎に試験を開始することができる。
1977年3 J429 rlにNon−1nvasivc Glucose  5ensor System (非侵襲的ブドウ糖センサシステム)という発明 の名称でWaync Front Marchに付与された米国特j第4,01 4,321号では、人間の眼を通して偏光を照射し、この偏光がその人の■Uを 通る時の回転量に基づいて血中ブドウ糖レベルを測定している。
血中ブドウ糖を7SIII定するために人間の眼をターゲットに使用するという ことには様々な問題がある。眼に対する物理的な障害を防止するために細心の注 意を払う必要がある。血液化学試験具を含む強膜コンタクトは装着する側にとっ ては不快なものとなる可能性もある7例えば上述の米国特許第3,963,01 9号の場合のように、眼内への物体の挿入が測定ルーチンの一部であるような場 合には、専門家によるケアが必要になる。このような血中ブドウ糖モニタは、自 分の血中ブドウ糖レベルを毎日測定しなければならないような糖尿病患者には適 していない。
以下の参考文献には、人聞に皮膚を通して光線を導入し、皮膚に隣接する血液と 相互に作用させることが記載されている。
1988年1月161コにBlood Sugar Measuring Ap paratus (血糖測定装置)という発明の名称で1jarina 5tr uckが出願したドイツ特許第3801158号(A1)は、どちらかというと 混乱しやすい出願で、単色レーザがら人間の指の皮膚を通して偏光県色レーザ光 線をIK!射する。これは明らかに血液中のブドウ糖分子を回転させるために行 っている。この糖分子の光誘導回転についてはいくつか説がある。適切な配位の 糖分子−で光が反射することで偏光が起こるという説もあり、血液中で励起され たブドウ糖分子から光子が放出されるという説もあり、この光はブドウ糖の特性 波長になるという説もある。この開示内容には矛盾があり、その発明の真の本質 を不肖に教示している訳ではない極めて混乱的なもののように思われる。
1990年2月20日にPersonal Glucoae Mon1tor  (個人用ブドウ糖モニタ)という発明の名称でDonald P、 1lutc hinsonに付与された米国特許第4,901゜728号では、偏光子に対し てそれぞれ+45″ と−45°に偏光させた2本の赤外光線を形成している。
従って、2本の光線から得られる出力信号は通常は同じ強度のものになる。しか しながら、これらの光線を人間の月朶などの人間の組織に通すと、偏光した光線 はブドウ糖によって同じ角度で回転する。従って、一方の出力の強度は弱まり、 他方の出力の強度は強くなる。任、姪の時に2本の光線のうちの一方の光のみを 検出器で受信することができるようにこれらのパルスをチョップする。
組織による(長波)赤外放射の大吸収および組織の厚さや色素沈着、温度、血液 量などの組織に関する他の可変パラメータを認識する際、この参考文献は2種類 の波長で赤外光を放出する放射源を2個使用することを推奨している。特に、こ の参考文献では、通常「近赤外」領域(すなわち、10,638〜7,692c m−1の範囲の波数)と呼ばれる波長0.94ミクロンおよび1.3ミクロンの 光線を使用している。 1IuLchinsonの提案した組織の血中ブドウ糖 を監視する際の複雑な光学技術は、比較的複雑である上に操作時に極めてデリケ ートで難しい調節を何度も行う必要がある。従って、今日強く要望されているよ うな信頼性が高く、安価で、堅固な血中ブドウ糖センサの実現には適していない 、議論するまでもなく、波長の異なるもう一対の同様の光線を使用すれば組織吸 収を補正することができる。1991年4f123flにPcrsonal G lucose Mon1Lor (個人用ブドウ糖モニタ)という発明の名称で Donald P、 1luLchinsonに付与された米国特許第5゜00 9.230号は、組織吸収の補正に関する詳細の説明が欠けている。
以下の参考文献では、吸光分光法を使用して様々な血中化学物質を検出している 。
Il、 Zcllcr、 at al著、Blood Glucose Mea surCmCnt by Infrared Spectr盾■メB 11Y(赤外吸光分光による血中ブドウ糖測定)第129〜134頁(1989 )では、血中ブドウ糖の正確な測定値が検出できる波長範囲を同定するために血 中ブドウ糖の吸光スペクトルおよびその他いくつかの血中成分を分析している。
本文中で「指紋領域」と呼ばれている1650〜800cm″Iを越える波数範 囲においてのみ、水のみからなる溶液の吸光スペクトルと水にブドウ糖を加えた 溶液の吸光スペクトルとの差を観察する。
波長9.02ミクロン(すなわち、波数1109 cm−I)の時に発生する大 吸収ピークは、環外C−0−C基の伸縮振動によって生じる。吸水は、近赤外( NIR)(すなわち、12,500−4,000cm”の範囲の波数)と中赤外 (MIR)波長領域(すなわち、4,000〜500cm−Iの範囲の波数)と における全ブドウ糖スペクトルを消し去ってしまうので、指紋領域以外では、こ れらの領域は血中ブドウ糖レベルを監視するのには適していない。指紋領域にお いて、この波長で強い吸収を呈するのはブドウ糖とヘモグロビンのみである。血 中ブドウ糖の51定に十分な感度が得られるのは、1040.1085.110 9.116oおよび1365cm”の5種類の波長を用いた時のみである。他の 血液成分の重畳吸収が起こらないのは1040cm”の帯域だけで、1109c +71−’で強い吸収を呈するのはブドウ糖とヘモグロビンだけである。従って 、血中ブドウ糖レベルを監視するには、1040および1109 cm−’の吸 収帯域を選択するのが最もよいと思われる。
IEEE Transaction On Biomedical Engin eerin(第17巻第5号(1990年5月) のMulLiplc Att enuated ToLil Reflection and Infrare d Absorptio氏@5pccL roscopy (多重減衰全反射および赤外吸光分光)収録、Yity、ha k Mcndclaon、員a1著Blood Glucose Measur ement (血中ブドウ糖測定)には、2.5〜10ミクロンの範囲でD−グ ルコースの20以上の吸光ピークのうち、これらのピークの全部がD−グルコー スに特有のものではないということが認められている。しかしながら、MB24 0 c m−’でのピークは顕著であり、D−グルコースのピラン環における炭 素−酸素−炭素結合によって生じるものである。また、赤外波長領域では水の固 有バックグラウンド吸収が高く、血液中のブドウ糖濃度は比較的低いため、CO ,レーザを使用することは重要である。というのは、このレーザを使用すれば上 述のような低濃度を検出するのに効果的な狭いピークの強力な光線を生成するこ とができるからである。多重減衰全反射(ATR)を使用し、標本に何回もレー ザ光線を通過させれば感度はさらに高くなる。残念なことに、このようなレーザ ATR技術を応用した機器は極めて高価である。
