JPH0745684B2 - ニツケル微粉末の製造方法 - Google Patents
ニツケル微粉末の製造方法Info
- Publication number
- JPH0745684B2 JPH0745684B2 JP18462387A JP18462387A JPH0745684B2 JP H0745684 B2 JPH0745684 B2 JP H0745684B2 JP 18462387 A JP18462387 A JP 18462387A JP 18462387 A JP18462387 A JP 18462387A JP H0745684 B2 JPH0745684 B2 JP H0745684B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nickel
- oxalate
- salt
- aqueous solution
- fine powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、粉末冶金材料及び導電被膜形成用ペースト
材料として好適なニツケル微粉末の製造方法に関する。
材料として好適なニツケル微粉末の製造方法に関する。
ニツケル粉末は、従来その殆どがカーボニルニツケルの
熱分解によつて得られ、その他の方法としてニツケルの
水酸化物や炭酸塩を水素ガスで還元する方法や、塩化ニ
ツケルを直接水素で還元する方法が知られている。しか
し、上記の方法は得られるニツケル粉末の粒子が大きす
ぎたり、粒子が凝集して固まつており、粉末冶金やペー
スト材料として使用する場合、焼結密度が小さくなつた
り、分散性が悪いため均一な焼結体が得られないという
問題があつた。
熱分解によつて得られ、その他の方法としてニツケルの
水酸化物や炭酸塩を水素ガスで還元する方法や、塩化ニ
ツケルを直接水素で還元する方法が知られている。しか
し、上記の方法は得られるニツケル粉末の粒子が大きす
ぎたり、粒子が凝集して固まつており、粉末冶金やペー
スト材料として使用する場合、焼結密度が小さくなつた
り、分散性が悪いため均一な焼結体が得られないという
問題があつた。
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、粉の長径が10
〜30μm、短径が1μmのアスペスト比(粉の長径と短
径の比)が大きく、分散性の良いニツケル微粉末の製造
方法を提供することにある。
〜30μm、短径が1μmのアスペスト比(粉の長径と短
径の比)が大きく、分散性の良いニツケル微粉末の製造
方法を提供することにある。
この目的を達成するための本発明方法は、塩化物、硫酸
塩、硝酸塩、酢酸塩のうちの少なくとも1種のニツケル
塩水溶液と、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩のうちの少なくとも1種のシユウ酸塩水溶液を常圧下
で反応させて生成したシユウ酸ニツケル沈殿物をオート
クレーブに入れ、200〜300℃で撹拌し、生じた沈殿物を
水洗、乾燥した後に中性又は弱還元性雰囲気下で350℃
以上にて熱分解することにある。
塩、硝酸塩、酢酸塩のうちの少なくとも1種のニツケル
塩水溶液と、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩のうちの少なくとも1種のシユウ酸塩水溶液を常圧下
で反応させて生成したシユウ酸ニツケル沈殿物をオート
クレーブに入れ、200〜300℃で撹拌し、生じた沈殿物を
水洗、乾燥した後に中性又は弱還元性雰囲気下で350℃
以上にて熱分解することにある。
ニツケル塩水溶液とシユウ酸塩水溶液を当量か好ましく
は1.05倍シユウ酸塩を過剰にして常圧下で反応させて生
成したシユウ酸ニツケル沈殿物をオートクレーブ中で約
15kg/cm2以上の高圧力下において、200〜300℃で撹拌処
理し、得られた沈殿物を常温まで冷却した後、水で2〜
3回リパルプし、次に乾燥して中性又は弱還元性雰囲気
の炉中で350℃以上で熱分解することにより、アスペク
ト比が大きく、分散性が良好で焼結性の良いニツケル微
粉末が得られるようにしたものである。
は1.05倍シユウ酸塩を過剰にして常圧下で反応させて生
成したシユウ酸ニツケル沈殿物をオートクレーブ中で約
15kg/cm2以上の高圧力下において、200〜300℃で撹拌処
理し、得られた沈殿物を常温まで冷却した後、水で2〜
3回リパルプし、次に乾燥して中性又は弱還元性雰囲気
の炉中で350℃以上で熱分解することにより、アスペク
ト比が大きく、分散性が良好で焼結性の良いニツケル微
粉末が得られるようにしたものである。
