JP3471788B1 - 酸素飽和度測定装置 - Google Patents

酸素飽和度測定装置

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JP3471788B1 JP2002338314A JP2002338314A JP3471788B1 JP 3471788 B1 JP3471788 B1 JP 3471788B1 JP 2002338314 A JP2002338314 A JP 2002338314A JP 2002338314 A JP2002338314 A JP 2002338314A JP 3471788 B1 JP3471788 B1 JP 3471788B1
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Abstract

【要約】 【課題】 血液成分を有する組織を微小領域に区分し
て、区分された微小領域の酸素飽和度を決定する酸素飽
和度測定方法及び酸素飽和度測定装置を提供する 【解決手段】 周波数可変コヒーレント光源1、部分反
射ミラー11、参照用ミラー12、光走査系2、検出器
3、増幅器4、A/D変換器5、データ解析系6及び計
測の対象となる試料7とから構成される。データ解析系
6は、蓄積されたデータをフーリエ解析することによ
り、測定光14の光線に沿った微小領域における光吸収
係数を求める。さらに、測定光14の光線に沿って光線
方向の奥行きを漸次増加させながら光吸収係数を1次元
的に算定し、続いて、1次元的計算を繰り返して2次元
的計算を行うことにより、酸素化ヘモグロビン量、還元
ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量、および酸素飽和度
についての断層像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織の酸素化
ヘモグロビン量、還元(遊離)ヘモグロビン量、総ヘモ
グロビン量、および酸素飽和度を、生体組織の微小領域
毎に測定する酸素飽和度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体組織に含まれる血液成分の酸素飽和
度は、生体組織の活性を測定するための重要な情報であ
るため、従来から、多くの測定方法が試みられてきてい
る。例えば、酸素化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンと
では、光の吸収の度合いである光吸収係数が光の波長に
依存して異なることを利用した方法が挙げられる。
【0003】図8は、光の波長に対する酸素化ヘモグロ
ビンと還元ヘモグロビンの光吸収係数の変化を示す図で
ある。
【0004】図8に示すように、紫外から、可視光、赤
外に至る領域の酸素化ヘモグロビンと還元ヘモグロビン
の光吸収係数(モル光吸収係数)の波長依存性には差が
見られる。この光吸収係数の波長依存性の差を利用し
て、複数の波長を用いた光学測定によって、非侵襲的に
酸素飽和度を求める方法がいくつか提案されている。
【0005】このような、光吸収係数の波長依存性の差
を利用して、複数の波長を用いた光学測定によって、非
侵襲的に酸素飽和度を求める方法において、組織の光散
乱能が弱ければ、光は吸収を受けながら直線的に伝播す
る場合は、入射光に対する透過光の減衰率から光路長当
りの光吸収係数を求めることができる。
【0006】しかし、一般的に、生体組織は光散乱の度
合いが強く、光は多重散乱を繰り返しながら広がって全
体としては拡散的に生体中を伝播する。このため、検出
器で検出される光が経過する光路長は、単一ではなく広
がって分布するため、入射光に対する透過光の減衰率か
ら光路長当りの光吸収係数を求めることは困難になる。
【0007】また、生体組織は光散乱能が強いため、生
体組織中を伝播した光の減衰は、光吸収だけでなく、光
散乱の寄与も無視できない。散乱による減衰も受けなが
ら、拡散的伝播する光の減衰から、どのように正確に生
体組織中の血液成分による光吸収係数を導き出すかが問
題となる。
【0008】一方、光の散乱能は、波長の4乗に逆比例
して弱くなる。従って、上記の散乱の影響を少なくする
ためには、長波長の光が有利である。しかし、波長が約
800nmよりも長くなるに従って、生体組織中に含まれる
水による光吸収が増大する(図9参照)。
【0009】そこで、光吸収係数の波長依存性の差を利
用して、複数の波長を用いた光学測定によって、非侵襲
的に酸素飽和度を求める方法では、波長が約800 nmにお
ける酸素化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの光吸収係
数の交差(図8参照)を利用し、600 nmから1000 nm
の、赤から赤外にいたる波長領域が多く使われている。
ただし、眼の場合は、透明体に近く散乱能が比較的弱い
ため、赤外に加えて可視光も使われてきている。
【0010】光吸収係数の波長依存性の差を利用して、
複数の波長を用いた光学測定によって、非侵襲的に酸素
飽和度を求める方法の1つとして、パルスオキシメトリ
ーがある。
【0011】図10(a)は、パルスオキシメトリーの
原理図である。
【0012】パルスオキシメトリーは、動脈の拍動効果
を利用し、動脈血の光吸収への寄与を、他の寄与から分
離することで、動脈血の光吸収係数を計測するものであ
る。
【0013】図10(a)に示すように、光源81と検
出器の間に指を挟み、光源81から指に光を当て、その
透過光を検出器83で検出すると、透過光の強度は図1
1に示すように、脈拍に対応して少し変動する成分を持
つ。この変動成分(AC成分)は、心拍による血圧の増減
により血管が膨張収縮することに起因しているので、動
脈中の血球による光の吸収度を検出したことになり、他
の部分の光の吸収と区別することができる。
【0014】ここで、図8の光吸収係数の波長依存性を
考慮し、光源に、赤色(例えば660nm程度)と赤外(例
えば940nm)の2色を使用し、血液中の酸素化ヘモグロ
ビンと遊離(還元)ヘモグロビンとでの各波長の光源に
おける光吸収係数の差を利用すれば、動脈血の、酸素飽
和度を求めることができる。パルスオキシメトリーは正
確な測定ができる優れた方法であるが、対象が動脈流に
限られるという制限がある。
【0015】光吸収係数の波長依存性の差を利用して、
複数の波長を用いた光学測定によって、非侵襲的に酸素
飽和度を求める他の1つの方法として、経皮的酸素飽和
度濃度測定装置がある、図10(b)は経皮的酸素飽和
度濃度測定装置の原理図である。
【0016】経皮的酸素飽和度濃度測定装置は、図10
(b)に示すように、対象とする生体組織82の測定部
位(例えば脳)を定め、光源として2波長(例えば750
