JPH0750524B2 - 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルムInfo
- Publication number
- JPH0750524B2 JPH0750524B2 JP14630287A JP14630287A JPH0750524B2 JP H0750524 B2 JPH0750524 B2 JP H0750524B2 JP 14630287 A JP14630287 A JP 14630287A JP 14630287 A JP14630287 A JP 14630287A JP H0750524 B2 JPH0750524 B2 JP H0750524B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- particles
- polyester
- particle size
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフィルムの取扱い性に優れ、磁気テープとした
時の再生出力変動や、ドロップアウトなどの欠点が少な
く、とりわけ、フィルム製造工程及び磁気テープ化工程
で生ずる摩耗粉の発生が極めて少ない二軸延伸フィルム
に関する。
時の再生出力変動や、ドロップアウトなどの欠点が少な
く、とりわけ、フィルム製造工程及び磁気テープ化工程
で生ずる摩耗粉の発生が極めて少ない二軸延伸フィルム
に関する。
ポリエステルフィルムは物理的性質及び化学的性質に優
れた特性を有しており、産業上広く用いられている。と
りわけ二軸延伸ポリエチレンテレフタレートは他のフィ
ルムに比べ特に平面性、機械的強度及び寸法安定性等に
優れるので、磁気記録媒体の基材として今や不可欠なも
のとなっている。一方、近年磁気記録媒体の改良が急速
な勢いで行なわれており、これに伴ないベースフィルム
への要求も厳しいものとなってきている。例えばビデオ
テープのような高密度の記録を要するものでは、ベース
フィルムの表面はより平坦なものが必要とされる。しか
しながら、一般にフィルム表面が平坦になるとフィルム
と基材との摩耗が激しくなり、生じた摩耗粉が種々の弊
害を引き起こすようになる。
れた特性を有しており、産業上広く用いられている。と
りわけ二軸延伸ポリエチレンテレフタレートは他のフィ
ルムに比べ特に平面性、機械的強度及び寸法安定性等に
優れるので、磁気記録媒体の基材として今や不可欠なも
のとなっている。一方、近年磁気記録媒体の改良が急速
な勢いで行なわれており、これに伴ないベースフィルム
への要求も厳しいものとなってきている。例えばビデオ
テープのような高密度の記録を要するものでは、ベース
フィルムの表面はより平坦なものが必要とされる。しか
しながら、一般にフィルム表面が平坦になるとフィルム
と基材との摩耗が激しくなり、生じた摩耗粉が種々の弊
害を引き起こすようになる。
例えばフィルム製造工程を含む磁性層塗布工程以前の工
程で摩耗粉が発生すると、磁性層を塗布する際にヌケが
生じドロップアウトの原因となり、また磁性層塗布、乾
燥後行なわれる磁性層表面処理工程、いわゆるカレンダ
ー処理工程で発生する摩耗粉は、カレンダー処理ロール
に付着して磁性層表面を粗面化し、磁気テープとしての
特性を著しく低下させる。耐摩耗性に劣るとこのカレン
ダー処理ロールへの付着が早期から見られ、その都度ロ
ールの洗浄を行なわなければならず、生産性を著しく低
下させるようになる。
程で摩耗粉が発生すると、磁性層を塗布する際にヌケが
生じドロップアウトの原因となり、また磁性層塗布、乾
燥後行なわれる磁性層表面処理工程、いわゆるカレンダ
ー処理工程で発生する摩耗粉は、カレンダー処理ロール
に付着して磁性層表面を粗面化し、磁気テープとしての
特性を著しく低下させる。耐摩耗性に劣るとこのカレン
ダー処理ロールへの付着が早期から見られ、その都度ロ
ールの洗浄を行なわなければならず、生産性を著しく低
下させるようになる。
一方、フィルム製造工程及び磁性層塗布工程におけるフ
ィルムの取り扱い作業性を改良するには、フィルムの摩
擦係数を低減させる必要があり、その手法としてはフィ
ルム中に付活性な無機或いは有機の微粒子を配合し、フ
ィルム表面に適度の凹凸を付与せしめれば良いことが知
られている。フィルム表面への凹凸の付与は、摩擦係数
の低減のみならず、耐摩耗性の向上にもある程度寄与し
得るが、これを改良する為にはこれら微粒子の配合量を
増加するか、大粒子を配合せしめる必要が生ずる。こう
した場合、フィルム表面の平均粗度が高くなると共に、
粗大粒子の混在や粒子同志の凝集による粗大粒子の生成
のため、往々にして粗大突起が増加してしまい、高性能
化のためのフィルム表面平坦化には相反してしまうこと
になる。
ィルムの取り扱い作業性を改良するには、フィルムの摩
擦係数を低減させる必要があり、その手法としてはフィ
ルム中に付活性な無機或いは有機の微粒子を配合し、フ
ィルム表面に適度の凹凸を付与せしめれば良いことが知
られている。フィルム表面への凹凸の付与は、摩擦係数
の低減のみならず、耐摩耗性の向上にもある程度寄与し
得るが、これを改良する為にはこれら微粒子の配合量を
増加するか、大粒子を配合せしめる必要が生ずる。こう
した場合、フィルム表面の平均粗度が高くなると共に、
粗大粒子の混在や粒子同志の凝集による粗大粒子の生成
のため、往々にして粗大突起が増加してしまい、高性能
化のためのフィルム表面平坦化には相反してしまうこと
になる。
フィルム表面に凹凸を付与せしめる為に一般的に用いら
れる微粒子として、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カ
ルシウム、二酸化チタン、グラファイト、カーボンブラ
ックなどのポリエステルに対し不活性な無機化合物粒子
を添加することが知られている。しかしながらこれら無
機化合物粒子は、通常天然鉱物を粉砕するか又は合成す
ることにより得られるが、粗大粒子や凝集による粗大化
粒子の混在を避けることは困難である。この粗大粒子が
ポリエステル中に含まれるとフィルム化工程、或いは製
品とした際の特性を著しく低下させることになる。例え
ば、フィルム化工程でポリエステルを押出機にて溶融押
出しする際、粗大異物を除去する為に設けられたフィル
ターの閉塞が激しくなったり、フィルムを延伸する際の
破断が頻発するようになる。また得られたフィルム中に
単独或いは凝集による粗大粒子が含まれていると、いわ
