JPH0749769B2 - V型エンジンの吸気構造 - Google Patents

V型エンジンの吸気構造

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JPH0749769B2
JPH0749769B2 JP19133688A JP19133688A JPH0749769B2 JP H0749769 B2 JPH0749769 B2 JP H0749769B2 JP 19133688 A JP19133688 A JP 19133688A JP 19133688 A JP19133688 A JP 19133688A JP H0749769 B2 JPH0749769 B2 JP H0749769B2
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孝成 石川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、V型エンジンの吸気構造に関し、特に、いわ
ゆる吸気の共鳴過給のために吸気系に形成される集合吸
気通路の配置構造の改良に関するものである。
(従来の技術) 従来より、例えば特開昭56−52522号公報等に示される
ように、V型エンジンにおいて、対向する1対のバンク
における気筒にそれぞれ独立吸気通路を連通させ、その
独立吸気通路の上流端をそれぞれ環状ループで構成され
る1対の集合吸気通路に接続し、該両集合吸気通路(ル
ープ)を両バンク間に配置する構造は知られている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、この種の集合吸気通路を備えたV型エンジン
の吸気構造では、各バンク毎に気筒間で吸気の共鳴状態
を発生させ、この共鳴によって生じる吸気の正圧波によ
り吸気過給を行うことができる。すなわち、各バンクに
おいて、ある気筒の吸気行程初期で吸気ポート付近に生
じた負圧波を独立吸気通路の上流側に伝播させて両集合
吸気通路の合流部で正圧波に反転させ、この吸気の正圧
波を下流側に戻して他の気筒の吸気行程終期に作用させ
ることにより、吸気を過給するものである。
さらに、上記各独立吸気通路の長さを長くすると、上記
の如き共鳴過給効果に加え、エンジンの高速域では、各
気筒の吸気行程初期に発生した吸気負圧波を集合吸気通
路自体で正圧波に反転させ、その正圧波を同じ気筒の吸
気行程終期に作用させるという慣性過給効果を得ること
ができて有利である。
しかし、上記従来の如く、1対の集合吸気通路を両バン
ク間に配置する場合には、長さの長い独立吸気通路の配
置レイアウトが複雑になるとともに、その長さの増大に
応じて集合吸気通路の高さ位置が上昇するのは禁じ得
ず、特に乗用車用エンジンに適用したときには車体ボン
ネットラインが高くなるという問題が生じる。
そこで、両方の集合吸気通路をエンジンの一方のバンク
上に重ねて配置して、集合吸気通路の片寄せを行うこと
も考えられるが、その場合、両バンクに対応する独立吸
気通路の長さが同じであるため、両集合吸気通路が配置
される側である一方のバンクの気筒に連通する独立吸気
通路の曲がり度合が他方のバンクの気筒に連通する独立
吸気通路よりも大きくなり(曲率半径が小さくなる)、
その結果、両バンク間で吸気抵抗が異なって、その両バ
ンク間の気筒に対する吸気の充填効率がばらつくという
不具合が生じる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、上記の如く、両集合吸気通路を一
方のバンク状に片寄せ配置する場合において、各独立吸
気通路の形状及びその集合吸気通路との相対的な配置構
造を改良することにより、両バンクの独立吸気通路の曲
がり度合を実質的に同等にかつ小さくして、両バンクの
気筒間の吸気充填効率を均等化することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の解決手段は、各気
筒に連通する独立吸気通路をその気筒近傍では略垂直上
