JP2007083028A - 非侵襲性検査装置 - Google Patents

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省一 金山
Yuko Kono
河野 祐子
Masaru Chinen
勝 知念
Motoharu Ono
元治 大野
Omar S Khalil
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Abstract

【課題】本発明の目的は、被検体の被測定部位や測定条件が測定毎に変動したり被検体組織の差異等のために被測定部位の位置に依存して測定結果が異なるといった問題、あるいは被検体の組織性状に関連した所望の光信号を検出する際に前記被検体の組織性状の定量分析や定性分析を行う際の阻害要因となる光の成分が混入するといった問題を解決することにある。
【解決手段】本発明は、光学部9から少なくとも一つ以上の波長の単色光又はそれに近い所望の光を被検体に照射し、被検体内を拡散、透過及び/又は反射した光を光学部9により検出して被検体の組織性状に関する情報を非侵襲的に得る非侵襲性検査装置において、被検体の被照射部位及び/又は被測定部位の変更が可能なように光学部9を移動するために設けられた移動機構5を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、健康管理や、疾病の診断や治療、或いは美容のために、血液や生体組織細胞中あるいは生体組織細胞外の体液中の物質濃度、或いは生体組織の光物性情報を非侵襲で光学的に測定する計測機器に係り、特に可視光、近赤外光、もしくは中間赤外光などを用いて、グルコース、コレステロール、中性脂肪、アルブミン等の蛋白成分、ヘモグロビン、及びクレアチニンなどの血中成分濃度、酸素や二酸化炭素などの生体内ガス濃度、及びアルコールや薬物などの濃度を非侵襲的に測定する非侵襲性検査装置、あるいは癌、炎症、皮膚保湿能、動脈硬化等に代表される生体組織の変性に関する情報を非侵襲的に測定する非侵襲性検査装置に係り、特に身体の一部の表面とインタフェースで接続する固定光窓、並びに照明及び検出手段を有する人体中の構造及び分析物の非侵襲性検査装置に関する。
被検体内に存在する物質の成分や濃度を測定するための代表的な従来装置としては、血液中もしくは体液中のグルコース濃度(血糖値)を測定する血糖計がある。現在広く用いられている血糖計は、被検体の指や腕などの部位の一部に針を刺して採取した少量の血液サンプルを利用するもので、この採取した血液中のグルコースを化学反応させてその濃度を測定する。最も一般的なグルコース濃度の計測法としては、酵素電極を用いた方法がある。グルコース検知に使用される酵素としては、例えばグルコースオキシダーゼ(GOD) がある。この酵素を高分子膜などに固定化しておき、被検体物質中のグルコースがそのGOD固定化膜に接触することによって酸素が消費され、この酸素の変化を捕らえることでグルコース濃度を測定することができる。このような採血式の血糖計は携帯可能な大きさであり、糖尿病患者の血糖値の管理に利用されている。
しかしながら、上記方法では採血のために指や腕などの一部に針を刺す必要があり被検者の皮膚を損傷するとともに苦痛を伴う。そのために、糖尿病患者の血糖値を厳密に管理するためには一日に5、6回以上の測定が望ましいにもかかわらず、現状では一日に2、3回程度の測定回数に留まっている。被検者の皮膚損傷や苦痛を軽減する目的で、微小な針やレーザを用いて痛みを伴わない程度の微小な穴を皮膚表面に開け微量の細胞間質液を採取して測定する方法や、皮膚表面に電圧や超音波を印加して皮膚の浸出透過性を良くし細胞間質液等の浸出液を抽出して測定する方法等が研究されているが、実用に供するには至っていない。
一方、グルコース等の被検体内に存在する物質の成分や濃度を採血や細胞間質液の抽出を必要せずに非侵襲で測定する方法としては、特公平3−47099号公報あるいは特公平5−58735号公報に示されているような電磁波を利用した方法がある。ここで、波長帯域が380〜770nm程度の電磁波を可視光、770〜1500nm程度の電磁波を近赤外光、1500〜3000nm程度の電磁を中赤外光、及び3000〜25000nm程度の電磁を遠赤外光とする。前記特公平3−47099号公報あるいは特公平5−58735号公報には、被検体の皮膚表面などに異なる複数の波長の近赤外光を照射し、それらの検出信号を基準信号と測定信号とに分け、これらの値を演算処理することにより被検体内に存在する物質の成分や濃度を測定する方法が開示されている。
上記方法において近赤外光の光源としては、タングステン・ハロゲンランプ等の白色光源から発せられる光を干渉フィルタ等の分光手段で所定の波長に分光する方法や単色光もしくはそれに近い半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)が用いられる。また、被検体を透過、拡散した近赤外光の検出器としては、フォトダイオード(PD)などの受光素子が用いられる。
上記のような近赤外光、更には可視光を用いた生体物質の非侵襲分光分析は近年注目されている方法であり、中遠赤外光を用いた分光分析と比較して生体の構成要素として大部分を占める水の吸収が小さいために、水溶液系の分析が可能であることや、生体を透過する能力が高いという長所を有する。反面、分子振動に帰属する信号が中赤外光領域と比較すると100分の1程度と小さく、信号の帰属が特定しにくいという短所を有する。更に、近赤外光を用いた測定においても、水の第一倍音付近の領域(1250〜1800nm)の近赤外光は比較的分子振動に帰属するスペクトル信号が大きい反面、光の透過性が悪く、水の第二倍音付近の領域(800〜1300nm)の近赤外光は分子振動に帰属するスペクトル信号が小さい反面、光の透過性が良いという特性をもつ。
すなわち、近赤外領域において目的とする生体物質の信号を検知する場合、目的とする生体物質の濃度変化に対応する信号が非常に小さく、またその信号の帰属が明瞭でない場合が多いという問題を抱えている。このような問題を解決するための方法としては、特開平10−216112号公報や特開平10−325794号公報などに記載されている統計解析手法あるいは多変量解析手法を用いる方法がある。これらの解析方法は微小な信号変化を捕らえ正確な物質の定量化をおこなうのに優れた方法であるが、目的とする生体物質情報の指標となる信号の信号対雑音比(SN比)を改善するものではない。
SN比を改善する方法としては、基準信号と目的とする物質情報に関係する信号との差、あるいはそれらの比を求めることにより目的とする生体物質の濃度変化(変動)を明確にする方法や、複数回計測した信号を平均化することにより雑音成分を小さくする方法が用いられている。
また被検体に光を照射して被検体組織を透過、拡散した光を検出する場合には、被検体の組織性状の指標となる情報を有する光信号以外に、被検体組織表面や測定器の光の入出力部において散乱あるいは反射した前記組織性状の指標となる情報とは無関係な光が重畳して測定され、雑音が大きくなる場合がある。
このような問題を解決するための測定法として、特公平6−103257号公報、米国特許第5551422号公報、米国特許第5770454号公報、国際出願第WO99/59464号公報などに記載されているような、照射点と受光点の距離を変えることによって実質的に光拡散光路長が異なる複数の測定データから物質の吸光度を算出する空間分解拡散反射法がある。
