JPH05317255A - 被検眼計測装置 - Google Patents

被検眼計測装置

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JPH05317255A
JPH05317255A JP4124978A JP12497892A JPH05317255A JP H05317255 A JPH05317255 A JP H05317255A JP 4124978 A JP4124978 A JP 4124978A JP 12497892 A JP12497892 A JP 12497892A JP H05317255 A JPH05317255 A JP H05317255A
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ring
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リング像が所定の位置にあるか否かや瞼の像
の映り込みがあるか否かのチェックを実時間に近い早さ
で行うことができる被検眼計測装置を提供する。 【構成】 リング照明201(リング状照明光照射部)
から被検眼Eの角膜Ecに向けて照射されたリング状の
照明光の角膜反射によるリング状の反対像Iが角膜距離
測定光学系200(受像光学系)に受像され、二次元撮
像素子206のリング像の結像面と略共役な共役面で且
つ角膜距離測定光学系200の光軸と直交する光軸を中
心として放射状に配設された複数の一次元受光素子から
なるチェック用受光部207にも同時に同様のリング像
が結像され、信号処理回路にチェック用受光部207か
らの出力信号が入力されてリング像が適正であるか否か
が判断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検眼の角膜にリング
状の照明光を照射するリング状照明光照射部と、前記照
明光の角膜反射により形成されるリング状の反対像を受
像する受像光学系とを備え、前記リング像に基づき本体
装置と被検眼との相対位置関係が決定される被検眼計測
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被検眼計測装置、例えば、被
検眼の角膜にリング状の照明光を照射してその照明光の
角膜表面での反射光をリング像として観察し、このリン
グ像を用いて角膜の曲率半径を計測したり、本体装置と
角膜との相対位置を決定したりするケラトメータでは、
観察するリング像をモニター等に映してアライメントを
行ってリング像を撮影する場合が多い。
【0003】この場合、撮影するリング像の状態は検者
が目視で判断することが多く、そのリング像の状態が精
度良く測定できる状態であるか否かは検者各自の判断に
任されているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の被検眼計測装置にあっては、アライメントが終了
して被検眼を計測する際に、被検眼眼球の動きや瞼の動
き等によって撮影した画像が計測に適さない場合があ
る。即ち、被検眼眼球が動くと、この動きによりリング
像が移動してリング像が欠けしまうことがある。また、
瞼の画像を同時に取り込むことがあり、リング像の検出
に誤差が生じて計測結果に間違いが生じたりする問題が
ある。
【0005】しかも、これらの画像を取り込んだ後に、
これらをチェックすることは可能であるものの、画像の
チェックには時間を要し、その後にもう一度撮影をし直
すこととなり、無駄な時間を費やすことになる。
【0006】そこで、本発明は、リング像が所定の状態
にあるか否かや瞼の像の映り込みがあるか否かのチェッ
クを実時間に近い早さで行うことができる被検眼計測装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる被検眼計
測装置は、上記の課題を解決するため、被検眼の角膜に
リング状の照明光を照射するリング状照明光照射部と、
前記照明光の角膜反射により形成されるリング状の反対
像を受像する受像光学系とを備え、前記リング像に基づ
き本体装置と被検眼との相対位置関係が決定される被検
眼計測装置において、前記リング像の結像面と略共役な
共役面に該共役面と直交する光軸を中心として放射状に
配設された複数の一次元受光素子と、該各一次元受光素
子からの出力信号に基づいて前記リング像が適正な状態
にあるか否かを判断する信号処理回路とが設けられてい
ることを要旨とする。
【0008】
【作用】本発明に係わる被検眼計測装置によれば、リン
グ状照明光照射部から被検眼の角膜に向けてリング状の
照明光が照射され、この照明光は角膜反射により形成さ
れるリング状の反対像として受像光学系に受像されてリ
ング像に基づき本体装置と被検眼との相対位置関係が決
定される。
【0009】この時、リング像の結像面と略共役な位置
で且つ受像光学系の光軸と同軸な軸を中心として放射状
に配設された複数の一次元受光素子にも同時にリング像
が結像され、信号処理回路にこれら一次元受光素子から
の出力信号が入力されてリング像が適正であるか否かが
判断される。
【0010】
【実施例】本発明の被検眼計測装置の実施例を眼軸長計
測装置に適用して図面に基づいて説明する。
【0011】(第一実施例)図1は本発明の実施例を示
し、図1(A)は眼軸長計測装置の外観の側面図、図1
(b)は同じくブロック図である。
【0012】図1(a)において、眼軸長計測装置1
は、架台2に相対移動可能に設けられた測定部3、被検
者(図示せず)の顎及び額を受ける被検者固定部4、被
検者固定部4に対して前後左右上下に測定部3を移動さ