方に延ばした形状とするとともに、両集合吸気通路が配
置される側の一方のバンクに対応する独立吸気通路より
も上側に、他方のバンクに対応する集合吸気通路を配置
するものとする。
すなわち、具体的には、請求項1の発明は、クランク軸
を通って略鉛直方向に延びる平面を境にして対向する1
対のバンクの各々に吸気行程の隣接しない複数の気筒が
形成され、該両バンクにおける気筒にそれぞれ1対の集
合吸気通路が両バンク間を通る独立吸気通路を介して接
続され、上記各独立吸気通路の長さが互いに等しく設定
されたV型エンジンにおいて、上記各独立吸気通路は、
各気筒からバンク間を略垂直上方に向かった後に一方の
バンク側に彎曲するように延びた形状とし、この一方の
バンクの上方に、該一方のバンクに形成された気筒に連
通する一方の集合吸気通路を配置し、他方の集合吸気通
路は、上記平面よりも上記一方のバンク側で、かつ上記
一方の集合吸気通路に接続された独立吸気通路における
彎曲部分の外側に位置せしめることを特徴としている。
また、請求項2の発明では、吸気系ひいてはエンジン全
体の高さをさらに低くしてコンパクトなものとするとと
もに、その吸気系の強度を増大するために、上記一方の
集合吸気通路に接続された独立吸気通路を形成する独立
吸気管を、他方の集合吸気通路を形成する吸気集合部と
共通の隔壁により仕切った状態で一体形成する。
(作用) 上記の構成により、請求項1又は2の発明では、V型エ
ンジンの各バンクにおける気筒に連通する独立吸気通路
はその長さが等しく設定されかつ各気筒からバンク間を
略垂直上方に向かった後に一方のバンク側に彎曲するよ
うに延びており、さらに、この一方のバンクの上方に、
該一方のバンクに形成された気筒に連通する一方の集合
吸気通路が配置され、他方の集合吸気通路にあっては、
両バンク間の略中央を通る鉛直方向の平面よりも上記一
方のバンク側で、かつ上記一方の重合吸気通路に接続さ
れた独立吸気通路における彎曲部分の外側に配置されて
いるので、両集合吸気通路が配置される側の一方のバン
クに対応する独立吸気通路の曲がり度合が大きいのに対
し、該一方のバンクに対応する独立吸気通路が他方の集
合吸気通路と重なった状態で配置されるために該他方の
集合吸気通路の高さも低くなり、その分、他方のバンク
に対応する独立吸気通路の曲がり度合は増大する。その
結果、両独立吸気通路の曲がり度合は実質的に略同等と
なり、よって各独立吸気通路の長さを長く設定しかつ両
方の集合吸気通路の一方のバンク側に片寄せ配置して
も、両バンクの独立吸気通路の曲がり度合を同等にかつ
小さくして、両バンクの気筒間の吸気充填効率を均等化
できるのである。
特に、請求項2の発明では、上記一方の集合吸気通路に
接続される独立吸気通路を形成する独立吸気管を、他方
の集合吸気通路を形成する吸気集合部と共通の隔壁によ
り仕切った状態で一体形成するので、上記他方の集合吸
気通路の高さがさらに低くなり、吸気系の高さを低くし
てコンパクトなものとすることができる。しかも、独立
吸気管と吸気集合部とが一体化されるので、吸気系の強
度を増大させることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本発明を乗用車用の横置きV型エン
ジンに適用した第1実施例を示す(尚、第2図はヘッド
カバーを取り外した状態を示している)。両図におい
て、1は、図外のクランク軸を通って略鉛直方向に延び
る平面(図示せず)を境にして車体前後方向に対向する
前側の第1バンク1aと後側の第2バンク1bとを有するDO
HC式V型6気筒エンジンであって、このエンジン1は断
面V字状のシリンダブロック2と、該シリンダブロック
2のバンク1a,1b部分上面に接合されたシリンダヘッド3
a,3bとを備えている。上記第1バック1aには第1、第3
及び第5気筒4a,4c,4eが、また第2バンク1bには第2、
第4及び第6気筒4b,4d,4fがそれぞれ形成され、これら
6つの気筒4a〜4fは気筒番号通り(第1気筒〜第6気筒
4a〜4f)の点火順序で点火される。