例えば、国際出願第WO99/59464号公報には、複数の光ファイバを被検体の測定部位表面に直接接触させ、光の照射と複数の異なる部位で被検体組織を透過、拡散した光を検出する前記空間分解拡散反射法の計測方法が開示されている。この方法は、光ファイバを被検体の測定部位表面に直接接触させており、また照射位置と光検出位置が空間的に異なるため、前記被検体組織表面や測定器の光の入出力部において散乱あるいは反射することによって発生する雑音信号の検出を抑制することができる。しかしながら、本方法は光学系を直接被検体に接触させるため、測定部位を可変し難く、当該移動機構は非常に複雑な構造になるという問題がある。
また、米国特許第5893364号公報に記載されているように複数の光源と検出器をアレイ状に構成し光学ファイバプレートを介して照射及び受光を行う方法も開示されている。しかし本法は複数の光源と検出器が必要であり高価となる。
生体組織の光学的特性は個体差間や部位によって異なる。このような光学的特性の差異は、測定精度に大きな影響を与える。このような個体差間や部位によって異なる光学的特性の影響を抑制し、測定精度の向上を図ることを目的とした方法としては、特開平10−325794号公報、特開平11−506207号公報、米国特許第5747806号公報等に記載されているような、複数の波長の光を照射して、その際に被検体を拡散、透過、若しくは反射した光信号を収集して、それらの情報から相互相関などの処理を行うことにより、被検体の組織性状を反映した所望の情報を精度良く抽出する方法がある。また、部位の違いによる光学的特性の差異の影響を抑制する方法としては、電荷結合素子などの撮像素子を用いて光を照射する部分を含む被検体の一部を撮影して画像情報化し、この画像情報から光を照射する位置が測定の度毎に同一になるように調整する方法が、特開平11−128176号公報に開示されている。
また、計測部位の温度に依存して測定結果が変動することが明らかにされており、この問題を解決する方法としては、特開平11−123195号公報や国際出願第WO99/59464号公報に記載されているような計測部位の温度を制御する方法、あるいは特開平11−123195号公報に記載されているような計測部位の温度を計測して補正を行う方法などが開示されている。
また、効率よく被検体内へ光を侵入させると共に、被検体内を拡散、透過、若しくは反射して被検体外に到達した光の検出能を高めるために、光の入出力部及びその近傍を血圧計などに利用されているマンシェット(圧迫帯)を用いて、被検体と測定装置との接触性を良くする方法もある。
グルコース濃度(血糖値)以外の被検体内に存在する物質の成分や濃度の非侵襲的測定に関しては、例えば抹消血管内のヘモグロビン濃度の測定装置や酸素飽和度を測定する装置などが実用化されている。また、グルコースと同様に生活習慣病に関わる重要な生体内物質であるコレステロールや中性脂肪をはじめとした各種の生体情報を非侵襲的かつ定量的に計測する装置の開発が望まれている。
また、局在反射率測定の使用は、技術的に公知であり、かつ組織及び濁り媒質の吸収係数、μ、及び散乱係数、μ’、の定量に利用される。局在反射率測定において、光が一つの照明部位に導入され、かつ照明部位からの種々の距離の複数の光収集部位で収集される。照明部位及び各検出部位間の距離は、光源−検出器距離と呼ばれる。幾つかの光源−検出器距離での光強度は、吸収係数、μ、散乱係数、μ’、及び他の派生パラメータのような組織の光学パラメータを計算するために使用される(非特許文献1を参照せよ)。これらパラメータの値は、ヘモグロビン及びグルコースのような組織中の分析物の濃度を定量するため、及び腫瘍のような組織内部の不均質構造を撮像するに使用される。
分析物の非侵襲性定量のための局在反射率測定の使用は、グルコース濃度を定量するために、子ウシ筋肉及び腹部のような深部組織構造中のバルク散乱係数を測定するための、特許文献13でSimonsen et alによって開示された。測定用プローブの配置、光源及び検出点間の距離、及び光輸送方程式への拡散近似の使用は、約数センチメートルの組織中の深さでの光サンプリングを必要とした。特許文献14は、多くの光源−検出器距離での信号測定を可能にするために、円周上に互いに対向して配置される、多数の光源及び検出器を内蔵する、人体中の構造を撮像する光トモグラフィー装置を記載する。
グルコース濃度を定量するための散乱係数の使用の例は、例えば非特許文献2及び3のような、幾つかの学術論文に示されている。組織散乱係数の規模に対するグルコースの影響を利用する方法は、グルコース濃度の変化に起因する間質液(ISF)の屈折率の変化を追跡する。Heinemann et al(非特許文献4)は、両面テープを使用して人体に取り付けられた、一定の、広い光源−検出器距離での照明及び検出ファイバからなる光学プローブの使用を開示している。Simonsen et alも、光ファイバ窓と接触する固定ファイバからの光を、身体の一部に送出し、かつ身体の一部から反射された光を、光窓と接触するファイバに送出するための、光ファイバ窓の使用を開示している。
Gratton et alの特許文献15は、人体の一部の複数の部位を照明する変調された複数の光源及び単一の光収集素子を使用するグルコースのNI定量への周波数変調方法を開示する。グルコース濃度は、散乱係数の値から推定された。結果は、非特許文献5に説明され、一定の、広い光源−検出器距離での照明及び検出ファイバからなる光学プローブの使用を記載する。光源及び検出器は、高周波で変調され、かつ位相及び振幅の変化は、媒質又は人体の一部の吸収及び散乱係数を定量するために使用された。光ファイバは、人体の一部と直接接触させられるか、又は両面粘着テープによって貼り付られる。
温度調節された局在反射率プローブは、Khalil et alの特許文献16によって開示された。幾つかの出版物が、異なる温度での組織の光学特性を調査するために、これらの温度調節された局在反射率プローブを利用した。例えば、非特許文献6、7、8及び9を参照せよ。
特許文献16及び上述の文献は、各々が身体の一部の表面と接触させられ得る2つの温度調節された光学プローブを有する非侵襲性光学測定装置を利用した。光源−検出器距離は、温度調節されたディスク内に取り付けられた照明ファイバ及び検出ファイバの相対位置によって固定された。2つの位置での2つの異なる温度条件で、組織の光学特性を測定することは、可能であった。
特公平3−47099号公報 特公平5−58735号公報 特開平10−216112号公報 特開平10−325794号公報 特公平6−103257号公報 米国特許第5551422号明細書 米国特許第5770454号明細書 国際出願第WO99/59464号明細書 特開平11−506207号公報 米国特許第5747806号明細書 特開平11−128176号公報 特開平11−123195号公報 米国特許第5551422号明細書 米国特許第6937884号明細書 米国特許第5492118号明細書 米国特許第6662030号明細書 B.Wilson,"Measurement of tissue optical properties:methods and theories" in Optical−Thermal Response of Laser−Irradiated Tissue,A.J.Welch and M.C.C.Van Gemert,editors,Plenum Press,New York,NY,1995,pages 233−261 Kohl et al,"Influence of glucose concentration on light scattering in tissue simulating phantoms"Optics Letters 1994;19:2170−72 Kohl et al,"The influence of glucose concentration upon the transport of light in tissue−simulating