生物学的分子は極めて複雑な構造を有するため多数の似たような赤外吸収ピーク を持つ。これらのピークはオーバーラツプすることも多い0例えば、無水D−グ ルコース(ADG)の特性赤外スペクトルは、図1に示すように2.5〜10ミ クロンの波長領域で20を越える吸収ピークを有する。図1に示す吸収ピークが すべてこの分子に特有なものである訳ではないということに注意されたい、しか しながら、9.61ミクロン(1,040cm”)前後の顕著な吸収ピークは、 ピラン環のため多少はブドウ糖の炭素−酸素−炭素結合に特有なものとなってい る。
1991年7月20にNon−1nvasive Meaaurement o f Blood Glucose (血中ブドウ糖の非侵襲的測定)という発明 の名称でRobert D、 RosenLhalに付与された米国特許第5, 028,787号には、静脈血あるいは動脈血との「相互作用」または指先など の体の一部分を流れる血液を透過した後に近赤外エネルギを分析することによっ て血中ブドウ糖を非侵襲的に測定する近赤外定量分析装置および方法が開示され ている。長肢長の吸収が強いため、生体組織による赤外放射すなわち約1ミクロ ン未満の波長の近赤外放射のみを使用する。−組のフィルタを使用し、ブドウ糖 によって血液中の他の干渉物質よりも数倍大きく吸収される波長のみを標本を通 して通過させる。このようにすることで、その他の物質による干渉を実質的にな くすことができるという効果が得られる。 RoscnLhalは1978年か らこの分野で働いているが、未だに業務用の非侵襲的血中ブドウ糖モニタを作り だしていない。この方法は成功する見込みはないように思われる。
1989年11J]21+1にNon−Invasivc Near 1nrr arcd Measurement ofBlood Analyte Con ccnLraLion (血中分析物濃度の非侵襲的近赤外測定)という発明の 名称でKenneLh J、 5chla(erに付J−j、された極めて関連 のある米国特許第4,882.492号には、拡散反射および透過赤外吸光測定 の両方を利用してブドウ糖やその他の血中分析物の濃度を測定するための装置お よび関連の方法が開示されている。露出放射の波長はここでも2ミクロン未満に 制限されている。光源として強度の強い光源を利Jlル、血液標本中に有意な距 離だけ貫通するのに十分な光強度を得る。
干渉分析物のみを含有する細胞を光路内に置いて吸収帯域に干渉する実質的にす べての光を吸収することで、干渉スペクトル成分を実質的になくすことができる 。このようにすると、光の帯域すなわち血液中のスペクトル的に]−渉する物質 によって大きく吸収される帯域の外側を透過できるようになるという利点がある 。
従って、光の狭い帯域しか通さないRosenLhalの方法を使用した場合よ りも血液標本により多くの光を通すことができる。
Roaentha lの提案した方法に何年も残っていたものと同じ困酩さくす なわち、露光の波長範囲での水の吸収率が高いという問題)が5chlaにcr の教示内容にも適用できる。近赤外吸収や関連の技術を使用する非侵襲的血中ブ ドウ糖モニタの成功する開発における突破口の予後は、現在のところは極めて疑 わしい。
血中ブドウ糖測定に赤外吸光分光法を使用することは1981年にすでに提案さ れていた。この作業は、過去10年の間に研究科学者や医師らのホストによって 積極的に行われ、1989年にはZeller et al、、1990年には Mendelsonet atによる上述したような調査もなされた。このよう な特定の研究分野における鋭意研究に対する動機は、血中ブドウ糖濃度レベルを 監視するための簡便で安価な方法に対する必要性から生じたものである。血中ブ ドウ糖を連続的に測定するために近赤外領域および中赤外領域においてブドウ糖 吸収帯域を使用するということは、最初の数年や極めて有望なものに思われてい た。しかしながら、周知の赤外吸光分光法による血液中のブドウ糖の整理学的濃 度の測定は、赤外における水の固有バックグラウンド吸収が高い(図2)ために 大幅に妨害されている。
多数の提案や試みがなされているにもかかわらず、安価な非侵襲的血中ブドウ糖 センサの実現につながると思われるような、ものになる物理的測定技術はいまだ に開発されていない。多m減衰全反射(ATR)技術と組み合わせて赤外光源と して二酸化炭素(CO,)レーザを使用するというMcndelson et  al、によってなされた最も最近の提案によれば、標本への光学光線の黴通深度 を深くすることができるが、水による吸収が測定対象となる血液成分による吸収 をかなり越えるという基本的な問題は全く解決されていない。
図2は、近赤外領域および中赤外領域(すなわち、波長2〜10ミクロンの光) では水の吸収係数は10cm”を越え、約3ミクロンで10,000cm−’と いう高い値に達するということが示されている。100cm”の吸収係数では、 赤外放射の63%はたった0、1mmの水層によって吸収されてしまう0人体の 80%(重量)以上は水なので、血液を含む人体のある部分での血中ブドウ糖に よる赤外放射の吸収に依存している装置で受信する信号は弱すぎて処理すること のできないようなものである。赤外波長領域で動作する高出力のCO,レーザを 使用すればこのような高吸収媒質に十分に貫通できるだけの光学的な力を得るこ とができるが、このようなコヒーレントな光源だけでもかなりのコストがかかる ため、安価な非侵襲的血中ブドウ糖センサは非実用的なものとなっている。さら に、血液中の水による吸収率は血中ブドウ糖の吸収率を大幅に上回るため、血中 ブドウ糖によって生成された吸収信号部分は水の場合よりもかなり小さい、しか しながら、co、レーザは1040 cm−1で血液の吸収ピーク内に光学エネ ルギを集中させることかできるので、広帯域の光源を利用する場合よりは感度は 少なくとも良くはなる。しかしながら、効果的な血中ブドウ糖濃度検出器は、こ の範囲で血液に含まれる水よりも血中ブドウ糖の吸収率がかなり低いという上述 した制限を多少なりとも解決すべきである。
発明の開示 図示の好ましい実施態様によれば、血中ブドウ糖濃度レベルなど糖尿病患者の血 液化学を試験する非侵襲的方法用の方法およびこれに関連した装置が開示されて いる。本発明は血中ブドウ糖濃度レベルを測定する必要性から端を発したもので あるが、その他の血液成分の検出にも適用することができる。同様に、以下の特 定の実施例は血中ブドウ糖濃度検出について説明したものであるが、ここに開示 の設計規準はその他の標本にも直接適用することができる。特に、この方法は広 義に考えると選択した溶質の濃度の測定にも適用することができる。このような 光が溶媒および/その他の溶質によって大きく吸収される波数範囲内に全ての有 意な吸収ピークがあるような場合であっても、である。 (「大きく吸収される 」という言葉は、吸収係数が10cm”よりも大きいという意味である。)選択 した溶質の分子を1つ以上の励起状態に励起する光線に標本を曝露する。