ゆるフィッシュアイとなり、磁気テープとなした時のド
ロップアウトの原因となる。
れる微粒子として、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カ
ルシウム、二酸化チタン、グラファイト、カーボンブラ
ックなどのポリエステルに対し不活性な無機化合物粒子
を添加することが知られている。しかしながらこれら無
機化合物粒子は、通常天然鉱物を粉砕するか又は合成す
ることにより得られるが、粗大粒子や凝集による粗大化
粒子の混在を避けることは困難である。この粗大粒子が
ポリエステル中に含まれるとフィルム化工程、或いは製
品とした際の特性を著しく低下させることになる。例え
ば、フィルム化工程でポリエステルを押出機にて溶融押
出しする際、粗大異物を除去する為に設けられたフィル
ターの閉塞が激しくなったり、フィルムを延伸する際の
破断が頻発するようになる。また得られたフィルム中に
単独或いは凝集による粗大粒子が含まれていると、いわ
ゆるフィッシュアイとなり、磁気テープとなした時のド
ロップアウトの原因となる。
フィルム表面を平坦化及び均一化させるためには、粒子
を微細化させる必要がある。この目的に対し不活性無機
化合物粒子を予め粉砕、分級し、粗大粒子を除去する方
法が提案されている。例えば天然原石を粉砕した粉末、
或いは合成して得られた粉末を更に乾式又は湿式で粉
砕、分級処理する方法が知られている。
を微細化させる必要がある。この目的に対し不活性無機
化合物粒子を予め粉砕、分級し、粗大粒子を除去する方
法が提案されている。例えば天然原石を粉砕した粉末、
或いは合成して得られた粉末を更に乾式又は湿式で粉
砕、分級処理する方法が知られている。
しかしながら、かかる方法である程度の粗大粒子の除
去、均一化は出来るが、決して十分ではない。
去、均一化は出来るが、決して十分ではない。
一方、耐摩耗性に寄与する今一つの要因として、フィル
ム中に配合する粒子とポリエステルとの親和性がある。
ポリエステルと親和性の悪い粒子を使用すると、フィル
ムにした際にポリエステルと粒子との界面に空隙を生
じ、フィルム化工程、巻き上げ工程、磁気テープ化工程
等の種々のロールとの接触やその他の外力によって粒子
が脱落し、種々の弊害を引き起こす。ポリエステルとの
親和性を改良する目的で粒子表面を有機シランやアクリ
ル酸等の有機化合物で処理する方法が用いられている。
しかしながらこうした表面処理では十分な親和性が得ら
れなかったり、また粒子間での相互作用が強まり凝集・
粗大粒子化を生じたりして、十分な改良がなされていな
いのが現状である。
ム中に配合する粒子とポリエステルとの親和性がある。
ポリエステルと親和性の悪い粒子を使用すると、フィル
ムにした際にポリエステルと粒子との界面に空隙を生
じ、フィルム化工程、巻き上げ工程、磁気テープ化工程
等の種々のロールとの接触やその他の外力によって粒子
が脱落し、種々の弊害を引き起こす。ポリエステルとの
親和性を改良する目的で粒子表面を有機シランやアクリ
ル酸等の有機化合物で処理する方法が用いられている。
しかしながらこうした表面処理では十分な親和性が得ら
れなかったり、また粒子間での相互作用が強まり凝集・
粗大粒子化を生じたりして、十分な改良がなされていな
いのが現状である。
ポリエステル中に配合する無機粒子の中でも、シリカ粒
子は平均粒径の異なる種々の製品が市販されている。し
かしながらこうしたシリカ粒子をポリエステルに配合せ
しめフィルムとなしても、前述した厳しい要求特性を十
分満足することが出来なかった。即ち、シリカ粒子の如
く粒子表面の活性が比較的高く微細な粒子は二次凝集粒
子を形成し易く、分散媒中に完全に分散させることが困
難である。また往々にしてポリエステル重合反応中にシ
リカ粒子の凝集が増加し、結果的にポリエステル中の粗
大粒子となり、フィルム表面に粗大突起を形成せしめ磁
気テープ化後の特性低下の原因となり好ましくない状況
である。
子は平均粒径の異なる種々の製品が市販されている。し
かしながらこうしたシリカ粒子をポリエステルに配合せ
しめフィルムとなしても、前述した厳しい要求特性を十
分満足することが出来なかった。即ち、シリカ粒子の如
く粒子表面の活性が比較的高く微細な粒子は二次凝集粒
子を形成し易く、分散媒中に完全に分散させることが困
難である。また往々にしてポリエステル重合反応中にシ
リカ粒子の凝集が増加し、結果的にポリエステル中の粗
大粒子となり、フィルム表面に粗大突起を形成せしめ磁
気テープ化後の特性低下の原因となり好ましくない状況
である。
本発明者らは上記実情に鑑みて、フィルム表面の凹凸が
均一でフィルムの取扱い性及び耐摩耗性に優れ、特に磁
気記録媒体のベースフィルムとして好適な二軸延伸フィ
ルムについて鋭意検討を重ねた結果、特定の製造法によ
る特定の性状を有するシリカ粒子を含有し、特定範囲の
溶融比抵抗を有するポリエステルで製膜したフィルムの
表面粗さ、破れ突起及び複屈折率が特定範囲にある二軸
延伸フィルムが優れた特性を有することを見出し本発明
に至った。
均一でフィルムの取扱い性及び耐摩耗性に優れ、特に磁
気記録媒体のベースフィルムとして好適な二軸延伸フィ
ルムについて鋭意検討を重ねた結果、特定の製造法によ
る特定の性状を有するシリカ粒子を含有し、特定範囲の
溶融比抵抗を有するポリエステルで製膜したフィルムの
表面粗さ、破れ突起及び複屈折率が特定範囲にある二軸
延伸フィルムが優れた特性を有することを見出し本発明
に至った。
即ち、本発明の要旨は、アルコキシシランを加水分解反
応及び縮合反応に付して得られる実質的に非晶質で平均
粒径が0.05〜2.0μmであって下記(1)式で定義され
る粒度分布〔B〕の値が1.0〜1.3の範囲にある実質的に
球形のシリカ粒子を0.01〜3.0wt%含有し、且つ溶融時
の比抵抗〔ρυ〕が下記(2)式を満足することを特徴
とする磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルムに
存する。
応及び縮合反応に付して得られる実質的に非晶質で平均
粒径が0.05〜2.0μmであって下記(1)式で定義され
る粒度分布〔B〕の値が1.0〜1.3の範囲にある実質的に
球形のシリカ粒子を0.01〜3.0wt%含有し、且つ溶融時
の比抵抗〔ρυ〕が下記(2)式を満足することを特徴
とする磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルムに
