JPH1099046A - 粉末組成物の製造方法 - Google Patents
粉末組成物の製造方法Info
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- JPH1099046A JPH1099046A JP8278853A JP27885396A JPH1099046A JP H1099046 A JPH1099046 A JP H1099046A JP 8278853 A JP8278853 A JP 8278853A JP 27885396 A JP27885396 A JP 27885396A JP H1099046 A JPH1099046 A JP H1099046A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】抗アレルギー効果のある健康食品、あるいはア
レルギー疾患の治療改善を目的とする医薬品などに有用
な長期安定性に優れる粉末組成物を効率よく製造する方
法を提供すること。 【解決手段】固形分の重量に基づき、(A)エイコサペ
ンタエン酸及びドコサヘキサエン酸10重量%以上を含
有する油脂及び/又はリノレン酸5重量%以上を含有す
る油脂20〜70重量%、(B)食物繊維2〜20重量
%、(C)デンプン加水分解物及び/又は低糖化還元デ
ンプン分解物10〜70重量%、及び(D)水溶性抗酸
化剤0.01〜5重量%を含有する水中油型乳化液を、
高真空下で乾燥させ、場合により粉砕処理して粉末組成
物を製造する。
レルギー疾患の治療改善を目的とする医薬品などに有用
な長期安定性に優れる粉末組成物を効率よく製造する方
法を提供すること。 【解決手段】固形分の重量に基づき、(A)エイコサペ
ンタエン酸及びドコサヘキサエン酸10重量%以上を含
有する油脂及び/又はリノレン酸5重量%以上を含有す
る油脂20〜70重量%、(B)食物繊維2〜20重量
%、(C)デンプン加水分解物及び/又は低糖化還元デ
ンプン分解物10〜70重量%、及び(D)水溶性抗酸
化剤0.01〜5重量%を含有する水中油型乳化液を、
高真空下で乾燥させ、場合により粉砕処理して粉末組成
物を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末組成物の新規な
製造方法、さらに詳しくは、抗アレルギー効果のある健
康食品、あるいはアレルギー疾患の治療改善を目的とす
る医薬品などに有用な長期安定性に優れる粉末組成物を
効率よく製造する方法に関するものである。
製造方法、さらに詳しくは、抗アレルギー効果のある健
康食品、あるいはアレルギー疾患の治療改善を目的とす
る医薬品などに有用な長期安定性に優れる粉末組成物を
効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アレルギー患者が増加している
が、このアレルギー患者の増加の直接の原因がアレルゲ
ン(カビ、ダニ、花粉など)の増加のみに起因するの
か、あるいは生体反応の上昇によるのかは解明されては
いない。アレルギー症状は、体内で起こる抗原抗体反応
により免疫グロブリンE(IgE)が産生され、これが
結果的に肥満細胞の細胞膜を刺激しヒスタミン、ロイコ
トリエンを放出することによって起こることが知られて
いる。放出されたこれらの物質は血管透過性を促進させ
る、平滑筋を収縮させるなどの作用があるため、白血球
やタンパク質が血管から漏出したり、あるいは炎症によ
り気管支を収縮させ喘息を起こしたりする。抗アレルギ
ー成分に関して、肥満細胞膜安定化能(特開平6−21
1713号公報)、放線菌培養液の炎症抑制作用(特開
平5−25053号公報)を利用した先行技術が公知と
なっている。アレルギー症状を軽減するために、従来よ
り、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなどの抗
ヒスタミン剤、クロモリン、トラニラストなどの肥満細
胞膜安定化剤、あるいは副腎皮質ホルモンなどを経口投
与したり、軟膏として用いてきた。しかしながら、抗ヒ
スタミン剤は眠気や口渇などの副作用があり、また、肥
満細胞安定化剤はすでに起こってしまった症状を軽減す
る効果は期待できない。一方、副腎皮質ホルモンは、胃
腸障害、肝臓障害、糖尿病、高血圧などの副作用を伴
う。さらに、これらは、いずれも一時的な治療に用いら
れ、使用を中断すれば再び症状がでるなどの問題があっ
た。ところで、α−リノレン酸を油脂の形で食品として
摂取することによって、アレルギー反応の原因となるロ
イコトリエンの産生を抑制する効果のあることが報告さ
れており[「プロスタグランジン(Prostagla
ndin)」第36巻、第3号、第42ページ(198
8年)]、また、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサ
エン酸及びα−リノレン酸がアトピー性皮膚炎に対し抑
制効果を有することが報告されている[「J.JPE
N.」第16巻、第8号、第809ページ(1994
年)、「皮膚」第37巻、第1号、第153ページ(1
995年)]。一方、γ−リノレン酸を含有するボラー
ジ油がアトピー性皮膚炎の改善に有効であることも報告
されている[「浜松医科大皮膚科紀要」第91巻、第2
号、第67ページ(1996年)]。このように、エイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸及びリノレン酸
は抗アレルギー効果を有することが知られているが、こ
れらは高度不飽和脂肪酸であるため、酸化されやすい
上、不快臭が強く、そのままでは多くを摂取できないな
どの問題がある。したがって、これらを含む油脂は、例
えばゼラチン軟カプセルでコーティングし、食品として
市販されている。他方、最近簡便に水に溶解して使用す
る形態のものとして、噴霧乾燥して得られる粉末製品
(特開昭60−49097号公報、特開昭62−126
933号公報)が種々検討されており、また、精製魚油
などと水和性タンパク質の水溶液との水中油型乳化物
(特開昭60−102168号公報)も検討されてい
る。一方、抗血栓性及び抗動脈硬化高活性を有する組成
物として、レシチンを含み、かつエイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸を含有する油脂(特開昭61−1
12020号公報)が検討されている。一般に高度不飽
和脂肪酸、特にエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエ
ン酸及びリノレン酸は熱や酸素による劣化を受けやす
く、異臭や着色が生じやすいなど、保存安定性が著しく
悪いという欠点を有している。また、これらの脂肪酸の
酸化によって生じる過酸化物は人体に対して有毒である
ことが知られている。現在市販されている魚油及びエイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノレン酸の
濃縮物のカプセルは手軽に水に溶かして使用することが
困難である上、飲んだ後、あくびが出やすいことも問題
