JPH0746641B2 - 電圧依存性非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧依存性非直線抵抗体の製造方法

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JPH0746641B2
JPH0746641B2 JP60275332A JP27533285A JPH0746641B2 JP H0746641 B2 JPH0746641 B2 JP H0746641B2 JP 60275332 A JP60275332 A JP 60275332A JP 27533285 A JP27533285 A JP 27533285A JP H0746641 B2 JPH0746641 B2 JP H0746641B2
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JP
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varistor
sintered body
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strontium titanate
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慶一 野井
昭宏 高見
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電圧非直線性と大きな誘電率を有するチタン酸
ストロンチウム系の電圧依存性非直線抵抗体(以下バリ
スタと称する)の製造方法に関するものである。
従来の技術 従来、各種電気機器,電子機器における異常高電圧の吸
収,ノイズの除去,火花消去,静電気対策のために電圧
依存性非直線抵抗特性を有するSiCバリスタやZnO系バリ
スタなどが使用されていた。このようなバリスタの電圧
−電流特性は近似的に次式のように表わすことができ
る。
I=(V/C)α ここで、Iは電流,Vは電圧,Cはバリスタ固有の定数であ
り、αは電圧非直線指数である。
SiCバリスタのαは2〜7程度、ZnO系バリスタではαが
50にもおよぶものがある。このようなバリスタは比較的
高い電圧の吸収には優れた性能を有しているが、誘電率
が低く固有の静電容量が小さいため、バリスタ電圧以下
の低い電圧や周波数の高いもの(例えばノイズなど)の
吸収に対してはほとんど効果を示さず、また誘電損失ta
nδが5〜10%と大きい。
一方、これらの低電圧のノイズなどの除去には見掛けの
誘電率が5×104程度でtanδが1%前後の半導体コンデ
ンサが利用されている。しかし、このような半導体コン
デンサはサージなどによりある限度以上の電圧,電流が
印加されると破壊したり、コンデンサとしての機能を果
たさなくなったりする。そこで近年、SrTiO3を主成分と
し、バリスタ特性とコンデンサ特性の両方の機能を有す
るものが開発されているが、バリスタ電圧が低く、αが
大きく、誘電率が大きく、サージ耐量が大きいといった
必要とされるすべての特性を満足するものは未だ得られ
ていない。
発明が解決しようとする問題点 すなわち、チタン酸ストロンチウム系バリスタは静電容
量は大きいが電圧非直線指数が10〜15と低く、高電圧が
印加された時の電圧抑制効果(制限電圧特性と言う)が
悪く、雷サージ等異常高電圧を抑制し、電子機器を保護
するためには適していなかった。
本発明はこのような従来技術の欠点をなくしたチタン酸
ストロンチウム系のバリスタの製造方法を提供すること
を目的としている。
問題点を解決するための手段 本発明では前記の問題点を解決するために、チタン酸ス
トロンチウム系の素体を還元性雰囲気中で焼成した後空
気中で再焼成して得た焼結体を、前記焼結体を溶解する
ことのできる物質により前記焼結体の表面を溶解した
後、電極を設けることによりバリスタを得ようとするも
のである。
作用 本発明方法による作用は次の通りとなる。まず、一般に
チタン酸ストロンチウム系バリスタはZnO系バリスタに
比べ非直線指数α、制限電圧特性が悪いと言われてい
る。その中でも制限電圧特性は製造方法による影響が大
きいと言われている。
通常、チタン酸ストロンチウム系バリスタは原料を混合
した後、成形,還元焼成,空気中焼成,電極形成の工程
で製造される。そして,還元焼成により半導体化が促進
され低抵抗になり、空気中で焼成することにより粒子境
界に酸素が拡散し、粒子境界を高抵抗化することにより
特性が発現される。
ところが空気中で焼成する際に、酸素が焼結体内部の粒
界だけを拡散していき、粒界に電位バリアーを形成すれ
ば、第2図に示すような等価回路になり、バリスタZと
コンデンサCが並列接続されたものになる。しかし、実
際には粒界だけでなく、表面近くの粒子内部も酸化され
ることになり高抵抗化する。そして、実際の等価回路と
して第3図に示すようにバリスタZとコンデンサCの並
列接続に直列に抵抗Rが入った回路になる。このような