存する。
〔ρυ〕≦1.0×108(Ω・cm) (2) 以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、テレフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸の如き芳香族ジカルボン酸又は
そのエステルと、エチレングリコールを主たる出発原料
として得られるポリエステルを指すが他の第三成分を含
有していてもかまわない。この場合、ジカルボン酸成分
としては例えばイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸及びオキシカルボン酸成分、例えばP−オキシエト
キシ安息香酸等の一種又は二種以上を用いることが出来
る。グリコール成分としては、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一
種又は二種以上を用いることが出来る。いづれにしても
本発明のポリエステルは反復構造単位の80%以上がエチ
レンテレフタレート単位又はエチレン−2,6−ナフタレ
ート単位を有するポリエステルであることが好ましい。
ナフタレンジカルボン酸の如き芳香族ジカルボン酸又は
そのエステルと、エチレングリコールを主たる出発原料
として得られるポリエステルを指すが他の第三成分を含
有していてもかまわない。この場合、ジカルボン酸成分
としては例えばイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸及びオキシカルボン酸成分、例えばP−オキシエト
キシ安息香酸等の一種又は二種以上を用いることが出来
る。グリコール成分としては、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一
種又は二種以上を用いることが出来る。いづれにしても
本発明のポリエステルは反復構造単位の80%以上がエチ
レンテレフタレート単位又はエチレン−2,6−ナフタレ
ート単位を有するポリエステルであることが好ましい。
本発明に於いてはポリエステルに配合する粒子、溶融時
の比抵抗及びフィルムとした時の表面状態、更にフィル
ムの複屈折率に特徴を有する。即ちポリエステルフィル
ムの取扱い作業性、耐摩耗性の特性の改良、また磁気テ
ープ化後の走行性、耐削れ性等の特性を改良する為に
は、ポリエステルに対し不活性な微粒子を含有せしめれ
ば良いことが知られており、本発明者らはかかる粒子と
して特定の製造法による平均粒径が0.05〜2.0μmで、
前記(1)式にて定義した粒度分布〔B〕が1.0〜1.3と
極めてシャープであり、実質的に球形(本発明でいう実
質的に球形とは体積形状係数で0.4〜π/6の範囲)であ
るシリカ粒子を用いれば上記の特性が極めて顕著に改良
されることを見出した。更に、これらの特性以外に磁気
テープ化工程での塗布ムラ及び磁気テープ化後の磁気特
性の改良をはかる為にポリエステルの溶融比抵抗ρυを
1.0×108(Ω・cm)以下に、また好ましくはフィルムの
複屈折率、△nを20×10-3以下にすれば良いことを知見
し本発明に到った。尚、本発明に用いるシリカ粒子表面
に、エチレングリコール残基を付与せしめればより優れ
た特性を得ることが出来ることも見出した。
の比抵抗及びフィルムとした時の表面状態、更にフィル
ムの複屈折率に特徴を有する。即ちポリエステルフィル
ムの取扱い作業性、耐摩耗性の特性の改良、また磁気テ
ープ化後の走行性、耐削れ性等の特性を改良する為に
は、ポリエステルに対し不活性な微粒子を含有せしめれ
ば良いことが知られており、本発明者らはかかる粒子と
して特定の製造法による平均粒径が0.05〜2.0μmで、
前記(1)式にて定義した粒度分布〔B〕が1.0〜1.3と
極めてシャープであり、実質的に球形(本発明でいう実
質的に球形とは体積形状係数で0.4〜π/6の範囲)であ
るシリカ粒子を用いれば上記の特性が極めて顕著に改良
されることを見出した。更に、これらの特性以外に磁気
テープ化工程での塗布ムラ及び磁気テープ化後の磁気特
性の改良をはかる為にポリエステルの溶融比抵抗ρυを
1.0×108(Ω・cm)以下に、また好ましくはフィルムの
複屈折率、△nを20×10-3以下にすれば良いことを知見
し本発明に到った。尚、本発明に用いるシリカ粒子表面
に、エチレングリコール残基を付与せしめればより優れ
た特性を得ることが出来ることも見出した。
本発明で用いるシリカ粒子は、例えばアルコキシシラン
を出発原料とし、アミン系触媒を用いて加水分解及び縮
合反応によって得ることが出来る。粒径のコントロール
は反応温度、時間、アルコキシル基の種類、アルコキシ
シランの追添加等によって行い、粒子表面へのエチレン
グリコール残基の付与は粒子分散媒体をエチレングリコ
ールに置換する際、100℃前後の加熱により達成するこ
とが出来る。
を出発原料とし、アミン系触媒を用いて加水分解及び縮
合反応によって得ることが出来る。粒径のコントロール
は反応温度、時間、アルコキシル基の種類、アルコキシ
シランの追添加等によって行い、粒子表面へのエチレン
グリコール残基の付与は粒子分散媒体をエチレングリコ
ールに置換する際、100℃前後の加熱により達成するこ
とが出来る。
本発明で用いるシリカ粒子の平均粒径は0.05〜2.0μm
であるが好ましくは0.10〜1.5μmである。該平均粒径
が0.05μm未満ではフィルム取扱い性及び耐摩耗性効果
が不十分であり、また粒子の凝集性が高まり、フィルム
表面への粗大突起を形成させ、磁気テープ化後のドロッ
プアウト数の増加を招き好ましくない。また2μmを超
えるとフィルムの表面粗度が大きくなり、磁気テープ化
後の電磁変換特性が悪化するようになり好ましくない。
であるが好ましくは0.10〜1.5μmである。該平均粒径
が0.05μm未満ではフィルム取扱い性及び耐摩耗性効果
が不十分であり、また粒子の凝集性が高まり、フィルム
表面への粗大突起を形成させ、磁気テープ化後のドロッ
プアウト数の増加を招き好ましくない。また2μmを超
えるとフィルムの表面粗度が大きくなり、磁気テープ化
後の電磁変換特性が悪化するようになり好ましくない。
フィルム中のシリカ粒子の含有量は0.01〜3.0wt%であ
るが、好ましくは0.05〜2.0wt%が良い。該含有量が0.0
1wt%未満ではフィルムの取扱い性、磁気テープ化後の
走行性、及び耐摩耗性改良効果が不十分であり、また3.