になっている。また、現在市販されている噴霧乾燥によ
り得られる粉末製品も、水に溶かして飲んだ場合、不快
臭が強く、かつ後味が悪くて、そのまま継続的に飲むこ
とが困難である上、食品素材として各種食品に配合使用
した場合にも、高度不飽和脂肪酸特有の生臭さが口中に
広がり、食事をしようとする気持ちが失われるのを免れ
ない。特に、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン
酸を含む油脂の粉末製品は、製造後2カ月以上経過した
場合に、魚油臭を強く感じ、食べにくくなるという問題
が生じる。また、噴霧乾燥によって得られた粉末は、噴
霧時に高熱下、酸素と接触するため、得られた粉末中に
過酸化物が多量に生成する問題や、微粒子であるため、
水などに溶解した場合ダマになりやすいという問題もあ
る。
が、このアレルギー患者の増加の直接の原因がアレルゲ
ン(カビ、ダニ、花粉など)の増加のみに起因するの
か、あるいは生体反応の上昇によるのかは解明されては
いない。アレルギー症状は、体内で起こる抗原抗体反応
により免疫グロブリンE(IgE)が産生され、これが
結果的に肥満細胞の細胞膜を刺激しヒスタミン、ロイコ
トリエンを放出することによって起こることが知られて
いる。放出されたこれらの物質は血管透過性を促進させ
る、平滑筋を収縮させるなどの作用があるため、白血球
やタンパク質が血管から漏出したり、あるいは炎症によ
り気管支を収縮させ喘息を起こしたりする。抗アレルギ
ー成分に関して、肥満細胞膜安定化能(特開平6−21
1713号公報)、放線菌培養液の炎症抑制作用(特開
平5−25053号公報)を利用した先行技術が公知と
なっている。アレルギー症状を軽減するために、従来よ
り、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなどの抗
ヒスタミン剤、クロモリン、トラニラストなどの肥満細
胞膜安定化剤、あるいは副腎皮質ホルモンなどを経口投
与したり、軟膏として用いてきた。しかしながら、抗ヒ
スタミン剤は眠気や口渇などの副作用があり、また、肥
満細胞安定化剤はすでに起こってしまった症状を軽減す
る効果は期待できない。一方、副腎皮質ホルモンは、胃
腸障害、肝臓障害、糖尿病、高血圧などの副作用を伴
う。さらに、これらは、いずれも一時的な治療に用いら
れ、使用を中断すれば再び症状がでるなどの問題があっ
た。ところで、α−リノレン酸を油脂の形で食品として
摂取することによって、アレルギー反応の原因となるロ
イコトリエンの産生を抑制する効果のあることが報告さ
れており[「プロスタグランジン(Prostagla
ndin)」第36巻、第3号、第42ページ(198
8年)]、また、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサ
エン酸及びα−リノレン酸がアトピー性皮膚炎に対し抑
制効果を有することが報告されている[「J.JPE
N.」第16巻、第8号、第809ページ(1994
年)、「皮膚」第37巻、第1号、第153ページ(1
995年)]。一方、γ−リノレン酸を含有するボラー
ジ油がアトピー性皮膚炎の改善に有効であることも報告
されている[「浜松医科大皮膚科紀要」第91巻、第2
号、第67ページ(1996年)]。このように、エイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸及びリノレン酸
は抗アレルギー効果を有することが知られているが、こ
れらは高度不飽和脂肪酸であるため、酸化されやすい
上、不快臭が強く、そのままでは多くを摂取できないな
どの問題がある。したがって、これらを含む油脂は、例
えばゼラチン軟カプセルでコーティングし、食品として
市販されている。他方、最近簡便に水に溶解して使用す
る形態のものとして、噴霧乾燥して得られる粉末製品
(特開昭60−49097号公報、特開昭62−126
933号公報)が種々検討されており、また、精製魚油
などと水和性タンパク質の水溶液との水中油型乳化物
(特開昭60−102168号公報)も検討されてい
る。一方、抗血栓性及び抗動脈硬化高活性を有する組成
物として、レシチンを含み、かつエイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸を含有する油脂(特開昭61−1
12020号公報)が検討されている。一般に高度不飽
和脂肪酸、特にエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエ
ン酸及びリノレン酸は熱や酸素による劣化を受けやす
く、異臭や着色が生じやすいなど、保存安定性が著しく
悪いという欠点を有している。また、これらの脂肪酸の
酸化によって生じる過酸化物は人体に対して有毒である
ことが知られている。現在市販されている魚油及びエイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノレン酸の
濃縮物のカプセルは手軽に水に溶かして使用することが
困難である上、飲んだ後、あくびが出やすいことも問題
になっている。また、現在市販されている噴霧乾燥によ
り得られる粉末製品も、水に溶かして飲んだ場合、不快
臭が強く、かつ後味が悪くて、そのまま継続的に飲むこ
とが困難である上、食品素材として各種食品に配合使用
した場合にも、高度不飽和脂肪酸特有の生臭さが口中に
広がり、食事をしようとする気持ちが失われるのを免れ
ない。特に、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン
酸を含む油脂の粉末製品は、製造後2カ月以上経過した
場合に、魚油臭を強く感じ、食べにくくなるという問題
が生じる。また、噴霧乾燥によって得られた粉末は、噴
霧時に高熱下、酸素と接触するため、得られた粉末中に
過酸化物が多量に生成する問題や、微粒子であるため、
水などに溶解した場合ダマになりやすいという問題もあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、抗アレルギー効果に優れるとともに、簡
便な使用形態を有し、かつ保存安定性に優れ、十分な栄
養補給が可能な粉末組成物を効率よく製造する方法を提
供することを目的としてなされたものである。
事情のもとで、抗アレルギー効果に優れるとともに、簡
便な使用形態を有し、かつ保存安定性に優れ、十分な栄
養補給が可能な粉末組成物を効率よく製造する方法を提
供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、エイコサペン
タエン酸及びドコサヘキサエン酸を所定量含有する油脂
やリノレン酸を所定量含有する油脂、食物繊維、デンプ
ン分解物及び水溶性抗酸化剤をそれぞれ所定の割合で含
有する水中油型乳化液を高真空下で乾燥させ、必要に応
じ粉砕処理することにより、その目的を達成しうること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、固形分の重量に基づき、
(A)エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸1
