JPH04568B2 - - Google Patents
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- JPH04568B2 JPH04568B2 JP58151213A JP15121383A JPH04568B2 JP H04568 B2 JPH04568 B2 JP H04568B2 JP 58151213 A JP58151213 A JP 58151213A JP 15121383 A JP15121383 A JP 15121383A JP H04568 B2 JPH04568 B2 JP H04568B2
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Landscapes
- Thermistors And Varistors (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は電子機器や電気機器で発生する異常電
圧、ノイズ、静電気等を吸収または除去する
(BaxCaySr1-x-y)TiO3を主成分とする電圧依存
性非直線抵抗体を得るための磁器組成物に関する
ものである。 従来例の構成とその問題点 従来、各種電気機器、電子機器における異常高
電圧(以下サージと呼ぶ)の吸収、雑音の除去、
火花消去などのために電圧依存性非直線抵抗特性
を有するSiCバリスタやZno系バリスタなどが使
用されていた。このようなバリスタの電圧−電流
特性は近似的に次式のように表わすことができ
る。 I=(V/C)〓 ここで、Iは電流、Vは電圧、Cはバリスタ固
有の定数であり、αは電圧非直線指数である。 SiCバリスタのαは2〜7程度、ZnO系バリス
タではαが50にもおよぶものがある。このような
バリスタはサージのように比較的高い電圧の吸収
に優れた性能を有しているが、誘電率が低く固有
静電容量が小さいため、バリスタ電圧以下の低い
電圧の吸収(例えばノイズなど)に対してはほと
んど効果を示さず、また誘電損失角(tanδ)も5
〜10%と大きい。 一方、これらのノイズなどの除去には組成や焼
成条件を適当に選択することにより、見かけの誘
電率が5×104〜6×104程度でtanδが1%前後の
半導体磁器コンデンサが利用されている。しか
し、この半導体磁器コンデンサはサージなどによ
りある程度以上の電流が素子に印加されると破壊
したり、コンデンサとしての機能を果たさなくな
つたりする。 上記のような理由で電気機器、電子機器におい
ては、サージ吸収やノイズ除去などの目的のため
には、通常バリスタとコンデンサ及び他の部品
(例えばコイル)とを組み合わせて使用され、例
えばノイズフイルタはこのような構成になつてい
る。 第1図は一般的な従来のノイズフイルタ回路を
示し、第2図はバリスタとコンデンサ及びコイル
を組み合わせて構成された従来のノイズフイルタ
回路を示しており、1はコイル、2はコンデン
サ、3はバリスタである。 しかし、このような第2図に示す構成は機器内
部における部品点数が多くなる上に機器の小形化
動向に相反するという欠点を有していた。 発明の目的 本発明は上記のような従来のサージ吸収、ノイ
ズ除去における欠点を除去し、バリスタとコンデ
ンサの両方の機能を有し、1個の素子でサージ吸
収及びノイズ除去が可能な複合機能を有し、なお
かつサージの印加による非直線指数、バリスタ電
圧の特性変化の少ない電圧依存性非直線抵抗体磁
器組成物を提供することを目的としている。 発明の構成 この目的を達成するために本発明の電圧依存性
非直線抵抗体磁器組組成物は、(BaxCaySr1-x-y)
TiO3(但し、xは0.001〜0.300、yは0.001〜0.300
の範囲の値)を99.995〜95.000mol%、Nb2O5、
Ta2O5、CeO2、WO3、La2O3、Dy2O3、Nd2O3、
Y2O3、Sm2O3、Pr6O11からなる群から選択され
た少なくとも1種類以上の金属酸化物を0.005〜
5.000mol%含有する電圧依存性非直線抵抗体磁
器組成物に係わるものである。 また、上記組成物にさらに非直線指数の改善に
寄与する成分としてAg2O、CuO、B2O3、Al2O3、
Co2O3、MnO2、SiO2、Na2Oからなる群から選
択された少なくとも1種類以上の金属酸化物を
0.001〜3.000mol%を加えてなる電圧依存性非直
線抵抗体磁器組成物に係わるものである。 実施例の説明 以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 SrCO3、BaCO3、CaCO3、TiO2を下記の第1
表に示した組成比になるようにそれぞれ秤量配合
し、ボールミルなどで約12時間粉砕、混合し、乾
燥させた後再び粉砕し、プレス圧1.0t/cm2で80〓×
50tmmに仮成形する。上記成形体を1200℃で4時