せるアライメント機構5を有する。
【0013】このアライメント機構5は、被検眼を測定
する際に、被検者の顔を被検者固定部4に固定した後、
例えば、ジョイスティック6を用いてアライメント機構
5を操作して、測定部3を被検者の被検眼Eに対し正し
い位置に移動するように構成されている。
【0014】よって、この眼軸長計測装置1で眼軸長を
測定する際、先ず適当に測定部3を被検眼Eにアライメ
ントし、この被検眼Eの前眼部を観察しながら後述の角
膜からのリング反射光を探して、その最良なピント位置
に測定部3をアライメントして測定を行う。ただし、一
人の被検者の測定が終わって次の被検者について測定を
行おうとする時には、再度同じ操作をしなければならな
い。
【0015】その際、測定部3が初めの被検者の測定終
了時に置かれた位置のままであると次の被検者が被検者
固定部4に顔を置いた時には最良のピント位置でなくな
るため、検者はモニター3aに写った前眼部の像と角膜
反射光のピント状態とを判断して測定部3を前後に動か
してやる必要がある。
【0016】この判断は、勘を頼りに行うしかない。即
ち、角膜と顎・額の位置関係は被検者の骨格等によって
異なり、さらに本測定の場合角膜反射の最良ピント位置
が被検眼Eの角膜曲率半径によって若干異なるから、測
定部3の最良測定位置はその都度決定しなければならな
い。また、測定部3が被検者固定部4に接近している
と、被検者が顔をのせる場合に、圧迫感があり被検者に
無用な心理的負担を与えてしまう。
【0017】そこで、被検者の顔すなわち被検眼Eが、
被検者固定部4からはずれたときには、一度測定部3を
基準位置に戻すようにすると扱いやすく、被検者の心理
的負担を軽減できる。
【0018】このため、ここで使用されている眼軸長計
測装置1には、図1(b)に示すように、被検者の顔が
接しているかどうかを判断する被検者有無判断手段7
と、この被検眼有無判断手段7からの出力に従って測定
部3を基準位置(図1(a)の鎖線で示した位置)に移
動(後退)させる基準位置復帰機構8とが設けられてい
る。
【0019】被検眼有無判断手段7は被検者固定部4の
顎受け4a又は額当て4bの何れか一方に設けられて被
検者固定部4に顔が接触している時にその接続が切れる
スイッチ7aと、このスイッチ7aのON・OFFに応
じて高レベル・低レベルの信号を出力する信号回路7b
とを有している。
【0020】基準位置復帰機構8は、信号回路7bから
出力される高・低の信号に従って測定部3を基準位置に
移動させるモーターやクラッチ等の機構部材8aと、モ
ーター・クラッチ駆動回路8bと、測定部3が基準位置
にある時に信号を出力する基準位置感知手段8cとを有
する。
【0021】そして、被検者が顔を被検者固定部4に接
触させている時には、スイッチ7aがOFFの状態とな
り、信号回路7bは低レベル信号を出力する。この際、
モーター・クラッチ駆動回路8bが機構部材8aを制御
してクラッチを切りモーターとの接続を切断すると共に
モーターの駆動を止め、この状態で測定部3は自由に前
後左右に動かすことができる。
【0022】一方、被検者が顔を被検者固定部4から外
した時には、スイッチ7aがONの状態になり、信号回
路7bは高レベル信号を出力する。この際、モーター・
クラッチ駆動回路8bが機構部材8bを制御してクラッ
チを繋ぐと同時にモーターを駆動させて測定部3を基準
位置に戻す。測定部3が基準位置に戻ると、基準位置感
知手段8cが信号を出力し、モーター・クラッチ駆動回
路8bがモーターの駆動を停止する。
【0023】このように、測定開始の時被検者が顔を被
検者固定部4に載せる場合には、測定部3は基準位置に
あり、検者はモニター3aに映った画像のピントを判断
すること無く、測定部3を前方に押し出す操作から始め
られる。さらに、測定部3が被検者固定部4に接近して
いることによる圧迫感を無くすことができる。
【0024】次に、この様な構成の眼軸長計測装置1の
光学系を図2乃至図13に基づいて説明する。
【0025】図2は、本発明に係わる眼軸長計測装置の
光学説明図である。この図2において、測定部3内に設
けられた光学系は、照明系・参照系・眼底反射受光系・
参照光受光系・基準干渉系が共用された眼底距離測定光
学系100と、角膜距離測定光学系200とから大略構
成される。
【0026】照明系は、測定光照射光学系110と第一
光学系120及び第二光学系130を備え、参照光学系
は第一光学系120と第3光学系140とを備え、眼底
反射受光系は第二光学系130と干渉光学系150とを
備え、参照光受光系は第3光学系140と干渉光学系1
50とを備え、基準干渉系は測定光照射光学系110と
基準干渉光学系160とを備えている。
【0027】測定光照射光学系110は、単波長でかつ
波長変化が可能なコヒーレント光を被検眼Eに向けて照
射し、このコヒーレント光を射出するための光源111
と、この光源111から射出されたコヒーレント光をコ
リメートするコリメータレンズ112と、光学系からの
反射光が光源111に戻るのを防止する光アイソレータ
113とを有し、測定光を射出する。
【0028】第一光学系120は、集光レンズ121と
空間フィルター122とを備え、測定光照射光学系11
0から入射された測定光を、集光レンズ121、空間フ
ィルター122を通じてビームスプリッタ9に導く。
【0029】第二光学系130は眼屈折力を補正して被
検眼Eの眼底Erに測定光を照射すると共に、眼底Er
からの反射光を干渉光学系150に導くもので、コリメ
ータ131、屈折力補正レンズ132、ダイクロイック
ミラー133、対物レンズ134を備え、眼底Erに向
かう光束をコリメータ122、屈折力補正レンズ13