0wt%を超えるとフィルム粗面度が必要以上に高まり凝
集による粗大突起が生成し、磁気テープ化後の電磁変換
特性の悪化及びドロップアウト数の増加を招き好ましく
ない。本発明のシリカ粒子は粒度分布が1.3以下と、極
めてシャープであるので特殊な粉砕処理、分級処理を必
要とせず、しかもスラリーのフィルター過性にも極め
て優れている。
るが、好ましくは0.05〜2.0wt%が良い。該含有量が0.0
1wt%未満ではフィルムの取扱い性、磁気テープ化後の
走行性、及び耐摩耗性改良効果が不十分であり、また3.
0wt%を超えるとフィルム粗面度が必要以上に高まり凝
集による粗大突起が生成し、磁気テープ化後の電磁変換
特性の悪化及びドロップアウト数の増加を招き好ましく
ない。本発明のシリカ粒子は粒度分布が1.3以下と、極
めてシャープであるので特殊な粉砕処理、分級処理を必
要とせず、しかもスラリーのフィルター過性にも極め
て優れている。
本発明は更に該粒子を含有したポリエステルの溶融比抵
抗、ρυを1.0×108(Ω・cm)以下にすることが必須で
ある。ポリエステルの二軸延伸フィルムは、押出機より
溶融ポリエステルをシート状に押出し、静電印加冷却法
にて無定形シートを得、これを縦延伸及び横延伸して得
られるが、ρυが1.0×108Ω・cmを超えると静電印加冷
却法にて得た無定形シートに小さな窪みが生じ、二軸延
伸フィルムとした際に厚さムラが増大し、磁性層を塗布
する際塗布ヌケとなり好ましくない。
抗、ρυを1.0×108(Ω・cm)以下にすることが必須で
ある。ポリエステルの二軸延伸フィルムは、押出機より
溶融ポリエステルをシート状に押出し、静電印加冷却法
にて無定形シートを得、これを縦延伸及び横延伸して得
られるが、ρυが1.0×108Ω・cmを超えると静電印加冷
却法にて得た無定形シートに小さな窪みが生じ、二軸延
伸フィルムとした際に厚さムラが増大し、磁性層を塗布
する際塗布ヌケとなり好ましくない。
ρυを1.0×108Ω・cm以下とするためには、例えばエス
テル交換触媒として用いるアルカリ土類金属化合物と熱
安定性改良材として用いるリン化合物との比を当量比で
1.4以下にするとか、エステル交換反応終了後又は重合
反応初期もしくは中期にアルカリ金属化合物を添加する
か等の方法にて達成することが出来る。
テル交換触媒として用いるアルカリ土類金属化合物と熱
安定性改良材として用いるリン化合物との比を当量比で
1.4以下にするとか、エステル交換反応終了後又は重合
反応初期もしくは中期にアルカリ金属化合物を添加する
か等の方法にて達成することが出来る。
本発明の好ましい要件として更に、フィルム表面の粗さ
(平均粗さRa)が0.005〜0.030μmの範囲で、フィルム
表面の破れ突起数、Bpが10個/mm2以下であり、且つフィ
ルムの複屈折率が20×10-3以下であることが挙げられ
る。表面粗度が0.005μm未満であると作業性、走行性
及び耐摩耗性に劣り、又0.030μmを超えると磁気テー
プの電磁変換特性が劣るようになり好ましくない。フィ
ルム表面の破れ突起数は粒子とポリエステルとの親和性
の指標となるものであるが、この値が大きい程親和性に
劣ることを示す。破れ突起数が10個/mm2を超えると親和
性に劣り、磁気テープ化工程中のカレンダー加工時にカ
レンダーロールへの付着粉が多くなり、特性を悪化させ
る一方、磁気テープの記録及び再生時の削れ性が劣るよ
うになり好ましくない。また複屈折率(△n)が20×10
-3を越えると熱収縮率が大きくなり、磁気テープの再生
時及び高温多湿下でのスキュー特性が悪化し好ましくな
い。
(平均粗さRa)が0.005〜0.030μmの範囲で、フィルム
表面の破れ突起数、Bpが10個/mm2以下であり、且つフィ
ルムの複屈折率が20×10-3以下であることが挙げられ
る。表面粗度が0.005μm未満であると作業性、走行性
及び耐摩耗性に劣り、又0.030μmを超えると磁気テー
プの電磁変換特性が劣るようになり好ましくない。フィ
ルム表面の破れ突起数は粒子とポリエステルとの親和性
の指標となるものであるが、この値が大きい程親和性に
劣ることを示す。破れ突起数が10個/mm2を超えると親和
性に劣り、磁気テープ化工程中のカレンダー加工時にカ
レンダーロールへの付着粉が多くなり、特性を悪化させ
る一方、磁気テープの記録及び再生時の削れ性が劣るよ
うになり好ましくない。また複屈折率(△n)が20×10
-3を越えると熱収縮率が大きくなり、磁気テープの再生
時及び高温多湿下でのスキュー特性が悪化し好ましくな
い。
本発明に於けるシリカ粒子のポリエス中への添加方法は
重縮合開始前、重縮合中又は重縮合後の何れでも構わな
いが、特に好ましくは重縮合前及び重縮合反応初期であ
る。尚、重縮合反応触媒としては通常アンチモン化合
物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、スズ化合物及
びケイ素化合物の一種以上が使用される。
重縮合開始前、重縮合中又は重縮合後の何れでも構わな
いが、特に好ましくは重縮合前及び重縮合反応初期であ
る。尚、重縮合反応触媒としては通常アンチモン化合
物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、スズ化合物及
びケイ素化合物の一種以上が使用される。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発
明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、本発明の諸物性の測定は以下の方
法によって行なった。本発明の実施例中の部及び%は各
々重量部及び重量%を意味する。
明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、本発明の諸物性の測定は以下の方
法によって行なった。本発明の実施例中の部及び%は各
々重量部及び重量%を意味する。
(1) シリカ粒子の平均粒径及び粒度分布の測定粒子
を電子顕微鏡にて撮影し、写真法で測定する。粒子約10
00個の粒径を測定し、各々の粒径を体積換算し、積算す
る。積算体積分率が50%の時の粒径を平均粒径とし、粒
度分布は積算体積分率が75%の時の粒径に対する該体積
分率が25%の時の粒径の比をもって表わす。
を電子顕微鏡にて撮影し、写真法で測定する。粒子約10
00個の粒径を測定し、各々の粒径を体積換算し、積算す
る。積算体積分率が50%の時の粒径を平均粒径とし、粒
度分布は積算体積分率が75%の時の粒径に対する該体積
分率が25%の時の粒径の比をもって表わす。
(2) 溶融時の比抵抗の測定 ポリエステル12gを抜付き試験管に入れ、285℃のオイル
バスに浸し、完全に溶融してから、真空−窒素ガスの繰
り返しで完全に気泡を抜き、この状態の中にステンレス
製の電極を挿入し、10分間保持した後、3KVの直流を印