この励起状態から、分子は誘導赤外緩和放出のプロセスによって光を放出する。
二の放出される光の一部を受信するよう配置された1つ以上の検出器は、選択さ れた溶質の濃度を示す出力信号を生成する。検出器の出力信号の強度は、以下の 5つの要因に影響される。(1)選択された溶質に露出光が到着するまでのこの 光線の部分的吸収;(ii)露出光についての選択された光の吸収強度;(ii l)検出対象となる波数での選択された溶質からの放出強度;(iv)検出器に 達する放出光の一部分、(V)放出光の波数の光用の検出器の感度である。
検出された溶質濃度の信号対雑音比が最高になるように露出光源、露出光の波長 、放出光の波長、溶液を通る露出光の光路長、溶液を通る放出光の光路長および 検出器を選択する。試験時、溶液を含有する格納容器の壁に隣接する溶液部分ト に露出光を結像させ、露出光の光路長を最低限に抑える。露出光の光子が選択さ れた溶質の分子を励起状態まで励起して十分なエネルギを持ち、そこから少なく とも1本の乱流路によって選択された溶質の濃度を量子化するのに有用な1つ以 上の波長で光を放出できるように露出光の波長範囲を選択する。この波長範囲は 、この露出光の光子が選択された溶質の分子を近接した準位まで励起するのに十 分なエネルギを持て、露出波長の範囲は選択された溶質の分子を励起準位まで励 起させるのに効果的なものとなり、そこから放出光の波長を所望のものとする乱 流があるようなものであると好ましい、このようにすることで、露出光の波長を 慎重に調節して選択した溶質の単一の吸収ピークを整合する必要は全くなくなる 。
選択された溶質から放出される光が格納容器に照射される場所に隣接してこの光 を収集するための1つ以上の検出器を配置し、曝露された標本分子から検出器に 放出された光の光路長を実質的に最低限に抑える0選択された溶質の濃度を測定 するために検出される放出光の波長は、この波長で安価な光検出器が利用できる ような波長であると好ましい、露出光線と検出器の形状をこのようにすることで 、露出光の組み合わせ光路長を放出溶質分子および検出器に戻る放出光にまで最 低限に抑える。このように組み合わせ光路長を実質的に最低限に抑えることで、 露出光および放出光の波長で溶媒およびその他の吸収溶質による光の吸収量を実 質的に最低限に抑えることができる。
溶液を通る光路長が小さく、露出光の光源に近い溶液の小さな領域から放出され る光による検出器に対する立体角が大きくなるように、露出光をこの領域に集束 する。このような光線の集中は、色消しレンズを用いることで達成できるが、よ り安価な実施態様とするためには、色消し収差が検出器からの出力の信号対雑音 比に影響しないように実質的に単色の光源を利用すると好ましい、適した光源と して、レーザダイオードおよび発光ダイオード(特に、安価な光源から高強度の 光を生成する超放射発光ダイオード)が挙げられる。高強度(約5ワツト/Cm ”)光源は、溶媒および/またはその他の溶質による光に吸収によって検出器か らの信号の振幅が小さくならないような十分な強度を生成するのに有用である。
この強度は、選択された溶質分子の励起の際に多光子プロセスをアシストできる ように少なくとも50ワッl−/ c m”であると好ましい。
入射光の波長は、この入射光が試験溶液の入った格納容器の壁を通過できるよう な範囲にあると好ましい、 +f+を液化学試験装置の好ましい実施態様では格 納容器はσ者の人体の一部であり、患者の指の1本であると好ましい、というの は、指ならば患者が自分で簡tgかつ正しく血液化学試験装置と接触させること ができるからである。従って、このような格納容器の壁はその人の指の上皮とい うことになる。この実施態様では、露出放射の波長は0.6ミクロンから1.5 ミクロンの範囲にある。この波長範囲ならば患者の上皮に大きく吸収されてしま うことはないからである。さらに、皮膚は人体の中でも最も乾燥した部分の1つ であるため、露出光および放出光が上皮を通る際にも吸収を無視することができ る。
水およびその池の血i&成分による大吸収のため、血液標本に極めて強度の高い 光線を曝露することには利点がある。従って、選択された成分の分子の有意な部 分が励起される。「極めて強度の高い光線」という用語は、少なくとも5ワット /cm”の強度の光線を意味する。この高強度のため、分子結合を比較的強く励 起することができ、その光線が溶液に入射する点に最も近い選択された成分の分 子は有意な量では分解しないという利点が得られる。また、この入射エネルギが より効率的に所望の励起に結びつくようにピークは他の血液成分の2つの吸収ピ ークとは一致しないと好ましい。
誘導緩和によって選択された溶質から放出される光は、選択された溶質の吸収ス ペクトルのピークと実質的に同様ではあるが若干波長の長いピークを呈する。
無水D−グルコース(rADGJ、 「血中ブドウ糖」、 「血糖」なととも呼 ばれる)a度測定の場合には、この範囲内に5つのブドウ糖吸収帯域があること が知られている。これらの帯域は、波数1040.1085.1109.116 0および1365 cm−”を中心とするものである。残念なことに、以下の血 液成分はこれらの帯域のうち以下の4つの帯域で吸収が有意になる。1085c m”でタンパク質、1109 cm−’でヘモグロビン、1160cm−’で尿 素、1365cm”であらゆるCH2基。他の赤外活性血液成分のどれとも同じ でない帯域は1040cm”の+F域のみである。従って、この特定の波数を検 出し、血液中の無水D−グルコース(ADG)分子(血糖としても知られる)a 度を測定する。
1040 cm−’吸収帯域は、血中ブドウ糖のピラン環のC−○−C結合によ る吸収に相当する。これは都合のよいことである。というのも、この結合は可視 波長放射やこれよりも短い波長のIF5射による光学的露出光下で特に長持ちす るためである。従って、ADG分子は、光による極めて強い励起下であってもな かなか細かい部分にはならない、この独特な特性は、そのピラン環分子構造のC −0−C結合が離れることなく光励起によって伸張し、締付けられ、捩じれると いう結合のlit力によって生じるものである。ADG分子を基底状態から励起 状態に励起するよう選択された波長の強い放射によってこの分子に衝撃を与える と、分子はこの放射を吸収することによって、こなごなになって分子断片になる のではなく励起状態までジャンプしやすい。この励起状態になった分子は次に弾 性プロセスや非弾性プロセスによって簡眼に基底エネルギ状態に戻る。このよう な耐性があるため、血中ブドウ糖濃度を測定するために利用される光の強度は通 常可能な強度よりも高く、よってこの特定の血液成分センサの感度を高めること ができる。