2、ダイクロイックミラー133、対物レンズ134お
よび被検眼瞳を経て眼底Erに集光させ、眼底Erから
の反射光を再びビームスプリッタ9に導く。
【0030】第3光学系140は、コリメータ141と
反射面142とを備え、第一光学系120に導かれてビ
ームスプリッタ9を透過した照明光をコリメータ141
を経て反射面142で反射させて再びビームスプリッタ
9へと導く。
【0031】干渉光学系150は、絞り151、レンズ
152、受光器153を備え、眼底Erに反射された第
二光学系130からの眼底反射光と反射面142に反射
された第3光学系140からの参照光とがビームスプリ
ッタ9により合成され、眼底反射および参照面反射以外
の反射光を除去して干渉を起こしながら受光器153に
受光される。レンズ152は、絞り151を通過した干
渉光を受光器153に集光するために利用される。
【0032】基準干渉光学系160は、基準長さとして
の基準光路を有していて、測定光照射光学系110から
の測定光をビームスプリッタ161により分割した後、
さらにビームスプリッタ162により分割し、各々ビー
ムスプリッタ162から光路長L2及びL1離れた位置
に配設された全反射ミラー163,164に送る。
【0033】そして、全反射ミラー163,164で反
射された各反射光は、再度ビームスプリッタ162によ
り合成され、互いに干渉を起こしながら受光器165に
より受光され、受光器165が干渉光の強度に応じた受
光信号を出力する。
【0034】受光器153により受光される干渉光は、
ビームスプリッタ9から眼底Erまでの光路長Ltとビ
ームスプリッタ9から反射面142までの光路長Lrの
差の2倍の位相差を持つ。
【0035】ここで、光源111の射出する測定光の波
長をある範囲で変化させて、受光器153,165の受
光信号を以下に示す原理に従って処理すると、反射面1
42の作る基準面Y(図13参照)から眼底Erまでの
距離(Lt−Lr)が測定できる。以下、その原理を説
明する。
【0036】今、ビームスプリッタ9から第二光学系1
30により眼底Erに導かれ、この眼底Erを反射して
再びビームスプリッタ9に導かれた光束Ltとビームス
プリッタ9から第3光学系140により反射面142に
導かれ、反射面142を反射して再びビームスプリッタ
9に導かれた光束Lrとの(測定光路と呼ぶ)の光路差
は、参照面の作る基準面Yから眼底Erまでの距離(L
t−Lr)の2倍になる。
【0037】基準干渉光学系160のビームスプリッタ
162から全反射ミラー164までの基準光路とビーム
スプリッタ162から全反射ミラー153までの基準光
路のの光路差をL=2(L1−L2)、照明光の波長
λ、波長変化量をΔλとすると(Lは一定)、初期の受
光器165での位相差は2π(L/λ)、波長変化後の
位相差は2・π{L/(λ+Δλ)}であり、波長を連
続的に変化させることにより、位相差が2π(L/λ)
から2π{L/(λ+Δλ)}へ連続的に変化する。
【0038】ここで、λ》Δλとすると、波長変化後の
位相差は、2π(L/λ−LΔλ/λ2)と表わせ、位
相差の変化は2π(LΔλ/λ2)となり、波長変化に
より受光器165で観測する干渉縞の強度が周期的に変
化する。同様に、受光器153では位相差の変化が2π
{2(Lt−Lr)Δλ/λ2 }となり、受光器153
で観測する強度が変化する。そして、これら周期的に変
化する強度の信号から光路長Lt−Lrを算出する。
【0039】ここで、受光器153での位相差の変化を
φ1、受光器165での変化をφ2とすると、 φ1=2π{2(Lt−Lr)Δλ/λ2}……(A) φ2=2π(L・Δλ/λ2)……(B) これらより、Δλ/λ2を消去すると Lt−Lr=L・φ1/2φ2……(C) となり、受光器153,165で得られる信号から各位
相差の変化量を求めることによりLt−Lrが算出でき
る(Lは既知)。
【0040】次に、どの様に波長変化を起こし、得られ
た信号を処理するかを説明する。
【0041】光源111には単波長で波長変化が可能な
半導体レーザー(LD)を用いる。光源111は、駆動
回路181により矩形波入力を用いてパルス状(図3
(a)参照)にON・OFFし駆動される。光源111
がONになったとき、チップ内部の温度が平衡に達する
までに時間がかかる。そして、光源111はチップの温
度が変化すると発振波長が変化し、温度と波長の関係は
モードホップの位置以外では1対1に対応する。即ち、
光源111をONにするとチップの温度変化が起こり、
付随して射出光の波長変化が起こる。
【0042】この温度変化は、図3(b)に示すよう
に、発振開始直後の変化が急激で、次第に収斂する。一
定時間後、光源111をOFFして温度を元の状態に復
帰させると共に、照射を停止する。パルス幅をうまく選
べば、波長変化の再現性が得られる。
【0043】例えば、1KHz程度の速さで光源111
を矩形駆動すると、波長変化の主要部分を利用でき再現
性もある。
【0044】光源111にはモードホップ間隔がこの変
化幅より広いものを使用し、パルス期間の温度変化の間
にモードホップが起きないように光源111の基準温
度、つまり基準波長を図4に示す駆動制御回路11によ
り図示しないペルチェ素子で制御する。つまり、レーザ
ー光の基準波長を制御しておく。
【0045】この温度変化に対し、発振出力の変化(矩
形入力を加えONした時に出力が安定するまでに過渡期
間があり、その過渡期間である出力変動部分は図3
(a)において省略してある)は非常に早く収束するか
らパルス期間での強度変化はほとんど無いと言える(従
って、実際には過渡期間を過ぎた時点から利用する)。