間焼成し、再びボールミルなどで約12時間粉砕し
て主原料となる(BaxCaySr1-x-y)TiO3粉末(以
下これを第1成分と呼ぶ)を作成した。 次に、Nb2O5、Ta2O5、WO3、Dy2O3、
La2O3、Y2O3、Nd2O3、CeO2粉末(以下第2成
分と呼ぶ)とAg2O、CuO、B2O3、Al2O3、
MnO2、SiO2、Na2O粉末(以下第3成分と呼ぶ)
を下記の第11表に示した組成比になるように秤量
する。 次に、上記第1〜3成分を12時間乾式混合し、
全重量に対して約10wt%のポリビニルアルコール
などの有機結合剤を加えて造粒した後、プレス圧
1.0t/cm2で10〓×1tmmの円板状に成形する。 上記成形体を空気中で1000℃、2時間焼成した
後、N2(90%)+H2(10%)の還元雰囲気中で約
1400℃、2時間焼成し、次に再び空気中で1200
℃、3時間焼成して第3図に示す素子4を得た。 次に、上記素子4の両平面に銀などの導電性ペ
ーストを塗布し550℃で焼付けることにより電極
5,6を形成した。 上記の操作によつて得られた素子の特性を以下
の第2表に示す。
圧、ノイズ、静電気等を吸収または除去する
(BaxCaySr1-x-y)TiO3を主成分とする電圧依存
性非直線抵抗体を得るための磁器組成物に関する
ものである。 従来例の構成とその問題点 従来、各種電気機器、電子機器における異常高
電圧(以下サージと呼ぶ)の吸収、雑音の除去、
火花消去などのために電圧依存性非直線抵抗特性
を有するSiCバリスタやZno系バリスタなどが使
用されていた。このようなバリスタの電圧−電流
特性は近似的に次式のように表わすことができ
る。 I=(V/C)〓 ここで、Iは電流、Vは電圧、Cはバリスタ固
有の定数であり、αは電圧非直線指数である。 SiCバリスタのαは2〜7程度、ZnO系バリス
タではαが50にもおよぶものがある。このような
バリスタはサージのように比較的高い電圧の吸収
に優れた性能を有しているが、誘電率が低く固有
静電容量が小さいため、バリスタ電圧以下の低い
電圧の吸収(例えばノイズなど)に対してはほと
んど効果を示さず、また誘電損失角(tanδ)も5
〜10%と大きい。 一方、これらのノイズなどの除去には組成や焼
成条件を適当に選択することにより、見かけの誘
電率が5×104〜6×104程度でtanδが1%前後の
半導体磁器コンデンサが利用されている。しか
し、この半導体磁器コンデンサはサージなどによ
りある程度以上の電流が素子に印加されると破壊
したり、コンデンサとしての機能を果たさなくな
つたりする。 上記のような理由で電気機器、電子機器におい
ては、サージ吸収やノイズ除去などの目的のため
には、通常バリスタとコンデンサ及び他の部品
(例えばコイル)とを組み合わせて使用され、例
えばノイズフイルタはこのような構成になつてい
る。 第1図は一般的な従来のノイズフイルタ回路を
示し、第2図はバリスタとコンデンサ及びコイル
を組み合わせて構成された従来のノイズフイルタ
回路を示しており、1はコイル、2はコンデン
サ、3はバリスタである。 しかし、このような第2図に示す構成は機器内
部における部品点数が多くなる上に機器の小形化
動向に相反するという欠点を有していた。 発明の目的 本発明は上記のような従来のサージ吸収、ノイ
ズ除去における欠点を除去し、バリスタとコンデ
ンサの両方の機能を有し、1個の素子でサージ吸
収及びノイズ除去が可能な複合機能を有し、なお
かつサージの印加による非直線指数、バリスタ電
圧の特性変化の少ない電圧依存性非直線抵抗体磁
器組成物を提供することを目的としている。 発明の構成 この目的を達成するために本発明の電圧依存性
非直線抵抗体磁器組組成物は、(BaxCaySr1-x-y)
TiO3(但し、xは0.001〜0.300、yは0.001〜0.300
の範囲の値)を99.995〜95.000mol%、Nb2O5、
Ta2O5、CeO2、WO3、La2O3、Dy2O3、Nd2O3、
Y2O3、Sm2O3、Pr6O11からなる群から選択され
た少なくとも1種類以上の金属酸化物を0.005〜
5.000mol%含有する電圧依存性非直線抵抗体磁
器組成物に係わるものである。 また、上記組成物にさらに非直線指数の改善に
寄与する成分としてAg2O、CuO、B2O3、Al2O3、
Co2O3、MnO2、SiO2、Na2Oからなる群から選
択された少なくとも1種類以上の金属酸化物を
0.001〜3.000mol%を加えてなる電圧依存性非直
線抵抗体磁器組成物に係わるものである。 実施例の説明 以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 SrCO3、BaCO3、CaCO3、TiO2を下記の第1
表に示した組成比になるようにそれぞれ秤量配合
し、ボールミルなどで約12時間粉砕、混合し、乾
