JP2008203234A - 血液成分濃度の分析方法及びその分析装置 - Google Patents

血液成分濃度の分析方法及びその分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定信号のSN比を向上させることで測定精度の向上を図ることができ、測定装置の小型化、低コスト化が可能であって、血液成分濃度の変化量を算出することを可能にして測定精度の向上を図ることができる血液成分濃度の分析方法及びその装置を提供する。
【解決手段】一端が光源1に接続された発光用光ファイバー7の他端の発光部19から生体の表層組織6に近赤外光を照射するとともに、一端が受光素子15に接続された受光用光ファイバー7’の他端の受光部20で受光するものであり、発光部19と受光部20が0.2mm以上2mm以下の間隔で配設され、近赤外光として1,100〜2,500nmの波長の光を補正用光として照射し、照射光量と受光光量とから補正係数を求め、近赤外光として1,100〜2,500nmの波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量と、前記補正係数とより血液成分濃度を定量的に分析するものである。
【選択図】図1

Description

本願発明は、分光分析手法による血液成分濃度の分析方法及びその装置に関するものである。
従来から生体組織に近赤外光を照射し、生体組織内を拡散反射した光を測定し、得られるスペクトル信号から生体組織や生体成分濃度を定性、定量的に分析する近赤外分光法が知られている。この近赤外分光法は、生体内の種々の情報を非侵襲的に、試薬なしに、その場で即時に、生体組織や生体成分濃度を定性、定量な情報として得ることができる。
近赤外光を用いて非侵襲的に生体成分を測定する手段において、特に、血糖値を測定する技術手段は、従来から様々な方式が提案されており、代表的な方式として、散乱現象を利用する方式、OCT(Optical Coherent Tomography)を利用する方式、近赤外分光法を用いる方式などがある。以下にそれぞれの方式について説明する。
散乱現象を利用する方式は、グルコース濃度変化にともなう生体組織の散乱係数変化を測定することで血糖値を推定する手法で、様々な方式が提案されているが、その代表的なものとして、非特許文献1〜3に示されているHeinemannらによる手法がある。この手法は、可視波長領域の650nmあるいは近赤外波長領域の800nmの1波長の光を用い、発光部と受光部を0.8mm〜10mmの受発光距離に配置し、発光部より生体に光を照射させ、その後方散乱光を受光部で検出し、血糖値を推定するものである。
次に、非特許文献4に示されているようなOCTを利用する方式について説明する。光学的干渉断層計(OCT)の原理は、超音波診断装置に類似する。OCTでは図15に示すように、音波のかわりに近赤外線低干渉ビームを探査波に用いる。OCT内部のスーパールミネセンスダイオード(SLD)101で発振した低干渉ビームは、ビームスプリッタ102で2つに分かれる。1つは参照ミラー103に向かい、反射して戻ってくる。これが参照光(コントロール波)である。もう1つは、測定光として表層組織104に進入する。測定光は表層組織104の各層で反射して、それぞれ時間の遅れを伴った異なる強度の反射光として戻ってくる。反射光と参照光はビームスプリッタ102で再び合流し、光検知器105に入る。赤外線低干渉ビームは波であるので、反射光と参照光が重なると、干渉現象がおこる。これにより、反射光の強度と時間的ずれが検知される。この情報を空間的位置関係に換算することで、表層組織104の断層像が得られる。このOCTにおける断層像の一定深さの位置の信号変化をとらえることで、血糖値推定を行なうことができることが知られている。
次に、分光分析的な手法で血糖値を推定する方式を説明する。特開2006−087913号公報(特許文献1)に示されているように、生体組織から得られた近赤外スペクトルから血糖値を測定する方式が知られている。この方式は非侵襲式の光学式血糖値測定システムによって行われている。図16(a)に示すように、ハロゲンランプのような光源1から発光された近赤外光は熱遮蔽板2、ピンホール3、レンズ4、光ファイバーバンドル5を介して表層組織6に入射される。光ファイバーバンドル5には発光用光ファイバー7の一端とリファレンス用光ファイバー8の一端が接続されている。発光用光ファイバー7の他端は測定用プローブ9に接続されており、リファレンス用光ファイバー8の他端はリファレンス用プローブ10に接続されている。さらに、測定用プローブ9及びリファレンス用プローブ10は受光用光ファイバー7’及び8’を介して測定側出射体11、リファレンス用出射体12にそれぞれ接続されている。
人体の前腕部などの表層組織6の表面に測定用プローブ9の先端面を所定圧力で接触させて近赤外スペクトル測定を行う時、光源1から光ファイバーバンドル5に入射した近赤外光は、発光用光ファイバー7内を伝達し、図16(b)に示すような、測定用プローブ9の先端に同心円周上に配置された12個の発光部19より表層組織6の表面に照射される。表層組織6に照射されたこの測定光は生体組織内で拡散反射した後に、拡散反射光の一部が測定用プローブ9の先端に配置されている受光部20で受光される。受光された光はこの受光部20を介して、測定側出射体11から出射される。測定側出射体11から出射された光は、レンズ13を通して回折格子14に入射し、分光された後、受光素子15において検出される。
一方、リファレンス測定は、セラミック板などの基準板18を反射した光を測定して行う。すなわち、光源1から光ファイバーバンドル5に入射した近赤外光は、リファレンス用光ファイバー8を通して、リファレンス用プローブ10の先端から基準板18の表面に照射される。基準板18に照射され、反射した光は、リファレンス用プローブ10の先端に配置されている受光ファイバー19を介してリファレンス側出射体12から出射される。
また、測定側出射体11及びリファレンス側出射体12とレンズ13との間にはそれぞれシャッター22が配置されており、シャッター22の開閉によって測定側出射体11からの光と、リファレンス側出射体12からの光のいずれか一方を選択して通過するように構成されている。