【0046】ただし、この時の波長変化は直線的でな
く、初めに大きく変化し次第に変化量が小さくなる。従
って、得られる信号の周波数は、初期で非常に高く時間
の経過とともに次第に低下していく。
【0047】図3(c),(d)から分かるように、受
光器153,155から出力される受光信号S1,S2
の周波数も初期期間で高く、時間の経過とともに次第に
低下していく。
【0048】従って、図3(c),(d)に示す信号S
1,S2をそのまま一定周波数のトリガを用いてA/D
変換器14でA/D変換し、これをデータとすると、初
期期間では周波数が高く、時間の経過とともに次第に周
波数が低下する信号として記録されてしまい、そのまま
では、そのデータから信号の周期を正確に算出すること
はできない。
【0049】いま(C)式を変形すると、 2(Lt−Lr)/L=φ1/φ2……(D) となる。
【0050】これは、基準光路と測定光路の位相差変化
の比がそのまま光路差の比になっていることを意味す
る。つまり、波長がある量変化すると、位相差の変化は
光路差に比例するから、基準光路の信号(受光器165
の信号)と測定光路の信号(受光器153の信号)とを
比較すると、同じ時点ではいつも位相差変化の比は光路
差の比になっている。
【0051】これは、光源111の波長が連続的であれ
ばどのように変化しても成り立つ。そこで、基準光路の
光路差を、測定光路に対して十分長くし、その基準光路
からの干渉信号をトリガ信号として測定光路の干渉信号
をサンプリングし、そのサンプリングしたデータを順に
並べてやれば、見かけ上等周期の信号が得られる。
【0052】つまり、基準光路からの干渉信号一周期毎
に一個のトリガ信号を発生させ、このトリガ信号によっ
て測定信号をサンプリングし、メモリ16に書き込んで
いくことは、不定周期のトリガを等間隔のメモリアドレ
スに置き換えて考えることを意味する。測定信号周期と
トリガ周期の比は一定であるからメモリ上の信号は等周
期信号になるのである。このように、各パルス毎に信号
をメモリ16に記憶していく。
【0053】次に、メモリされたデータから周期解析を
行うが、現実の信号には電気的なノイズが乗っているか
ら、複数パルスについて、例えば128パルスについて
平均してランダムノイズの除去を行い、周期解析を行
う。
【0054】ここで求まる周期Tは、測定信号1周期に
対応するトリガの個数、すなわち、比φ1/φ2を意味
するから、(D)式により直ちにLt−Lrが求まる。
実際には、眼球内部の異なる反射面からの反射光による
信号も乗っているので、周期解析時に選別する。
【0055】図4は、上記の方法によって光路長Lt−
Lrを求める信号処理回路の構成を示したブロック図で
ある。
【0056】以下、その構成と作用を図3に示す波形を
参照しながら説明していく。
【0057】図4において、11は光源111にパルス
電流を供給して光源111を駆動させるとともに図示し
ないペルチェ効果形素子によって光源111チップの温
度を制御する駆動制御回路、12はトリガ回路で受光器
165からアンプ13を介して出力される受光信号S2
の1周期毎に図3(e)に示すようにトリガ信号Sgを
出力していく。そして、受光器153からアンプ15を
介して出力される受光信号S1をトリガ回路12から出
力されるトリガ信号SgのタイミングでA/D変換器1
4がA/D変換していく。
【0058】16はA/D変換器14によってA/D変
換されたデジタル値を記憶していくメモリで、図4
(f)に示すように、信号S1の振幅値に応じたデジタ
ル値を記憶していく。
【0059】そして、演算制御装置18がメモリ16に
記憶されたデータに基づいて周期解析を行なって周期T
を求め、この周期Tから(D)式により光路長Lt−L
rを演算する。
【0060】一方、角膜距離測定光学系200は、リン
グ照明201(リング状照明光照射部)と、第一光路2
10、第二光路220を有している。
【0061】リング照明201はメリジオナル断面が平
行光であるようなリング状の照明光を被検眼に投影す
る。このように照明すると、被検眼Eの角膜Ecにはリ
ング状の反対像(虚像)Iが形成される。角膜照明光と
眼底距離測定用の眼底照明光は使用する波長域を変え、
ダイクロイックミラー133により分離する。
【0062】そして、角膜照明光を透過し、眼底照明光
を反射するようにする。角膜Ecによる反射光は、対物
レンズ134,ダイクロイックミラー133を介してハ
ーフミラー202に導かれ、第一光路210と第二光路
220とに分岐される。
【0063】この第一光路210は、対物レンズ13
4、ダイクロイックミラー133、ハーフミラー20
2、レンズ211、ミラー212、レンズ213、絞り
214、ハーフミラー203、結像レンズ204、ビー
ムスプリッタ205、二次元撮像素子206を備えてい
る。
【0064】また、第二光路220は、対物レンズ13
4、ダイクロイックミラー133、ハーフミラー20
2、ミラー221,222、レンズ223、ミラー22
4、絞り225、ビームスプリッタ205、二次元撮像
素子206を備えている。
【0065】第一光路210に導かれた反射光は、ダイ
クロイックミラー133を透過してハーフミラー202
に反射され、レンズ211により一旦リング状の空中像
Iaとして結像された後、ミラー212、レンズ21
3、絞り214、ハーフミラー203、結像レンズ20
4を経由して二次元撮像素子206にリング像I2(図
5参照)として結像される。ここでは、このリング像I
2の結像倍率は、0.5倍とする。
【0066】第二光路220に導かれた反射光は、ダイ
クロイックミラー133及びハーフミラー202を透過
