JP2007010589A - 物体測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 低コヒーレント長の光束を出射する光源を有し,光源から出射した光束を被検物体と参照面とに向けて出射し,被検物体からの反射光と参照面からの反射光とを合成して干渉させる干渉光学系と、干渉光学系にて得られた干渉光を周波数成分に分光する分光手段と,分光手段により周波数成分に分光された各光束を時系列的に分ける時分割手段と,時分割手段に分けられた各光束を受光する単一の受光素子とを有するスペクトロメータ部と、スペクトロメータ部による受光信号に基づいて演算により被検物体の深さ方向の情報を取得する演算制御部と、を備える。
【選択図】 図7
Description
本発明は、スペクトル干渉を用いて被検物体の諸情報を取得する装置において、簡単な構成で精度よく被検物体の諸情報を取得可能な物体測定装置を提供することを技術課題とする。
(1) 低コヒーレント長の光束を出射する光源を有し,該光源から出射した前記光束を被検物体と参照面とに向けて出射し,前記被検物体からの反射光と前記参照面からの反射光とを合成して干渉させる干渉光学系と、該干渉光学系にて得られた干渉光を周波数成分に分光する分光手段と,該分光手段により周波数成分に分光された各光束を時系列的に分ける時分割手段と,該時分割手段に分けられた前記各光束を受光する単一の受光素子とを有するスペクトロメータ部と、該スペクトロメータ部による受光信号に基づいて演算により被検物体の深さ方向の情報を取得する演算制御部と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)の物体測定装置において、前記時分割手段は可動ミラーであり、該可動ミラーの反射面の回転角度の変化に応じて前記周波数成分に分光された各光束を前記受光素子に時分割で受光させることを特徴とする。
(3) (1)〜(2)の物体測定装置において、前記干渉光学系は被検物体として被検眼の角膜に向けて前記光源から測定光を照射させるための角膜照射光学系と、前記被検眼の眼底に向けて前記光源から参照光を照射させるための眼底照射光学系と、を有することを特徴とする。
図1に示す眼底照射光学系100は、光源側から順に、光源1、コリメーターレンズ2、ハーフミラー3、集光レンズ4、リレーレンズ5、絞り6、ホールミラー7、ハーフミラー8、対物レンズ9、ハーフミラー10にて構成されている。51は眼底照射光学系100の光路に挿脱可能に設置され、光路の遮断、開放を行うための遮蔽板である。遮蔽板51は、図2に示す駆動手段66により光路に挿脱される。なお、本実施形態では、遮蔽板51はハーフミラー3と集光レンズ4との間の光路に挿脱されるものとしているが、これに限るものではない。後述する他の光学系の共通光路とならない場所であればよい。
図1に示す屈折力測定光学系200は、被検眼Eの前方からハーフミラー10、対物レンズ9、ハーフミラー8、ホールミラー7、リレーレンズ11、ミラー12、絞り13、コリメータレンズ14、ハーフミラー15、リングレンズ16、赤外域に感度を有する受光素子17にて構成されている。なお、眼底照射光学系100とは、ホールミラー7からハーフミラー10までを共有する。
眼底照射光学系100によって被検眼Eの眼底に集光された光束の反射光(参照光)は、ハーフミラー10、対物レンズ9、ハーフミラー8を経て、ホールミラー7にて反射する。なお、ホールミラー7は、被検眼Eにおける眼底反射光を反射し、不要な角膜反射光は開口部を通過させるようになっている。
図1に示す角膜照射光学系300は、光源側から、光源1、コリメーターレンズ2、ハーフミラー3、ミラー19、ハーフミラー20、集光レンズ21、ミラー22、ハーフミラー8、対物レンズ9、ハーフミラー10にて構成されている。なお、眼底照射光学系100とは、光源1からハーフミラー3までと、ハーフミラー8からハーフミラー10までを共有する。
図1に示す干渉信号検出光学系400は、被検眼Eの眼底からの反射光(参照光)を受光するための光学系と被検眼Eの角膜からの反射光(測定光)を受光するための光学系とから構成される。