phantoms"Physics Medicine Biology 1995;40:1267−87 Heinemann et al,Diabetes Technology Therapeutics 2000;2:211−220 Maier et al,"Non−invasive glucose determination by measuring variations of the reduced scattering coefficient of tissues in the near−infrared"Optics Letter 1994;19:2062−64 Khalil et al,"Temperature modulation of the visible and near infrared absorption and scattering coefficients of intact human skin"J Biomedical Optics,2003;8:191−205 Yeh et al,"Near Infrared Thermo−Optical Response of The Localized Reflectance of Intact Diabetic and Non−Diabetic Human Skin"J Biomedical Optics,2003;8:534−544 Yeh et al,"Tracking Blood Glucose Changes in Cutaneous Tissue by Temperature−Modulated Localized Reflectance Measurements"Clinical Chemistry 2003;49:924−934 Khalil et al,"Response of near IR localized reflectance signals of intact diabetic human skin to thermal stimuli"SPIE Proceedings 2003;5086:142−148
本発明の目的は、被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関する情報を非侵襲で光学的に測定し分析する装置に関し、被検体の体液や組織の成分、濃度、或いは物性の変化に関連した光学的な情報を迅速に精度良く計測して正確な被検体の組織性状の定量分析あるいは定性分析を行うことができる非侵襲性検査装置を提供することにある。
さらに詳細には、被検体の被測定部位や測定条件が測定毎に変動したり被検体組織の差異等のために被測定部位の位置に依存して測定結果が異なるといった問題、あるいは被検体の組織性状に関連した所望の光信号を検出する際に前記被検体の組織性状の定量分析や定性分析を行う際の阻害要因となる光の成分が混入するといった問題を解決することを目的とする。
本発明の第1局面は、光学部から少なくとも一つ以上の波長の単色光又はそれに近い所望の光を被検体に照射し、被検体内を拡散、透過及び/又は反射した光を前記光学部により検出して前記被検体の組織性状に関する情報を非侵襲的に得る非侵襲性検査装置において、前記被検体の被照射部位及び/又は被測定部位の変更が可能なように前記光学部を移動するために設けられた移動機構を有する。
本発明の第2局面は、被検体の内部構造及び分析物を非侵襲性でもって検査するための非侵襲性検査装置において、前記被検体の一部表面と接続されるインタフェース部と、前記被検体に対して光照射/受光をする光学部と、前記光学部を前記インタフェース部に沿って移動可能に支持する移動機構と、前記光学部を所定の軌道にそって反復移動するために前記移動機構を制御する制御部とを具備する。
本発明によると、被検体の体液や組織の成分、濃度、或いは物性の変化に関連した光学的な情報を迅速に精度良く計測して正確な被検体の組織性状の定量分析あるいは定性分析を行うことができる。
本発明の実施形態では、光源や合波部や受光検出部等で構成される光学部と、被検体の被測定部位と接して照射窓及び受光窓となるインタフェース部を分離することにより可動式の光学部を構成する。前記光学系の一部を構成する照射・受光部は、前記被測定部位もしくはインタフェース部と光学的に共焦点を形成し且つ光束の主光線が前記照射・受光部や前記被測定部位の入出射面に対して垂直もしくは近似的にそれと等価な配置とするか、もしくは複数の光ファイバで構成する。また、前記インタフェース部には、光ファイバを埋め込んだプレート、もしくは多数の微小な光ファイバで構成された光ファイバプレートを用いる。
これにより、所望の被測定部位での測定や複数の被測定部位での測定を迅速に行うことを可能にすると共に、被検体の組織性状の定量分析や定性分析を行う際の阻害要因となる不要な光の照射や検出を抑制し、前記被検体の所望の組織性状を反映した光学的な情報を精度良く検出することを可能にする。更には、被測定部位の温度制御機構や接触検知機構を具備することにより、測定精度の向上、及び誤作動や光による生体損傷を防止する。
以下、本発明の実施形態を図面にもとづいて詳細に説明する。図1は、本発明に係わる非侵襲性検査装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態は、特公平6−103257号公報、米国特許第5551422号公報、米国特許第5770454号公報、国際出願第WO99/59464号公報等に記載されている、照射点と受光点の距離を変えることによって実質的に光拡散光路長が異なる複数の測定データから物質の吸光度を算出する空間分解拡散反射法と、特開平10−325794号公報、特開平11−506207号公報、米国特許第5747806号公報等に記載されている、複数の波長の光を利用する方法を用いる。
図1において、所望の一つもしくは複数の単色光あるいはそれに近い光を発生させる光源部9−1と、前記光源部より発生した複数の単色光あるいはそれに近い光を同一光軸に重ね合わせる合波部9−2と、前記光源より発生された光を被検体の所望の被測定部位へ照射するとともに前記被検体を拡散、透過、若しくは反射した光を所望の部位で受光するための光軸を制御する照射・受光部9−3と、所望の一箇所もしくは複数の部位から前記被検体を拡散、透過、若しくは反射した光信号を同時に検出し電気信号に変換する光検出部9−4と、前記検出された信号を所望の振幅に増幅する信号増幅部9−5とは、光学系可動部(光学部ともいう)9を構成する。光学系可動部9は、移動機構駆動部5によって移動駆動される。
光学系可動部9は、被測定部位と接して当該装置の照射及び受光のための光学窓となるインタフェース部10と被測定部位が接する面に対して水平方向に移動可能に移動機構駆動部5によって支持される。
非侵襲性検査装置の典型的な外観としては、図11(a)に示すように、ハウジング(筐体)81の一部には溝状に窪んだアームトレイ82が形成される。アームトレイ82の略中央部分にはインタフェース部10が配置される。アームトレイ82の一端にはグリップ83が取り付けられる。インタフェース部10の内側には光学系可動部9が配置されている。測定時には、被検体はアームトレイ82に腕を横たえ、グリップ83を手で握る。被検体の腕の一部分(被測定部位)はインタフェース部10に接触する。被測定部位がインタフェース部10に接触した状態で、光学系可動部9がインタフェース部10とは独立して移動することができる。