受光素子15で検出された光信号はA/Dコンバーター16でAD変換された後、パーソナルコンピュータなどの演算装置17に入力される。血糖値はこの光信号を解析することによって算出される。受光素子15で検出された光信号による近赤外吸光度スペクトルとリファレンス測定によって得られた基準吸光度スペクトルの間の差分である差分吸光度スペクトルを求めることによって、血液成分濃度の測定ができるものである。
JT Bruulsema, JE Hayward, T Farrell, M Patterson, L Heinemann, M Berber, "Correlation between blood glucose concentration in diabetics and nonincasively measured tissue optical scattering coefficient", Opt. Lett., 22, 190-192 (1997) L Heinemann, U Kramer, HM Klotzer, M Hein, D Volz, M Hermann, T Heise, K. Rave, "Non-invasive Task Force: noninvasive glucose measurement by monitoring of scattering coefficient during oral glucose tolerance tests", Diabetes Technol. Ther., 2, 211-220 (2000) L Heinemann, G Schmelzesen-Redeker, "Non-invasive continuous glucose monitoring in Type I diabetic patients with optical glucose sensors", Non-invasive Task Force (NITF), Diabetologia, 41, 848-854 (1998) K.V. Larin, M.M. Motamedi, M.S. Eledrisi, R.O. Esenaliev, "Noninvasive Blood Glucose Monitoring With Optical Coherence Tomography", Diabetes Care, 25, 12, 2263-2267 (2002) 特開2006−087913号公報
しかしながら、上記従来例であるHeinemannらによる散乱現象を利用する方式、すなわち、1,000nm以下の波長を用い、0.8mm〜10mmのように大きな受発光距離での後方散乱光を測定する方式では、近赤外光の生体組織中の到達深さが10mm程度となり、到達範囲内には、表皮、真皮、皮下組織、筋肉といった様々な組織が含まれ、複数の組織の散乱現象を測定することとなる。食物摂取等にともなう生体での糖代謝における血流変化等の生理反応は、組織によって異なって現れる。例えば、糖負荷時の筋肉中の血液流量が20〜30%増加するとともに、組織によってその増加割合が異なるので、このような組織による生理反応の違いが、本従来例での大きな推定誤差の要因となっている。また、Heinemannらが用いた1,000nm以下の波長はヘモグロビンの影響を受けやすいことも、精度悪化の要因と考えられる。
また、上記従来例であるOCTを利用する方式では、分光装置であるビームスプリッタ102のような複雑な構成をとる必要があり、測定装置が大型となり、高コストとなる問題があった。
また、上記従来例である特開2006−087913号公報に示された発明では、分光的な手法により血液成分濃度を測定するため、近赤外領域の光を波長毎に分ける分光操作を行い、スペクトル測定を行う必要がある。そのため、装置が大型となり、高コストとなる問題点があった。また、100μAU程度の吸光信号を測定する必要があることより、SN比が高い装置とする必要があり、このことによっても、装置が大型となり、高コストとなる問題点があった。さらに、測定部位や個体差により、表層組織の光学特性、近赤外光の伝播経路が異なることによって血液成分濃度の増減が発生する。この変動の大きさを算出することはできないので、測定精度の向上が図れないといった問題点があった。
本願発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたものであり、その目的は、測定信号のSN比を向上させることで測定精度の向上を図ることができ、測定装置の小型化、低コスト化が可能であって、血液成分濃度の変化量を算出することを可能にして測定精度のさらなる向上を図ることができる血液成分濃度の分析方法及びその装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明では、一端が発光手段に接続された発光用光ファイバーの他端の発光部から生体の表層組織表面に近赤外光を照射するとともに、一端が受光手段に接続された受光用光ファイバーの他端の受光部で表層組織表面から近赤外光を受光して、受光データを解析することにより血液成分濃度を定量的に分析する血液成分濃度の分析方法であって、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設されており、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射し、照射光量と受光光量とから補正係数を求め、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量と、前記補正係数とより血液成分濃度を定量的に分析することを特徴としている。
本願請求項2記載の発明では、一端が発光手段に接続された発光用光ファイバーの他端の発光部から生体の表層組織表面に近赤外光を照射するとともに、一端が受光手段に接続された受光用光ファイバーの他端の受光部で表層組織表面から近赤外光を受光して、受光データを解析することにより血液成分濃度を定量的に分析する分析部とを備え、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設されており、発光部は、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光と、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光とを照射し、分析部は、前記補正用光の照射光量と受光光量とから補正係数を求め、前記計測用光の照射光量及び受光光量と、前記補正係数とにより血液成分濃度を定量的に分析するものであることを特徴としている。