nmと830nm)を用い、光源81と検出器83からな
るプローブ80の構造を測定部位に応じていつも同じに
し、プローブ80を皮膚に密着して測定を行い、あらか
じめ行っておいた校正値と比較して酸素飽和度を決定す
る方法である。
【0017】経皮的酸素飽和度濃度測定装置は、特に脳
を対象とする場合は、比侵襲式脳血流酸素飽和度モニタ
ーとも呼ばれている。この方法も実際の診断において実
用化されている。拡散的な透過光を用いるので、光が拡
散する領域の平均値は求められるが、測定部位を細かく
区分して、各区分それぞれの値を求めることはできな
い。
【0018】光吸収係数の波長依存性の差を利用して、
複数の波長を用いた光学測定によって、非侵襲的に酸素
飽和度を求めるさらに他の1つの方法として、レーザー
走査法が研究室レベルでは行われている。
【0019】レーザー走査法は、眼底網膜を対象とし
て、波長の異なる複数のレーザー光線を照射し、共役光
学系を用いて後方散乱光を検出し、レーザー光線に沿っ
た光路でおきる各波長における光の減衰から、酸素飽和
度を求める方法である。
【0020】ここでは、レ−ザー光線を眼底網膜上で走
査し、測定を行う。上記の2つの方法に比べ、測定部位
は入射光と略垂直な平面において精確に決められるが、
入射光路に沿った組織の奥行き方向を微小領域に区分し
て、それら各区分それぞれの値を求めることはできな
い。
【0021】
【特許文献1】特開2002−303576号公報
【0022】
【特許文献2】特開2002−224088号公報
【0023】
【特許文献3】特開平11−244268号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来技
術において、パルスオキシメトリーの場合は光が照射さ
れた指の部分全体、経皮的酸素飽和度濃度測定装置では
光が拡散して伝播し検出器に到達する全領域、レーザー
走査法では奥行き方向についてすべての組織からの寄与
が全て測定されてしまう。従って、従来の技術では、生
体組織内部の、1000μm以下の例えば数μmから数
十μm程度の各微小領域において、酸素飽和度を決定す
ることができなかった。
【0025】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、血液成分を有する組織を1000μm以下の例え
ば数μmから数十μm程度の小さな領域に区分して、区
分された微小領域の酸素化ヘモグロビン濃度、還元ヘモ
グロビン濃度、酸素飽和度を決定する酸素飽和度測定装
置の提供を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明に係る酸素飽和度
測定装置は、請求項1では、血液成分を有する組織から
なる試料の光軸方向の長さに比べて長いコーヒレント長
を有する高干渉性光を発生し、当該高干渉性光の波長を
連続的または離散的に時間変化させる光発生手段と、前
記光発生手段から発生された光を、光路長が固定された
参照光路と前記試料に導く試料光路とに分波する一方、
前記参照光路を経由した光と前記試料光路を経由した光
とを合波する光分波・合波手段と、前記光分波・合波手
段によって合波された光の強度を検出する光強度検出手
段と、前記光強度検出手段により得られた光強度信号の
時系列データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後
方散乱光強度との関係を求め、時間領域毎に前記試料の
光軸方向に1〜1000ミクロン程度に弁別した微小領
域毎に後方散乱光の強度を算出する後方散乱光強度解析
手段と、前記後方散乱光強度解析手段により算出され
た、光軸方向における前記微小領域の前後の微小領域か
らの後方散乱光の強度から、前記微小領域における光の
吸収係数を各時間領域毎に求める光吸収係数算出手段
と、前記光吸収係数算出手段により求めた前記微小領域
における光吸収係数値から、酸素化ヘモグロビンと還元
ヘモグロビンとでは光吸収係数の波長依存性が異なるこ
とを利用し、前記微小領域における酸素化ヘモグロビン
量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量又は酸素飽
和度の少なくとも1つを算出する酸素飽和度等算出手段
とを有することを特徴とする。また、請求項2では、波
長の広がりを持った光である短コヒーレント光を発生す
る光発生手段と、前記光発生手段から発生された光のう
ち、試料で後方散乱された光を受けて波長毎の光強度信
号に分光する分光手段と、前記分光手段により分光され
た波長毎の光強度信号の時系列データを解析して前記試
料の光軸方向の位置と後方散乱光強度との関係を求め、
時間領域毎に前記試料の光軸方向に1〜1000ミクロ
ン程度に弁別した微小領域毎に後方散乱光の強度を算出
する後方散乱光強度解析手段と、前記後方散乱光強度解
析手段により算出された、光軸方向における前記微小領
域の前後の微小領域からの後方散乱光の強度から、前記
微小領域における光の吸収係数を各時間領域毎に求める
光吸収係数算出手段と、前記光吸収係数算出手段により
求めた前記微小領域における光吸収係数値から、酸素化
ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとでは光吸収係数の波
長依存性が異なることを利用し、前記微小領域における
酸素化ヘモグロビン量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグ
ロビン量又は酸素飽和度の少なくとも1つを算出する酸
素飽和度等算出手段とを有することを特徴とする。さら
に、請求項3では、請求項2に記載の酸素飽和度測定装
置において、前記光発生手段から発生された光を、光路
長が固定された参照光路と前記試料に導く試料光路とに
分波する一方、前記参照光路を経由した光と前記試料光
路を経由した光とを合波して前記分光手段に導く光分波
・合波手段を有することを特徴とする。このように、本
発明に係る酸素飽和度測定装置によれば、血液成分を有
する組織を微小領域に弁別して、時系列データから2つ
以上の波長領域で後方散乱光強度の測定を行うので、複
数の光の波長領域で各微小領域の光吸収係数を求めるこ
とが出来る。そして、これらの光吸収係数と酸素化ヘモ
グロビンと還元ヘモグロビンの光吸収係数の波長依存性
の差とを対応させることで、当該組織内の各微小領域に
おける酸素化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、総ヘモ
グロビン量及び酸化飽和度を決定することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】〔発明の原理〕光線を被測定体に
入射し、入射した光に沿った奥行き方向の近接した2つ