0重量%以上を含有する油脂及び/又はリノレン酸5重
量%以上を含有する油脂20〜70重量%、(B)食物
繊維2〜20重量%、(C)デンプン加水分解物及び/
又は低糖化還元デンプン分解物10〜70重量%、及び
(D)水溶性抗酸化剤0.01〜5重量%を含有する水
中油型乳化液を、高真空下で乾燥させ、場合により粉砕
処理することを特徴とする粉末組成物の製造方法を提供
するものである。また、本発明を実施する他の態様は、
前記製造方法における高真空下での乾燥処理を、真空凍
結乾燥法、ベルト式連続真空乾燥法又はドラム式連続真
空乾燥法により実施することである。なお、本発明でい
う粉末組成物は、粉末粒子が乾燥処理時に二次凝集した
ブロック状のものも包含する。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、エイコサペン
タエン酸及びドコサヘキサエン酸を所定量含有する油脂
やリノレン酸を所定量含有する油脂、食物繊維、デンプ
ン分解物及び水溶性抗酸化剤をそれぞれ所定の割合で含
有する水中油型乳化液を高真空下で乾燥させ、必要に応
じ粉砕処理することにより、その目的を達成しうること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、固形分の重量に基づき、
(A)エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸1
0重量%以上を含有する油脂及び/又はリノレン酸5重
量%以上を含有する油脂20〜70重量%、(B)食物
繊維2〜20重量%、(C)デンプン加水分解物及び/
又は低糖化還元デンプン分解物10〜70重量%、及び
(D)水溶性抗酸化剤0.01〜5重量%を含有する水
中油型乳化液を、高真空下で乾燥させ、場合により粉砕
処理することを特徴とする粉末組成物の製造方法を提供
するものである。また、本発明を実施する他の態様は、
前記製造方法における高真空下での乾燥処理を、真空凍
結乾燥法、ベルト式連続真空乾燥法又はドラム式連続真
空乾燥法により実施することである。なお、本発明でい
う粉末組成物は、粉末粒子が乾燥処理時に二次凝集した
ブロック状のものも包含する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、(A)成
分の油脂として、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキ
サエン酸10重量%以上を含有する油脂又はリノレン酸
5重量%以上を含有する油脂あるいはこれらの油脂の混
合物が用いられる。前記エイコサペンタエン酸及びドコ
サヘキサエン酸10重量%以上を含有する油脂として
は、例えば食用魚油、すなわちイワシ油、サバ油、ニシ
ン油、マグロ油、カツオ油、タラ肝油などの魚油を精製
したものや濃縮したものを用いることができるし、バク
テリア、クロレラなどから抽出したものも用いることが
できる。一方、リノレン酸5重量%以上を含有する油脂
としては、例えばα−リノレン酸を含有するシソ実油、
エゴマ油、γ−リノレン酸を含有する月見草油、ボラー
ジ油、くろすぐり油などが用いられる。本発明において
は、この(A)成分の油脂は、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、また、水中油型乳化
液中に、その固形分の重量に基づき、20〜70重量%
の割合で含有することが必要である。この含有量が20
重量%未満では、得られる粉末組成物の抗アレルギー効
果が十分ではないし、70重量%を超えると粉末組成物
において油脂のしみ出しなどの問題が無視できなくな
る。粉末組成物の抗アレルギー効果及び油脂のしみ出し
抑制などの面から、この(A)成分の好ましい含有量は、
固形分の重量に基づき、30〜60重量%の範囲であ
り、特に40〜50重量%の範囲が好適である。本発明
の方法において、(B)成分として用いられる食物繊維と
しては、一般に市販されているセルロース、小麦ふす
ま、小麦ファイバー、コーンファイバー、大豆食物繊
維、アップルファイバー、さつまいもファイバー、ビー
トファイバー、夕顔果実粉末、ペクチン、オオバコ種
皮、グアガム分解物、こんにゃく、アルギン酸、アルギ
ン酸ナトリウム、寒天、カラギーナン、プルラン、カー
ドランポリデキストロースなどを挙げることができる。
本発明においては、これらの中で、セルロースやコーン
ファイバーが劣化臭の発生をより防止しうる点から好適
である。この(B)成分の食物繊維は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、水中
油型乳化液中に、その固形分の重量に基づき、2〜20
重量%の割合で含有することが必要である。この含有量
が2重量%未満では、得られる粉末組成物において油脂
のしみ出しなどの問題が生じるし、20重量%を超える
と粉末組成物の物性及び安定性の改善効果が十分に発揮
されない。粉末組成物における油脂のしみ出しの抑制及
び物性や安定性の改善効果などの面から、この(B)成分
の好ましい含有量は、固形分の重量に基づき、5〜15
重量%の範囲であり、特に7〜13重量%の範囲が好適
である。
分の油脂として、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキ
サエン酸10重量%以上を含有する油脂又はリノレン酸
5重量%以上を含有する油脂あるいはこれらの油脂の混
合物が用いられる。前記エイコサペンタエン酸及びドコ
サヘキサエン酸10重量%以上を含有する油脂として
は、例えば食用魚油、すなわちイワシ油、サバ油、ニシ
ン油、マグロ油、カツオ油、タラ肝油などの魚油を精製
したものや濃縮したものを用いることができるし、バク
テリア、クロレラなどから抽出したものも用いることが
できる。一方、リノレン酸5重量%以上を含有する油脂
としては、例えばα−リノレン酸を含有するシソ実油、
エゴマ油、γ−リノレン酸を含有する月見草油、ボラー
ジ油、くろすぐり油などが用いられる。本発明において
は、この(A)成分の油脂は、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、また、水中油型乳化
液中に、その固形分の重量に基づき、20〜70重量%
の割合で含有することが必要である。この含有量が20
重量%未満では、得られる粉末組成物の抗アレルギー効
果が十分ではないし、70重量%を超えると粉末組成物
において油脂のしみ出しなどの問題が無視できなくな
る。粉末組成物の抗アレルギー効果及び油脂のしみ出し
抑制などの面から、この(A)成分の好ましい含有量は、
固形分の重量に基づき、30〜60重量%の範囲であ
り、特に40〜50重量%の範囲が好適である。本発明
の方法において、(B)成分として用いられる食物繊維と
しては、一般に市販されているセルロース、小麦ふす
ま、小麦ファイバー、コーンファイバー、大豆食物繊
維、アップルファイバー、さつまいもファイバー、ビー
トファイバー、夕顔果実粉末、ペクチン、オオバコ種
皮、グアガム分解物、こんにゃく、アルギン酸、アルギ
