JPH0748992B2 - 血栓防止用粉末組成物 - Google Patents

血栓防止用粉末組成物

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JPH0748992B2 JP2099946A JP9994690A JPH0748992B2 JP H0748992 B2 JPH0748992 B2 JP H0748992B2 JP 2099946 A JP2099946 A JP 2099946A JP 9994690 A JP9994690 A JP 9994690A JP H0748992 B2 JPH0748992 B2 JP H0748992B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な血栓防止用粉末組成物、さらに詳しく
は、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症の既往歴のある患者、動
脈硬化の傾向のある人及び血液中のトリグリセライドや
コレステロール値の高い人などに有用な、長期保存安定
性に優れる血栓防止用粉末組成物に関するものである。
[従来の技術] 近年、わが国においては、人口構造の急激な老齢化に伴
い、成人病、特に高血圧症、心筋梗塞症、動脈硬化症、
血栓症などが急激に増加しており、大きな問題となって
いる。
1970年代に、グリーンランドのエスキモー人についての
疫学調査によって、魚の摂取量の多い地域では動脈硬化
性疾患による成人病が少ないという報告[「ザ・ランセ
ット、ジュライ(The Lancet、July)」第15巻、第117
〜119ページ(1987年)]がなされて以来、前記疾患に
対する予防作用を有するものとして、エイコサペンタエ
ン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)の重要性が注
目されてきた。
しかしながら、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエ
ン酸は、高度不飽和脂肪酸であって酸化されやすく、か
つ不快臭が強く、そのままでは食品として多くを食べる
ことができないなどの問題がある。したがって、これら
を含む油脂は、例えばゼラチン軟カプセルでコーティン
グし、食品として市販されている。
他方、最近、簡便に水に溶解して使用する形態のものと
して噴霧乾燥して得られる粉末製品(特開昭60−49097
号公報、特開昭62−126933号公報)が種々検討されてお
り、また、精製魚油などと水和性タンパク質の水溶液と
の水中油型乳化物(特開昭60−102168号公報)も検討さ
れている。一方、抗血栓性及び抗動脈硬化高活性を有す
る組成物として、レシチンを含み、かつエイコサペンタ
エン酸やドコサヘキサエン酸を含有する油脂(特開昭61
−112020号公報)が検討されている。
ところで、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサンエ
ン酸は、プロスタグランディンE3系の出発脂肪酸であ
り、またアラキドン酸代謝の拮抗作用などの点から、高
血圧や脳血栓の予防が認められている。
一般に高度不飽和酸、特にエイコサペンタエン酸やドコ
サヘキサエン酸は熱や酸素による劣化を受けやすく、異
臭や着色が生じやすいなど、保存安定性が著しく悪いと
いう欠点を有している。また、これらの脂肪酸の酸化に
よって生じる過酸化物は人体に対して有毒であることが
知られている。
現在市販されている魚油及びエイコサペンタエン酸、ド
コサヘキサエン酸濃縮物のカプセルは手軽に水に溶かし
て使用することが困難である上、飲んだ後のおくびも問
題となっている。また、現在市販されている噴霧乾燥に
より得られる粉末製品も、水に溶かして飲んだ場合、不
快臭が強い上、後味が悪く、そのまま継続的に飲むこと
が困難である上、食品素材として各種食品に配合使用し
た場合にも、魚油特有の生臭さが口中に広がり、食事を
しようとする気持ちが失われるのを免れない。特に、エ
イコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸を含む油脂の