これらの励起された血中ブドウ糖分子は、他の分子や限られた構造の壁と衝突す るなどの非弾性的なプロセスによって基底状態に遷移することができる。このよ うな非弾性的なプロセスにおいて、励起エネルギはます熱エネルギに変わる。
これらの励起分子は、一般に誘導緩和放出として知られる弾性的なプロヤスによ って基底状態に遷移することもできる。この場合、励起分子は自分子の波数特性 の放射および自分子を励起する光の波長よりも若干長い波長の放射を放出する。
このわずかな波長のずれは、遷移時のエネルギの保持および運動抑制によって生 じるものである。
この入射光の帯域幅は、レーザ光の帯域幅のように極めて狭いものであると好ま しい。帯域幅が狭ければ、安価な光学的コンポーネントを使用して皮膚層のすぐ 内側で外皮に最も近い毛細管床の一番上の極めて狭い望域(直径約50ミクロン )に光を集束させることかできるためである。この光線を集束させるための位置 は血液が多く集まっており、上皮からあまり離れていない(約3ミクロン)とい う理由で選択したものである。このため、励起状態にあるブドウ糖分子の誘導緩 和放出によって生成された光は、焦点領域から外皮と接触して配置された検出器 までの極めて短い距離を横切るだけでよくなる。外皮のこの光が照射される部分 は指の前側(すなわち、爪とは反対側)であると好ましい。このようにすれば、 糖尿病患者にとって特に簡胆こ使用できる実施態様が得られるからである。糖尿 病患者は、外皮を通して外皮のその部分に最も近い毛細管床に光線を照射できる 場所まで自分の指を試験装置に挿入するだけでよい。
非侵襲的血液成分試験装置の好ましい実施態様において、人間の指を発光装置が 光線の焦点を指に合わせ、1つ以上の検出器によって思考の指から戻ってくる光 を検出で・きるような点で試験装置に接触させる。指を試験装置に強く押し付け ると指から血液が押し出され、露出光によって曝露される血中ブドウ糖の量は減 り、血糖ブドウ糖のa瓜は明らかに見掛」二減少してしまうので、測定結果は人 が自分の指を試験装置にどれだけ強く押し付けたかに影響される場合もある。試 験装置にさらに1つ以上のセンサを追加して1040cm”ちょうど以外で光強 度を測定し、圧力によるこのような変化を補償することができるようにすると共 に、人間の指によって検出装置の温度が変わった時に生じる黒体放射強度の変化 を補償する。従って、ヘモグロビン分子から放出された1 109 c m−’ O光線の強度が毛細管床における血液濃度の圧力による変化を血中ブドウ糖濃度 の算出につし\て補正できるだけの−(−分なものとなるようヘモグロビン分子 を励起できるように露出光の波長を選択する。このような毛細管床内の圧力によ る血液濃度の変化[こついて補償するために、上皮を効果的に通過できるだけで なく、ヘモグロビン分子の励起に有効である0、6〜1.1ミクロンの範囲から 露出光の波長範囲を選択する。
小者のヘモグロビンalXは異なり得るため、較正測定を行って既知の血中ブド ウ糖レベルについてその思考のヘモグロビン濃度がどの程度であるかめる必要が ある。これは本装置を使用して13者の血中ブドウ糖/ヘモグロビン濃度比を測 >jlすると同時に、周知の何らかの方法によってこの比率をめるために使用す る血AM標本を採血することによって達成される。
放出光にパルス出力を生成するために入射光をチョップする。このようにするこ とで、同期検出を使用して測定対象となる血液成分濃度に関する情報を有するパ ルス放出からのほぼ一定のバックグラウンドを除去することができる。
血液成分濃度検出器の実施態様には透明な板が含まれる。患者は血液成分濃度試 験時に人差し指のnii側など自分の外皮の一部分をこの板に押し付ける。光の 少なくとも一波長を含む1本以上の光線をこの板および思考の外皮を通して外皮 の二の光線が外皮を通して照射される点に最も近い毛細管床の部分に集束させる 。
バンクグラウンド黒体放射を大質的に一定に維持するため、この板と周囲のコン ポーネントを実質的に37℃(正常時体温)という一定温度に維持する。従って 。
患者が自分の指を板に接触させて押し付けてもこの温度は実質的に変化しなし1 ゜血液の池の成分(例えばヘモグロビンなど)および黒体放射の特徴である波長 成分を露出光に含み、板に対する指の圧力の変化は患者の指と接触することによ る板の温度」−昇などが原因で生じる測定値の変化を補正できるようにすると好 ましい。
本発明の上述した利点および他の利点は、図面を参照して好ましし\実施例【こ りいて述べた後述の詳細な説明からより一層明らかになろう、詳細な説明は本発 明を分かりやすく述べるためのものであり、これに限定されるものではなし八。
図面の簡単な説明 図1は、無水D−グルコースの赤外吸光スペクトルを示した図である。
図12は、水の吸光スペクトルを波長の関数として示した図である。
図3Aは、改良された血液成分濃度検出方法についてのフローチャートである。
図3Bは、毛細管床での小者血液濃度の圧力による変化と血中ブドウ糖濃度試験 装置からの黒体放射の温度による変化とを補償できるようにした、図3Aの方法 の別の実施例を示す図である。
図4は1人差し指の皮膚の外皮、真皮層、毛細管床と血管との間の関係を示す図 である。
図5は、ヘモグロビンと色素」−皮の透過スペクトルをスペクトル波長の関数と して示した図である。
図6Aおよび6Bは、それぞれ安価な非侵襲的血液成分濃度の好ましい実施例の 上面図と側断面図である。
図7は、図6Aおよび6Bに示す血液成分センサの信号処理コンポーネントを示 すブロック図である。
図8Aおよび8Bは、4個の光源を備えた図6Aおよび6Bに示すセンサの他の 実施例を示す図である。
図9Aおよび9Bは、中央の光源の周囲に離隔して配置された3個の検出器を備 えた図6Aおよび6Bに示す安価な非侵襲的血液成分センサの他の実施例を示す 図である。
図1OAおよびIOBは、複数の光ファイバによって光源光を伝達する形の図6 Aおよび6Bに示す安価な非侵襲的血液成分センサの他の実施例を示す図である 。
図11Aおよび1.1 Bは、単一の光ファイバによって光源光を伝達する形の 図6Aおよび6Bに示す安価な非侵襲的血液成分センサの他の実施例を示す図で ある。
図12Aおよび12Bは、Lll−の光ファイバが・IZらな光学板を貫通した 図11AおよびIIBに示す安価な非侵襲的血液成分センサの他の実施例を示す 図である。