本願請求項3記載の発明では、上記請求項2記載の血液成分濃度の分析装置において、発光部からの距離が異なる複数の受光部を備えたことを特徴としている。
本願請求項4記載の発明では、上記請求項2又は3記載の血液成分濃度の分析装置において、受光部は、発光部からの距離を変更するように可動であることを特徴としている。
本願請求項1記載の発明の血液成分濃度の分析方法においては、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設することによって、表皮組織、真皮組織、皮下組織の3層の組織で構成されている表層組織の中で、血液中のグルコース濃度が血糖値に追随して変化すると推定できる真皮組織を主な近赤外光の伝播経路として形成することができる。このことによって、近赤外光の散乱現象に伴う良好な信号が得られるので、SN比を向上させることができる。また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射することによって、近赤外光の伝播経路が真皮組織中をくまなく伝播することができるので、SN比の向上を図ることができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量を測定することによって、真皮組織における散乱係数を算出することができる。このことによって、測定する血液成分をグルコース濃度とした場合、散乱係数にはグルコースに対する特異吸収波長はなく、分光することにより近赤外スペクトル測定を行う必要がなくなるので、分光装置が不要となり、測定装置の小型化、低コスト化ができる。また、真皮組織は、吸収信号の変化に比べて散乱係数の変化が非常に大きいことが知られており、散乱係数の変化は吸収信号の変化よりも大きな信号として測定することができ、SN比の高い測定が可能となる。このことによって、測定装置の必要性能を低く設定することができるので、測定装置の小型化、低コスト化ができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射して、事前に補正係数を算出しておくことによって、血液成分濃度の変化量を算出することを可能にして測定精度のさらなる向上を図ることができる。
本願請求項2記載の発明の血液成分濃度の分析装置においては、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設することによって、表皮組織、真皮組織、皮下組織の3層の組織で構成されている表層組織の中で、血液中のグルコース濃度が血糖値に追随して変化すると推定できる真皮組織を主な近赤外光の伝播経路として形成することができる。このことによって、近赤外光の散乱現象に伴う良好な信号が得られるので、SN比を向上させることができる。また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射することによって、近赤外光の伝播経路が真皮組織中をくまなく伝播することができるので、SN比の向上を図ることができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量を測定することによって、真皮組織における散乱係数を算出することができる。このことによって、測定する血液成分をグルコース濃度とした場合、散乱係数にはグルコースに対する特異吸収波長はなく、分光することにより近赤外スペクトル測定を行う必要がなくなるので、分光装置が不要となり、測定装置の小型化、低コスト化ができる。また、真皮組織は、吸収信号の変化に比べて散乱係数の変化が非常に大きいことが知られており、散乱係数の変化は吸収信号の変化よりも大きな信号として測定することができ、SN比の高い測定が可能となる。このことによって、測定装置の必要性能を低く設定することができるので、測定装置の小型化、低コスト化ができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射して、事前に補正係数を算出しておくことによって、血液成分濃度の変化量を算出することを可能にして測定精度のさらなる向上を図ることができる。
本願請求項3記載の発明の血液成分濃度の分析装置においては、特に、発光部からの距離が異なる複数の受光部を備えたことによって、照射光量及び検出光量に応じて最適な受光部を選択することができるので、SN比の向上を図ることができる。
本願請求項4記載の発明の血液成分濃度の分析装置においては、特に、受光部は、発光部からの距離を変更するように可動であることによって、複数の受光部を備えることなく、最適な発光部と受光部との距離を設定することができるので、部品点数の削減ができ、測定装置の小型化、低コスト化が可能である。
図1は、本願発明の第1の実施形態である血液成分濃度の分析方法及びその分析装置を示している。図1に示すように、一端が発光手段であるハロゲン光を用いた光源1に接続された発光用光ファイバー7の他端の発光部19から生体の表層組織6の表面に近赤外光を照射するとともに、一端が受光手段である受光素子15に接続された受光用光ファイバー7’の他端の受光部20で表層組織6表面から近赤外光を受光して、受光データを解析することにより血液成分濃度を定量的に分析する血液成分濃度の分析装置Aであって、発光部19と受光部20とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設されており、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射し、照射光量と受光光量とから補正係数を求め、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量と、前記補正係数とより血液成分濃度を定量的に分析するものである。