粉末製品は、製造後2か月以上経過した場合に、魚油臭
が強く感じ、食べにくくなるという問題が生じる。
さらに、油脂としてエイコサペンタエン酸やドコサヘキ
サエン酸を含有するものを使用することが検討されてい
るが、この場合、脳血管障害者の再発予防、病態改善、
動脈硬化症などの改善に対して、十分な効果が発揮され
ているとはいえない。また、これらの症状の予防、病態
改善及び十分な栄養補給を兼備した製品はこれまで見い
出されていないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような事情のもとで、簡便な使用形態を
有し、保存安定性に優れ、かつ脳血管障害者の病態改
善、動脈硬化症、血栓症などの予防と治療に効果がある
上、十分な栄養補給とその改善効果を有する組成物を提
供することを目的としてなされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記の好ましい性質を有する組成物を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、エイコサペンタエン酸及
びドコサヘキサエン酸を所定量含有する油脂及びα−リ
ノレン酸を所定量含有する油脂と、レシチンと、タンパ
ク質及び/又はその分解物とを、それぞれ特定の割合で
含有する粉末組成物により、その目的を達成しうること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明は、(A)エイコサペンタエン酸及び
ドコサヘキサエン酸10重量%以上を含有する油脂及びα
−リノレン酸20重量%以上を含有する油脂20〜70重量%
(B)レシチン2〜20重量%及び(C)タンパク質及び
/又はその分解物20〜70重量%を含有する粉末組成物で
あって、前記油脂に前記レシチンを溶解させ、該溶液
を、乳化剤としてコハク酸モノグリセリド、クエン酸モ
ノグリセリド又はテトラグリセリンペンタオレエートの
存在下で、前記タンパク質及び/又はその分解物を溶解
させた水相部に撹拌しながら混合して予備乳化液を作成
した後、該乳化液を噴霧乾燥することによって得られる
ことを特徴とする血栓防止用粉末組成物を提供するもの
である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物においては、(A)成分としてエイコサペ
ンタエン酸及びドコサヘキサエン酸10重量%以上を含有
する油脂及びα−リノレン酸20重量%以上を含有する油
脂の混合物が用いられる。
前記エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸10重
量%以上を含有する油脂としては、例えば食用魚油、す
なわちイワシ油、サバ油、ニシン油、タラ肝油などの魚
油を精製したものや濃縮したものを用いることができる
し、バクテリア、クロレラなどから抽出したものも用い
ることができる。
一方、α−リノレン酸20重量%以上を含有する油脂とし
ては、例えばシソ科植物の実から得られる油脂であるシ
ソ実油やエゴマ油などが用いられる。このα−リノレン
酸は、前記のエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン
酸と同様にオメガ−3高度不飽和脂肪酸であり、高血
圧、脳梗塞、心筋梗塞などの予防効果を有することが知
られている。
本発明組成物において、(B)成分として用いられるレ
シチンは、化学的にはホスファチジルコリンを意味する
が、本発明においては、ホスファチジルエタノールアミ
ン及びホスファチジルイノシトールなどのリン脂質との
混合物をいう。このレシチンは、例えば大豆、ひまわり
などの種子、卵、種々のバクテリアなどから抽出して調
製することができるし、合成して調製することもできる
が、コストの面から市販の大豆リン脂質、卵黄リン脂質
を使用するのが好ましい。また、レシチンを脱脂、酵素
処理した水溶性レシチンを使用することもできる。本発
明においては、ホスファチジルコリンを多く含むもの
が、劣化臭の発生をより防止しうる点から好適である。