上記各シリンダヘッド3a,3bには各気筒内燃焼室の吸気
に点火する点火プラグ(図示せず)を取り付けるための
3つのプラグホール5,5,…が略気筒中心線上位置に開口
されている。また、各シリンダヘッド3a,3bには一端が
各気筒内燃焼室に開口する3つの吸気ポート6,6,…と、
その下側に該各吸気ポート6に連通する3つの燃料噴射
ポート7,7,…とが貫通形成され、該各吸気ポート6の他
端は各シリンダヘッド3a,3bの両バンク1a,1b間に臨む側
面に長円形状とされて開口され、各燃料噴射ポート7は
上記吸気ポート6の他端開口部の一側に同ポート6と部
分的に上下に重なった状態で開口されている。8は各吸
気ポート6の燃焼室開口端を開閉する吸気弁で、この吸
気弁8は図示しないが排気弁と共にDOHC式の動弁機構に
より開閉駆動される。
また、上記両シリンダヘッド3a,3b間にはスペーサ9が
両バンク1a,1b同士を連結するように架設されている。
このスペーサ9は、各シリンダヘッド3a,3bの対向側面
にボルト12,12,…により締結される第1及び第2の1対
の取付部9a,9bと、該両取付部9a,9bを連結する3本の横
リブ9c,9c,…と、該3本の横リブ9c,9c,…を各々その中
央部にて連結する1本の縦リブ9dとを一体形成してな
り、各取付部9a,9bには上記シリンダヘッド3a,3bにおけ
る各吸気ポート6の他端開口部に対応する部位に3つの
ポート形成部9e,9e,…が形成されており、この対応する
対なるポート形成部9e,9eにて両取付部9a,9bが横リブ9
c,9c,…により連結されている。そして、上記各ポート
形成部9eには上記各吸気ポート6に同心状に連通する断
面長円状のポート10と、その下側に上記燃料噴射ポート
7に同心状に連通するインジェクタ取付孔11とが貫通形
成されているとともに、各ポート形成部9eの上面は平面
に設定されている。
さらに、13は鋳造等により一体的に形成された吸気部材
で、この吸気部材13は、バンク1a,1bに沿う方向(第2
図で上下方向)に互いに平行に配置された吸気集合部と
しての第1及び第2の1対のサージタンク14a,14bと、
上記第1サージタンク14aの第2サージタンク14bとの反
対側の側面(前側面)に一体接合され、かつ第2サージ
タンク14bと反対側方向に互いに平行に延びる3本の第
1独立吸気管15a,15a,…と、第2サージタンク14bの第
1サージタンク14a側の側面(前側面)に一体接合さ
れ、かつ第1サージタンク14a下方を第2サージタンク1
4bから第1サージタンク14aに向かう方向に互いに平行
に延びる3本の第2独立吸気管15b,15b,…とを備えてい
る。さらに、上記両サージタンク14a,14bはその一端
(下流端)で開閉弁18を介設した連通管16により連通さ
れているとともに、他端(上流端)が集合管17により接
続されている。尚、該集合管17はスロットル弁26,26を
内蔵したスロットルボディ27を介して両サージタンク14
a,14bに連結されている。また、上記両スロットル弁26,
26は同軸上に設けられ等しく開閉される。
そして、上記3つの第1独立吸気管15a,15a,…の下端は
上記スペーサ9における第1取付部9aの対応するポート
形成部9e,9e,…の上面に、また3つの第2独立吸気管15
b,15b,…の下端は同スペーサ9における第2取付部9bの
対応するポート形成部9e,9e,…の上面にそれぞれ取付ボ
ルト19,19,…により締結されている。
よって、上記第1バンク1aにおけるシリンダヘッド3aの
各吸気ポート6、スペーサ9の第1取付部9aの各ポート
10及び各第1独立吸気管15aにより、両バンク1a,1b間に
位置しかつ第1バンク1aの各気筒4a,4c,4eに連通する3
つの第1独立吸気通路20a,20a,…が、また第1サージタ
ンク14aにより上記第1独立吸気通路20a,20a,…の上流
端が接続された第1集合吸気通路21aがそれぞれ形成さ
れている。一方、第2バンク1bにおけるシリンダヘッド
3bの各吸気ポート6、スペーサ9の第2取付部9bの各ポ