発明を実施するための最良の形態 非侵襲的血中ブドウ糖濃度検出器の場合について本発明を説明するが、上述した ように、本発明は試験管内の標本やスライドガラス上に塗抹した標本など様々な 溶液やその他の環境における溶質濃度試験にも適用できる0図3Aに概略的に示 すように、血液標本の成分の濃度を測定するプロセスにおいて、0.6〜1゜5 ミクロンの波長範囲の光を人間または動物の外皮の一部に照射し、その人または 動物の血液が多い領域を通過させ、使用者の血液中の血中ブドウ糖分子(無水D −グルコース分子、ADG分子などとも呼ばれる)を励起する(ステップ31) 。
図4に示すように、人差し指の前側(すなわちその指の爪のある方とは反対側) の外皮41と真皮層44とを通してこの放射を外皮に最も近い毛細管床42の上 部分の点に集束し、血管内のADG分子を励起する。この領域は血液が多い領域 で多くの血管43が集まっており、外皮からあまり離れていない(約0.3mm )ため、この領域を露出用に選択する。どの指を使用しても良いが、仮管の最も 少ない指を使用して指への励起放射の貫通を向上させるようにすると好ましい。
光の露出には0.6〜1.5ミクロン(16,667〜6.667 cm−’の 範囲を選択する。この範囲であれば光は大きく減衰せずに外皮41(図4参照) を通過することができるためである。露光を0.6〜1.1ミクロンの範囲にし ておくと好ましい、この範囲であれば、図5からも分かるように減衰させずに光 を外皮を通過させることができる上、ヘモグロビン分子の励起にも効果的である ため、毛細管床42における血液量の圧力による変化をヘモグロビン分子によっ て吸収された量から判断して補償することができるためである。
この露出光は血中ブドウ糖およびヘモグロビン分子を励起状態まで励起するだけ でなく、励起状態になった分子からの光の放射もシミュレートする。入射光は組 織を約0.3mm通過するだけでよいので、毛細管床の血液に曝露される前に露 出光線が大幅に減衰してしまうことはない、同様に、放出光も検出器に入射する 前に組織を約0.3mm通過するだけでよいので大幅に減衰してしまうことはな い。このため、検出される信号は従来技術における検出信号よりもかなり大きい 。検出された光強度を利用して血中ブドウ糖の濃度を算出する(ステップ33) 。
この計算の例については後述する。
半導体LEDや半導体レーザダイオードなどの様々な光源から0.6〜1.5あ るいは0.6〜1.1ミクロンの光を生成することができる。約5ワツト/Cm 1程度の強度の光線でADG分子が励起する確率は極めて低い(一般に10−4 以1ζ)と思われるので、励起光源として作用させるために露出光源から適した 波長の適当な光出力を放出する。この露出光は、血中ブドウ糖分子を励起状態ま で励起させることと励起状態になった分子からの放出をシミュレートすることの 2つの役割を果たしているため、放出速度はこの光の強度の二乗に比例する。従 って、放出速度は励起放射の出力の二乗に比例する。従って、この光を毛細管床 42上の小さな領域りに集束させることには利点がある。この領域は直径約数十 ミクロン程度であると好ましいが、100ミクロンまでであればこれ以外の直径 であってもよい。焦点深度も毛細管床の厚さである100ミクロン程度にする。
半導体LEDおよび半導体レーザダイオードの出力は一般に100mWを越え、 適切な搬送光学を使用すればこの出力単信をここに開示の血中ブドウ糖測定技術 に適した以」二のものになる。超放射ダイオードは光線強度が特に大きく有利で ある。紫外線フランシュランプを光源として利用することもできる。
111色または実質的に単色の光は色消し収差を補正しない安価な光学コンポー ネントで極めて小さな領域にも集束できるため、光源を実質的に単色にすると有 利である。この光を毛細管床の外皮に最も近い部分の一番上に正確に集束させ、 所望のスボッI・サイズを得るためには−L述したように正確に集束させる必要 がある。
また、放出速度はこの光の強度の二乗に比例するため、光を集めて集束させると 誘導放出率は大幅に上がる。超放射モードで発光する発光ダイオード(LED) および半導体レーザダイオードは光源としての全ての規準を満たす。波長0.  67ミクロンのダイオードレーザは0. 1AFWHMの帯域で簡単に利用でき る。
コストを若干上げれば、帯域0.01のレーザダイオードも利用できる。このよ うな光源はさほど高価ではないため、安価な非侵襲的血中ブドウ糖モニタを製造 することができるという利点もある。
図6Aおよび6Bはそれぞれ第1の実施例による安価な非侵襲的血中ブドウ糖濃 度検出器の上面図および側断面図である。LEDやレーザダイオードなどの一対 の励起光源61および62は、波数1040cm−1の励起放射を空間的に小さ な焦点領域63に集束させる。この焦点領域は、励起放射およびその後の緩和放 出放射の両方に対して透過性の光学的に平らな板64から約0.3mmはど離れ ている。この平らな板の飼料の選択肢としてはZnSやZn5eなど様々なもの が卒げられる。この板は、板の吸光係数が一定波長について数パーセント未満で ある場合にはその光に対して「透過性」である。
血中ブドウ糖(無水D−グルコース、ADGとも呼ぶ)濃度試験時、利用者は自 分の指65の1111側(すなわちその人の爪と反対側)をこの板に押しく−1 けるため。
励起放射光線は毛細管床42の−Lに正確に集束される0毛細管床内の多数の小 さな血管43が患者の外皮に対して血液のある最も近い位置であり、試験時に指 はうまく板64に対して押し付けられるため、この焦点を選択する。ADG分子 およびヘモグロビン分子は励起放射によって励起され、基底状態に戻る時に、A DG分子の特徴である放射66を放出する。ADG分子によって他の緩和放射波 長を放出することもiif能であるが、こういった波長はADG分子によって一 様に放射されるわけではない。従ってこれをADG分子・の濃度の測定に簡単に 利用することはできない。
検出器アセンブリ67は、3個の赤外検出器68.69.610を有する。これ らの赤外検出器は、励起放射の小さな焦点領域63で検出器アセンブリ67によ って反対側に延びている図の各々の全領域の約1/3を占めている。検出器68 .69.610を各々別個の部分に収容し、相互のクロストークや光の漏れが生 じないようにしである。検出器68.69,610は、各々1040 cm−’ (9,61ミクロン)、1109cm−’ (9,02ミクロン)および263 2cm−+(3,80ミクロン)の放射のみを透過する固有の狭帯域通過干渉フ ィルタを備える。後に詳細に説明するように、このようなフィルタを選択するこ とによって生成対象となるADG分子の測定濃度を温度や患者の指による接触圧 力に影饗されないものにすることができる。