本発明組成物において、(C)成分として用いられるタ
ンパク質及び/又はその分解物としては、タンパク質の
栄養価が高く、油脂のコーティング効果があり、かつ油
脂の抗酸化作用及びコレステロールの低下作用を有する
ものが挙げられる。このようなものとしては、例えば鶏
卵タンパク質、ホエー(乳清及びラクトアルブミン)タ
ンパク質、大豆タンパク質、魚タンパク質、カゼイン、
ゼラチン及びこれらの分解物などを挙げることができ
る。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
これらのタンパク質は、コレステロール代謝に重要に関
与し、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸など
の動脈硬化症、血栓症の予防、改善効果を促進させる効
果があると考えられる。また、タンパク質は体の構成成
分となる重要な栄養素であり、体力の増強、余病の併発
防止に効果がある。
本発明組成物においては、(A)成分のエイコサペンタ
エン酸及びドコサヘキサエン酸10重量%以上を含有する
油脂及びα−リノレン酸20重量%以上を含有する油脂を
20〜70重量%、(B)成分のレシチンを2〜20重量%及
び(C)成分のタンパク質及び/又はその分解物を20〜
70重量%の割合で含有させることが必要である。各成分
の割合が前記範囲を逸脱すると本発明の効果が十分に発
揮されない。本発明組成物には、必要に応じて、デキス
トリン、乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖質、微量栄養
成分であるビタミン類、ミネラル類などを配合してもよ
いし、さらに酸化防止剤、乳化剤、乳化安定剤、果汁、
香料などを添加することができる。
該乳化剤は、粉末化前の乳化液の調製において、油粒子
をより微細なものとし、かつ周囲を水溶性成分で十分に
覆われた状態に調製するために、さらには得られる粉末
顆粒状組成物の溶解後の乳化安定性を良好に保つために
適宜配合される。乳化剤としては、例えばショ糖脂肪酸
エステル、脂肪酸モノグリセリド、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどを用
いることができるが、特にコハク酸モノグリセリド、ク
エン酸モノグリセリドの有機酸モノグリセリド、テトラ
グリセリンペンタオレエートのようなポリグリセリン脂
肪酸エステルが好適である。
次に、本発明の血栓防止用粉末組成物の好適な製造方法
の1例を説明すると、まず油脂に、レシチン及び所望に
応じて用いられる酸化防止剤、乳化剤、香料などを添加
して加熱溶解させ、油相部を調製する。一方、これとは
別に総固形分の2〜5重量倍量の水に、タンパク質及び
/又はその分解物、必要に応じて用いられる糖質、ミネ
ラル、乳化安定剤、果汁、香料などを、所定の割合で添
加し、40〜80℃程度の温度で撹拌しながら完全に溶解さ
せ、水相部を調製する。次いで、この水相部と油相部と
を撹拌しながら混合して予備乳化液を作製したのち、噴
霧乾燥して粉末組成物を製造する。必要ならばこの粉末
組成物に、さらにタンパク質、糖質、ビタミン、ミネラ
ルなどを粉体混合し、その後適当な造粒法を用いて顆粒
化してもよい。該造粒法としては、例えば流動層方式の
造粒法を用いることができる。
このようにして得られた粉末組成物は、保存安定性が良
好である。これはエイコサペンタエン酸及びドコサヘキ
サエン酸を含む油粒子の表面がレシチンによりコーティ
ングされ、さらにその外側をタンパク質でコーティング
されていて、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエ
ン酸を含む油脂が十分に保護されているので、保存安定
性が良好となると考えられる。特にレシチンによるコー
ティング効果が大きいと考えられる。
本発明の粉末組成物は、保存安定性に優れ、かつ重要な
栄養素である良質なタンパク質を含むため体力の増強な
どの効果により、血栓症の予防、改善効果を促進させる
機能を有している。
この血栓防止用粉末組成物を長期間安定に保存するため
に、5〜100gずつ酸素透過性のほとんどない包装容器及