以下、この実施形態の血液成分濃度の分析方法及びその分析装置をより具体的詳細に説明する。図1(a)に示すように、光源1から発光された近赤外光は、熱遮蔽板2、ピンホール3、レンズ4を通り、中心波長1,600nm、半値幅20nmと中心波長1,450nm、半値幅20nmの光学フィルター(干渉フィルター)を有する切り替え式の分光部22、光ファイバーバンドル5及び発光用光ファイバー7を介して表層組織6に入射される。人体の前腕部など表層組織6の表面に測定用プローブ9の先端面を所定圧力で接触させて近赤外スペクトル測定を行う時、発光用光ファイバー7内を伝達した光源1からの近赤外光は、図1(b)に示すような測定用プローブ9の先端部分に同心円周上に配置された12個の発光部19より表層組織6の表面に照射される。表層組織6に照射されたこの測定光は生体組織内で拡散反射した後に、拡散反射光の一部が測定用プローブ9の先端に配置されている受光部20に受光される。この発光部19と受光部20の中心間距離Lは0.2mm以上2mm以下の範囲の0.65mmである。受光部20で受光された光は受光用光ファイバー7’を介して、測定側出射体11から出射される。測定側出射体11から出射された光は、レンズ4を通して受光素子15において検出される。受光素子15で検出された光信号はA/Dコンバーター16でAD変換された後、分析部であるマイコンなどの演算装置17に入力される。血糖値はこの信号を解析することによって算出される。
本実施形態における皮膚スペクトル測定は、表層組織6、特に、真皮層を標的としたものである。生体の表層組織6は、大きく表皮、真皮、皮下組織の3層の組織で構成される。表皮組織は角質層を含む組織で、組織内に毛細血管はあまり発達していない。皮下組織は主に脂肪組織で構成されている。したがって、この二つの組織内に含まれる水溶性の生体成分濃度、特に、グルコース濃度と血中グルコース濃度(血糖値)との相関は低いと考えられる。一方、真皮組織については毛細血管が発達していることと、水溶性の高い生体成分濃度、特に、グルコースが組織内で高い浸透性を有することから組織内生体成分濃度、特に、グルコース濃度は間質液(ISF:Interstitial Fluid)と同様に血糖値に追随して変化すると考えられる。したがって、真皮組織を標的としたスペクトル測定を行えば、血液成分濃度、特に、血糖値変動と相関するスペクトル信号の測定が可能となる。そのため、発光部19と受光部20の中心間距離Lを0.2mm以上2mm以下の範囲の0.65mmとし、皮膚に接触させた測定プローブに配置した発光部19から照射された近赤外光は表層組織6内を拡散反射し、入射光の一部が受光部20に到達する。この際の光の伝播経路は、真皮層を標的として、表層組織6内を伝播し、“バナナ・シェイプ”と呼ばれる形状をとる。なお、血糖以外に相関が期待される生体成分としては、例示したグルコース以外に、尿酸値、コレステロール量、中性脂肪量、アルブミン量、グロブリン量、酸素飽和度、ヘモグロビン量、ミオグロビン量などの生理指標がある。
次に、血糖値の測定方法について説明する。近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射し、照射光量と検出光量と、生体成分の単位濃度当りの信号変動量の関係より関係式を作成する。本実施形態においては、図2に示すように1,450nmの吸光度と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)y=−9117.1x+11699を作成できる。ここで、yは10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量[μAU]であり、xは1,450nmの吸光度[AU]である。吸光度は、特定の波長の光に対して物質の吸収強度を示す尺度で、log10(lr/lm)の算出式で求められる。ここで、lrは、リファレンス光の透過光強度であり、lmは、測定光の透過光強度である。
次に、吸光度算出に用いるリファレンス光は、測定開始直前に標準反射板を用いて測定する。基準点において1,450nmの吸光度を算出し、上記の回帰式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量の補正係数を求める。本実施形態の場合は、基準点における1,450nmの吸光度が1.15[AU]であり、上式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量は、1,214[μAU]と算出される。
さらに、測定用光を照射して1,600nmの吸光度を測定し、求めた補正係数を用い血糖値の推定を行なう。本実施形態においては、基準点での血糖値からの相対変化として血糖値を以下の関係式で求める。
血糖値[mg/dL]=基準点での血糖値[mg/dL]+(測定吸光度[μAU]−基準点での吸光度[μAU])×10[mg/dL]/1214[μAU]
図3は、この測定結果に基づいて、予測した血糖値と採血により実測した血糖値を示したものであり、予測した血糖値と採血により実測した血糖値の相関係数は0.94であり、良好である。
次に、さらなる血糖値の推定精度向上をはかるため、血糖値の測定値に時系列的に混入するトレンドに対する補正を行なった例について説明する。
本実施形態の時系列的に混入するトレンドとは、図4(a)に示すように、時系列的に血糖値が上昇(グラフでは右上がり)あるいは、下降(グラフでは右下がり)する現象をさす。この現象は、表層組織6に測定用プローブ9を接触させて測定するために生じる現象で、表層組織6の角質層の光物性の変化などによるものと考えられる。
血糖値の測定は次のように行なわれる。測定は、血糖値が安定する空腹時、あるいは食後2時間以上あいた時から開始し、1,600nmの吸光度変化を1時間程度、複数回測定する。本実施形態においては、5分毎に45分間に吸光度測定を行ない、10点の予備的なデータを得ている。
次に、基準点の1,450nmの吸光度を用い、上記と同様の関係式より補正係数を求める。求めた補正係数より血糖値推定式を作成し、10点の予備的なデータの1,600nmの吸光度変化より血糖値変動を求める。次に、基準点の複数の測定値と測定時間より回帰式を作成し、血糖値変化のトレンドを補正する式を求める。
さらに、測定用光を照射して1,600nmの吸光度を測定し、上記と同様に求めた補正係数を用い血糖値の推定を行なう。この際、上記の作成した回帰式を用い、経過時間に応じたトレンド補正を行い、血糖推定値を補正する。図4(a)は、上記と同様な手法で血糖値を推定した例で、時系列的なトレンド補正を行なっていない場合の結果を示したグラフであり、図4(b)は、上記の作成した回帰式を用い、トレンド補正した結果を示したグラフである。本実施形態で予測した血糖値と、採血により実測した血糖値の相関係数はトレンド補正を行なう前は0.76で、トレンド補正を行なった後は0.78であるので、トレンド補正を行うことによって、血糖値の推定精度が向上していることがわかる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。切り替え式の分光部22を、中心波長1,650nm、半値幅20nmと中心波長1,720nm、半値幅20nmの光学フィルター(干渉フィルター)とした場合、図5に示すように1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)y=−9963.7x+2907.8を作成できる。ここで、yは10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量[μAU]であり、xは1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分[AU]である。