光源からの一組の電気導線612および検出器アセンブリがいずれも光学平板6 4の一方に対向する検出器アセンブリ67の一方の外側からくるように励起光源 61および62と検出器アセンブリ67とを円形のセンサハウジング611内に 配置する。処理電子回路614を備え全センサハウジング611を支持するプリ ント回路基板(P’CB) 613に導線612を適宜はんだ付けしておく、セ ンサハウジング内に埋設された発熱エレメント615およびサーミスタ616に よって約37℃(すなわち正常時の人体の体温)という温度T0にセンサハウジ ング611を温度調節しておく。温度調節回路も有するPCB613に発熱エレ メント615およびサーミスタ616の電気導線612も接続する。
検出器610に備えられた狭帯域通過干渉フィルタは、波数2362 cm−’ (波長3.8ミクロン)を中心とする狭い範囲の光を通す、この光はまず光学! +L板64および検出器アセンブリ67のこの板のすぐ横の部分でバックボディ 放射される。この検出器の出力から、血中ブドウ糖測定自体の時に光学平板に触 れている患者の人差し指などによって内部的あるいは外部的環境が変化すること で生じる温度変化に関する情報が得られる。検出器610からの瞬間測定信号と 摂氏での瞬間温度T(【)との開の関係は以下のようになる。
L (t)=I。X [(T (t)+273)/ (T0+273)] ’こ こで、1.(t)は検出器610の瞬間出力信号、■。はTooCでの出力、T  (t)℃は検出器アセンブリ67を囲んでいるキャビティの瞬間空間平均温度 である。
検出器69に備えられた狭41F域通過干渉フィルタは、波数1109cm−’ (波長9.02ミクロン)を中心とする狭い範囲の光を通ず。検出器69は、  (i)検出器アセンブリ67(光学平板64を含む)を囲んでいるキャビティか らのバックボディ放射;(ii)血管内のヘモグロビンからの緩和放射;(ii i)血管内のADG分子からの緩和放射の3つの別々の源からの放射を受信する 。後に詳細に説明するように、露出光によって露出される領域の血液の量と血管 内のヘモグロビンの量は、光学平板64に対してどれだけ強く指を押し付けるか によって変わるため、測定時に光学平板64の上にある人差し指の様々な接触圧 力による影響が検出器69の出力信号に及ばないようにする必要がある。光学平 板64に接触している人差し指の領域において血液は接触圧によって毛細管床4 2から押し出されるため、血液量はこの圧力の関数になる。
検出器68に備えられた狭帯域通過干渉フィルタは、波数1040cm”(波長 9661ミクロン)を中心とする狭い範囲の光を通す、検111器68は、 ( i)血管内のADG分子からの緩和放射;(ii)検出器アセンブリ67を囲ん でいるキャビティからの黒体放射の2つの別々の源からの放射を受信する。従っ て、検出器68の出力信号は試験時患者の血管内の血り1ブドウ糖の量に関する 情報を含む。
検出器68.69.610から受信した3つの信号を処理し、光学平板上の小者 の指の温度や接触圧などには影響されない血液中のADG分子の濃度を示す総l i力信号を生成する。この処理は以下のような基本代数として良く知られている ものである。1.(t)、J、(t)およびに、(t)を特定の血中ブドウ糖測 定ルーチン時における時間[の関数として検出器610.69.68の出力とす ると51、D)は光学平板64を含む検出器アセンブリ67を囲んでいるキャビ ティの瞬間温度T(【)の関数、J、 (t)は血管を励起光IFA61および 62からの光に露出した時の温度T(【)でのバックボディ放射とヘモグロビン からの緩和放射、血管中のADG分子からの緩和放射の総和、K、(t)は励起 光7IIA61および62によってADG分子の緩和放射を誘導した時の温度T  (t)での黒体放射とADG分子からの緩和放射の総和になる。
光学平板64に患者の指が全く触れていない時には、 (光学平板を含む)検出 器アセンブリ67を囲んでいるキャビティの温度はサーミスタ612および発熱 ニレメンl−611によって37℃という温度T、に調節されている。この温度 は実際の患者の指の温度に最も近い値になるのでこのような温度を選択する。こ の条件下での検出器610.69.68からの出力を工。、J、およびに0で示 す、これらの出力は、それぞれの検出器の狭帯域通過フィルタによって規定され る波長で受信したバンクボディ放射のみを示す。
患者の指が光学平板64に触れると、キャビティおよび板の温度はわずかに異な る温度T O)に変化し、検出器68.69.610からの出力は以下のように なる。
L (t) −1,X [T (t) /T0コ ’ (Ia)J−(t) = J、X [T (t) /T、] ’+G [H(t) コ +H(t) (I b)K、 (t) =に、X [T (t) /T、] ”+G [H(t)コ  (1c)ここで、 H(T)はヘモグロビン分7からの緩和放射によって生成 された出力電流の成分、G [H(T)]はADG分子の緩和放射によって生成 された出力電流の成分である。Io、Joおよびに0は、試験装置に患者の指が ない状態での測定値からめられる周知の定数である。3つのパラメータI−(t )、J、(t)およびに、(t)を測定することによって、3つの未知のイ++ lfH(t)、G [H(t)]およびT (i)を基本代数からの種明的な方 法によってp出することができる。
ADG分子からの緩和放射計はADG分子の数に左右され、さらには励起される 血液量に比例する。関数H([)はヘモグロビン分子によって得られる緩和放射 についてのみ測定したものであるので励起される血2&’Hの関数となる。従っ て、GをH(t)の関数として表すことができる。これをまず圧力P(【)で整 理する。
H(t)−Ω/P(n (1) ここで、Ωは較市実施時に決められる定数、P (t)は血中ブドウ糖測定Mi iおよび測定’I+lこ圧力センサ617によって別途測定される。
非侵襲的血中ブドウ糖濃度検出器を実際に使用する際、患者は予め選択された圧 力範囲内の圧力をかけて自分の指を平板64の上にのせる。患者の指によって加 わる圧力がこの範囲内にあれば、その圧力が所望の範囲内にあることを示す緑色 のライトが点灯する。この範囲については、H(t)が上述の式(1)によって 正確に表されるような範囲内で血液が照射されるように選択する。
この血中ブドウ糖濃度検出器の信号処理電子回路を図7に概略的に示す。モトロ ーラ社製の68HC11シングルチツプ型の16ビツトマイクロプロセツサなど の安価かつ低出力のプロセッサ71を使用して動作を制御すると共に全ての3i pを実施する。手動0N10FFスイツチ72からON信号を受信すると、マイ クロプロセンサ71は、発熱エレメント615およびサーミスタ612によって センサハウジング611の温度を調節する71.1皮調M1回路73を起動する 。センサハウジング611の温度がr・め選択された温度T、(約37℃)に達 すると、湯境準備ライト74がオンになり、マイクロプロセッサ71は周波数F ヘルツ(例えば60Hz)で励起光源61および62のパルス送りを開始する。