した後、ミラー221に反射されて対物レンズ134に
よる像として一旦空中像Ibを作り、さらに、ミラー2
22、レンズ223、ミラー224、絞り225、ハー
フミラー203、結像レンズ204、ビームスプリッタ
205を経由して二次元撮像素子206にリング像I1
(図5参照)として結像される。なお、このリング像I
1の結像倍率は、リング像I2の結像倍率よりも大きく
設定されている。二次元撮像素子206は、これらリン
グ像I1,I2を撮像する。
【0067】このリング像I1,I2は、図5に示すよ
うに、二次元撮像素子206に同心円状に結像されるこ
とが望ましい。これは、リング像I1,I2が偏心して
いる場合、若干の場合には補正が可能であるものの、例
えば、リング像I2が二次元撮像素子206の周辺にず
れた場合、レンズ周辺部の収差により歪み等が生じて測
定誤差が大きくなってしまうからである。
【0068】また、被検者によっては瞼が下がって写り
込む場合があり、この場合には、リング像I1,I2を
正確に検出できなくなり、間違った計算をしかねない。
【0069】そこで、二次元撮像素子206と共役な面
内に、リング像I1,I2の一部を受光してリング像I
1,I2の二次元撮像素子206での結像状態を実時間
で確認しながら測定可能なチェック用受光部207が設
けられている。
【0070】このチェック用撮像部207は、図6
(a)に示すように、ビームスプリッタ205により反
射されたリング像I1,I2の一部を受光するように、
光軸Oと同軸な軸Aを中心にして放射状に均等に設置さ
れた4つの一次元撮像素子231,232,233,2
34から構成されている。
【0071】一次元撮像素子231,232,233,
234は、例えば、一次元イメージセンサや一次元位置
検出素子からなり、リング像I1,I2が同心に位置し
ているときに、軸Aとリング像I1,I2の中心が重な
り、且つ、図6(b)に示す様に、各一次元撮像素子2
31,232,233,234に均等にリング像I1,
I2の一部(同一符合で示す)が受光されるように設定
されている。なお、必要があればレンズを介してリング
像I1,I2を拡大・縮小してから受光させてもよい。
【0072】今、角膜反射光によって形成されるリング
像I1,I2は、図7(a)に示すように、角膜Ecの
後方に反対像Iとして存在する時、例えば、図7(b)
に示すように、光軸Oに対して被検眼Eが僅かに下にず
れた場合(角膜曲率中心Coで示す)には反対像Iの位
置も同様に下にずれる。このずれにより、図8(a)に
示すように、リング像I1,I2も下にずれた状態でチ
ェック用受光部207へ受光される。
【0073】なお、倍率の異なる第一,第二光路21
0,220でリング像I1,I2を観察するため、上述
したずれに伴うリング像I1,I2の移動量は倍率によ
って異なる。この場合では外側に位置したリング像I2
の方が観察倍率が大きいので、図8(a)に示すよう
に、リング像I2の移動量はリング像I1に比べて大き
く図示下方へと移動し、これにより、図8(b)に示す
ように、各一次元撮像素子231,232,233,2
34毎におけるリング像I1,I2の受光位置並びにリ
ング像I1,I2の受光間隔が大きく異なる。
【0074】また、図9(a)に示すように、角膜反射
光によって形成されるリング像I1,I2に瞼の像Mが
重なった場合には、図9(b)に示すように、一次元撮
像素子231の受光部分は外側(図において右側)に大
きく受光されるので、他の一次元受光素子232,23
3,234と大きく異なった受光状態となって瞼の像M
が受光されていることが瞬時にわかる。
【0075】絞り214は第二絞りとしての役割を果た
し、レンズ213,211によって対物レンズ134の
後方焦点位置にリレーされ、共役像214’がその位置
に形成され、第一光路210の光学系は物側にテレセン
トリックである。絞り225は第一絞りとしての役割を
果たし、レンズ223によって被検眼Eの前方(対物レ
ンズ134の前方)にリレーされ、ここでは共役像22
5’が被検眼Eの前方25〜50mmの箇所に形成され
る。
【0076】次に、対物レンズ134と絞り214,2
25との関係を図10、図11を参照して説明する。図
10、図11は各々第二光路220、第一光路210を
模式的に表す。
【0077】いま、絞り225の共役像225’が形成
される光軸O上での位置を原点Gとして、原点Gから光
軸方向に距離Laだけ離れた箇所に基準位置Yaを定め
る。この基準位置Yaはリング像I1,I2どちらもピ
ンボケしない位置に決める。そして、この基準位置Ya
に物体高がhの物体(リング像Iの半径に相当)を置
く。この時、第二光路220によって観察面240(二
次元撮像素子206の位置)に形成される像高をy1、
第一光路210によって観察面240に形成される像高
をy2とする。
【0078】次に、この既知の物体を距離X0だけ移動
させた時の像高をy1’,y2’とする。また、観察面
240から点Zまでの距離をLa’、基準位置Yaから
Z’までの距離をLb、絞り214’から観察面240
までの距離をLb’とする。さらに、第一および第二光
路の対物レンズ134による角倍率をβ1,β2とす
る。
【0079】すると、以下の式が得られる。
【0080】 h/La=(y1・β1)/La’……(1) h/(La+X0)=(y1’・β1)/La’……(2) h/Lb=y2/(β2・Lb’)……(3) h/(Lb+X0)=y2’/(β2・Lb’)……(4) この(1),(2)式において、角倍率β1、距離L
a、La’が定数であるとし、 K1=(β1・La)/La’ K2=β1/La’ と置くと、(1),(2)式は、以下の式に変形され