眼底からの反射光を受光する光学系は、被検眼Eの前方からハーフミラー10、対物レンズ9、ハーフミラー8、ホールミラー7、リレーレンズ11、ミラー12、絞り13、コリメータレンズ14、ハーフミラー15、ハーフミラー26、ミラー27、集光レンズ28、エキスパンダレンズ29、グレーティングミラー(回折格子)30、集光レンズ31、円柱レンズ32、受光素子33にて構成されている。受光素子33は、赤外域に感度を有する一次元素子(ラインセンサ)を用いている。なお、屈折力測定光学系200とは、ハーフミラー10からハーフミラー15までを共有する。
図1に示す参照光光学系は、光源1、コリメーターレンズ2、ハーフミラー3、ミラー19、ハーフミラー20、ミラー34,35、参照面となる参照ミラー36からなる。なお、参照ミラー36(参照面)から干渉信号検出光学系400の受光素子33までの光路長は、角膜照射光学系200における角膜集光位置から干渉信号検出光学系400を通って受光素子33まで至る光路長と略一致するように設計されている。言い換えれば、本実施形態の光学系では、角膜集光位置から角膜照射光学系におけるハーフミラー20までの光路長と、参照ミラー36からハーフミラー20までの光路長とが略一致している。52は参照光光学系の光路に挿脱可能に設置され、光路の遮断、開放を行うための遮蔽板である。遮蔽板52は図2に示す駆動手段67により、光路に挿脱される。なお、本実施形態では、遮蔽板52はハーフミラー20とミラー34との間の光路に挿脱されるものとしているが、これに限るものではない。他の光学系の共通光路とならない場所であればよい。
図1に示す視標投影光学系は、可視光を照射するLED等の光源37、所定の視標が形成された視標板38、リレーレンズ39、ハーフミラー40、対物レンズ41、ハーフミラー10からなる。光源37から出射された可視光の光束は、視標板38を背面から照明する。視標板38を通過した光束は、リレーレンズ39、ハーフミラー40、対物レンズ41、ハーフミラー10を経て、被検眼Eの眼底に結像する。なお、本装置が被検眼Eに対して所定の位置関係になるようにアライメントされたとき、視標板38と被検眼Eの眼底とは共役な関係となる。また、光源37と視標板38は、図2に示す駆動手段65によって光軸方向に移動可能となっており、被検眼の固視や、視標板の位置を変更させて眼屈折力測定時に被検眼に雲霧をかけたり、調節負荷を与える。
また、観察光学系は、被検眼前方から、ハーフミラー10、対物レンズ41、ハーフミラー40、結像レンズ42、赤外域に感度を有する受光素子43から構成される。なお、被検眼Eの瞳位置と受光素子43とは共役な位置関係となっている。なお、44は被検眼を照明するための赤外LEDである。
60は本実施形態の装置の駆動制御を行う制御部である。制御部60には、受光素子17,受光素子33,受光素子43、モニタ61、演算処理部62、駆動手段63〜67、記憶部68、コントロール部69等が接続される。なお、駆動手段63〜67はパルスモータ等を用いており、各駆動手段による駆動量を検出できるようになっている。また、演算処理部62は、受光素子や駆動手段等によって得られた情報を基に、被検眼Eの屈折力や眼軸長等の生体情報を演算により求めたり、被検眼の断面画像を形成するために用いられる。記憶部68には求められた測定値が記憶される。また、コントロール部69には、測定開始のスイッチや測定モードの切換スイッチ等の各種の操作スイッチが用意される。
<眼軸長測定>
検者は、コントロール部69の図示無き切り換えスイッチを用いて眼軸長測定モードに設定する。制御部60は、眼軸長測定モードに設定するための信号を受けると、駆動手段66,67を駆動させ、遮蔽板50を光路から外すとともに、遮蔽板51を光路上に挿入し、図1に示す光学系の配置状態とする。
検者は、図2に示すモニタ61を見ながら、図示なきジョイスティック等の操作手段を用いて、装置を上下左右及び前後方向に移動させ、装置を被検眼Eに対して所定の位置関係に置く。なお、本実施形態では、受光素子43の受光面と被検眼Eの瞳位置とが共役な関係になるようにしている。検者は図1に示す視標投影光学系にて投影される視標を被検者に固視させるとともに、コントロール部69の図示なき測定開始スイッチを使用して、被検眼Eの眼軸長を求める。
<前眼部測定>
次に被検眼の前眼部の生体情報を求める例を以下に説明する。
検者は、コントロール部69の図示無き切り換えスイッチを用いて前眼部測定モードに設定する。制御部60は、前眼部測定モードに設定するための信号を受けると、駆動手段66,67を駆動させ、遮蔽板50を光路上に挿入するとともに、遮蔽板51を光路上から退避させ、図4に示す光学系の配置状態とする。