次に、1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分を測定する。この吸光度算出に用いるリファレンス光は、測定開始直前に標準反射板を用いて測定する。算出した1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分を上記の回帰式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量の補正係数を求める。本実施形態の本変形例では、基準点における1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分が0.157[AU]であり、上式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量は、1,343[μAU]と算出される。
さらに、測定用光を照射して1,650nmの吸光度を測定し、上記の求めた補正係数を用い血糖値の推定を行なう。本実施形態の本変形例においては、基準点での血糖値からの相対変化として血糖値を以下の関係式で求める。
血糖値[mg/dL]=基準点での血糖値[mg/dL]+(測定吸光度[μAU]−基準点での吸光度[μAU])×10[mg/dL]/1343[μAU]
図6は、この測定結果に基づいて、予測した血糖値と採血により実測した血糖値を示したものであり、予測した血糖値と採血により実測した血糖値の相関係数は0.85であり、良好である。
本実施形態の本変形例では、血糖値の変動を1,650nmの吸光度変化により求めているが、1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度の差分によっても血糖値変動を求めることができる。このように2波長の差分の変動より血糖値変動を求めることで、測定にともなうノイズ低減が期待できる。また、この場合の補正係数の決定も、予め1,720nmの吸光度と1,650nmの吸光度の差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)を作成しておき、測定時に選択することで対応が可能である。
したがって、発光部19と受光部20とが0.2mm以上2mm以下の範囲、至適な値としては、0.35mm以上0.8mm以下の範囲の間隔で配設されることによって、表皮組織、真皮組織、皮下組織の3層の組織で構成されている表層組織6の中で、血液中のグルコース濃度が血糖値に追随して変化すると推定できる真皮組織を主な近赤外光の伝播経路として形成することができる。このことによって、近赤外光の散乱現象に伴う良好な信号が得られるので、SN比を向上させることができる。また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲、至適な波長としては、1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmから選択された波長の光を計測用光として照射することによって、近赤外光の伝播経路が真皮組織中をくまなく伝播することができるので、SN比の向上を図ることができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲、至適な波長としては、1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmから選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量を測定することによって、真皮組織における散乱係数を算出することができる。測定する血液成分をグルコース濃度とした場合、散乱係数にはグルコースに対する特異吸収波長はなく、至適な波長である1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmには特異性を有さない。このことによって、分光することにより近赤外スペクトル測定を行う必要がなく、分光装置が不要となり、血液成分濃度の分析装置Aの小型化、低コスト化ができる。また、真皮組織は、吸収信号の変化に比べて散乱係数の変化が非常に大きいことが知られており、散乱係数の変化は吸収信号の変化よりも大きな信号として測定することができ、SN比の高い測定が可能となる。このことによって、血液成分濃度の分析装置Aの必要性能を低く設定することができるので、血液成分濃度の分析装置Aの小型化、低コスト化ができる。
また、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射して、事前に補正係数を算出しておくことによって、血液成分濃度の変化量を算出することを可能にして測定精度のさらなる向上を図ることができる。
さらに、補正用光として、1,400〜1,500nm、又は、1,680〜1,7300nmの範囲から選択された波長の近赤外光を補正用光として照射することが適切である。
なお、1,100〜2,500nmの範囲には、1,450nmと1,900nmに水の大きな吸収波長が存在するため、表層組織6を伝播する波長によって、その伝播経路が異なる。本実施形態のように、発光部19と受光部20を至適な値として0.35mm以上0.8mm以下の範囲に配設して測定を行なう場合、近赤外光の伝播経路が厚さ1mm程度の真皮組織中をくまなく伝播することでき、SN比向上につながるため、適切な波長を選択することが有効である。適切な波長として、水および脂肪(皮下組織の主要成分で1,730nmに吸収波長を有する。)の影響が小さい吸収1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmの近赤外光が特に有効である。