る。
【0081】h=K1・y1……(5) h=K1・y1’+K2・y1’・X0……(6) また、(3),(4)式において角倍率β2、距離L
b、Lb’が定数であるとし、 K3=Lb/(β2・Lb’) K4=1/(β2・Lb’) と置くと、(3),(4)式は h=K3・y2……(7) h=K3・y2’+K4・y2’・X0……(8) と変形される。
【0082】ここで、定数K1、K2、K3、K4は、
物体高h、像高yを実測することにより、決定可能であ
る。
【0083】すなわち、(5),(6)式を変形するこ
とにより、下記の式が得られる。
【0084】 K1=h/y1……(9) K2=(h/y1)(y1−y1’)/(y1’・X0)……(10) K3=h/y2……(11) K4=(h/y2)(y2−y2’)/(y2’・X0)……(12) こうして、既知の物体の物体高hとその像高とを実測す
ることで、定数K1、K2、K3、K4を求めておく。
【0085】次に、物体高h、基準位置Yaからの距離
Xが未知の距離の場合の測定について説明する。
【0086】この場合には、(2),(4)式におい
て、距離X0の代わりに距離Xとおく。また、y1’、
y2’をy1、y2に置き換える。
【0087】すると、下記の式が得られる。
【0088】 h=K1・y1+K2・y1・X……(14) h=K3・y2+K4・y2・X……(15) 上記の連立方程式を、距離Xおよび物体高hについて解
くと、 X=(K3・y2−K1・y1)/(K2・y1−K4・y2)……(16) h=K1・y1+K2・y1・X =(K2・K3−K1・K4)y1・y2/(K2・y1−K4・y2) ……(17) K1〜K4は決定されているから、像高y1、y2を測
定することによって、基準位置Yaから物体までの距離
を測定できることになる。
【0089】次に、角膜曲率半径Rとその頂点位置の測
定について図12を参照しながら説明する。
【0090】図12において、リング像Iの半径(楕円
近似した場合の楕円の長径または短径)を物体高hとす
る。この時、物体高hはメリジオナル光線によって決定
される。リング像の直径が3mm程度であるとすると、
角度φは20゜程度となり、下記に示す近軸計算式を使
うことができない。
【0091】h=(R・sinφ)/2 そこで、距離L2を十分に大きくとって、角度φが常に
一定となるようにし、物体高hとして絞り225を通る
第二光路220で測定されたものを使用すれば下記の反
射法則に基づく式を用いることができる。
【0092】h=R・sin(φ/2) これを変形すれば、 r=h/sin(φ/2)……(18) となるので、絞り214を通る光線と絞り225を通る
光線が為す角度が大きくならない程度に距離L1を設定
すれば、(17)式によって得られた物体高hを(1
8)式に用いても大きな誤差は無いと考えられるから、
角膜頂点Epの位置は基準位置Yaからの距離Pxとし
て、 Px=X−(r−h/tanφ)……(19) となる。
【0093】この角膜頂点位置の計算式(19)は、球
面の光軸上にリング像が乗っている事が前提であるか
ら、球面収差の影響を受けるが、実験値に基づき補正す
れば良い。従って、二次元イメージセンサ206に形成
されるリング像I1,I2の径から距離Pxを求めるこ
とができる。
【0094】この演算は、二次元イメージセンサ206
に形成されるリング像I1,I2のデータをフレームメ
モリ17に記憶させ、このフレームメモリ17のデータ
に基づいて演算制御装置18によって行なうものであ
る。また、演算処理回路18からの画像出力データはモ
ニター切換回路19へと出力される。
【0095】なお、図12において、A1、A2は角膜
Ecを球面と見なしたときの球面の法線、A3は角膜E
cへの入射光線である。
【0096】そして、一次元受光素子231,232,
233,234に受光されたリング像I1,I2の一部
は、フレームメモリ20を介して信号処理回路21へと
出力され、この信号処理回路21でチェック用受光部2
07のリング像I1,I2の受光状態が判断される。
【0097】例えば、被検眼Eが正常な状態でリング像
I1,I2が受光された場合、各一次元受光素子23
1,232,233,234の軸Aに近い方(図6
(b)において左)から図6(c)に示すような一定の
信号間隔を有する波形の信号データが信号処理回路21
に出力され、この信号データにより、信号処理回路21
はリング像I1,I2の受光状態が正常であると判断す
る。
【0098】また、被検眼Eがずれた状態でリング像I
1,I2が受光された場合、例えば、図8(b)に示し
たように下にずれていた場合には、各一次元受光素子2
31,232,233,234から図8(c)に示すよ
うな波形の信号データが信号処理回路21に出力され、
この信号データの差により、信号処理回路21はリング
像I1,I2が下にずれていると判断する。
【0099】尚、信号データの差は、一次元受光素子2
31,234の組み合わせと一次元受光素子232,2
33の組み合せの比較により上下左右のズレの方向を検
出することができる。
【0100】さらに、瞼の像Mが同時に受光された場合
には、各一次元受光素子231,232,233,23
4から図9(c)に示すような波形の信号データが信号
処理回路21に出力され、この信号データの差により、
信号処理回路21はリング像I1,I2の他に被検者の
上瞼が受光されていると判断する。
【0101】このように、リング像I1,I2の受光状
態が信号処理回路21により判断された後、画像出力デ
ータがモニター切換回路19へと出力され、このモニタ
ー切換回路19により、二次元撮像素子206の画像出