ート10及び各第2独立吸気管15bにより、両バンク1a,1b
間に位置しかつ第2バンク1bの各気筒4b,4d,4fに連通す
る3つの第2独立吸気通路20b,20b,…が、また第2サー
ジタンク14bにより該第2独立吸気通路20b,20b,…の上
流端が接続された第2集合吸気通路21bがそれぞれ形成
されており、上記第1及び第2独立吸気通路20a,20bの
各々の長さは互いに等しく設定されている。
さらに、第1図に示すように、上記各シリンダヘッド3
a,3bにおける吸気ポート6は気筒中心から離れるに従っ
て上方に彎曲形成され、また、各独立吸気管15a,15bは
いずれもその途中で第2バンク1b側(後側)に彎曲して
おり、これらの形状により、各独立吸気通路20a,20bは
気筒4a〜4fからバンク1a,1b間を略垂直上方に向かった
後に第2バンク1b側に彎曲するように延びている。そし
て、第2サージタンク14b内に形成される第2集合吸気
通路21b(一方の集合吸気通路)は該第2集合吸気通路2
1bに連通する第2、第4及び第6気筒4b,4d,4fを有する
第2バンク1bの上方に配置されている。換言すれば、上
記各独立吸気通路20a,20bが彎曲している側にある第2
バンク1bの上方に、該第2バンク1bに形成された気筒4
b,4d,4fに連通する第2集合吸気通路21bが配置されてい
る。一方、第1集合吸気通路21a(他方の集合吸気通
路)は、バンク1a,1b間の中央を通る上記平面よりも第
2バンク1b側で、かつ上記第2集合吸気通路21bに接続
された第2独立吸気通路20b,20b,…における彎曲部分の
外側、つまり該第2独立吸気通路20b,20,…よりも上側
に位置している。
また、吸気部材13の一体化により、上記第2集合吸気通
路21bに接続される各第2独立吸気通路20bを形成する3
つの第2独立吸気管15b,15b,…は、第1集合吸気通路21
aを形成する第1サージタンク14a(吸気集合部)と共通
の隔壁22により仕切られて一体形成されている。
そして、第2図に示す如く、上記吸気部材13における各
第1独立吸気管15aは、第1サージタンク14aからバンク
1a,1bに沿う方向と直角に延びた後、その中間部で第1
バンク1aの第2バンク1bに対するずれ方向(図で下方)
に彎曲形成されている。また、第2サージタンク14bは
第1サージタンク14aに対し第1バンク1aの第2バンク1
bに対するずれ方向と同方向(図で下方)にずれた位置
に配置されており、このずれにより、各第2独立吸気管
15bは、該吸気管15b,15b間(第2独立吸気通路20b,20b
間)に第2バンク1bのシリンダヘッド3bにおける各プラ
グホール5が位置するよう、第2サージタンク14bから
バンク1a,1bに沿う方向と直角に延びた後、その中間部
で第2バンク1bの第1バンク1aに対するずれ方向(図で
上方)に彎曲形成されている。
また、上記スペーサ9における各インジェクタ取付孔11
にはインジェクタ23が取り付けられている。そして、こ
のインジェクタ取付孔11及び上記各シリンダヘッド3a,3
bにおける燃料噴射ポート7は、その中心線が吸気ポー
ト6下流端において吸気弁8の傘部8a中央を通るように
傾斜配置されており、インジェクタ23から燃料を吸気弁
8の傘部8a背面に向けて噴射させるようになされてい
る。
また、上記燃料噴射ポート7及びインジェクタ取付孔11
の傾斜により、各インジェクタ23は相対するバンク1a,1
b側に向くように配置されていて、第1及び第2バンク1
a,1bにそれぞれ対応する対なるインジェクタ23,23の上
端部同士は近接されている。そして、この近接した両イ
ンジェクタ23,23の上端部間にはバンク1a,1bに沿って延
びる1本のフュエルディスパイプ24が配置され、のフュ
エルディスパイプ24に各インジェクタ23が接続されてい
て、この1本のフュエルディスパイプ24により各インジ
ェクタ23に燃料を供給するようにしている。
さらに、上記スペーサ9には排気ガスの一部を吸気系に
還流する排気還流通路25と、シリンダブロック2下方の