このことは、各波長の吸光度変化と血糖値変化の相関係数を求めることでも確認できる。図7(a)と(b)は、4回のグルコース負荷実験での結果で、横軸に近赤外波長、縦軸にその波長の吸光度変化と血糖値変化の相関係数を示す。グルコース負荷実験は、被験者にグルコースを負荷することにより人為的に血糖値を変動させる実験で、糖尿病診断には、75gのグルコースを経口的に負荷し、負荷後2時間の血糖値が用いられる。図7(a)と(b)とは、分光波長範囲を変えており、図7(b)のリニアアレイ型受光素子については2箇所の欠損素子を有する。図7(a)は3回のグルコース負荷実験の結果で、測定プローブを前腕内側部の皮膚に両面テープを用いて貼付、固定して測定した結果で、1,350〜1,900の近赤外光の吸光度変化と血糖値変化の相関を示したものである。この図より真皮組織中を全体に伝播すると考えられる1,530〜1,700nmの波長範囲において良好な相関関係が得られていることがわかる。図7(b)は1回のグルコース負荷実験の結果で、測定プローブを470gf/cm2の接触圧力で5分毎に前腕内側部の皮膚に押し当てて測定した結果で、1,200〜1,900の近赤外光の吸光度変化と血糖値変化の相関を示したものである。真皮組織中を全体に伝播すると考えられる1,200〜1,350nm及び1,530〜1,700nmの波長範囲において良好な相関関係が得られていることがわかる。これらの結果は、透過性に優れた近赤外波長を用い真皮組織中をくまなく伝播させることがよい定量精度につながることが示唆されている。1,100〜2,500nmの範囲の中の至適な波長として1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmである理由は、近赤外光の表層組織6の伝播経路は波長によって異なるが、発光部19と受光部20との距離が0.2mm以上2mm以下、至適な値として0.35mm以上0.8mm以下から選択した0.65mmである本実施形態において、これらの波長範囲の近赤外の近赤外光を用いることで、真皮組織中をくまなく伝播させることができるためである。
図8は、この波長領域の近赤外光を発光部19と受光部20との間隔を0.65mmに設定した場合に、表層組織6を伝播する経路をモンテカルロ法により数値シミュレーションして得られた平均光路長を波長毎に示したものである。1,200〜1,350nm及び1,530〜1,700nmにおける平均光路長が長く、表層組織6の奥まで伝播していることがわかる。ただし、前述のように、散乱係数にはグルコースに対する特異吸収波長はないので、真皮組織に伝播経路を形成できれば、1,100〜2,500nmの範囲の他の赤外光を用いても、SN比は劣るが測定は可能である。
なお、本実施形態では、発光部19と受光部20とが0.2mm以上2mm以下の範囲であればよいものであって、至適な値としては、0.35mm以上0.8mm以下の範囲の間隔として、0.65mmを例示しているが、この値に限定されるものではない。
また、本実施形態では、近赤外光の波長が1,100〜2,500nmの範囲であればよいものであって、至適な波長としては、1,200〜1,350nmと1,530〜1,700nmから選択された波長として、1,450nm、1,600nm、1,650nm及び1,720nmを例示しているが、この値に限定されるものではない。
図9は、本願発明の第2の実施形態である血液成分濃度の分析方法及びその分析装置を示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
図9(a)に示すように、発光手段である中心波長1,650nmのLED23と同じく発光手段である中心波長1,450nmのLED24から照射させた近赤外光を、発光用光ファイバー7を介して表層組織6に入射させる。人体の前腕部など表層組織6の表面に測定用プローブ9の先端面を所定圧力で接触させて近赤外スペクトル測定を行う時、LED23及び24からの近赤外光は、発光用光ファイバー7内を伝達し、図9(b)に示すような測定用プローブ9の先端部に配置された2個の発光部19より表層組織6の表面に照射される。この2個の発光部19はそれぞれLED23及び24に対応している。表層組織6に照射されたこの測定光は表層組織6内で拡散反射した後に、拡散反射光の一部が測定用プローブ9の先端に配置されている受光部20に受光される。ここで、発光部19と受光部20の中心間距離Lは0.65mmである。受光された光は、この受光用光ファイバー7’を介して、測定側出射体11から出射される。測定側出射体11から出射された光は、レンズ4を通して受光素子15において検出される。受光素子15で検出された光信号はA/Dコンバーター16でAD変換された後、マイコン25に入力される。血糖値はこの信号を解析することによって算出され、この算出された値がディスプレイ26に表示される。
次に、血糖値の測定方法について説明する。本実施形態においては、図10に示すように1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)y=−8021.6x+10195を作成できる。ここで、yは10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量[μAU]であり、xは1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分[AU]である。
次に、1,450nmの吸光度を測定する。この吸光度算出に用いるリファレンス光は、測定開始直前に標準反射板を用いて測定する。算出した1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分を上記の回帰式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量の補正係数を求める。本実施形態では、基準点における1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差分が1.19[AU]であり、上式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量は、649[μAU]と算出される。
さらに、測定用光を照射して1,650nmの吸光度を測定し、上記の求めた補正係数を用い血糖値の推定を行なう。本実施形態においては、基準点での血糖値からの相対変化として血糖値を以下の関係式で求める。