加する。印加直後の電流値を読み取り、次式に従って比
抵抗を計算する。
バスに浸し、完全に溶融してから、真空−窒素ガスの繰
り返しで完全に気泡を抜き、この状態の中にステンレス
製の電極を挿入し、10分間保持した後、3KVの直流を印
加する。印加直後の電流値を読み取り、次式に従って比
抵抗を計算する。
上記式中でρυは比抵抗(Ω・cm)、Iは電流値
(A)、Sは電極の断面積(cm2)及びlは電極間の距
離(cm)である。第1図及び第2図に比抵抗測定装置の
概略図を示す。
(A)、Sは電極の断面積(cm2)及びlは電極間の距
離(cm)である。第1図及び第2図に比抵抗測定装置の
概略図を示す。
(3) 複屈折率の測定 アタゴ社製アツベ屈折計を用い測定する。測定温度は23
℃±5℃でナトリウムのD線を用いる。測定には偏光フ
ィルターを用いる。フィルムの二軸の主屈折率nγ及び
nβを測定し、次式にて複屈折率を算出する。
℃±5℃でナトリウムのD線を用いる。測定には偏光フ
ィルターを用いる。フィルムの二軸の主屈折率nγ及び
nβを測定し、次式にて複屈折率を算出する。
△n=nγ−nβ (4) 破れ突起数の測定 フィルム表面にアルミニウム蒸着を施こし、走査型電子
顕微鏡にて2000倍の倍率で観察し、突起の先端が消失し
陥没状となった個数を1mm2当たりに換算する。
顕微鏡にて2000倍の倍率で観察し、突起の先端が消失し
陥没状となった個数を1mm2当たりに換算する。
(5) 動摩擦係数の測定 第3図に示す走行系でフィルムを走行させ、第3図中の
(I)の6mmφのSUS420−J2固定ピンにおける動摩擦係
数μdを測定する(温度23±2℃、湿度50±10%RH)。
尚、フィルムの走行速度は1.0〜2m/分とし、θは135゜
とした。
(I)の6mmφのSUS420−J2固定ピンにおける動摩擦係
数μdを測定する(温度23±2℃、湿度50±10%RH)。
尚、フィルムの走行速度は1.0〜2m/分とし、θは135゜
とした。
(6) 表面粗さの測定 中心線平均粗さRa(μm)をもって表面粗さとする。小
坂研究所社製表面粗さ測定器(SE−3FK)によって、以
下のようにして求めた。即ちフィルムの断面曲線からそ
の中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心線をX線、縦倍率の方向を
Y軸として粗さ曲線Y=f(X)で表わした時、下記式
で与えられた値をμ(ミクロン)で表わす。但し触針の
先端半径は2μ、荷重は30mgとし、カットオフ値は80μ
である。Raは縦方向に5点及び横方向に5点の計10点を
測定し、その平均値を求めた。
坂研究所社製表面粗さ測定器(SE−3FK)によって、以
下のようにして求めた。即ちフィルムの断面曲線からそ
の中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心線をX線、縦倍率の方向を
Y軸として粗さ曲線Y=f(X)で表わした時、下記式
で与えられた値をμ(ミクロン)で表わす。但し触針の
先端半径は2μ、荷重は30mgとし、カットオフ値は80μ
である。Raは縦方向に5点及び横方向に5点の計10点を
測定し、その平均値を求めた。
(7) 耐摩耗性の評価 第4図に示すテープ摩耗評価機を用い、10mm幅のポリエ
ステルフィルムを200m長にわたって走行させ、図中(I
V)で示した固定ピン(直径6m/m、材質SUS420−J2、仕
上げ0.2S)に付着した摩耗粉の量を目視評価し4ランク
に分けた。尚、フィルムの走行速度は11.4m/分とし、張
力は(V)で示したテンションピックアップで検出し、
初期張力を300g、フィルムとの巻き付け角θを135゜と
した。
ステルフィルムを200m長にわたって走行させ、図中(I
V)で示した固定ピン(直径6m/m、材質SUS420−J2、仕
上げ0.2S)に付着した摩耗粉の量を目視評価し4ランク
に分けた。尚、フィルムの走行速度は11.4m/分とし、張
力は(V)で示したテンションピックアップで検出し、
初期張力を300g、フィルムとの巻き付け角θを135゜と
した。
ランクA;付着が全く認められない。
ランクB;ごく僅か付着が認められるが実用上は問題な
い。
い。
ランクC;付着量がやゝ多く長時間使用すると問題となり
うる。
うる。
ランクD;付着量が多く実用上使用し難い。
(8) 磁気テープ特性の測定 まず、次に示す磁性塗料をポリエステルフィルムに塗布
し、乾燥後の膜厚が2μmとなるよう磁性層を形成し
た。即ち磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニ
トロセルロース10部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、メチル
イソブチルケトン100部及びメチルエチルケトン300部を
ボールミルにて48時間混合分散後ポリイソシアネート化
合物5部を加えて磁性塗料とし、これをポリエステルフ
ィルムに塗布した後、塗料が十分乾燥固化する前に磁気
配向させ、その後乾燥した。更に、この塗布フィルムを
スーパーカレンダーにて表面処理を施こし、1/2インチ
幅にスリットしてビデオテープとした。このビデオテー
プを松下電器(株)製NV−3700型ビデオデッキにより、
常速にて下記の磁気テープ特性を評価した。
し、乾燥後の膜厚が2μmとなるよう磁性層を形成し
た。即ち磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニ
トロセルロース10部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、メチル
イソブチルケトン100部及びメチルエチルケトン300部を
ボールミルにて48時間混合分散後ポリイソシアネート化
合物5部を加えて磁性塗料とし、これをポリエステルフ
ィルムに塗布した後、塗料が十分乾燥固化する前に磁気
配向させ、その後乾燥した。更に、この塗布フィルムを
スーパーカレンダーにて表面処理を施こし、1/2インチ
幅にスリットしてビデオテープとした。このビデオテー
プを松下電器(株)製NV−3700型ビデオデッキにより、
常速にて下記の磁気テープ特性を評価した。
VTRヘッド出力;シンクロスコープにより測定周波数
4メガヘルツに於けるVTRヘッド出力を測定し、第1表
実施例5のサンプルを0.0デシベル(dB)とし、その相
対値をデシベル(dB)表示した。
4メガヘルツに於けるVTRヘッド出力を測定し、第1表
実施例5のサンプルを0.0デシベル(dB)とし、その相
対値をデシベル(dB)表示した。
ドロップアウト数;4.4メガヘルツの信号を記録したビ
デオテープを再生し、大倉インダストリー(株)製ドロ
ップアウトカウンターにて15μsec−20dBにおけるドロ
ップアウト数を約20分間測定し、1分間当りのドロップ
アウト数(個/分)に換算した。
デオテープを再生し、大倉インダストリー(株)製ドロ