力データとチェック用受光部207の画像出力データの
何れかがモニター3aに出力される。
【0102】尚、リング像I1,I2の受光状態が正常
でない場合には信号処理回路21からアライメント補正
データがアライメント補正手段22へと出力される。
【0103】このアライメント補正手段22は、信号処
理回路21からのアライメント補正データを上述した一
次元受光素子231,232,233,234の組み合
せによる差から算出し、この差を修正する方向に測定部
3を移動させるようにモータ・クラッチ駆動回路8bを
制御する。
【0104】また、信号処理回路21がリング像I1,
I2の受光状態に基づいてアライメント状態を判断した
結果、アライメントOKとならなかった場合には、撮影
が行われないように撮影装置(図示せず)をロックした
り、検者に警告を発したりするように構成することも可
能である。
【0105】図13は、このようにして求めた眼底距離
と角膜頂点距離および眼軸長の関係を示し、前述の基準
位置Yaと参照面Yとが一致している場合を示す。
【0106】そして、干渉法によって求めたLt−Lr
よりPxを引けば、眼軸長を空気換算した値Leyeが求
まる。基準位置Yaと干渉参照面10が一致しない場合
は、予めその差を求めておき、計算時に補正すればよ
い。Leyeが求まれば、これを眼球の平均屈折率で割る
ことで眼軸長の計算ができる。これらの演算も演算制御
装置18によって行うものである。
【0107】また、角膜反射光のピント位置はほぼ前眼
部と一致するから、図示を略した前眼部照明を設け、角
膜反射光による反射リング像と共に前眼部の像をも二次
元撮像素子206により撮像してモニター3a(或は、
図示外の別のディスプレイ)により観察したりプリンタ
(図示せず)に印字させたりする。
【0108】ところで、チェック用受光部207は、リ
ング像I1,I2が同心円となっている状態で各信号に
差が生じないように設定したが、2重リングの場合、同
心円状に撮影されることが重要であり、この場合にはリ
ング像による矩形状またはパルス状の信号の間隔を調べ
れば良いので上述した一次元受光素子231,232,
233,234の配置設定は必ずしも必要ではない。ま
た、リング像が1重の場合には、光軸から一次元受光素
子231,232,233,234の受光部までの距離
を等距離にしておくことが望ましい。さらに、信号間隔
が問題となる場合にはリング像I1,I2の一次元受光
素子231,232,233,234上での絶対座標は
意味を持たない。
【0109】また、一次元受光素子231,232,2
33,234のコントラストや周波数を検出してリング
像I1,I2の合焦のチェックをして、アライメントと
同様の補正をさせることもできる。
【0110】さらに、信号処理回路21を工夫すること
で、一次元受光素子231,232,233,234の
設置数は任意なものとすることができ、リング像I1,
I2が2重でなく被検眼計測装置、例えば、角膜曲率測
定器のように、リング像が一つのものであっても適用可
能である。
【0111】この場合、一次元位置検出素子(PSD=
Position Sensitive Detector)を利用することも可能
であり、出力される信号はリング像の当っている素子上
の座標を強度で表した信号として得られるから、出力信
号の強度を比較することでずてを検知することができ
る。
【0112】(第二実施例)本発明の被検眼計測装置に
あっては、上記実施例に示した眼軸長計測装置1の光学
系に限定されるものではなく、例えば、図14に示した
眼軸長計測装置の光学系にも適用することができる。
【0113】図14に示した眼軸長計測装置の光学系
は、照明光学系300と、角膜距離測定光学系200と
を備えている。なお、角膜距離測定光学系200は上記
実施例と同一の構成であるため、同一の符合を付してこ
こではその説明を省略する。また、照明光学系300で
上記実施例と同一の構成にも同一の符合を付してその説
明を省略する。
【0114】照明光学系300は、測定光路310と参
照光路320とを備えている。
【0115】測定光路310は、光源311、レンズ3
12、ピンホール313、ビームスプリッタ314、レ
ンズ315、合焦レンズ316、全反射ミラー317、
ダイクロイックミラー133、対物レンズ134を備え
ている。
【0116】参照光路320は、レンズ321、全反射
ミラー322,323,324、模型眼ユニット部材3
25、全反射ミラー326、ピンホール327、レンズ
328、点開口のホトセンサ329を備えている。
【0117】光源311は、低コヒーレント長のレーザ
ーダイオードであり、そのコヒーレント長は、例えば、
0.05mm〜0.1mm程度である。その波長は近赤
外であり、防眩効果がある。
【0118】そして、光源311を出射したレーザー光
はレンズ131によってピンホール132に集光され
る。ピンホール132は二次点光源としての役割を果た
す。なお、光源311としてレーザーダイオードの代わ
りにスペクトル幅の狭いLEDを用いてもよい。
【0119】ピンホール313を通過したレーザー光
は、ビームスプリッタ314によってレンズ315に向
かう光束とレンズ321に向かう光束とに分割される。
【0120】レンズ315,321はピンホール313
を通過したレーザー光をコリメートする役割を果たす。
レンズ315によってコリメートされたレーザー光は、
合焦レンズ316によって合焦レンズ316の焦点位置
Qにスポットを形成する。
【0121】この焦点位置Qは対物レンズ104に関し
て眼底147と共役とされている。焦点位置Qにスポッ
トを形成するレーザー光は、全反射ミラー317、ダイ