燥させた後再び粉砕し、プレス圧1.0t/cm2で80〓×
50tmmに仮成形する。上記成形体を1200℃で4時
間焼成し、再びボールミルなどで約12時間粉砕し
て主原料となる(BaxCaySr1-x-y)TiO3粉末(以
下これを第1成分と呼ぶ)を作成した。 次に、Nb2O5、Ta2O5、WO3、Dy2O3、
La2O3、Y2O3、Nd2O3、CeO2粉末(以下第2成
分と呼ぶ)とAg2O、CuO、B2O3、Al2O3、
MnO2、SiO2、Na2O粉末(以下第3成分と呼ぶ)
を下記の第11表に示した組成比になるように秤量
する。 次に、上記第1〜3成分を12時間乾式混合し、
全重量に対して約10wt%のポリビニルアルコール
などの有機結合剤を加えて造粒した後、プレス圧
1.0t/cm2で10〓×1tmmの円板状に成形する。 上記成形体を空気中で1000℃、2時間焼成した
後、N2(90%)+H2(10%)の還元雰囲気中で約
1400℃、2時間焼成し、次に再び空気中で1200
℃、3時間焼成して第3図に示す素子4を得た。 次に、上記素子4の両平面に銀などの導電性ペ
ーストを塗布し550℃で焼付けることにより電極
5,6を形成した。 上記の操作によつて得られた素子の特性を以下
の第2表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
ここで、素子のバリスタとしての特性評価は上
述した電圧−電流特性式 I=(V/C)〓 (ただし、Iは電流、Vは電圧、Cはバリスタ
固有の定数、αは非直線指数)におけるαとCに
よつて行うことが可能である。しかし、Cの正確
な測定が困難であるため、本発明においては
1mAのバリスタ電流を流した時の単位厚み当り
のバリスタ電圧(以下V1nA/mmと呼ぶ)の値と、
α=1/Iog(V10nA/V1nA)〔ただし、V10nAは
10mAのバリスタ電流を流した時のバリスタ電
圧、V1nAは1mAのバリスタ電流を流した時のバ
リスタ電圧〕の値によりバリスタとしての特性評
価を行つている。また、コンデンサとしての特性
評価は測定周波数1KHzにおける誘電率εで行つ
ている。上記のデータは還元雰囲気における焼成
温度、時間を1400℃、2時間、空気中での焼成温
度、時間を1200℃、3時間で行つたものである。 なお、サージ電圧が印加された後の非直線指数
の変化(Δα)及びバリスタ電圧の変化(ΔV)は
2KVの直流定電圧電源に2.0μFのコンデンサを接
続し、5秒間隔で上記コンデンサの充電エネルギ
ーをバリスタに印加することを3回繰返し、その
後の非直線指数(α′)、バリスタ電圧(V′)を測
定し、次式によりそれぞれの変化率を求めて示し
た。 Δα=α′−α/α×100(%) ΔV=V′−V/V×100(%) 以上に示したように(BaxCaySr1-x-y)TiO3の
x及びyが0.001未満の場合非直線指数αのばら
つきが大きく、パルスに対する非直線指数αの変
化率Δα、バリスタ電圧Vの変化率ΔVが大きく耐
パルス特性が悪い。また、x及びyが0.300を超
えると非直線指数が低下すると共に耐パルス特性
も悪くなる。また、x>0.3、0.001≦y≦0.300の
場合には耐パルス特性が実質的に改善されず、特
性のばらつきが大きくなる。 このように耐パルス特性は、0.001≦x≦
0.300、0.001≦y≦0.300の範囲から1つの値がず
れただけでも悪くなる。 また、第2成分は添加量が0.005mol%未満で
は充分な原子価制御が行われず、素子の比抵抗が
大きくなるため、非直線指数、誘電率共に小さく
なる。一方、添加量が5.000mol%を超えると焼
結性が悪くなる。 第3成分は添加量が0.005mol%未満では非直
線指数を大幅に改善することはできず、
5.000mol%を超えると焼結性が悪くなり、諸特
性の劣化をきたす。 なお、実施例では第2成分、第3成分の組合せ
は一部しか示さなかつたが、それぞれ複数個の物
質を組合せて規定した添加量の範囲内であれば同
様の効果があることを確認した。 発明の効果 以上に述べたように、本発明の磁器組成物は主
成分として(BaxCaySr1-x-y)TiO3(但し0.001≦
x≦0.300、0.001≦y≦0.300の範囲の値)を用い
ることにより、パルスに対する非直線指数αの変
化率Δα及びバリスタ電圧Vの変化率ΔVが大幅に
改善され、パルスに対する信頼性が著しく向上す
る。さらに、第3成分の添加により非直線指数は
さらに改善でき、上記主成分と第3成分を組み合
せることにより非直線指数が大きく、しかも耐パ
ルス特性に優れた素子が得られる。 上記の素子を使用して第4図に示すような回路
を作り、第5図に示すようなノイズ入力Aに対し
て出力状況を調べた結果、第5図の出力状況曲線
Bに示すようにノイズをおさえることができた。
第5図で7は本発明の素子、8はコイルである。 また、第1図に示す従来のフイルタ回路の出力