ン酸ナトリウム、寒天、カラギーナン、プルラン、カー
ドランポリデキストロースなどを挙げることができる。
本発明においては、これらの中で、セルロースやコーン
ファイバーが劣化臭の発生をより防止しうる点から好適
である。この(B)成分の食物繊維は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、水中
油型乳化液中に、その固形分の重量に基づき、2〜20
重量%の割合で含有することが必要である。この含有量
が2重量%未満では、得られる粉末組成物において油脂
のしみ出しなどの問題が生じるし、20重量%を超える
と粉末組成物の物性及び安定性の改善効果が十分に発揮
されない。粉末組成物における油脂のしみ出しの抑制及
び物性や安定性の改善効果などの面から、この(B)成分
の好ましい含有量は、固形分の重量に基づき、5〜15
重量%の範囲であり、特に7〜13重量%の範囲が好適
である。
【0006】次に、本発明の方法においては、(C)成分
として、デンプン加水分解物又は低糖化還元デンプン分
解物あるいはその両方が用いられる。前記デンプン加水
分解物は、塩酸などの無機酸によるデンプン分解物であ
ってもよいし、酸分解と酵素糖化処理を併用して加水分
解したものであってもよいが、特にアミラーゼで液化又
は糖化処理して得られるデキストロース等量(以下、D
Eと称す)が2〜30の低糖化デンプン、及びこれら加
水分解物をさらに水素添加処理して得られる低糖化還元
麦芽糖水飴成分などを前記低糖化デンプンと組み合わせ
たものが好適である。該DEが2未満のものでは、皮膜
性が強く、粉末組成物にデンプン臭が残る上、スプレー
ドライ時に作業性が低下し、良質の粉末組成物が得られ
ないおそれがあるし、30を超えるものでは、乳化分散
性や皮膜性が低下し、スプレードライ時に良質な粉末組
成物が得られにくい。一方、低糖化還元デンプン分解物
は、水溶液において適度な粘性とともに、溶解性、分散
性、耐酸耐熱性などを有するものであって、油脂の粉末
化に際し、食物繊維との相乗効果により、乾燥の前処理
の乳化工程や粉末化工程において、作業性改善効果を発
揮する。本発明の方法においては、この(C)成分は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、また水中油型乳化液中に、その固形分の重量に基づ
き、10〜70重量%の割合で含有することが必要であ
る。この含有量が10重量%未満では、得られる粉末組
成物において、油脂のしみ出しなどの問題が生じるし、
70重量%を超えると粉末組成物の物性及び安定性の改
善効果が十分に発揮されない。粉末組成物における油脂
のしみ出しの抑制及び物性や安定性の改善効果などの面
から、この(C)成分の好ましい含有量は、固形分の重量
に基づき、20〜60重量%の範囲であり、特に30〜
50重量%の範囲が好適である。さらに、本発明の方法
においては、(D)成分として、水溶性抗酸化剤が用いら
れる。この水溶性抗酸化剤としては、例えばL−アスコ
ルビン酸、L−アスコルビン酸塩、茶抽出物、フラボノ
イド、コウジ酸、没食子酸とその誘導体、ノルデヒドロ
グアヤレチック酸、ゴシポール、セサモール、グアヤコ
ール、メラノイジンなどを挙げることができる。これら
の中で安定性が高く、かつコスト面で有利な、没食子
酸、茶抽出物及びL−アスコルビン酸が最も適してい
る。なお、抗酸化剤の水溶性が低い場合には、乳化剤を
用いて分散することも可能である。本発明においては、
この(D)成分は、1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよく、また水中油型乳化液中に、その
固形分の重量に基づき、0.01〜5重量%の割合で含
有することが必要である。この含有量が0.01重量%
未満では抗酸化効果が十分に発揮されないし、5重量%
を超えると抗酸化剤自体の異味などの悪影響が無視でき
なくなる。抗酸化効果及び食味などの面から、この(D)
成分の好ましい含有量は、固形分の重量に基づき、0.
05〜3重量%の範囲であり、特に0.5〜2重量%の
範囲が好適である。
として、デンプン加水分解物又は低糖化還元デンプン分
解物あるいはその両方が用いられる。前記デンプン加水
分解物は、塩酸などの無機酸によるデンプン分解物であ
ってもよいし、酸分解と酵素糖化処理を併用して加水分
解したものであってもよいが、特にアミラーゼで液化又
は糖化処理して得られるデキストロース等量(以下、D
Eと称す)が2〜30の低糖化デンプン、及びこれら加
水分解物をさらに水素添加処理して得られる低糖化還元
麦芽糖水飴成分などを前記低糖化デンプンと組み合わせ
たものが好適である。該DEが2未満のものでは、皮膜
性が強く、粉末組成物にデンプン臭が残る上、スプレー
ドライ時に作業性が低下し、良質の粉末組成物が得られ
ないおそれがあるし、30を超えるものでは、乳化分散
性や皮膜性が低下し、スプレードライ時に良質な粉末組
成物が得られにくい。一方、低糖化還元デンプン分解物
は、水溶液において適度な粘性とともに、溶解性、分散
性、耐酸耐熱性などを有するものであって、油脂の粉末
化に際し、食物繊維との相乗効果により、乾燥の前処理
の乳化工程や粉末化工程において、作業性改善効果を発
揮する。本発明の方法においては、この(C)成分は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、また水中油型乳化液中に、その固形分の重量に基づ
き、10〜70重量%の割合で含有することが必要であ
る。この含有量が10重量%未満では、得られる粉末組
成物において、油脂のしみ出しなどの問題が生じるし、
70重量%を超えると粉末組成物の物性及び安定性の改
善効果が十分に発揮されない。粉末組成物における油脂
のしみ出しの抑制及び物性や安定性の改善効果などの面
から、この(C)成分の好ましい含有量は、固形分の重量
に基づき、20〜60重量%の範囲であり、特に30〜
50重量%の範囲が好適である。さらに、本発明の方法
においては、(D)成分として、水溶性抗酸化剤が用いら
れる。この水溶性抗酸化剤としては、例えばL−アスコ
ルビン酸、L−アスコルビン酸塩、茶抽出物、フラボノ
イド、コウジ酸、没食子酸とその誘導体、ノルデヒドロ
グアヤレチック酸、ゴシポール、セサモール、グアヤコ
ール、メラノイジンなどを挙げることができる。これら
の中で安定性が高く、かつコスト面で有利な、没食子
酸、茶抽出物及びL−アスコルビン酸が最も適してい
る。なお、抗酸化剤の水溶性が低い場合には、乳化剤を
用いて分散することも可能である。本発明においては、
この(D)成分は、1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよく、また水中油型乳化液中に、その
固形分の重量に基づき、0.01〜5重量%の割合で含
有することが必要である。この含有量が0.01重量%
未満では抗酸化効果が十分に発揮されないし、5重量%
を超えると抗酸化剤自体の異味などの悪影響が無視でき
なくなる。抗酸化効果及び食味などの面から、この(D)
成分の好ましい含有量は、固形分の重量に基づき、0.