の領域(または複数の領域を用いる場合も含める)から
の後方散乱光強度を散乱を受けた場所を弁別して計測す
る。そして、これらの計測データから、計測した領域間
にある微小領域の血液成分による光吸収の影響を評価す
ることで、他の領域の組織の影響をほとんど受けること
なく、正確にこの微小領域の血液の光吸収係数を求める
ことができる。これを、2波長以上の波長を利用して行
い、当該微小領域の血液による光吸収係数を求めれば、
複数の光の波長で光吸収係数が求まったことになる。こ
れらの光吸収係数と、図8に示す酸素化ヘモグロビンと
還元ヘモグロビンの光吸収係数の波長依存性の差とを対
応させれば、酸素化ヘモグロビンおよび還元ヘモグロビ
ン各々の量が求められ、酸化飽和度が微小領域に対して
決定できる。
【0028】ここでは、入射した光の光線に沿った数ミ
クロンから数十ミクロンの領域から後方散乱された光
を、後方散乱を受けた場所を弁別して計測する手段とし
て、オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー(以
下OCTと記す)技術を用いることとする。
【0029】OCTは、後方散乱された光のうち、入射し
た光と干渉する成分のみ測定する。したがって、拡散的
に伝播する多重散乱では光の同位相面が乱れるので干渉
が弱まり、多重散乱の影響はほとんどないか、無視でき
る。このためOCTにおける試料中の光の経路は直線とみ
なしてよい。以下では、多重散乱成分は干渉に寄与して
いないものとする。
【0030】また、OCTでは、波長領域が広がりのある
光源を利用するため、光学特性において、厳密には、波
長の広がりを考慮しなければならない。しかし、中心波
長に比べ波長の広がりの幅は1割程度以下なので、以下
の説明においては、中心波長で代表する。
【0031】図12は、微小領域における光吸収係数の
計測原理を示す図である。
【0032】図12において、測定用の中心波長λの光
線が、奥行き方向のZ軸に沿って入射した場合を考え
る。OCTでは、Z軸上で数ミクロンから数十ミクロンの間
隔で、入射光路に沿って入射光線と反対方向に後方散乱
される光を計測する。一つの測定点をzとし、これから
わずかな距離Δz奥行き方向にある測定点をz+Δzとす
る。ここで、両点において散乱能が同じであり、光の減
衰がヘモグロビンによる吸収のみによって起こっている
ものとする。
【0033】入射光線の光線(Z軸)に沿って位置zから
z+Δzの微小な領域における光吸収係数を位置zと上記
中心波長λの関数としてμ(z,λ)で表すと、位置zでの
計測光強度I(z)と、位置z+Δzでの計測光強度I(z+
Δz)との比は、光吸収のベア・ランバートの法則によ
りI(z)/I(z+Δz)=exp[2μ(z,λ)Δz]で表され
る。ここで、係数2は光がこの経路を往復することによ
る。この対数を求め2Δzで割り算すれば、微小な領域z
からz+Δzの範囲の波長λにおける光吸収係数μ(z、
λ)が求められる。
【0034】従来、OCTは1つの中心波長で行われてい
るが、この発明では、2つ以上の複数の中心波長λ
λ、λ、・・・・で行う。波長の種類を増すと決定
できるパラメータの数が増し、精度を上げることができ
るが、ここでは簡単のため、λとλの2波長で計測
する場合を説明する。酸素化ヘモグロビンと還元ヘモグ
ロビンとでは、光吸収係数の波長依存性が図8のように
異なる。例えば、λ=750nm、λ=850 nmとする
と、λ=750nmでは還元ヘモグロビンの光吸収係数の
方が大きく、ほぼ800 nm で一致し、λ=850 nmでは
酸素化ヘモグロビンの光吸収係数の方が大きい。
【0035】Z軸上の位置zにおける酸素化ヘモグロビン
と還元ヘモグロビンの濃度をそれぞれ計算で求めるべき
未知数としてCHbO(z)、CHb(z)で表す。波長λとλ
での酸素化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの光吸収係
数は図8に与えられており、それぞれ、μHbO)、
μHb ) μHbO)、μHb )、で表す。
これらの濃度や光吸収係数と、上記実測された光吸収係
数μ(z、λ)、μ(z、λ)との間には以下の関係式が
成り立つ、 μHbO)・CHbO(z)+μHb )・CHb (z)=μ(z、λ) (1) μHbO)・CHbO(z)+μHb )・CHb (z)=μ(z、λ) (2) この連立方程式を解いて位置zでの微小領域の酸素化ヘ
モグロビン濃度CHbO(z)、還元ヘモグロビン濃度CHb(z)
がそれぞれもとまり、それらの和から総ヘモグロビン量
[CHbO (z)+CHb (z)] が求まり、酸素飽和度も式、
(酸素飽和度)=(酸素化ヘモグロビン量)/[(酸素
化ヘモグロビン量)+(還元ヘモグロビン量)]=CHbO
(z)/[CHbO (z)+CHb (z)] より求められる。 この方法
では、組織内の位置zにおける数ミクロンから数十ミク
ロンの狭い領域Δzの範囲について、その直前・直後の
後方散乱光の強度に基づいて光吸収係数を求め、それら
の値から酸素飽和度を決定するため、酸素飽和度の極め
て詳細で正確な測定ができる。
【0036】このようにして、従来技術であるパルスオ
キシメトリー、経皮的酸素飽和度濃度測定装置、レーザ
ー走査法では不可能であった生体組織内部の微小領域の
酸素飽和度の測定が可能となる。
【0037】例えば、組織の表面近くにある静脈と、組
織の奥に存在する動脈とを区別してその血管一本一本に
おける酸素飽和度等を測定することができる。
【0038】入射光線の光線(Z軸)に沿ってzの値を漸
次増加させながら1次元計測(Aスキャンと呼ぶ)を行
い、入射光線を走査して次々に1次元計測を繰り返して
2次元計測(Bスキャンと呼ぶ)を行えば、酸素化ヘモ
グロビン量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量、
および酸素飽和度についての断層像が得られる。また、
2次元計測を走査して複数撮像し、並べて表示すれば、
3次元の断層像を立体的に得ることができる。2次元や
3次元の断層像の表示は、組織内部の生体活性の解明に
とって有用である。
【0039】以上、吸収が支配的で、散乱による光の減
衰が無視でき、散乱強度が一定の組織に対し、2波長の
計測を利用する場合について波長を例示して説明した
が、血液以外の組織による光吸収の量が無視できない場
合や、光散乱による光の減衰が無視できない場合や、後
方散乱能が場所によって異なる場合などでは、決定すべ
きパラメータの数が増える。このような場合は、それら
のパラメータを決定するために、測定する波長の種類を
増やせば良い。また、4波長(例えば775nm、810nm、87
0nm、904nm)を用いて、還元ヘモグロビンと酸素化ヘモ
グロビンに加えて、チトクロームc・オキシダーゼ(cyt