ップアウトカウンターにて15μsec−20dBにおけるドロ
ップアウト数を約20分間測定し、1分間当りのドロップ
アウト数(個/分)に換算した。
スキュー量;クロマのビデオ信号を記録したビデオテ
ープを再生し、シバソク社製カラーモニターCMM20−11
にて遅延掃引操作を行ない、画面上の歪量をメジャーで
読み取り、モニター画面全幅の比をもって1水平走査時
間に換算しμsecで表わした。
ープを再生し、シバソク社製カラーモニターCMM20−11
にて遅延掃引操作を行ない、画面上の歪量をメジャーで
読み取り、モニター画面全幅の比をもって1水平走査時
間に換算しμsecで表わした。
実施例1〜5 ジメチルテレフタレート100部とエチレングリコール60
部及び酢酸マグネシウム・四水塩0.18部を反応器にと
り、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステ
ル交換反応を行ない、反応開始から4時間を要して230
℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次
いで第1表記載のシリカ粒子のエチレングリコールスラ
リー7.5部を添加し、更にエチルアシッドフォスフェー
ト0.04部、三酸化アンチモン0.04部を加えて4時間重縮
合反応を行ない、ポリエチレンテレフタレート樹脂を得
た。
部及び酢酸マグネシウム・四水塩0.18部を反応器にと
り、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステ
ル交換反応を行ない、反応開始から4時間を要して230
℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次
いで第1表記載のシリカ粒子のエチレングリコールスラ
リー7.5部を添加し、更にエチルアシッドフォスフェー
ト0.04部、三酸化アンチモン0.04部を加えて4時間重縮
合反応を行ない、ポリエチレンテレフタレート樹脂を得
た。
該ポリエステルを真空乾燥後、290℃の温度で押出機よ
りシート状に押出し、静電印加冷却法にて200μmの無
定形シートを作成した。次いでこの無定形シートを多段
縦延伸機にて3.7倍に縦延伸した後ステンターにて4.0倍
横延伸し、更に200℃以上の温度域で熱固定を行ない、
厚さ14μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィル
ムの特性及び磁気テープ化後の特性を第1表に示す。
りシート状に押出し、静電印加冷却法にて200μmの無
定形シートを作成した。次いでこの無定形シートを多段
縦延伸機にて3.7倍に縦延伸した後ステンターにて4.0倍
横延伸し、更に200℃以上の温度域で熱固定を行ない、
厚さ14μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィル
ムの特性及び磁気テープ化後の特性を第1表に示す。
比較例1〜4 実施例1〜5に於いて添加するシリカ粒子の平均粒径、
添加量を第1表に記載した条件に変更した以外全く同様
の条件にて二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの特性
を第1表に示す。
添加量を第1表に記載した条件に変更した以外全く同様
の条件にて二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの特性
を第1表に示す。
比較例5 実施例1〜5に於いて酢酸マグネシウム・四水塩を0.09
部、エチルアシッドフォスフェートを0.06部に変更した
以外は同様にして二軸延伸フィルムを得た。該フィルム
の特性を第1表に示す。
部、エチルアシッドフォスフェートを0.06部に変更した
以外は同様にして二軸延伸フィルムを得た。該フィルム
の特性を第1表に示す。
比較例6 二軸延伸フィルム化工程を、3.7倍縦延伸後ステンター
にて4.0倍横延伸し、更に1.2倍再縦延伸し、次いで200
℃の温度で熱固定を行ない、厚さ14μmの二軸延伸フィ
ルムを得た。
にて4.0倍横延伸し、更に1.2倍再縦延伸し、次いで200
℃の温度で熱固定を行ない、厚さ14μmの二軸延伸フィ
ルムを得た。
それ以前の工程は実施例1〜5と全く同様にして行なっ
た。得られたフィルムの特性及び磁気テープ化後の特性
を第1表に示す。
た。得られたフィルムの特性及び磁気テープ化後の特性
を第1表に示す。
比較例7〜9 添加する粒子を第1表に記載した粒子に変更した以外は
実施例1〜5と全く同様にして二軸延伸フィルムを得
た。該フィルムの特性を第1表に示す。
実施例1〜5と全く同様にして二軸延伸フィルムを得
た。該フィルムの特性を第1表に示す。
実施例1〜5のフィルムはいずれもスリット後ロール状
に巻いた際の端面の不揃い及びフィルムのシワ入りがな
く極めて良好なロールが得られ、磁気テープ化工程での
ロール群接触の際生ずる摩耗及びキズもなく、カレンダ
ー処理ロールへの白粉付着量も極めて少なく良好であ
り、また磁気テープ化後の電磁変換特性及び走行性も極
めて良好なものであった。
に巻いた際の端面の不揃い及びフィルムのシワ入りがな
く極めて良好なロールが得られ、磁気テープ化工程での
ロール群接触の際生ずる摩耗及びキズもなく、カレンダ
ー処理ロールへの白粉付着量も極めて少なく良好であ
り、また磁気テープ化後の電磁変換特性及び走行性も極
めて良好なものであった。
これに対し、比較例1〜2は粒子含有量が本発明の範囲
外にある場合の例であるが、下限を越え含有量が少なく
なるとフィルムの取扱い作業性、ロール状の巻き姿及び
耐摩耗性に劣り、逆に上限を越え含有量が多くなるとフ
ィルム粗面度が大となり、電磁変換特性の低下を招い
た。
外にある場合の例であるが、下限を越え含有量が少なく
なるとフィルムの取扱い作業性、ロール状の巻き姿及び
耐摩耗性に劣り、逆に上限を越え含有量が多くなるとフ
ィルム粗面度が大となり、電磁変換特性の低下を招い
た。
比較例3〜4は粒子径が本発明の範囲外の例である。粒
子径が本発明の範囲の下限を超えると凝集による粗大突
起が生成し、ドロップアウト数の増加が顕著となり、走
行性及び耐摩耗性に劣り良くない。また粒径が上限を越
えると、粗面度が大となり電磁変換特性が劣り良くな
い。
子径が本発明の範囲の下限を超えると凝集による粗大突
起が生成し、ドロップアウト数の増加が顕著となり、走
行性及び耐摩耗性に劣り良くない。また粒径が上限を越
えると、粗面度が大となり電磁変換特性が劣り良くな
い。
比較例5は溶融比抵抗(ρυ)が大である場合の例であ
るがρυが高くなると静電印加冷却法での冷却ドラムへ
の密着性が悪くなり無定形シートの厚さむらが大きくな
り、二軸延伸フィルムとした後の厚さむらも大となっ
た。厚さむらが大きいと磁性層を塗布した時に塗布ムラ
を生じ、電磁変換特性を著しく低下させ好ましくないも
のであった。