前記光源部9−1及び合波部9−2によって得られた所望の光は、前記照射・受光部9−3とインタフェース部10を介して被検体13の所望の被測定部位へ照射される。前記照射された光信号の一部は、被検体内に存在する物質によって吸収される。この光の吸収量は、被検体内に存在する所定の物質の存在比率や濃度に依存する。一方、前記被検体13を拡散、透過、若しくは反射した所望の部位における光信号は、前記インタフェース部10と照射・受光部9−3を介して前記光検出部9−4に導かれ電気信号に変換される。被検体13を拡散、透過、若しくは反射した所望の部位において検出される光信号の強度もまた、被検体内に存在する所定の物質の存在比率や濃度に依存する。
前記被検体13の所望の測定部位近傍には、被測定部位の温度を制御する温度制御部11と前記被測定部位とインタフェース部10の接触度を感知する接触センサ12が配置されている。
前記光検出部9−4において検出された電気信号は、信号増幅部9−5にて所望の振幅に増幅され、データ収集部8においてデジタル信号に変換され収集される。前記収集されたデジタル信号は、信号処理部7において所望の信号処理が行われ、その結果はデータ記憶部4に保存されると共に、必要に応じて表示部1に所望の情報が表示される。表示部1の情報表示方法は、画面への表示などによる視覚情報伝達手段の他にも、音声などによる聴覚情報伝達手段、あるいは振動などによる触覚情報伝達手段などを用いることもできる。更には、それら複数の手段を併用することも可能である。当該装置の操作は操作部2により行う。操作の方法としては、キーボード、マウス、ボタン、タッチキーパネル、音声など当該装置の使用者に適した所望の操作手段を用いることができる。
制御部3は、当該装置の使用者が操作する操作部2の信号や接触センサ12の出力信号等に基づき、表示部1、データ記憶部4、移動機構駆動部5、電源部6、信号処理部7、データ収集部8、光源部9−1、信号増幅部9−5、温度制御部11などの当該装置の動作を制御する。電源部6は、表示部1、制御部3、移動機構駆動部5、光源部9−1、信号増幅部9−5、接触センサ12などへ電力を供給し、更に制御部3は、必要に応じてデータ記憶部4、信号処理部7、データ収集部8、温度制御部11などへ電力を供給する。
本実施形態の光源部9−1において使用する単色光あるいはそれに近い光を発生させる光源としては、半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)等の小型の発光素子が望ましく、それらの所望の波長で発光する素子を一つもしくは複数使用することができる。例えば、本発明に関わる一実施形態として被検体内のグルコース濃度を測定する場合には、波長が400〜2500nm、もしくは600〜1300nmの波長領域の複数の光を照射する。この際に使用するLDやLEDとしては、発光波長が550〜650nm程度ではInGaAlP、発光波長が650〜900nm程度ではGaAlAs、発光波長が900〜2300nm程度ではInGaAsもしくはInGaAsPなどの材料を用いたLDやLEDを使用することができる。また最近では、波長が550nm以下で発光する InGaNを用いた発光素子も使用可能になりつつある。特に、LDより発せられる単色で位相の揃った、所謂、コヒーレント光は光線の制御が容易で、効率良く被検体13への照射が可能であり、本発明の実施形態に好適である。
図2に本発明の第1の実施形態に係わる光源部9−1と合波部9−2の構成を示す。図2において、4個の光源(20−1、20−2、20−3、20−4)はそれぞれ異なる波長の光を放射する。また、放射される光の強度や変調周波数は、制御部からの信号によって前記各光源に印加する電流量を可変することによって制御する。各々の波長の光は、それぞれ対応するコリメートレンズ(21−1、21−2、21−3、21−4)により平行光線にされ、更にNDフィルタ(22−1、22−2、22−3、22−4)により所望の光強度にされる。そして、直角プリズム23及びダイクロイックプリズム(24−1、24−2、24−3)により4波長の光を同一光軸に重ね合わせる。重ね合わせられた光は、ビームスプリッタ28により2つに分割され一方は出力光29とし、他方は参照光として参照光用NDフィルタ27とフォーカスレンズ26を介して参照光用光検出器25に入射し、光信号から電気信号に変換する。この参照光信号は、前記被検体を透過、拡散してきた光信号と同様に、信号増幅部9−5にて所望の振幅に増幅後、データ収集部8においてをデジタル信号に変換され取り込まれる。そして、信号処理部7において所望の信号処理に利用される。一方、出力光29は前記照射・受光部9−3へと導かれる。
本実施形態では、4個の光源の場合を示しているが、同様な構成により任意の光源数の光を同一光軸に合波することが可能である。本実施形態に示したような構成とすることにより、比較的小型の合波光学系とすることができ、光ファイバ等を用いる方法よりも光の減衰を少なくすることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係わる照射・受光部9−3と光検出部9−4の第1の構成例を図3(a)に示す。本構成例において、合波部9−2の出力光29は偏光ビームスプリッタ33に所望の角度で入射される。そして、照射・受光フォーカスレンズ(34−1、34−2、34−3)により集光され、インタフェース部10を介して被検体13の所望の被照射部位35に照射される。照射するビームの大きさとしては、例えば直径0.4mm程度のほぼ均一な光強度分布を有する円形状のビームを用いる。また、照射する光強度は、被検体の生体組織に損傷を与えない程度とし、例えばレーザ光を用いる場合にはJIS C 6802 「レーザ製品の放射安全基準」に規定されている最大許容露光量(MPE)以下の強度とする。そして、前記被検体13内を透過、拡散した光信号は、所望の光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)において検出される。ここで、光検出部位は本実施形態では4箇所としているが、必要に応じて1箇所でも構わないし、複数箇所でも構わない。また、光照射部位35と光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)の空間的な配置は、適時測定条件などに応じて設定して構わない。例えば、照射部位35と光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)の距離は、照射強度、被検体13内での光の減衰、散乱係数、及び光検出器(30−1、30−2、30−3、30−4)の感度などを考慮して決めることができ、望ましくは0.5mmから2mm程度とする。
本実施形態における照射・受光部9−3の光学系は、前記光源部9−1と合波部9−2より発せられる光の照射開口と被検体13の照射部位35もしくは光学的にそれと等価となるインタフェース部10において共に焦点を形成する。また、光検出器(30−1、30−2、30−3、30−4)の開口と光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)もしくは光学的にそれと等価となるインタフェース部10においても同様に焦点を形成する。これにより共焦点を有する光学系とする。更に、前記照射開口、光検出器開口、被照射部位及び光検出部位もしくは前記光学的にそれらと等価となるインタフェース部10において、入射もしくは出射する光束の主光線は、照射開口面、光検出器開口面、被照射部位面及び光検出部位面もしくは前記光学的にそれらと等価となるインタフェース面に垂直とし、両テレセントリックな光学系とする。これにより、照射光と各検出信号の混在や不要な散乱光の影響を抑制するとともに、被照射部位35と光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)を厳密に選択することができる。更には、照射・受光コリメートレンズ(32−1、32−2、32−3)と照射・受光フォーカスレンズ(34−1、34−2、34−3)の曲率や屈折率、あるいは各レンズの間隔を調整することにより検出器開口面と光検出部位面での倍率を任意に設定することができるため、検出器の物理的な大きさに依存することなく、光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)を設定することができる。