クランク室(図示せず)に溜まったブローバイガスを吸
気系に供給して燃焼させるためのブローバイガス通路26
とが貫通形成されている。上記排気還流通路25はスペー
サ9の縦リブ9dから各横リブ9cに分岐され、その分岐部
の下流端はインジェクタ取付孔11側に方にて各ポート10
に開口されている。一方、ブローバイガス通路26は上記
排気還流通路25の下側において同様にスペーサ9の縦リ
ブ9dから各横リブ9cに分岐され、その下流端はインジェ
クタ取付孔11側方にて各ポート10に開口されている。
尚、第1図中、29は乗用車の車体ボンネットラインであ
る。
したがって、上記実施例においては、エンジン1の低速
域で吸気部材13の連通管16に配置された開閉弁18が閉じ
る。この開閉弁18の閉じ動作によりサージタンク14a,14
b内の第1及び第2集合吸気通路21a,21bは上流側の集合
管17内で連通することとなり、この状態では各バンク1a
(又は1b)における気筒4a,4c,4e(又は4b,4d,4f)間で
発生する吸気共鳴の共鳴周波数が低くなり、このことに
よりエンジン1の低速域で吸気が共鳴過給される。すな
わち、各バンク1a(又は1b)の各気筒4a,4c,4e(又は4
b,4d,4f)の吸気行程初期に吸気ポート6付近で生じた
吸気の負圧波が該各吸気ポート6、スペーサ9の各ポー
ト10、各独立吸気管15a(又は15b)内の独立吸気通路20
a(又は20b)及びサージタンク14a(又は14b)内の集合
吸気通路21a(又は21b)を伝播した後、上記集合管17内
の合流部で反射して正の圧力波に反転し、この正の圧力
波が同バンク1a(又は1b)の他の気筒4a,4c,4e(又は4
b,4d,4f)の吸気行程終期に作用することにより、吸気
の共鳴過給が行われる。
一方、エンジン1が高速域に移行すると、上記開閉弁18
が開かれ、両集合吸気通路21a,21bは連通管16を通して
連通することとなる。この状態では、上記伝播する吸気
の負圧波は連通管16内で反射して正圧波に反転するた
め、上記共鳴周波数が上昇し、このことによってエンジ
ン1の高速域でも効果的に吸気を共鳴過程することがで
きる。
また、各独立吸気通路20a,20bが長いので、エンジン1
の高速域では、各バンク1a(又は1b)の各気筒4a,4c,4e
(又は4b,4d,4f)の吸気行程初期に吸気ポート6付近で
生じた吸気の負圧波がサージタンク14a(又は14b)内の
集合吸気通路21a(又は21b)で反射して正の圧力波に反
転し、この正の圧力波が同バンク1a(又は1b)の同じ気
筒4a,4c,4e(又は4b,4d,4f)の吸気行程終期に作用する
という吸気の慣性過給効果をも得ることができる。
この場合、上記各独立吸気通路20a,20bは、その長さが
等しく設定されかつ吸気ポート6の彎曲により各気筒4a
〜4fからバンク1a,1b間を略垂直上方に向かった後に第
2バンク1b側に彎曲するように延びており、さらに第2
サージタンク14b内の第2集合吸気通路21bが該第2集合
吸気通路21bに対応する第2バンク1b上方に配置され、
第1集合吸気通路21aは上記第2集合吸気通路21bに接続
される第2独立吸気通路20b,20b,…彎曲方向外側である
上側に配置されていることから、両集合吸気通路21a,21
bが配置される第2バンク1bに対応する第2独立吸気通
路20b,20b,…の曲がり度合を比較的大きくすることがで
きるのに対し、第2バンク1bに対応する各第2独立吸気
通路20bが第1集合吸気通路21aと重なった状態で配置さ
れるために該第1集合吸気通路21aの高さ位置が低くな
り、その分、第1バンク1aに対応する第1独立吸気通路
20aの曲がり度合も増大し、その結果、両独立吸気通路2
0a,20bの曲がり度合は略同等となる。よって各独立吸気
通路20a,20bの長さを長く設定しかつ両方の集合吸気通
路21a,21bを第2バンク1b側に片寄せ配置しても、両独
立吸気通路20a,20bの曲がり度合を実質的に同等にかつ
小さくして、両バンク1a,1bの気筒4a〜4b間の吸気充填