クロイックミラー133、対物レンズ134を経由して
被検眼Eに導かれ、眼底Erにスポットを形成する。被
検眼Eはそのスポット像を固視できる。
【0122】ピンホール327は、レンズ315の焦点
位置に設置されている。また、ピンホール327は眼底
Erと共役である。
【0123】レンズ316は眼底反射光をコリメートす
る機能を果たし、そのコリメートされた眼底反射光はレ
ンズ315によってビームスプリッタ314、全反射ミ
ラー326を経由して、ピンホール327にリレーされ
る。
【0124】レンズ321によってコリメートされたレ
ーザ光は、ミラー322,323,324によって模型
眼ユニット部材325に導かれる。
【0125】この模型眼ユニット部材325は、参照光
路の光路長と測定光路の光路長とが同じになるように移
動可能とされ、レンズ330、反射ミラー331、可動
部材332から概略構成されている。また、模型眼ユニ
ット部材325は、その移動に伴って生じるぶれによる
反射光束の偏向を解消するために用いたものであり、原
理的には、単なる可動ミラーでもよい。
【0126】眼底反射光と参照光とは、ピンホール32
7に集光され、ピンホール327を通過した光束はレン
ズ328によってホトセンサ329に収束される。模型
眼ユニット部材325を移動させると、参照光路と測定
光路との光路差が、光源311のコヒーレント長程度と
なる範囲でのみ干渉波形が得られる。この干渉波形は光
路長が一波長変化するごとに正弦波的に変化し、光路差
が0の時が最も振幅が大きい。これにより、装置光学系
から眼底Erまでの距離が測定され、装置光学系から角
膜頂点Epまでの位置と装置光学系から眼底Erまでの
位置とに基づき眼軸長が求められる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の被検眼計
測装置にあっては、リング像の結像面と略共役な位置で
且つ受像光学系の光軸と同軸な軸を中心として放射状に
配設された複数の一次元受光素子と、該各一次元受光素
子からの出力信号に基づいて前記リング像が適正な状態
にあるか否かを判断する信号処理回路とが設けられてい
ることにより、リング像が所定の位置にあるか否かや瞼
の像の映り込みがあるか否かのチェックを実時間に近い
早さで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被検眼計測装置を示し、(a)は本発
明の実施例を示す眼軸長計測装置の側面図、図1(b)
は同じくブロック図である。
【図2】同じく眼軸長計測装置の光学系の説明図であ
る。
【図3】制御系の各回路から出力される信号波形等を示
した説明図である。
【図4】眼軸長を演算する制御系の構成を示したブロッ
ク図である。
【図5】二次元撮像素子の受光面に形成されるリング像
を示した説明図である。
【図6】(a)は一次元撮像素子の各受光面に形成され
る適正状態のリング像を示した説明図、(b)は(a)
の各一次元撮像素子を並列して受光状態を比較した説明
図、(c)は(b)に示した各一次元撮像素子からの信
号を比較した説明図である。
【図7】(a)は被検眼の適正位置にリング状照明光が
照射されている状態を示す説明図、(b)は被検眼にず
れてリング状照明光が照射されている状態を示す説明図
である。
【図8】(a)は一次元撮像素子の各受光面に形成され
る不適正状態のリング像を示した説明図、(b)は
(a)の各一次元撮像素子を並列して受光状態を比較し
た説明図、(c)は(b)に示した各一次元撮像素子か
らの信号を比較した説明図である。
【図9】(a)は一次元撮像素子の各受光面に形成され
る適正状態のリング像に瞼の像が重なった状態を示した
説明図、(b)は(a)の各一次元撮像素子を並列して
受光状態を比較した説明図、(c)は(b)に示した各
一次元撮像素子からの信号を比較した説明図である。
【図10】角膜距離測定光学系の第二光路の絞りと対物
レンズとを模式的に示した説明図である。
【図11】角膜距離測定光学系の第一光路の絞りと対物
レンズとを模式的に示した説明図である。
【図12】角膜曲率半径とその頂点位置の測定を説明す
る説明図である。
【図13】眼底距離と角膜頂点距離および眼軸長の関係
を示した説明図である。
【図14】本発明の第2実施例を示す眼軸長計測装置の
光学系の説明図である。
【符号の説明】
21…信号処理回路 200…角膜距離測定光学系(受像光学系) 201…リング照明(リング状照明光照射部) 206…二次元撮像素子(結像面) 207…チェック用受光部 231…一次元受光素子 232…一次元受光素子 233…一次元受光素子 234…一次元受光素子 A…軸 E…被検眼 Ec…角膜 I…反対像 I1…リング像 I2…リング像

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の角膜にリング状の照明光を照射
    するリング状照明光照射部と、前記照明光の角膜反射に
    より形成されるリング状の反対像を受像する受像光学系
    とを備え、前記リング像に基づき本体装置と被検眼との
    相対位置関係が決定される被検眼計測装置において、 前記リング像の結像面と略共役な共役面に該共役面と直
    交する光軸を中心として放射状に配設された複数の一次
    元受光素子と、該各一次元受光素子からの出力信号に基
    づいて前記リング像が適正な状態にあるか否かを判断す
    る信号処理回路とが設けられていることを特徴とする被
    検眼計測装置。
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