前記照射・受光部9−3と光検出部9−4を構成する光検出器30、光検出器マスク31、照射・受光コリメートレンズ32、偏光ビームスプリッタ33、照射・受光フォーカスレンズ34、及びインタフェース部10は、照射光及び検出光が反射しないよう表面処理を施す。例えば、光が透過する光検出器30の窓材部や照射・受光コリメートレンズ32、偏光ビームスプリッタ33、照射・受光フォーカスレンズ34、及びインタフェース部10の表面を、アルミニューム(Al)、フッ化マグネシウム(MgF2)、金(Au)などでコーティングする。また、光検出器マスク31の表面は反射の少ない黒色塗料を塗布する。
光検出器(25、30−1、30−2、30−3、30−4)としては、前記光源部9−1より発せられる波長の光に対して感度の高い受光特性を有するものであればよいが、例えば波長が380〜900nmの領域ではSi製の検出器、波長が900〜2600nmの領域ではInGaAs製の検出器を好適に用いることができる。
また、本発明の第1の実施形態に係わる照射・受光部9−3と光検出部9−4の第2の構成例としては、図3(b)に示すように合波部9−2からの出力光29は照射・受光コリメートレンズ1(32−1)から入射させることもできる。
次に、本発明の第1の実施形態に係わる被検体13と接して照射光及び受光の出入り口となるインタフェース部10の構成を図4に示す。図4(a)は上部斜方よりみた3次元的な投影図、図4(b)は上面図、図4(c)は側面図、及び図4(d)は照射光及び検出光とインタフェース部10の関係を示す図である。
本実施形態では、照射及び受光する領域に対して十分に小さな径を有する光ファイバ40を複数並べ平板状に構成し、各々の光ファイバの周囲には吸収体43を配する。
前記光ファイバ40は、高屈折率のコア部41を低屈折率のクラッド部42で被覆した構造となっており、照射領域や光検出領域d2に対して十分小さな外径のものが望ましい。光ファイバの外径d1としては、例えば5〜20mμm程度のものを用いる。入射光は各光ファイバ40のコア41内で全反射を繰り返しながら出力面へ伝搬する。また、一部コア部より漏れ出た光とクラッド部42に入射した光は光ファイバを取り囲んでいる吸収体42により吸収され、各光ファイバ40を伝搬する光のクロストークを防止する。光ファイバ40としては、コア部に低損失の石英ガラスを用いた石英ガラスファイバをはじめ、コア部にPMMAなどを用いたプラスチック光ファイバなどがあり、用途に応じて使い分けることができる。また、吸収体42としては色ガラス等を用いることができる。光ファイバ40の開口数(NA)は、被検体13での照射光の深達度を考慮し、隣接する光ファイバに入出射する光のクロストークがなく、かつ効率良く照射や光信号の収集ができる値を選択する。例えば、光ファイバ40のNAとしては0.4程度のものを利用することができる。また、平板の光透過率を良くする為、可能な限り光ファイバ40のコア部41の径が大きく、クラッド部42と吸収体43の平板に占める表面積の割合は少ないことが望ましい。
また、被検体との接触面には、表面の保護を目的に皮膜44を施す。皮膜44は、所望の波長帯域において吸収や反射、散乱が少なく、人体に触れることによって変質せず、また人体に対して無害な物質であることが望ましい。例えば、光学レンズに施される反射防止コート(Al, MgF2, Au)、シリコン樹脂膜、ポリパラキシリレン樹脂膜などがある。
インタフェース部10に前述のような光ファイバプレートを用いることにより、非接触の光学系において照射光と各検出信号の混在や不要な散乱光の影響を抑制するとともに、被照射部位35と光検出部位(36−1、36−2、36−3、36−4)を厳密に選択することができる。また、被検体13の被測定部位に対して、前記光源部9−1、合波部9−2、照射・受光部9−3、及び光検出部9−4の構成に依らず、常に一定の開口数(NA)で測定が可能となる。
次に、図5に本発明の第1の実施形態に係わる移動機構部の第1の構成例を示す。本実施形態では、移動光学部基板53を駆動モータ50と複数のギア51により駆動する。移動光学部基板53には、光学系可動部9が搭載されている。駆動モータ50としては、例えば直流(DC)モータを用いる。駆動モータ50の回転力を複数のギア51により水平駆動力に変換する。また、ギア51のギア比を調整することで所望の水平駆動力を得る。移動光学部基板53の両端にガイドロッド52を配置することにより、移動光学部基板53の円滑な移動を実現する。
本実施形態の移動軌跡は直線状とし、可動範囲は被測定部位にも依存するが、例えば0.5cmから2cm程度とする。移動量の制御は、駆動モータ50への印加電流を制御して行っても良いし、別にフォトセンサや位置エンコーダを取りつけて制御する事もできる。
次に、本発明の第1の実施形態に係わる移動機構部の第2の構成例を図6(a)に示す。本実施形態では、光学系可動部9を回転駆動モータ54と一体化し、回転駆動モータ54により回転歯車55を回転させることによりガイド用内歯車56に沿って光学系可動部9を移動させる。本実施形態のように光学系可動部9(被移動部側)に駆動機構(回転駆動モータ54)を配置することにより、移動機構の小型化を図ることができる。回転駆動モータ54としては、ステッピングモータ等を利用することができる。可動の範囲や移動軌跡はガイド用内歯車56の形状によって決まる。望ましい可動範囲は被測定部位にも依存するが、例えば0.5cmから2cm程度とすることができる。移動軌跡は、本実施形態のように円弧状の軌跡でも良いし、或いは直線など場合に応じて色々な軌跡にすることができる。また、回転歯車55には移動距離や位置を検出するためのロータリエンコーダ57が取りつけられており、この信号に基づき所望の位置への移動制御を可能にする。位置精度と位置分解能は回転駆動モータ54の制御能力、回転歯車55及びガイド用内歯車56のギア比によって決まるが、例えば0.05mmから0.1mm程度とすることができる。
前記位置検出を行う第2の構成例を図6(b)に示す。本実施形態では、回転駆動モータ54と回転歯車55の間の回転軸59に所望の穴の開いた位置エンコード用回転板58−2を取り付け、その回転板の穴の一部をフォトカプラの光58−3が通過する位置にフォトカプラ58−1を配置する。そして、フォトカプラ58−1の信号に基づき移動光学部の位置を検出する。位置エンコード用回転板58−2の穴の大きさや個数は位置検出の必要精度に応じて決まる。上記のように、回転駆動軸にロータリエンコーダ57、若しくは位置エンコード用回転板58−2とフォトカプラ58−1を用いた位置検出機構を付けることにより、高精度の位置制御が容易となる。
また、前記光学系可動部9において光源部9−1に発熱が問題となる場合には、前記一体で構成される光学系可動部9と移動機構駆動部5の支持や筐体に、アルミニウム合金などの軽量で熱伝導性が高く且つ十分な剛性を有する材料を用い、更には移動機構駆動部5の一部に放熱用の放射板を設けることができる。