検出器68.69.610からの検出信号1.(t)、J、(t)およびに、( t)を前置増幅器75〜77およびA/D変換器78.79.710によってそ れぞれ増幅する。
測定工程のこの時点では平板64には指は全く押し付けられていないので、検出 器アセンブリ67(検出器68.69.610を含む)によって検出された放射 は、光学・11−板64を含むセンサハウジングキャビティからのバックボディ 放射だけである。
マイクロプロセッサ71が手動スイッチ711からの初期化信号を受信すると、 A/D変換器78.79.710の出力は格納され、それぞれ1.、J、、Ko の値で示される。初期化ルーチンが終了すると、測定準備ライト712が点滅し 、血中ブドウ糖濃度検出器が待機状態になったことを示す、その後患者は自分の 指を平板64に押し付ける。平板64に加わる圧力が予め定められた圧力範囲に あることを圧力センサ617によって検出すると、測定準備ライト712は点滅 モードから安定モードに変わり、実際の血中ブドウ糖測定が開始される。患者は 測定準備ライト712が安定状態になったのを確認したらライト712が再び点 滅するまで出来るだけ一定の圧力を加えるようにする。ADGi11度とヘモグ ロビン濃度との比は測定時の圧力の変化に大きく影響されることはないので、圧 力の変化は実質的に同じ乗算係数分だけADGとヘモグロビンの濃度測定値に影 響する。
この結果、液晶表示画面(LCD)713に血中ブドウ糖濃度が表示される。
準備ライト712が安定状態にある間、マイクロプロセンサ71は値1.(t) 、J、(t) 、K、(t)を獲得し、上述した3本の式(I a) (I b ) (I c)を解いて小者の血中ブドウ糖濃度を生成する。このデータ獲得お よび算出相の終了時、測定準備ライト712は1与び点滅しはじめ、他の血中ぐ るコース濃度測定を実行する準備が出来ているということを示す、必要であれば 、患者は単に自分の指を光学的平板から離し、数分待ってから測定手順を繰り返 すだけでもう一度測定を行うことができる。測定途中の任意の時点で、平板64 に加わる圧力が予め定められた範囲から外れると、準備ライト712はオフにな り、測定は無効になる。
安価な非侵襲的血中ブドウ糖濃度検出器の較正は、上述の式(1)におけるΩの 値をめることで達成できる。これは患者が本血中ブドウ糖濃度検出器を使用して 血液標本を測定し、同時に正確であるということが分かっているもう1つの血中 ブドウ糖濃度検出器によって血中ブドウ糖濃度対ヘモグロビン濃度の比をめる際 の血液標本を採決して行う。思考はこれらの2つの値の比を使用してLCD71 3の出力を乗算し、正確な濃度値を得る。モデルによっては、この補正係数をマ イクロプロセッサ71によって自動的に適用することができるように、上述した 比のユーザによるマイクロプロセッサ71への入力を可能にする入力機構を持た せてもよい。また、ユーザは機器によって算出された値を取り出し、較正測定の 結果に基づいてその値をスケーリングしてもよい。
図8Aおよび8Bは、図6に示す実施例の2つの励起光、1ilX61および6 2の代わりに4つの励起光ti、81〜84を備えるセンサハウジング611の 他の実施例を示す図である。4つ以上の励起光源を使用すると励起光エネルギ密 度が高まるため、ヘモグロビン分子とADG分子の両方からの緩和放出の信号レ ベルを高めることができる。これによって、検出器アセンブリ67によって受信 された放出光の信号対雑音比も大きくなる。
図9Aおよび9Bは、中央の光源の周囲に離隔して配置された3つの検出器を有 する、図6Aおよび6Bの安価な非侵襲的血中ブドウI!濃度検出器の他の実施 例を示す図である。単一の励起光源91をセンサハウジング611内で横方向中 心に配置する。比較的長い焦点距離1色気しダブレット、三枚構成レンズによっ て、光学平板64を越えたところで励起放射を小さな焦点領域63に集束する。
センサハウジング611の中心軸を中心に3つの検出器92〜94を対称に配置 し、患者の指65から誘導緩和放出を収集する。9.61ミクロン(1041c m−1)、9.02ミクロン(1109cm−’)および3.80ミクロン(2 632cm−1)の放射のみを通過させる狭帯域通過−1渉フイルタをそれぞれ 検出器92〜94の各々に取り付ける。
図1OAおよびIOBは、図6Aおよび6Bの安価な非侵襲的血中ブドウ糖検出 器の他の実施例を示す図である0図6Aおよび6Bの実施例の2つの励起光源6 1および62の代わりに、少なくとも2本の光ファイバ1001〜1004をセ ンサハウジング611の長手方向の軸を中心に対称に配置する。この特定の実施 例では、この上うな尤ファイバを4本使用している。光ファイバを介して励起光 をパイピングし、先に説明したものと同様に光平板64のすぐ向こうの小さな焦 点領域63に集束させる。励起放射のキャリアとして光ファイバを使用すること で、検出器68.69.610を含む検出器アセンブリ67を焦点領域63の極 めて近くに取り付けることができるようになる。従って、立体角を有意に大きく することができ、この角度内で検出器は焦点領域63からの光を受光する。これ に件って、濃度検出器の信号対雑音比も大きくなる。
図11AおよびIIBは、安価な非侵襲的血中ブドウ糖濃度検出器の他の実施例 を示す図である。この実施例と図9Aおよび9Bに示す実施例との唯一の違いは 、遠隔地から光を伝送する単一の光ファイバ1101の代わりに1it−の励起 光i91を使用したことのみである。
図12Aおよび12Bは、安価な非侵襲的血中ブドウ糖濃度検出器の他の実施例 を示す図である。図11AおよびBに示す実施例とは対象的に、光ファイバ12 01は光学平板64を貫通する。ここでは励起光は光学平板64を通らないので 、この板をシリコンなどのもう少し安価な別の材料で作ることもできる。シリコ ンは約1ミクロン未満の波長の放射をすべて遮断するが、中赤外から遠赤外まで の透過特性は良い、他の実施例では、可視光から中赤外、遠赤外まで全放射を透 過するZnSやZn5eなどの材料で平板64を作る。一般に、ZnSおよびZ n5e板はシリコン板よりもかなり高価なものとなる。
上述した詳細な説明は本発明を説明するためのものであり、さらに他の実施例も 当業者によって容易に理解できよう。本願の説明および他の実施例は当業者らに よって明らかであり、本発明の範囲に包含されるものと解されたい。