回路に異常高電圧によるサージ電流が流れると、この抵
抗による電圧降下分が発生し、全体として異常電圧抑制
効果が悪くなる。従って、焼結体の表面付近を化学的溶
解により溶解することにより、表面付近の高抵抗部分を
除去し、第2図の等価回路に近づけることにより制限電
圧が改善できることとなる。
実施例 以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
まず、下記の表に示す組成になるように主原料を秤量配
合し、ボールミルで10時間攪拌し、これを乾燥し、次に
粉砕した。しかる後、上記粉砕したものを1200℃で2時
間焼成し、再び粉砕し、SrTiO3粉体を得た。次に、SrTi
O3にNb2O5,Y2O3,CeO2,CuO,Al2O3,SiO2をそれぞれ0.0
01〜0.5モル%加え、ボールミルで20時間混合した。そ
して、乾燥度、この原料粉に対し、ポリビニールアルコ
ールを10〜15重量%加え造粒し、この造粒された混合物
を成形圧約1500Kg/cm2で円板状に成形した。
これらの円板をN2(95容積%)+H2(5容積%)の還元
性雰囲気で約1400℃、4時間の焼成を行い、第1図に示
すような直径10mm,厚さ1.0mmのチタン酸ストロンチウム
系半導体焼結体1を得た。
次に、空気中で1200℃で2時間焼成し、HF:HNO3=1:10
の割合に混合した酸を30倍に希釈し、この希釈液中に前
記半導体磁器を5分間浸漬した。
次によく洗浄した後乾燥し、両平面にAgなどの導電性物
質を塗布し、600℃で焼付け電極2を形成した。
次に、バリスタの特性評価を行うために、バリスタ電圧
V1mA,電圧非直線指数α,静電容量C,制限電圧比V50A
V1mAを求めた。尚、V1mAはバリスタに1mAの直流電流を
印加した時、バリスタの両端に発生する電圧を表わし、
電圧比直線指数αはV10mAとV1mAの値から求め、静電容
量は1KHzでの値を測定した。また、制限電圧比はバリス
タの電圧抑制効果を示すもので値が1に近い程優れてい
る。その測定法はバリスタに8×20μsの波形で50Aの
波高値を有する衝撃電流を加えた時にバリスタの両端に
発成する電圧(V50A)とバリスタ電圧V1mAの比で表わし
た。これらの特性値を下記の表に併せて示している。
以上に示したように空気中で焼成した後、焼結体を化学
エッチングし、表面を除去することにより制限電圧特性
は大幅に改善することができる。
また、αも改善されることから電圧電流特性も第4図の
曲線Aに示すように小電流領域から大電流領域まで平坦
となり、異常電圧抑制に優れた効果を現わす。第4図で
曲線Bは従来例における電圧電流特性を示している。
また、本実施例で示した素体の組成は、SrTiO3を主成分
とするが、Srの一部をCa,Ba,Mgで置換したものや、Sr,C
a,Ba,Mgの割合が化学量論値よりずれたものでも効果が
あることを確認した。
さらに、添加物についてはコンデンサとバリスタの両方
の特性を発現しうるものであればなんでもよい。
また、エッチング深さは組成,空気中での焼成条件によ
り異なる。
発明の効果 以上述べたように、本発明によればチタン酸ストロンチ
ウム系バリスタの制限電圧特性を大幅に改善することが
でき、半導体及び回路の保護素子として極めて有効であ
り、実用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による素子の断面図、第2図は本発明に
よるバリスタの等価回路図、第3図は本発明を説明する
ためのバリスタの等価回路図、第4図は本発明方法と従
来方法により得られたバリスタの電圧電流特性図であ
る。 1……チタン酸ストロンチウム系半導体焼結体、2……
電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン酸ストロンチウム系の素体を還元性
    雰囲気中で焼成した後空気中で再焼成して得た焼結体
    を、前記焼結体を溶解することのできる物質により前記
    焼結体の表面を溶解した後、電極を設けることを特徴と
    する電圧依存性非直線抵抗体の製造方法。
JP60275332A 1985-12-06 1985-12-06 電圧依存性非直線抵抗体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0746641B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5138699A (ja) * 1974-09-30 1976-03-31 Hitachi Ltd Sankaaenhichokusenteikotai no seizohoho
JPS60216503A (ja) * 1984-04-12 1985-10-30 松下電器産業株式会社 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物の製造方法

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