状況は第5図の出力状況曲線Cの通りであり、十
分にノイズを除去していない。第2図に示す従来
のバリスタを含むフイルタ回路では本発明による
素子を用いた第4図の回路に類似した効果が得ら
れるが、バリスタを別個に必要とするため部品点
数が多くなる。 発明の効果 以上述べたように本発明による磁器組成物を利
用した素子は従来にないバリスタとコンデンサの
複合機能を有し、しかも耐パルス特性に優れてい
るため、従来のノイズフイルタ回路を簡略化し、
小形、高性能、低コスト化に寄与するものであ
り、各種電気機器、電子機器のサージ吸収、ノイ
ズ除去に利用が可能であり、その実用上の価値は
極めて大きい。
述した電圧−電流特性式 I=(V/C)〓 (ただし、Iは電流、Vは電圧、Cはバリスタ
固有の定数、αは非直線指数)におけるαとCに
よつて行うことが可能である。しかし、Cの正確
な測定が困難であるため、本発明においては
1mAのバリスタ電流を流した時の単位厚み当り
のバリスタ電圧(以下V1nA/mmと呼ぶ)の値と、
α=1/Iog(V10nA/V1nA)〔ただし、V10nAは
10mAのバリスタ電流を流した時のバリスタ電
圧、V1nAは1mAのバリスタ電流を流した時のバ
リスタ電圧〕の値によりバリスタとしての特性評
価を行つている。また、コンデンサとしての特性
評価は測定周波数1KHzにおける誘電率εで行つ
ている。上記のデータは還元雰囲気における焼成
温度、時間を1400℃、2時間、空気中での焼成温
度、時間を1200℃、3時間で行つたものである。 なお、サージ電圧が印加された後の非直線指数
の変化(Δα)及びバリスタ電圧の変化(ΔV)は
2KVの直流定電圧電源に2.0μFのコンデンサを接
続し、5秒間隔で上記コンデンサの充電エネルギ
ーをバリスタに印加することを3回繰返し、その
後の非直線指数(α′)、バリスタ電圧(V′)を測
定し、次式によりそれぞれの変化率を求めて示し
た。 Δα=α′−α/α×100(%) ΔV=V′−V/V×100(%) 以上に示したように(BaxCaySr1-x-y)TiO3の
x及びyが0.001未満の場合非直線指数αのばら
つきが大きく、パルスに対する非直線指数αの変
化率Δα、バリスタ電圧Vの変化率ΔVが大きく耐
パルス特性が悪い。また、x及びyが0.300を超
えると非直線指数が低下すると共に耐パルス特性
も悪くなる。また、x>0.3、0.001≦y≦0.300の
場合には耐パルス特性が実質的に改善されず、特
性のばらつきが大きくなる。 このように耐パルス特性は、0.001≦x≦
0.300、0.001≦y≦0.300の範囲から1つの値がず
れただけでも悪くなる。 また、第2成分は添加量が0.005mol%未満で
は充分な原子価制御が行われず、素子の比抵抗が
大きくなるため、非直線指数、誘電率共に小さく
なる。一方、添加量が5.000mol%を超えると焼
結性が悪くなる。 第3成分は添加量が0.005mol%未満では非直
線指数を大幅に改善することはできず、
5.000mol%を超えると焼結性が悪くなり、諸特
性の劣化をきたす。 なお、実施例では第2成分、第3成分の組合せ
は一部しか示さなかつたが、それぞれ複数個の物
質を組合せて規定した添加量の範囲内であれば同
様の効果があることを確認した。 発明の効果 以上に述べたように、本発明の磁器組成物は主
成分として(BaxCaySr1-x-y)TiO3(但し0.001≦
x≦0.300、0.001≦y≦0.300の範囲の値)を用い
ることにより、パルスに対する非直線指数αの変
化率Δα及びバリスタ電圧Vの変化率ΔVが大幅に
改善され、パルスに対する信頼性が著しく向上す
る。さらに、第3成分の添加により非直線指数は
さらに改善でき、上記主成分と第3成分を組み合
せることにより非直線指数が大きく、しかも耐パ
ルス特性に優れた素子が得られる。 上記の素子を使用して第4図に示すような回路
を作り、第5図に示すようなノイズ入力Aに対し
て出力状況を調べた結果、第5図の出力状況曲線
Bに示すようにノイズをおさえることができた。
第5図で7は本発明の素子、8はコイルである。 また、第1図に示す従来のフイルタ回路の出力
状況は第5図の出力状況曲線Cの通りであり、十
分にノイズを除去していない。第2図に示す従来
のバリスタを含むフイルタ回路では本発明による
素子を用いた第4図の回路に類似した効果が得ら
れるが、バリスタを別個に必要とするため部品点
数が多くなる。 発明の効果 以上述べたように本発明による磁器組成物を利
用した素子は従来にないバリスタとコンデンサの
複合機能を有し、しかも耐パルス特性に優れてい
るため、従来のノイズフイルタ回路を簡略化し、
小形、高性能、低コスト化に寄与するものであ
り、各種電気機器、電子機器のサージ吸収、ノイ
ズ除去に利用が可能であり、その実用上の価値は
極めて大きい。
第1図、第2図はそれぞれ従来におけるノイズ
フイルタ回路を示す回路図、第3図は本発明によ