血糖値[mg/dL]=基準点での血糖値[mg/dL]+(測定吸光度[μAU]−基準点での吸光度[μAU])×10[mg/dL]/649[μAU]
図11は、この測定結果に基づいて、予測した血糖値と採血により実測した血糖値を示したものであり、予測した血糖値と採血により実測した血糖値の相関係数は0.88であり、良好である。
本実施形態では、血糖値の変動を1,650nmの吸光度変化により求めているが、1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度の差分によっても血糖値変動を求めることができる。このように2波長の差分の変動より血糖値変動を求めることで、測定にともなうノイズ低減が期待できる。また、この場合の補正係数の決定も、予め1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度の差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)を作成しておき、測定時に選択することで対応が可能である。
また、本実施形態では、LED23及び24と表層組織6との間は発光用光ファイバー7、表層組織6と受光素子15との間は受光用光ファイバー7’が介在している例を示したが、LED23及び24と受光素子15の両方又はいずれか一方を測定用プローブ9の先端に配設して、直接、近赤外光の発光又は受光を行ってもよい。
次に、本実施形態の変形例を説明する。LED23から中心波長1,300nmの近赤外光を照射し、LED24から中心波長1,450nmの近赤外光を照射した場合では、1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度との差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)を作成できる。
次に、1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度との差分を測定する。この吸光度算出に用いるリファレンス光は、測定開始直前に標準反射板を用いて測定する。算出した1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度との差分を上記の作成した回帰式に代入し、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量の補正係数を求める。本実施形態の本変形例では、基準点における1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度との差分が1.03[AU]であり、10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量は、2,735[μAU]である。
さらに、測定用光を照射して1,300nmの吸光度を測定し、求めた補正係数を用い血糖値の推定を行なう。本実施形態の本変形例においては、基準点での血糖値からの相対変化として血糖値を以下の関係式で求める。
血糖値[mg/dL]=基準点での血糖値[mg/dL]+(測定吸光度[μAU]−基準点での吸光度[μAU])×10[mg/dL]/2735[μAU]
図12は、この測定結果に基づいて、予測した血糖値と採血により実測した血糖値を示したものであり、予測した血糖値と採血により実測した血糖値の相関係数は0.83であり、良好である。
本実施形態の本変形例では、血糖値の変動を1,300nmの吸光度変化により求めているが、1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度の差分によっても血糖値変動を求めることができる。このように2波長の差分の変動より血糖値変動を求めることで、測定にともなうノイズ低減が期待できる。また、この場合の補正係数の決定も、予め1,450nmの吸光度と1,300nmの吸光度の差分と10mg/dLのグルコース濃度(血糖値)変動に対応する吸光度変化量より関係式(回帰式)を作成しておき、測定時に選択することで対応が可能である。
したがって、光源をLED23及び24とすることで血液成分濃度の分析装置Aを小型化できる。さらに、2つの光源であるLEDを用いて近赤外光を表層組織6へ照射しているので、切り替え式の分光部を用いる必要がなくなるので、血液成分濃度の分析装置Aの小型化をさらに図ることが可能である。
図13は、本願発明の第3の実施形態である血液成分濃度の分析方法及びその分析装置を示している。ここでは、上記第1及び第2の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1及び第2の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
図13(a)に示すように、本実施形態の血液成分濃度の分析装置Aは、中心波長1,650nmのLED23と中心波長1,450nmのLED24から照射させた近赤外光を、それぞれ発光用光ファイバー7を介して表層組織6に入射させる。図13(b)に示すような測定用プローブ9の先端から同心円周上に配置された2個の発光部19より表層組織6の表面に照射される。2個の発光部19はそれぞれLED23及び24に対応している。表層組織6に照射されたこの測定光は、表層組織6内で拡散反射した後に、拡散反射光の一部が測定プローブ9の先端に配置されている2個の受光部20によって受光される。それぞれの受光部20は、2個の発光部19の垂直二等分線上に配置され、発光部19と受光部20の中心間距離L1は0.65mm、L2は0.35mmである。受光された光は2本の受光用光ファイバー7’を介して、測定側出射体11からそれぞれ出射される。測定側出射体11から出射された光は、2個の受光素子15において検出される。受光素子15で検出された光信号はA/Dコンバーター16でAD変換された後、マイコン25に入力される。血糖値はこの信号を解析することによって算出され、算出された値がディスプレイ26に表示される。
2個の受光素子15で検出された中心間距離の異なる2つの信号は、1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差を用いて比較される。本実施形態においては、基準点での1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差が最適値である1.1[AU]に近い値の信号を選択し、選択した中心間距離での1,650nmの吸光度変化より血糖値測定を行なう。