び/又は脱酸素剤を用いて密封することが望ましい。
本発明組成物は、例えば水や温湯に溶解させ、飲料とし
て飲んでもよいし、濃厚な流動食に加えて経口又は経腸
的に投与してもよく、さらに粉末のまま、あるいは溶解
し、食品素材として加工食品に利用することもできる。
[実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によって何ら限定されるものではな
い。
実施例1 水200重量部に、第1表に示す配合組成の材料100重量部
を加え、70℃に昇温した。大豆レシチン、コハク酸モノ
グリセリドは、予めエイコサペンタエン酸(EPA)及び
ドコサヘキサエン酸(DHA)を含む濃縮魚油(EPA:17wt
%、DHA:12wt%)とエゴマ油(α−リノレン酸:56wt
%)との配合油に溶解させたのち、加えた。なお、油に
は、天然ビタミンミックス(d−α−トコフェロール50
wt%含有)を対油0.05wt%の割合で添加した。
この混合液を70℃で15分間予備乳化したのち、1段目20
0kg/cm2、2段目50kg/cm2の2段均質化法で均質処理し
て乳化液を得、次いでこの乳化液を噴霧乾燥機で乾燥
し、粉末製品を得た。
このようにして得られた粉末製品を流動層造粒機に入
れ、精製水を流動層に噴霧しながら顆粒化を行った。こ
の顆粒製品を15gずつアルミ箔フィルムの小袋に窒素シ
ールしながら密封した。この小袋の顆粒製品15gを150ml
の温湯に溶解して飲んだところ、刺激味や異味はなく、
おいしく飲むことができた。
また室温で6カ月間保存後の小袋中の顆粒製品は、製造
直後の製品の色、臭、性状と比べて変化はなく、顆粒製
品の油分の過酸化物価(POV)は5.0meq/kgと低く、問題
はなかった。またこれを温湯に溶解しておいしく飲むこ
とができた。
さらにこの小袋の顆粒製品を市販の濃厚流動食(サンエ
ット−A)に溶解し、経管により投与した。この溶解液
を室温で8時間及び5℃で2日間放置した場合、油が分
離することなく、乳化安定性は良好であった。またこれ
らを放置した場合のPOVの上昇はなかった。
比較例1 実施例1において、第1表の配合材料のレシチンを除い
た以外は、実施例1と同様にして顆粒製品を得、小袋に
密封した。これを室温で6か月間保存したのち、臭など
評価したところ油の酸敗臭が強く、製品として使用する
ことはできなかった。
比較例2 実施例1において、コハク酸モノグリセリドの代わり
に、蔗糖ステアリン酸エステルを0.8g配合した以外は、
実施例1と同様の操作によって粉末組成物を得た。6か
月後同様の食品に添加してたところ、比較例1ほどでは
ないが腐敗臭がして添加食品の風味が低下した。乳化液
の噴霧乾燥の際の安定性がハコク酸モノグリセリドの場
合よりも低下したため、内部の油脂が表面に僅かに浸出
したものと思われる。
実施例2 水200重量部に、第2表に示す配合組成の材料100重量部
を加え、70℃に昇温した。卵黄レシチン、テトラグリセ
リンペンタオレエートは、予め精製魚油(EPA:10wt%、
DHA:8wt%)とシソ実油(α−リノレン酸:63wt%)の配
合油に溶解させたのち、加えた。なお油には天然ビタミ
ンミックスを対油0.05wt%の割合で添加した。この混合
液を75℃で15分間予備乳化したのち、1段目200kg/c
m2、2段目50kg/cm2の2段階均質化法で均質処理して乳
化液を得、次いでこの乳化液を噴霧乾燥機で乾燥し、粉
末製品を得た。この粉末製品を1kgずつアルミ箔フィル
ムの袋に、脱酸素剤(エージレスZ−20、三菱瓦斯化学
(株)製)とともに入れ、室温に6か月保存したが、劣
化臭もなく、良好な状態を示した。この製品をプリン、
マーガリン、スプレッド、ソーセージ、アイスクリーム
に原材料の一部として使用したところ、それらの製品
は、魚油の異味異臭はなく、風味は良好であった。
実施例3 水200重量部に、第3表のラクトアルブミン、脱脂粉乳
を除く配合組成の材料100重量部を加え、70℃に昇温し
た。クエン酸モノグリセリドは、予めEPA、DHA濃縮魚油
(EPA:25wt%、DHA:14wt%)とエゴマ油(α−リノレン