05〜3重量%の範囲であり、特に0.5〜2重量%の
範囲が好適である。
【0007】本発明の方法においては、必要に応じ、前
記(A)、(B)、(C)及び(D)成分と共に、水中油型乳化
液中に乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖質、ビタミン
類、ミネラル類などの微量栄養成分、さらに油溶性抗酸
化剤、乳化剤、乳化安定剤、果汁、香料などを添加する
ことができる。ここで、乳化剤は、粉末化前の乳化液の
調製において、油粒子をより微細なものとし、かつ周囲
を水溶性成分で十分に覆われた状態にするために、さら
には得られる粉末状又はブロック状組成物の溶解後の乳
化安定性を良好に保つために適宜配合される。この乳化
剤としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノ
グリセリド、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられるが、これら
の中で、特にコハク酸モノグリセリドやクエン酸モノグ
リセリドなどの有機酸モノグリセリド及びテトラグリセ
リンペンタオレエートなどのポリグリセリン脂肪酸エス
テルが好適である。本発明の方法においては、まず、前
記(A)、(B)、(C)、(D)成分及び必要に応じて用いら
れる各種添加成分を含有する水中油型乳化液を調製す
る。この乳化液を調製する方法としては、次の方法を用
いることができる。すなわち、予め(A)成分の油脂に、
所望に応じて用いられる油溶性抗酸化剤、油溶性ビタミ
ン、乳化剤、香料などを所定の割合で添加して加熱溶解
させ、油相部を調製する。一方、これとは別に、総固形
分の0.5〜5重量倍量の水に、(B)成分の食物繊維、
(C)成分のデンプン加水分解物及び/又は低糖化還元デ
ンプン分解物、(D)成分の水溶性抗酸化剤及び必要に応
じて用いられる糖質、ミネラル、乳化安定剤、水溶性ビ
タミン、香料、果汁などを所定の割合で添加し、40〜
80℃程度の温度でかきまぜながら完全に溶解させ、水
相部を調製する。次いで、この水相部と前記油相部とを
混合して乳化させ、均質な水中油型乳化液を調製する。
この乳化方法については特に制限はなく、通常食品分野
で慣用されている均質乳化方法、例えば水相部と油相部
とをかきまぜながら混合して予備乳化液を得たのち、ホ
モジナイザー、コロイドミル、ホモミキサーなどを用い
て乳化処理する方法などにより、均質な水中油型乳化液
を調製する。あるいは、水に、前記(A)、(B)、(C)、
(D)成分及び必要に応じて用いられる各種添加成分を、
それぞれ所定の割合で加え、予備乳化液を得たのち、前
記と同様に、ホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキ
サーなどを用いて乳化処理して、均質な水中油型乳化液
を調製する。次に、このようにして調製された水中油型
乳化液を高真空下で乾燥させて乾燥物を得る。この際、
乾燥方法としては、例えば真空凍結乾燥法や、真空乾燥
法(ベルト式連続真空乾燥法、ドラム式連続真空乾燥法
など)などを用いることができる。特に、ベルト式連続
真空乾燥法は、凍結乾燥法と異なり、連続的に乾燥を行
うことができ、かつ処理時間も短いため、コスト的にも
メリットが大きい。[「月刊フードケミカル」9月号、
第50〜56ページ(1989年)]。乾燥処理条件と
しては、真空凍結乾燥法を採用する場合は、真空度10
〜0.01mmHg、温度10〜60℃が好ましく、またベ
ルト式連続真空乾燥法やドラム式連続真空乾燥法を採用
する場合は、真空度10〜0.1mmHg、温度10〜13
0℃が好ましい。これらの方法によって得られた乾燥物
は、通常ブロック状を呈しており、必要に応じて粉砕す
ることにより、粉末化することができる。
記(A)、(B)、(C)及び(D)成分と共に、水中油型乳化
液中に乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖質、ビタミン
類、ミネラル類などの微量栄養成分、さらに油溶性抗酸
化剤、乳化剤、乳化安定剤、果汁、香料などを添加する
ことができる。ここで、乳化剤は、粉末化前の乳化液の
調製において、油粒子をより微細なものとし、かつ周囲
を水溶性成分で十分に覆われた状態にするために、さら
には得られる粉末状又はブロック状組成物の溶解後の乳
化安定性を良好に保つために適宜配合される。この乳化
剤としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノ
グリセリド、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられるが、これら
の中で、特にコハク酸モノグリセリドやクエン酸モノグ
リセリドなどの有機酸モノグリセリド及びテトラグリセ
リンペンタオレエートなどのポリグリセリン脂肪酸エス
テルが好適である。本発明の方法においては、まず、前
記(A)、(B)、(C)、(D)成分及び必要に応じて用いら
れる各種添加成分を含有する水中油型乳化液を調製す
る。この乳化液を調製する方法としては、次の方法を用
いることができる。すなわち、予め(A)成分の油脂に、
所望に応じて用いられる油溶性抗酸化剤、油溶性ビタミ
ン、乳化剤、香料などを所定の割合で添加して加熱溶解
させ、油相部を調製する。一方、これとは別に、総固形
分の0.5〜5重量倍量の水に、(B)成分の食物繊維、
(C)成分のデンプン加水分解物及び/又は低糖化還元デ
ンプン分解物、(D)成分の水溶性抗酸化剤及び必要に応
じて用いられる糖質、ミネラル、乳化安定剤、水溶性ビ
タミン、香料、果汁などを所定の割合で添加し、40〜
80℃程度の温度でかきまぜながら完全に溶解させ、水
相部を調製する。次いで、この水相部と前記油相部とを
混合して乳化させ、均質な水中油型乳化液を調製する。
この乳化方法については特に制限はなく、通常食品分野
で慣用されている均質乳化方法、例えば水相部と油相部
とをかきまぜながら混合して予備乳化液を得たのち、ホ
モジナイザー、コロイドミル、ホモミキサーなどを用い
て乳化処理する方法などにより、均質な水中油型乳化液
を調製する。あるいは、水に、前記(A)、(B)、(C)、
(D)成分及び必要に応じて用いられる各種添加成分を、
それぞれ所定の割合で加え、予備乳化液を得たのち、前
記と同様に、ホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキ
サーなどを用いて乳化処理して、均質な水中油型乳化液
を調製する。次に、このようにして調製された水中油型
乳化液を高真空下で乾燥させて乾燥物を得る。この際、
乾燥方法としては、例えば真空凍結乾燥法や、真空乾燥
法(ベルト式連続真空乾燥法、ドラム式連続真空乾燥法
など)などを用いることができる。特に、ベルト式連続
真空乾燥法は、凍結乾燥法と異なり、連続的に乾燥を行
うことができ、かつ処理時間も短いため、コスト的にも
メリットが大きい。[「月刊フードケミカル」9月号、
第50〜56ページ(1989年)]。乾燥処理条件と
しては、真空凍結乾燥法を採用する場合は、真空度10
〜0.01mmHg、温度10〜60℃が好ましく、またベ
ルト式連続真空乾燥法やドラム式連続真空乾燥法を採用
する場合は、真空度10〜0.1mmHg、温度10〜13
0℃が好ましい。これらの方法によって得られた乾燥物
は、通常ブロック状を呈しており、必要に応じて粉砕す
ることにより、粉末化することができる。
【0008】この粉末組成物には、必要に応じて、タン
パク質、糖質、ビタミン、ミネラル、粉末果汁、粉末香
料などを粉体混合してもよい。このような乾燥方法によ
り得られる粉末は、多孔質の形状を示すため、溶解性に