−aa3)の量を同時に決定するアルゴリズムを採用して
チトクロ−ムの影響を評価することも出来る。
【0040】なお、ここでは現在技術が確立されている
OCTを例にして発明の原理を説明したが、本発明は、よ
り一般的に光学的断層像を計測する技術に適用可能であ
りOCTを用いたものに限定されるものではない。
【0041】また、ここで具体的な波長の値を用いて2
つの波長で計測した場合を示したが、これは説明を簡単
にするための例示であって、発明の範囲を限定するもの
ではない。
【0042】さらに、測定を行わず、すでに他で得られ
ている光学的断層画像データを解析することによっても
上記と同様な結果が得られる。 次に、本発明の
一実施の形態について図1乃至図7を参照して詳細に説
明する。
【0043】本発明の実施は、光学的に、1次元、2次
元または3次元で断層的に生体組織を計測する装置すべ
てで適用可能である。これらの様々な光学的断層像撮像
法の中でも、OCTは特に本発明の実施に適した方法であ
るので、OCTを用いた実施の形態について以下に説明す
る。
【0044】〔第1の実施の形態〕OCTには、主とし
て、i)オプティカル・フリーケンシー・ドメイン・リ
フレクトメトリ法(OFDR)、ii)オプティカル・コヒー
レンス・ドメイン・リフレクトメトリ法(OCDR法)、ii
i)スペクトラル・インターフェロメータ法(SI法)の
3つの方法がある。
【0045】第1の実施の形態は、光学的に、1次元、
2次元または3次元で断層的に生体組織を計測する装置
として、上記3つの方法の内からOFDR法(Optical Freq
uency Domain Reflectometry法)を用いる方法である。
【0046】図1は第1の実施の形態における酸素飽和
度測定装置の原理図である。
【0047】図1に示すように、本実施の形態の酸素飽
和度測定装置は、光合分波器としてマイケルソン干渉計
を用いたものであり、周波数可変コヒーレント光源1、
部分反射ミラー11、参照用ミラー12、光走査系2、
検出器3、増幅器4、A/D変換器5、データ解析系6
及び計測の対象となる試料7とからなる。
【0048】周波数可変コヒーレント光源1は、干渉性
のある光を発振し、発振した光の波長を離散的あるいは
連続的に時間的に変化させることができる。この場合、
光の干渉長は、測定する試料全体の長さより長くなけれ
ばならない。
【0049】部分反射ミラー11は、光合波手段として
の機能を持つ。すなわち、周波数可変コヒーレント光源
1から出た光は、部分反射ミラー11により、部分反射
ミラー11で反射された参照光13と部分反射ミラー1
1を透過した測定光14とに分けられる。参照光13は
参照用ミラー12で反射され部分反射ミラー11に戻
る。測定光14は、光走査系2を経由して試料7に入射
され、試料7において入射光の光線上のあらゆる場所で
後方散乱された光は逆の経路をたどって部分反射ミラー
11に戻る。戻ってきた後方散乱光と参照用ミラー12
で反射された参照光13は、部分反射ミラー11で合波
され、合波された信号は干渉信号として検出器3に入力
される。
【0050】光走査系2は、試料7に入射した測定光1
4の光線が一定の面をなすように、少しずつ方向をずら
して測定光14を試料7に入射させるものである。この
ように光走査系2により測定光14の試料7への入射方
向を少しずつずらし、各方向毎に入射した光線に沿った
後方散乱光のデータを取得することで、試料7の酸素飽
和度等についての断層像を得るためのデータを得る。
【0051】ここで、周波数可変コヒーレント光源1か
ら部分反射ミラー11により反射され、さらに参照用ミ
ラー12に反射されて再び部分反射ミラー11を経由し
て検出器3に入力されるまでの光路を参照光路といい、
周波数可変コヒーレント光源1から部分反射ミラー11
を透過し、光走査系2を経由して試料7に入射され、試
料7で後方散乱され逆の経路をたどって部分反射ミラー
11に戻り、部分反射ミラー11を経由して検出器3に
入力されるまでの光路を試料光路という。
【0052】参照光路及び試料光路を通って部分反射ミ
ラー11で合波された干渉信号は検出器3で検出され、
増幅器4で増幅され、A/D変換器5でデジタル信号化さ
れ、デジタル化された信号は、データとしてデータ解析
系6に遂次蓄積される。
【0053】データ解析系6は信号解析手段としての機
能を持つ。すなわち、蓄積されたデータをフーリエ解析
することにより、試料の奥行き方向の深さに対応した形
で、試料7からの後方散乱光の強度を試料7に入射した
測定光14の光線方向の深さの関数として求める。この
ようにして求めた後方散乱光の強度から試料7に入射し
た測定光14の光線に沿った微小領域における光吸収係
数を求める。さらに、試料7への測定光14の入射方向
を順次変えて得たデータに基づき各方向における測定光
14の光線に沿った微小領域における光吸収係数を求
め、これらのデータを蓄積することにより、試料7の所
定の断面の各微小領域における光吸収係数のデータを得
る。
【0054】さらに、データ解析系6は、2以上の波長
領域で得られた上記微小領域における光吸収係数のデー
タから、前述の発明の原理で述べた方法で、酸素化ヘモ
グロビン量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量、
および酸素飽和度についての断層像を得る。また、試料
7の計測断面を少しずつずらしながら2次元計測を繰り
返し、並べて表示すれば、3次元の断層像を立体的に得
ることができる。
【0055】次に、データ解析系6において、試料7か
らの後方散乱光の強度と、試料7に入射した測定光14
の光線方向の深さ及び測定光14の波長との関係を求め
る方法について説明する。
【0056】説明を簡略にするために、光源の波長の逆
数が時系列的に等間隔で、同じ光強度で1/λsから1
/λeまで変化させ測定する場合を考える。このとき中
心波長はλc=|λs+λe|/2となる。
【0057】ここで、部分反射ミラー11から参照用ミ
ラー12までの光学距離と、部分反射ミラー11から観
測する試料における任意の計測位置までの光学距離との
差をZとする。参照用ミラー12の位置は、計測の基準
点を定める機能を持つので、例えば、ここで参照用ミラ
ー12の位置を調整すれば、Zは、試料7に測定光14
を入射した場合、入射した点から後方散乱させた微小領
域までの光学距離とみなすことができる。
【0058】周波数可変コヒーレント光源1から出力さ
れた光の波長がλのときに、試料7において測定光14
が入射した点から距離Zにおける後方散乱光と、参照用
ミラー12から反射された参照光とが合波されできた干
渉信号の強度(以下計測光強度と称す)をAsとするとAs
はλとZの関数となり、 As∝cos(4πZ/λ) (3)で表される。ここで、周波