るがρυが高くなると静電印加冷却法での冷却ドラムへ
の密着性が悪くなり無定形シートの厚さむらが大きくな
り、二軸延伸フィルムとした後の厚さむらも大となっ
た。厚さむらが大きいと磁性層を塗布した時に塗布ムラ
を生じ、電磁変換特性を著しく低下させ好ましくないも
のであった。
比較例6は複屈折率(△n)が本発明の範囲より大とな
った場合の例である。この場合熱収縮率が大きくなり、
磁気テープでのスキュー特性が劣るものであった。
った場合の例である。この場合熱収縮率が大きくなり、
磁気テープでのスキュー特性が劣るものであった。
比較例7〜9は本発明以外の粒子を含有した場合の例で
ある。粒子種によってはポリエステルとの親和性に劣
り、破れ突起数が多く耐摩耗性に劣るものがあり、また
走行性が悪いものもあった。シリカ粒子でも本発明の要
件を満たさない粒子の場合、分散性及び粒径分布に劣る
為、電磁変換特性特にドロップアウト数に劣るものであ
った。
ある。粒子種によってはポリエステルとの親和性に劣
り、破れ突起数が多く耐摩耗性に劣るものがあり、また
走行性が悪いものもあった。シリカ粒子でも本発明の要
件を満たさない粒子の場合、分散性及び粒径分布に劣る
為、電磁変換特性特にドロップアウト数に劣るものであ
った。
以上詳述した如く、本発明は高密度記録が要求される磁
気記録媒体のベースフィルムとして、取扱い作業性、走
行性及び耐摩耗性に優れ、磁気テープとした時の電磁変
換特性に優れたフィルムを得るという目的を、特定の製
造法による特定のシリカ粒子を含有せしめ、特定の溶融
比抵抗としたポリエステルを用い、特定の表面粗度、複
屈折率及び表面の破れ突起数にすることにより成し遂げ
たものであって、本発明の工業的意義は大きい。
気記録媒体のベースフィルムとして、取扱い作業性、走
行性及び耐摩耗性に優れ、磁気テープとした時の電磁変
換特性に優れたフィルムを得るという目的を、特定の製
造法による特定のシリカ粒子を含有せしめ、特定の溶融
比抵抗としたポリエステルを用い、特定の表面粗度、複
屈折率及び表面の破れ突起数にすることにより成し遂げ
たものであって、本発明の工業的意義は大きい。
第1図は溶融比抵抗測定装置の概略を示した図で、第2
図は第1図A−A′部の断面図である。第1図及び第2
図中の符号は以下の通りである。 1……直流高電圧発生器及び電流計 2……電極(5)と直結するステンレス棒 3……ゴム栓 4……電極(5)以外からの漏電を防ぐテフロンチュー
ブ 5……電極(ステンレス製) 6……電極を固定するテフロン製の支持体 7……溶融PET 第3図は動摩擦係数を測定する走行系を示す概略図であ
り、(I)は固定ピン、(II)は入り口テンションメー
ター、(III)は出口テンションメーターを示し、θは1
35゜である。 第4図は耐摩耗性を評価する走行系を示す図であり、
(IV)は固定ピン、(V)はテンションメーターを示
し、θは135゜である。
図は第1図A−A′部の断面図である。第1図及び第2
図中の符号は以下の通りである。 1……直流高電圧発生器及び電流計 2……電極(5)と直結するステンレス棒 3……ゴム栓 4……電極(5)以外からの漏電を防ぐテフロンチュー
ブ 5……電極(ステンレス製) 6……電極を固定するテフロン製の支持体 7……溶融PET 第3図は動摩擦係数を測定する走行系を示す概略図であ
り、(I)は固定ピン、(II)は入り口テンションメー
ター、(III)は出口テンションメーターを示し、θは1
35゜である。 第4図は耐摩耗性を評価する走行系を示す図であり、
(IV)は固定ピン、(V)はテンションメーターを示
し、θは135゜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤津 一之 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 ダ イアホイル株式会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−308723(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】アルコキシシランを加水分解反応及び縮合
反応に付して得られる、実質的に非晶質で平均粒径が0.
05〜2.0μmであって、下記(1)式で定義される粒度
分布〔B〕の値が1.0〜1.3の範囲にある実質的に球形の
シリカ粒子を0.01〜3.0wt%含有し、且つ溶融時の比抵
抗〔ρυ〕が下記(2)式を満足することを特徴とする
磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム。 〔ρυ〕≦1.0×108(Ω・cm) (2) - 【請求項2】フィルム表面の粗さ〔Ra〕、複屈折率〔△
n〕、及びフィルム表面の破れ突起数〔Bp〕が下記
(3)〜(5)式を同時に満足することを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体用二軸延伸ポリ
エステルフィルム。 0.005≦〔Ra〕≦0.030(μm) (3) 〔△n〕≦20×10-3 (4) 〔Bp〕≦10(個/mm2) (5)
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14630287A JPH0750524B2 (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム |
KR1019870006750A KR960006092B1 (ko) | 1986-08-29 | 1987-07-01 | 폴리에스테르 조성물, 그의 제조법, 그 조성물을 이용한 필름 및 자기 기록 매체용 폴리에스테르 필름 및 콘덴서용 필름 |
EP87112252A EP0257611B1 (en) | 1986-08-29 | 1987-08-24 | Polyester compositions, process for preparing the same, polyester films, polyester films for magnetic recording media and films for capacitors produced therefrom |
AT87112252T ATE109493T1 (de) | 1986-08-29 | 1987-08-24 | Polyester-zusammensetzungen, verfahren zu ihrer herstellung, polyesterfilme, polyesterfilme für magnetbänder und daraus hergestellte filme für kondensatoren. |