シユウ酸ニツケルを生成させるためにシユウ酸塩過剰で
反応させると、シユウ酸ニツケルの収率を向上できる。
反応させると、シユウ酸ニツケルの収率を向上できる。
生成したシユウ酸ニツケル沈殿物は結晶を一方向に成長
させてアスペクト比を大きくする必要があるが、温度が
200℃より低い場合は柱状晶が生成しないので、水分を
含む上記沈殿物をオートクレーブに入れ、約15kg/cm2以
上の圧力として水の飽和蒸気圧を上げ上記沈殿物を200
℃以上とすることにより結晶を一方向に成長させるもの
である。
させてアスペクト比を大きくする必要があるが、温度が
200℃より低い場合は柱状晶が生成しないので、水分を
含む上記沈殿物をオートクレーブに入れ、約15kg/cm2以
上の圧力として水の飽和蒸気圧を上げ上記沈殿物を200
℃以上とすることにより結晶を一方向に成長させるもの
である。
しかし、300℃を超える温度とするにはオートクレーブ
内の圧力を非常に高くする必要があり実用的ではない。
内の圧力を非常に高くする必要があり実用的ではない。
得られたシユウ酸ニツケル沈殿物を金属ニツケル微粉末
にするために350℃以上の温度で中性又は弱還元性雰囲
気下で熱分解を行なうが、350℃未満ではシユウ酸ニツ
ケルの分解が不完全となり中間生成物である酸化ニツケ
ルが製品に混入する。又、中間または弱還元性雰囲気下
で熱分解するのは、シユウ酸ニツケルが熱分解した微細
ニツケル粉は極めて活性に富むため、酸性雰囲気下で酸
素が存在すると酸化ニツケルが生成し、製品に混入する
からである。
にするために350℃以上の温度で中性又は弱還元性雰囲
気下で熱分解を行なうが、350℃未満ではシユウ酸ニツ
ケルの分解が不完全となり中間生成物である酸化ニツケ
ルが製品に混入する。又、中間または弱還元性雰囲気下
で熱分解するのは、シユウ酸ニツケルが熱分解した微細
ニツケル粉は極めて活性に富むため、酸性雰囲気下で酸
素が存在すると酸化ニツケルが生成し、製品に混入する
からである。
本発明の実施例について述べる。
市販の硫酸ニツケル(NiSO4・6H2O)136gを水に溶解し3
00mlとした。又、別に市販のシユウ酸アンモニウム
((NH4)2C2O4・H2O)73gを水に溶解し、1500mlとし
た。このシユウ酸アンモニウム水溶液に上記硫酸ニツケ
ル水溶液を徐々に添加し、20〜30分間プロペラ式の撹拌
機で撹拌した。
00mlとした。又、別に市販のシユウ酸アンモニウム
((NH4)2C2O4・H2O)73gを水に溶解し、1500mlとし
た。このシユウ酸アンモニウム水溶液に上記硫酸ニツケ
ル水溶液を徐々に添加し、20〜30分間プロペラ式の撹拌
機で撹拌した。
こゝで生成したシユウ酸ニツケル沈殿物をガラス製のオ
ートクレーブに入れ、圧力をかけ撹拌しながら60分間か
けて250℃まで昇温して、60分間撹拌した。得られた沈
殿物を常温まで冷却した後1の水で2回リパルプ洗浄
し、次にこのケーキ状沈殿物を乾燥器にて100℃で15時
間乾燥させ、得られたシユウ酸ニツケル92gのうち30gを
長さ120mm,幅40mm,深さ30mmの寸法の石英ボートに層厚3
0mmとなるように装入し、この石英ボートを長さ100mm,
内径90mmの石英炉芯管の中央部に挿入し、この炉芯管を
長さ500mmの電気環状炉に内部のボートが炉の中央に位
置するようセツトした。
ートクレーブに入れ、圧力をかけ撹拌しながら60分間か
けて250℃まで昇温して、60分間撹拌した。得られた沈
殿物を常温まで冷却した後1の水で2回リパルプ洗浄
し、次にこのケーキ状沈殿物を乾燥器にて100℃で15時
間乾燥させ、得られたシユウ酸ニツケル92gのうち30gを
長さ120mm,幅40mm,深さ30mmの寸法の石英ボートに層厚3
0mmとなるように装入し、この石英ボートを長さ100mm,
内径90mmの石英炉芯管の中央部に挿入し、この炉芯管を
長さ500mmの電気環状炉に内部のボートが炉の中央に位
置するようセツトした。
炉芯管の一端より窒素ガス500ml/分と水素ガス100ml/分
を同時に流し、約30分間の加熱により500℃まで昇温し
て1時間保持した。冷却後取出した熱分解物の重量は9.
5gで、X線回折結果ではこの熱分解物はニツケルメタル
であつた。又、第1図に示す上記熱分解物の電子顕微鏡
写真では長径が10〜30μm、短径が1μmの細長い分散
性の良好なものであつた。又、オートクレーブでの処理
温度を150℃とした以外は上記と同様に処理して得たニ
ツケル粉末は第2図に示すように粒径約3μmの球形に
近い形状であつた。
を同時に流し、約30分間の加熱により500℃まで昇温し
て1時間保持した。冷却後取出した熱分解物の重量は9.