数可変コヒーレント光源1から出力された光の波長λ
を、同じ光強度で1/λsから1/λeまで変化させ測定
するので、図2(a)に示すように、検出器3は計測光
強度を光源λの逆数の関数として計測することができ
る。
【0059】ただし、実際に検出器3が計測するのは、
測定光14の光線に沿ったあらゆる点からの計測光強
度、すなわち式(3)においてZを奥行き方向に連続的
に変化させて得た値、を重畳したものとなる。つまり、
検出器3により直接計測される信号には、試料7の奥行
き方向の距離Zに関する情報は表面に現れてこない。
【0060】そこで、試料7からの後方散乱光の強度と
試料7に入射した測定光14の光線方向の深さとの関係
を求めるため、まず、上記検出器3により計測されたデ
ータに基づき計測光強度Asにcos(4πX/λ)を乗じて(1
/λ)について積分すると、X=ZのところでAsに比例し
た強度のフーリエ成分As’が得られる。これは、試料7
の奥行き方向の距離ZがXのときの計測光強度As’と考え
て良い。
【0061】ここで、Xの値を変えて上記積分を行え
ば、試料7の光線に沿った奥行き方向のあらゆる位置で
の計測光強度As’が得られることとなる。
【0062】ただし、ここで得られた値には、測定光1
4の波長λに関する情報は表面に現れてこない。しか
し、ここでは、光の波長λを、同じ光強度で1/λs
ら1/λeまで変化させ測定した値について、(1/
λ)について積分したものであるから、ここで得られた
計測光強度As’は、1/λsと1/λeの中心となる値1
/λcにおける計測光強度As’と考えて良い。
【0063】このようにして、組織による後方散乱につ
いて、入射光線の光線(Z軸)に沿ってzの値を漸次増加
させながら計測光強度As’(λc、z)を1次元的に算定す
ることができ、1次元方向の断層信号が中心波長λc
得られる。
【0064】ここで得られたAs’(λc,z)は、測定光1
4の波長が中心波長λcの場合の光線上の位置zにおける
試料7からの後方散乱強度と考えて良いので、ここで
は、試料7に照射した測定光14の後方散乱光の強度を
光線方向に微小領域に弁別して計測したことになる。
【0065】こうして得られたAs’(λc,z)から、前述
の発明の原理で述べた手順に従って、zでのAs’(λc
z)と、z+ΔzでのAs’(λc,z+Δz))との比から、光
吸収のベア・ランバートの法則により、位置z、幅Δzの
領域の、波長λcにおける光吸収係数μ(λc,z)が求め
られる。
【0066】酸素飽和度を光吸収係数から求めるために
は、2波長以上の複数の波長領域で光吸収係数を求める
必要がある。ここでは、一続きの測定の波長領域を分け
て解析する。本実施の形態においては、図2(a)及び
(b)に示すように、周波数可変コヒーレント光源1か
ら出力される測定光14の波長領域が800 nmの前後に及
んでいる場合に、一つの領域はλからλse(<800 n
m)までで、中心波長はλc1=(λse―λ)/2、も
う一つはλes(>800 nm)からλeで、中心波長λc2
(λe−λes)/2とする。それぞれの波長領域を分け
て解析を行えば、それぞれの波長領域における試料7の
位置zでの光吸収係数が得られる。これら2つの波長領
域における光吸収係数の測定値と図8に示した光吸収係
数の波長依存性から、前述の発明の原理で述べたとおり
の手順で、位置zにおける酸素化ヘモグロビン量、還元
ヘモグロビン量、酸素飽和度が求められる。
【0067】なお、ここでは、800nm付近の光源を用
い、波長領域を2つに分けて解析する例を示したが、本
発明は、波長領域を紫外から赤外に及ぶどの波長領域で
行う場合も含み、また、波長領域の分割の数も、3つ以
上の全ての数の場合を含む。
【0068】また、図1において、参照光路は部分反射
ミラー11で、試料光路と分けているが、参照光路の長
さと試料光路の長さが異なっていてもよいため、図3に
示すように、参照光路を試料光路と分離せず、試料光路
の中に部分反射ミラー13を置いても良い。また、図3
から反射ミラー13を取り去り、特に反射ミラー13を
用いずに、試料の一部の強い反射光を参照光としても良
い。あるいは、試料の各部分からの後方散乱光の相互干
渉を用いても良い。
【0069】さらに、別の方法として、図4のように、
マッハツェンダー型干渉計を用いることもできる。
【0070】本実施の形態を構成する光経路及び光学部
品は、図1ではそれぞれの部品の機能がわかりやすいよ
うに、空気中を光線が伝播し、空気中に配置した光学素
子を利用する場合を示しているが、より安定した光学系
を組むためには、光ファイバー光学系の方が適してい
る。したがって、図1において、一部または全部に光フ
ァイバー光学系を用いても良いことはいうまでもない。
【0071】周波数可変コヒーレント光源1としては、
外部共振の半導体レーザーや、スーパールミネッセント
・ダイオードのような幅広いスペクトルの光源から各種
光学フィルターを用いて干渉性のよい光を取り出すな
ど、様々な光源が利用できる。本実施の形態において
は、これらの光源、あるいはこれらを組み合わせた光源
の場合など、光源の種類にはよらずに、これら全ての場
合を含む。
【0072】また、周波数可変コヒーレント光源1から
の光の照射方法と検出の方法として、細い光線を試料7
に照射して、1点の検出器3で受光し1次元計測し、深
さ方向の1次元断層像を得、次に光線を走査して次々に
1次元断層像を得て、これらを合わせて2次元断層像を
得ているが、図5に示すように、光を試料に平面的に照
射し、2次元検出器で受光し、2次元の検出器の各ピク
セルの受光強度をそれぞれ解析し、3次元の断層像を得
ても良い。
【0073】なお、OFDR法OCT技術に関する文献として
は、”Handbook of Optical Coherence Tomography” e
dited by B. E. Bouma and G. J. Tearney , pp. 359-3
84などが存在している。
【0074】このように第1の実施の形態によれば、測
定光14の光線に沿った奥行き方向の近接した2つの微
小領域(または複数の微小領域を用いる場合も含める)
からの後方散乱光強度を散乱を受けた場所を弁別して計
測する。そして、これらの計測データから、計測した領
域間にある微小領域の血液成分による光吸収の影響を評
価するので、他の領域の組織の影響をほとんど受けるこ
となく、正確にこの微小領域の血液の光吸収係数を求め
ることができる。
【0075】そして、2以上の波長領域を利用して測定
を行い、当該微小領域の血液による光吸収係数を求める
ので、複数の波長領域で光吸収係数が求めることがで
き、これらの光吸収係数と、図8に示す酸素化ヘモグロ
ビンと還元ヘモグロビンの光吸収係数の波長依存性の差