DE3750319T DE3750319T2 (de) | 1986-08-29 | 1987-08-24 | Polyester-Zusammensetzungen, Verfahren zu ihrer Herstellung, Polyesterfilme, Polyesterfilme für Magnetbänder und daraus hergestellte Filme für Kondensatoren. |
ES87112252T ES2056802T3 (es) | 1986-08-29 | 1987-08-24 | Composiciones de poliester, procedimiento para prepararlas, peliculas de poliester, peliculas de poliester para medios de grabacion magneticos y peliculas para condensadores producidas a partir de ellas. |
US07/420,474 US5106681A (en) | 1987-02-12 | 1989-10-12 | Polyester films, magnetic recording media and film capacitors produced therefrom |
US07/420,740 US4990400A (en) | 1987-02-12 | 1989-10-12 | Polyester films, magnetic recording media and film capacitors produced therefrom |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14630287A JPH0750524B2 (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63311622A JPS63311622A (ja) | 1988-12-20 |
JPH0750524B2 true JPH0750524B2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=15404604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14630287A Expired - Lifetime JPH0750524B2 (ja) | 1986-08-29 | 1987-06-12 | 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750524B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039494A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Mitsubishi Polyester Film Copp | ポリエステルフィルムの洗浄方法 |
-
1987
- 1987-06-12 JP JP14630287A patent/JPH0750524B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63311622A (ja) | 1988-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0257611B1 (en) | Polyester compositions, process for preparing the same, polyester films, polyester films for magnetic recording media and films for capacitors produced therefrom | |
JPH07114723A (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム | |
JPH05301330A (ja) | 積層フィルム | |
JPH0365777B2 (ja) | ||
JPS63108037A (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルム | |
JPH0750524B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JPH0752506B2 (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフイルム | |
JP3413906B2 (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム | |
JPH0781020B2 (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム | |
JPH0770042B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2675216B2 (ja) | ポリエチレン―2,6―ナフタレートフィルム | |
JPH07249218A (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム | |
JPH0755533B2 (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム | |
JPH10214416A (ja) | 高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPS63215732A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JPH0360859B2 (ja) | ||
JP3251660B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2625686B2 (ja) | 磁気記録媒体用ベースフイルム | |
JPH0648535B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム | |
JP2576321B2 (ja) | 二軸配向積層フイルム | |
JPH07100742B2 (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JPH06172555A (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPH0513980B2 (ja) | ||
JPH05318577A (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPH0584818A (ja) | 二軸配向積層フイルム |