優れ、また、乾燥時に酸素と遮断されているため、過酸
化物の生成が極めて少ない上、噴霧乾燥に比べて熱履歴
が少ないため、成分変化や風味成分の揮散が少ない。本
発明の方法で得られた粉末組成物は、前記したように、
過酸化物の生成が極めて少なく、かつ粉末化による風味
の劣化も非常に少ない上、保存安定性も良好である。こ
れは、エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸及び
/又はリノレン酸を含む油脂粒子の表面が、食物繊維及
びデンプン加水分解物や低糖化還元デンプン分解物でコ
ーティングされている上、該油脂が水溶性抗酸化剤で十
分に保護されており、さらに高真空下で乾燥処理される
ために、粉末化時の過酸化物の生成がないためと考えら
れる。また、この粉末組成物は、エイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸を含有した食品特有の魚臭の発生
がなく、継続的に容易に飲用することができる。この粉
末組成物は、保存安定性に優れ、かつエイコサぺンタエ
ン酸とドコサヘキサエン酸及び/又はリノレン酸を含む
ため、抗アレルギー効果を有しており、さらに多孔質で
吸湿性に富むため、水やお湯に対する溶解性に優れ、ダ
マになりにくい。本発明の方法により得られた粉末組成
物は、長期間安定に保存するために、5〜100gずつ
酸素透過性のほとんどない包装容器や脱酸素剤を用いて
密封することが望ましい。この粉末組成物は、例えば水
やお湯に溶解させ、飲料として飲んでもよいし、濃厚な
流動食に加えて経口又は経腸的に投与してもよい。さら
には、粉末のまま、あるいはブロック状のまま直接食べ
てもよいし、食品素材として加工食品に利用することも
できる。
パク質、糖質、ビタミン、ミネラル、粉末果汁、粉末香
料などを粉体混合してもよい。このような乾燥方法によ
り得られる粉末は、多孔質の形状を示すため、溶解性に
優れ、また、乾燥時に酸素と遮断されているため、過酸
化物の生成が極めて少ない上、噴霧乾燥に比べて熱履歴
が少ないため、成分変化や風味成分の揮散が少ない。本
発明の方法で得られた粉末組成物は、前記したように、
過酸化物の生成が極めて少なく、かつ粉末化による風味
の劣化も非常に少ない上、保存安定性も良好である。こ
れは、エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸及び
/又はリノレン酸を含む油脂粒子の表面が、食物繊維及
びデンプン加水分解物や低糖化還元デンプン分解物でコ
ーティングされている上、該油脂が水溶性抗酸化剤で十
分に保護されており、さらに高真空下で乾燥処理される
ために、粉末化時の過酸化物の生成がないためと考えら
れる。また、この粉末組成物は、エイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸を含有した食品特有の魚臭の発生
がなく、継続的に容易に飲用することができる。この粉
末組成物は、保存安定性に優れ、かつエイコサぺンタエ
ン酸とドコサヘキサエン酸及び/又はリノレン酸を含む
ため、抗アレルギー効果を有しており、さらに多孔質で
吸湿性に富むため、水やお湯に対する溶解性に優れ、ダ
マになりにくい。本発明の方法により得られた粉末組成
物は、長期間安定に保存するために、5〜100gずつ
酸素透過性のほとんどない包装容器や脱酸素剤を用いて
密封することが望ましい。この粉末組成物は、例えば水
やお湯に溶解させ、飲料として飲んでもよいし、濃厚な
流動食に加えて経口又は経腸的に投与してもよい。さら
には、粉末のまま、あるいはブロック状のまま直接食べ
てもよいし、食品素材として加工食品に利用することも
できる。
【0009】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 水50重量部に、デキストリン[バインデックス#1、
松谷化学(株)製品]20重量部、食物繊維[アビセルR
C、旭化成工業(株)製品]19.88重量部及び没食子
酸[富士化学(株)製品]0.02重量部を加え、70℃
に昇温して溶液Aを調製した。一方、水50重量部に、
エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸
(DHA)の合計20重量%を含有するEPA、DHA
濃縮イワシ油[日本油脂(株)製品]30重量部、リノレ
ン酸15重量%を含有するシソ油[日本油脂(株)製品]
30重量部及び天然ビタミンEミックス[イーミックス
60、エーザイ(株)製品]0.1重量部を加え、溶液B
を調製した。次に、前記溶液Aと溶液Bとを混合して、
70℃で15分間予備乳化したのち、この予備乳化液を
ホモジナイザーにより、1段目200kg/cm2、2段目5
0kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化処理して、水中油
型乳化液を調製した。次いで、この乳化液を連続式真空
ベルト乾燥機(日阪製作所製、SBD80型)にて、1
mmHgの真空下、加熱温度120℃で、約20分間の滞留
時間となるように乾燥処理した。このようにして得られ
たブロック状の乾燥物は、そのまま直接菓子食品として
刺激臭や異味がなく、おいしく食べることができた。ま
た、この乾燥物を粉砕後、20メッシュのふるいにて分
級し、粉末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化
物価(POV)を測定したところ、0.16meq/kgと低
い値であった。この粉末製品を60gずつアルミニウム
箔フィルムの小袋に窒素シールしながら密封した。この
小袋の粉末製品10gを100mlの温湯に溶解したとこ
ろ、速やかに溶解した。さらにこれを飲用したところ刺
激味や異味はなく、良好なミルク風味を有しており、お
いしく飲用できた。また室温で6カ月保存後の小袋中の
粉末製品は、製造直後の製品の色、臭い、性状と比べて
変化はなく、粉末製品の油分中の過酸化物価(POV)
は0.2meq/kgと低く、問題はなかった。またこれをお
湯に溶解してもおいしく飲用することができた。 実施例2 水35重量部に、EPAとDHAの合計30重量%を含
有するDHA濃縮油[日本油脂(株)製品]5重量部、リ
ノレン酸30重量%を含有するボラージ油[日本油脂
(株)製品]15重量部、デキストリン[バインデックス
#2、松谷化学(株)製品]20重量部、デンプン分解物
(エマルスター30A、松谷化学(株)製品)53重量
部、食物繊維[プルラン、林原(株)製品]5重量部及び
L−アスコルビン酸[第一製薬(株)製品]2重量部を加
え、70℃に昇温した。この混合液を70℃で15分間
予備乳化したのち、この予備乳化液をホモジナイザーに
より、1段目200kg/cm2、2段目50kg/cm2の均質
化圧で2段均質乳化処理して、水中油型乳化液を調製し
た。次いで、この乳化液を真空凍結乾燥機(共和真空技
術社製、RLE−21型)にて、0.1mmHgの真空下、
棚温度20℃で乾燥処理した。このようにして得られた
ブロック状の乾燥物を粉砕後、20メッシュのふるいで
分級、粉末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化
物価(POV)を測定したところ、0.08meq/kgと低
い値であった。この粉末製品を60gずつアルミニウム
箔フィルムの小袋に窒素シールしながら密封した。この
小袋の粉末製品10gを100mlの温湯に溶解したとこ
ろ速やかに溶解し、これを飲用したところ、刺激味や異
味はなく、おいしく飲用できた。さらにこの粉末製品を
果汁や牛乳に溶解させて、よりおいしく飲用できた。こ
の粉末製品はヨーグルト、プリンなどの原材料として配
合して使用することができ、これらの食品は異味や刺激
味がなくおいしく食べることができた。また、室温で6
カ月間保存後の小袋中の粉末製品は、製造直後の製品の
色、臭い、性状と比べて変化はなく、粉末製品の油分中
の過酸化物価(POV)は0.12meq/kgと低く、問題
はなかった。またこれをお湯に溶解してもおいしく飲用
することができた。 比較例1 水100重量部に、デキストリン[バインデックス#
1、松谷化学(株)製品]20重量部及び食物繊維[アビ
セルRC、旭化成工業(株)製品]19.9重量部を加
え、70℃に昇温して溶液Aを調製した。一方、水80
重量部に、EPAとDHAの合計20重量%を含有する
EPA、DHA濃縮イワシ油[日本油脂(株)製品]30
重量部、リノレン酸15重量%を含有するシソ油[日本
油脂(株)製品]30重量部及び天然ビタミンEミックス
[イーミックス60、エーザイ(株)製品]0.1重量部
を加え、溶液Bを調製した。次に、前記溶液Aと溶液B
とを混合して、70℃で15分間予備乳化したのち、こ
の予備乳化液をホモジナイザーにより、1段目200kg
/cm2、2段目50kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化処
理して、水中油型乳化液を調製した。次いで、この乳化
液を噴霧乾燥(芦沢製作所製スプレードライヤー、乾燥
温度150℃、出口温度60℃)により乾燥処理して粉
末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化物価(P
OV)を測定したところ5.20(meq/kg)であった。
またこの粉末を温湯に溶解したところ、粉末同士がダマ
になり、溶解性が劣っていた。さらにこの粉末溶解液を
飲用したところ、魚油臭が感じられ、飲用に不適であっ
た。 比較例2 水35重量部に、EPAとDHAの合計30重量%を含
有するDHA濃縮油[日本油脂(株)製品]5重量部、リ
ノレン酸30重量%を含有するボラージ油[日本油脂
(株)製品]15重量部、デキストリン[バインデックス
#2松谷化学(株)製品]70重量部、食物繊維[プルラ
ン、林原(株)製品]6重量部及びL−アスコルビン酸
[第一製薬(株)製品]4重量部を加え、70℃に昇温し
た。この混合液を70℃で15分間予備乳化したのち、
この予備乳化液をホモジナイザーにより、1段目200
kg/cm2、2段目50kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化
処理して、水中油型乳化液を調製した。次いで、この乳
化液を真空凍結乾燥機(共和真空技術社製、RLE−2
1型)にて、0.1mmHgの真空下、棚温度20℃で乾燥
処理した。このようにして得られたブロック状の乾燥物
を粉砕後、20メッシュのふるいで分級し、粉末製品を
得た。この粉末製品の油分中の過酸化物価(POV)を
測定したところ、4.43(meq/kg)であった。この粉
末製品を60gずつアルミニウム箔フィルムの小袋に窒
素シールしながら密封した。この小袋の粉末製品10g
を100mlの温湯に溶解したところダマが生じ、これを
飲用したところ、刺激味や異味を感じた。
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 水50重量部に、デキストリン[バインデックス#1、
松谷化学(株)製品]20重量部、食物繊維[アビセルR
C、旭化成工業(株)製品]19.88重量部及び没食子
酸[富士化学(株)製品]0.02重量部を加え、70℃
に昇温して溶液Aを調製した。一方、水50重量部に、
エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸
(DHA)の合計20重量%を含有するEPA、DHA
濃縮イワシ油[日本油脂(株)製品]30重量部、リノレ
ン酸15重量%を含有するシソ油[日本油脂(株)製品]
30重量部及び天然ビタミンEミックス[イーミックス
60、エーザイ(株)製品]0.1重量部を加え、溶液B
を調製した。次に、前記溶液Aと溶液Bとを混合して、
70℃で15分間予備乳化したのち、この予備乳化液を
ホモジナイザーにより、1段目200kg/cm2、2段目5
0kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化処理して、水中油
型乳化液を調製した。次いで、この乳化液を連続式真空
ベルト乾燥機(日阪製作所製、SBD80型)にて、1
mmHgの真空下、加熱温度120℃で、約20分間の滞留
時間となるように乾燥処理した。このようにして得られ
たブロック状の乾燥物は、そのまま直接菓子食品として
刺激臭や異味がなく、おいしく食べることができた。ま
た、この乾燥物を粉砕後、20メッシュのふるいにて分
級し、粉末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化
物価(POV)を測定したところ、0.16meq/kgと低
い値であった。この粉末製品を60gずつアルミニウム
箔フィルムの小袋に窒素シールしながら密封した。この
小袋の粉末製品10gを100mlの温湯に溶解したとこ
ろ、速やかに溶解した。さらにこれを飲用したところ刺
激味や異味はなく、良好なミルク風味を有しており、お
いしく飲用できた。また室温で6カ月保存後の小袋中の
粉末製品は、製造直後の製品の色、臭い、性状と比べて
変化はなく、粉末製品の油分中の過酸化物価(POV)
は0.2meq/kgと低く、問題はなかった。またこれをお
湯に溶解してもおいしく飲用することができた。 実施例2 水35重量部に、EPAとDHAの合計30重量%を含
有するDHA濃縮油[日本油脂(株)製品]5重量部、リ
ノレン酸30重量%を含有するボラージ油[日本油脂
(株)製品]15重量部、デキストリン[バインデックス
#2、松谷化学(株)製品]20重量部、デンプン分解物
(エマルスター30A、松谷化学(株)製品)53重量
部、食物繊維[プルラン、林原(株)製品]5重量部及び
L−アスコルビン酸[第一製薬(株)製品]2重量部を加
え、70℃に昇温した。この混合液を70℃で15分間
予備乳化したのち、この予備乳化液をホモジナイザーに
より、1段目200kg/cm2、2段目50kg/cm2の均質
化圧で2段均質乳化処理して、水中油型乳化液を調製し
た。次いで、この乳化液を真空凍結乾燥機(共和真空技
術社製、RLE−21型)にて、0.1mmHgの真空下、
棚温度20℃で乾燥処理した。このようにして得られた
ブロック状の乾燥物を粉砕後、20メッシュのふるいで
分級、粉末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化
物価(POV)を測定したところ、0.08meq/kgと低
い値であった。この粉末製品を60gずつアルミニウム
箔フィルムの小袋に窒素シールしながら密封した。この
小袋の粉末製品10gを100mlの温湯に溶解したとこ
ろ速やかに溶解し、これを飲用したところ、刺激味や異
味はなく、おいしく飲用できた。さらにこの粉末製品を
果汁や牛乳に溶解させて、よりおいしく飲用できた。こ
の粉末製品はヨーグルト、プリンなどの原材料として配
合して使用することができ、これらの食品は異味や刺激
味がなくおいしく食べることができた。また、室温で6
カ月間保存後の小袋中の粉末製品は、製造直後の製品の
色、臭い、性状と比べて変化はなく、粉末製品の油分中
の過酸化物価(POV)は0.12meq/kgと低く、問題
はなかった。またこれをお湯に溶解してもおいしく飲用
することができた。 比較例1 水100重量部に、デキストリン[バインデックス#
1、松谷化学(株)製品]20重量部及び食物繊維[アビ
セルRC、旭化成工業(株)製品]19.9重量部を加