とを対応させることで、当該組織内の各微小領域におけ
る酸素化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、総ヘモグロ
ビン量及び酸化飽和度を決定することができる。またそ
の結果を、断層像として表示することができる。
【0076】さらに、周波数可変コヒーレント光源1か
ら出る光の周波数を走査して計測を行うので、本発明の
実施に適した波長領域を選んで光を発振させ、発明の最
適な実施を行うことができる。
【0077】また、フーリエ解析の技法を用いて、光線
上の特定の位置からの後方散乱光の強度を測定するの
で、参照用ミラー12を固定して計測することができ、
機械的可動部を必要としないので、容易に精密な計測が
可能となる。
【0078】〔第2の実施の形態〕第2の実施の形態
は、光学的に、1次元、2次元または3次元で断層的に
生体組織を計測する装置として、OCDR法(Optical Coher
ence Domain Reflectometery法)を用いる方法である。
【0079】図6は第2の実施の形態における酸素飽和
度測定装置の原理図である。
【0080】図6に示すように、本実施の形態の酸素飽
和度測定装置は、光経路及び光学部品として光ファイバ
ーを用いた用いたものであり、短コヒーレント長光源6
1、光合分波器64、参照用ミラー12、光走査系6
2、検出器63、増幅器65、A/D変換器66、デー
タ解析系67及び計測の対象となる試料7とからなる。
【0081】短コヒーレント長光源61は、短いコヒー
レント長(数μmから数十μm)の光を発振する。この場
合、光のコヒーレント長は、短いほど計測光の分解能が
高まる。
【0082】すなわち、第2の実施の形態における酸素
飽和度測定装置は、短コヒーレント長光源1から光合分
波器64により分離され、さらに参照用ミラー12に反
射されて再び光合分波器64を経由して検出器63に入
力されるまでの参照光路の長さと、短コヒーレント長光
源61から光合分波器64を透過し、光走査系62を経
由して試料7に入射され、試料7で後方散乱され逆の経
路をたどって光合分波器64に戻り、合波されて検出器
63に入力されるまでの測定光路の長さとが一致したと
き、強く光の干渉が起こるので、光合分波器64で合波
された光に施されている強度変調の程度が大きくなるこ
とを利用したものである。
【0083】つまり、参照用ミラー12の位置を変えれ
ば、参照光路の長さが変わるので、試料7の、参照用ミ
ラー12の変化後の位置に対応した特定の位置から後方
散乱された光に対して施される変調強度の程度が大きく
なる。このようにして、他の位置からの後方散乱光と弁
別することができる。また、参照用ミラー12の位置を
漸次移動させることにより、試料7の光線方向に沿った
あらゆる位置での後方散乱光の強度を計測することがで
きる。
【0084】短コヒーレント長光源61から出た光は、
光合分波器64に導入され、光合分波器64により参照
光13と測定光14とに分離される。参照光13は、試
料の測定範囲に応じた距離範囲を参照光の光線方向に前
後運動している参照用ミラー12で反射され光合分波器
64に戻る。測定光14は、光走査系2を経由して試料
7に入射され、試料7において入射光の光線上のあらゆ
る場所で後方散乱された光は逆の経路をたどって光合分
波器64に戻る。戻ってきた後方散乱光と参照用ミラー
12で反射された参照光13は、光合分波器64で合波
され、合波された信号は干渉信号として検出器63に入
力される。
【0085】ここで、参照用ミラー12の運動パターン
としては、解析系における処理を容易なものにするため
に、当該距離範囲の始点から終点までを一定速度で運動
した後、始点まで高速に戻るといったように、反射器が
一定速度で運動する時間帯が存在するパターン(鋸歯
状、三角状パターン)を用いる。
【0086】光走査系62は、試料7に入射した測定光
14の光線が一定の面をなすように、少しずつ方向をず
らして測定光14を試料7に入射させるものである。こ
のように光走査系62により測定光14の試料7への入
射方向を少しずつずらし、各方向毎に入射した光線に沿
った後方散乱光のデータを取得することで、取得したデ
ータから試料7の酸素飽和度等についての断層像を得る
ことが出来る。
【0087】参照光路及び試料光路を通って光合分波器
64で合波された信号は検出器63で検出され、増幅器
65で増幅され、A/D変換器66でデジタル信号化さ
れ、デジタル化された信号は、データとしてデータ解析
系67に入力される。
【0088】データ解析系67は、光合分波器64で合
波された光に施されている強度変調の程度と参照用ミラ
ー12の位置との対応関係を求める処理(測定光が導入
されている部分の、光線方向の深さが異なるいくつかの
箇所における光学特性データを求める処理)を行い、試
料7の光線方向の深さに対応した形で、試料7からの後
方散乱光の強度と、光線方向の深さとの関係を求める。
このようにして求めた後方散乱光の強度から試料7に入
射した測定光14の光線に沿った微小領域における光吸
収係数を求め、その結果を記憶する。
【0089】このように、参照用ミラー12を移動させ
ることによって測定光14の光線に沿って後方散乱光の
計測点の位置を光線方向に漸次増加させながら1次元計
測を行い、入射光線を走査して、すなわち入射方向を順
次変えて、得られた微小領域における光吸収係数のデー
タから、光吸収係数の断層像を得る。また、試料7の計
測断面を少しずつずらしながら2次元計測を繰り返し、
並べて表示すれば、3次元の断層像を立体的に得ること
ができる。
【0090】さらに、データ解析系67は、2つの中心
波長で測定を行い、各波長で試料内部の各微小領域にお
ける光吸収係数を求め、前記発明の原理で述べたとおり
の手順で、この微小領域おける酸素化ヘモグロビン量、
還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量及び酸素飽和度
を決定する。
【0091】第2の実施の形態においては、短コヒーレ
ント長光を出す光源が使用されるが、この光源のスペク
トルは、中心波長λcの約1割近くのスペクトル幅を持
っており、スペクトル幅が広いほど、分解能が向上す
る。本実施の形態においては、例えば800nmよりも短
波長(λc1)と長波長(λc2)の2つの中心波長で測
定を行い、各波長で試料内部の各微小領域における光吸
収係数を求め、この微小領域おける酸素化ヘモグロビン
量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量及び酸素飽
和度を決定する。
【0092】本実施の形態においては、互いに異なる波
長を中心波長とする複数の装置で、それぞれ取得したデ
ータに基づき、微小領域における酸素化ヘモグロビン