効率を均等化することができる。
また、上記第2集合吸気通路21bに接続された各第2独
立吸気通路20bを形成する独立吸気管15bは、第1集合吸
気通路21aを形成する第1サージタンク14aと共通の隔壁
22により仕切られた状態で一体形成されているので、上
記第1集合吸気通路21aの高さ位置をさらに低くでき、
吸気系ひいてはエンジン1全体の高さを低くしてそれを
コンパクトなものとすることができる。しかも、吸気部
材13において両サージタンク14a,14bの片寄せ配置によ
って高くなる第2バンク1b側が車体後側に配置されてい
るので、その吸気系高さの変化が前傾した車体ボンネッ
トライン29の傾斜方向と対応することとなり、よってボ
ンネットライン29の高さを低く設定することができる。
また、各独立吸気管15a,15bとサージタンク14a,14bとが
一体化されているので、吸気系の強度を増大させること
ができる。
さらに、上記第2サージタンク14bは第1サージタンク1
4aに対し第1バンク1aの第2バンク1bに対するずれ方向
と同方向にずれているので、このずれにより、スロット
ルボディ27から第1及び第2サージタンク14a,14bまで
の距離を揃えることができ、両バンク1a,1bの気筒4a〜4
fに対する吸気の分配性を高めて、両バンク1a,1bでの共
鳴同調回転数を一致でき、エンジン1の出力向上及びノ
イズや振動等の低減を図ることができる。
しかも、上記各第2独立空気管15bは、第2サージタン
ク14bからバンク1a,1bに沿う方向と直角に延びた後、そ
の中間部で第2バンク1bの第1バンク1aに対するずれ方
向に彎曲しているので、この彎曲により第2バンク1bに
おけるシリンダヘッド3bの各プラグホール5周りのスペ
ースが大きくなり、よって点火プラグが各シリンダヘッ
ド3a,3bの軸方向中央部に配設されるDOHC方式エンジン
1であってもその点火プラグのサービススペースを大に
確保することができる。
また、上記各第1独立吸気管15aは第1サージタンク14a
からバンク1a,1bに沿う方向と直角に延び、その中間部
で第1バンク1aの第2バンク1bに対するずれ方向に彎曲
しているので、スペーサ9をエンジン1のシリンダヘッ
ド3a,3bに取り付けるための取付ボルト12,12,…の位置
が該各第1独立吸気管15aと干渉しなくなり、よって吸
気部材13の取付状態でのサービス性を向上させることが
できる。
さらに、エンジン1の両バンク1a,1bにおけるシリンダ
ヘッド3a,3bがスペーサ9により一体的に連結されてい
るので、両バンク1a,1b間を補強することができ、エン
ジン1の運転中における両バンク1a,1b間の相対的な熱
膨張変動による変形を抑制して、クラックの発生等を有
効に防止することができる。
また、上記スペーサ9における各ポート形成部9e上面が
平面に形成されているので、エンジン1に吸気系を組み
付ける際、スペーサ9をボルト12,12,…によりシリンダ
ヘッド3a,3bに取り付け、その後、吸気部材13を真上か
らセットしてその独立吸気管15a,15bをスペーサ9のポ
ート形成部9eにボルト19,19,…により締結するだけで済
み、吸気系の組付性を向上させることができる。
また、上記スペーサ9内に排気還流通路25及びブローバ
イガス通路26が形成され、還流排気ガス及びブローバイ
ガスは該スペーサ9内の通路25,26を介して各独立吸気
通路20a,20bに供給されるので、これらガスをサージタ
ンク内の吸気通路に供給する場合のようにブローバイガ
ス中のオイルや還流排気ガス中の水分がサージタンクに
貯溜することはなく、しかも両ガスの各気筒4a〜4fへの
分配性を高めることができる。
さらに、上記排気還流通路25はスペーサ9において上側
に形成され、その下側にブローバイガス通路26が配設さ
れているので、ブローバイガス中のオイルが排気還流通
路25に逆流することはない。
また、両バンク1a,1b間には1本のフュエルディスパイ
プ24が配設され、その1本のフュエルディスパイプ24に