る磁器組成物を用いた素子の断面図、第4図は第
3図の素子を用いたノイズフイルタ回路を示す回
路図、第5図は本発明と従来のノイズフイルタ回
路による入力ノイズと出力ノイズの状況を示す特
性図である。
フイルタ回路を示す回路図、第3図は本発明によ
る磁器組成物を用いた素子の断面図、第4図は第
3図の素子を用いたノイズフイルタ回路を示す回
路図、第5図は本発明と従来のノイズフイルタ回
路による入力ノイズと出力ノイズの状況を示す特
性図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (BaxCaySr1-x-y)TiO3(但し、xは0.001〜
0.300、yは0.001〜0.300の範囲の値)を99.995〜
95.000mol%、Nb2O5、Ta2O5、CeO2、WO3、
La2O3、Dy2O3、Nd2O3、Y2O3、Sm2O3、Pr6O11
からなる群から選択された少なくとも1種類以上
の金属酸化物を0.005〜5.000mol%含有すること
を特徴とする電圧依存性非直線抵抗体磁器組成
物。 2 (BaxCaySr1-x-y)TiO3(但し、xは0.001〜
0.300、yは0.001〜0.300の範囲の値)を99.994〜
92.000mol%、Nb2O5、Ta2O5、CeO2、WO3、
La2O3、Dy2O3、Nd2O3、Y2O3、Sm2O3、Pr6O11
からなる群から選択された少なくとも1種類以上
の金属酸化物を0.005〜5.000mol%、Ag2O、
CuO、B2O3、Al2O3、Co2O3、MnO2、SiO2、
Na2Oからなる群から選択された少なくとも1種
類以上の金属酸化物を0.001〜3.000mol%含有す
ることを特徴とする電圧依存性非直線抵抗体磁器
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58151213A JPS6042802A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58151213A JPS6042802A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6042802A JPS6042802A (ja) | 1985-03-07 |
JPH04568B2 true JPH04568B2 (ja) | 1992-01-08 |
Family
ID=15513704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58151213A Granted JPS6042802A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6042802A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6298503A (ja) * | 1985-10-25 | 1987-05-08 | 株式会社住友金属セラミックス | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
US5314651A (en) * | 1992-05-29 | 1994-05-24 | Texas Instruments Incorporated | Fine-grain pyroelectric detector material and method |
US5566046A (en) * | 1994-02-18 | 1996-10-15 | Texas Instruments Incorporated | Microelectronic device with capacitors having fine-grain dielectric material |
CN103172365B (zh) * | 2011-12-22 | 2015-05-20 | 深圳市大富科技股份有限公司 | 一种微波介质陶瓷材料的制备方法 |
CN103316664B (zh) * | 2013-06-25 | 2015-02-04 | 桂林理工大学 | 可见光响应的光催化剂BaTi3Ta4O17及其制备方法 |
CN109928748B (zh) * | 2019-04-18 | 2021-09-17 | 陕西科技大学 | 一种高温用高效率的La掺杂储能线性电介质陶瓷材料及其制备方法 |
-
1983
- 1983-08-18 JP JP58151213A patent/JPS6042802A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6042802A (ja) | 1985-03-07 |
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