1ヌ11 10 4 1 0.4. 0.2 波 長 (ミクロン ) 図2 1ヌI3 A 1ヌ14 図7 補正外の写しく翻訳文)提出外(特許法第184条の8)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.血液標本内の選択された血液成分を測定するための非侵襲的血液化学測定装 置であって、 波長範囲0.6〜1.5ミクロンの光源であって、外皮によって吸収されること なく人間の外皮に光を通過させる光源と;前記光源からの光に応答して選択され た血液成分の分子から放出された光を検出するための手段と; 前記検出するための手段に応答し、前記選択された血液成分の濃度を算出するた めの手段と; を備える非侵襲的血液化学測定装置。
  2. 2.前記検出するための手段は、実質的に前記選択された血液成分の分子によっ てのみ放出される波長の光にのみ実質的に応答する検出器を備える請求項1記載 の装置。
  3. 3.前記検出するための手段は、S1,・・・,SNのN個の信号を出力(Nは 1より大きい)し、前記濃度を出力するための手段はこれらN個の信号に応答し て前記選択された血液成分の濃度を出力する請求項1記載の装置。
  4. 4.前記検出するための手段は、N種類の波長帯域からなる光のみを検出し、k =1,・・・,Nについて各Skはこれらの波長帯域のk番目にある光の強度に 比例する請求項3記載の装置。
  5. 5.前記検出するための手段はN個の検出器を備え、該検出器の各々はN種類の 波長帯域の1つに関連した固有の光のみを検出する請求項4記載の装置。
  6. 6.N=2で、S1は実質的に波数1040cm−1で実質的に血中ブドウ糖の 放出ピークを中心とする帯域内の光の強度に比例し、S2は実質的に波数110 9cm−1で実質的にヘモグロビンの放出ピークを中心とする帯域内の光の強度 に比例し、S2を使用して血中ブドウ糖の算出濃度を補正し、前記光源からの光 と交差する血液量の変化による影響を考慮に入れる請求項3記載の装置。
  7. 7.光源からの光は0.6〜1.1ミクロンの範囲内にあるため、実質的にヘモ グロビン分子を励起させるのに有効である請求項6記載の装置。
  8. 8.N=3で、S1は実質的に波数1040cm−1で実質的に血中ブドウ糖の 放出ピークを中心とする帯域内の光の強度に比例し、S2は実質的に波数110 9cm−1で実質的にヘモグロビンの放出ピークを中心とする帯域内の光の強度 に比例し、S2は実質的に本装置の周辺部分からの黒体放出のみを含有する帯域 内の光の強度に比例し、S2およびS2を使用して血中ブドウ糖の算出濃度を補 正し、前記光源からの光と交差する血液量の変化および格納容器の温度の変化に よる影響を考慮に入れる請求項3記載の装置。
  9. 9.光源からの光は0.6〜1.1ミクロンの範囲内にあるため、実質的にヘモ グロビン分子を励起させるのに有効である請求項8記載の装置。
  10. 10.前記光源は、レーザダイオード、フォトダイオード、超放射フォトダイオ ードおよびフラッシュランプからなる類から選択される請求項1記載の装置。
  11. 11.前記光源からの光は、前記格納容器の壁に隣接する領域で結像し、前記光 を検出するための手段は、少なくとも1つの光検出器によって受光される放出光 の光線がその放出点から少なくとも1つの検出器まで実質的に最低限の長さの光 路に沿って伝達されるように配置された少なくとも1つの光検出器を備え、溶液 による放出光の吸収量を前記少なくとも1つの検出器の部分の関数として実質的 に最低限に抑える請求項1記載の装置。
  12. 12.前記光源からの光は格納容器内の領域で結像し、光は該光が前記格納容器 の壁を通過する点でこの壁に対して実質的に垂直な光路に沿って前記光源からこ の領域まで伝達され、前記選択された成分以外の溶液の成分による該光の吸収量 を実質的に最低限に抑える請求項11記載の装置。
  13. 13.光の強度は、該光が結像する領域内で少なくとも約5ワット/cm2であ る請求項11記載の装置。
  14. 14.前記格納容器は動物の体であり、壁はこの動物の外皮である請求項11記 載の装置。
  15. 15.前記格納容器は人間の指であり、壁はこの人間の外皮である請求項11記 載の装置。
  16. 16.前記検出するための手段が受光した光を放出した領域の温度を測定するた めの温度センサと; 前記検出するための手段に黒体放射を放出する前記装置の領域の実質的に一定で ある選択された温度Tを維持するための手段と;を備える請求項11記載の装置 。
  17. 17.Tは37℃に等しい請求項16記載の装置。
  18. 18.放出光に対して透過性であって、血液標本から放出された光が前記検出す るための手段に達する前に該板を通適するよう配置された平板を備え、該板は上 面を有し、患者は本装置を使用した血液試験時に患者の外皮の一部を該上面に押 し当てる請求項1記載の装置。
  19. 19.該平板を貫通し、前記光源からの光を前記血液標本まで伝送する光ファイ バを備え、 前記検出するための手段は該ファイバと該板とに隣接している請求項18記載の 装置。
  20. 20.前記平板を貫通せず、前記光源からの光を透過し、患者が自分の外皮を押 し付ける点において前記平板の一部を介して該光を照射する光ファイバを備え、 前記検出するための手段は該ファイバと該板とに隣接している請求項18記載の 装置。
  21. 21.前記平板はZnSおよびZnSeからなる数から選択される請求項18記 載の装置。
  22. 22.前記平板に接触し、該板に対する前記患者の外皮の圧力を測定する圧力セ ンサを備え、 前記算出するための手段は、該圧力センサによって測定された圧力に応答し、前 記選択された血液成分の算出濃度を補正して該算出濃度に対する圧力の影響を考 慮に入れる請求項18記載の装置。
  23. 23.前記露出光は試験対象となる物質の毛細管床上に照射される請求項11記 載の装置。
  24. 24.前記露出光は毛細管床上に集束する請求項23記載の装置。
  25. 25.溶質が溶解した溶媒を含む試験対象溶液内の選択された該溶質の濃度を測 定するための装置であって、 該濃度の測定時に前記溶液を格納できる形状を有する壁を有する格納容器と;前 記選択された溶質から該選択された溶質の特徴である波長の光の放出を誘導でき る波長の露出光の光源と; 前記壁を通して前記格納容器内かつ前記容器の壁に隣接した領域に該光を結像す るための手段と; 該露出光が結像される該領域内で前記選択された溶質から放出された光を検出す るための手段と; 前記検出するための手段に応答し、前記選択された溶質の濃度を出力する手段と ; を備える装置。
  26. 26.前記検出するための手段は、前記検出するための手段に対する該放出光の 該溶液による吸収を実質的に最低限に抑える請求項25記載の装置。
  27. 27.前記露出光の光源は、該溶液の成分あるいは前記露出光の前記選択された 溶質による吸収を実質的に最低限に抑えられるように配置されている請求項25 記載の装置。
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