より両バンク1a,1bの気筒4a〜4fに対応するインジェク
タ23,23に燃料が供給されるので、各バンク1a,1bの気筒
4a〜4fに対応してそれぞれフュエルディスパイプを配設
する場合に比べ、バンク1a,1b間のスペースを有効利用
することができる。
さらに、両バンク1a,1b間において、各気筒4a〜4fに対
応する独立吸気管15a,15bが上側に、各インジェクタ23
が下側にそれぞれ配置されているので、各気筒4a〜4fに
対応する6本の独立吸気管15a,15a,…,15b,15b,…は3
本ずつに分離される。このため、6本の独立吸気管15a,
15a,…,15b,15b,…を全て両バンク1a,1b中央に配設する
場合に比べ、走行風等が各インジェクタ23に当たり易く
なってその放熱性を高めることができ、その結果、エン
ジン1の熱間再始動時に各インジェクタ23内の燃料の気
化を抑制してエンジン1の始動性を向上させることがで
きる。
また、エンジン1の各吸気ポート6が気筒4a〜4fから離
れるに従って上方に彎曲し、その気筒側部分の延長線上
にインジェクタ23が配設されているので、インジェクタ
23からの噴射燃料を吸気弁8の傘部8a背面に当てること
ができ、しかもインジェクタ23と吸気弁8の傘部8aとの
距離も増大し、よって噴射燃料の気化/霧化を促進する
ことができる。
第3図は本発明の第2実施例を示す。尚、第2図と同じ
部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略
する。この実施例では、エンジン1の第2バンク1bに対
応する各第2独立吸気管15b′(第2独立吸気通路20
b′)は上方から見て直線状とされている。
したがって、この実施例の場合、垂直面に沿う方向の曲
がり度合が大きい第2独立吸気管15b′は上方から見て
直線状とされ、同曲がり度合が小さい第1独立吸気管15
a′(図で左側のもの)は上方から見て彎曲しているの
で、該独立吸気管15a′,15b′内にそれぞれ形成された
第1及び第2独立吸気通路20a′,20b′における吸気抵
抗はさらに等しくなり、上記吸気抵抗のばらつき低減と
いう効果をより一層確実に得ることができる。
尚、上記各実施例では、サージタンク14a,14b内に集合
吸気通路21a,21bを形成したが、本発明は集合吸気通路
が容積の小さい管状に形成される吸気構造にも適用する
ことができ、上記実施例と同様の作用効果を奏すること
ができる。
また、本発明は、上記実施例の如く乗用車に横置き状態
で搭載される車両用のDOHC式V型6気筒エンジン1以外
の各種V型エンジンに対しても適用することができるの
はいうまでもない。
また、上記各実施例では、両サージタンク14a,14bの吸
気上流側はスロットボディ27上流の集合管17で合流して
いるが、スロットル弁26下流に両通路28,28を連通する
連通部を設けてもよく、また、スロットル弁を1つにし
て、吸気通路をそのスロットル弁の下流で分岐させても
よく、共鳴をおこす設定回転数に応じて任意に設定でき
る。
(発明の効果) 以上説明した如く、請求項1又は2の発明によると、V
型エンジンにおける両バンク間を通って各バンクの気筒
に連通する独立吸気通路を各気筒からバンク間を略垂直
上方に向かった後に一方のバンク側に彎曲するように延
ばして配置し、さらに、この一方のバンク上方に、該一
方のバンクに形成された気筒に連通する一方の集合吸気
通路を配置し、他方のバンクの気筒の独立吸気通路に接
続された集合吸気通路にあっては、バンク間を通る略垂
直な平面よりも上記一方のバンク側で、かつ上記一方の
集合吸気通路に接続された独立吸気通路における彎曲部
分の外側に配置したことにより、各独立吸気通路の長さ
を長く設定しかつ両方の集合吸気通路を一方のバンク側
に片寄せ配置しても、他方の集合吸気通路の高さを低く
でき、両バンクの独立吸気通路の曲がり度合を実質的に
同等にかつ小さくして、両バンクにおける気筒間の吸気
充填効率を均等化することができる。
また、特に、請求項2の発明によると、上記一方の集合
吸気通路に接続される独立吸気通路を形成する独立吸気