量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量及び酸素飽
和度を求めても良い。
【0093】また、装置は1台ではあるが、2以上の異
なる中心波長を発生する光源を使用し、光源を順次変化
して交互に行って微小領域における酸素化ヘモグロビン
量、還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量及び酸素飽
和度を求めても良い。
【0094】さらに、1台の装置で、複数の中心波長に
おいて短コヒーレント長光を同時に発生する光源を用い
て、変調周波数の違いを利用して検出系で分離して同時
に計測し、微小領域における酸素化ヘモグロビン量、還
元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量及び酸素飽和度を
求めても良い。
【0095】また、本実施の形態においても、図6に示
したファイバー光学を用いた方法以外に、第1の実施の
形態における図1と類似のバルクオプチックスを用いる
方法、図4と類似のマッハツェンダー干渉計を用いる方
法、図5と類似の2次元検出器を用いる方法などが可能
であることはいうまでもない。
【0096】なお、OCDR法OCTに関する文献としては、
D. Huang et al.,“Optical Coherence Tomography”、
Science 1991、254、pp.1178-1181などが存在してい
る。
【0097】このように第2の実施の形態によれば、測
定光14の光線に沿った奥行き方向の近接した2つの微
小領域(または複数の微小領域を用いる場合も含める)
からの後方散乱光強度を散乱を受けた場所を弁別して計
測する。そして、これらの計測データから、計測した領
域間にある微小領域の血液成分による光吸収の影響を評
価するので、他の領域の組織の影響をほとんど受けるこ
となく、正確にこの微小領域の血液の光吸収係数を求め
ることができる。
【0098】そして、2以上の波長領域を利用して測定
を行い、当該微小領域の血液による光吸収係数を求める
ので、複数の波長領域で光吸収係数が求めることがで
き、これらの光吸収係数と、図8に示す酸素化ヘモグロ
ビンと還元ヘモグロビンの光吸収係数の波長依存性の差
とを対応させることで、当該組織内の各微小領域におけ
る酸素化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、総ヘモグロ
ビン量及び酸化飽和度を決定することができる。またそ
の結果を、断層像として表示することができる。
【0099】さらに、短コヒーレント長光源を用いるの
で、光源の選択範囲が広がる。また、コヒーレント長を
短くすることで分解能を上げることができる。
【0100】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態
は、光学的に、1次元、2次元または3次元で断層的に
生体組織を計測する装置として、SI(Spectral Interfer
ometer)法を用いる方法である。
【0101】図7は第3の実施の形態における酸素飽和
度測定装置の原理図である。
【0102】図7に示すように、本実施の形態の酸素飽
和度測定装置は、短コヒーレント長光源71、部分反射
ミラー11、光走査系72、分光系73、アレイ検出器
74、増幅器75、A/D変換器76、データ解析系7
7及び計測の対象となる試料7とからなる。
【0103】光源には第2の実施例と同様に短コヒーレ
ント長光源71を用いる。短コヒーレント長光源71か
ら出た光は、部分反射ミラー11を透過して、測定光1
4として光走査系72を経由して試料7に入射される。
測定光14は、試料7において入射光の光線上のあらゆ
る場所で後方散乱され、逆の経路をたどって部分反射ミ
ラー11に戻る。戻ってきた後方散乱光は部分反射ミラ
ー11で反射され、分光系73に入力される。
【0104】光走査系72は、試料7に入射した測定光
14の光線が一定の面をなすように、少しずつ方向をず
らして測定光14を試料7に入射させるものである。こ
のように光走査系2により測定光14の試料7への入射
方向を少しずつずらし、各方向毎に入射した光線に沿っ
た後方散乱光のデータを取得するこので、取得したデー
タから試料7の酸素飽和度等についての断層像を得るこ
とが出来る。
【0105】短コヒーレント長光は、波長の広がりを持
った光であるので、分光系73にて分光すると帯状のス
ペクトルが観測できる。分光系73で分光された光をア
レイ検出器74に当て、同時にスペクトルの全体を計測
する。アレイ検出器74の各素子の受光した信号を増幅
器75、A/D変換器76を経由してデータ解析系77
に転送する。
【0106】データ解析系77は、第1の実施の形態と
同様の手順で、得られたデータをフーリエ解析し、試料
7に入射した測定光14の光線に沿った微小領域におけ
る光吸収係数の断層像を得る。
【0107】さらに、2波長以上の波長領域で測定を行
い。次々に1次元計測を繰り返して2次元計測を行うこ
とにより、酸素化ヘモグロビン量、還元ヘモグロビン
量、総ヘモグロビン量及び酸素飽和度についての断層像
を得る。また、試料7の計測断面を少しずつずらしなが
ら2次元計測を繰り返し、並べて表示すれば、3次元の
断層像を立体的に得ることができる。
【0108】なお、図7に点線で示すように、参照用ミ
ラー12を追加し参照光路を用い、ヘテロダイン効果に
よって信号強度を向上してもよい。
【0109】また、OFDR法OCT技術に関する文献として
は、”Handbook of Optical Coherence Tomography” e
dited by B. E. Bouma and G. J. Tearney , pp. 359-3
84などが存在している。
【0110】このように第3の実施の形態によれば、測
定光14の光線に沿った奥行き方向の近接した2つの微
小領域(または複数の微小領域を用いる場合も含める)
からの後方散乱光強度を散乱を受けた場所を弁別して計
測する。そして、これらの計測データから、計測した領
域間にある微小領域の血液成分による光吸収の影響を評
価するので、他の領域の組織の影響をほとんど受けるこ
となく、正確にこの微小領域の血液の光吸収係数を求め
ることができる。
【0111】そして、2以上の波長領域を利用して測定
を行い、当該微小領域の血液による光吸収係数を求める
ので、複数の波長領域で光吸収係数が求めることがで
き、これらの光吸収係数と、図8に示す酸素化ヘモグロ
ビンと還元ヘモグロビンの光吸収係数の波長依存性の差
とを対応させることで、当該組織内の各微小領域におけ
る酸素化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、総ヘモグロ