図7に本発明の第1の実施形態に係わる照射領域と光検出領域の例を示す。本発明の第1の実施形態では所望の複数波長の光は、時分割パルス的に各波長の光は夫々異なる時間でパルス的に同一照射領域に照射するか、或いは波長毎に異なる周波数で強度変調して連続的に複数波長の光を同時に同一照射領域に照射する。パルスの印加時間や間隔、或いは連続照射の場合の変調周波数は、測定時間や生体の体動などを考慮して設定する。本実施形態で用いている空間分解拡散反射計測法では、光拡散光路長が異なる複数の測定データから物質の吸光度を算出する。本実施形態では、61−1、61−2、61−3、61−4の4箇所から光信号を検出する。この時、l1≠l2≠l3≠l4として、各測定点での光拡散光路長が異なるようにする。光検出領域は測定条件等に応じて適当に設定することができるが、例えば、本実施形態に示したように4箇所全ての検出領域を同一円形(d1=d2=d3=d4)とすることができる。
本発明の第1の実施形態に係わる被検体の被測定部位と当該装置の接触部の構成、及び照射領域と光検出領域の移動軌跡の第1の実施形態を図8(a)に示す。前記被検体の被測定部位と当該装置の接触部は、光学窓となるインタフェース部10の周囲に温度制御部11および接触センサ12が配置される。ここで、インタフェース部10の面積が大きく被測定部位の温度制御が十分に行えない場合には、光学窓となるインタフェース部10に光学的に透明な導電性物質よりなる電極を配し、これに電流を印加して被測定部位の温度を制御することも可能である。
次に、本発明の第1の実施形態に係わる被検体の被測定部位と当該装置の接触部の構成、及び照射領域と光検出領域の移動軌跡の第2の実施形態を図8(b)に示す。前記被検体の被測定部位と当該装置の接触部は、光学窓となるインタフェース部10の周囲に温度制御部11および接触センサ12が配置される。ここで、インタフェース部10の面積が大きく被測定部位の温度制御が十分に行えない場合には、光学窓となるインタフェース部10に光学的に透明な導電性物質よりなる電極を配し、これに電流を印加して被測定部位の温度を制御することも可能である。
次の説明のための包括的でない実施例は、本発明の装置を建造し、かつ利用する方法を記載する。当業者は、本発明の精神から逸脱することなく、一つの光窓内の位置間で、又は複数の光窓間で照明又は検出光学素子を移動させる方法を計画できる。
照射領域と光検出領域は、前記インタフェース部10の領域内で前記光学系可動部9を動かすことによって任意に移動させることができる。移動軌跡63は、本実施に示したように、照射領域と光検出領域の位置関係を保持したまま、円弧状或いは直線状など場合に応じて移動させることが可能である。また、本実施形態以外にも、例えば互いに離れた複数の被測定部位での測定が必要となる場合には、図8(b)に示した被測定部位と当該装置の接触部の構成を所望の位置60−1,60−2,60−3,60−4に複数用意し、それらの複数の光学窓となるインタフェース部10の間で前記光学系可動部9を動かし、照射領域と光検出領域を移動して測定することも可能である。
光学部は、長方形又は円形の光ファイバ窓、固定照明ファイバ、及び所定の軌道に沿って種々の距離から光を収集するための可動検出ファイバを有する。距離を画定するために、所定の開口を有するマスクを使用してもよい。光源−検出器距離を安定させるための複雑な軌道を使用してもよい。照明光学素子としては、複数の発光ダイオード、及び集束レンズを使用する複数の光源照明光学素子からなるものでもよい。また、照明光学素子としては、複数の発光ダイオード、ファイババンドル、集束レンズ、及び開口を使用する複数の光源照明光学素子からなるものでもよい。さらに、照明光学素子としては、複数の発光ダイオード、内部全反射体、万華鏡、及び鏡を使用する複数の光源照明光学素子の例からなるものでもよい。照明及び検出ヘッドを移動させる方法としては、回転鏡又は可動鏡の採用によるものであってもよい。
被検体13の被測定部位としては、比較的簡便に測定可能な指、腕、耳朶などが望ましいが、その他にも足の裏、ふくらはぎ、腹部など被検体の様々な部位を用いることができる。そして、被測定部位と直接に接触するインタフェース部10の形状は被測定部位に合わせて構成することができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係わる被検体の被測定部位と当該装置の接触部の第3の構成例を図8(c)に示す。前記被検体の被測定部位と当該装置の接触部は、光学窓となるインタフェース部10の周囲に温度制御部11の一部を構成する熱インタフェース部66を配置する。熱インタフェース部66には熱伝導製の良いアルミニュームなどの金属材料を使用することが望ましい。熱インタフェース部66の底面部には熱源となるペルチェ素子64を取り付ける。また、熱インタフェース部66内に温度計測用の熱センサ65を埋め込む。熱センサ65としては、熱電対やサーミスタなどを用いることができる。前記被検体の被測定部位と当該装置の接触部を構成するインタフェース部10、ペルチェ素子64、熱センサ65、熱インタフェース部66は、インタフェース基板67の上面に被測定部位の場所に応じて1つ若しくは複数設置する。また、これらの周辺部には、接触センサ12を所望の数だけ配置する。接触センサとしては、圧力センサ、導電性センサ、重量センサなどを用いることができる。
また、インタフェース部10と光学系可動部(光学部)9との間には、窓−空気インタフェースで反射率損失を最小限に抑えるために、典型的にはアルミ薄膜である反射防止膜68が設けられる。
図9と図10に次に本発明の第2の実施形態に係わる光学部の構成を示す。本実施形態では、図1及び図2に示した合波部9−2の出力光29はフォーカスレンズ70で集光し、ミラー71で光軸を変更して照射光ガイド用光ファイバ72へ入射する。照射光は前記照射光ガイド用光ファイバ72の出力端からインタフェースプレート74に埋め込まれたインタフェース埋め込み光ファイバ75を介して被検体13へ照射される。被検体13内を透過及び拡散した光は所望の位置でインタフェースプレート74に埋め込まれたインタフェース埋め込み光ファイバ75を介して受光ガイド用光ファイバ73に入射し、光検出器30−1、30−2、30−3、30−4で電気信号に変換される。光伝送路として光ファイバを用いることで光学系を簡素化することができ、また不要な光の混入を抑制することができる。
図10に示すように、前記照射光ガイド用光ファイバ72と受光ガイド用光ファイバ73の端面は、前記インタフェースプレート74と所望の間隔が空いており、光学部の移動を容易に可能にする。そして、前記インタフェース埋め込み光ファイバ75の径は測定領域と同じ径とし、照射光ガイド用光ファイバ72の径は前記インタフェース埋め込み光ファイバ75の径と同等かもしくは小さくする。また、受光ガイド用光ファイバ73の径は前記インタフェース埋め込み光ファイバ75の径と同等かもしくは大きくする。これより、所望の領域への照射や所望の領域からの受光が効率良く可能となる。また落射、受光用の光ファイバを平行移動しても測定位置はファイバプレートによって固定されているため、光学部を移動させた場合にも位置再現性良く繰り返し測定することができる。
前記光検出部9−4及び参照光用光検出器25に入射した光信号は、検出器において電気信号に変換される。これらの電気信号は、信号増幅部9−5にて所望の振幅に増幅後、データ収集部8においてをデジタル信号に変換され取り込まれる。そして、信号処理部7においてデータ処理され、被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関する情報が算出される。
一般的に、被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関係する信号成分は非常に微弱であるため、前記光検出部9−4より検出された生体情報を含む信号を、前記参照光用光検出器25より検出された参照信号で検波することにより、所望の生体情報を含む信号成分のみを効果的に抽出する。
被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関する情報は、予め当該被検者や所望の被検者群において本発明に基づく当該装置と他の標準的な手法により得られる測定データから統計的解析方法などを用いて両方の測定データの関係を数学モデル化しておき、この数学モデルに従って算出される。
測定データ及び算出された被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関する情報は、必要に応じてデータ記憶部4に保存される。そして、被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体組織の変性に関する情報は、表示部1を介して当該装置の使用者に視覚的、聴覚的、触覚的な情報伝達手段のいずれかをもって知らせる。
制御部3は当該装置の動作に関する診断機能を具備しており、電源投入後に前記自己診断機能が起動され、その診断結果や不具合時の対処法が必要に応じて、表示部1を介して当該装置の使用者に視覚的、聴覚的、触覚的な情報伝達手段のいずれかをもって知らせることができる。
また、制御部3は測定日時の予約機能を具備しており、実際の測定に先立って予め測定の日時を表示部1及び操作部2を用いて設定する機能と前記測定の日時もしくは当該時刻の直前に測定を促すための情報を表示部1を介して当該装置の使用者に視覚的、聴覚的、触覚的な情報伝達手段のいずれかをもって知らせることができる。
また、制御部3は使用者もしくは被検者13のためのサポート機能を具備しており、測定結果や過去の測定結果履歴等の情報を、表示部1を介して当該装置の使用者に視覚的、聴覚的、触覚的な情報伝達手段のいずれかをもって知らせることができる。また、当該装置の操作方法及び測定方法を、表示部1を介して視覚的、聴覚的、触覚的な情報伝達手段のいずれかをもって順次知らせ誘導することができる。
更には、被検体組織の測定位置によって測定結果が異なるような場合には、予め複数の測定位置で予備的な測定を実施し、最適な測定位置を決めることができる。例えば、測定結果が被検体13内の被測定部位の血管走行や血液量に応じて異なる場合には、予めヘモグロビンの濃度分布を予備的に測定し、その結果から最適な測定位置を決める。そして、グルコース等の所望の測定を前記最適な測定位置にて実施することができる。
以上のように本実施形態によれば、被検体における被測定部位の変更が可能な移動機構をもつ光学部を実現することができ、所望の被測定部位での測定や複数の被測定部位での測定を迅速に行うことが可能になる。また、前記光学系を共焦点且つ両テレセントリックな配置とするかもしくは光ファイバで構成し、被検体のインタフェース部に光ファイバを埋め込んだプレート、もしくは多数の微小な光ファイバで構成された光ファイバプレートを用いることにより、被検体の組織性状の定量分析や定性分析を行う際の阻害要因となる不要な光の照射や検出を抑制し、前記被検体の所望の組織性状を反映した光学的な情報を精度良く検出することが可能になる。更には、被測定部位の温度制御機構や接触検知機構を具備することにより、測定精度の向上、及び誤作動や光による生体損傷を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係わる非侵襲性検査装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係わる光源及び合波部の構成を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる照射・受光部と光検出部の構成例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わるインタフェース部の構成を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる第1の移動機構部の構成例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる第2の移動機構部の構成例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる照射領域と光検出領域を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる被検体接触部の構成例と照射及び光検出領域の移動軌跡を示す図。 本発明の第2の実施形態に係わる照射・受光部と光検出部の構成を示す図。 本発明の第2の実施形態に係わるインタフェース部の構成を示す図。 本実施形態に係る非侵襲性検査装置の外観を示す図。
符号の説明
1…表示部、2…操作部、3…制御部、4…データ記憶部、5…移動機構駆動部、6…電源部、7…信号処理部、8…データ収集部、9…光学系可動部、9−1…光源部、9−2…合波部、9−3…照射・受光部、9−4…光検出部、9−5…信号増幅部、10…インタフェース部、11…温度制御部、12…接触センサ、13…被検体、20−1…光源、20−2…光源、20−3…光源、20−4…光源、21−1…合波コリメートレンズ、21−2…合波コリメートレンズ、21−3…合波コリメートレンズ、21−4…合波コリメートレンズ、22−1…NDフィルタ、22−2…NDフィルタ、22−3…NDフィルタ、22−4…NDフィルタ、23…直角プリズム、24−1…ダイクロイックプリズム、24−2…ダイクロイックプリズム、24−3…ダイクロイックプリズム、25…参照光用光検出器、26…合波フォーカスレンズ、27…参照光用NDフィルタ、28…ビームスプリッタ、29…出力光、30−1…光検出器、30−2…光検出器、30−3…光検出器、30−4…光検出器、31…光検出器マスク、32−1…照射・受光コリメートレンズ、32−2…照射・受光コリメートレンズ、32−3…照射・受光コリメートレンズ、33…偏光ビームスプリッタ、34−1…照射・受光フォーカスレンズ、34−2…照射・受光フォーカスレンズ、34−3…照射・受光フォーカスレンズ、35…被照射部位、36−1…光検出部位、36−2…光検出部位、36−3…光検出部位、36−4…光検出部位、40…光ファイバ、41…コア部、42…クラッド部、43…吸収体、44…皮膜部、45…光ファイバ開口数、46…照射・受光光路、47…照射・受光開口数、50…駆動モータ、51…ギア、52…ガイドロッド、53…移動光学部基板、54…回転駆動モータ、55…回転ギア、56…ガイド用内ギア、57…ロータリエンコーダ、58−1…フォトカプラ、58−2…位置エンコード用回転板、58−3…フォトカプラ光軸、59…回転軸、60…光照射位置、60−1…光照射位置、60−2…光照射位置、60−3…光照射位置、60−4…光照射位置、62−1…被測定位置、62−2…被測定位置、62−3…被測定位置、62−4…被測定位置、63…光照射位置の移動軌跡、64…ペルチェ素子、65…熱センサ、66…熱インタフェース部、67…インタフェース基板、70…フォーカスレンズ、71…ミラー、72…照射光ガイド用光ファイバ、73…受光ガイド用光ファイバ、74…インタフェースプレート、75…インタフェース埋め込み光ファイバ。

Claims (25)

  1. 光学部から少なくとも一つ以上の波長の単色光又はそれに近い所望の光を被検体に照射し、被検体内を拡散、透過及び/又は反射した光を前記光学部により検出して前記被検体の組織性状に関する情報を非侵襲的に得る非侵襲性検査装置において、
    前記被検体の被照射部位及び/又は被測定部位の変更が可能なように前記光学部を移動するために設けられた移動機構を有することを特徴とする非侵襲性検査装置。
  2. 前記光学部は、
    前記単色光又はそれに近い光を発生させる光源部と、
    前記単色光又はそれに近い光を同一光軸に重ね合わせる合波部と、