管を、他方の集合吸気通路を形成する吸気集合部と共通
の隔壁により仕切った状態で一体形成したことにより、
上記他方の集合吸気通路の高さがさらに低くなり、吸気
系の高さを低くしてコンパクトなものとすることができ
るとともに、独立吸気管と吸気集合部との一体化により
吸気系の強度を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の第1実施例を示し、第1図
は第2図のI−I線断面図、第2図はV型エンジンの要
部をヘッドカバーを取り外した状態で示す平面図であ
る。第3図は第2実施例を示す第2図相当図である。 1……エンジン、1a……第1バンク(他方のバンク)、
1b……第2バンク(一方のバンク)、4a〜4f……気筒、
5……プラグホール、6……吸気ポート、9……スペー
サ、13……吸気部材、14a,14b……サージタンク(吸気
集合部)、15a,15a′,15b,15b′……独立吸気管、20a,2
0a′,20b,20b′……独立吸気通路、21a……第1集合吸
気通路(他方の集合吸気通路)、21b……第2集合吸気
通路(一方の集合吸気通路)、22……隔壁、23……イン
ジェクタ、27……スロットルボディ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 孝成 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 岡村 和美 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 松本 裕之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 実公 平3−30617(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸を通って略鉛直方向に延びる平
    面を境にして対向する1対のバンクの各々に吸気行程の
    隣接しない複数の気筒が形成され、該両バンクにおける
    気筒にそれぞれ1対の集合吸気通路が両バンク間を通る
    独立吸気通路を介して接続され、上記各独立吸気通路の
    長さが互いに等しく設定されたV型エンジンにおいて、 上記各独立吸気通路は、各気筒からバンク間を略垂直上
    方に向かった後に一方のバンク側に彎曲するように延び
    ており、 上記一方のバンクの上方に、該一方のバンクに形成され
    た気筒に連通する一方の集合吸気通路が配置され、 他方の集合吸気通路は、上記平面よりも上記一方のバン
    ク側で、かつ上記一方の集合吸気通路に接続された独立
    吸気通路における彎曲部分の外側に位置していることを
    特徴とするV型エンジンの吸気構造。
  2. 【請求項2】クランク軸を通って略鉛直方向に延びる平
    面を境にして対向する1対のバンクの各々に吸気行程の
    隣接しない複数の気筒が形成され、該両バンクにおける
    気筒にそれぞれ両バンク間を通る独立吸気通路を介して
    1対の集合吸気通路が接続され、上記各独立吸気通路の
    長さが互いに等しく設定されたV型エンジンにおいて、 上記各独立吸気通路は、各気筒からバンク間を略垂直上
    方に向かった後に一方のバンク側に彎曲するように延び
    ており、 上記一方のバンクの上方に、該一方のバンクに形成され
    た気筒に連通する一方の集合吸気通路が配置され、 他方の集合吸気通路は、上記平面よりも上記一方のバン
    ク側で、かつ上記一方の集合吸気通路に接続された独立
    吸気通路における彎曲部分の外側に位置しており、 上記一方の集合吸気通路に連通する独立吸気通路を形成
    する独立吸気管は、他方の集合吸気通路を形成する吸気
    集合部と共通の隔壁により仕切られて一体形成されてい
    ることを特徴とするV型エンジンの吸気構造。
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