したがって、発光部19からの距離が異なる複数の受光部20を備えたことによって、照射光量及び検出光量に応じて最適な受光部20を選択することができるので、SN比の向上を図ることができる。
次に、本願発明の第4の実施形態である血液成分濃度の分析方法及びその分析装置を説明する。ここでは、上記第1〜第3の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1〜第3の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
図14に示すように、受光部20はピッチ幅250μmの微細ねじの回転により矢印方向にスライドするように構成されている。受光部20の移動方向は、2個の発光部19の垂直二等分線上をスライドする。血糖測定開始時に、受光部20をスライドさせることで、1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差が最適値である1.1[AU]になるように調整し、以降の測定を行なう。ただし、基準点において、1,450nmの吸光度と1,650nmの吸光度との差が変化した場合は、図10に示すグラフの回帰式より補正係数を決めてもよい。
したがって、受光部20は、発光部19からの距離を変更するように可動であることによって、複数の受光部20を備えることなく、最適な発光部19と受光部20との距離を設定することができるので、部品点数の削減ができ、血液成分濃度の分析装置Aの小型化、低コスト化が可能である。
本願発明の第1の実施形態である血液成分濃度の分析装置の(a)概略構成図と(b)要部拡大図である。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた補正係数を決定する方法を示すグラフである。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた血糖値測定結果を示すグラフである。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた(a)トレンド補正前の血糖値測定結果を示すグラフと(b)トレンド補正後の血糖値測定結果を示すグラフである。 本願発明の第1の実施形態の変形例である血液成分濃度の分析装置によって得られた補正係数を決定する方法を示すグラフである。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた血糖値測定結果を示すグラフである。 本願発明の第1の実施形態である血液成分濃度の分析装置における(a)3回のグルコース負荷実験における近赤外波長の吸光度変動と血糖値変動の相関係数を示すグラフと(b)1回のグルコース負荷実験における近赤外波長の吸光度変動と血糖値変動の相関係数を示すグラフである。 同血液成分濃度の分析装置での近赤外波長とその波長の表層組織での平均光波長を示すグラフである。 本願発明の第2の実施形態である血液成分濃度の分析装置の(a)概略構成図と(b)要部拡大図である。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた補正係数を決定する方法を示すグラフである。 同血液成分濃度の分析装置によって得られた血糖値測定結果を示すグラフである。 本願発明の第2の実施形態の変形例である血液成分濃度の分析装置によって得られた血糖値測定結果を示すグラフである。 本願発明の第3の実施形態である血液成分濃度の分析装置の(a)概略構成図と(b)要部拡大図である。 本願発明の第4の実施形態である血液成分濃度の分析装置の要部拡大図である。 従来例であるOCTを利用する方式を用いた血液成分濃度の分析装置の概略構成図である。 従来例である分光分析的な手法を用いた血液成分濃度の分析装置の概略構成図である。
符号の説明
1 光源(発光手段)
6 表層組織
7 発光用光ファイバー
7’ 受光用光ファイバー
15 受光素子(受光手段)
19 発光部
20 受光部
A 血液成分濃度の分析装置

Claims (4)

  1. 一端が発光手段に接続された発光用光ファイバーの他端の発光部から生体の表層組織表面に近赤外光を照射するとともに、一端が受光手段に接続された受光用光ファイバーの他端の受光部で表層組織表面から近赤外光を受光して、受光データを解析することにより血液成分濃度を定量的に分析する血液成分濃度の分析方法であって、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設されており、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光として照射し、照射光量と受光光量とから補正係数を求め、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光として照射し、照射光量及び受光光量と、前記補正係数とより血液成分濃度を定量的に分析することを特徴とする血液成分濃度の分析方法。
  2. 一端が発光手段に接続された発光用光ファイバーの他端の発光部から生体の表層組織表面に近赤外光を照射するとともに、一端が受光手段に接続された受光用光ファイバーの他端の受光部で表層組織表面から近赤外光を受光して、受光データを解析することにより血液成分濃度を定量的に分析する分析部とを備え、発光部と受光部とが0.2mm以上2mm以下の範囲の間隔で配設されており、発光部は、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を補正用光と、近赤外光として1,100〜2,500nmの範囲から選択された波長の光を計測用光とを照射し、分析部は、前記補正用光の照射光量と受光光量とから補正係数を求め、前記計測用光の照射光量及び受光光量と、前記補正係数とにより血液成分濃度を定量的に分析するものであることを特徴とする血液成分濃度の分析装置。
  3. 発光部からの距離が異なる複数の受光部を備えたことを特徴とする請求項2記載の血液成分濃度の分析装置。
  4. 受光部は、発光部からの距離を変更するように可動であることを特徴とする請求項2又は3記載の血液成分濃度の分析装置。
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