5gで、X線回折結果ではこの熱分解物はニツケルメタル
であつた。又、第1図に示す上記熱分解物の電子顕微鏡
写真では長径が10〜30μm、短径が1μmの細長い分散
性の良好なものであつた。又、オートクレーブでの処理
温度を150℃とした以外は上記と同様に処理して得たニ
ツケル粉末は第2図に示すように粒径約3μmの球形に
近い形状であつた。
以上から明らかなように、本発明方法により得られるニ
ツケル微粉末は分散性が良好なため、粉末冶金やペース
ト材料として使用される場合に密度が大きく、均一性の
良い焼結体を得ることができ、工業上有用なものであ
る。
ツケル微粉末は分散性が良好なため、粉末冶金やペース
ト材料として使用される場合に密度が大きく、均一性の
良い焼結体を得ることができ、工業上有用なものであ
る。
第1図は本発明の一実施例のニツケル微粉末の粒子構造
を示した顕微鏡写真図、第2図は比較例のニツケル微粉
末の粒子構造を示した顕微鏡写真図である。
を示した顕微鏡写真図、第2図は比較例のニツケル微粉
末の粒子構造を示した顕微鏡写真図である。
Claims (2)
- 【請求項1】塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩のうちの
少なくとも1種のニツケル塩水溶液と、ナトリウム塩、
カリウム塩、アンモニウム塩のうちの少なくとも1種の
シユウ酸塩水溶液を反応させて生成したシユウ酸ニツケ
ル沈殿物をオートクレーブ中で200〜300℃で撹拌処理
し、得られた沈殿物を水洗、及び乾燥した後、中性雰囲
気又は弱還元性雰囲気下において350℃以上で熱分解す
ることを特徴とするニツケル微粉末の製造方法。 - 【請求項2】当量でニツケル塩水溶液1に対しシユウ酸
塩水溶液が1〜1.05である特許請求の範囲(1)項記載
のニツケル微粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18462387A JPH0745684B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | ニツケル微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18462387A JPH0745684B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | ニツケル微粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6428309A JPS6428309A (en) | 1989-01-30 |
JPH0745684B2 true JPH0745684B2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=16156473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18462387A Expired - Fee Related JPH0745684B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | ニツケル微粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745684B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108907229A (zh) * | 2018-07-24 | 2018-11-30 | 安徽工业大学 | 一种椭球状多孔空心镍粉的制备方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI106635B (fi) * | 1999-11-09 | 2001-03-15 | Outokumpu Oy | Menetelmä nikkelin pelkistämiseksi vesiliuoksesta |
CN1299866C (zh) * | 2003-09-24 | 2007-02-14 | 中南大学 | 纤维状镍粉和氧化亚镍粉的制备方法 |
CN100337752C (zh) * | 2006-02-14 | 2007-09-19 | 钢铁研究总院 | 一种负载型纳米镍加氢催化剂的气相渗透沉积制备方法 |
JP5014394B2 (ja) * | 2009-09-29 | 2012-08-29 | Jx日鉱日石金属株式会社 | ニッケルとリチウムの分離回収方法 |
-
1987
- 1987-07-23 JP JP18462387A patent/JPH0745684B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108907229A (zh) * | 2018-07-24 | 2018-11-30 | 安徽工业大学 | 一种椭球状多孔空心镍粉的制备方法 |
CN108907229B (zh) * | 2018-07-24 | 2021-08-27 | 安徽工业大学 | 一种椭球状多孔空心镍粉的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6428309A (en) | 1989-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4216009A (en) | Method of making alloy and carbide powders of molybdenum and tungsten | |
US2879154A (en) | Acicular metal particles and method of making the same | |
CN104625082B (zh) | 一种纳米级镍粉的制备方法 | |
JPH0745684B2 (ja) | ニツケル微粉末の製造方法 | |
JPH0512320B2 (ja) | ||
KR101291345B1 (ko) | 용매열합성에 의한 텔륨 나노튜브 및 비스무스텔루라이드 나노튜브의 제조방법 | |
EP1509630B1 (en) | Process for manufacturing an alloy material for use in the manufacture of synthetic diamonds | |
JPH11292549A (ja) | 水酸化コバルトおよびその製造方法 | |
US3236634A (en) | Process for production of high surface area tungsten and tungsten trioxide powders | |
JPS6251894B2 (ja) | ||
JPS5839764B2 (ja) | 窒化アルミニウム質粉末の製造方法 | |
JPH11236607A (ja) | 球状粉末の製造方法とこの方法により製造された球状粉末 | |
JP4185197B2 (ja) | 酸化ビスマス(iii )の製造方法 | |
JP2639687B2 (ja) | 針状晶窒化ケイ素の製造方法 | |
JPS6042164B2 (ja) | 粉末の製造方法 | |
JP2569580B2 (ja) | 針状ゲ−タイトの製造法 | |
JPS60238406A (ja) | 金属超微粉末の製造方法 | |
JPH05156325A (ja) | 微細金属粉の製造法 | |
JPS62188709A (ja) | 球状銀微粉末の製造方法 | |
JPH05155615A (ja) | 針状晶炭酸バリウムの製造方法 | |
JPH0676609B2 (ja) | 銅微粉の製造方法 | |
JP3245965B2 (ja) | 銅粉末の製造方法 | |
JPS5835242B2 (ja) | 微粒子状金属ニツケル粉末の製造方法 | |
JPH03287707A (ja) | 銅粉末の製造方法 | |
JP2915512B2 (ja) | マンガンウィスカーの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |