JPH0747547Y2 - 波形鋼板屋根支持金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、屋根葺工事において、一体に連続した波形鋼
板屋根、或いは馳締嵌合による波形馳締鋼板屋根を、梁
上に取付ける際に必要な波形鋼板屋根支持金具に関す
る。

連続した波形鋼板屋根、又は馳締式の波形鋼板屋根を、
梁上に取付ける場合、屋根板を内側から支持する金具が
必要であり、従来は底部基板に保持台をボルトナットに
よる締結、又はリベットによるかしめ、或いは溶接等の
接合等により取付ける方法が一般的であった。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、このような従来の支持金具においては、底部基
板の面上にボルトナット又はリベット等により保持台を
取付ける為底部基板の裏側に突出物が形成され、梁の上
面との間にガタつきを生じて安定した取付けを行うこと
が困難でその為取付作業に手間を要し作業能率が悪く而
も寸法精度の点でも問題があった。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、屋根
葺工事における底部基板への保持台の取付けを簡単迅速
に而も正確に行うことができるようにすると共に、梁へ
の取付けを平面同志の接合で安定した取付けが行えるよ
うにした波形鋼板屋根支持金具を提供しようとするもの
である。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における波形鋼板屋
根支持金具は、梁の上面に取付けられる帯板金属からな
る底部基板に、長手方向に所定の間隔をおいて波形屋根
保持台を取付けるようにした装置において、底部基板の
面上における波形屋根保持台への取付部に、抜き起しに
より上向きに突出する短円筒体からなる係合突起を圧出
形成するとともに、対応する波形屋根保持台側にはその
取付用座板に係合孔を開設して係合突起と係合孔とを嵌
合し一体的にかしめるように構成してなるものである。

また、底部基の両端部に、一方には拭き起こしにより上
向きに突出する短円筒体の係合突起を圧出形成し、他方
には係合孔を、夫々設けて隣接する底部基板同志を凹凸
嵌合により接合しうるように構成することが好ましい。

［作用］ 本考案に係る波形鋼板屋根支持金具の取付方法を次に説
明する。

先づ底部基板１に対し、保持台２となるコ字形の金具を
背中合わせにして座板４の係合孔５に基板１の面上に突
出する係合突起３が嵌入するようになし、次にその上端
部をハンマー等で叩打しかしめる。すると、第３図のよ
うに円筒部の上端3aが外周方向へ張り出すように変形し
て座板４が一体的にかしめ止めされる。

係合突起3.3は対をなすように所定の間隔をおいて２個
設けてあり、夫々に一対のコ字形金具を取付け、さらに
その間に吊子金具６の脚片6aを挟入してボルト・ナット
７又はリベットで締着すると第４図に示すように一枚板
の底部基板１の面上に保持台2.2が所定位置に取付けら
れる。

保持台2.2を取付けた底部基板１は、その後に梁10上に
その長手方向に沿うように載置し、所定位置に固定す
る。

梁10への固定方法は、ビス又はリベット、又は溶接等に
よる。

底部基板１は単位長さの短尺であるから、所定長さに接
合する。

この接合は、第４図のように基板１の一方の端部に設け
た係合突起３′とそれに隣接する基板の他方の端部に設
けた係合孔５′とを嵌合させることにより行う。

波形鋼板屋根８を、保持台２上に当てがい、鋼板屋根の
馳締部8aを吊子金具６にて馳締嵌合し一体に固定する。

［実施例］ 底部基板１は、一定の幅と厚さを有する帯板金属を水平
状にして用い、その面上の保持台２への取付位置に短円
筒形の係合突起３を圧出形成する。係合突起３は基板１
の底面より打ち出しにより形成するため、底面（裏側）
には突出物が生じない。

底部基板１の両端部に接合用の係合突起３′と係合孔
５′を設ける。この係合突起３′と係合孔５′は、第４
図に示すように保持台２への取付用と同様打ち出しによ
る圧出形成と透孔にて形成する。

馳締鋼板屋根でない通常の連続した波形鋼板屋根の場合
は、吊子金具を要しない。この場合は、保持台2.2を波
形屋根に合わせた形に形成して波形屋根の頂部を支持さ
せ、ボルトナットで締着する。

［考案の効果］ 本考案は、上記のように構成されているので、次に記載
する効果を奏する。

底部基板の面上に圧出形成された短円筒体からなる
係合突起に保持台側の取付用座板に開設した係合孔を嵌
合して後、突出部を叩打してかしめるだけで簡単迅速に
保持台を強力且つ確実にワンタッチで取付けることがで
きる。

底部基板の底面に突出部が形成されず、底面が凹凸
のない平面のままであるから、梁への取付けが支障なく
行われ、取付け作業の作業性を高め、ガタつきのない安
定した取付けを行いうる。

底部基板に対する保持台の取付位置が確定する為寸
法的な狂いを生じる心配がなく、精度の高い取付けを簡
単迅速に行いうる。

底部基板の長手方向の接合を凹凸嵌合により簡単に
行うことができ、作業性を高めうる。

構成が簡単であり安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による波形鋼板屋根取付部の正面図、第
２図は底部基板と保持台の取付前における一部の斜視
図、第３図は同取付後の一部拡大断面図、第４図は本考
案支持金具の斜視図である。 １…底部基板、２…保持台 3.3′…係合突起、４…取付座板 5.5′…係合孔、６…吊子金具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】梁10の上面に取付けられる帯板金属からな
   る底部基板１に、長手方向に所定の間隔をおいて波形屋
   根保持台2.2を取付けるようにした装置において、底部
   基板１の面上における波形屋根保持台２への取付部に、
   抜き起しにより上向きに突出する短円筒体からなる係合
   突起３を圧出形成するとともに、対応する波形屋根保持
   台２側にはその取付用座板４に係合孔５を開設して係合
   突起３と係合孔５とを嵌合し一体的にかしめるように構
   成してなることを特徴とする波形鋼板屋根支持金具。
2. 【請求項２】底部基板１の両端部に、一方には抜き起の
   しにより上向きに突出する短円筒体の係合突起３′を圧
   出形成し、他方には係合孔５′を、夫々設けて隣接する
   底部基板同志を凹凸嵌合により接合しうるように構成し
   た請求項１記載の波形鋼板屋根支持金具。