測定スイッチが押されると、制御部60は、光源1から低コヒーレント光を出射させる。光源1から出射した低コヒーレント光は、ハーフミラー3によって反射された後、図4に示すように、ハーフミラー20によって2方向に分けられる。ハーフミラー20を透過した光束は、角膜照射光学系300を経て、被検眼Eの角膜に各々集光する。ハーフミラー20を反射した光束は、参照光光学系に導光される。
なお、本実施の形態では、測定光を角膜に集光させるものとしているが、これに限るものではなく、被検眼内の位相物体(角膜、水晶体等)からの反射光が各周波数成分に分光された状態で受光素子に受光されればよく、例えば、測定光の集光位置を被検眼Eの瞳位置等の角膜近傍位置とすることもできる。
さらに、本実施形態では被検眼の屈折力を求めるために受光素子上にリング像を形成するものとしているが、これに限るものではない。例えば眼底からの反射光を光学部材を介して数個の点に分けて受光素子に集光させ、その受光像の受光状態に基づいて屈折力を求める等、干渉を用いず受光面に形成される受光像の位置変化や形状変化等の受光像の変化状態を検出することによって屈折力を求める構成であればよい。
また、以上の実施形態では、スペクトロメータ部の受光部に一次元の受光素子(ラインセンサ)を用いているが、これに限るものではない。以下に第3の実施形態として、スペクトロメータ部の受光素子に単一の受光素子を用いた例を図7に示し、説明する。なお、図7に示す光学系は、図1に対してスペクトロメータ部以外の部分は同じであるため、ここではスペクトロメータ部についてのみ説明する。
レンズ群83は複数のレンズからなり、グレーティングミラー82とポリゴンミラー84との間に置かれ、グレーティングミラー82を経て平行光で入射する各周波数成分の光束を屈折後も平行光束としつつ、各周波数成分の光束の主光線が一点で交わるように設計されている。また、ポリゴンミラー84は、その回転軸が前述した各周波数成分の光束の主光線が交わる点に一致した状態で配置されている。また、受光素子はフォトダイオードやAPD(アバランシェフォトダイオード)等、の単一の受光素子を用いている。このような受光素子86は、図1にて示した一次元の受光素子に比べ、赤外域において受光感度が非常に高いものである。
また、本実施形態ではポリゴンミラーにて反射された光束を偏光ビームスプリッタにて受光素子側に反射させるものとしているが、これに限るものではなく、ポリゴンミラーにて反射された光が、被検眼、参照ミラー、光源等に再度入射するのを防ぐための構成を有していればよい。例えば、図7に示す光学配置において、偏光ビームスプリッタ80の代わりにハーフミラーを置き、偏光ビームスプリッタを同光路上の測定の邪魔とならない任意の場所に設置することもできる。
4 集光レンズ
7 ホールミラー
9 対物レンズ
14 コリメータレンズ
23 プリズム
30 グレーティングミラー
31 集光レンズ
33 受光素子
36 参照ミラー
50 遮蔽板
51 遮蔽板
60 制御部
61 モニタ
62 演算処理部
80 偏光ビームスプリッタ
81 1/4波長板
82 グレーティングミラー
83 レンズ群
84 ポリゴンミラー
85 集光レンズ
86 受光素子
Claims (3)
- 低コヒーレント長の光束を出射する光源を有し,該光源から出射した前記光束を被検物体と参照面とに向けて出射し,前記被検物体からの反射光と前記参照面からの反射光とを合成して干渉させる干渉光学系と、該干渉光学系にて得られた干渉光を周波数成分に分光する分光手段と,該分光手段により周波数成分に分光された各光束を時系列的に分ける時分割手段と,該時分割手段に分けられた前記各光束を受光する単一の受光素子とを有するスペクトロメータ部と、該スペクトロメータ部による受光信号に基づいて演算により被検物体の深さ方向の情報を取得する演算制御部と、を備えることを特徴とする物体測定装置
- 請求項1の物体測定装置において、前記時分割手段は可動ミラーであり、該可動ミラーの反射面の回転角度の変化に応じて前記周波数成分に分光された各光束を前記受光素子に時分割で受光させることを特徴とする物体測定装置。
- 請求項1〜2の物体測定装置において、前記干渉光学系は被検物体として被検眼の角膜に向けて前記光源から測定光を照射させるための角膜照射光学系と、前記被検眼の眼底に向けて前記光源から参照光を照射させるための眼底照射光学系と、を有することを特徴とする物体測定装置。
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