    前記光源より発生された光、前記同一光軸に重ね合わされた複数の単色光又はそれに近い光を前記被検体へ照射すると共に前記被検体を拡散、透過、若しくは反射した光を受光する照射・受光部と、
    前記被検体の少なくとも一つ以上の測定点から光信号を検出可能な光検出部とから構成され、
    前記光学部は、前記照射及び受光のための光学窓となるインタフェース部を介して前記被測定部位と接するよう設けられ、前記移動機構により、前記インタフェース部と被測定部位が接する面に対して水平方向に移動されることを特徴とする請求項1記載の非侵襲性検査装置。
  3. 前記光源部より発せられる光の照射開口と前記インタフェース部とは共焦点を形成し、前記受光検出開口と前記インタフェース部は共焦点を形成し、
    前記照射開口と前記受光検出開口と前記インタフェース部において入射及び出射する光束の主光線が、前記照射開口の面と前記受光検出開口面と前記インタフェース部に対して、略垂直であることを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  4. 前記光学部は、照射用と受光用の光ファイバを有することを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  5. 前記インタフェース部は、互いに光学的な伝播が制限された光導波路を複数並べ平板状に構成した構造を有することを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  6. 前記光導波路は、照射及び受光する領域に対して十分に小さな径を有する少なくとも2種類の屈折率を有する光ファイバ状の伝送路であることを特徴とする請求項5に記載の非侵襲性検査装置。
  7. 前記インタフェース部は、少なくとも1本以上の光ファイバが埋め込まれたプレートとして構成されることを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  8. 前記光学部は、照射用と受光用の光ファイバを有し、
    前記照射用の光ファイバの径は、前記プレートに埋め込まれた光ファイバの径よりも小さいか又は同等であり、前記受光用の光ファイバの径は、前記インタフェース部のプレートに埋め込まれた光ファイバの径よりも大きいか又は同等であることを特徴とする請求項7に記載の非侵襲性検査装置。
  9. 前記光学部の移動機構は、前記光学部を搭載する移動部と、前記移動部に対して歯車を介して接続された駆動部とを有し、前記駆動部の駆動力は前記歯車で前記駆動部から前記移動部へ伝播され、前記移動部の両端に取付けられた誘導棒で移動方向が制御され、前記移動部の停止位置はセンサによって検出されることを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  10. 前記光学部の移動機構は、前記光学部に設けられた駆動部と、前記光学部の移動距離及び/又は位置情報を検出するための位置エンコード部とを有することを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  11. 前記インタフェース部の一部又はその近傍に配置された、前記被測定部位及び/又はその近傍の温度を制御するための温度制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  12. 前記インタフェース部の一部又はその近傍に配置された前記被検体の所望の部位が触れているか否かを感知する接触センサと、前記接触センサの出力信号に基づき前記光源部より発せられる出力光の全部もしくは一部の光強度、周波数及び/又は波長を制御する制御部とをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の非侵襲性検査装置。
  13. 前記制御部は、前記被検体の所望の測定部位が所望の接触圧で前記インタフェース部に接触しているとき、前記光源部より発せられる出力光の全部又は一部の光を被検体へ照射させ、前記被検体の所望の測定部位が所望の接触圧で前記インタフェース部に接触していないときには、前記光源部より発せられる出力光の全部又は一部の光強度を抑制し、前記被検体の所望の測定部位が所望の接触圧でインタフェース部に接触しているときには、前記光源部より発せられる出力光の全部又は一部の光強度を所望の大きさに制御することを特徴とする請求項12に記載の非侵襲性検査装置。
  14. 前記制御部は、前記接触センサの情報に基づいて、被検体の所望の測定部位が所望の接触圧で前記インタフェース部に接触し測定可能な状態であるか否かを判定する機能と、測定の状態を表示させる機能とを有することを特徴とする請求項12に記載の非侵襲性検査装置。
  15. 前記被検体の組織性状に関する情報は、生体組織の細胞中、あるいは生体組織の細胞外の体液成分濃度であることを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  16. 前記被検体の体液成分濃度は、グルコース濃度であって、
    前記グルコース濃度の定量にあたって少なくとも400〜2500nmの領域から選択された全領域あるいは一部の領域からなる1種類以上の波長の光を用いることを特徴とする請求項15に記載の非侵襲性検査装置。
  17. 前記体液成分濃度は、血液中に含まれるヘモグロビン濃度であって、前記ヘモグロビン濃度の定量にあたって少なくとも500〜1600nmの領域から選択された全領域あるいは一部の領域からなる1種類以上の波長の光を用いることを特徴とする請求項15に記載の非侵襲性検査装置。
  18. 前記被検体の組織性状に関する情報は、生体組織の変性や変化に依存した光の吸収率や透過率、或いは拡散係数等の光物性情報であることを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  19. 前記光学部の移動機構により少なくとも2つ以上の測定位置において、所望の情報を取得し、前記複数の測定位置での情報から平均値や偏差値等の代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  20. 前記光学部の移動機構により予め少なくとも2つ以上の測定位置において所望の情報を得て、その情報に基づき測定位置を決定し、前記測定位置にて所望の情報を測定することを特徴とする請求項1に記載の非侵襲性検査装置。
  21. 被検体の内部構造及び分析物を非侵襲性でもって検査するための非侵襲性検査装置において、
    前記被検体の一部表面と接続されるインタフェース部と、
    前記被検体に対して光照射/受光をする光学部と、
    前記光学部を前記インタフェース部に沿って移動可能に支持する移動機構と、
    前記光学部を所定の軌道にそって反復移動するために前記移動機構を制御する制御部とを具備することを特徴とする非侵襲性検査装置。
  22. 前記光学部は、前記所定の軌道に沿って移動する期間に前記光照射/受光を繰り返すことを特徴とする請求項21記載の非侵襲性検査装置。
  23. 前記軌道は、直線、円弧、又は複雑な軌道のいずれかであることを特徴とする請求項21記載の非侵襲性検査装置。
  24. 前記インタフェース部には、1ミクロン〜100ミクロンの直径を有する一連の光ファイバからなることを特徴とする請求項21記載の非侵襲性検査装置。
  25. 前記インタフェース部ろ前記光学部との間には、前記窓−空気インタフェースで反射率損失を最小限に抑えるために、反射防止膜が設けられることを特徴とする請求項24記載の非侵襲性検査装置。
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