ビン量及び酸化飽和度を決定することができる。またそ
の結果を、断層像として表示することができる。
【0112】さらに、異なる複数の中心波長を持つ短コ
ヒーレント長光源から同時に発生される光は、すべて分
光系で同時分解できるため、異なる波長での奥行き方向
の断層像が、同時に測定できる。
【0113】
【発明の効果】上記のように、本発明に係る酸素飽和度
測定装置によれば、測定する組織を1000μm以下の
例えば数μmから数十μm程度の小さな領域に区分し
て、区分された微小領域の酸素化ヘモグロビン濃度、還
元ヘモグロビン濃度、酸素飽和度を決定することが出来
る。また、参照経路を備える請求項1,3の発明では、
参照経路を固定して計測することができ、参照ミラーを
動かす等の機械的可動部を必要としないので、容易に精
密な計測が可能となる。さらに、スペクトル幅の狭い高
干渉性光の波長を時間走査し、時間領域で波長を区分す
る請求項1の発明では、光学フィルターによって波長を
区分する方法に比べ、例えば0.1nm以内で鋭くステ
ップ関数的に波長領域を区分することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態におけ
る酸素飽和度測定装置の原理図である。
【図2】図2(a)は、測定光の周波数を変えて得た後
方散乱光強度のデータを示す図である。図2(b)は、
これをフーリエ解析して得た後方散乱光強度のデータを
示す図である。
【図3】試料光路の中に部分反射ミラー13を置いた酸
素飽和度測定装置の原理図である。
【図4】マッハツェンダー型干渉計を用いた酸素飽和度
測定装置の原理図である。
【図5】光を試料に平面的に照射する酸素飽和度測定装
置の原理図である。
【図6】第2の実施の形態における酸素飽和度測定装置
の原理図である。
【図7】第1の実施の形態における酸素飽和度測定装置
の原理図である。
【図8】光の波長に対する酸素化ヘモグロビンと還元ヘ
モグロビンの光吸収係数との関係を示す図である。
【図9】生体組織中に含まれる水による光吸収係数を表
す図である。
【図10】図10(b)は経皮的酸素飽和度濃度測定装
置の原理図である。図10(a)は、パルスオキシメト
リーの原理図である。
【図11】パルスオキシメトリーで計測したときの計測
データの一例である。
【図12】微小領域における光吸収係数の計測原理を示
す図である。
【符号の説明】
1 周波数可変コヒーレント光源 2 光走査系 3 検出器 4 増幅器 5 A/D変換器 6 データ解析系 7 試料 11 部分反射ミラー 12 参照用ミラー12 13 参照光 14 測定光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/145 A61B 10/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液成分を有する組織からなる試料の光
    軸方向の長さに比べて長いコーヒレント長を有する高干
    渉性光を発生し、当該高干渉性光の波長を連続的または
    離散的に時間変化させる光発生手段と、 前記光発生手段から発生された光を、光路長が固定され
    た参照光路と前記試料に導く試料光路とに分波する一
    方、前記参照光路を経由した光と前記試料光路を経由し
    た光とを合波する光分波・合波手段と、 前記光分波・合波手段によって合波された光の強度を検
    出する光強度検出手段と、 前記光強度検出手段により得られた光強度信号の時系列
    データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後方散乱
    光強度との関係を求め、時間領域毎に前記試料の光軸方
    向に1〜1000ミクロン程度に弁別した微小領域毎に
    後方散乱光の強度を算出する後方散乱光強度解析手段
    と、 前記後方散乱光強度解析手段により算出された、光軸方
    向における前記微小領域の前後の微小領域からの後方散
    乱光の強度から、前記微小領域における光の吸収係数を
    各時間領域毎に求める光吸収係数算出手段と、 前記光吸収係数算出手段により求めた前記微小領域にお
    ける光吸収係数値から、酸素化ヘモグロビンと還元ヘモ
    グロビンとでは光吸収係数の波長依存性が異なることを
    利用し、前記微小領域における酸素化ヘモグロビン量、
    還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量又は酸素飽和度
    の少なくとも1つを算出する酸素飽和度等算出手段と、 を有することを特徴とする酸素飽和度測定装置。
  2. 【請求項2】 波長の広がりを持った光である短コヒー
    レント光を発生する光発生手段と、 前記光発生手段から発生された光のうち、試料で後方散
    乱された光を受けて波長毎の光強度信号に分光する分光
    手段と、 前記分光手段により分光された波長毎の光強度信号を時
    系列データとして取り込むデータ取り込み手段と、 時系列データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後
    方散乱光強度との関係を求め、時間領域毎に前記試料の
    光軸方向に1〜1000ミクロン程度に弁別した微小領
    域毎に後方散乱光の強度を算出する後方散乱光強度解析
    手段と、 前記後方散乱光強度解析手段により算出された、光軸方
    向における前記微小領域の前後の微小領域からの後方散
    乱光の強度から、前記微小領域における光の吸収係数を
    各時間領域毎に求める光吸収係数算出手段と、 前記光吸収係数算出手段により求めた前記微小領域にお
    ける光吸収係数値から、酸素化ヘモグロビンと還元ヘモ
    グロビンとでは光吸収係数の波長依存性が異なることを
    利用し、前記微小領域における酸素化ヘモグロビン量、
    還元ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量又は酸素飽和度
    の少なくとも1つを算出する酸素飽和度等算出手段と、 を有することを特徴とする酸素飽和度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の酸素飽和度測定装置に
    おいて、 前記光発生手段から発生された光を、光路長が固定され
    た参照光路と前記試料に導く試料光路とに分波する一
    方、前記参照光路を経由した光と前記試料光路を経由し
    た光とを合波して前記分光手段に導く光分波・合波手
    段、 を有することを特徴とする酸素飽和度測定装置。
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