酸:58wt%)の配合油に溶解させたのち、加えた。なお
油には天然ビタミンミックスを対油0.05wt%の割合で添
加した。この混合液を75℃で15分間予備乳化したのち、
1段目150kg/cm2、2段目50kg/cm2の2段階の均質化法
で均質処理して乳化液を得、次いでこの乳化液を噴霧乾
燥機で乾燥して、粉末製品を得た。
この粉末製品に第3表に示すラクトアルブミン、脱脂粉
乳を粉−粉混合した。このようにして得られた粉末製品
を流動層造粒機に入れ、精製水を流動層に噴霧しながら
顆粒化を行った。
この顆粒製品を20gずつアルミ箔フィルムの小袋に窒素
シールしながら密封した。
この小袋の顆粒製品を200mlの温湯あるいはオレンジジ
ュースに添加、溶解して飲んだところ魚油臭や異味はな
く、おいしく飲むことができた。また室温に6か月保存
し、保存後の製品を調べたところ、劣化臭や、異味の発
生はなく、品質的に問題がないことが分かった。
実施例4 実施例1においてラクトアルブミン酵素分解物を脱脂粉
乳に変えた以外は、実施例1と同様に実施し、顆粒製品
を得た。
実施例5 実施例1においてラクトアルブミン酵素分解物を卵白酵
素分解物に変えた以外は実施例1と同様に実施し、顆粒
製品を得た。
前記の実施例及び比較例で得られた各製品を30℃の恒温
槽中に放置し、経時的に各製品に含まれる油分のPOVを
常法により測定し、第4表に示した。
以上の結果から本発明の組成物は酸化安定性が著しく優
れていることが明らかである。
[発明の効果] 本発明の血栓防止用粉末組成物は、次に示す特徴を有し
ている。
(1)保存安定性に優れているため、製造後4〜6か月
経過した時点においても、手軽に溶解させて飲料として
おいしく飲むことができる。
(2)動脈硬化性疾患、血栓性疾患、脳血管障害の疾病
の病態改善効果を有し、それらの疾病の両方剤及び予防
剤として使用することができるとともに、タンパク質を
多く含んでいることから、体力の増強、余病の併発防止
の効果を有し、栄養維持と疾病の治療、予防の両方の目
的で使用することができる。
(3)粉末顆粒状であって、水に対する溶解性が著しく
良好であるため、手軽な撹拌のみで溶解させることがで
き、飲料としておいしく飲むことができる。また、液状
の濃厚流動食やジュースなどに手軽に溶解させることが
でき、利用しやすい。
(4)溶解後の乳化状態が良好なため、溶液を長時間放
置した場合(例えば経腸栄養で使用)に、油脂の酸化劣
化がなく、使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 ACB 47/24 K 47/42 K (72)発明者 浅井 宏基 愛知県名古屋市瑞穂区中山町5丁目1 (72)発明者 倉知 忠史 愛知県江南市和田勝佐東郷8 (72)発明者 黒野 昌庸 三重県員弁郡東員町笹尾西3丁目6―7 (72)発明者 安井 文一郎 愛知県名古屋市中村区明楽町5丁目38 (72)発明者 澤井 喜一 千葉県船橋市二宮1―36―14 (56)参考文献 特開 平1−128919(JP,A) 特開 昭60−204739(JP,A) 特開 昭62−224258(JP,A) 特開 平1−200165(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エイコサペンタエン酸及びドコサヘ
    キサエン酸10重量%以上を含有する油脂及びα−リノレ
    ン酸20重量%以上を含有する油脂20〜70重量%、(B)
    レシチン2〜20重量%及び(C)タンパク質及び/又は
    その分解物20〜70重量%を含有する粉末組成物であっ
    て、前記油脂に前記レシチンを溶解させ、該溶液を、乳
    化剤としてコハク酸モノグリセリド、クエン酸モノグリ
    セリド又はテトラグリセリンペンタオレエートの存在下
    で、前記タンパク質及び/又はその分解物を溶解させた
    水相部に撹拌しながら混合して予備乳化液を作成した
    後、該乳化液を噴霧乾燥することによって得られること
    を特徴とする血栓防止用粉末組成物。
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