え、70℃に昇温して溶液Aを調製した。一方、水80
重量部に、EPAとDHAの合計20重量%を含有する
EPA、DHA濃縮イワシ油[日本油脂(株)製品]30
重量部、リノレン酸15重量%を含有するシソ油[日本
油脂(株)製品]30重量部及び天然ビタミンEミックス
[イーミックス60、エーザイ(株)製品]0.1重量部
を加え、溶液Bを調製した。次に、前記溶液Aと溶液B
とを混合して、70℃で15分間予備乳化したのち、こ
の予備乳化液をホモジナイザーにより、1段目200kg
/cm2、2段目50kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化処
理して、水中油型乳化液を調製した。次いで、この乳化
液を噴霧乾燥(芦沢製作所製スプレードライヤー、乾燥
温度150℃、出口温度60℃)により乾燥処理して粉
末製品を得た。この粉末製品の油分中の過酸化物価(P
OV)を測定したところ5.20(meq/kg)であった。
またこの粉末を温湯に溶解したところ、粉末同士がダマ
になり、溶解性が劣っていた。さらにこの粉末溶解液を
飲用したところ、魚油臭が感じられ、飲用に不適であっ
た。 比較例2 水35重量部に、EPAとDHAの合計30重量%を含
有するDHA濃縮油[日本油脂(株)製品]5重量部、リ
ノレン酸30重量%を含有するボラージ油[日本油脂
(株)製品]15重量部、デキストリン[バインデックス
#2松谷化学(株)製品]70重量部、食物繊維[プルラ
ン、林原(株)製品]6重量部及びL−アスコルビン酸
[第一製薬(株)製品]4重量部を加え、70℃に昇温し
た。この混合液を70℃で15分間予備乳化したのち、
この予備乳化液をホモジナイザーにより、1段目200
kg/cm2、2段目50kg/cm2の均質化圧で2段均質乳化
処理して、水中油型乳化液を調製した。次いで、この乳
化液を真空凍結乾燥機(共和真空技術社製、RLE−2
1型)にて、0.1mmHgの真空下、棚温度20℃で乾燥
処理した。このようにして得られたブロック状の乾燥物
を粉砕後、20メッシュのふるいで分級し、粉末製品を
得た。この粉末製品の油分中の過酸化物価(POV)を
測定したところ、4.43(meq/kg)であった。この粉
末製品を60gずつアルミニウム箔フィルムの小袋に窒
素シールしながら密封した。この小袋の粉末製品10g
を100mlの温湯に溶解したところダマが生じ、これを
飲用したところ、刺激味や異味を感じた。
【0010】
【発明の効果】本発明の製造方法によって得られたEP
AとDHA及び/又はリノレン酸を含有する粉末組成物
は、次に示す特徴を有している。 (1)粉末化時の過酸化物の生成が極度に抑えられてい
るため、製造直後の風味が優れているのみならず、保存
安定性についても良好である。 (2)噴霧乾燥ほど熱がかからないため、風味成分の揮
散が少なく、フレーバーなどによる風味付けが容易であ
る。 (3)水に対する溶解性が著しく良好であるため、手軽
なかきまぜのみで溶解させることができ、飲料としてお
いしく飲用することができる。また、液状のジュースや
濃厚流動食などに手軽に溶解させることができ、利用し
やすい。 (4)溶解後の乳化状態が良好なため、溶液を長時間放
置した場合に、油脂の酸化劣化や分離が起こりにくい。
AとDHA及び/又はリノレン酸を含有する粉末組成物
は、次に示す特徴を有している。 (1)粉末化時の過酸化物の生成が極度に抑えられてい
るため、製造直後の風味が優れているのみならず、保存
安定性についても良好である。 (2)噴霧乾燥ほど熱がかからないため、風味成分の揮
散が少なく、フレーバーなどによる風味付けが容易であ
る。 (3)水に対する溶解性が著しく良好であるため、手軽
なかきまぜのみで溶解させることができ、飲料としてお
いしく飲用することができる。また、液状のジュースや
濃厚流動食などに手軽に溶解させることができ、利用し
やすい。 (4)溶解後の乳化状態が良好なため、溶液を長時間放
置した場合に、油脂の酸化劣化や分離が起こりにくい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/715 A61K 9/14
Claims (2)
- 【請求項1】固形分の重量に基づき、(A)エイコサペ
ンタエン酸及びドコサヘキサエン酸10重量%以上を含
有する油脂及び/又はリノレン酸5重量%以上を含有す
る油脂20〜70重量%、(B)食物繊維2〜20重量
%、(C)デンプン加水分解物及び/又は低糖化還元デ
ンプン分解物10〜70重量%、及び(D)水溶性抗酸
化剤0.01〜5重量%を含有する水中油型乳化液を、
高真空下で乾燥させ、場合により粉砕処理することを特
徴とする粉末組成物の製造方法。 - 【請求項2】高真空下での乾燥処理を、真空凍結乾燥
法、ベルト式連続真空乾燥法又はドラム式連続真空乾燥
法で実施する請求項1記載の粉末組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8278853A JPH1099046A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 粉末組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8278853A JPH1099046A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 粉末組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1099046A true JPH1099046A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17603058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8278853A Pending JPH1099046A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 粉末組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1099046A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2010004982A1 (ja) | 2008-07-07 | 2010-01-14 | 持田製薬株式会社 | 脂質異常症の改善または治療薬 |
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US7989642B2 (en) | 2003-02-28 | 2011-08-02 | Suntory Holdings Limited | Process for producing powdered compositions containing highly unsaturated fatty acid esters of ascorbic acid and powdered compositions containing the esters |
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-
1996
- 1996-09-30 JP JP8278853A patent/JPH1099046A/ja active Pending
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A977 | Report on retrieval |
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